JP6450630B2 - 加熱処理用包装体 - Google Patents

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本発明は、内容物を加熱処理する包装体に関する。
従来、調理済又は半調理済等の食品が耐熱性のプラスチック包装体に充填され、それを食する直前に電子レンジにより加熱調理する包装食品が市場に提供されている。しかし、このような包装食品を電子レンジにより加熱すると、包装体の内部の水蒸気や内部空気の熱膨張によって内部圧力が上昇し、包装体が破裂して内容物が飛散したり、電子レンジ内を汚染したりする欠点があった。
電子レンジ調理の前に、あらかじめ包装体に小孔を開けて内部圧力の上昇を抑えることで、包装体の破裂を防止する方法が採られている。しかし、この方法では、発生した水蒸気が直ちに包装体の外へ放出されてしまい、水蒸気による蒸し調理効果が低減してしまうばかりか、包装体内部の食品の乾燥が進行して食味の劣化をきたすこともある。そこで、包装体の内部圧力が上昇した際に通蒸して圧力を逃がすイージーピール部を形成した包装体が知られている。
特許文献1には、プラスチックフィルムによりその同一面側を互いに当接させて、所定巾のヒートシールにより合掌状に接合する第一接合部を設けて、その内部に加熱処理用の内容物を密封包装させる包装体にあって、前記第一接合部は、包装体の一方の側部へ片寄せさせて設けて、加熱による包装体の内部圧力が上昇したとき、その逃圧を行なう易開封性シールであることを特徴とする加熱処理用包装体が記載されている。
特許文献2には、電子レンジにより加熱するための袋であって、少なくとも片面がシーラント層から構成される複合フィルムを用いて、シーラント面を上面とした下部材と、シーラント面同士を向かい合わせて少なくとも側部をシールしたウィング部を形成し、シーラント面を下面とした上部材とを重ね合わせ、その周縁部をシールして主シール部として密封した包装袋において、前記ウィング部内の中央領域であって、ウィング部上辺シール部または折り返し部と連結してポイントシール部が形成され、このポイントシール部内に少なくとも1個以上の易蒸通手段が施されていることを特徴とする電子レンジ用包装袋が記載されている。
消費者は、これらの包装体に内容物が充填された状態で販売されている包装食品を買ってきて、単に加熱処理するだけでよく、非常に利便性が高い。
特開平9−150864号公報 特開2003−182779号公報
これらの包装体は、製造元が内容物を充填して密閉することを想定して作られており、消費者は、自ら包装体に内容物を充填することはできない。消費者の中には、調理の負担は減らしたいが手作りしたいという要望もあることから、包装体にチャックシール部(ジッパー)を設けることも検討されている。しかし、内部圧力が上昇した際にチャックシールが先に開封して、水蒸気による蒸し調理効果が低減してしまう問題があった。また、イージーピール部を通蒸した場合でも、大きな破裂音が発生してしまうという問題もあった。
そこで、本発明は、消費者が食材等の内容物を投入して加熱処理することができ、内部圧力が上昇して通蒸する際に破裂音が発生しにくい加熱処理用包装体を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱処理用包装体は、内容物を加熱処理するための包装体であって、内容物を内部に投入して密封するチャックシール部と、前記内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす合掌シール部とを有し、前記合掌シール部の中央には、前記合掌シール部の包装体内部側及び包装体外部側の両方に非シール部を有するH字型シール領域が形成されており、前記H字型シール領域の両脇には、前記合掌シール部の包装体内部側のみに非シール部を有する逆U字型シール領域が形成されている。
本発明によれば、消費者が食材等の内容物を投入して加熱処理することができ、内部圧力が上昇して通蒸する際に破裂音が発生しにくい抑制加熱処理用包装体を提供できる。
本発明に係る加熱処理用包装体の構成例を示す模式図である。 本発明に係る加熱処理用包装体のチャックシール部の構成例を示す模式的断面図である。 本発明に係る加熱処理用包装体の合掌シール部のH字型シール領域及び逆U字型シール領域のシール形状例を示す模式図である。 図1に示した加熱処理用包装体の合掌シール部中央付近を示す模式的拡大図である。 合掌シール部の包装体外部側端部に完全シール領域を形成した加熱処理用包装体の合掌シール部中央付近を示す模式的拡大図である。 実施例及び比較例で作製した加熱処理用包装体の合掌シール部のシール形状を示す模式図近の模式的拡大図である。
本発明に係る加熱処理用包装体の一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。本発明に係る加熱処理用包装体は、電子レンジにより内容物を加熱処理する際に用いるのに好適であり、また食材を加熱処理する際に用いるのに好適である。
