JP2009166853A - 包装袋 - Google Patents
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Abstract
【課題】一度開封して食材等を投入した後、安全に電子レンジで加熱できる包装袋を提供する。
【解決手段】樹脂を含むフィルムからなる包装袋1は、フィルムを含んで形成された前面部2と、フィルムを含んで形成され、前面部2と互いの端部が接合された背面部3と、端部の1つである第1端部4に、前面部2と背面部3とを剥離可能に接合して設けられた蒸気抜き部7と、蒸気抜き部7より第1端部4と反対側の第2端部5側に、前面部2又は背面部3から突出して設けられ、開閉自在に密封可能なジッパー部9を有する食材投入部6と、食材投入部6より第2端部5側に、背面部3が折り返されて設けられた折返し部10とを備え、食材投入部6が密封された状態で加熱され、包装袋1の内部に水蒸気が発生して内圧が所定値以上となると、蒸気抜き部7が剥離して蒸気抜き部7に蒸気孔が形成される。
【選択図】図1
【解決手段】樹脂を含むフィルムからなる包装袋1は、フィルムを含んで形成された前面部2と、フィルムを含んで形成され、前面部2と互いの端部が接合された背面部3と、端部の1つである第1端部4に、前面部2と背面部3とを剥離可能に接合して設けられた蒸気抜き部7と、蒸気抜き部7より第1端部4と反対側の第2端部5側に、前面部2又は背面部3から突出して設けられ、開閉自在に密封可能なジッパー部9を有する食材投入部6と、食材投入部6より第2端部5側に、背面部3が折り返されて設けられた折返し部10とを備え、食材投入部6が密封された状態で加熱され、包装袋1の内部に水蒸気が発生して内圧が所定値以上となると、蒸気抜き部7が剥離して蒸気抜き部7に蒸気孔が形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、内部に食材を投入して、あらかじめ充填された調味液等とともに電子レンジで加熱調理するための包装袋に関する。
従来、パウチ等の包装袋に入れた食品をレトルト釜で加熱、加圧殺菌した、いわゆるレトルト食品が広く流通し、使用されている。レトルト食品は包装袋によって密封されているため、そのまま電子レンジで加熱しようとすると、食品から発生する水蒸気によって包装袋が膨張し、破裂するおそれがある。
この問題を解決するために、包装袋の一方の端部寄りの内部に、上述の水蒸気を逃がすための耐熱性不織布を二つ折りに折り込んで取付けた包装袋が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この包装袋を使用したレトルト食品を電子レンジで加熱するときには、不織布が取り付けられている端部側を切り取って、不織布側の端部を開放し、その後食品を包装袋ごと電子レンジに入れて加熱する。
特開平8−80978号公報
しかしながら、特許文献1の包装袋は、開放した端部が不織布等で覆われているので、タレや調味液等が充填されたレトルト食品の包装袋を一度開封して食材を加えた後、電子レンジでタレ等と食材とを一緒に加熱するということはできない。
開口部に開閉自在の公知のジッパー等を設ければ、食材を投入して再度包装袋を密封することは可能になるが、ジッパーを閉じた開口部は通気性に乏しく、電子レンジで加熱する際には、上述の破裂の危険性が問題となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、一度開封して食材等を投入した後、安全に電子レンジで加熱することができる包装袋を提供することを目的とする。
本発明の包装袋は、樹脂を含むフィルムからなる包装袋であって、前記フィルムを含んで形成された前面部と、前記フィルムを含んで形成され、前記前面部と互いの端部が接合された背面部と、前記端部の1つである第1端部に、前記前面部と前記背面部とを剥離可能に接合して設けられた蒸気抜き部と、前記蒸気抜き部より前記第1端部と反対側の第2端部側に、前記前面部又は前記背面部から突出して設けられ、開閉自在に密封可能なジッパー部を有する食材投入部と、前記食材投入部より前記第2端部側に、前記背面部が折り返されて設けられた折返し部とを備え、前記食材投入部が密封された状態で加熱され、前記包装袋の内部に水蒸気が発生して内圧が所定値以上となると、前記蒸気抜き部が剥離して前記蒸気抜き部に蒸気孔が形成されることを特徴とする。
本発明の包装袋は、開封して食材投入部から食材を投入した後、電子レンジで加熱する際には、ジッパー部で食材投入部が密封されつつ、蒸気抜き部に蒸気孔が形成されて加熱によって発生した水蒸気が発散される。
