JP2017193706A - 粒子含有熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性、耐熱性、寸法安定性に優れた硬化物を得ること、特に光学部品に適した特性を有するものを得ること。【解決手段】平均アスペクト比が30〜5000である酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂からなり、前記熱硬化性樹脂の含有量が、組成物酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、30質量部以上である粒子含有熱硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は電気電子材料用途に好適な粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置は大型化、軽量化、薄型化すると共に、曲面での表示や立体表示などの要求が高まっている。このような装置の表示素子や前面パネル等の光学部材には、透明性、硬度、耐薬品性、ガスバリア性など様々な要求を満たすためにガラス板が広く用いられている。しかしながらガラス板は割れやすく、重いという問題があり、この問題を解決するためガラス板の代替としてエポキシ樹脂等のプラスチック素材が検討され、種々の提案がされている。
しかしながら、プラスチック素材はガラス板に比べて線膨張係数が大きいため、使用時の膨張や収縮によって破損する場合がある。また、既存のプラスチック素材では色、耐熱性、耐光性、硬度など、ガラスと同等の十分な性能が得られていない。
線膨張係数の低減には、ガラス繊維等が用いられているが、透明性確保や、表面平滑性に難点がある。すなわち、透明性を有し、あるいは表面平滑性を有し、且つ線膨張係数が小さく、剛性が高い、ガラス繊維等を有する樹脂は得られていない。
樹脂の諸物性を向上させる手法として、従来のガラス繊維等に代わり、ナノオーダーレベルの無機微粒子を用いた複合材料が注目されてきている。このような複合材料の例として、特許文献1は、層状クレイをインターカレートし、層間に樹脂を入れ込んだものを検討している。特許文献1の複合材料は、機械的物性が向上しているが、層状クレイの形状が光の波長よりも大きいため、透明性は得られていない。
特許文献2では透明性確保のため、無機微粒子を小粒径化することが試みられている。これは、ポリマーを溶剤に溶解し、このポリマー溶液と溶剤に分散した無機微粒子とを十分混合した後、コンポジットを析出させる手法である。特許文献2の複合材料は、無機微粒子のアスペクト比が低いため、機械特性が低い。
高アスペクト比で且つ小粒径の酸化アルミニウム粒子を用いた例として、特許文献3が挙げられる。特許文献3の複合材料は、シランカップリング剤で表面処理したナノオーダーレベルの粒子を用い、分散性を向上し、フィルム等コンポジット材の表面性や弾性率、軟化温度の向上を図っている。しかしながらこの複合材料は耐熱性が低い。
特許文献4では複合材料に熱硬化性樹脂を用いているが、作製方法が煩雑であり、樹脂量も少なく、脆弱で十分な透明性もない。
以上のように、様々な検討がなされているが、機械物性と透明性もしくは表面平滑性の双方を十分なレベルで両立することは未だできていない。
特許第2519045号公報 特開平11−343349号公報 特開2004−149687号公報 特開2010−285315号公報
本発明の課題は、強靱性、耐熱性、透明性、寸法安定性に優れる基材を得ることである。
本発明者らは、平均アスペクト比の高い酸化アルミニウム水和物粒子または酸化アルミニウム粒子と、熱硬化性樹脂とを含む粒子複合樹脂が、高い光学特性、寸法安定性、強靱性や耐熱性を有する基材を与えることを見出し、本発明に至った。
本発明は、平均アスペクト比が30以上5000以下である酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂を含み、該前記熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、30質量部以上である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記酸化アルミニウム粒子の平均アスペクト比が100以上5000以下である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記酸化アルミニウム粒子の平均アスペクト比が100以上2000以下である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記酸化アルミニウムが、無定形、ベーマイト、または擬ベーマイトから選ばれる少なくとも一種である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記熱硬化性樹脂が、一分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、50質量部以上である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、60質量部以上である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、85質量部以上である粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記粒子含有熱硬化性樹脂組成物の硬化性を残余させた状態で形状を付与した粒子含有熱硬化性樹脂組成物に関する。
前記硬化物の全光線透過率が60%以上であることを特徴とする硬化物に関する。
本発明の硬化物は透明性が良好で、その硬化物は、耐熱性、平滑性、及び寸法安定性に優れている。そのため、本発明の硬化物は特に液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置や太陽電池などに適している。
本発明において用いられる酸化アルミニウム粒子は、平均アスペクト比が30以上5000以下、又は、平均短径が1以上10nm以下、かつ平均長径が100以上10000nm以下である。好ましくは、平均アスペクト比が100以上5000以下、又は平均短径が2以上5nm以下、かつ平均長径が500以上5000nmである酸化アルミニウム粒子である。さらに好ましくは、平均アスペクト比が100以上2000以下である。
本発明において酸化アルミニウム粒子とは酸化アルミニウム水和物粒子及び酸化アルミニウム粒子の両者を指す。
酸化アルミニウム粒子の平均アスペクト比が30未満の場合は、硬化物の可撓性が低下し、十分な強度が得られない。平均アスペクト比が5000を超える場合は、多大な製造時間を要するため、実用的ではない。酸化アルミニウム粒子の平均短径が1nm未満である場合は、粒子が凝集し易くなる。
本発明酸化アルミニウムにおいて用いる酸化アルミニウム粒子の結晶系は、特に限定されないが、好ましくは無定形、ベーマイト、又は擬ベーマイトから選ばれる少なくとも1種である。更に、好適にはベーマイト、擬ベーマイトから選ばれる少なくとも1種である。ベーマイトは、組成式Al・nHO(n=1〜1.5)で表される酸化アルミニウム水和物の結晶である。また、擬ベーマイトは、ベーマイトのコロイド状凝集体を指している。
