JP6462314B2 - 口金付き空気弁 - Google Patents

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Description

本発明は、水道本管などに敷設して管内に混入する空気を排出するために用いられ、かつ、管路内の洗浄や管路のメンテナンス、消火栓などに利用できる口金付き空気弁に関する。
水道本管などの管路内では、空気泡や空気溜まりにより配管の有効断面積が減少して管路能力が低下することがあるため、これを防止する空気弁が一般的に設置されている。空気弁は、管路の各所に配設され、管路内の空気を排出することで安定的な送配水や管路の保全が可能になっている。通常、空気弁は分解可能な構造になっており、内部に付着したゴミを除去したり清掃や点検をおこなうことにより、その機能が維持される。
その一方で、空気弁は洗管や管路内の圧力測定等のメンテナンスを実施したり、消火栓などに利用されることもあり、この場合、空気弁に口金が設けられる場合がある。
この種の空気弁として、例えば、特許文献1の空気弁が開示されている。この空気弁は、弁箱内に遊動弁体とフロート弁体とが昇降可能に配置され、弁箱の側壁に補助孔が貫設され、この補助孔にボール弁(開閉弁)付き消火栓が取付けられている。この空気弁では、管路内の気泡や空気を管外へ排出し、また、開閉弁を開放することで弁箱内から消火栓を通って圧力水を外部に供給することが可能になっている。
一方、空気弁に、例えば、町野式口金と呼ばれる別部品の口金を取付けできるようにし、この口金を介して洗管や管路内のメンテナンスを実施したり、消火栓としても利用できるようにしたものが知られている。
このような空気弁として、例えば、特許文献2の空気弁が開示されている。この空気弁では、弁箱の収納室に案内筒体、フロート弁体、遊動弁体が収納され、弁箱に蓋体が取付けられて管内の空気を外部に排出可能になっている。この空気弁を消火栓等で使用する場合には、蓋体とは別に口金を準備し、弁箱から蓋体を取外し、この弁箱に口金を装着するようになっている。
特開平10−169816号公報 特許第5158914号公報
しかしながら、前者の特許文献1のような構造の空気弁は、弁箱の側壁から消火栓を設けているためこの消火栓が曲線形状になり、消火栓として使用する場合に、開閉弁の開状態で通水したときに圧力損失が大きくなって十分な流量が得られず、この流路内を洗管したりメンテナンスすることも難しくなる。このような消火栓の曲線形状とこの消火栓に開閉弁が設けられていることにより全体が大型化し、狭い場所への設置も難しくなっていた。さらに、開閉弁を消火栓内に設けていることで内部構造が複雑化し、開閉弁の弁体などにゴミ等が付着しやすくなっていた。このため、内部の清掃や点検が必要になるが、ゴミ等を除去することが難しく、除去しきれない場合には通水時の流量が減少したり、開閉弁としての開閉機能を十分に発揮できなくなるおそれもある。
一方、後者の特許文献2の空気弁においては、口金の着脱により消火栓等の通水機能を持たせていることで、内部に開閉弁を必要とすることなく圧力損失を抑えながら通水し、案内体、フロート弁体、遊動弁体を着脱することで清掃や点検も可能にはなっている。しかし、この空気弁に通水機能を持たせるためには、弁箱に蓋体とは別体の口金をあらたに取付ける必要があり、この口金を別部品として準備する必要がある。空気弁に口金を取付ける場合には、この口金を空気弁の設置場所まで持ち運んだ上で弁箱に装着しなければならず、手間もかかる。一方、口金を使用せずに通常の空気弁として使用するときには、口金を保管する必要が生じるためその管理も面倒になる。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、内部の空気を確実に排出する機能を有しつつ、口金を別に必要とすることなく通水機能を発揮して洗管用、管路のメンテナンス、消火栓などに用いることができ、内部構造を簡略化してコンパクト性を維持し、圧力損失を抑えつつ通水可能な口金付き空気弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、上部に開口部を下部に流入口を有する弁箱と弁箱の内部に小空気孔を有する遊動弁体とフロート弁体とを収納した状態で取出し可能に配置した案内体と弁箱の開口部に固定手段を介して着脱自在に固定した着脱蓋とを有する空気弁であって、着脱蓋は、大空気孔を有する基部と口金とを一体に又は別体に固着して構成され、基部の下面に前記大空気孔の弁座を設け、遊動弁体が浮上した際に、基部の大空気孔が遊動弁体で塞がれて止水されると共に、この空気弁を消火栓や洗管用又は管路のメンテナンスまたは圧力測定用あるいは給水用として用いる際は、口金を有する基部を弁箱の開口部より取出すと共に遊動弁体とフロート弁体とを収納した案内体を弁箱内より取出した状態で、弁箱の開口部に口金を有する基部を固定して用いることを特徴とする口金付き空気弁である。
請求項2に係る発明は、着脱蓋は、大径口を有する口金部材にシール材を介してリング体を設けて構成され、このリング体に大空気孔を形成した口金付き空気弁である。
請求項3に係る発明は、シール材を口金部材の下面とリング体の上面との間又はリング体の側面と弁箱内との間に設けた口金付き空気弁である。
請求項4に係る発明は、大空気孔を有する着脱蓋の下部と案内体の上部とを仮連結部を介して着脱自在に連結し、この着脱蓋を弁箱より取り出す際に、案内体と着脱蓋とが連結した状態で同時に引き出すようにした口金付き空気弁である。
請求項5に係る発明は、空気弁として用いる際に、前記着脱蓋をカバー体により被蓋した口金付き空気弁である。
請求項6に係る発明は、カバー体の下端外周にフランジ部を設け、このフランジ部と弁箱の上部に固着した環状のブラケットとを弁箱の外周側で固着してカバー体をブラケットを介して弁箱に取り付けた口金付き空気弁である。
