JP6460546B2 - 消火栓口金用蓋体および空気弁 - Google Patents
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Description
このような空気弁に対して、非常時に消火栓として使用できるものが利用され始めている。この空気弁は上面に蓋体を設け、同蓋体の上面に消火栓用口金を装着してある。通常時は空気弁として使用されるが、消火栓として使用したいときには同蓋体を取り外し、内部に収容されている空気弁の機能を奏する空気弁機能部を外部に取り出し、再度、蓋体を装着する。空気弁機能部が除かれることにより、当該空気弁は水道管路から消火栓用口金へと連通するため、消火用ホースを消火栓用口金に装着して消火活動に使用することができる。なお、空気弁と水道管路との間には補修弁が介在されており、空気弁と水道管路との間を連通させたり閉塞させることが自在となっている。
本発明は、通常時は空気弁として機能するものの、非常時には迅速に消火栓として利用することができる空気弁と、消火栓用口金の消火栓用口金蓋体を提供する。
なお、当接脚部は消火栓口金の周縁に対して係合しているだけであるから、係合解除も可能である。係合解除して消火栓口金から引き抜くように取り出せば、第1の突出部も同時に引き抜かれ、消火栓口金は開放される。
前記構成において、前記筒体部を前記消火栓口金に被せていくと、当該筒体部の内側に前記消火栓口金が徐々に挿入されていく。さらに、この筒体部は第1の筒状部を備えており、内周面に配置した水密部材により、前記消火栓口金の外周面と水密性を確保され、水漏れはしない。
本発明の他の態様として、前記蓋体本体は、前記突出部と連通するとともに、空気弁機能部を収容する構成としても良い。
前記構成において、前記突出部は、水密合体部を介して前記消火栓口金の周面と水密性を確保して合体する。従って、水道管路から前記突出部へと連通路が形成され、内部に収容された空気弁機能部により、全体として空気弁として作用する。
また、前記蓋体本体に空気弁機能部を収容して全体として空気弁として機能させることができ、当接脚部の係合を解除して引き抜くという一つの作業だけで、即座に、消火栓口金を露出させて消火栓として利用することができる。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気弁を断面図により示しており、図2は、同空気弁を離脱した状態を側面図により示しており、図3は、同空気弁の側面と断面を示す側面断面図により示している。
また、図4は、同空気弁の通常状態と一部部品を除去した状態を部分平面図により示しており、図5は、同空気弁を部分底面図により示している。
なお、各図において、一点鎖線は中心線であり、部分断面図においては、一部は外観、一部は断面の状態を示している。
この消火栓口金10に対して、空気弁20を装着する。本実施例は、空気弁として機能させるものの、一部の構成は単に消火栓口金10の蓋としても機能するため蓋体本体に相当する。以下、詳細に説明する。なお、設置状態を基準としたときの上下方向に基づいて、空気弁20の形状についても上下方向と呼ぶことにする。なお、消火栓としての機能を例にして説明しているが、農業用として給水するための給水ホースを取り付けて使用することも可能であり、狭義の消火栓に限定されるものではない。
このように、第1の突出部30は、消火栓口金10の内部に挿入可能であって、外周面に水密性を確保する水密部材(Oリング32)を配置しており、水密結合部を構成している。
このように、拡径部40は、第1の突出部30における消火栓口金10に入らない側の端部と一体的に形成されて拡径方向に延設して消火栓口金10よりも大径としている。また、水密結合部を構成している。
当接脚部60の先端が、消火栓口金10のフランジ11に突き当たる状態では、第1の突出部30が口金12内の所定位置まで挿入された状態となる。また、当接脚部60の先端の4カ所には、前記ロック爪13に対応する位置で拡径する係合突起62が形成されている。ロック爪13は消火栓口金10から、前記係合突起62の厚み分だけ上方に突き出た後、消火栓口金10のある内側に向かって、前記当接脚部60の外周面に隣接する位置まで突き出ている。一方、係合突起62はこのロック爪13とフランジ11の間の隙間に入る厚みであるため、係合突起62がロック爪13の下側に入り込んだ状態となると、互いに係合し、当接脚部60およびこれと一体的に形成されている本空気弁20は消火栓口金10から離脱しなくなる。なお、係合突起62がロック爪13の下に入り込んだ後、そのまま回転して抜け出てしまわないように、ロック爪13は一方向のみから入り込めるようにしておいてもよい。
係合突起62とロック爪13は、概ね均等な位置に、合計4カ所、形成されている。4カ所であるから、まず、係合突起62とロック爪13とが重なり合わない位置で空気弁20を消火栓口金10に近接させ、当接脚部60がフランジ11に突き当たったら、消火栓口金10に対して当接脚部60を回転させると、係合突起62がロック爪13の下に入り込み、係合する。係合を解除するには、反対方向に回転させればよい。このように、当接脚部60は、空気弁20(口金用蓋体および蓋体本体に相当する)を回転させることによりフランジ11に係合および係合解除可能となっている。
