JP6465706B2 - 多官能酸無水物、それを用いた熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化物 - Google Patents

多官能酸無水物、それを用いた熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、多官能酸無水物、該多官能酸無水物を含む硬化性樹脂組成物、及びその硬化物に関する。発明の硬化物は、耐熱性、強靭性、耐着色性、寸法安定性に優れた特性を有する。
エポキシ樹脂を含有する硬化性樹脂組成物は、耐熱性に優れた樹脂として、建築、土木、自動車、航空機などの分野で利用されている。半導体関連材料の分野においても、電子機器に使用されるエポキシ樹脂には非常に高い特性が求められてきており、また近年ではオプトエレクトロニクス関連分野における利用が注目されている。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置は一般消費者に普及し、大型化、軽量化、薄型化すると共に、曲面での表示や立体表示などの要求が高まっている。このような装置の表示素子や前面パネル等の光学部材には、透明性、硬度、耐薬品性、ガスバリア性など様々な要求を満たすためにガラス板が広く用いられている。しかしながらガラス板は割れやすく、重いという問題があり、この問題を解決するためガラス板の代替としてエポキシ樹脂等のプラスチック素材が検討され、種々
の提案がされている。
例えば特許文献1にはエポキシ樹脂、酸無水物系硬化剤及びアルコールを用いた液晶表示素子用透明樹脂基板が記載されている。また特許文献2や特許文献3にはガラスクロスと熱硬化性樹脂を用いた透明基板が、特許文献4にはガラス繊維製布状体と無機粒子を含む樹脂硬化層を用いた樹脂シートが記載されている。
これらをはじめとするガラス代替プラスチック材料は、その製造工程においては硬化時の収縮によって反りや割れが発生しやすく平滑なシートを得ることは難しい。また、その使用時においても、ガラス板に比べて線膨張係数が大きいため、使用時の膨張や収縮によって問題が発生することがある上、色、耐熱性、耐着色性、硬度など、ガラスの代替品として市場で求められているような十分な性能は得られていない。
一般にこのような分野で用いられるエポキシ樹脂の硬化剤としては酸無水物系の化合物が挙げられる。特に飽和炭化水素で形成された酸無水物は硬化物が耐光性に優れることから、利用されることが多い。この酸無水物として特許文献5にイソシアヌレート構造を有する多官能酸無水物の例示がある。
この酸無水物を用いて得られる硬化物は、透明性、耐熱性に優れた特性を発揮するもの脆弱であり、とくにガラスクロスと複合化するなどして得られるシート・フイルム状の形態の硬化物を得るためには、硬化物の割れや硬化物を裁断加工する際の発塵などの課題が生じていた。
特開平6−337408号公報 特開2004−233851号公報 特開2004−269727号公報 特開2005−156840号公報 特開2012−025670号公報
本発明は、強靱性、耐熱性、透明性、耐着色性に優れる硬化物を与える多官能酸無水物、及び、該多官能酸無水物を含む熱硬化性樹脂組成物を得ることを課題とする。
本発明者らは、イソシアヌレート骨格を中心に3つの水酸基を有するアルコールと核水添無水トリメリット酸ハライドを反応させて得られる化合物が、より高い光学特性を維持しながら、強靱性や耐熱性、耐着色性を有し、さらに繊維や粒子を加えることで寸法安定性も兼ね備えた硬化物を与えることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、(1)トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートにアルキレンオキサイド、環状エーテル、及び、環状エステルからなる群より選ばれる1以上を反応させて得られる多価アルコール(a)に、核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)または核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)と無水トリメリット酸ハライド(b−2)の混合物を反応させて得られる多官能酸無水物(A)に関する。
(2)前記多官能酸無水物(A)及び一分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)を含む熱硬化性組成物に関する。(3)粒子(C−1)または繊維(C−2)をさらに含む前記熱硬化性樹脂組成物に関する。(4)前記粒子(C−1)が無機粒子である前記熱硬化性樹脂組成物に関する。(5)前記繊維(C−2)がガラス繊維である前記熱硬化性樹脂組成物に関する。(6)前記繊維(C−2)がガラスクロスである前記熱硬化性樹脂組成物に関する。
(7)前記熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態で形状を付与した(8)前記熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物に関する。
本発明の多官能酸無水物を含む熱硬化性樹脂組成物は安定性が良好で、その硬化物は、透明性、耐熱性、強度、平滑性、及び耐光性に優れており、土木建築用の塗料やFRP、そして、プリント配線板・半導体分野等における塗料、レジストインキ、接着剤、シール剤、封止剤などの電気電子材料、更には高い透明性が要求されるLED封止剤や光導波路、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置や太陽電池などに適している。
本発明において用いられる多価アルコール(a)とは、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを核にアルキレンオキサイド、環状エーテル、及び環状エステル反応させたものからなる群より選ばれる1以上とを反応させて得られるものである。多価アルコール(a)は反応性や硬化物の特性を用途に応じて最適化することができる。
本発明において用いられるアルキレンオキサイドとは、三員環の環状エーテルを有する化合物を指す。