請求項7に係る発明は、短円柱形状で偏平形状の遊動弁体の偏心位置に上下に貫通する小空気孔を形成すると共に、前記フロート弁体を短円柱状で、かつ偏平状に形成した口金付き空気弁である。
請求項8に係る発明は、大空気孔に形成した内周径部から大空気孔の下端入口に拡径開口部を設け、かつ大空気孔の上端出口に向けてなだらかな拡径面を形成した口金付き空気弁である。
請求項9に係る発明は、拡径開口部は、アール形状の内周径部から下端入口に向けて面取りを施して形成した口金付き空気弁である。
請求項1に係る発明によると、通常、空気弁として利用でき、しかも、口金を取り外して内部構成部分を簡単に取り出すことによって口金用途に用いることが可能となる。すなわち、弁箱内のフロート弁体と遊動弁体とを収納した案内体を介して内部の空気を確実に排出する機能を有しつつ、弁箱の上方開口部に大空気孔と口金とを有する着脱蓋を固定し、必要に応じて着脱蓋、フロート弁体及び遊動弁体を収納した案内体を弁箱の開口部より取り出し、かつ、取り出した状態の弁箱の開口部に着脱蓋を固定することで、別の口金をあらたに必要とすることなく着脱蓋を利用して通水機能を発揮して、洗管用や、圧力測定などの管路のメンテナンス、臨時の消火栓などとしても用いることができ、通常の空気弁として使用する際には、口金部分を別に保管する必要がない。内部に通水用の流路切換え部分を必要としないため内部構造が簡略化し、弁箱がストレート形状であるため圧力損失を抑えてスムーズに通水でき、全体のコンパクト性も確保できる。フロート弁体、遊動弁体、案内体を簡単に着脱できるため清掃や点検も簡単であり、空気弁として空気を排出する機能性、又は消火栓等としての通水時の機能性が高まる。
しかも、口金の基部に大空気孔を一体に設けていることにより、この口金に別部材を設けることなく空気弁としての機能を発揮しながら空気を排出でき、かつ、通水機能を発揮させる場合には、大空気孔を介して洗管用や圧力測定、消火栓として機能させるための十分な流量を確保できる。
請求項2に係る発明によると、着脱蓋において口金部材とリング体とを別体に設け、リング体に大空気孔を形成することで、リング体を装着して空気弁として使用するときにはフロート弁体、遊動弁体の動作を規制して優れた空気排出機能を発揮する。一方、リング体を取り外して着脱蓋を弁箱に取り付けることで、大空気孔よりも大径の流路を口金部材により設け、リング体を装着する場合よりも大流量を通水可能になる。
請求項3に係る発明によると、口金部材とリング体、或はリング体と弁箱との隙間を塞ぎながらこれらを装着でき、フロート弁体、遊動弁体を内部に設けた際にはこれらを正確に動作させて空気弁としての機能性を確実に維持できる。
請求項4に係る発明によると、着脱蓋を引き出すことによりフロート弁体と遊動弁体とを収納した案内体を一体に弁箱から取り出すことができ、これらの弁箱への装着も簡単になる。着脱蓋と案内体とを一体化することで芯ズレがなくなり、大空気孔を大径化しながらフロート弁体、遊動弁体を動作可能に設けて空気弁機能を発揮でき、一方、これらを取り外して通水機能を発揮させる場合には、圧力損失を小さくしながら通水できる。
請求項5に係る発明によると、空気弁として用いる際には、カバー体により着脱蓋を被蓋していることで外部からのゴミや雨水などの水等の浸入を防ぎ、空気弁としての機能性、又は消火栓などの通水時の機能性を確保する。
請求項6に係る発明によると、環状のブラケットを介して弁箱の外周側でカバーを取り付けていることで、外部のホース等の接続部位を接続する際に、この外部接続部位がブラケットとカバーとの接続箇所に干渉するおそれがないため、外部接続部位が傷付いたりすることを防止しながら簡単に着脱できる。
請求項7に係る発明によると、内部空気の排出時に、遊動弁体へのフロート弁体の吸着を防いでフロート弁体を遊動弁体から確実に落下させてこの遊動弁体を介してスムーズに空気を排出でき、また、フロート弁体の重さを軽くし、体積を小さくすることでバルブ全体のコンパクト化を図ることができる。
請求項8に係る発明によると、大空気孔の拡径開口部側を遊動弁体でシール可能に設けつつ、この拡径開口部から内周径部に向けて流体をスムーズに案内し、内周径部からなだらかな拡径面を介して乱流の発生を防ぎつつ流体を流すことで、ストレート状の大空気孔と比較して圧力損失を抑制し、優れた流量特性を発揮しながら流体を流すことができる。
請求項9に係る発明によると、拡径開口部に面取りを施していることにより、この面取りを介して拡径開口部に流体をスムーズに案内でき、面取りの大きさを調整することで遊動弁体を拡径開口部の周縁側にシール可能に設けつつ、圧力損失を低下して流量特性を向上できる。
本発明の空気弁の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1の空気弁の内部部品を取り外した状態を示す縦断面図である。 固定蓋を示した模式平面図である。 遊動弁体とフロート弁体とを示す斜視図である。 本発明の空気弁の第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明の空気弁の第3実施形態を示す縦断面図である。 本発明の空気弁の第4実施形態を示す縦断面図である。 図7の空気弁の分離断面図である。 図7の空気弁の内部部品を取り外した状態を示す縦断面図である。 本発明の空気弁の第5実施形態を示す縦断面図である。 図10の空気弁の着脱蓋を示す縦断面図である。 通水時における口金からの流量を比較したグラフである。
以下に、本発明における空気弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明の空気弁の第1実施形態を示しており、図2においては、図1の空気弁から内部部品を取り外して、洗管用や消火栓用として通水可能に設けた状態を示している。
