JP6997572B2 - 空気弁 - Google Patents

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Description

本発明は、水道本管などに敷設して管内に混入する空気を排出するために用いられ、かつ、管路内の洗浄や管路のメンテナンス、消火栓などに利用できる空気弁に関する。
水道本管などの管路内では、空気泡や空気溜まりにより配管の有効断面積が減少して管路能力が低下することがあるため、これを防止する空気弁が一般的に設置されている。空気弁は、管路の各所に配設され、管路内の空気を排出することで安定的な送配水や管路の保全が可能となる。通常、空気弁は、その機能を維持するために分解可能な構造になっており、これにより、内部に付着したゴミの除去や、清掃や点検がおこなわれる。これに加えて、空気弁には、洗管や管路内の圧力測定等のメンテナンスの実施や、消火栓などに利用するための通水機構が要求され、この通水機構を発揮するために、別体の口金が取付け可能に設けられていることが多い。
この場合、例えば、町野式口金と呼ばれる口金が用いられることがあり、このような口金を使用可能とした空気弁として、例えば、特許文献1の空気弁が開示されている。この空気弁では、弁箱の収納室に案内筒体、フロート弁体、遊動弁体が収納され、弁箱に蓋体が取付けられて管内の空気を外部に排出可能になっている。一方、この空気弁を消火栓等で使用する場合には蓋体とは別に口金を準備し、弁箱から蓋体を取外し、次いで、案内筒体、フロート弁体、遊動弁体を取外した状態で、弁箱に口金を装着するようになっている。
一方、本出願人は、特許文献2の空気弁を提案している。この空気弁では、弁箱内にフロート弁体と遊動弁体とを収納した案内体が配設され、弁箱の上方開口部には、大空気孔と口金とを有する着脱蓋が固定手段で固定されている。これにより、必要に応じて案内体を弁箱から取り出すことでフロート弁体と遊動弁体と同時に弁箱から取外され、この弁箱に着脱蓋を固定することで口金用途としても使用可能になっている。
この場合、同文献2の図1では、着脱蓋に大空気孔が形成され、空気弁としての使用時には、大空気孔の外径側の弁座に浮上した遊動弁体が当接シール可能であり、かつ、大空気孔を介して空気等の流体を吸入排出可能に設けられる。一方、消火栓等の通水用途としての使用時には、大空気孔を介して水道管からの水が吹き出されるようになっている。また、同文献2の図5では、着脱蓋の下部にリング体が装着され、このリング体に大空気孔が形成されており、これによって、同文献2の図1の場合と同様の機能を発揮するようになっている。
特許第5158914号公報 特開2015-117827号公報
前者の特許文献1の空気弁においては、この空気弁に通水機能を持たせるために、弁箱に蓋体とは別体の口金をあらたに取付ける必要があり、この口金を別部品として準備する必要がある。空気弁に口金を取付ける場合には、この口金を空気弁の設置場所まで持ち運んだ上で弁箱に装着することから手間もかかる。一方、口金を使用せずに通常の空気弁として使用するときには、口金を保管する必要が生じるためその管理も面倒になる。
後者の特許文献2の空気弁においては、浮上した遊動弁体が着脱蓋側の弁座に当接するためには、着脱蓋側の大空気孔が遊動弁体の外径よりも小さくなっている必要がある。このとき、同文献2の図1のように着脱蓋に大空気孔が直接形成する場合には、大空気孔の内径が小さくなって通水用途で使用する際の流量を大きく確保することが難しくなる。
同文献2の図1、図5の何れの場合にも、着脱蓋と案内体とが離間した状態で弁箱内に収納され、これらがまとまった状態で取付けられていない。そのため、通水用途で使用する際に、遊動弁体、フロート弁体、案内体を弁箱から取外すときには、これらの部品を不注意で紛失したり、或は、誤った方向に取付けたりするおそれがある。
特に、同文献2の図5では、リング体が、着脱蓋と案内体との何れの側にも装着されておらず、弁箱内への位置決めもされていない。このため、リング体が分解時に自然に外れて紛失したり、リング体の上下面側が略対称の円筒形状であるためにこのリング体を誤った向きに装着したりする可能性がある。このような円筒形状により、リング体のフラット面状の弁座面が外部に接触しやすくなり、取扱い時に弁座面が傷つきやすい。
内部構成部品の取り外しの際には、着脱蓋、リング体、遊動弁体とフロート弁体とが収納された案内体をそれぞれ別々に取り外す必要があるため煩雑になり、通水用途で使用するときには、リング体の装着の有無も分かりづらい。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、空気弁として内部の空気を確実に排出する機能を有し、口金を別途必要とすることなく大流量化を図りつつ通水機能を発揮し、内部の構成部品をまとめながら組込みできる空気弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁箱の内部にフロート弁体と遊動弁体を収納した案内体を設け、口金部と固定筒体とを有する口金を固定手段により前記弁箱に着脱自在に固定された空気弁であって、前記固定筒体の下部にリング体を設け、このリング体には、前記遊動弁体が上昇したとき当該遊動弁体で塞ぐことができる大空気孔を形成し、前記リング体と前記案内体とを仮連結部を介して仮止めされた状態で仮連結し、前記弁箱より前記口金を取り外し、かつ前記リング体に仮連結された状態の前記案内体を前記リング体と一体に前記弁箱より取出し可能に設けた空気弁である。

請求項2に係る発明は、口金は、案内体の上部で弁箱に固定され、リング体は、固定筒体の下部に装着されると共に、リング体の底面外周に形成された環状筒部の内周側に案内体の上端外周部が仮止めされている空気弁である。