本発明において用いられる酸化アルミニウム粒子は、溶媒に酸化アルミニウム粒子を分散させたコロイド溶液として、または分散溶媒を含有しない微粉末の酸化アルミニウム粒子として用いることができる。酸化アルミニウム粒子の分散媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等、エチレングリコールなどの多価アルコール類及びその誘導体、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルアセトアミドなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ノルマルブチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの非極性溶媒、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート,4−ヒドロキシブチルアクリレートなどのアクリレート類及びその他一般有機溶剤類が使用できる。分散媒の量は、通常酸化アルミニウム粒子10質量部に対し10〜990質量部である。
また、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物は、特定の大きさ、アスペクト比を有する酸化アルミニウム粒子と、熱硬化性樹脂を含む。本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は、酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子を0.1質量部以上70質量部以下含む。好ましくは1質量部以上50質量部以下、又は3質量部以上30質量部以下含む。さらに好ましくは5以上15質量部以下含む。
本発明において、酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量100質量部に対して酸化アルミニウム粒子が70重量部を超える場合は、透明性が得られないことから、好ましくない。また、0.1重量部未満の場合は、アルミナ複合膜中の有機物の添加効果が小さくなるため、好ましくない。
なお、本発明に係る平均アスペクト比は、(平均長径/平均短径)を意味する。平均長径は酸化アルミニウム粒子の長手方向の最大長さの平均値であり、平均短径は、前記長手方向と垂直の方向の最小長さの平均値である。平均長径と平均短径は、透過型電子顕微鏡を用いて酸化アルミニウム粒子の形状を観察し、無作為に100個体を選び、RegionAdviser((株)システムインフロンティア製)を用いてそれぞれ長径と短径を測定し、平均値を算出する。
熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、(イソ)シアネート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ビニル樹脂、アミド樹脂等として総称されるものが一般的に該当し、これらは本発明においていずれも使用することができる。
本発明において示されるエポキシ基を有する化合物とは、1分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物であればいずれを用いてもよい。以下に本発明において好適に用いられる1分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物として芳香族型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、共重合体型エポキシ樹脂について説明する。
芳香族型エポキシ樹脂としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル−フェノール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、グリオキサール型エポキシ樹脂、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのうち本発明においては、耐熱性、耐光性を考慮すると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂が好ましい。
脂肪族型エポキシ樹脂としては、脂肪族環状構造を有するエポキシ樹脂と脂肪族環状構造をもたないエポキシ樹脂が挙げられる。脂肪側環状構造を有するエポキシ樹脂は一分子中に少なくとも一つ以上の環状脂肪族構造を有することを特徴とする。例えばテルペンジフェノールや、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と脂肪族環構造ジエン(ジシクロペンタジエンやノルボルナジエン、ヘキサヒドロキシインデン等)との重縮合物及びこれらの変性物から誘導されるグリシジルエーテル化物、水添ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールF)型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等、分子内にシクロヘキシル構造を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン構造をもつエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート構造をもつエポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には例えば、シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,2−ビス(ヒドロキシアルキル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。
脂肪族環状構造を持たない1分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物等としては、ヘキサンジグリシジルエーテル等の直鎖または分岐アルコールから誘導されるグリシジルエーテル類が挙げられる。
共重合型エポキシ樹脂としては、不飽和二重結合とエポキシ基を併せ持つ単量体、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル等といった単量体とその他の重合可能な不飽和基を有する単量体を共重合させたものを示す。その他の単量体としては特に限定はなく、上記の不飽和二重結合とエポキシ基を併せ持つ単量体と共重合が可能なものであればいずれも使用することが出来る。例えばエチレン、プロピレン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル等のビニル化合物類、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のグリコールエーテルモノ(メタ)アクリレート類、エチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート等のグリコールエーテルモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は、酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、熱硬化性樹脂を30質量部以上99.9質量部以下含む。好ましくは50質量部以上99質量部以下、又は70質量部以上97質量部以下含む。さらに好ましくは85以上95質量部以下含む。