図1に示すように、本発明の空気弁は、弁箱1、案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、着脱蓋5、固定蓋7を有している。空気弁は、例えば、図示しない水道本管の配管路などに設けられ、水道水に含まれる空気泡や空気溜まりによる空気を外部に排出可能に設けられる。特に好ましい空気弁の設置場所としては、管路の敷設勾配が変化するときの最頂部、直線状の水平管路に対して一定間隔(例えば、300〜500m)ごと、水管路の中央部、管路の主弁前後の空気の供給や排気の必要な箇所などがある。
弁箱1は、例えばダクタイル鋳鉄製からなり、この弁箱1内には、例えばエボナイトなどの樹脂製のフロート弁体3と、ポリプロピレンなどの樹脂製の遊動弁体4とを収納した、例えばABS樹脂などの樹脂製からなる案内体2が配設され、弁箱1の上方には開口部6が形成されている。この開口部6には、CAC406などの金属製の着脱蓋5が適宜の固定手段11を介して常時固定された状態になっており、この着脱蓋5には大空気孔12と口金15とが設けられている。この空気弁において、必要に応じて着脱蓋5と、フロート弁体3と遊動弁体4とを収納した案内体2を弁箱1の開口部6より取り出し、かつ、取り出した状態の弁箱1の開口部6に大空気孔12と口金15を有する着脱蓋5が固定される。
上記弁箱1は、略筒状に形成され、上方に開口部6、下部に流入口20が設けられ、これらの間には収納室21が設けられる。弁箱1の開口部6側にはこの開口部6よりも縮径した嵌合部22が形成され、この嵌合部22の上部に環状凹溝23が形成されている。環状凹溝23には、例えばシリンダ用の材料で形成されたUパッキン24が装着されている。開口部6と嵌合部22との間には段部25が設けられ、この段部25にはスラストリング26が装着され、開口部6の上面には、ボルト部材27のおねじ28を螺着するためのめねじ29が複数箇所に芯出し加工により設けられる。
弁箱1下部の流入口20は、所定の流入面積が確保されるように設けられ、この流入口20の周囲にはこの流入口の所定の流入面積を確保可能に、例えば、略90°の間隔で突起30が突出形成されている。突起30は、フロート弁体3、遊動弁体4の直径よりも内径側に設けられ、この突起30にフロート弁体3、遊動弁体4が係止することでこれらの落下が防止される。弁箱1の外周下部にはフランジ31が設けられ、このフランジ31を介して図示しない補修弁等が着脱可能に設けられる。
収納室21は、案内体2を収納可能な内径に設けられ、この収納室21の下部には案内体2載置用の案内台座32が内方に向けて突出形成されている。収納室21の内周側には複数の側面ガイド33が突出形成され、この側面ガイド33は、案内体2を芯出し状態でガイド可能に、案内体2の外周に当接可能な適宜の高さに設けられる。
案内体2は、上部が着脱蓋5の下面に配設され、下部側が案内台座32に載置可能に設けられ、案内台座32と着脱蓋5の下面5aとの間に挟み込まれるように収納室21に収納されつつ、着脱蓋5と案内台座32との間に図示しない遊びを有する状態で装着される。案内体2の上部には、流体を連通させるための連通部35が複数形成され、底面側の略中央位置には所定径の孔36が設けられる。連通部35は、複数の切欠き部位により等間隔に設けられ、この連通部35により流体通過時の面積が決定される。
図4においては、図1に示したフロート弁体3と遊動弁体4との斜視図を示している。図4(a)の分離斜視図に示すように、フロート弁体3、遊動弁体4は、ともに短円柱形状で偏平形状に設けられ、図4(b)の積み重ね状態に示すように、案内体2の内部にフロート弁体3の上方に遊動弁体4が配設された状態でそれぞれ着脱可能に設けられる。
遊動弁体4の偏心位置には、上下に貫通した小空気孔37が形成され、この偏心構造の小空気孔37を空気が移動可能になっている。遊動弁体4の上面側には、この遊動弁体4が浮上したときに着脱蓋5の下面5aである弁座に当接シール可能なシールリング38が装着されている。これらフロート弁体3、遊動弁体4は、弁箱1内の水位に応じて浮力を受けて案内体2に案内されてスムーズに上下移動可能であり、その動作により水道水に含まれる空気が空気弁の外部に排出される。
図1、図2に示した着脱蓋5は、口金15と別体に設けられており、固定手段11を介してこの口金15の基部40が弁箱1の開口部6に嵌合されて着脱自在に固定される。口金15は、例えば65A町野式口金により設けられ、着脱蓋5に対してOリング41を介して取付けられる。これにより、口金15は、着脱蓋5を介して常時弁箱1に取付けられ、内部部品の清掃や点検などに際して必要に応じて着脱される。
口金15の基部40の中央には大空気孔12が貫通して形成され、この大空気孔12を介して弁箱1内に空気等の流体が吸入排出可能に設けられている。大空気孔12は、案内体2の開口部位よりも縮径した径、例えば、入り口側がφ42mm程度の径で遊動弁体4よりも小さい径に設けられ、これにより大空気孔12が遊動弁体4で塞がれて止水されるようになっている。この場合、案内体2の開口部位よりも大空気孔12の入り口側が小径であればよく、その形状にはこだわらない。
口金15は、例えば、図示しない消防用ホースの結合金具に属し、前述の町野式口金であれば、図1に示すように、差し金具16と押し輪17とを用いて構成される。これら差し金具16と押し輪17とは、例えば、何れもステンレスなどの金属製からなっている。押し輪17は、差し金具16の外周と、差し金具16が螺合された着脱蓋5との間に形成された外周溝18に、上下動可能に装着される。外周溝18を構成する着脱蓋5の上端は、押し輪17の下方位置を決める止め輪に相当する、押し輪17の位置保持機能を有している。着脱蓋5の上端に位置保持された押し輪17と固定蓋7との間には、押し輪17の操作スペースが形成される。口金15から消防用ホースを外す際には、作業者が上記の操作スペースに手を入れて、押し輪17を押し上げることにより、ホースを外すことができる。