請求項3に係る発明は、案内体は、固定筒体の下部に装着されるとともに、案内体の上部内周に形成された環状筒部の内周側にリング体が仮止めされている空気弁である。
請求項4に係る発明は、リング体と案内体が仮止めされた状態で固定筒体に仮固着され、口金とともにリング体、フロート弁体並びに遊動弁体が収納された案内体を弁箱から一体に着脱するようにした空気弁である。
請求項5に係る発明は、リング体と案内体が仮止めされた状態でその上に固定筒体が非固着状態で配置され、口金と、フロート弁体並びに遊動弁体が収納された案内体に仮止めされたリング体とを弁箱から別々に着脱するようにした空気弁である。
請求項1又は2に係る発明によると、弁箱内に口金、リング体、フロート弁体並びに遊動弁体を収納した案内体を装着した状態で口金付きの空気弁として通常用いることができ、この空気弁機能により内部の空気を確実に排出可能となる。必要に応じて口金、リング体、フロート弁体並びに遊動弁体を収納した案内体を弁箱より簡易に取外し、弁箱に口金のみを固定することで、別途口金を必要とすることなく口金用途に使用可能になり、大流量化を図りつつ通水機能を発揮できる。案内体上部に口金部と固定筒体とを有する口金が設けられ、固定筒体に装着されたリング体の環状筒部に案内体が仮止めされているため、これら口金、リング体、案内体を一体にまとめながら弁箱内に組込むことができる。
請求項3に係る発明によると、案内体の環状筒部の内周側にリング体を仮止めし、この案内体を固定筒体の下部に装着することにより、リング体の脱落を防止した状態で固定筒体、案内体、リング体を一体化できる。これにより、これらをカセット化した状態で弁箱に着脱できる。
請求項4に係る発明によると、口金とともに、リング体、フロート弁体並びに遊動弁体を収納した案内体を弁箱から一体に着脱できる。そのため、ワンタッチで簡単にこれらを着脱でき、部品を紛失したり、誤った方向に取付けたりするおそれがなく、口金と案内体との芯ズレを防いで正確な取付けもできる。リング体の誤った方向の装着も防ぎ、このリング体の弁座面が傷つくことも防止する。
請求項5に係る発明によると、弁箱から口金を取り外すときに、フロート弁体並びに遊動弁体が収納された案内体をリング体とともに弁箱内に残すことができ、弁箱から口金を取り外した後に、これらを一体に着脱できる。
本発明の空気弁の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1の空気弁の内部構成部品を取り外した状態を示す縦断面図である。 図1の空気弁の分離断面図である。 固定蓋を示した模式平面図である。 遊動弁体とフロート弁体とを示す斜視図である。 本発明の空気弁の第2実施形態を示す縦断面図である。 図6の空気弁の分離断面図である。 (a)は本発明の空気弁の第3実施形態を示す縦断面図である。(b)は(a)のA部拡大断面図である。 本発明の空気弁の第4実施形態を示す縦断面図である。 本発明の空気弁の第5実施形態を示す縦断面図である。
以下に、本発明における空気弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明の空気弁の第1実施形態を示しており、図2においては、図1の空気弁から後述の内部構成部品を取り外して、洗管用や消火栓用として通水可能に設けた状態を示している。
図1に示すように、本発明の空気弁は、弁箱1、案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、口金5、リング体6、固定蓋7を有している。
この空気弁は、例えば、図示しない水道本管の配管路などに設けられる。弁箱1内には、案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、リング体6などが内部構成部品として着脱可能に設けられ、これらが口金5の着脱を介して弁箱1内に着脱され、固定手段8で口金5が弁箱1に固定されて一体化される。内部構成部品の装着時には、空気弁機能が発揮されて水道水に含まれる空気泡や空気溜まりによる空気を外部に排出可能になり、或は、内部構成部品の取り外し時には、通水機能が発揮されて水道管から外部に放水可能となる。
空気弁の特に好ましい設置場所としては、管路の敷設勾配が変化するときの最頂部、直線状の水平管路に対して一定間隔(例えば、300~500m)ごと、水管路の中央部、管路の主弁前後の空気の供給や排気の必要な箇所などがある。
弁箱1は、例えばダクタイル鋳鉄により略筒状に形成され、その上部に開口部9、下部に流入口20が設けられ、これらの間には収納室21が設けられる。弁箱1の開口部9側にはやや拡径した嵌合部22が形成され、この嵌合部22に環状凹溝23が形成されている。環状凹溝23には、例えばシリンダ用の材料で形成されたUパッキン24が装着される。開口部9と嵌合部22との間には段部25が設けられ、この段部25にはスラストリング26が装着され、開口部9の上面には、ボルト部材27のおねじ28を螺着するためのめねじ29が複数箇所に設けられる。
弁箱1の流入口20は、所定の流入面積が確保されるように設けられ、この流入口20の周囲には所定の流入面積を確保可能に、例えば、略90°の間隔で突起30が突出形成されている。突起30は、フロート弁体3、遊動弁体4の直径よりも内径側に突出するように設けられ、この突起30にフロート弁体3、遊動弁体4が上方より係止することでこれらの落下を防止可能になっている。弁箱1の外周下部にはフランジ31が設けられ、このフランジ31を介して図示しない補修弁等を着脱可能としている。
収納室21は、案内体2を収納可能な内径に設けられ、この収納室21の下部には案内体2載置用の案内台座32が内方に向けて突出形成されている。収納室21の内周側には複数の側面ガイド33が突出形成され、この側面ガイド33は、案内体2を芯出し状態でガイド可能に、案内体2の外周に当接可能な適宜の高さに設けられる。