カルボン酸系硬化剤は、分子内にカルボキシ基を1つ以上、好ましくは2つ以上、より好ましくは3つ以上含有することが好ましい。本発明ではカルボン酸無水物、脂肪族カルボン酸、ジオールとカルボン酸無水物を反応させたカルボン酸、不飽和環構造を有する酸無水物、カルボン酸無水物と水酸基含有化合物との付加反応により得られるカルボン酸、または水酸基含有化合物に酸無水物カルボン酸ハライドなどを付加させた化合物を用いることができる。
酸無水物としては、一分子中に少なくとも1つの酸無水物基を有することが好ましい。酸無水物基はエポキシ樹脂に含まれている水酸基、もしくは先にエポキシ基がカルボキシレート化して生じた水酸基と反応しカルボキシ基を生じる。このため、酸無水物は、エポキシ化合物の硬化反応としては二官能の化合物として作用する。
本発明で用いられる酸無水物は具体的には、無水フタル酸、無水メチルフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族系酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水ピロメリット酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族カルボン酸類が挙げられる。等の脂肪族系酸無水物等が挙げられる。これらのうち、硬化物の耐光性や透明性から、水添物を含めた脂肪族系酸無水物を使うことが好ましい。中でもヘキサヒドロ無水トリメリット酸(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物)、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物)が挙げられ、特に耐熱性と取り扱いの良さから、両者を混合して使用する事が特に好ましい。
前記水酸基含有化合物とは、一分子中に少なくとも1つ以上の水酸基を有している化合物である。これに後述する酸無水物基を含有する化合物を反応させ、エステル化すると同時にカルボキシ基を生じさせることで、水酸基含有化合物の酸無水物付加体が得られる。
前記水酸基含有化合物として好適に使用できる化合物としては、一分子中に、1つの水酸基を有する化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、ステアリルアルコール等の直鎖、分岐構造を有する脂肪族系炭化水素系アルコール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、イソボルニルアルコール等の脂環構造を有する炭化水素系アルコール、ベンジルアルコール等の芳香族炭化水素系アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロプレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類等が挙げられる。
一分子中に2つの水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ドデカンジオール等の直鎖・分岐構造を有する脂肪族炭化水素系ジオール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジシクロペンタジエンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ジオキサングリコール等の脂環構造を有する炭化水素系ジオール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の芳香族ジオール類、及びそのアルキレンオキサイド付加物やカプロラクトン等の環状エステル付加物等が挙げられる。
中でも下記一般式(1)で示されるトリシクロデカン構造、ペンタシクロペンタデカン構造を主骨格とする架橋多環ジオールと前記カルボン酸無水物を反応させたカルボン酸が好ましい。
Figure 2017193706
(一般式(1)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、1環当たり1つ以上である。)
前記の通り、本発明において用いられる架橋多環ジオールとしてはトリシクロデカンジメタノール、メチルトリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノールなどが挙げられる。これらのうち、入手の簡便さ、また製造後の官能基量とのバランスから、本発明においてはトリシクロデカンジメタノールが特に好ましい。
一分子中に3つ以上の水酸基を有する化合物としては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシアルキルメチル1,4−ブタンジオール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどのトリオール類、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類、ジペンタエリスリトール、ポリグリセリンなどのポリオール等、及びそのアルキレンオキサイド付加物やカプロラクトン等の環状エステル付加物等が挙げられる。
特に、エーテルポリオール、即ち、分子内にエーテル結合を有するテトラオール化合物が好ましい。カルボン酸無水物とエーテルポリオールとの付加反応により得られるカルボン酸としては前記カルボン酸無水物と下記一般式(2)で表されるビス(ジメチロール)ジアルキルエーテルとの付加反応により得られる、カルボン酸が挙げられる。
Figure 2017193706
(一般式(2)中、複数存在するRはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜15の炭化水素基を表す。)
前記Rは水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基が好ましく、具体的には、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジプロピルエーテル、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジエチルエーテル、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジブチルエーテル、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジヘキシルエーテル等が挙げられる。これらのエーテルポリオールにより、本発明の硬化物は相反する特性である耐熱性と柔軟性、透明性を両立することができる。