口金15は、着脱蓋5と必ずしも別体に設けられている必要はなく、一体に設けられていてもよい。この場合、口金と着脱蓋とを一体成形する以外にも、例えば、着脱蓋と口金とを螺合や嵌合により組み込み可能に設け、これらの間にOリング41を装着するか或は装着を省略した状態で、接着剤でこれらをシール接着すればよい。この場合、口金15に大空気孔12の役割が必要であり、かつ、遊動弁体4で塞がれる止水部分が必要になるため、別体の場合と同様に、入り口側がφ42mm程度に縮径した大空気孔を設ける必要がある。
着脱蓋5には、ボルト等を用いて案内体2が直接固定されることなく、取り外し時にこの案内体2をフロート弁体3と遊動弁体4とともに弁箱1から着脱可能になっている。
その際、必要に応じて着脱蓋5と、フロート弁体3と遊動弁体4とを収納した案内体2を開口部6より取り出し、かつ、取り出した状態の開口部6に大空気孔12と口金15を有する着脱蓋5を固定することが可能になる。
図1、図3において、固定手段11は、弁箱1に設けられた段部25、着脱蓋5に設けられたアーム係合片50、案内部52、ストッパ53、ロックピン装置(ロックピン)54を有し、これらにより着脱蓋5が弁箱1に着脱可能に設けられる。アーム係合片50は、着脱蓋5の側面に等間隔に突出形成され、段部25に当接可能に設けられている。図示しないが、アーム係合片50は前後側で異なる傾斜角度に形成され、一方側に緩傾斜面、他方側に急傾斜面が形成されている。これらの異なる傾斜角度により、緩傾斜面においては、ロックピン54を没入方向に移動させながら着脱蓋5の回動が可能になり、一方、急傾斜面においては、ロックピン54が完全に内周側に突出して両者が係合することで着脱蓋5の回動ができなくなるようになっている。
ロックピン54は弁箱1に取付けられ、図示しないスプリングの付勢力で着脱蓋5に係合してこの着脱蓋5を所定の位置決め状態に装着可能に設けられる。ロックピン54は、手指で把持して外方に引っ張ることで着脱蓋5への係止を外し、この状態で着脱蓋5を回転することで弁箱1から着脱蓋5を着脱可能になっている。
図3に示した固定蓋7は、着脱蓋5を位置決め固定可能に弁箱1の上面1aに取付け可能に設けられる。固定蓋7の中央には穴部55が形成され、この穴部55に着脱蓋5を挿入可能になっている。固定蓋7のめねじ29が対応する位置には貫通孔56が形成されている。穴部55の一部には、アーム係合片50が通過するための切欠き状の案内部52が形成され、この案内部52に続けて下方に突出するストッパ53が形成され、このストッパ53により着脱蓋5の回動範囲が設定される。
固定蓋7は弁箱上面1aに載置され、貫通孔56からめねじ29におねじ28が螺着されることでボルト部材27が弁箱1に固定される。この場合、めねじ29が芯出し加工されていることにより、芯ずれが防止された状態で固定蓋7が固定される。
図1に示すように、弁箱1の上部にはカバー体60が取付けられる。カバー体60は、例えばステンレスなどの金属製からなり、弁箱1の上部を包囲可能な形状に形成され、着脱蓋5の大空気孔12と大気とを連通させた状態で被覆するように着脱蓋5の上部又は弁箱1の上部に着脱可能に設けられる。図示しないが、カバー体60の天面には、固着ボルト61の頭部62を挿脱可能なボルト孔部が形成され、このボルト孔部に続けて、頭部62を係止可能なボルト孔部より細い長穴状の案内孔部が形成されている。カバー体60は、弁箱1に固着されて支柱となるボルト部材27の上に載置され、このボルト部材27に形成された雌螺子部65に案内孔部を介して固着ボルト61を螺着することで取り付けられる。これにより、着脱蓋5は、空気弁として用いる際に、下部に案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4が配設された状態で、大空気孔12と外気で連通する状態でカバー体60によって被蓋される。
図示しないが、弁箱1の側面には内部と連通する開閉用コックが設けられていてもよい。コックは、空気弁の分解時において残圧を抜くために設けられる
また、空気弁の弁箱1の下部に図示しない補修弁を取付けて通水機能を発揮させるようにしてもよい。この場合、補修弁は一般に用いられているものであればよく、例えば、ボール弁を用いることができ、この場合、ボール弁のステムの90°の回動による開閉が可能になる。ボール弁は、例えば、フランジ31に取付用のボルトで取付けられるが、フランジ以外の部分にボール弁を取付けてもよい。ボール弁を使用する場合、そのボール口径を空気弁の内部流路の口径と略同じにすることが望ましい。
さらに、固定蓋7を固定した弁箱1に、着脱蓋5を回転することで、着脱蓋5とフロート弁体3、遊動弁体4を収納した案内体2を着脱するようにしているが、これ以外の着脱蓋の着脱構造により案内体2等を収納してもよい。例えば、図示しないが、凹状の係合溝を有する一体型の着脱蓋と、係合溝に係合可能な係合部、操作部を有する回転可能なレバーを有する弁箱とを設け、弁箱に着脱蓋を仮着した状態でレバーを回転させて係合部を係合溝に圧接状態で係合させるか、或はこの状態からレバーを回転させて係合を係合溝から離反させることにより、フロート弁体、遊動弁体を収納した案内体を仮着した着脱蓋を弁箱に着脱できる。このようなレバーによる係合部と係合溝との着脱構造によりこれらをワンタッチで着脱可能になり、着脱蓋と案内体との間にガスケット又はOリング等が装着されている場合には、このガスケット又はOリング等も着脱蓋等とともに一体に着脱することもできる。また、この場合にも、前述と同様に口金と着脱蓋とを一体に設けることができる。