収納室21内には、案内体2に収納されたフロート弁体3、遊動弁体4がこの案内体2とともに開口部9から収容されて案内台座32に当接される。開口部9には、固定手段8により口金5が常時固定可能に設けられ、後述するように、この口金5にリング体6が装着可能に設けられている。
案内体2は、例えばABS樹脂などの樹脂材料により、リング体6と案内台座32との間に装着可能な高さで略筒状に設けられ、リング体6に取付けられた状態で収納室21に設けられる。案内体2の上部の複数箇所には、流体を連通させるための切欠き状の連通部35が等間隔で形成され、この連通部35により流体通過時の流量が確保される。
案内体2のリング体6への接続側である上端外周部には切片状の接続部42が形成され、これら接続部42の先端側にはプレスフィット構造の凹凸状の仮連結部43が形成され、この仮連結部43と、後述のリング体6の仮連結部44とが仮止め可能に設けられる。案内体2の底面側の略中央位置には、所定径の孔36が設けられる。
図5においては、図1に示したフロート弁体3と遊動弁体4との斜視図を示している。フロート弁体3は、例えばエボナイトなどの樹脂材料、一方、遊動弁体4は、例えばポリプロピレンなどの樹脂材料により、図5(a)の分離斜視図に示すように、ともに短円柱形状で偏平形状に設けられる。図5(b)に示すように、フロート弁体3の上方に遊動弁体4が重ねられ、この状態で案内体2に収納される。
遊動弁体4の偏心位置には、上下に貫通した小空気孔37が形成され、この偏心構造の小空気孔37を空気が移動可能になっている。遊動弁体4の上面側には、この遊動弁体4が浮上したときに、後述するリング体6の弁座面10に当接シール可能なシールリング38が装着されている。
フロート弁体3、遊動弁体4は、案内体2の内部で水に対して浮遊可能に設けられ、弁箱1内の水位に応じて案内体2に案内されつつ浮力により上下移動可能に設けられる。これらの動作により、水道水に含まれる空気が空気弁の外部に排出可能になっている。
図1~図3に示した口金5は、例えばCAC406やSUS304などの金属材料により形成され、口金部11と固定筒体12とを有している。
口金部11は、例えば、図示しない消防用ホースを結合するための一般的な結合金具であり、本実施形態では、65A町野式口金からなっている。この口金部11は、略円筒状の差し金具11aと、略環状の押し輪11bとを有し、これらは、何れもステンレスなどの金属材料により形成されている。
差し金具11aの下部には、雄ネジ13が形成される。押し輪11bは、差し金具11aの外周に上下動可能に装着され、この押し輪11bを、鍔状部位を介して押し上げることにより、口金5からホースを外すことが可能になる。
口金部11は、必ずしも固定筒体12と別体に設けられている必要はなく、これらが一体に設けられていてもよい。この場合、例えば、口金部11と固定筒体12とを螺合や嵌合により一体に組み込み可能に設け、これらの間にOリング41を装着するか或は装着を省略した状態で、接着剤によりこれらをシール接着して一体化してもよい。
固定筒体12は略円筒状に形成され、上部内周側に雄ネジ13と螺合可能な雌ネジ14が形成され、下部側には環状凹部15と、この環状凹部15の内周面に雌螺子部16が形成され、この下部外周側は、嵌合部22に嵌入可能な外径に設けられている。固定筒体12には、リング体6と案内体2とが仮止めされた状態で着脱自在に装着可能に設けられる。
前記口金部11は、Oリング41を介して固定筒体12の上部内周側に雄ネジ13と雌ネジ14との螺着により装着され、これら口金部11と固定筒体12とで一体型の口金5が構成される。口金5は、固定筒体12が案内体2の上部側に位置する状態で、固定手段8により弁箱1に固定される。
リング体6は、例えば、金属または樹脂材料により形成され、固定筒体12の環状凹部15内に装着可能な外径に設けられる。リング体6の外周面には、雌螺子部16に螺合する雄螺子部17が形成され、リング体6は、これら雌螺子部16と雄螺子部17との螺合を介して環状凹部15内に着脱可能に仮固着されて口金5(固定筒体12)の下部に取付けられる。リング体6の固定筒体12装着側には、Oリングからなるシール材46が装着されている。
リング体6の中央には大空気孔18が貫通して形成され、この大空気孔18を介して口金5を通る空気等の流体が弁箱1内に吸入排出される。大空気孔18の内径は、案内体2の上端開口部位、遊動弁体4の外形よりも小径に形成され、例えば、φ42mm程度の内径に設けられる。これにより、フロート弁体3、遊動弁体4が上昇したときには、遊動弁体4により大空気孔18が塞がれて止水される。
図1において、リング体6の底面外周には環状筒部45が垂下するように形成され、この環状筒部45の内周には案内体2の仮連結部43と仮止め可能なプレスフィット構造の仮連結部44が形成される。これら仮連結部43、44を介して、環状筒部45の内周側に案内体2の上端外周部の接続部42が仮止め可能に設けられる。
さらに、前述したように、リング体6と案内体2とが仮止めされた状態で固定筒体12に仮固着されていることにより、口金5とともにリング体6、フロート弁体3並びに遊動弁体4が収納された案内体2が、弁箱1に対して一体に着脱可能に設けられている。
図1、図4において、固定手段8は、弁箱1の段部25、アーム係合片50、案内部52、ストッパ53、ロックピン装置(ロックピン)54を有し、これらにより口金5を着脱可能になっている。
アーム係合片50は、口金5の側面に等間隔に突出形成され、段部25に当接可能に設けられている。アーム係合片50は前後側で異なる傾斜角度に形成され、一方側に緩傾斜面、他方側に急傾斜面が形成されている。これらの異なる傾斜角度により、緩傾斜面においては、ロックピン54を没入方向に移動させながら口金5の回動が可能になり、一方、急傾斜面においては、ロックピン54が完全に内周側に突出して両者が係合することで口金5の回動ができなくなるようになっている。