本発明において耐熱性、透明性、さらには寸法安定性を向上させる場合は、前記ジオールとカルボン酸無水物を反応させたカルボン酸、又は前記カルボン酸無水物とエーテルポリオールとの付加反応により得られるカルボン酸を用いる。これら2種のカルボン酸を混合して使用してもよい。これらカルボン酸は、特に耐熱性及び強靭性を向上させる。
このほかに、前記の水酸基含有化合物に、一分子中に酸無水物カルボン酸ハライドを反応させて得られる多官能酸無水物化合物も好適に用いることができる。本発明において用いることが出来る酸無水物カルボン酸ハライドとしては、例えば、無水トリメリット酸ハライド及び核水添無水トリメリット酸ハライド等が挙げられる。これらカルボン酸は、特に耐熱性を向上させる。
エポキシ樹脂とカルボン酸系硬化剤の好適な配合比は、エポキシ樹脂に含有されるエポキシ基の当量とカルボン酸系硬化剤のカルボキシ基の当量により決まる。好ましくは、エポキシ基1当量に対しカルボキシ基が0.2〜5当量、より好ましくは0.5〜2当量であることが好ましい。この範囲を超える場合は、硬化反応が充分に進行せず、また過剰のエポキシ基、カルボキシ基の残留が生じるために、硬化物の強靭性や、耐熱性が充分に発揮できない。
この他に、熱による反応を促進させるために、熱に感応して反応を促進させる、または硬化温度を調整するために、硬化触媒を添加することも一般的に行われる。これらは、上記硬化反応を促進させる効能を有するものであれば、公知一般のものが使用できる。
硬化触媒としては例えば、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチル,4−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及び、それらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのテトラフェニルボレート、フェノールノボラック等の塩類、前記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラブチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩類、トリフェニルホスフィン、トリ(トルイル)ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、ヘキサフロロスチビンホスホニウム塩等のホスフィン類やホスホニウム化合物類、2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ジルコニウム、オクチル酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等の有機金属化合物等が挙げられる。さらに、硬化促進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化触媒等が挙げられる。
これら硬化触媒のいずれを用いるかは、粒子含有熱硬化性樹脂組成物に要求される特性によって適宜選択されるべきものである。硬化触媒は、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物中の、全熱硬化性樹脂100質量部に対し通常0.001〜15質量部の範囲で使用される。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物には、他の成分を含めてもよい。これら他の成分としては酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物において、熱による反応を促進させるために、熱に感応して反応を促進させる、または硬化温度を調整するために、硬化触媒を添加することも一般的に行われる。これらは、上記硬化反応を促進させる効能を有するものであれば、公知一般のものが使用できる。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物に用いられうる酸化防止剤としては、フェノール系、イオウ系、リン系酸化防止剤等公知一般のものであれば制限はない。しかし、本発明の特徴を鑑みれば、無色であり、かつ、硬化時の熱や、封止後の回路基板として長期間使用した場合でも着色しにくいものを選択することが好ましい。
フェノール系酸化防止剤としてはモノフェノール類、ビスフェノール類、及び高分子型フェノール類などが挙げられる。
イオウ系酸化防止剤の具体例として、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、ホスファイト類、オキサホスファフェナントレンオキサイド類等が挙げられる。
これらの酸化防止剤はそれぞれ単独で使用できるが、2種以上を組み合わせて併用してもよい。酸化防止剤の使用量は、本発明の樹脂組成物100質量部に対して、通常0.008〜1質量部、好ましくは0.01〜0.5質量部である。また、本発明においてはリン系の酸化防止剤が好ましい。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物に用いられうる光安定剤としては公知一般のものが使用でき、特に限定は無い。しかし、本発明の特徴を鑑みれば、無色であり、かつ、硬化時の熱や、長期間使用した場合でも着色しにくい材料を選択することが好ましい。これらの代表的な例として、ヒンダードアミン類等が挙げられる。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物に用いられうる紫外線吸収剤としては公知一般のものが使用でき、特に限定は無い。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系等が挙げられ、前記光安定剤と併用することも可能である。
本発明においては、経時的な着色性の低い紫外線吸収剤を用いることが好ましい。例えば、プロパン酸−2−[4−[4,6−ビス([1,1’−ビフェニル]−4−イル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−3−ヒドロキシフェニル]−イソオクチルエステル(例えばチヌビン479、チバ・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
本発明の耐光性を向上させる際は、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤とヒンダードアミン系光安定剤を共に用いる。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物には、透明性や硬度などの特性を損なわない範囲でブチラール系樹脂、アセタール系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ−ナイロン系樹脂、NBR−フェノール系樹脂、エポキシ−NBR系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂などの樹脂成分を必要に応じて添加することもできる。