アルキレンオキサイドの炭素数は2〜8が好ましい。例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド等を挙げることができる。これらのアルキレンオキサイドは1種または必要に応じて2種以上を混合したものでも良い。中でも、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種であると、入手し易く、安価であるため本発明において好ましい。
本発明において用いられる環状エーテルとは、4員環以上の環状の炭化水素の1つ以上の炭素が酸素で置換された構造を有する化合物であれば特段の限定はない。
環状エーテルは4〜6員環が好ましく、具体例としてはオキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等を挙げることができる。これらの環状エーテルは1種または必要に応じて2種以上を混合したものでも良い。中でも、テトラヒドロフランは入手し易く、安価であるため本発明において好ましい。
本発明において用いられる環状エステルとは、環状の炭化水素の中にエステル結合を含む構造を有する化合物であれば特段の限定はない。
環状エステルの炭素数は2〜6であることが好ましい。環状エステルの具体例としてはアセトラクトン、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン等を挙げることができる。これらの環状エステルは1種または必要に応じて2種以上を混合したものでも良い。中でもカプロラクトンは入手し易く、安価であるため本発明において好ましい。
アルキレンオキサイド、環状エーテル及び環状エステルの使用量は、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートの水酸基1当量に対して、アルキレンオキサイド、環状エーテル及び環状エステル0.5〜6.0当量、好ましくは、0.8〜2.0当量である。この範囲であれば得られる硬化物の耐熱性及び強靭性が良好である。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートにアルキレンオキサイド、環状エーテル、又は環状エステルを反応させて多価アルコール(a)を製造する際は、反応温度は80℃〜250℃、好ましくは90℃〜220℃、より好ましくは100℃〜200℃である。反応時間は、特に制限はないが通常10分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。反応は通常、常圧で行われるが、必要に応じて加圧下、または減圧下でも実施することができる。
特にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の室温付近で気体化する化合物の場合には、耐圧容器中で反応させることが好ましい。
本発明において用いられる核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)(シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物ハライド)とは、多価アルコールに酸無水物基を導入し、多官能酸無水物化合物とするために用いられる。核水添されていることから、耐熱、耐光下においても着色が少なく、その硬化物は高い光学特性を維持しながら、強靱性に優れる。
本発明において用いられる無水トリメリット酸ハライド(b−2)(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸−1,2−無水物ハライド)とは、上記無水トリメリット酸ハライドと同様の目的で用いられる。これにより、酸無水物基の開環エステル化を伴うことなく、酸無水物基を導入することができる。また芳香族由来の剛直な骨格から耐熱性に優れる。
核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)及び無水トリメリット酸ハライド(b−2)としては、例えば、フッ素化物、塩素化物、臭素化物及びヨウ素化物等が挙げられ、中でも反応の容易さから塩素化物が好ましい。
本発明に核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)及び無水トリメリット酸ハライド(b−2)の混合物を使用する場合、使用モル比率は総モル数を100とすると、b−1:b−2=100:0〜30:70、好ましくは100:0〜40:60である。多価アルコール(a)または(d)の水酸基と核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)及び無水トリメリット酸ハライド(b−2)との反応比率はおおよそ、核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)及び無水トリメリット酸ハライド(b−2)のモル比率に一致する。
本発明の多官能酸無水物の合成は塩基性物質の存在下、公知の手法により行うことができる。多価アルコール(a)と核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)又は核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)及び無水トリメリット酸ハライド(b−2)の混合物(以下「ハライド類」)との反応における各化合物の添加法には特に制限がなく、任意の添加法が採用できる。例えば、多価アルコール(a)と塩基性物質を溶媒に溶解し、これに溶媒に溶解した上記ハライド類をゆっくりと滴下する方法、あるいは、逆に必要に応じて溶媒に溶解した上記ハライド類中に多価アルコール(a)と塩基性物質の混合溶液を滴下する方法、ハライド類と多価アルコール(a)の混合溶液の中へ塩基性物質を滴下する方法、さらには、多価アルコール(a)の溶液の中にハライド類の溶液と塩基性物質の溶液を同時に滴下する、などが採用可能である。
塩基性物質存在下の多価アルコール(a)とハライド類の反応では、反応の進行とともに塩基性物質が中和して生成した塩酸塩が生じる。この塩酸塩を濾過して除去した後、ろ液を濃縮することで、本発明の多官能酸無水物の粗生成物が高収率で得られる。これを、適当な溶媒に溶解し、水洗後濃縮してから減圧乾燥すると純度の高い多官能酸無水物が得られる。さらに必要に応じて適当な溶媒で再結晶を行うことで、より純度の高い多官能酸無水物が得られる。