ロックピン54は固定蓋7に取付けられ、図示しないスプリングの付勢力で口金5に係合してこの口金5を所定の位置決め状態に装着可能に設けられる。ロックピン54は、手指で把持して外方に引っ張ることで口金5への係止を外し、この状態で口金5を回転することで弁箱1から口金5を着脱可能になっている。
図4に示した固定蓋7は、口金5を位置決め固定可能に弁箱1の上面1aに取付け可能に設けられる。固定蓋7の中央には穴部55が形成され、この穴部55に口金5を挿入可能になっている。固定蓋7におけるめねじ29が対応する位置には、貫通孔56が形成されている。穴部55の一部には、アーム係合片50が通過するための切欠き状の案内部52が形成され、この案内部52に続けて下方に突出するストッパ53が形成され、このストッパ53により口金5の回動範囲が設定される。
固定蓋7は弁箱上面1aに載置され、貫通孔56からめねじ29にボルト部材27のおねじ28が螺着されることにより、弁箱1に固定される。めねじ29は、芯出し加工により形成され、これによって芯ずれが防止された状態で固定蓋7が固定される。
図1において、弁箱1の上部にはカバー体60が取付けられる。カバー体60は、例えばステンレスなどの金属材料により弁箱1の上部を包囲可能な形状に形成され、大空気孔18と大気とを連通させた状態で着脱可能に設けられる。このカバー体60により、口金5、及び弁箱1の開口部9から上部付近が覆われた状態で空気弁として使用可能になっている。
カバー体60の下端外周にはフランジ部61が設けられ、このフランジ部61がブラケット62に取付けられ、このブラケット62を介してカバー体60が弁箱1の上部に取付けられる。ブラケット62は、薄板により略環状に形成され、その外周の2ヶ所に断面略L字状に下方に曲折された鍔状部63が形成されている。図示しないが、フランジ部61は、固定蓋7に取付けられたロックピン54を覆って保護する機能も有している。
ブラケット62は、固定蓋7の上から被せるように載置され、固定蓋7とともにボルト部材27で弁箱1に位置決め状態で固着される。この状態で鍔状部63の上面にフランジ部61が載置されることでカバー体60が弁箱1に位置決めされ、フランジ部61と鍔状部63の先端部とがネジ64により固定される。これにより、ブラケット62を介して弁箱1の外周側にカバー体60が固着され、このカバー体60により弁箱1の上部側が被覆される。
なお、上記実施形態において、口金5(口金部11、固定筒体12)と、リング体6とを固着したものを着脱蓋65とし、この着脱蓋65に対して案内体2が着脱可能に設けられる。着脱蓋の下部付近の基部に案内体2を着脱可能であれば、口金(固定筒体)にリング体6を一体に形成してもよい。
口金5とリング体6を別体に設ける場合には、口金5のうち、固定筒体12を、弁箱1の開口部9の形状や大きさ、固定手段8の構造などに応じて各種の形状に設けることもできる。これにより、固定筒体12をアダプタとし、一般に口金と呼ばれる各種規格で設けられる口金部11を、弁箱1に着脱可能な状態で装着することが可能になる。
案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、リング体6を、口金5を弁箱1に対して回転により着脱しているが、これ以外の着脱構造によりこれら内部構成部品を着脱するようにしてもよい。
弁箱1の側面には、内部と連通する開閉用コックやボール弁が設けられていてもよい。コックは、空気弁の分解時において残圧を抜くために設けられ、さらに、コックやボール弁は空気弁に一体に取付けられていてもよい。
さらに、空気弁の弁箱1の下部に図示しない補修弁を取付けて通水機能を発揮させるようにしてもよい。この場合、補修弁は一般に用いられているものであればよく、例えば、ボール弁を用いることができ、この場合、ステムの90°の回動による開閉が可能になる。ボール弁は、例えば、フランジ31に取付け用のボルトで取付けられるが、フランジ以外の手段によりボール弁を取付けてもよい。ボール弁を使用する場合、そのボール口径を空気弁の内部流路の口径と略同じにすることが望ましい。
上記空気弁は、水道本管の配管路に設けられ、水道水内に含まれる空気を排出しているが、対象となる流体を水道水以外の液体としてもよく、各種液体に含まれる余分な空気などを排出することもできる。
続いて、本発明の空気弁の上記実施形態における動作並びに作用を説明する。
本発明における空気弁は、口金の着脱を介して、弁箱内にフロート弁体、遊動弁体を着脱することにより、空気弁機能、或は通水機能を発揮する。この場合、図1に示すように、弁箱1内に前記の内部構成部品を装着した状態で口金5を装着することにより、空気弁機能を発揮できる。一方、図2に示すように、内部構成部品を取り外した状態で口金5を装着したときには通水機能を発揮でき、この通水機能により、口金5を介して、洗管作業、水圧測定、応急給水などを実施できる。
固定手段8により口金5を弁箱1に着脱可能に固定し、口金5の固定筒体12の下部に雄螺子部17と雌螺子部16とを介してリング体6を螺着し、このリング体6の環状筒部45に仮連結部43、44を介して案内体2の上端外周部の接続部42を仮止めしているので、これら内部構成部品をまとまった状態にし、弁箱1に対して一体化した状態で着脱できる。
このように、口金5と案内体2とを同時に取出し可能であるため、案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、リング体6の着脱が簡単であり、これら内部構成部品の紛失や、誤った方向の取付け、入れ忘れなどを防止し、リング体6が自然に外れたりするおそれもない。これらの内部構成部品の着脱に熟練を要することもなく、簡便かつ短時間で分解や組立てを実施して空気弁機能、或は通水機能の切換えが可能となる。