前記折返し部の個数は、2個以下であってもよい。この場合、包装袋への充填を良好に行うことができる。
本発明の包装袋によれば、一度開封して食材等を投入した後、安全に電子レンジで加熱調理を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態の包装袋1について、図1から図6を参照して説明する。
図1は包装袋1の斜視図であり、図2は図1のA−A線における断面図である。包装袋1は、前面部2と、前面部2に接合された背面部3とから構成されている。
図1は包装袋1の斜視図であり、図2は図1のA−A線における断面図である。包装袋1は、前面部2と、前面部2に接合された背面部3とから構成されている。
図1に示すように、前面部2と背面部3とは、四方の端部が一体に接合されており、4つの端部の1つである第1端部4に、後述する蒸気抜き部7が設けられている。
なお、以下の説明における前後左右等の表現は、図1のように、前面部2を正面とし、かつ第1端部4を上端、第1端部4と反対側の第2端部5を下端とした状態を基準とする。
なお、以下の説明における前後左右等の表現は、図1のように、前面部2を正面とし、かつ第1端部4を上端、第1端部4と反対側の第2端部5を下端とした状態を基準とする。
前面部2は、熱融着性を有するシート状の可撓性フィルム(以下、「本体フィルム」と称する。)からなる前面部材2Aによって形成されている。
本体フィルムは、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート又はこれらを積層したものに酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の無機化合物が蒸着された基材層に、ポリプロピレン(PP)等からなる熱融着性層が積層されて形成されている。
本体フィルムは、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート又はこれらを積層したものに酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の無機化合物が蒸着された基材層に、ポリプロピレン(PP)等からなる熱融着性層が積層されて形成されている。
前面部材2Aは、第1端部4と第2端部5との中間の任意の位置で各端部4、5と略平行に折り返されており、前面部2の一部が突出するように食材投入部6が形成されている。
食材投入部6は、ノッチ6Aをきっかけとして端部6Bを引き裂いて除去することにより開封することができる。ノッチ6Aに代えてスリット等が設けられてもよい。また、端部6Bの下側には、互いに係合するジッパー部材8が左右方向にわたって取り付けられたジッパー部9が設けられており、開封後の食材投入部6を開閉自在に密封することができる。
食材投入部6は、ノッチ6Aをきっかけとして端部6Bを引き裂いて除去することにより開封することができる。ノッチ6Aに代えてスリット等が設けられてもよい。また、端部6Bの下側には、互いに係合するジッパー部材8が左右方向にわたって取り付けられたジッパー部9が設けられており、開封後の食材投入部6を開閉自在に密封することができる。
図2に示すように、ジッパー部9のジッパー部材8は、共通のベース部8Aに互いに係合する係合突起8B及び8Cが取り付けられて形成されている。そして、各係合突起8B、8Cが互いに対向するようにベース部8Aが折り曲げられて、端部が前面部材2Aの内面に熱融着等の手段で固定されている。ベース部8Aの折り曲げられた中間部8Dは薄く形成されており、開封時に容易に切断されるようになっている。
背面部3は、前面部2と同様に、本体フィルムからなる背面部材3Aから形成されている。背面部材3Aも第1端部4と略平行に折り返されており、第2端部5側に向かって突出する突出部10Aを有する折返し部10が形成されている。折返し部10は、包装袋1の容積を増加させ、後述するように、加熱時に第1端部4側を立ち上がらせる機能を有する。折返し部10は、食材投入部6よりも第2端部5寄りの位置に設けた方が、加熱時に第1端部4側をより良好に立ち上がらせることができる。
なお、折返し部10は、1箇所設けられても複数設けられてもよいが、多数設けると包装袋1内に調味液等の充填を行う際の含気量が多くなるため、2箇所以下とされるのが好ましい。