多価アルコール(a)の使用量は通常水酸基当量で、ハライド類の水酸基当量(無水トリメリット酸ハライド(b−2)の混合物の場合はその水酸基当量の和)を1.0としたときに、0.6〜1.0、好ましくは、0.8〜1.0である。この範囲であれば多価アルコール(a)の水酸基はすべてエステル化され、ハライド類が系内に余ることはない。
ハライド類と多価アルコール(a)の反応において使用可能な溶媒は原料に対して不活性であれば特に限定されないが、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテル等のエーテル溶媒、ピコリン、ピリジン等の芳香族アミン溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のようなケトン系溶媒、トルエン、キシレン等の様な芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のような含ハロゲン溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のようなアミド系溶媒、ヘキサメチルホスホルアミド等のような含リン溶媒、ジメチルスルホオキシド等のような含イオウ溶媒、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等のようなエステル系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のような含窒素溶媒、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール等の水酸基を有する芳香族系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は単独でも、2種類以上混合して用いてもよい。
多価アルコール(a)にハライド類を反応させる際は、反応温度は−10℃〜80℃、好ましくは0℃〜70℃、より好ましくは10℃〜60℃である。ここで挙げた溶媒には環状エーテルや環状エステルが含まれているが、反応温度が80℃よりも高いと多価アルコール(a)に環状エーテルや環状エステルがさらに反応して、多価アルコール(a)とハライド類の反応率が低下する。反応時間は、特に制限はないが通常10分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。反応は通常、常圧で行われるが、必要に応じて加圧下、または減圧下でも実施することができる。
多官能酸無水物を得る反応における溶媒中の溶質の濃度は、通常5質量%〜50質量%、副反応の制御、沈殿の濾過工程を考慮すると好ましくは10質量%〜40質量%である。本反応は溶質が溶媒中、10質量%以上40質量%以下の範囲がより好ましい。
通常、反応雰囲気は、窒素下で行う。反応容器は密閉型反応容器でも開放型反応容器でもよいが、反応系を不活性雰囲気に保つため、開放型の場合には不活性ガスでシールできるものを用いる。
塩基性物質は、反応の進行とともに発生する塩化水素を中和するために用いる。この際使用される塩基性物質の種類としては特に限定されないが、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の有機3級アミン類、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等の無機の塩基性物質を用いることができる。ピリジンや、トリエチルアミンは安価に入手できる点や液体で溶解性に富むため反応操作が容易になる、という点で好ましい。また、無機の塩基性物質は安価に入手できる点で好ましい。
使用される塩基性物質の量は特に制限はないが、過剰に使用すると生成物に混入したり、精製負荷が大きくなったりするので、ハライド類のモル数(無水トリメリット酸ハライド(b−2)の混合物の場合はそのモル数の和)を1.0とした場合、に対して通常1.0モル倍〜30モル倍、好ましくは1.2モル倍〜20モル倍、さらに好ましくは1.5モル倍〜10モル倍が用いられる。
水洗操作の際、多官能酸無水物は一部加水分解を受けて、多価カルボン酸に変化するが、減圧下において加熱処理をすることにより、生成した多価カルボン酸を容易に多官能酸無水物に戻すことができる。この減圧下での加熱処理の温度は80℃〜200℃、好ましくは100℃〜180℃であり、減圧度は、50KPa以下、好ましくは10KPa以下であり、加熱時間の上限は特に制限はないが、通常は10分〜48時間、好ましくは30分〜24時間である。
こうして得られた本発明の多官能酸無水物をさらに精製することも可能である。その場合の精製方法としては、再結晶、昇華、洗浄、活性炭処理、カラムクロマトグラフィーなど任意に行うことができる。またこれら精製法を繰り返しても、組み合わせて実施することも可能である。こうして得られる本発明の多官能酸無水物の純度は例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)などの分析で得られるピークの面積比として、通常90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上である。
多官能酸無水物の保存は、加水分解による酸無水物環の開環を防ぐために高湿を避けた低温下で保存とすることが望ましい。具体的には、シール性の良い容器で冷蔵庫にて保管すれば長期間の保存に耐える。また、多官能酸無水物に関しては吸湿を防ぐために精製後すぐに次の重合反応に使用してもよい。その際の保存期間は、通常100時間以内、好ましくは50時間以内、さらに好ましくは24時間以内である。
本発明の多官能酸無水物と硬化反応する化合物を組み合わせ、熱硬化性樹脂組成物を構成することもできる。この際、酸無水物基と熱により反応可能な官能基を有する化合物であれば特に限定はないが、特にエポキシ基を有する化合物が好適に用いられる。
この際、好適な熱硬化性組成物を得るために、酸無水物基と反応可能な官能基は、1分子中に少なくとも2つ以上含まれる化合物を用いることが好適である。
本発明において示されるエポキシ基を有する化合物とは、1分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有する化合物であればいずれを用いてもよい。以下に本発明において好適に用いられる1分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有する化合物として芳香族型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂について説明する。