図1に、本発明に係る加熱処理用包装体の構成例を示す。図1に示した加熱処理用包装体1は、2枚の包装体フィルム2の三辺がシールされた周縁シール部5を有し、残りの一辺にはチャックシール部10が設けられた構成を有している。このような構成を有することで、消費者がチャックシール部から食材等の内容物を投入して密封することができる。
包装体フィルム2としては、電子レンジにより加熱処理がなされることを考慮すると、電子レンジの加熱に対する耐熱性を有するプラスチック素材で形成されていることが好ましい。そのようなプラスチック素材の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン化ポリオレフィン;ポリビニルアルコール;ナイロン6、ナイロン6,6、ポリメタキシリレンアジパミド等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等のポリアクリル酸エステル;及びこれらを形成するモノマーの共重合体などが挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、メタクリル又はアクリルを意味する。
ポリエチレンの具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、メタロセン系ポリエチレンなどが挙げられる。ポリプロピレンの具体例としては、プロピレンのホモポリマー、プロピレンとエチレンや1−ブテンとのランダム又はブロックコポリマーなどが挙げられる。
包装体フィルム2は、単層でもよいが、共押出しなどにより2層以上に積層されていてもよい。例えば、包装体フィルム2は、基材層とシーラント層からなることが好ましく、さらに基材層とシーラント層の間に他の層を有していてもよい。具体的には、包装体フィルム2として、基材層となるポリアミドフィルムと、シーラント層となるポリプロピレン系イージーオープンフィルムとを貼り合わせた積層フィルムを用いることができる。また、包装体フィルム2は、酸化アルミニウムや酸化ケイ素のような無機酸化薄膜が付与されたガスバリアー性の複合フィルムでもよい。この複合フィルムは、酸化アルミニウムや酸化ケイ素の単体又は混合物を真空下で加熱気化させ、上記のフィルムの表面に蒸着することで得ることができる。
加熱処理用包装体1は、チャックシール部10から内容物を内部に投入して密封することができる構成であれば、その形態は問わない。すなわち、包装体フィルム2は、図1に示す三方シールの他、四方シール、スティック、ピロー、ガゼット、封筒貼り、スタンディング、合掌貼り等の形態とすることができる。加熱処理用包装体1の外縁の形状は、三角形、四角形、五角形等の多角形、円形、楕円形、及びそれらの組み合わせた形状とすることができるが、一般的には四角形である。
加熱処理用包装体1の側部及び底部に形成される周縁シール部5のシール幅は、3〜15mmとすることが好ましく、5〜12mmとすることがより好ましく、7〜10mmとすることがさらに好ましい。周縁シール部5は、側部に形成したシール部が底部に向かって内側に傾斜しているV字の形状、又は側部と底部のコーナーに形成したシール部が丸みをおびたU字の形状に形成されていることが好ましい。V字又はU字の形状であれば、加熱処理用包装体1の内部に食材等の内容物を充填する際に底部に形成したシール部の後退及び抜けを効果的に抑制することができ、また側部と底部のコーナーに内容物が滞留しにくくなり、加熱時に内容物が焦げることを防止することができる。
周縁シール部5は、常温及び90℃雰囲気下において完全シールでもよいが、チャックシール部10及び合掌シール部20よりも強いシール強度であれば、易開封性を有していてもよい。周縁シール部5が易開封性を有する場合の常温及び90℃雰囲気下でのシール強度は、10〜30N/15mmが好ましく、12〜25N/15mmがより好ましい。なお、常温及び90℃雰囲気下でのシール強度とは、JIS Z0238「密封軟包装袋の試験方法」に従い、それぞれ常温及び90℃雰囲気下で測定された値である。
チャックシール部10は、その構成例を図2に示すように、雄チャック11及び雌チャック12を有している。雄チャック11を一方の包装体フィルム2に取り付け、雌チャック12をもう一方の包装体フィルム2に取り付けて、雄チャック11の凸部分と雌チャック12の凹部分とを嵌合させることでシール(密閉)することができる。雄チャック11及び雌チャック12は、通常、それぞれ2箇所(合計4箇所)の接合部15をヒートシールすることで包装体フィルム2に取り付けるが、それぞれ1箇所の接合部15のみをヒートシールし、他方をフリーの状態としてもよい。
本発明において、一方の包装体フィルム2には、その内面側を互いに向かい合わせて接合された合掌シール部20が形成されている。こうすることで、内容物を加熱処理して加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇したときに、その圧力を合掌シール部20から逃がすことができる。