さらに本発明の組成物には一次粒径が1〜200nmの微粒子を添加してもよい。微粒子としては例えばガラス、シリカ、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化アンチモン、酸化セレン、酸化イットリウムなどが挙げられ,分散溶媒を含有しない微粉末や溶媒に分散させたコロイド溶液として市場から入手して用いることができる。また、これらを1種または2種以上を混合して用いることが出来る。分散溶媒はメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルジメチルアセトアミドなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエン、キシレンなどの非極性溶媒など、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物の各成分が溶解するものを選定して用いればよい。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物には、炭素繊維、ガラス繊維、カゼイン繊維、落花生タンパク繊維、とうもろこしタンパク繊維、大豆タンパク繊維、アルギン繊維、キチン繊維、マンナン繊維、ゴム繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維、モダクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリスチレン繊維、ポリエーテルエステル繊維、ポリウレタン繊維等の繊維を用いることができる。これらを1種または2種以上を混合して用いることが出来る。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物にはシランカップリング剤、離型剤、レベリング剤、界面活性剤、染料、顔料、有機の光拡散フィラー、希釈溶剤等も添加することができる。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物には公知一般の金属塩の添加をすることもできる。例えばカルボン酸金属塩(2−エチルヘキサン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ミリスチン酸などの亜鉛塩、スズ塩、ジルコニウム塩)やリン酸エステル金属塩(オクチルリン酸、ステアリルリン酸等の亜鉛塩)、アルコキシ金属塩(トリブチルアルミニウム、テトラプロピルジルコニウム等)、アセチルアセトン塩(アセチルアセトンジルコニウムキレート、アセチルアセトンチタンキレート等)等の金属化合物等が挙げられる。これらは単独或いは二種以上を用いてもよい。金属塩の添加により、本発明の耐熱性、耐光性を向上させることができる。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物において、熱による反応を促進させるために、熱に感応して反応を促進させる、または硬化温度を調整するために、硬化触媒を添加することも一般的に行われる。これらは、上記硬化反応を促進させる効能を有するものであれば、公知一般のものが使用できる。
硬化触媒としては例えば、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−ウンデシルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−エチル,4−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2’−メチルイミダゾール(1’))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシアルキルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシアルキル5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及び、それらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのテトラフェニルボレート、フェノールノボラック等の塩類、前記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラブチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩類、トリフェニルホスフィン、トリ(トルイル)ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、ヘキサフロロスチビンホスホニウム塩等のホスフィン類やホスホニウム化合物類、2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オクチル酸ジルコニウム、オクチル酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等の有機金属化合物等が挙げられる。さらに、硬化促進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化触媒等が挙げられる。
これら硬化触媒のいずれを用いるかは、要求される特性によって適宜選択されるべきものである。硬化触媒は、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物中の、全樹脂100質量部に対し通常0.001〜15質量部の範囲で使用される。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は、各成分を、従来知られている方法と同様の方法で、均一に混合し、その硬化物とすることができる。例えば、エポキシ樹脂と酸無水物硬化剤並びに必要により硬化促進剤、その他の成分とを、必要に応じて押出機、ニーダ、ロール等を用いて均一になるまで充分に混合して本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を得る。本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は常温で固体であるため、溶融後、注型、あるいはトランスファー成型機などを用いて成型し、さらに加熱により硬化するという手法が挙げられる。
また、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤に希釈してワニスとして使用することができる。溶媒に酸化アルミニウム粒子を分散させたコロイド溶液と熱硬化性樹脂を混合させてワニスとしても使用することができる。本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は通常、常温で固体であるため、溶剤に希釈して使用するほうが扱いやすく、より好ましい。このため、酸化アルミニウム粒子は、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物中に均一に分散する。
