JP2021160749A - パウチ - Google Patents

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Wakako Sento
靖也 飯尾
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Abstract

【課題】 開閉機構を閉じた状態で加熱した場合であっても開閉機構が外れることなく、蒸気を抜くことが可能なパウチを提供する。【解決手段】 おもて面フィルム1と裏面フィルム2の間に収容部11を有するパウチであり、第1縁部4と第2縁部5と3縁部6と第4縁部7と、第1縁部4と第2縁部5の間において、第1縁部4寄りに形成された開閉機構である咬合具20を有し、咬合具20は、互いに嵌合する第1部材である雄部材21と第2部材である雌部材22からなり、雄部材21と雌部材22は、おもて面フィルム1と裏面フィルム2の異なる一方に接合されており、雄部材21と雌部材22の少なくとも一方は、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向に咬合具20を貫通する非接合部20dを有し、第1縁部4側の端部における非接合部の幅W1は、第2縁部5側の端部における非接合部の幅W2よりも小さい。【選択図】 図1

Description

本発明は、加熱した際に内部の蒸気を効率的に逃すためのパウチに関する。
従来、食品を容器に収容したまま電子レンジにより加熱調理でき、且つ加熱調理中に発生する蒸気により収容された食品を蒸らす効果を有するとともに内部の蒸気圧力により熱接着部を一部剥離させて蒸気を逃がすことのできる包装袋が知られている(特許文献1参照)。
特開2015−120550号公報
一方、一旦開封したパウチを再封可能とするチャックと呼ばれる開閉機構を備えたパウチも知られている。チャックと呼ばれる開閉機構は、雄部材と雌部材を嵌合させて開口部を閉じることが可能となっている。このような開閉機構を利用することにより、一旦開封した後、別途具材や調味料を追加して再封し、調理を行うこともできるようになってきている。しかしながら、開閉機構を閉じて加熱した場合、加熱によりパウチ内の圧力が高まった場合に、開閉機構が外れてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、開閉機構を閉じた状態で加熱した場合であっても開閉機構が外れることなく、蒸気を抜くことが可能なパウチを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、
おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
第1縁部と、
前記第1縁部と対向する第2縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、を有し、
前記開閉機構は、互いに嵌合する第1部材と第2部材とからなり、
前記第1部材と前記第2部材は、前記おもて面フィルムと前記裏面フィルムの異なる一方に接合されており、
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方は、前記おもて面フィルムまたは前記裏面フィルムと接合されていない部分であって、前記第1縁部と前記第2縁部を結ぶ方向に前記開閉機構を貫通する非接合部を有し、
前記第1縁部側の端部における前記非接合部の幅は、前記第2縁部側の端部における前記非接合部の幅よりも小さい、パウチを提供する。
また、本発明のパウチは、
前記第1縁部側の端部における前記非接合部の幅は、20mm以下であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記非接合部は、前記第1縁部側の端部と前記第2縁部側の端部の中間である部分を含む中央部分において、前記収容部の第3縁部側の内縁と前記第4縁部側の内縁の間に亘って接合されていない帯状非接合部を含み、前記非接合部の幅は、前記帯状非接合部以外の部分において、前記第1縁部側の端部から前記第2縁部側の端部まで連続的に広がっていてもよい。
また、本発明のパウチは、
前記非接合部の幅が第1縁部側の端部から所定長に亘って等幅であってもよい。
また、本発明のパウチは、
前記非接合部は、前記第1部材の前記第2縁部側の端部から所定の範囲内において、前記収容部の第3縁部側の内縁と前記第4縁部側の内縁の間に亘って形成されていてもよい。
本発明によれば、開閉機構を閉じた状態で加熱した場合であっても開閉機構が外れることなく、蒸気を抜くことが可能なパウチを提供することができる。