合掌シール部20は、内容物の加熱処理時に内容物の上面側に位置するように形成され、加熱処理により加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす易開封性を有するように形成されることが好ましい。合掌シール部20は、包装体フィルム2のうち合掌シール部20を構成する部分の内面側を互いに向かい合わせ、その間に必要に応じて易開封性フィルム(不図示)を挟み込むことで形成することができる。
合掌シール部20は、90℃雰囲気下において周縁シール部5及びチャックシール部10よりも弱い易開封性を有していることが重要である。こうすることで、内容物を加熱処理して加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇した際に、周縁シール部5及びチャックシール部10が開封する前に合掌シール部20が開封して、その圧力を合掌シール部20から逃がすことができる。
合掌シール部20の90℃雰囲気下でのヒートシール強度は、12N/15mm以下であることが好ましく、8N/15mm以下であることがより好ましい。合掌シール部20の90℃雰囲気下でのヒートシール強度は、0N/15mmでも構わないが、1N/15mm以上であることが好ましい。なお、合掌シール部20は、常温においては完全シールでもよく、易開封性を有していてもよい。合掌シール部20が易開封性を有する場合の常温でのシール強度は、0.5〜30N/15mmが好ましく、1〜25N/15mmがより好ましい。
なお、常温では完全シール、90℃雰囲気下でのヒートシール強度が12N/15mm以下となる合掌シール部20は、易開封性フィルムとして、ポリオレフィン(例えば、融点120℃以下(好ましくは110℃以下)のポリエチレンや融点140℃以下(好ましくは130℃以下)のポリプロピレンを用いることで実現できる。なお、融点は、ASTM2117に基づいて測定した値である。
本発明では、図1に示すように、合掌シール部20の中央にH字型シール領域25が形成されており、さらにH字型シール領域25の両脇に逆U字型シール領域26が形成されている。このように、逆U字型シール領域26/H字型シール領域25/逆U字型シール領域26がこの順に形成されることで、加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇して通蒸する際に破裂音が発生しにくくなる。
H字型シール領域25は、合掌シール部20の包装体内部側及び包装体外部側の両方に非シール部が形成され、その周縁にシール部が形成された領域を指す。非シール部の形状は、図1に示したように角が丸まった四角形でもよく、図3(a)に示したように四角形でもよく、図3(b)に示したように半円形でもよく、図3(c)に示したように三角形でもよく、その他の形状でもよい。
逆U字型シール領域26は、合掌シール部の包装体内部側に非シール部が形成され、その周縁にシール部が形成された領域を指す。非シール部の形状は、図1に示したように角が丸まった四角形でもよく、図3(a)に示したように四角形でもよく、図3(b)に示したように半円形でもよく、図3(c)に示したように三角形でもよく、その他の形状でもよい。
合掌シール部20の縦幅D(図4参照、合掌シール部の包装体内部側端部から包装体外部側端部までの距離)は、3〜20mmとすることが好ましく、5〜15mmとすることがより好ましく、7〜14mmとすることがさらに好ましい。
H字型シール領域25における両非シール部間のシール部の縦幅D(図4参照)は、合掌シール部20の包装体内部側端部から包装体外部側端部までの縦幅Dに対して5〜40%であることが好ましく、10〜30%であることがより好ましく、15〜25%であることがさらに好ましい。両非シール部の大きさ(縦幅)は、同じでもよく異なっていてもよい。
逆U字型シール領域26における非シール部と包装体外部側端部間のシール部の縦幅D(図4参照)は、合掌シール部20の包装体内部側端部から包装体外部側端部までの縦幅Dに対して20〜60%であることが好ましく、30〜50%であることがより好ましく、35〜45%であることがさらに好ましい。
H字型シール領域25における非シール部の横幅W(図4参照)は、5〜30mmとすることが好ましく、8〜25mmとすることがより好ましく、10〜20mmとすることがさらに好ましい。
H字型シール領域25における非シール部と逆U字型シール領域26における非シール部間のシール部の横幅WHU(図4参照)は、H字型シール領域25における非シール部の横幅Wに対して5〜80%であることが好ましく、10〜60%であることがより好ましく、15〜40%であることがさらに好ましい。
逆U字型シール領域26における非シール部の横幅W(図4参照)は、H字型シール領域25における非シール部の横幅Wに対して40〜200%であることが好ましく、50〜150%であることがより好ましく、60〜80%であることがさらに好ましい。