溶剤は、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を使用する際の粘度や乾燥速度などを考慮し、1種あるいは2種以上の混合溶剤として用いることができる。溶剤の使用割合は使用時の作業性や乾燥速度によるが、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物10質量部に対して、通常1〜200質量部、好ましくは1〜100質量部である。
溶剤で希釈した本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を得る場合も、各成分を常法に従い混合溶解することにより調製することができる。例えば、撹拌装置、温度計のついた丸底フラスコに各成分を仕込み、40〜80℃にて0.5〜6時間撹拌することにより粒子含有熱硬化性樹脂組成物のワニスを得ることができる。この際に、エポキシ樹脂のワニスと、酸無水物硬化剤+硬化触媒や添加剤のワニスとを別々に調整しておき、使用時に混合する方法は特に好ましい。先に記載したとおり、微粒子を添加する場合には、ホモミキサー、サンドミル等高速撹拌機やマイクロフルイダイザー、三本ロール等、一般に公知の分散方法で処理を行うこともできる。
このようにして得られた本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物のワニスは、公知の方法で成型し、乾燥した後、さらに加熱することによって硬化させる。例えば、金型に流し込み、加熱乾燥後、硬化させる方法や、バーコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、グラビアコーター、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷など、それ自体公知の方法で金型の代わりとなる金属板や離型フィルム等に塗布し、加熱乾燥後、硬化させる方法、ガラスクロスに含浸させ、加熱乾燥後、硬化させる方法、またガラスや透明プラスチック基材に塗布し、加熱乾燥後、硬化させて基材とともに使用するコーティング剤としての使用方法なども挙げられる。
本発明には、硬化性を残余させた状態で形状を付与した粒子含有熱硬化性樹脂組成物も含まれる。硬化性を残余させた状態で形状を付与したとは、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を任意の形状に成型し、乾燥させたものをいう。任意の形状に成型する手段に限定はなく、任意の形状の型に注入してもよいし、ガラスや金属板、離型フィルムに塗布してもよい。また、乾燥条件は特に限定はされないが、温度60〜180℃、時間は1〜60分が好ましい。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物も本発明に含まれる。本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を、硬化性を残余させた状態にした後、乾燥、硬化して得られる硬化物も同様に本発明に含まれる。なお、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物の硬化温度、時間としては80〜200℃で2〜200時間である。硬化方法としては高温で一気に硬化させることもできるが、150℃以下の低温で長時間硬化させても良い。80〜150℃の間で初期硬化を行い、100℃〜200℃の間で後硬化を行うなど、ステップワイズに昇温し硬化反応を進めても良い。
本発明の複合樹脂硬化物は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置や太陽電池などに用いられるガラスの代替品として利用可能である。その他にも、導光板、プリズムシート、偏光板、位相差板、視野角補正フィルム、接着剤、偏光子保護フィルムなどの液晶用フィルムなどの液晶表示装置周辺材料や、反射防止フィルム、タッチパネル用前面板、光学補正フィルムなどにも使用できる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。化合物の合成においては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)により原料アルコール類の消失を確認した時点で反応終了とした。なお、実施例においてMEKはメチルエチルケトン、MIBKはメチルイソブチルケトンを示す。
合成例1−1:カルボン酸系硬化剤(a−2)の合成1
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらトリシクロデカンジメタノールを294g、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(新日本理化(株)製、リカシッドMH;以下、H1)を423g、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物(三菱ガス化学製 H−TMAn;以下、H−TMAn)を99g加え、50℃で2時間反応後、70℃で4時間加熱撹拌を行なった。これにより無色のカルボン酸816gが得られた。
そのカルボン酸にH1を512g加えたものを70℃に加温、混合し、カルボン酸系硬化剤1328gを得た。
合成例1−2:カルボン酸系硬化剤(b−2)の合成2
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら2,2’−ビス(ジメチロール)−ジプロピルエーテル222g、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(新日本理化(株)製、リカシッドMH;以下、H1)を504g、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2−無水物(三菱ガス化学製 H−TMAn;以下、H−TMAn)を198g加え、50℃で2時間反応後、70℃で4時間加熱撹拌を行なった。これにより無色のカルボン酸924gが得られた。
合成例1−3:多官能酸無水物系硬化剤(c−2)の合成1
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら、水添トリメリット酸クロリド78.6g(363mmol)に、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を120g加えて均一溶液にした。この溶液を攪拌しながら5℃まで冷却後、ペンタエリスリトールエチレンオキシド4モル付加物(PE4EO)28.5g(55mmol)にピリジン33.6g(475mmol)とTHF180gを加えて均一にした溶液を、液温を10℃以下に保ちながら徐々に滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し、次いで50℃まで昇温し、反応を8時間継続した。続いて、反応液を20℃まで冷却し、不溶解分であるピリジン塩酸塩をろ去した後、ろ液を濃縮した。濃縮物を酢酸エチル120mlに溶解させ、30mlの水で3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ去した後、ろ液を濃縮し、得られた濃縮物を15mlの酢酸エチルに溶かし、トルエンで再結晶し、生成物を74.7g得た。