芳香族型エポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル−フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのうち本発明においては、耐熱性、耐着色性を考慮すると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂が好ましい。
脂肪族型エポキシ樹脂としては、脂肪族環状構造を有するエポキシ樹脂と脂肪族環状構造をもたないエポキシ樹脂が挙げられる。脂肪側環状構造を有するエポキシ樹脂は一分子中に少なくとも一つ以上の環状脂肪族構造を有することを特徴とする。例えばテルペンジフェノールや、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と脂肪族環構造ジエン(ジシクロペンタジエンやノルボルナジエン、ヘキサヒドロキシインデン等)との重縮合物及びこれらの変性物から誘導されるグリシジルエーテル化物、水添ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールF)型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等、分子内にシクロヘキシル構造を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン構造をもつエポキシ樹脂、トリグリジジルイソシアヌレート構造をもつエポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には例えば、シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,2−ビス(ヒドロキシアルキル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。
脂肪族環状構造を持たない1分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有する化合物等としては、ヘキサンジグリシジルエーテル等の直鎖または分岐アルコールから誘導されるグリシジルエーテル類が挙げられる。
熱硬化性組成物の特性向上、例えば強度や寸法安定性、強靭性付与、または光学特性を向上させるために、粒子や繊維等と複合化して用いることも広く行われている。しかしこの複合化する上で、樹脂の強靭性がより重要となる。樹脂の強靭性が不足している場合、硬化樹脂と粒子、繊維の界面が破壊され、硬化物の容易な割れ、剥離による柔軟性の低下が課題となる。一般的にはこれを防ぐために樹脂に柔軟な成分を使用すると耐熱性や機械的強度が低下してしまう。本発明の多官能酸無水物を用いた硬化物は、高い耐熱性を保ちながらも強靭性を失わないことから、粒子や繊維との複合化した組成物に好適である。本発明においては、粒子や繊維は本発明の多官能酸無水物(A)及び一分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)と相溶しないものが好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いる粒子(C−1)は、例えば、有機粒子としては、ポリメチルメタクリレ−ト、ポリスチレン、ナイロン等を、無機粒子としては、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカおよびガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカおよび溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムおよびハイドロタルサイト等の炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化カルシウム等の水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウムおよび亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウムおよびホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び窒化ケイ素等の窒化物等、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等のフッ化物を挙げることができ、分散溶媒を含有しない微粉末や溶媒に分散させたコロイド溶液として市場から入手して用いることができる。また、これらを1種または2種以上を混合して用いることが出来る。分散溶媒はメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルジメチルアセトアミドなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの非極性溶媒など、本発明の熱硬化性樹脂組成物の各成分が溶解するものを選定して用いればよい。また、寸法安定性の観点より無機粒子が好ましい。特に、汎用性や安価な点でアルミナ、シリカが好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いる繊維(C−2)は、炭素繊維、ガラス繊維、カゼイン繊維、落花生タンパク繊維、とうもろこしタンパク繊維、大豆タンパク繊維、アルギン繊維、キチン繊維、マンナン繊維、ゴム繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維、モダクリル繊維、ポリエチレンル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維、ポリエーテルエステル繊維、ポリウレタン繊維等が挙げられる。これらを1種または2種以上を混合して用いることが出来る。中でも、汎用性の観点からガラス繊維が好ましい。また、ガラス繊維には用いた織布、不織布、編物など様々なものがあり、本発明においてはその種類に特に制限はないが、本発明の熱硬化性樹脂組成物を含浸させて硬化した際に寸法安定性に優れた硬化物を得るためには、ガラスクロスが適している。本発明の熱硬化性樹脂組成物との密着性を考慮すると、ガラス繊維はシランカップリング剤により処理してあるものが好ましい。
