JP5984537B2 - 排気弁と排気弁付き消火栓 - Google Patents

排気弁と排気弁付き消火栓 Download PDF

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Description

本発明は、水道管路などに設けて配管内に混入する空気を排出する排気弁に関し、特に、小形で少量排気用の排気弁と、この排気弁を取付けた消火栓に好適な排気弁付き消火栓に関する。
従来より、水道管内部に空気が溜まることを防止するために、配管内の空気を外部に排出する空気弁が広く用いられている。空気弁は、通常、配管内の大量の空気を急速排気または急速吸気したり、充水後に水の流出を防いだり、内部に溜まった空気を圧力下で自動的に少量ずつ排気する機能を有しているが、この機能のうち、実際の設置現場においては溜まった空気の少量排気機能のみを有していれば十分な場合がある。この場合、少量排気機能のみを有する簡易的な小形空気弁である、いわゆる排気弁と呼ばれる空気弁が用いられる。排気弁は、水道配管の他に消火栓に用いられることも多く、消火栓に少量排気の排気弁を設けた場合、消火栓内の赤水の発生を抑えたりエアーの噴出しを防止できるなどの利点がある。
この種の一般的な排気弁は、ボデー部にフロート弁体部が内挿された構造になっており、充水時にはフロート弁体部が浮いてボデー部上部に設けられた空気孔部を閉じて止水し、一方、内部に空気が溜まったときには、空気によりフロート弁体部が下降して空気孔部が開くことで空気を排出する。排気弁を消火栓と組み合わせて使用する場合、排気弁は通常、地下のピットと呼ばれる容器内に消火栓と共に設置され、この場合、ピット内に浸入した雨水等によって水没することがある。一般に排気弁は逆流防止機能を備えているため、仮にこのように水没した状態で配管内が負圧になった際には、フロート弁体部が下降してこのフロート弁体部の底面が弁箱下部に設けられたガスケットにシールして水の逆流を防ぐようになっている。
しかしながら、この一般的な小形排気弁が水没して内部まで雨水等が浸入した場合、配管内が微少な負圧状態になったときに小空気孔から少量ずつ水が浸入するためにフロートを下降させる力を生じさせることができなくなり、本体内への逆流を防止できなくなることがあった。
これを防止するための対策として、例えば、特許文献1が提案されている。この空気弁は、筒状シリンダとこの筒状シリンダの内側に柱状フロート弁が設けられ、この柱状フロート弁の上部側には上昇した柱状フロート弁により塞がれる空気孔を有するエンドブロックと、このエンドブロックを補助するためのエンドブロック補助体が設けられている。エンドブロック補助体には第2空気孔が形成され、この第2空気孔の外周側にリング状弾性体が装着されている。この空気弁では、リング状弾性体を介して空気弁内部に溜まった空気が排出され、一方、リング状弾性体によって外部からの雨水等の浸入も阻止されるようになっている。
特開2012−26570号公報
しかしながら、特許文献1の空気弁は、リング状弾性体を変形させて逆流を防ぐようにしているが、雨水等への水没時に配管内に微少な負圧状態が発生したときには、リング状弾性体で第2空気孔を塞ぐことができないおそれがあり、例えば、弾性体と第2空気孔との間にゴミ等の異物が入り込んだ場合には、第2空気孔を弾性体でシールすることが困難になって逆流を防止できなくなる。しかも、弾性体のテンションを利用して第2空気孔を塞ぐようにしているため、弾性体の劣化により逆流防止機能の発揮が難しくなることがあり、弾性体の定期的な交換や内部のメンテナンスなどが必要になる場合もあった。更に、弾性体を設けていることで内部構造が複雑化し、部品点数が増加して大型化するという問題もある。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、配管内に蓄積する空気を少量排気する簡易的な排気弁であり、水没時に配管内に微少な負圧状態が発生した場合でも本体内への逆流を確実に防止でき、流体に含まれる異物の影響を受けたり、内部部品の交換やメンテナンスを伴うことなくこの逆流防止機能を長期に亘って発揮し、内部構造を簡略化して少ない部品点数でコンパクト化した排気弁と排気弁付き消火栓を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、筒状ボデー内に昇降動自在に設けたフロート弁体と、前記ボデーの上部に嵌着したキャップとで排気弁本体を構成し、前記フロート弁体は、下降時に下面でガスケットを介して閉止し、かつ、上昇時にボデーの上部に設けた小空気孔用弁座に上面を当接させて小空気孔を閉止し、前記キャップの内周面と前記ボデー上部との間の空間を空気領域部とし、この空気領域部内に前記小空気孔に連通する連通路を有する突出部を突出配置し、この突出部上端には、前記連通路に連通する排気孔を設けると共に、前記空気領域部と外部とを連通する排気部を前記排気孔の位置より下方位置に設け、前記フロート弁体の移動体積Vと、前記空気領域部における前記排気部と前記排気孔上端との間により構成される容積V との関係を、V >Vとした排気弁である。