合成例2−1:熱硬化性樹脂(A)の調製1
合成例1−1で得たカルボン酸系硬化剤を39g、脂肪族型エポキシ樹脂EHPE−3150((株)ダイセル製、エポキシ当量181)を10g、芳香族型エポキシ樹脂として(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ樹脂(エポキシ当量206、全塩素量550ppm)を27g、同じくNC−3000(日本化薬(株)製:ビフェニル−フェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量275、全塩素量550ppm)を2g、同じくRE−310S(日本化薬(株)製:液状ビスフェノールAエポキシ樹脂、エポキシ当量185、全塩素量500ppm)を21g、その他の成分としてオクタン酸亜鉛を0.3g、添加剤であるアデカスタブ260((株)ADEKA製:リン系酸化防止剤)を0.2g、ビス(1−ウンデカンオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カーボネートを0.2g、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジンを0.2g、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを41gあわせたものを70℃に加温、混合し、固形分が71質量%である熱硬化性樹脂(A)の希釈組成物を得た。
合成例2−2:熱硬化性樹脂(B)の調製2
合成例1−2で得たカルボン酸系硬化剤(b−2)を61g、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを52gにした以外は合成例2−1と同様の固形分が70質量%である熱硬化性樹脂(B)の希釈組成物を得た。
合成例2−3:熱硬化性樹脂(C)の調製3
合成例1−3で得た多官能酸無水物系硬化剤(c−2)を40g、希釈溶剤であるメチルエチルケトンを43gにした以外は合成例2−1と同様の固形分が70質量%である熱硬化性樹脂(C)の希釈組成物を得た。
実施例1−1:粒子含有熱硬化性樹脂組成物の調製1
合成例2−1で得た熱硬化性樹脂(A)の希釈組成物10gに酸化アルミニウム粒子のMIBK分散液(川研ファインケミカル(株)製:固形分3質量%、平均短径:4nm、平均長径:3000nm、平均アスペクト比:750;以下KOS−F3MIDB−03)27gを混合し、熱硬化性樹脂(A)と酸化アルミニウム粒子との総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が10質量部である本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を得た。
実施例1−2:粒子含有熱硬化性樹脂組成物の調整2
合成例2−1で得た熱硬化性樹脂(A)の希釈組成物10gにKOS−F3MIDB−03を100g混合し、熱硬化性樹脂(A)と酸化アルミニウム粒子との総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が30質量部である本発明の樹脂組成物を得た。
実施例1−3:複合樹脂組成物の調製3
酸化アルミニウム粒子の水分散液(川研ファインケミカル(株)製:固形分5質量%、平均短径:4nm、平均長径:1400nm、平均アスペクト比:350;以下F−1000)を100g、安息香酸0.88g、乳酸0.59g、メタノール300gをあわせたものを室温にて1時間撹拌した。その後、100g程度になるまでエバポレーターにて濃縮し、トルエンを適量加え、100g程度になるまで濃縮を行った。この工程を6回繰り返し、固形分5質量%の酸化アルミニウム粒子トルエン分散液を得た。酸化アルミニウム粒子トルエン分散液20gに合成例2−1で得た熱硬化性樹脂(A)の希釈組成物10gを混合し、熱硬化性樹脂(A)と酸化アルミニウム粒子との総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が12.7質量部である本発明の複合樹脂組成物を得た。
実施例1−4:複合樹脂組成物の調製4
合成例2−2で得た熱硬化性樹脂(B)の希釈組成物10gにKOS−F3MIDB−03を27g混合し、熱硬化性樹脂(B)と酸化アルミニウム粒子との総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が10質量部である本発明の樹脂組成物を得た。
実施例1−5:複合樹脂組成物の調製5
合成例2−3で得た熱硬化性樹脂(C)の希釈組成物10gにKOS−F3MIDB−03を27g混合し、熱硬化性樹脂(C)と酸化アルミニウム粒子との総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が10質量部である本発明の樹脂組成物を得た。
比較例1−1:熱硬化性樹脂(A)を含む複合樹脂組成物の調整
合成例2−1で得た熱硬化性樹脂(A)の希釈組成物10gで部ある樹脂組成物(酸化アルミニウム粒子が0質量部)を得た。
比較例1−2:熱硬化性樹脂(A)および無機粒子(B)を含む複合樹脂組成物の調整
合成例2−1で得た熱硬化性樹脂(A)の希釈組成物10gに(川研ファインケミカル(株)製:固形分5質量%、平均短径:10nm、平均長径:50nm、平均アスペクト比:5;以下KOS−A2MIDB−05)を16g混合し、熱硬化性樹脂(A)、熱硬化性樹脂(B)と酸化アルミニウム粒子との総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が10質量部である樹脂組成物を得た。
比較例1−3:光硬化性樹脂を含む複合樹脂組成物の調整
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート7g(日本化薬(株)製;DPHA)にKOS−F3MIDB−03を27g、開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを0.07g混合し、酸化アルミニウム粒子とジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が10質量部である樹脂組成物を得た。
比較例1−4:熱可塑性樹脂を含む複合樹脂組成物の調製
撹拌機、撹拌装置を備えたフラスコに、F−1000を20g、およびポリビニルアルコール(重合度約2000)9g、水を1gを加え、3時間撹拌した後、遠心分離機で脱気することにより、酸化アルミニウム粒子とF−1000の総量を100質量部としたとき、酸化アルミニウム粒子が10質量部である樹脂組成物を得た。
実施例2、および比較例2:硬化物の作製1