図1に示すように、合掌シール部20は、加熱処理用包装体1の一辺と平行に形成されていることが好ましく、チャックシール部10は、合掌シール部20と加熱処理用包装体1の一辺の間に平行に形成されていることが好ましい。チャックシール部10及び合掌シール部20が平行に形成された加熱処理用包装体1の一辺から対辺までの距離H(図1参照、加熱処理用包装体1の長さ)は、100〜500mmであることが好ましく、125〜400mmであることがより好ましく、150〜300mmであることがさらに好ましい。
加熱処理用包装体1の一辺と合掌シール部20との間の距離H(図1参照)は、加熱処理用包装体1の一辺から対辺までの距離Hに対して10〜50%であることが好ましく、15〜40%であることがより好ましく、20〜30%であることがさらに好ましい。この範囲であれば、加熱処理用包装体1の破裂強度が低くなり、弱い力でも容易に通蒸するようになる。
加熱処理用包装体1の一辺とチャックシール部10との間の距離H(図1参照)は、加熱処理用包装体1の一辺と合掌シール部20との間の距離Hに対して10〜80%であることが好ましく、20〜60%であることがより好ましく、30〜40%であることがさらに好ましい。
合掌シール部20の包装体外部側端部には、図5に示すように、中央に非シール領域28を有する完全シール領域27が形成されていることが好ましい。すなわち、合掌シール部20の包装体外部側端部の中央はシールされていないが、その両脇は完全シールされていることが好ましい。内容物を加熱処理して加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇した際に、合掌シール部20が大きく開封してしまうと、内容物が外部に飛び出してしまう可能性がある。しかし、このように完全シール領域27を形成することで、中央の非シール領域28の範囲でのみ開封するようになり、内容物が外部に飛び出すことを抑制できる。
完全シール領域27の縦幅D(図5参照)は、1〜30mmであることが好ましく、2〜15mmであることがより好ましい。なお、完全シール領域27を形成する場合、合掌シール部20の全体の縦幅D(図5参照、合掌シール部の包装体内部側端部から包装体外部側端部までの距離)は、完全シール領域27の縦幅Dの分だけ大きくすることが好ましい。この場合において、前述の縦幅Dは、合掌シール部に形成した易開封性領域29の縦幅を意味するものとする(図5参照)。
完全シール領域27の中央に形成された非シール領域28の横幅W(図5参照)は、10〜40mmであることが好ましく、20〜30mmがより好ましく、例えば25mmとすることができる。なお、非シール領域28の形状は、図5に示すように四角形でもよく、台形でもよく、円の一部となる形状でもよく、両端が内側に凹んだ形状でもよい。
このような加熱処理用包装体1であれば、消費者自らがチャックシール部10から食材等の内容物を充填し、密封することができる。そして、密封された内容物を電子レンジ等で加熱処理することができる。内容物を加熱処理することで加熱処理用包装体1の内部圧力が上昇したときには、最もシール強度が弱い合掌シール部20(特にH字型シール領域25及び/又は逆U字型シール領域26付近)が通蒸し、その圧力を逃がすことができる。このとき、チャックシール部10や周縁シール部5は開封せず、加熱処理用包装体1の内部圧力は、加熱処理用包装体1の破裂しない程度に維持されるので、蒸し調理なども可能である。そして、このとき破裂音が発生しにくいものとなる。
加熱処理が完了した後は、消費者自らが例えば合掌シール部2を開封して、内容物を取り出すことができる。開封する場所はチャックシール部10でもよく、周縁シール部5から加熱処理用包装体1を裂いて開封してもよい。加熱処理用包装体1を避けやすくするため、周縁シール部5には開封用ノッチが形成されていることが好ましい。
<実施例1>
図1に示す構成の加熱処理用包装体(縦225mm×横208mm)を作製した。なお、用いた包装体フィルムの構成はONy/LLDPEであり、ONyが基材層、LLDPEがシーラント層として機能する。なお、合掌シール部は、PE系イージーオープンテープを挿入し、図6(a)に示すシール形状となるようにヒートシールすることにより形成した。各部位の寸法は、D=10mm、D=2mm、D=4mm、W=14mm、WHU=3mm、W=10mm、H=60mm、H=20mmである。
<比較例1>
合掌シール部のシール形状を図6(b)に示すようにした以外は、実施例1と同様にして加熱処理用包装体を作製した。
<比較例2>
合掌シール部のシール形状を図6(c)に示すようにした以外は、実施例1と同様にして加熱処理用包装体を作製した。なお、中央部のU字型シール領域における非シール部と包装体内部側端部間のシール部の縦幅は、4.5mmである。
<評価>
得られた加熱処理用包装体に水140mlを投入して密閉したサンプルを各3個作製し、電子レンジで加熱した。その際に、合掌シール部で通蒸したか否かと、破裂音が発生したか否かを確認した。
Figure 0006450630