このように、消火栓口金10のフランジ11には、当接脚部60の先端部分と係合する係合突起としてのロック爪13が形成されている。
筒状部位50のうち、拡径部40から上方側、すなわち口金12と反対の側に向かう部位を第2の突出部70と呼ぶ。すなわち、第2の突出部70は、拡径部40から第1の突出部30と反対の側に突き出て筒状に形成されている。第2の突出部70は、筒状となっているので、拡径部40を介して第1の突出部30と連通しており、その内部は所定の収容空間となっており、空気弁機能部80を収容している。
一方、第1の突出部30を消火栓口金10から外すときには、ハンドル72を回転させて中央の持ち手部分を上に引き上げておき、このハンドル72をもって第2の突出部70や当接脚部60を回転させて係合を解除する。
ところで、第2の突出部70内に空気弁機能部80が配置されている関係上、通常の使用をしていれば、第2の突出部70内は水道管路内の水圧に依存して高圧となっている。これは補修弁を閉じたとしても同様である。このため、第2の突出部70の壁材を貫通する排水バルブ73が設置されている。排水バルブ73は、第2の突出部70の壁材を貫通する排水管路73aと、バルブ部73bと、バルブ部73bを操作する操作レバー73cを備えている。図1に示すように、排水管路73aは水平方向かつ筒状とした第2の突出部70の径方向外側に向かって突き出た後、鉛直方向下方に向かって曲がっている。バルブ部73bを操作する操作レバー73cは、バルブ部73bの側面に備えられ、回転させるとバルブ部73bを開閉できる。具体的には、操作レバー73cが第2の突出部70の径方向外側に向かって突き出て水平な状態となっているときにはバルブ部73bは閉状態であり、操作レバー73cを鉛直方向上方または下方に向け、この部分の排水管路73aと平行な方向に向けるとバルブ部73bは開状態となる。
ここで、図1を参照すると、ハンドル72は、中央部分が当接脚部60の側に回動される状態から消火栓口金10と反対の側に回動される状態へと回動される過程で、圧力開放弁である排水バルブ73の操作レバー73cと干渉するようになっている。
次に、図面にもとづいて本発明の他の実施形態を説明する。
図6は、本発明の他の実施形態にかかる空気弁の断面図により示しており、図7は、同空気弁の側面と断面を示す側面断面図により示しており、図8は、同空気弁を下部の水密結合部の拡大断面図により示している。
また、図9は、同空気弁の通常状態と一部部品を除去した状態の部分平面図により示しており、図10は、同空気弁を部分底面図により示している。
なお、各図において、一点鎖線は中心線であり、部分断面図においては、一部は外観、一部は断面の状態を示している。
この消火栓口金110に対して、本空気弁120を装着する。本実施例は、空気弁として機能させるものの、一部の構成は単に消火栓口金110の蓋としても機能する。
筒体部130を消火栓口金110に装着するときに、筒体部130の先端は当接脚部160としてフランジ111に当接し、先端周面に形成された係合突起162はロック爪13と係合可能となる。係合突起162とロック爪13との係合構造は、係合突起62とロック爪13の係合構造と同様である。図においては、インデックスプランジャ14の形状が第1実施例と第2実施例とでは異なるが、操作状況に応じて適宜に変更すればよい。そして、係合突起162とロック爪13とが重なり合わない位置で空気弁120を消火栓口金110に近接させ、当接脚部160がフランジ111に突き当たったら、消火栓口金110に対して当接脚部160を回転させると、係合突起162がロック爪13の下に入り込み、係合する。係合を解除するには、反対方向に回転させればよい。
このように、筒体部130はフランジ111の側に向けて近接させていくときに、下端の開口部は比較的大径なので、比較的小径の口金112の先端側を容易に挿入させることができ、筒体部130を徐々にフランジ111の側に向けて近接させていくときに、テーパー形状部位135や隆起部位111aの上面形状によって軌道が修正され、筒体部130とフランジ111の中心軸はほぼ一致した状態となり、この状態で第1の筒状部131の内周面側のUパッキン133は口金112の先端側の外周面との間の所定位置に収容されるし、同様に、第2の筒状部132の内側面では、隆起部位111aの外周面に配置されているOリング134は、フランジ111の隆起部位111aの外周面と第2の筒状部132の内周面との間の所定位置に収容される。これにより、筒体部130の内周面と口金112およびフランジ111の外周面との間は水密性のよい状態で完全に封止される。
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
Claims (9)
- 根元側にフランジを備えて同フランジから突き出る円筒の消火栓口金に装着される消火栓口金用蓋体であって、
蓋体本体と、
この蓋体本体から前記消火栓口金に向けて突き出る突出部とを備え、
前記突出部は、
同消火栓口金の周面と水密性を確保して合体する水密合体部と、