案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、口金5、リング体6を予め一体に組付けてユニット化できるため、このユニット部品を、交換も可能なカセットとして予め準備することで運搬や管理が容易になり、これら一式を交換するようにすれば現場での施工性が向上し、各部品の清掃やメンテナンスを現地以外の安全な環境でおこなうことも可能となる。
プレスフィット構造の仮連結部43、44により口金5に装着したリング体6と案内体2とを仮止めすることで装着や分解が容易であり、装着時にはこれらを芯出し状態で装着できる。そのため、フロート弁体3や遊動弁体4も案内体2内に略芯出し状態で装着でき、これにより止水時に遊動弁体4が弁座面10に略均等に当接して止水性能が向上する。
リング体6は、環状筒部45を設けていることにより上下非対称の形状となり、装着の向きが分かりやすくなっている。このため、仮に、リング体6を誤った向きに装着した場合にも、リング体6と案内台座32との間隔(リング体6のシール材46装着側と案内台座32との間隔)よりも案内体2の高さが長くなることで、案内体2を装着できなくなる。従って、リング体6の誤った方向の装着を確実に防止できる。リング体6を口金5から取外したときには、環状筒部45により弁座面10を保護でき、環状筒部45を下にした状態でリング体6を作業台等に載置したときにも、弁座面10の傷付きを防止する。
通水用途で使用する際には、リング体6を口金5(固定筒体12)から取外した状態にでき、リング体6の大空気孔18よりも大径の口金5の内径を通水口径として、この口金5により大流量を確保しながら通水可能となる。例えば、口金5として65A町野式口金を用いた場合には、流路の最小内径φ57mmとして使用可能であるため、本実施形態のφ42mmに設けた大空気孔18に対して、通水時の流量を大幅に増加することが可能になる。
空気弁から内部構成部品を取外す場合には、先ず、流水路から空気弁への流路を遮断する。このとき、空気弁内には残圧があるため口金5が押し上げられて固定蓋7の底面側に密着した状態になり、その回動が阻止された状態になる。この状態から弁箱1に設けた図示しないコックを開操作すれば、空気弁内の残圧が抜かれ、口金5への押し上げ力が開放されて分解可能になる。
次いで、カバー体60を弁箱1から取外すようにする。この場合、ネジ64を緩めてカバー体60の締結を解除し、ネジ64の頭部の位置にボルト孔部を合わせるようにカバー体60を回転させ、この状態で上方に引き抜くようにすればブラケット62から取り外しできる。
口金5を取り外す際には、ロックピン54を引っ張って急傾斜面への係止を外しながら、口金5を取り出し方向に所定角度回転させる。この場合、アーム係合片50が段部25に当接した状態でスラストリング26により支持されていることで回転がスムーズになる。アーム係合片50の急傾斜面が固定蓋7のストッパ53に当接したときに、引き上げるようにすれば、口金5を抜き取りできる。このとき、案内体2が収納室21内を上下動可能になっていることで、口金5の着脱が容易になっている。口金5は、例えば、固定蓋7に対して60°の範囲で回転して着脱される。
口金5を上方に抜き出すときには、この口金5と一体に案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、リング体6を取り外し可能となる。これら内部構成部品の抜き出し後には、各部品を分解するようにし、それぞれゴミなどを取り除いたり、清掃や点検などを実施したりすればよい。口金5の抜き出し時には、固定蓋7を取り外す必要はない。
一方、口金5を弁箱1に取付ける場合には、フロート弁体3、遊動弁体4を案内体2に収納し、この案内体2を口金5に螺着したリング体6に仮固着部43、44を介して仮止めしてこれらを一体化する。その後、この一体化した内部構成部品を案内体2側から開口部6に挿入するようにしながら口金5を弁箱1の上方に配置する。
この状態で、アーム係合片50と案内部52との位置を合わせながら口金5を差し込み、ストッパ53に対してアーム係合片50を係合させる方向に口金5を所定角度回転させる。この回転により、ロックピン54がアーム係合片50の緩傾斜面により自動的に没入方向に移動する。口金5がセット位置まで達すると、急傾斜面がロックピン54の位置に到達することで、ロックピン54がスプリングの付勢力で突出して急傾斜面側に係合する。このとき、緩傾斜面がストッパ53の側面部位に衝突することから、アーム係合片50が両側から挟まれて固定保持される。
これにより、口金5とともにフロート弁体3、遊動弁体4を収納した案内体2、リング体6が弁箱1に対して所定位置に装着される。アーム係合片50がストッパ53に係合すると固定筒体12の下部が嵌合部22内に嵌合し、口金5が弁箱1に抜け止めされる。
口金5の装着後には、固定筒体12の外周側がUパッキン24によりシールされ、弁箱1と口金5との間の漏れが防がれる。
図1の空気弁として用いる場合、弁箱1内に水が無いときには、フロート弁体3、遊動弁体4は降下して大空気孔18が開放した状態になり、この状態から急速排気や急速吸気の動作がおこなわれる。この場合、フロート弁体3、遊動弁体4は、ともに短円柱形状で偏平形状であることで案内体2の内周面に対する接触抵抗が少なくなり、確実に落下するようになっている。
急速排気は、図示しない水道本管の管路に充水するときに、管路内の空気を、大空気孔18を介して急速に多量に排気するときの動作となる。急速排気時には、遊動弁体4、フロート弁体3はともに浮き上がることなく案内体2の下方に位置するため、大空気孔18が全開状態になる。これにより、管路内の空気が空気弁を介して効率的に外部に排出される。