本発明の樹脂組成物には、他の成分を含めてもよい。これら他の成分としては酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、熱による反応を促進させるために、熱に感応して反応を促進させる、または硬化温度を調整するために、硬化触媒を添加することも一般的に行われる。これらは、上記硬化反応を促進させる効能を有するものであれば、公知一般のものが使用できる。
本発明の樹脂組成物に用いられうる酸化防止剤としては、フェノール系、イオウ系、リン系酸化防止剤等公知一般のものであれば制限はない。しかし、本発明の特徴を鑑みれば、無色であり、かつ、硬化時の熱や、封止後の回路基板として長期間使用した場合でも着色しにくいものを選択することが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としてはモノフェノール類、ビスフェノール類、及び高分子型フェノール類などが挙げられる。
イオウ系酸化防止剤の具体例として、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、ホスファイト類、オキサホスファフェナントレンオキサイド類等が挙げられる。
これらの酸化防止剤はそれぞれ単独で使用できるが、2種以上を組み合わせて併用してもよい。酸化防止剤の使用量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して、通常0.008〜1質量部、好ましくは0.01〜0.5質量部である。また、本発明においてはリン系の酸化防止剤が好ましい。
本発明の樹脂組成物に用いられうる光安定剤としては公知一般のものが使用でき、特に限定は無い。しかし、本発明の特徴を鑑みれば、無色であり、かつ、硬化時の熱や、長期間使用した場合でも着色しにくい材料を選択することが好ましい。これらの代表的な例として、ヒンダードアミン類等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物に用いられうる紫外線吸収剤としては公知一般のものが使用でき、特に限定は無い。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系等が挙げられ、前記光安定剤と併用することも可能である。
本発明においては、経時的な着色性の低い紫外線吸収剤を用いることが好ましい。例えば、プロパン酸−2−[4−[4,6−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−3−ヒドロキシフェニル]−イソオクチルエステル(例えばチヌビン479、チバ・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
本発明の耐着色性を向上させる際は、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤を共に用いる。
本発明の樹脂組成物には、透明性や硬度などの特性を損なわない範囲でブチラール系樹脂、アセタール系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ−ナイロン系樹脂、NBR−フェノール系樹脂、エポキシ−NBR系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂などの樹脂成分を必要に応じて添加することもできる。
本発明の樹脂組成物にはシランカップリング剤、離型剤、レベリング剤、界面活性剤、染料、顔料、有機の光拡散フィラー等も添加することができる。
本発明の樹脂組成物には公知一般の金属塩の添加をすることもできる。例えばカルボン酸金属塩(2−エチルヘキサン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸などの亜鉛塩、スズ塩、ジルコニウム塩)やリン酸エステル金属(オクチルリン酸、ステアリルリン酸等の亜鉛塩)、アルコキシ金属塩(トリブチルアルミニウム、テトラプロピルジルコニウム等)、アセチルアセトン塩(アセチルアセトンジルコニウムキレート、アセチルアセトンチタンキレート等)等の金属化合物等が挙げられる。これらは単独或いは二種以上を用いてもよい。金属塩の添加により、本発明の耐熱性、耐着色性を向上させることができる。
本発明の樹脂組成物において、熱による反応を促進させるために、熱に感応して反応を促進させる、または硬化温度を調整するために、硬化触媒を添加することも一般的に行われる。これらは、上記硬化反応を促進させる効能を有するものであれば、公知一般のものが使用できる。
硬化触媒としては例えば、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチル−4−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシアルキルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシアルキル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及び、それらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのテトラフェニルボレート、フェノールノボラック等の塩類、前記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラブチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩類、トリフェニルホスフィン、トリ(トルイル)ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、ヘキサフロロスチビンホスホニウム塩等のホスフィン類やホスホニウム化合物類、2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ジルコニウム、オクチル酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等の有機金属化合物等が挙げられる。さらに、硬化促進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化触媒等が挙げられる。