上記空気弁は、水道本管の配管路に設けられ、水道水内に含まれる空気を排出しているが、対象となる流体を水道水以外の液体としてもよく、この液体に含まれる余分な空気などを排出することもできる。この空気弁は、例えば、洗管作業、圧力測定、臨時給水等に適している。
続いて、本発明の空気弁の上記実施形態における動作並びに作用を説明する。
本発明における空気弁は、弁箱1内にフロート弁体3と遊動弁体4とを収納した案内体2を配設し、弁箱1の上方開口部6には、大空気孔12と口金15とを有する着脱蓋5を適宜の固定手段11を介して常時固定状態にすると共に、必要に応じて着脱蓋5と、フロート弁体3と遊動弁体4とを収納した案内体2を弁箱1の開口部6より取り出し、かつ、開口部6に大空気孔12と口金15を有する着脱蓋5を固定しているので、弁箱1内に開閉弁を設けたり、弁箱1が大型化したり、内部構造が複雑化することを防ぎ、かつ別部品が増えることなく、空気弁機能と消火栓等の通水機能とを発揮できる。この場合、図1に示すように、フロート弁体3と遊動弁体4とを収納した案内体2を弁箱1内に配設したときに空気弁の機能を発揮し、図2に示すように、図1のフロート弁体3、遊動弁体4、案内体2を取り出した状態の弁箱1に着脱蓋5を固定したときに通水機能を発揮する。
空気弁からフロート弁体3、遊動弁体4、案内体2を取外す場合には、先ず、流水路から空気弁への流路を遮断する。このとき、空気弁内には残圧があるため着脱蓋5が押し上げられて固定蓋7の底面側に密着した状態になり、回動が阻止された状態になる。この状態から弁箱1に設けた図示しないコックを開操作すれば、空気弁内の残圧が抜かれ、着脱蓋5への押し上げ力が開放されることで分解可能になる。
次いで、カバー体60を弁箱1から取外すようにする。この場合、固着ボルト61を緩めてカバー体60を緩めた後、このカバー体60を、固着ボルト61の頭部62の位置にボルト孔部を合わせるように回転させ、この状態でカバー体60を上方に引き抜くようにすれば取り外しできる。
着脱蓋5を取り外す際には、ロックピン54を把持して引っ張って急傾斜面への係止を外しながら、着脱蓋5を取り出し方向に所定角度回転させる。この場合、アーム係合片50が段部25に当接した状態で、スラストリング26により支持されていることで回転がスムーズになる。アーム係合片50の急傾斜面が固定蓋7のストッパ53に当接したときに、着脱蓋5を引き上げるようにすれば抜き取りできる。このとき、案内体2が収納室21内を上下動可能になっていることで着脱蓋5の着脱が容易になる。
着脱蓋5の抜き取りにより、遊動弁体4、フロート弁体3、案内体2の弁箱1からの取り外しが可能になり、案内体2を上方に抜き出すことでフロート弁体3、遊動弁体4とともに抜き出し可能となる。この状態で、分解した部品のゴミなどを取り除いたり、清掃や点検などを実施すればよい。この清掃、点検時には、固定蓋7を取り外す必要はない。
着脱蓋5を弁箱1に取付ける場合には、フロート弁体3、遊動弁体4を案内体2に収納し、この案内体2を開口部6から挿入した上で、着脱蓋5を弁箱1の上方より被せ、アーム係合片50と案内部52との位置を合わせながら着脱蓋5を差し込み、ストッパ53に対してアーム係合片50を係合させる方向に着脱蓋5を所定角度回転させる。この回転により、ロックピン54がアーム係合片50の緩傾斜面により自動的に没入方向に移動する。着脱蓋5がセット位置まで達すると、急傾斜面がロックピン54の位置に到達することで、ロックピン54がスプリングの付勢力で突出して急傾斜面側に係合する。このとき、緩傾斜面がストッパ53の側面部位に衝突することから、アーム係合片50が両側から挟まれて固定保持される。
これにより、着脱蓋5とともにフロート弁体3、遊動弁体4を収納した案内体2が弁箱1の所定位置に装着される。アーム係合片50がストッパ53に係合すると基部40が嵌合部22に嵌合され、弁箱1に着脱蓋5が抜け止めされた状態になる。着脱蓋5の装着後には、基部40の外周にUパッキン24が装着されていることで、弁箱1と着脱蓋5との間の漏れが防がれる。着脱蓋5は、例えば、固定蓋7に対して60°の範囲で回転して着脱される。
空気弁として用いる場合、先ず、図1において、弁箱1内に水が無いときにはフロート弁体3、遊動弁体4は降下して大空気孔12が開放した状態になり、この状態から急速排気や急速吸気の動作がおこなわれる。この場合、フロート弁体3、遊動弁体4は、ともに短円柱形状で偏平形状であることで案内体2内周に対する接触抵抗が少なくなり、確実に落下するようになっている。
急速排気は、図示しない水道本管の管路に充水するときに、管路内の空気を大空気孔12を介して急速に多量に排気するときの動作となる。急速排気時には、遊動弁体4、フロート弁体3はともに浮き上がることなく案内体2の下方に位置するため、大空気孔12が全開状態になる。これにより、管路内の空気が空気弁を介して効率的に外部に排出される。
急速吸気は、管路内の水を排出するときに、空気弁を介して急速に管路内に多量の吸気をおこなうときの動作である。急速吸気時には、遊動弁体4、フロート弁体3が降下した状態となる。この場合、大空気孔12が開口し、この大空気孔12から効率的に吸気して管路内の排水が迅速におこなわれる。このとき、孔36から案内体2内に蓄積した水も排水される。この急速吸気時には、フロート弁体3、遊動弁体4、案内体2が上昇することはない。
これらの急速排気、急速吸気により、水道本管への最初の送水や、水道本管からの排水などの作業を短時間でおこなうことができる。