急速吸気は、管路内の水を排出するときに、空気弁を介して急速に管路内に多量の吸気をおこなうときの動作となる。急速吸気時には、遊動弁体4、フロート弁体3が降下した状態となる。この場合、大空気孔18が開口し、この大空気孔18から効率的に吸気して管路内の排水が迅速におこなわれる。このとき、孔36から案内体2内に蓄積した水も排水される。急速吸気時には、フロート弁体3、遊動弁体4が上昇することはない。
これらの急速排気、急速吸気により、水道本管への最初の送水や、水道本管からの排水などの作業を短時間でおこなうことができる。
空気弁内への充水が完了し、管路内が満水状態になって弁箱1内が水で満たされているときには、フロート弁体3、遊動弁体4が浮力によって上昇し、遊動弁体4のシールリング38がリング体6の弁座面10に密着して大空気孔18を塞ぎ、かつ、フロート弁体3が遊動弁体4の小空気孔37を塞ぐ。これらにより、弁箱1内が完全に遮蔽された状態になり、外部への水の流出が防がれる。
この充水時の圧力下において、水道本管内に混入している空気は、徐々に空気弁に集まって弁箱1内に溜まっていく。この空気量が一定に達すると、先ず、フロート弁体3のみが降下し、遊動弁体4の小空気孔37が開いた状態になる。これは、大空気孔18と小空気孔37とにおける孔径の大小関係により、遊動弁体4が大空気孔18を有するリング体6の弁座面10から離れないためであり、その結果、フロート弁体3のみが自重により降下する。
その際、図5に示すように、遊動弁体4の小空気孔37がフロート弁体3に対して偏心位置に配置されていることで、まず、負圧が発生している小空気孔37の反対側から降下し、フロート弁体3には傾斜する方向の力が加わり、さらに上記のようにフロート弁体3が短円柱状で、かつ偏平形状であることで案内体2内周に対する接触抵抗が少なくなる。これらのことから、フロート弁体3が遊動弁体4に対して傾きやすくなり、遊動弁体4から離間させて確実に降下する。これにより、フロート弁体3と遊動弁体4との吸着を防いで、開口させた遊動弁体4の小空気孔37から空気弁内の空気をスムーズに外部に排出できる。さらに、フロート弁体3の下部側の角部位をアール状に形成していることで、フロート弁体3がより傾斜して降下しやすくなっている。
空気の排出により弁箱1内の空気量が少なくなると、フロート弁体3が上昇して再び小空気孔37を塞ぐ。以上の動作を繰り返すことにより、空気弁を介して本管内に溜まった空気を自動的に弁外に排出する。
空気弁を洗管用や臨時の消火栓として通水機能を発揮させる場合、案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、口金5、リング体6を抜き出した弁箱1に対して、再度口金5を取付けるようにする。この場合、口金5を弁箱1の上方より挿入し、アーム係合片50と案内部52との位置を合わせながら差し込んで所定角度回転させる。この回転により、ロックピン54がアーム係合片50の緩傾斜面により自動的に没入方向に移動する。口金5がセット位置まで達すると、急傾斜面がロックピン54の位置に到達することで、ロックピン54がスプリングの付勢力で突出して急傾斜面側に係合する。このとき、緩傾斜面がストッパ53の側面部位に衝突することから、アーム係合片50が両側から挟まれて固定保持される。
このように口金5とは別の口金部品を必要とすることなく、口金5の大空気孔18を介して通水機能を発揮可能になる。このため、空気弁の設置場所に口金部品等の別部品を持ち運ぶ必要もなく、案内体2、フロート弁体3、遊動弁体4、口金5、リング体6の弁箱1への着脱により簡単に空気弁と消火栓等とを切換えできる。
この場合、一般的な玉形弁構造の消火栓では圧力損失が大きくなるが、本実施形態の空気弁では流路がストレート構造であることで、消火栓等として使用する際の圧力損失が小さくなる。
口金5には、ホース等を接続可能であり、このホースを介して上記の臨時の消火栓として利用したり、或は、管路内を洗管したり、応急給水に利用したり、管路内の水圧測定も実施でき、これら以外の各種の用途にも利用可能である。口金5を取付けて消火栓等として使用する場合には、例えば、日本水道協会規格JWWA B 103(水道用地下式消火栓)の消火栓と同等の流量を確保できる。
さらに、フランジ31を介してボール弁を補修弁として設けた場合、この補修弁の開閉により流路を確保しながら洗管用や臨時の消火栓に適した状態にできる。弁箱1の下部に案内台座32を設けていることで、補修弁を介して流れ込む噴流がこの案内台座32に当たり、弁外への直接の噴出を防止可能になっている。
図6、図7においては、本発明の空気弁の第2実施形態を示している。なお、これ以降の実施形態において、前述した実施形態と同一箇所は同一符号によって示し、その説明を省略する。
この実施形態における空気弁では、固定筒体12の環状筒部45の内周に雌螺子部、リング体6の外周に雄螺子部が設けられていない。口金5の固定筒体12の環状筒部45の内周側と、リング体6の外周側との間には、所定の隙間Sが設けられ、この隙間Sにより、空気弁用途として使用する際に、リング体6と案内体12とが仮止めされた状態で、その上に固定筒体12(口金5)が非固着状態で配置されている。そのため、口金5に、リング体6とフロート弁体3並びに遊動弁体4が収納された案内体2とが固定されることなく、これらの部品を弁箱1から別々に着脱可能になっている。
この構造により、図7において、弁箱1から口金5を持ち上げたときには、フロート弁体3並びに遊動弁体4を収納した案内体2がリング体6とともに弁箱1内に残り、口金5の取り外し後に、これら案内体2(フロート弁体3、遊動弁体4)やリング体6等を着脱可能になる。この着脱構造では、口金5(固定筒体12)とリング体6との間に螺合部を設ける必要がないため、内部構成部品の加工工数を削減でき、口金5とリング体6との取付けも容易になる。
図8においては、本発明における空気弁の第3実施形態を示している。