なお、折返し部10は、1箇所設けられても複数設けられてもよいが、多数設けると包装袋1内に調味液等の充填を行う際の含気量が多くなるため、2箇所以下とされるのが好ましい。
蒸気抜き部7は、第1端部4付近において、前面部材2A及び背面部材3Aの一部が、封止部材11を挟んで一体に接合されて形成されている。封止部材11は、PPとポリエチレンとのブレンド樹脂等から形成された幅広の帯状の部材である。封止部材11は、本体フィルムに対してイージーピール性を有する。蒸気抜き部7の前面部2側には、略円形のスリット7Aが、前面部材2Aを貫通するように複数設けられている。
このため、前面部2と背面部3とを離間させるような力が蒸気抜き部7に作用すると、封止部材11によって一体に接合された前面部材2Aと背面部材3Aとが剥離し、蒸気抜き部7の前面部2側に蒸気抜きを行うための蒸気孔が形成される。蒸気孔が形成されるために必要とされる内圧値は、適宜所定の値に設定されてよい。
スリット7Aの形状は、円形のほかに略四角形等任意の形状で構わない。また、半円形や、スリットに囲まれた前面部材2Aの一部が、前面部材2Aの他の部分と第1端部4側で接続されているようにスリットが形成されてもよい。さらに、蒸気抜き部7の背面部3側にスリット7Aが設けられてもよい。
また、蒸気抜き部7の構成は上記に限定されない。例えば、特開昭62−235080号公報に記載されているように、容器の内側に突出する突出部を有するヒートシール帯を用いて第1端部4を封止し、第1端部4が部分的に開口するようにして蒸気抜き部を形成してもよい。その他、本体フィルムを用いて形成可能な公知の各種蒸気抜き構造を採用することができる。
上記の各部が形成された前面部2と背面部3とを、互いの熱融着性層が対向するように配置し、第2端部5を除く四方の端部を熱融着によって一体に接合する。同時に、封止部材11に対して熱を加え、蒸気抜き部7を形成する。そして、第2端部5からカレーソース等の調味液Aを充填した後に第2端部5を接合して封止すると、図3に示すように、調味液Aが密封された包装袋1が完成する。
完成した包装袋1に対して、JIS−Z−0238「密封軟包装袋の試験方法」によって耐圧縮強度、落下強度、外観の各項目について評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、包装袋1においては、良好な性能が確保されていることが確認された。
続いて、包装袋1の使用時の動作について説明する。まずユーザがノッチ6Aをきっかけにして食材投入部6の端部6Bを除去する。そして、ジッパー部材8の係合突起8Bと8Cとの係合を解除して広げると、ベース部8Aが中間部8Dで断裂し、図4に示すように、食材投入部6が開口する。
ユーザは、食材投入部6からジャガイモやニンジン等の食材Fを包装袋1の内部に投入し、図5に示すようにジッパー部9を閉じて食材投入部6を密封する。このとき、食材Fの投入によって折返し部10が展開し、包装袋1の容積が増加するとともに、食材投入部6及び蒸気抜き部7を含む折返し部10より第1端部4側の領域は、図6に矢印A1で示すように、上方に向かって立ち上がる。
このとき、包装袋1の最も低い底部から、立ち上がった第1端部4側の最上部までの高さが14センチメートル以下となるように折返し部10の形成位置や折返し長さ等のパラメータを設定すると、包装袋1が一般的な電子レンジ庫内の天井と干渉することがなく、好ましい。
このとき、包装袋1の最も低い底部から、立ち上がった第1端部4側の最上部までの高さが14センチメートル以下となるように折返し部10の形成位置や折返し長さ等のパラメータを設定すると、包装袋1が一般的な電子レンジ庫内の天井と干渉することがなく、好ましい。
続いて、ユーザは包装袋1を電子レンジ内に設置して加熱する。食材Fは調味液Aとともに加熱調理される。このとき、加熱によって発生した高温の水蒸気が滞留する蒸らし空間Sが前面部2側に形成される。食材投入部6は、ジッパー部9によって密封されているため、包装袋1の容積を超える量の水蒸気は、蒸気抜き部7に向かって移動する。その結果、蒸気抜き部7の内圧が所定値以上に高まると、前面部材2Aと背面部材3Aとを離間させるような力が蒸気抜き部7に作用する。すると、スリット7Aに囲まれた前面部材2Aの一部が封止部材11とともに、前面部材2Aから離間し、前面部材2Aに蒸気孔12が形成される。包装袋1の容積を超える量の水蒸気は、蒸気孔12から適宜外部に発散し、包装袋1の破裂が防止される。