ガラス基板上に耐熱離型テープで4mm×25mm×深さ2mmの型を作製し、実施例1及び比較例1−1と比較例1−2の組成物をそれぞれ厚さ約1600μmにまで注型し、80℃にて50分間乾燥した。乾燥途中で真空脱泡を1回行い、泡を除去した。その後室温まで冷却し状態を確認したところ、実施例1及び比較例1−1と比較例1−2は固体であった。
続いて150℃乾燥機にて3時間硬化し、本発明の硬化物を得た。ただし、比較例2−3については、254nmUV光を60分間照射し、硬化物を得ており、比較例2−5では60℃2時間乾燥後に硬化物を得た。得られた硬化物の特性を測定し、表1に示した。
比較例2−4:硬化物の作製2
ガラス基板上に耐熱離型テープで40mm×40mm×深さ10mmの型を作製し、KOS−F3MIDB−03を3g注型し、送風式オーブン内で40℃、3時間乾燥することにより、厚さ50μmの均一な酸化アルミニウム多孔質自立膜を得た。更に、剥離した自立膜を150℃で、2時間焼成し、0.15gの酸化アルミニウム多孔質乾燥自立膜を得た。得られた酸化アルミニウム多孔質自立膜を、RE−310Sが0.25g、トリエチレンテトラミン(和光純薬工業)0.019g、トルエン5gからなる混合溶液に30分間含浸後、自立膜を混合溶液から取出し、トルエン15mlで、自立膜表面をかけ洗いし、80℃3時間→ 昇温1時間→150℃2時間の条件で、硬化処理し、酸化アルミニウム−エポキシ樹脂複合膜を得た。このときの熱硬化性樹脂は15質量部であった。得られた複合膜の特性を測定し、表1に示した。
寸法安定性:熱機械測定装置(TA社製)にて線膨張係数を測定した。判定基準は以下の通りである。
◎:線膨張係数が45×10-6以下
○:線膨張係数が46×10-6以上55×10-6以下
△:線膨張係数が56×10-6以上65×10-6以下
×:線膨張係数が66×10-6以上
耐熱性:硬化した封止材のガラス転移温度(Tg)を粘弾性測定システム(DMS−6000:セイコー電子工業(株)製)において、引っ張りモード、周波数1Hzにて測定した。判定基準は以下の通りである。
◎:Tgが145℃以上
○:Tgが135℃以上144℃以下
△:Tgが125℃以上134℃以下
×:Tgが124℃以下
透明性評価:目視で着色と濁りを確認した。
強靭性:硬化した封止材の硬化膜の両端を手で固定し、中央部を押したときの硬化膜の状態を観察した。判定基準は以下の通りである。
◎:強く押してもひびが入らず、割れない。
○:弱く押してもひびが入らず、割れないが、強く押すとひびが入る。
△:弱く押すとひびが入り、強く押すと割れる。
×:弱く押すと割れる。
Figure 2017193706
測定不能:硬化物が割れてしまった
以上の結果から、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は、寸法安定性、耐熱性、透明性、強靭性が良好であることが示された。
実施例3−1、比較例3−1:硬化性を残余させた組成物の接着材利用
実施例1−1で得た硬化性樹脂組成物を、大きさ30cm角、厚さ0.5mmのガラス板上に乾燥時の厚さが100μmになるよう、ワイヤーバーコータを用いて塗工し、120℃10分間オーブンで加熱した。これにより溶剤を揮発させ、また一部硬化反応を進行させて、硬化性が残余した状態の硬化性樹脂組成物を得た。
この上からさらに同寸法のガラス板を載せ、さらに真空熱プレスにより、圧力0.1MPa、150℃にて3時間硬化・貼合させガラスの積層体を得た。
比較例として、比較例1−1(無機粒子を含まない)で得た硬化性樹脂組成物を、実施例3−1と同様に加熱、硬化、貼合させた接着体を得た(比較例3−1)。
得られた実施例3−1、比較例3−1のガラスの接着体に、JIS R3212:2015−5.4を模した方法で、227gの鋼球を1mの高さから自由落下させ、作成した積層ガラスに衝突させた。
その時の破損具合と、ガラス接着体の透明性を目視評価し、表2に示す。
Figure 2017193706
以上の結果から、本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を用いて作成したガラス接着体が強靭化していることが示された。
本発明の粒子含有熱硬化性樹脂組成物は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、携帯機器などの表示装置や太陽電池などに適する。

Claims (11)

  1. 平均アスペクト比が30以上5000以下である酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂を含み、該熱硬化性樹脂の含有量が、組成物の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、30質量部以上である粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  2. 酸化アルミニウム粒子の平均アスペクト比が100以上5000以下である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  3. 酸化アルミニウム粒子の平均アスペクト比が100以上2000以下である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  4. 熱硬化性樹脂が、一分子中に少なくとも1つのエポキシ基を有する化合物である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  5. 酸化アルミニウムが、無定形、ベーマイト、または擬ベーマイトから選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  6. 熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、50質量部以上である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  7. 熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、60質量部以上である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  8. 熱硬化性樹脂の含有量が、組成物中の酸化アルミニウム粒子と熱硬化性樹脂の総量を100質量部としたとき、85質量部以上である請求項1に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物の硬化性を残余させた状態で形状を付与した粒子含有熱硬化性樹脂組成物。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の粒子含有熱硬化性樹脂組成物を硬化して得られる硬化物。
  11. 全光線透過率が60%以上であることを特徴とする請求項10に記載の硬化物。
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