図8(a)において、弁箱70の上部付近には、軸着部71が2箇所に設けられ、これら軸着部71にレバー状の締付部材72が回動自在に取付けられる。締付部材72の軸着部71付近には、偏心カム状の係合部74が口金73の取付け側に設けられ、一方、この係合部74の他端側には、図示しない手動操作用の操作部が設けられる。締付部材72は、操作部を把持して軸着部71を中心に回転させ、操作部を非締付け状態(図8において操作部側を上げた状態)から締付け状態(図8において操作部側を下げた状態)に回転操作したときに、カム状の係合部74の起伏が締め込み方向に増加するようになっている。
口金73は、一般的な口金である前述の口金部11と、固定筒体75とからなっている。固定筒体75は、略円錐状に形成され、その下端部が弁箱70内周側に形成された段部76の内周側に遊嵌可能な外径に形成される。固定筒体75の下部外周付近には、凹面状の係合凹面77が形成され、この係合凹面77に締付け状態の係合部74が係合可能に設けられている。
固定筒体75の内周側の所定位置には、後述する案内体84の上端が係止される切欠き状の係止段部75aが形成される。係止段部75aの案内体84の上部外周面との対向側には装着溝部75bが形成され、この装着溝部75bにOリング79が装着されている。
図8(a)、図8(b)に示すように、リング体81は、薄板の略円筒状に形成され、このリング体81の外周に形成された装着溝82にはOリング83が装着され、このOリング83が案内体84側との仮連結部となる。
案内体84の上端側には、リング体81を上方側から装着可能な拡径段部85が内部に形成され、この拡径段部85内周側のOリング83との対向位置には、凹状溝部86が仮連結部として形成される。これにより、リング体81は、Oリング(仮連結部)83の凹状溝部(仮連結部)86への係止により案内体84に仮止めされる。案内体84上部外周におけるOリング79との対向位置には、凹状外周溝87が形成され、この凹状外周溝87にOリング79が係止することにより、固定筒体75(口金73)と案内体84とが仮止めされる。
弁箱70には、図示しないボルト、或はその他の適宜の手段によりカバー体80が着脱可能に取付けられる。
この実施形態では、案内体84が固定筒体75の下部に装着されるとともに、この案内体84の上部内周には拡径状の環状筒部88が形成されている。この環状筒部88の内周側に、リング体81が仮止めされる。
口金73を弁箱70に装着する場合には、先ず、カバー体80を取外した状態で締付部材72の操作部を上げる方向に回転操作し、弁箱70の段部76にゴム等の弾性部材で形成された環状の緩衝部材78を載置する。
一方、案内体84の環状筒部88の内周にリング体81を仮止めし、この上から口金73(口金部11を一体化した固定筒体75)を装着することで、口金73、案内体84、リング体81を仮固着する。
続いて、これらを緩衝部材78の上から弁箱70内に載置することで、これに伴って、固定筒体75が弁箱70内の所定位置に嵌り込み、係合部74が係合凹面77に遊嵌された状態となる。
その際、リング体81が案内体84の環状筒部88の内周に仮止めされ、案内体84が固定筒体75の下部に装着されていることで、固定筒体75への装着後にリング体81が案内体84から外れることがなく、これらをカセット化した状態で扱うことができる。これにより、リング体81やその他の部品の紛失も防いでいる。
さらに、前記のように、Oリング83が凹状溝部86に係止することで、リング体81と案内体84とが仮止め状態となり、Oリング79が凹状外周面87に係止することで、案内体84と固定筒体75とが仮止め状態となる。このことから、固定筒体75(口金73)と一体に、フロート弁体3と遊動弁体4とが収納された案内体84、リング体81を弁箱70の所定位置にシール状態で装着できる。
次いで、締付部材72の操作部を把持し、係合部74を締付け方向(図8の状態)に回転操作する。このとき、係合部74の起伏が締め込み方向に増加することで、この係合部74が係合凹面77に圧接状態で係合し、係合部74と弁箱70との間に固定筒体75の下部付近を挟着できる。これにより、口金71を弁箱70に固着できる。
このとき、Oリング79、83が、前述したリング体81、案内体84、固定筒体75のそれぞれの装着部位の仮止め機能を発揮すると同時に、シール機能を発揮して固定筒体75と案内体84、案内体84とリング体81との隙間をシールして止水可能となる。
一方、口金73を弁箱70から取外す場合には、締付部材72を緩める方向(図8において操作部を上げる方向)に回転操作することで係合部74の係合凹面77への係合が外れ、口金73を取外し可能になる。この状態で、弁箱70に対して口金73を引き上げるようにすれば、固定筒体75とともに、フロート弁体3と遊動弁体4とが収納された案内体84、リング体81を一体に取外しできる。
弁箱70から取り外した後には、それぞれの仮止め部分を外すようにすれば、固定筒体75、案内体84、リング体81を簡単に分離できる。
この場合、特に、固定筒体75から案内体84を取り外すときには、リング体81が案内体84に固定された状態であることから、フロート弁体3、遊動弁体4、案内体84、リング体81を一体のカセットとして取り外しできる。
この実施形態のように、レバー状の締付部材72を設けた場合、着脱用の工具を別途必要とすることなく、締付部材73の回転操作によりワンタッチで口金73及び案内体84、リング体81を簡便に着脱可能できるようになり、着脱構造も簡素化する。
また、前述した第1、第2実施形態においては、口金5の固定手段が、案内体2を仮止め可能なリング体6の上方に配置されていたことに対して、この第3実施施形態の口金73の固着手段は、リング体81の側方に設けられている。