請求項2に係る発明は、前記排気孔は、前記排気部より上方に突出状態に設けられ、この排気孔から前記排気弁本体が水没状態における逆流時に優先的に空気を流入させるようにした排気弁である。
請求項3に係る発明は、前記小空気孔が位置するボデー上部内に空気溜り部を設け、この空気溜り部は、前記小空気孔用弁座の止水面より上方位置に設けられた排気弁である。
請求項4に係る発明は、フロート弁体の移動体積V、空気溜り部の容積Vとし、圧力下Px時のPx・Vと大気圧時のP・(V+V)との関係において、PxV>P(V+V)とすることによって、排気弁本体の水没状態における圧力下から負圧になる逆流時に水の浸入を防止するようにした排気弁である。
請求項5に係る発明は、排気弁を消火栓に設けた排気弁付き消火栓である。
請求項1に係る発明によると、充水時にはフロート弁体が小空気孔を閉止して弁座機能を発揮し、内部に空気が溜まったときにはフロート弁体が下降して逆流を防止しながら配管内に蓄積した空気を少量排気できる簡易的な排気弁であり、水没状態で配管側に微少な負圧が発生した場合でも、外部と連通する排気部から空気領域部に水が浸入しても排気孔から優先的に空気を流入させることで、フロート弁体を確実に下降させてガスケットにシールさせて逆流を防止できる。しかも、流体中の異物の影響を受けることなくフロート弁体が動作してガスケットにシールでき、内部部品の交換やメンテナンスを伴うことなくこの逆流防止機能を長期に亘って発揮できる。しかも、内部構造が簡略化し、少ない部品点数でコンパクト化できる。
しかも、容積V を逆流時に水が溜まる容積とすると共に容積V をフロート弁体の移動体積Vより大とすることによって、排気弁本体が水没状態における逆流時に水が浸入する事態を確実に防止できるという優れた効果がある。
請求項2に係る発明によると、排気弁本体が水没状態で水が逆流しようとした際には、排気孔を水没させることなく、この排気孔から優先的に空気領域部の空気を流入させフロート弁体を動作させることにより優れた逆流防止機能を発揮することができる
請求項3に係る発明によると、空気溜り部に蓄積した空気を膨張させてフロート弁体を下降させることができ、微少な負圧が発生したときにも大容量の空気によってフロート弁体を確実に降下させ、フロート弁体の自重によってガスケットにシールして優れた逆流防止機能を発揮することが可能なる。
請求項4に係る発明によると、空気溜り部の容積を移動体積よりも大きくすることで、この空気溜り部の空気の膨張により確実にフロート弁体を下降させ、余裕を持たせながらフロート弁体をガスケットにシールさせて確実に水逆流を防止できる。
請求項5に係る発明によると、消火栓本体内に蓄積する空気を、排気弁本体を介して外部に排出して赤水の発生を抑えたり開栓初期のエアーの噴出しを防止でき、空気混入による白濁水の発生を回避し、錆の蓄積による水放出量の低下を防止できる。全体のコンパクト性を維持しながら消火栓本体をピット等の容器内に設置でき、ピット内に雨水等が浸入して消火栓本体が水没し、この状態で配管内が微少な負圧状態になった場合でも、確実に排気弁が作動して配管内への水の逆流を防止する。
本発明の排気弁の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の排気弁のフロート弁体の下降状態を示す縦断面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるB部拡大図である。 本発明の排気弁を設けた消火栓を示す断面図である。
以下に、本発明における排気弁と排気弁付き消火栓の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明の排気弁の一実施形態を示しており、図2においては、図1の排気弁のフロート弁体の下降状態、図5においては、排気弁を設けた消火栓を示している。