空気弁内への充水が完了し、管路内が満水状態になって弁箱1内が水で満たされているときには、フロート弁体3、遊動弁体4が浮力によって上昇し、遊動弁体4のシールリング38が着脱蓋5の下面5aに密着して大空気孔12を塞ぎ、かつ、フロート弁体3が遊動弁体4の小空気孔37を塞ぐ。これにより、弁箱1内が完全に遮蔽された状態になり、外部への水の流出が防がれる。
この充水時の圧力下において、水道本管内に混入している空気は徐々に空気弁に集まり、弁箱1内に溜まっていく。この空気量が一定に達すると、先ずフロート弁体3のみが降下し、遊動弁体4の小空気孔37が開いた状態になる。これは、大空気孔12と小空気孔37とにおける孔径の大小関係により、遊動弁体4が大空気孔12を有する着脱蓋5の下面5aから離れないためであり、その結果、フロート弁体3のみが自重により降下する。
その際、図4に示すように、遊動弁体4の小空気孔37がフロート弁体3の偏心位置に配置されていることで、まず、負圧が発生している小空気孔37の反対側から降下し、フロート弁体3には傾斜する方向の力が加わり、さらに上記のようにフロート弁体3が短円柱状で、かつ偏平形状であることで案内体2内周に対する接触抵抗が少ない。これらのことから、フロート弁体3が遊動弁体4に対して傾きやすくなり、遊動弁体4から離間させて確実に降下させることができる。これにより、フロート弁体3と遊動弁体4との吸着を防いで、開口させた遊動弁体4の小空気孔37から空気弁内の空気をスムーズに外部に排出できる。さらに、フロート弁体3の下部側の角部位をアール状に形成していることで、フロート弁体3がより傾斜しやすくなり、降下しやすくなっている。
空気の排出により弁箱1内の空気量が少なくなると、フロート弁体3が上昇して再び小空気孔37を塞ぐ。以上の動作を繰り返すことにより、空気弁を介して本管内に溜まった空気を自動的に弁外に排出する。
この場合、前述したように案内体2が、案内台座32、側面ガイド33及び着脱蓋5で上下左右が取り囲まれた状態で装着されていることにより、弁箱1の中心からずれることが少ない。円筒部分の上部で均等に力を受けるため、例えば、図示しない上部側に挟着用の鍔部を設けた案内体と比較した場合、曲げ応力が加わりにくく、水撃などによる衝撃荷重に対して非常に強い形状になっている。
空気弁を洗管用や臨時の消火栓として通水機能を発揮させる場合、フロート弁体3、遊動弁体4、案内体2を抜き出した弁箱1に口金15を有する着脱蓋5を取付ける。この場合、着脱蓋5を弁箱1の上方より挿入し、アーム係合片50と案内部52との位置を合わせながら着脱蓋5を差し込んで所定角度回転させる。この回転により、ロックピン54がアーム係合片50の緩傾斜面により自動的に没入方向に移動する。着脱蓋5がセット位置まで達すると、急傾斜面がロックピン54の位置に到達することでこのロックピン54がスプリングの付勢力で突出して急傾斜面側に係合する。このとき、緩傾斜面がストッパ53の側面部位に衝突することから、アーム係合片50が両側から挟まれて固定保持される。
このように口金15を有する着脱蓋5を弁箱1に装着することにより、この着脱蓋5とは別のあらたな口金を必要とすることなく、着脱蓋5の大空気孔12によって通水機能を発揮できる。そのため、空気弁の設置場所に別の部品を持ち運ぶ必要もなく、フロート弁体3、遊動弁体4、案内体2を弁箱1に着脱することで簡単に空気弁と消火栓等とを切換えて使用できる。
このとき、一般的な玉形弁構造の消火栓では圧力損失が大きくなることに比較して、この実施形態の空気弁では流路がストレート構造になっていることで、消火栓等に使用する際に圧力損失を小さくできる。
着脱蓋5の口金15には、ホース等を接続可能であり、このホースを介して管路内を洗管したり臨時の消火栓として利用可能になる。更に、管路内の水圧測定などの各種の用途にも利用可能となる。着脱蓋5を取付けて消火栓等として使用する場合、前記口金15により、例えば日本水道協会規格JWWA B 103(水道用地下式消火栓)の消火栓と同等の流量を確保できる。
さらに、フランジ31に補修弁としてボール弁を設けた場合、この補修弁の開閉により流路を確保しながら洗管用や臨時の消火栓に適したものを提供できる。このとき、弁箱1の下部に案内台座32を設けていることで、補修弁を介して流れ込む噴流がこの案内台座32に当たり、直接弁外に噴出することが防止される。
なお、上記実施形態においては、空気弁の下部にフランジ31が一体に設けられた空気弁の例を説明したが、空気弁の下部に流路開閉用のコックやボール弁が一体に設けられた空気弁、いわゆるコック付き空気弁と呼ばれる空気弁あってもよく、この場合にも上記と同様の機能を発揮することができる。
図5においては、本発明の空気弁の第2実施形態を示している。なお、これ以降の実施形態において、前記実施形態と同一箇所は同一符号によって示し、その説明を省略する。この実施形態においては、着脱蓋70が、大径口71を有する口金部材72、シール材73、リング体74を有しており、口金部材72にシール材73を介してリング体74を設けて構成され、このリング体74に大空気孔75が形成されている。
リング体74は、例えば、遊動弁体4と同様の樹脂材料により外径が着脱蓋70の外径と略同径に設けられ、大空気孔75の内径は、例えばφ42mmに設けられる。この場合、リング体74は空気弁として使用する際に用いられるため、大空気孔75が遊動弁体4で止水できる内径に形成されている。リング体74は、弁箱1には固定されておらず、弁箱1の内周にガイドされ、昇降可能に配置されている。着脱蓋70を消火栓や洗管時等として使用する場合には、前述した通常取り外す部品(フロート弁体3、遊動弁体4、案内体2)とともに取り外すことで、このときの流路の最小内径を、例えば65A口金の内径φ57mmとして使用することができ、より大流量化して使用可能となる。