合掌シール部の中央にH字型シール領域を形成し、その両脇に逆U字型シール領域を形成した実施例1において、全数が合掌シール部で通蒸し、破裂音の発生も抑えられていることが分かる。一方、H字型シール領域の両脇に逆U字型シール領域を形成しなかった比較例1においては、全数が合掌シール部で通蒸したものの、破裂音が発生した包装体があった。さらに、H字型シール領域を形成しなかった比較例2においては、全数が合掌シール部で通蒸したものの、その全ての包装体において破裂音の発生がみられた。
<実施例2>
合掌シール部の包装体外部側端部に、中央が開口した完全シール領域を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、加熱処理用包装体を作製した。完全シール領域の寸法は、D=5〜30mm(5mm、10mm、20mm、及び30mmの4段階)、W=20〜40mm(20mm、30mm、及び40mmの3段階)である。
<評価>
実施例2で得られた加熱処理用包装体の合掌シール部に、90℃にて圧力をかけ、開封した時点において合掌シール部の易開封性領域の開口幅Aと、完全シール領域の開口幅Bを測定した。併せて、実施例1で得られた加熱処理用包装体(D=0mm)に対しても、同様にして合掌シール部の開口幅を測定した。
Figure 0006450630
Figure 0006450630
合掌シール部の包装体外部側端部に、中央が開口した完全シール領域を形成することで、易開封性領域が大きく開封してしまう場合でも、完全シール領域では中央の非シール領域でのみ開封するので、合掌シール部が必要以上に大きく開封して内容物が外部に飛び出すことを抑制できる。
1 加熱処理用包装体
2 包装体フィルム
5 周縁シール部
10 チャックシール部
11 雄チャック
12 雌チャック
15 接合部
20 合掌シール部
25 H字型シール領域
26 逆U字型シール領域
27 完全シール領域
28 非シール領域
29 易開封性領域

Claims (11)

  1. 内容物を加熱処理するための包装体であって、
    内容物を内部に投入して密封するチャックシール部と、前記内容物を加熱処理して内部圧力が上昇したときにその圧力を逃がす合掌シール部とを有し、
    前記合掌シール部の中央には、前記合掌シール部の包装体内部側及び包装体外部側の両方に非シール部を有するH字型シール領域が形成されており、
    前記H字型シール領域の両脇には、前記合掌シール部の包装体内部側のみに非シール部を有する逆U字型シール領域が形成されている加熱処理用包装体。
  2. 前記前記合掌シール部は、包装体フィルムの内面側を互いに向かい合わせ、その間に易開封性フィルムを挟み込むことで形成されている請求項1に記載の加熱処理用包装体。
  3. 前記H字型シール領域における両非シール部間のシール部の縦幅Dは、前記合掌シール部の包装体内部側端部から包装体外部側端部までの縦幅Dに対して5〜40%である請求項1又は2に記載の加熱処理用包装体。
  4. 前記逆U字型シール領域における非シール部と包装体外部側端部間のシール部の縦幅Dは、前記合掌シール部の包装体内部側端部から包装体外部側端部までの縦幅Dに対して20〜60%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱処理用包装体。
  5. 前記H字型シール領域における非シール部と前記逆U字型シール領域における非シール部間のシール部の横幅WHUは、前記H字型シール領域における非シール部の横幅Wに対して5〜80%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱処理用包装体。
  6. 前記逆U字型シール領域における非シール部の横幅Wは、前記H字型シール領域における非シール部の横幅Wに対して40〜200%である請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱処理用包装体
  7. 前記合掌シール部は、前記包装体の一辺と平行に形成されており、
    前記チャックシール部は、前記合掌シール部と前記包装体の前記一辺の間に平行に形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱処理用包装体。
  8. 前記包装体の前記一辺と前記合掌シール部との間の距離Hは、前記包装体の前記一辺とその対辺との間の距離Hに対して10〜50%であり、
    前記包装体の前記一辺と前記チャックシール部との間の距離Hは、前記距離Hに対して10〜80%の位置に形成されている請求項7に記載の加熱処理用包装体。
  9. 前記合掌シール部の包装体外部側端部には、中央に非シール領域を有する完全シール領域が形成されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の加熱処理用包装体。
  10. 前記完全シール領域の縦幅Dは、1〜30mmである請求項9に記載の加熱処理用包装体。
  11. 前記完全シール領域の中央に形成された非シール領域の横幅Wは、10〜40mmである請求項9又は10に記載の加熱処理用包装体。
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