これら硬化触媒のいずれを用いるかは、要求される特性によって適宜選択されるべきものである。硬化触媒は、本発明の樹脂組成物中の、全樹脂100質量部に対し通常0.001〜15質量部の範囲で使用される。
さらに本発明の熱硬化性樹脂組成物には一次粒径が1〜200ナノメートルの微粒子を添加してもよい。微粒子としては例えばガラス、シリカ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化アンチモン、酸化セレン、酸化イットリウム、酸化アルミニウム、フッ化マグネシウムなどが挙げられ,分散溶媒を含有しない微粉末や溶媒に分散させたコロイド溶液として市場から入手して用いることができる。また、これらを1種または2種以上を混合して用いることが出来る。分散溶媒はメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルジメチルアセトアミドなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの非極性溶媒など、本発明の熱硬化性樹脂組成物の各成分が溶解するものを選定して用いればよい。
その他にもシランカップリング剤、離型剤、レベリング剤、界面活性剤、染料、顔料、無機あるいは有機の光拡散フィラー等も添加することができる。
本発明においては、耐熱性、耐光特性を改良する目的で金属塩の添加が好ましい。具体的にはカルボン酸金属塩(2−エチルヘキサン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸などの亜鉛塩、スズ塩、ジルコニウム塩)やリン酸エステル金属(オクチルリン酸、ステアリルリン酸等の亜鉛塩)、アルコキシ金属塩(トリブチルアルミニウム、テトラプロピルジルコニウム等)、アセチルアセトン塩(アセチルアセトンジルコニウムキレート、アセチルアセトンチタンキレート等)等の金属化合物等が挙げられる。これらは単独或いは2種以上を用いてもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、各成分を、従来知られている方法と同様の方法で、均一に混合し、その硬化物とすることができる。例えば、エポキシ樹脂と酸無水物硬化剤並びに必要により硬化促進剤、その他の成分とを、必要に応じて押出機、ニーダ、ロール等を用いて均一になるまで充分に混合して本発明の熱硬化性樹脂組成物を得る。本発明の熱硬化性樹脂組成物は常温で固体であるため、溶融後、注型、あるいはトランスファー成型機などを用いて成型し、さらに加熱により硬化するという手法が挙げられる。
また、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤に希釈してワニスとして使用することができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物は通常、常温で固体であるため、溶剤に希釈して使用するほうが扱いやすく、より好ましい。特にガラスクロスに含浸させて用いる場合は溶剤による希釈を行う。
溶剤は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を使用する際の粘度や乾燥速度などを考慮し、1種あるいは2種以上の混合溶剤として用いることができる。溶剤の使用割合は使用時の作業性や乾燥速度によるが、本発明の熱硬化性樹脂組成物100質量部に対して、通常10〜200質量部、好ましくは15〜100質量部である。
溶剤で希釈した本発明の熱硬化性樹脂組成物を得る場合も、各成分を常法に従い混合溶解することにより調製することができる。例えば、撹拌装置、温度計のついた丸底フラスコに各成分を仕込み、40〜80℃にて0.5〜6時間撹拌することにより熱硬化性樹脂組成物のワニスを得ることができる。この際に、エポキシ樹脂のワニスと、酸無水物硬化剤+硬化触媒や添加剤のワニスとを別々に調整しておき、使用時に混合する方法は特に好ましい。先に記載したとおり、微粒子を添加する場合には、ホモミキサー、サンドミル等高速撹拌機やマイクロフルイダイザー、三本ロール等、一般に公知の分散方法で処理を行うこともできる。
このようにして得られた本発明の熱硬化性樹脂組成物のワニスは、公知の方法で成型し、乾燥した後、さらに加熱することによって硬化させる。例えば、金型に流し込み、加熱乾燥後、硬化させる方法や、バーコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、グラビアコーター、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷など、それ自体公知の方法で金型の代わりとなる金属板や離型フィルム等に塗布し、加熱乾燥後、硬化させる方法、ガラスクロスに含浸させ、加熱乾燥後、硬化させる方法、またガラスや透明プラスチック基材に塗布し、加熱乾燥後、硬化させて基材とともに使用するコーティング剤としての使用方法なども挙げられる。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、硬化の際に硬化剤が揮発して膜の成分比が変わって屈折率が変化することがないため、安定した透明な膜を得ることができる。このため、光学シートの製造にも適している。また、硬化剤の揮発により硬化膜の表面が荒れたり、硬化膜の物性が変わってしまったりすることもなく、平滑で硬度に優れた膜を得ることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物のワニスの乾燥温度は、使用する溶剤や風量にもよるが通常は60〜200℃が好ましい。ガラスクロス等のガラス繊維シート状基材に前記ワニスを含浸させ、溶剤を乾燥する際に、本発明の熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態にすることにより、プリプレグを得ることも可能である。この際の乾燥条件は特に限定はされないが、温度100〜180℃、時間は1〜30分が好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を半硬化状態で形状を付与したプリプレグも本発明に含まれる。