前記蓋体本体から前記消火栓口金の周縁に向けて突き出て同消火栓口金の根元側のフランジに当接して係合固定される当接脚部とを備え、
前記当接脚部は、
前記消火栓口金の根元側のフランジに形成されたロック爪に対応して、前記当接脚部の前記フランジに突き当たる先端には係合突起が形成され、当該消火栓口金用蓋体を回転させることにより前記係合突起と前記ロック爪とが係合および係合解除可能となっており、
前記水密合体部は、
前記円筒の消火栓口金の内部に挿入可能であって、外周面に水密性を確保する水密部材を配置した第1の突出部と、前記第1の突出部における前記消火栓口金に入らない側の端部と一体的に形成されて拡径方向に延設して前記消火栓口金よりも大径とする拡径部を備えるか、
前記円筒の消火栓口金を挿入可能な筒状に形成された筒体部を有しており、前記筒体部は、内周面に前記消火栓口金の外周面と水密性を確保する水密部材を配置した第1の筒状部を備えることを特徴とする消火栓口金用蓋体。 - 前記水密合体部が、前記円筒の消火栓口金を挿入可能な筒状に形成された筒体部を有し、前記筒体部が、内周面に前記消火栓口金の外周面と水密性を確保する水密部材を配置した第1の筒状部を備えものであるときに、
前記筒体部は、
前記消火栓口金の基部を挿入可能な筒状に形成されて、内周面に前記消火栓口金の基部の外周面と水密性を確保する水密部材を配置した第2の筒状部を備えることを特徴とする請求項1に記載の消火栓口金用蓋体。 - 前記当接脚部は、
前記筒体部の外周面から前記消火栓口金の周縁に向けて突き出ることを特徴とする請求項2に記載の消火栓口金用蓋体。 - 前記蓋体本体は、
前記突出部と連通するとともに、空気弁機能部を収容していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の消火栓口金用蓋体。 - 前記当接脚部が係合状態となった状態で、当該当接脚部を回転不能にするロック機構を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の消火栓口金用蓋体。
- 前記蓋体本体の周面には、互いに反対側となる連結部分で回転可能に支持されるとともに概略U字形のハンドルが支持され、
同ハンドルは、中央部分が前記当接脚部の側に回動される状態から前記消火栓口金と反対の側に回動される状態へと回動可能であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の消火栓口金用蓋体。 - 前記蓋体本体は、前記突出部と連通するとともに、空気弁機能部を収容し、
前記蓋体本体の周面には、互いに反対側となる連結部分で回転可能に支持されるとともに概略U字形のハンドルが支持され、
同ハンドルは、中央部分が前記当接脚部の側に回動される状態から前記消火栓口金と反対の側に回動される状態へと回動可能であり、
前記空気弁機能部を収容する前記蓋体本体の周面には、圧力開放弁が形成され、
前記ハンドルは、中央部分が前記当接脚部の側に回動される状態から前記消火栓口金と反対の側に回動される状態へと回動される過程で前記圧力開放弁の操作レバーと干渉するようになっており、同操作レバーにて前記圧力開放弁を開放操作したときに前記ハンドルは当該操作レバーと干渉しない状態となることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の消火栓口金用蓋体。 - 前記消火栓口金は、先端の開口の内周面がテーパー形状になっていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の消火栓口金用蓋体。
- 根元側にフランジを備えて同フランジから突き出る円筒の消火栓口金に装着される空気弁であって、
蓋体本体と、この蓋体本体から前記消火栓口金に向けて突き出る突出部とを備え、
前記突出部は、
同消火栓口金の周面と水密性を確保して合体する水密合体部と、
前記蓋体本体から前記消火栓口金の周縁に向けて突き出て同消火栓口金の根元側のフランジに当接して係合固定される当接脚部とを備え、
前記当接脚部は、
前記蓋体本体から前記消火栓口金の周縁に向けて突き出て同消火栓口金の根元側のフランジに当接して係合固定される当接脚部とを備え、
前記消火栓口金の根元側のフランジに形成されたロック爪に対応して、前記当接脚部の前記消火栓口金に突き当たる先端には係合突起が形成され、当該空気弁を回転させることにより前記係合突起と前記ロック爪とが係合および係合解除可能となっており、
前記水密合体部は、
前記円筒の消火栓口金の内部に挿入可能であって、外周面に水密性を確保する水密部材を配置した第1の突出部と、前記第1の突出部における前記消火栓口金に入らない側の端部と一体的に形成されて拡径方向に延設して前記消火栓口金よりも大径とする拡径部を備えるか、
前記円筒の消火栓口金を挿入可能な筒状に形成された筒体部を有しており、前記筒体部は、内周面に前記消火栓口金の外周面と水密性を確保する水密部材を配置した第1の筒状部を備え、
前記蓋体本体は、
前記突出部と連通するとともに、空気弁機能部を収容していることを特徴とする空気弁。
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