この空気弁では、リング体74の上面74aに環状凹溝76が形成され、この環状凹溝76にOリングからなるシール材73が取付けられる。このシール材73により、口金部材72の下面72aとリング体74の上面74aとの間の隙間が塞がれる。
図6においては、本発明の空気弁の第3実施形態を示している。この実施形態では、着脱蓋80が、大径口71を有する口金部材72、シール材83、リング体84を有しており、口金部材72にシール材83を介してリング体84を設けて構成され、このリング体84に大空気孔85が形成されている。
この空気弁においては、弁箱1の当該位置に凹状周溝86が形成され、この凹状周溝86にUパッキンからなるシール材83が取付けられる。このシール材83により、リング体84の側面と弁箱1内との間の隙間が塞がれる。
なお、図5、図6の空気弁においては、カバー体を省略しているが、必要に応じて適宜装着すればよい。
図5、図6のようにリング体に大空気孔を設ける構成とした場合にも、前述の場合と同様に口金と着脱蓋とを一体に形成でき、また、レバーによる係合部と係合溝との着脱構造によって着脱蓋を弁箱にワンタッチで着脱する構造に設けることもできる。
図7〜図9においては、本発明の空気弁の第4実施形態を示したものである。この実施形態においては、図7に示すように大空気孔90を有する着脱蓋91の下部と案内体92の上部とに、相互に仮止め可能な例えば凹凸部位からなる仮連結部93、94が設けられ、これら仮連結部93、94を介して着脱蓋91と案内体92とが着脱自在に連結されている。そして、図8に示すように、着脱蓋91を弁箱1より取り出す際に、この連結により案内体92と着脱蓋91とを連結状態で同時に引き出すようにしたものである。
このように着脱蓋91と案内体92を同時に取出し可能に設けることで、案内体92、フロート弁体3、遊動弁体4の着脱を簡単にしつつ、これらフロート弁体3、遊動弁体4により空気弁の機能を発揮できる。この場合、仮連結部93、94により着脱蓋91の案内体92との仮止め状態を確保するので、着脱蓋91と案内体92との中心がずれないことで大空気孔90の口径を大きくでき、図9に示すように、フロート弁体3、遊動弁体4、案内体92を取り出して消火栓等の通水機能を発揮させる際の圧力損失をより小さく抑えることができる。
図10においては、本発明の空気弁の第5実施形態を示している。この実施形態では、着脱蓋100の大空気孔101の内周側にアール形状の内周径部102が形成され、この内周径部102の最小口径部分が大空気孔101の口径となる。内周径部102から大空気孔101の下端入口103には、拡径開口部104が設けられ、かつ大空気孔101の上端出口105に向けては、なだらかな拡径面106が形成されている。
拡径開口部104には、内周径部102から下端入口103に向けて面取り107が施され、この面取り107により内周径部102から下端入口103側に徐々に拡径するように形成される。
面取り107は、R面取りであることが望ましいが、C面取りにより設けるようにしてもよい。何れの形状の面取り107を設ける場合でも、拡径開口部104の開口側がシールリング38のシール径よりも小さくなるようにし、案内体2のセンターに対して遊動弁体4のセンターが遊び分偏心しても、着脱蓋100の下面100aにシールリング38を当接シールできるように形成する必要がある。
このように面取り107が設けられていることで、図11に示した着脱蓋100において、拡径開口部104の開口側内径d1が内周径部102の内径d2よりも大きくなり、これにより拡径開口部104側の面積が内周径部102の面積よりも大きくなり、拡径開口部104側から面取り107を介して内周径部102に流体が案内されるように流れる。さらに、内周径部102からなだらかな拡径面106を介して流体がスムーズに流れるために圧力損失が抑えられる。この場合、特に、低圧時の圧力損失が小さくなって騒音が抑制され、面取り107で内周径部102が絞られているにもかかわらず、優れた流量特性が確保される。面取り107を設ける場合、その大きさと内周径部102の径との関係を適宜設定して圧力損失を低減し、所定の流量を確保できるように設けるようにする。
また、この実施形態における図10のカバー体110の下端外周のロックピン54を隠すことができる位置にはフランジ部111が設けられ、このフランジ部111を介してカバー体110が取付け用の部材であるブラケット112により弁箱1の上部に取付け可能に設けられている。ブラケット112は、薄板により略環状に形成され、その外周の2ヶ所に断面略L字状に下方に曲折された突出部113が形成されている。さらに、カバー体110のフランジ部111は、図示しない弁箱1の側面に内部と連通する開閉用コックを覆って保護する機能がある。
ブラケット112は、弁箱1上部の固定蓋7の上に配置され、固定蓋7とともにボルト部材27で弁箱1に位置決め固着される。この状態で突出部113にフランジ部111を載置してカバー体110を弁箱1の上部に位置決めし、フランジ部111と突出部113の先端側とをネジ114で螺着する。これによって、ブラケット112を介して弁箱1の外周側でカバー体110を固着して、このカバー体110により弁箱1の上部側を被覆できる。
ブラケット112を用いてカバー体110を弁箱1に着脱する場合、カバー体110固着用のボルト部材を支柱として着脱蓋100に設ける必要がない。そのため、カバー体110の取り外し後に、口金15への消防用ホース等の接続や取外す際に支障が生じるおそれを回避できる。例えば、オス型の町野式口金15に図示しないメス型の消防用ホースを接続する場合、このメス型の受け口が外径側に大きいことから、ボルト部材を設けた場合には干渉して接続できなくなるおそれがあるが、ブラケット112を用いたカバー体110の着脱構造の場合には、この干渉を回避できる。さらに、ロックピン54が隠れる位置でフランジ部111を固定していることで、このロックピン54が樹脂製である場合にも耐候性を向上できる。