加熱調理が終了した後、ユーザは再びジッパー部材8の係合を解除して食材投入部6を開き、食材F及び調味液Aを容器に盛り付ける。なお、これに代えて、蒸気抜き部7の付近にノッチ等を設け、第1端部4を除去して開口し、盛り付けを行うことができるように包装袋1が構成されてもよい。
本実施形態の包装袋1によれば、密封可能な食材投入部6と、水蒸気の発生によって蒸気孔12が形成される蒸気抜き部7とが設けられているので、レトルト加工時には確実に密封状態が保持される。そして、開封して食材を加えて密封した後も、安全に電子レンジで加熱することができる。
また、ジッパー部9は、ジッパー部材8のベース部8Aによって水密性が保持されているので、開封前の輸送時等に、調味液A等の充填された内容物が係合突起8B、8Cに接触することが防止される。
また、背面部3に折返し部10が設けられているので、食材Fを投入した際には折返し部10が展開して展開することによって包装袋1の内部容積が増加し、蒸らし空間Sが確保される。従って、包装袋1の内部でムラのない加熱が行われ、良好に加熱調理を行うことができる。
さらに、折返し部10が第2端部5側に突出するように設けられているので、第1端部4側に折り線がない。したがって、食材投入部6や蒸気抜き部7を含む包装袋1の第1端部4側が良好に立ち上がり、調味液A等の内容物が加熱時に吹きこぼれるのを防ぐことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態においては、ジッパー部材8のベース部8Aによって開封前のジッパー部9の水密性が保持されている例を説明したが、食材投入部6の水密性を確保するための構造は、これには限定されない。例えば、特開平7−112746号公報に記載されているような、中間層樹脂切片と外層樹脂切片とからなるシール材を用いて、ジッパー部9の第2端部5側に水密性を有するシールを形成することによって、食材投入部6の水密性を確保してもよい。その他、本体フィルムに適用可能なものであれば、各種の公知の易開封性の水密構造を採用することができる。さらに、充填される内容物が固形物である等の場合は、ジッパー部に水密構造を設けなくてもよい。
また、上記の実施形態においては、前面部に食材投入部が設けられている例を説明したが、包装袋の内部と蒸気抜き部との連通がジッパー部によって妨げられない、すなわち、包装袋の内部に発生した水蒸気が蒸気抜き部に移動可能な態様であれば、食材投入部は背面部側に設けられてもよい。この場合は、食材投入部を第1端部寄りに設けたほうが、ユーザが取り扱いやすくなり、好ましい。
1 包装袋
2 前面部
3 背面部
4 第1端部
5 第2端部
6 食材投入部
7 蒸気抜き部
9 ジッパー部
10 折返し部
12 蒸気孔
2 前面部
3 背面部
4 第1端部
5 第2端部
6 食材投入部
7 蒸気抜き部
9 ジッパー部
10 折返し部
12 蒸気孔
Claims (2)
- 樹脂を含むフィルムからなる包装袋であって、
前記フィルムを含んで形成された前面部と、
前記フィルムを含んで形成され、前記前面部と互いの端部が接合された背面部と、
前記端部の1つである第1端部に、前記前面部と前記背面部とを剥離可能に接合して設けられた蒸気抜き部と、
前記蒸気抜き部より前記第1端部と反対側の第2端部側に、前記前面部又は前記背面部から突出して設けられ、開閉自在に密封可能なジッパー部を有する食材投入部と、
前記食材投入部より前記第2端部側に、前記背面部が折り返されて設けられた折返し部と、
を備え、
前記食材投入部が密封された状態で加熱され、前記包装袋の内部に水蒸気が発生して内圧が所定値以上となると、前記蒸気抜き部が剥離して前記蒸気抜き部に蒸気孔が形成されることを特徴とする包装袋。 - 前記折返し部の個数は、2個以下であることを特徴とする請求項1に記載の包装袋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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WO2007024196A1 (en) * | 2005-08-26 | 2007-03-01 | Sin Sheng Kuang (M) Sdn Bhd | A packaging with improved reclosable opening |
-
2008
- 2008-01-11 JP JP2008004344A patent/JP2009166853A/ja active Pending
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