これに加えて、リング体81が装着される係止段部75aよりも口金73が下方に延伸されることで、この口金73の下方内周領域Tが案内体84の側方に位置している。
これらにより、少なくとも空気弁の重心位置を下げることができ、より安定的に空気弁として使用することができる。
図9においては、本発明の空気弁の第4実施形態を示している。
この実施形態では、前述の第1、第2実施形態の仮止め構造とは逆に、リング体90の下部外周側にプレスフィット構造の凹凸状の仮連結部91が設けられ、一方、案内体92上部における仮連結部91との対向位置である内周側に、爪状の仮連結部93が設けられている。このように、リング体90と案内体92との仮止め構造の内周側と外周側とを入れ替えることもできる。
さらに、リング体90の外周側にOリング94が装着され、固定筒体95の内周側にはOリング94係止用の内周突部96が形成されている。これにより、リング体90が、Oリング94を介して内周突部96に引掛けられて固定筒体95に仮止めされる。この構造により、リング体90と固定筒体95との仮止め時の力を、Oリング94の弾発力により大きくできるとともに、止水性も向上する。上記のことから、リング体90の下部内周側に仮連結部91、案内体92の上部の仮連結部91との対向位置の外周側に仮連結部93を設け、これらを仮止めすることもできる。
さらに、リング体と固定筒体、リング体と案内体のそれぞれの仮止め構造は、プレスフィット構造に限ることはなく、上述したOリングによる係止に加えて、例えば、ねじ止め、バヨネットなどの各種の仮止め構造を利用できる。
なお、このときの係合強度としては、リング体と固定筒体よりも、リング体と案内体のほうを大きくすることで、洗管等の口金使用時に案内体を引っ張って口金から取り出す際に、案内体とリング体とが一体化した状態で口金から外れるため、容易に分解でき、大流量を確保しながら通水できる。
また、清掃が必要な場合のみ、案内体とリング体とを分解すればよく、それ以外の場合には、部品が一体となっているため取扱いが容易になる。フロート弁体、遊動弁体の入った案内体とリング体とが一体化した状態でカセットとしてその全体を交換できるというメリットもある。
図10においては、本発明の空気弁の第5実施形態を示している。
この実施形態では、口金を予め設けることなく、弁箱100内部にフロート弁体3と遊動弁体4とを収納した案内体2が装着され、この案内体2にリング体101が仮止めされた状態で、ボルト部材27により固定蓋7が弁箱1に固着されたものである。このように、口金と一体型の固定筒体を設けることなく、フロート弁体3、遊動弁体4を収納した案内体2とリング体101とを一体化したものをカセットとして一体に着脱することもできる。
この場合、カバー60、固定蓋7を取り外した後に、フロート弁体3、遊動弁体4、案内体2、リング体101とを一体の状態で容易に取外し、その上で、図示しない一般的に使用される口金を弁箱100に接続することで、簡単に消火栓等に切替えて使用できる。その際、内部部品を上記のようにカセット化していることで着脱が容易であり、迅速に空気弁から取外して消火栓等に組み換えたり、簡便に清掃等を実施できる。
さらに、カセット部を予め準備することで運搬や管理が容易になり、これら一式を交換するようにすれば現場での施工性が向上し、各部品の清掃やメンテナンスを現地以外の安全な環境でおこなうことも可能となる。
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は、前記実施の形態記載に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載されている発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の変更ができるものである。
1、70 弁箱
2、84、92 案内体
3 フロート弁体
4 遊動弁体
5、73 口金
6、81、90 リング体
8 固定手段
11 口金部
12、75、95 固定筒体
18 大空気孔
42 接続部(上端外周部)
45 環状筒部

Claims (5)

  1. 弁箱の内部にフロート弁体と遊動弁体を収納した案内体を設け、口金部と固定筒体とを有する口金を固定手段により前記弁箱に着脱自在に固定された空気弁であって、前記固定筒体の下部にリング体を設け、このリング体には、前記遊動弁体が上昇したとき当該遊動弁体で塞ぐことができる大空気孔を形成し、前記リング体と前記案内体とを仮連結部を介して仮止めされた状態で仮連結し、前記弁箱より前記口金を取り外し、かつ前記リング体に仮連結された状態の前記案内体を前記リング体と一体に前記弁箱より取出し可能に設けたことを特徴とする空気弁。
  2. 前記口金は、前記案内体の上部で前記弁箱に固定され、前記リング体は、前記固定筒体の下部に装着されると共に、前記リング体の底面外周に形成された環状筒部の内周側に前記案内体の上端外周部が仮止めされている請求項1に記載の空気弁。
  3. 前記案内体は、前記固定筒体の下部に装着されるとともに、前記案内体の上部内周に形成された環状筒部の内周側に前記リング体が仮止めされている請求項1に記載の空気弁。
  4. 前記リング体と前記案内体が仮止めされた状態で前記固定筒体に仮固着され、前記口金とともに前記リング体、前記フロート弁体並びに前記遊動弁体が収納された前記案内体を前記弁箱から一体に着脱するようにした請求項1乃至3の何れか1項に記載の空気弁。
  5. 前記リング体と前記案内体が仮止めされた状態でその上に前記固定筒体が非固着状態で配置され、前記口金と、前記フロート弁体並びに前記遊動弁体が収納された前記案内体に仮止めされた前記リング体とを前記弁箱から別々に着脱するようにした請求項1乃至3の何れか1項に記載の空気弁。
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