図1に示すように、本発明における排気弁本体1は、ボデー2、キャップ3、フロート弁体4を有し、図5に示した消火栓や、或は図示しない水道管の配管などに取付けられ、水道水に含まれる空気泡や空気溜まりによる空気を外部に少量ずつ排気するものである。
ボデー2は、略筒状に形成され、このボデー2の上部には小空気孔用弁座10が設けられている。小空気孔用弁座10は、小空気孔11を有し、ボデー2上部に形成した凹状の装着部12にねじこま13を介して装着される。ねじこま13は環状に形成され、内周側に弁座10を嵌挿可能であり、外周側にはおねじ14が形成されている。弁座10は、ねじこま13の内周側に装着された状態で、ねじこま13に形成したおねじ14をボデー2の対応位置に形成しためねじ15に螺合することで所定位置に装着される。ねじこま13をボデー2に螺着する場合、ねじこま13の底面側に設けた工具装着孔16に図示しない所定の工具を装着し、この工具により容易に回転して取付けできる。このように小空気孔用弁座10をボデー2に設けることで、この弁座10のフロート弁体との対向位置に止水面17が設けられる。
ボデー2上部における小空気孔11の外周位置には、後述する空気領域部20とは別の空気が溜まる空気溜り部21が設けられている。空気溜り部21は、小空気孔用弁座10の止水面17よりも上方位置に設けられる。
ボデー上面2aには、このボデー上面側の中央部から一体に突出部22が形成され、この突出部22には、小空気孔11に連通する連通路23が小空気孔11よりも上方に形成されている。突出部22上端には、連通路23から連通する排気孔24が形成されており、この排気孔24が連通路23よりも上方に位置している。この構成により、突出部22は、排気弁本体1が水没状態における逆流時に優先的に排気孔24から空気を流入させ、外部から浸入する水を遮る役割を担っている。本実施形態では、ボデー2を一体構造に設けているが、例えば、突出部22側を円筒部分と別体に設け、これらを螺着或は嵌合手段等により一体化する構造としてもよい。この場合、円筒部分から突出部側を取り外し、この突出部側に容易に小空気孔用弁座10、ねじこま13を取付けできるようになる。
図1に示すように、ボデー2の上部外周側には雄螺子部25が形成され、更に、図3に示すようにこの雄螺子部25の螺入方向に所定間隔で切欠き部26が設けられている。本実施形態では、図4に示すように切欠き部26は、断面矩形状に形成されて90°の間隔で4箇所に設けられ、この切欠き部26を設けることでボデー2に取付けられるキャップ3との間に排気部27が設けられる。切欠き部26の数は、4箇所にこだわることはなく適宜数に設定でき、例えば、この切欠き部を180°の間隔で2箇所に設けてもよい。更に、切欠き部の断面形状も変更可能である。
キャップ3は、内周側にボデー2の雄螺子部25と螺着する雌螺子部28を有し、この雌螺子部28と雄螺子部25とを螺着することでボデー1の上部に螺着されているが、或はこのキャップをボデーに対して嵌着によって取付けるようにしてもよい。キャップ3の取付け後には、このキャップ3の内周面3aとボデー2上部との間に空間である空気領域部20が設けられ、前記突出部22が空気領域部20内に突出配置される。キャップ3は、空気領域部20を設ける役割を発揮する以外にも、ゴミの浸入を防止したり、噴流を防止するなどの機能を有している。
図4において、キャップ3の雌螺子部28とボデー2の雄螺子部25との間には排出口38が設けられ、この排出口38を介して前記排気部27の外部と空気領域部20とが連通されている。このように排出口38を設けていることで、排気部27が排気孔24より下方位置に設けられる。このとき、排気部27は、距離Cの高低差により、前述した突出部22の排気孔24よりも低い位置に設けられている。
このような排気部27との位置関係によって空気領域部20に突出部22(排気孔24)を設けているため、排気弁本体1が水没し、負圧が発生して外部の水が排気部27から浸入したときには、突出部22の連通路23からは空気が先に排気弁本体1内に吸引される。このとき、排気部27から浸入した水は、突出部22の上面側(排気孔24側)とボデー上面2aとの間に溜まるようになっており、排気孔24からの浸入が防がれる。
排気部は、必ずしもボデー2とキャップ3との間に切欠き部26を設けて形成する必要はなく、例えば、図1、図4の二点鎖線に示すように、キャップ3の側面から排気孔24とボデー上面2a側との間の位置に排出口38を設け、この排出口38の外気側に排気部27を設けてもよい。この場合、排気孔24とボデー上面2aとの間であれば、排気部27をキャップ3の任意の位置に設けることができる。