ここで、この実施形態において、着脱蓋100の面取り107の大きさの違いによる流量を比較するために、異なる形状の大空気孔の着脱蓋の流量を測定した。これら着脱蓋として、図12において、内周径部102(大空気孔101)の内径φ40mmで拡径開口部104にφ44mmの面取り107を有するフランジ一体型の着脱蓋(以下、φ40×φ44面取)、内周径部102内径φ40mmで拡径開口部104にφ42mmの面取り107を有するフランジ一体型の着脱蓋(以下、φ40×φ42面取)、内周径部102内径φ44mmで面取りなしのフランジ一体型の着脱蓋(以下、φ44面取なし)と、比較用として日本水道協会規格JWWA B 103(水道用地下式消火栓)のφ75mm消火栓(以下、JWWA B 103 消火栓)の各水圧下における水の流量を比較した結果を示す。着脱蓋100の内周径部102(大空気孔101)の内径をφ40mmとした理由は、この大きさの大空気孔101と面取り107とを組み合わせたときに、より優れた流量特性が得られたためである。
図12のグラフより、大空気孔101の下端入口103に拡径開口部104を設け、大空気孔101の上端出口105に向けてなだらかな拡径面106を設けた場合、何れの着脱蓋の場合にも特に低圧時の圧力損失を抑え、消火栓と比較して流量の大幅な低下を防ぎつつ、優れた流量特性を全体に渡って発揮でき、消火栓としての機能を十分に有していることが確認された。
φ40×φ44面取とφ44面取なしとを比較した場合、同じ使用圧力に対してφ40×φ44面取の流量がφ44面取なしよりも大きくなっている。このことから、流体入口側の口径が同じである場合、面取り107を有する着脱蓋のほうが大空気孔(内周径部)が小径になるにもかかわらず、面取りなしのストレート形状の大空気孔の着脱蓋よりも圧力損失を抑えて、同じ使用圧力に対してより大流量にすることができる。すなわち、着脱蓋を設ける場合、空気弁としての使用時に、遊動弁体4のシールリング38を密着シール可能な口径に抑えつつ、消火栓としての使用時に、より圧力損失を抑制して大流量を確保するためには、面取りを設けた形状とすることがより望ましいことが確認された。
また、φ40×φ44面取とφ40×φ42面取とを比較した場合、同じ使用圧力に対してφ40×φ44面取の流量がφ40×φ42よりも大きくなっている。このことから、大空気孔101が同じ口径である場合、面取り107をより大きくして拡径開口部104の開口側を大きくすれば、より大流量を確保することが可能になる。
1 弁箱
2 案内体
3 フロート弁体
4 遊動弁体
5 着脱蓋
6 開口部
11 固定手段
12 大空気孔
15 口金
37 小空気孔
40 基部
60 カバー体
71 大径口
72 口金部材
73、83 シール材
74 リング体
93、94 仮連結部
100 着脱蓋
102 内周径部
103 下端入口
104 拡径開口部
105 上端出口
106 拡径面
107 面取り
111 フランジ部
112 ブラケット

Claims (9)

  1. 上部に開口部を下部に流入口を有する弁箱と前記弁箱の内部に小空気孔を有する遊動弁体とフロート弁体とを収納した状態で取出し可能に配置した案内体と前記弁箱の開口部に固定手段を介して着脱自在に固定した着脱蓋とを有する空気弁であって、前記着脱蓋は、大空気孔を有する基部と口金とを一体に又は別体に固着して構成され、前記基部の下面に前記大空気孔の弁座を設け、前記遊動弁体が浮上した際に、前記基部の大空気孔が前記遊動弁体で塞がれて止水されると共に、この空気弁を消火栓や洗管用又は管路のメンテナンスまたは圧力測定用あるいは給水用として用いる際は、前記口金を有する前記基部を前記弁箱の開口部より取出すと共に前記遊動弁体と前記フロート弁体とを収納した前記案内体を前記弁箱内より取出した状態で、前記弁箱の開口部に前記口金を有する前記基部を固定して用いることを特徴とする口金付き空気弁。
  2. 前記着脱蓋は、大径口を有する口金部材にシール材を介してリング体を設けて構成され、このリング体に前記大空気孔を形成した請求項1に記載の口金付き空気弁。
  3. 前記シール材を前記口金部材の下面と前記リング体の上面との間又は前記リング体の側面と前記弁箱内との間に設けた請求項2に記載の口金付き空気弁。
  4. 前記大空気孔を有する前記着脱蓋の下部と前記案内体の上部とを仮連結部を介して着脱自在に連結し、この着脱蓋を前記弁箱より取り出す際に、前記案内体と前記着脱蓋とが連結した状態で同時に引き出すようにした請求項1に記載の口金付き空気弁。
  5. 空気弁として用いる際に、前記着脱蓋をカバー体により被蓋した請求項1乃至4の何れか1項に記載の口金付き空気弁。
  6. 前記カバー体の下端外周にフランジ部を設け、このフランジ部と前記弁箱の上部に固着した環状のブラケットとを前記弁箱の外周側で固着して前記カバー体を前記ブラケットを介して前記弁箱に取り付けた請求項5に記載の口金付き空気弁。
  7. 短円柱形状で偏平形状の前記遊動弁体の偏心位置に上下に貫通する小空気孔を形成すると共に、前記フロート弁体を短円柱状で、かつ偏平状に形成した請求項1乃至6の何れか1項に記載の口金付き空気弁。
  8. 前記大空気孔に形成した内周径部から大空気孔の下端入口に拡径開口部を設け、かつ大空気孔の上端出口に向けてなだらかな拡径面を形成した請求項1乃至7の何れか1項に記載の口金付き空気弁。
  9. 前記拡径開口部は、アール形状の内周径部から前記下端入口に向けて面取りを施して形成した請求項8に記載の口金付き空気弁。
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