本発明のプリプレグは本発明の熱硬化性樹脂組成物を繊維に含浸させたものを含む。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物も本発明に含まれる。本発明の熱硬化性樹脂組成物を繊維に含浸させたプリプレグを作製した後、乾燥、硬化して得られる硬化物も同様に本発明に含まれる。前述したとおり、本発明の熱硬化性樹脂組成物は硬化の際に硬化剤が揮発することによる屈折率の変化がないため、光学シートの製造に適している。なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化温度、時間としては80〜200℃で2〜200時間である。硬化方法としては高温で一気に硬化させることもできるが、150℃以下の低温で長時間硬化させても良い。80〜150℃の間で初期硬化を行い、100℃〜200℃の間で後硬化を行うなど、ステップワイズに昇温し硬化反応を進めても良い。
前記プリプレグを作製するための前記繊維(C−2)は、公知である市販のものを用いることができる。前記ガラス繊維の中でも一般的に樹脂強化用として用いられるEガラスは、アルカリ金属酸化物が少なく、無アルカリガラスとして本発明の用途には適している。市販のガラスクロスには、ガラス繊維を用いた織布、不織布、編物など様々なものがあり、本発明においてはその種類に特に制限はないが、本発明の熱硬化性樹脂組成物を含浸させて硬化した際に平滑な硬化物を得るためには、ガラスクロスの表面の凹凸が小さいものが適している。プリプレグを作製する際の乾燥、半硬化の条件を考慮するとガラスクロスの厚みは通常100μm以下であり、好ましくは50μm以下である。25μm程度かそれ以下の厚さのものを用いてプリプレグを作製し、硬化時に2枚〜数枚を重ね合わせて一体化し本発明の光学シートとしても良い。ガラスクロスに用いるガラス繊維の径は、透明性などを考慮すると小さいほうが良く10μm以下が好ましい。また本発明の熱硬化性樹脂組成物との密着性を考慮すると、ガラス繊維はシランカップリング剤により処理してあるものが好ましい。屈折率は1.51〜1.57であり、一般的に入手可能なものとして1.55〜1.57がより好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂硬化物は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置や太陽電池などに用いられるガラスの代替品として利用可能である。その他にも、導光板、プリズムシート、偏光板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料や、反射防止フィルム、タッチパネル用前面板、光学補正フィルムなどにも使用できる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。化合物の合成においては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)により原料アルコール類の消失を確認した時点で反応終了とした。なお、実施例においてTMACは無水トリメリット酸クロリドを、HTACは核水添無水トリメリット酸クロリドを、THFはテトラヒドロフランを、TMPはトリメチロールプロパンを、MEKはメチルエチルケトンを、それぞれ示す。
合成例1 トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートアルキレンオキサイド付加物の調製
気体導入部を有する耐圧容器中に、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートを21.6g(0.1mol)、反応触媒として水酸化ナトリウム40mg、アルキレンオキサイドガスを表中記載量導入し、温度150℃、3時間加熱した。室温に冷却後、反応物を取り出し、濾過法により触媒を除去した。
Figure 0006465706
表中略語
EO:エチレンオキサイド
PO:プロピレンオキサイド
合成例2:トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート環状エーテル付加物の調製
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えた耐圧反応容器に、窒素パージを施しながら、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート 21.6g(0.1mmol)にジメチルオキセタン25.8g(0.3mol)、触媒としてトリアリールスルホニウムPF6塩0.1gを加え、120℃12時間撹拌し、ジメチルオキセタン付加物43g(略称THI3OX)を得た。
合成例3 トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート環状エステル付加物の調製
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート 21.6g(0.1mmol)にカプロラクトン34.3g(0.3mol)、触媒としてトリアリールスルホニウムPF6塩0.1gを加え、180℃12時間撹拌し、カプロラクトン付加物53g(略称THI3CL)を得た。
実施例1:多官能酸無水物(A)の合成
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら、表中記載の無水物クロリド(b)を表中記載量((a)の水酸基に対して1.1当量)、にテトラヒドロフランを45g加えて均一溶液にした。この溶液を攪拌しながら5℃まで冷却後、表中記載の(a)を表中記載量(0.05mol)、ピリジン((a)の水酸基に対して1.2当量)とテトラヒドロフラン54gを加えて均一にした溶液を、液温を10℃以下に保ちながら徐々に滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し、次いで50℃まで昇温し、反応を8時間継続した。続いて、反応液を20℃まで冷却し、不溶解分であるピリジン塩酸塩をろ去した後、ろ液を濃縮した。濃縮物を酢酸エチル120mlに溶解させ、30mlの水で3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ去した後、ろ液を濃縮し、得られた濃縮物を15mlの酢酸エチルに溶かし、トルエンで再結晶し生成物を得た。