一方、ボデー2の下部側には、アダプタ29が装着される。このアダプタ29は、排気弁本体1を図5の消火栓本体30や配管などに取付け可能に適宜の形状に設けられ、本実施形態では、消火栓本体30に装着可能なフランジアダプターの態様に設けられる。このフランジアダプター29は、図示しないボルトにより図5のフランジ部31を介して消火栓本体30に取付けられ、このフランジアダプター29の上部側に形成された螺着部32にガスケット33、Oリング34を介してボデー2が螺着される。フランジアダプター29とボデー2とは螺着による接続以外にも、嵌め込みやフランジ接合などの他の接続構造によって一体化されていてもよい。フランジアダプター29の内部には連通部35が設けられ、この連通部35を介して水がボデー2内に送られるようになっている。
ボデー底面2bとフランジアダプター29の対応する取付面29aとの間にはガスケット33が固定されている。ガスケット33の中央側には円周凸形状の環状突起部36が設けられ、この環状突起部36にフロート弁体4の下面4aが当接可能になっている。ガスケット33は、環状突起部36が線接触に近い状態でフロート弁体4に接することで止水性が向上するが、このガスケットは、通常の平パッキン形状であってもよい。
Oリング34は、ボデー2とフランジアダプター29との間に挟着されており、これらの間を止水するようになっている。
図1〜図3において、フロート弁体4は円筒状に形成され、ボデー2の筒状部分内側に昇降動自在に設けられる。フロート弁体4は、ボデー2内に充填された水に対する浮力によって浮上して、その上昇時に小空気孔用弁座10に上面4bを当接させて小空気孔11を閉止可能になっており、かつ、ボデー2内に溜まった空気によって下降し、この下降時に下面4aでガスケット33をシールして連通部35を閉止するようになっている。フロート弁体4の外周側には4箇所にエアー流路37が形成され、このエアー流路37を介して配管側よりボデー内側の上部に空気が蓄積するようになっている。エアー流路37は、フロート弁体4の下面4a側(移動体積V側)とフロート弁体4の上面4b側(空気溜り部21側)とを連通していれば、その数や形状を変えることもでき、例えば、2箇所に設けることがより好ましい。
フロート弁体4のボデー2内への装着後には、このフロート弁体下面4aとガスケット33の上面との間に移動体積Vが形成され、フロート弁体4はこの移動体積Vの間を昇降動可能になる。この場合、フロート弁体4の移動体積Vより前記空気領域部における前記排気部と前記排気孔上端との間により構成される容積VをV>Vとすることによって、排気弁本体1が水没状態における逆流時に水の浸入を防止するようになっている。
更に、フロート弁体4の移動体積V、空気溜り部21の容積とし、圧力下Px時のPx・Vと大気圧時のP・(V+V)との関係において、PxV>P(V+V)とすることによって、排気弁本体1の水没状態における圧力下から負圧になる逆流時に水の浸入を防止するようになっている。Pxの値としては、例えば、0.15〜0.5MPaとなるように排気弁本体1を設計すればよい。この場合、大気圧時のPは約0.1MPaであるからPx>大気圧時のPとなり、上記のPxV>P(V+V)の関係が成り立つようになる。なお、空気溜り部21の空気は、水に溶解して無くなった場合を考慮してV1>V2+Vとしておくことが望ましい。
続いて、排気弁付き消火栓を説明する。図5においては、本発明の排気弁を消火栓に設けた状態を示している。この排気弁付き消火栓本体30は、地下式消火栓の構造からなっており、例えば、図示しない地下のピット内に設置される。消火栓本体30は、弁箱40、弁体41、弁棒42、上蓋43を有している。
弁箱40は、配管側から水を流入するための流入口45、流出するための流出口46を有し、流入口45よりも二次側には、排気弁本体1に水を導入する導入口47が設けられている。導入口47にはフランジアダプター29の連通部35がつながっており、この導入口47、連通部35を介して排気弁本体1に水及び空気が流れ込むようになっている。弁箱40の上部側には開口部48が形成され、この開口部48から弁体41や弁棒42を組込み可能になっている。
弁体41の中央上部位置には図示しない雌ねじであるネジ孔が形成され、このネジ孔に弁棒に形成した雄ねじであるねじ部49が螺合結合している。消火栓本体30は、弁棒42の回転によって弁体41が上下移動して弁箱40内に設けられた弁座面50と接触或は離間して流入口45を開閉する、弁棒42が昇降しない内ネジ式のタイプとなっている。弁体41の下面側にはゴム製のシール部材51が被覆されている。
弁棒42の中間位置にはフランジ部52が形成され、このフランジ部52よりも下部側に上記ねじ部49、上部側には円柱部53が形成されている。円柱部53の上部には、図示しない六角穴付きボルトによりキャップ54が取付けられている。
上蓋43は略円板状に形成され、その中央部には孔部55が形成されている。この孔部55には円筒状のOリングケース56が装着され、このOリングケース56の内周にOリング57が取付けられている。弁棒42は、Oリング57でシールされながらOリングケース56内に回転可能に挿入され、フランジ部52がOリングケース56の底面側に当接した状態になっている。フランジ部52の下面側にはスラストワッシャ58が装着され、このスラストワッシャ58の下面側に環状に設けられた支持板59が装着され、この支持板59の外径側が弁箱40と上蓋43との間に挟着されている。この構成により、弁棒42のフランジ部52の上面側がOリングケース56、フランジ部52の下面側がスラストワッシャ58、支持板59で支持されて位置決めされている。上蓋43は、この状態でボルト・ナット60により弁箱40に固定されている。
弁箱40の流出口46には口金フランジ61が固着されており、この口金フランジ61に押し輪62を介して口金63が螺着によって取付けられている。口金63には蓋64が着脱自在に取付けられ、この蓋64を取り外すことで、図示しない消火用ホースを消火栓本体30に取付け可能となる。
消火栓本体30は、上記以外の構造であってもよく、各種の構造に設けて前記排気弁本体1を取付け可能である。その場合、排気弁本体と消火栓との接続構造は、フランジアダプター29以外であってもよく、適宜の形状の接続部材を設けることで各種構造の配管などに排気弁本体1を取付け可能となる。
次に、上述した本発明の排気弁、消火栓の上記実施形態における動作並びに作用を述べる。
通常時には、図5の排気弁本体1が設けられた消火栓本体30において、弁体41が下降した弁閉状態になっており、流入口45の塞がれた状態になっている。なお、消火栓本体30の使用時には、弁体41を上昇させることで流入口45と流出口46とが連通して流出口46から消火用ホースを介して水を吐出可能になっている。
消火栓本体30が弁閉状態のとき、流入口45から導入口47、連通部35を介して排気弁本体1に水が流れ込み、この排気弁本体1内部が充水状態になっている。排気弁本体1の小空気孔弁座10の小空気孔11は圧力下排気機能を持ち、フロート弁体4の重量と浮力によって開口又は閉止される構造になっている。すなわち、通常の充水時はフロート弁体4が浮力により浮上し、その上面4bが止水面17に当接して小空気孔11を塞いで止水する。本管(配管)内から流れ込む水に空気が含まれている場合、この空気が排気弁本体1内に蓄積し、この空気によってフロート弁体4が下降し、溜まった空気を小空気孔11、連通路23、排気孔24、排気部27を介して排気弁本体1外部に自動的に排出する。
消火栓本体30が設けられたピット内に雨水等が浸入し、排気弁本体1が水没した状態で負圧になると、キャップ3の内周面3aとボデー上部との間の空気領域部20に溜まっている空気を排気孔24から連通路23、小空気孔11を介してボデー2内部に優先的に吸い込み、この空気によって水面が低下しフロート弁体4がボデー2内を下降する。フロート弁体4がガスケット33の位置まで下降すると、フロート弁体下面4aにガスケット33の環状突起部36が当接シールし、外部からボデー2内への水の逆流を防止する。
このように、排気弁本体1内に設けた空気領域部20に空気を蓄積させ、この空気を利用して水の逆流を阻止しているため、配管内が微少な負圧状態になった場合でもフロート弁体4を下降させてガスケット33にシールさせることができる。ガスケット33には環状突起部36が設けてあるので、微少な負圧でもフロート弁体4の移動のみで確実に閉止状態にできる。このため、水に混入したゴミの影響を受けにくく、内部の劣化を抑えて長期に亘ってこの逆流防止機能を発揮できる。しかも、簡単な内部構造で組立ても容易であり、コンパクト化可能になっている。排気弁本体1を消火栓本体30に取付けたときにも小形にでき、設置スペースの限られたピット内にも消火栓とともに設置が可能である。