比較例1:その他三官能酸無水物の調製
合成例1に準じて、三官能酸無水物を合成した。結果を合成例1と併せて下記表に示した。
Figure 0006465706
表中略語
HTAC:核水添トリメリット酸無水物クロリド
TMAC:トリメリット酸無水物クロリド
HTAC/TMAC:HTAC50mol%、TMAC50mol%混合物
THI:トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート
*:HTAC/TMAC(モル比)=1/1
実施例2:樹脂組成物の調製
実施例1で得た多官能酸無水物を表中記載量、脂肪族型エポキシ樹脂EHPE−3150((株)ダイセル製、エポキシ当量181)を7g、芳香族型エポキシ樹脂として(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂(エポキシ当量206、全塩素量550ppm)を23g、同じくRE−310S(日本化薬(株)製:液状ビスフェノールAエポキシ樹脂、エポキシ当量185、全塩素量500ppm)を15g、その他の成分としてオクタン酸亜鉛を0.3g、粒子(C−1)としてコロイダルシリカメチルエチル分散液(日産化学オルガノシリカゾルMEK−ST、固形分30重量%)を41g、あわせたものを70℃に加温、混合し、固形分が70質量%である本発明の樹脂組成物の希釈組成物を得た。
比較例2:熱硬化性組成物の調製
実施例2同様の方法により熱硬化性組成物を調製した。
Figure 0006465706
実施例3、および比較例3:硬化物の作製(ガラスクロス―エポキシ複合シート)
実施例2で得られた本発明の硬化性樹脂組成物および比較例で得られた硬化性樹脂組成物にメチルエチルケトンを添加して固形分50質量%に調整し、(C−2)として市販のガラスクロス(Eガラスクロス:約30μm厚、平織)を入れ、含浸させた。ガラスクロスを引き上げた後、120℃で7分乾燥した。乾燥後のシートは固形のフィルムであった。それをさらに離型処理したPETフィルムにはさんでプレスしながら150℃にて10分処理し、半硬化させてプリプレグを得た。その後150℃乾燥機にて3時間硬化し、本発明の硬化物を得た。得られた硬化物についてそれぞれ耐熱性、強靭性、耐着色性、寸法安定性を測定した。
樹脂組成物及び硬化膜についての評価方法及び評価基準は以下の通りであった。
(1)耐熱性:硬化した樹脂組成物のTg点を粘弾性測定システム(DMS−6000:セイコー電子工業(株)製)において、引っ張りモード、周波数1Hzにて測定した。判定基準は以下の通りである。
◎:Tgが200℃以上
○:Tgが190℃以上199℃以下
△:Tgが185℃以上189℃以下
×:Tgが184℃以下
(2)柔軟性:硬化した樹脂組成物の硬化シートを幅1cm程度の短冊状に裁断し、指で直径5mmの金属棒に巻きつけたのちそれをもとの状態に戻し、その表面およびシート内部の状態を光学顕微鏡を用いて確認した。
○:ひび、亀裂は観察されず変化なし。
△:樹脂内部に亀裂が観察される
×:明確な樹脂割れが観察される
(3)強靭性:硬化した樹脂組成物の硬化膜をカッターナイフを用いて裁断し、その端面を光学顕微鏡で観察し、割れ、発塵を評価した。
◎:端面はきれいに裁断され、発塵なく裁断できた
○:ごくわずかに端面が荒れているものの、発塵なく裁断できた
△: 端面に荒れ、わずかに発塵が観察されている。
×:明確な樹脂割れが観察される
Figure 0006465706
以上の結果から明らかなように本発明の酸無水物を用いて得られる硬化物は、耐熱性、柔軟性、強靭性に優れている。比較例の酸無水物を用いて得られる硬化物は耐熱性には優れるものの、湾曲には弱い(柔軟性が弱い)。
本発明の脂環式多官能酸無水物及び、その硬化性樹脂組成物は、土木建築用の塗料やFRP、そして、プリント配線板・半導体分野等における塗料、レジストインキ、接着剤、シール剤、封止剤などの電気電子材料、主に、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置や太陽電池などに用いる硬化物に適するものである。

Claims (8)

  1. トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートに、炭素数は2〜8のアルキレンオキサイド、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、アセトラクトン、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、及びカプロラクトンからなる群より選ばれる1 以上を反応させて得られる多価アルコール(a)に、核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)または核水添無水トリメリット酸ハライド(b−1)及び無水トリメリット酸ハライド(b−2)の混合物を反応させて得られる多官能酸無水物(A)。
  2. 請求項1記載の多官能酸無水物(A)及び一分子中に少なくとも1つ以上のエポキシ基を有する化合物(B)を含む熱硬化性組成物。
  3. 粒子(C−1)または繊維(C−2)をさらに含む請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 粒子(C−1)が無機粒子である請求項3に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 繊維(C−2)がガラス繊維である請求項3に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 繊維(C−2)がガラス繊維を紡糸し、さらに織製してなるガラスクロスである請求項3に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 半硬化状態で形状を付与したことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項2乃至7のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
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