圧力下から負圧になる場合、空気溜り部21を小空気孔用弁座10の止水面17より上方位置に配設して、圧力下で圧縮空気を溜めることによって、逆流時における負圧状態でその空気が膨張するため、フロート弁体4が確実に下降してガスケット33にシールする。例えば、圧力下0.2MPaから0.09MPaに変化する場合、その体積Vaは、大気圧0.1MPa下ではVaの2倍となり、更に、0.09MPa下ではこのVaの2倍の体積を0.9で割った商となる。その結果、当初の体積から2/0.9倍の体積に膨張することになる。
フロート弁体4の移動体積Vより前記空気領域部20における前記排気部27と前記排気孔24上端との間により構成される容積Vを、V>Vとして逆流時の水の浸入を防止しているため、確実にこの容積Vを移動体積Vよりも大きくすることで、水の浸入に対して余裕を持って防止することが可能になっている。理論上、移動体積V>空気領域部における排気部と排気孔上端との間により構成される容積Vになると水が浸入することになるが、本実施形態では、V/V=2.62になるようにし、この容積Vを移動体積Vの約2.5倍とすることで余裕を大きくしている。
また、空気溜り部21を小空気孔用弁座10の止水面17より上方位置に設けているため、この空気溜り部21に蓄積した空気も膨張させながらフロート弁体4を下降させている。この場合、フロート弁体の移動体積V、前記空気溜り部の容積Vとし、圧力下Px時のPx・Vと大気圧時のP・(V+V)との関係において、PxV>P(V+V)として、排気弁本体の水没状態における圧力下から負圧になる逆流時に水の浸入を防止しているため、空気溜り部21の容積Vを確実に移動体積Vよりも大きくでき、水の浸入に対して余裕が大きくなる。本実施形態では、V/V=2.58になるようにし、空気溜り部21の容積Vを移動体積の約2.5倍とすることで上記と同様に余裕を大きくした。
キャップ3とボデー2との間に排気部27を設けていることで、排気弁本体1内に蓄積した空気がこの排気部27を介して通常排気され、この排気部27を排気孔24の位置より下方位置に設けていることで、バルブ水没状態における逆流時には空気領域部20内に水が浸入するが排気孔27の位置が高いため優先的に空気を取り込み、排気孔24からの水の逆流を防止する。なお、排気部27を排気孔24の位置より下方位置に設ける場合、排気孔24の位置より小空気孔用弁座10側に向かって下方位置に設けることが望ましい。
1 排気弁本体
2 ボデー
2a ボデー上面
2b ボデー底面
3 キャップ
3a 内周面
4 フロート弁体
4a 下面
4b 上面
10 小空気孔用弁座
11 小空気孔
17 止水面
20 空気領域部
21 空気溜り部
22 突出部
23 連通路
24 排気孔
27 排気部
30 消火栓本体
33 ガスケット
V 移動体積
空気領域部における排気部と排気孔上端との間により構成される容積
空気溜り部の容積

Claims (5)

  1. 筒状ボデー内に昇降動自在に設けたフロート弁体と、前記ボデーの上部に嵌着したキャップとで排気弁本体を構成し、前記フロート弁体は、下降時に下面でガスケットを介して閉止し、かつ、上昇時にボデーの上部に設けた小空気孔用弁座に上面を当接させて小空気孔を閉止し、前記キャップの内周面と前記ボデー上部との間の空間を空気領域部とし、この空気領域部内に前記小空気孔に連通する連通路を有する突出部を突出配置し、この突出部上端には、前記連通路に連通する排気孔を設けると共に、前記空気領域部と外部とを連通する排気部を前記排気孔の位置より下方位置に設け、前記フロート弁体の移動体積Vと、前記空気領域部における前記排気部と前記排気孔上端との間により構成される容積V との関係を、V >Vとしたことを特徴とする排気弁。
  2. 前記排気孔は、前記排気部より上方に向けて突出状態に設けられ、この排気孔から前記排気弁本体が水没状態における逆流時に優先的に空気を流入させるようにした請求項1に記載の排気弁。
  3. 前記小空気孔が位置するボデー上部内に空気溜り部を設け、この空気溜り部は、前記小空気孔用弁座の止水面より上方位置に設けられた請求項1に記載の排気弁。
  4. 前記フロート弁体の移動体積V、前記空気溜り部の容積Vとし、圧力下Px時のPx・Vと大気圧時のP・(V+V)との関係において、PxV>P(V+V)とすることによって、排気弁本体の水没状態における圧力下から負圧になる逆流時に水の浸入を防止するようにした請求項3に記載の排気弁。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の排気弁を消火栓に設けたことを特徴とする排気弁付き消火栓。
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