本発明第1の実施形態に係るパウチを示す正面図である。 本発明第1の実施形態に係るパウチの背面図である。 本発明第1の実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。 本発明第1の実施形態に係るパウチの断面図である。 内容物を充填し、封止した後の第1の実施形態のパウチの正面図である。 図1における破線状の矩形D内の部分拡大図である。 非接合部20dの変形例を示すパウチの正面図である。 図7におけるE−E線に対応する断面図である。 本発明第2の実施形態に係るパウチを示す正面図である。 本発明第2の実施形態に係るパウチを示す背面図である。 内容物を充填し、封止した後の第2の実施形態のパウチの正面図である。 比較例の場合の図1における破線状の矩形D内の部分拡大図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明第1の実施形態に係るパウチを示す正面図である。図2は、本発明第1の実施形態に係るパウチの背面図である。また、図3は、本発明第1の実施形態に係るパウチを構成する部材を示す分解図である。図4は、本発明第1の実施形態に係るパウチの開閉機構の部分断面図である。図1、図2に示した本実施形態のパウチは、内容物が充填される前の状態(内容物が充填されていない状態)のパウチを示したものである。本実施形態のパウチは、正面視において長方形状であり、互いに対向する第1縁部4と第2縁部5と、第1縁部4と第2縁部5の間に延びる第3縁部6と第4縁部7と、を含む。
本明細書において、長方形とは、四隅が直角の長方形だけでなく、長方形の四隅が面取りされて、外に凸の円弧状となったもの等、略長方形と考えられるものも含む概念である。また、本明細書において、パウチは、内容物が充填されていない状態のパウチに限らず、内容物が充填されている状態のパウチも含む概念である。また、本実施形態のパウチは、第2縁部5側に、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bを備えた底部ガセット部9を有している。底部ガセット部9を備えているため、第1縁部4側を上方、第2縁部5側を下方として載置することによりパウチを自立させることができる。
本実施形態のパウチは、図3に示すように、略長方形状のおもて面フィルム1と、おもて面フィルム1と同一形状の裏面フィルム2と、略長方形状の底面フィルム3の3枚の積層フィルムを用いて構成されている。本実施形態のパウチは、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3の3枚のフィルムが所定の箇所においてヒートシール(熱融着)等により接合されることにより形成される。さらに、図3においては省略しているが、開閉機構となる咬合具20が、おもて面フィルム1、裏面フィルム2の内面にヒートシール等により接合される。
図3に示すように、底面フィルム3は、折込部3aにおいて2つ折りされており、折込部3aを境界にして第1部分3fと第2部分3gとに区分される。底面フィルム3には、側縁を切り欠くように4つの半円弧状の切り欠き部3b、3c、3d、3eが設けられており、切り欠き部3bと3c、および、切り欠き部3dと3eは2つ折りしたときに対応する位置に設けられている。この切り欠き部3b〜3eを介して、後述する第2底部シール部15bが形成される。また、電子レンジを用いて加熱するときに、自立性を安定させる観点から、折込部3aと直交する方向における折込部3aからパウチの第2縁部5までの距離は例えば35mm程度とすることが好ましい。折込部3aは、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bの境界でもある。
<各シール部>
本実施形態のパウチは、図1、図2に示すように、底部シール部15と、第3縁部シール部16と、第4縁部シール部17と、を備え、第1縁部4側は未シールで内容物の充填のための開口が形成されている。底部シール部15は、第1底部シール部15a、第2底部シール部15bと、を含んでいる。図1、図2においては、各シール部を斜線のハッチングで示している。
第3縁部シール部16、第4縁部シール部17は、おもて面フィルム1と裏面フィルム2がシールされて接合されたものである。第3縁部シール部16は、第3縁部6(図1における左端、図2における右端)を含むように、第3縁部6に沿って形成されており、第4縁部シール部17は、第4縁部7(図1における右端、図2における左端)を含むように、第4縁部7に沿って形成されている。第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅は、例えば5mm以上30mm以下とすることが好ましい。本実施形態に係るパウチは、電子レンジ等で加熱するため、直後は高熱となる。そのため、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17を手で持ったときの火傷防止の観点から、シール幅は15mm以上とすることができる。本実施形態では、特に火傷防止用のシール部としていないため、シール幅は6mm程度である。なお、シール幅とは、シール部が延びる方向と直交する方向における幅である。
底部シール部15は、折込部3aより第2縁部5側(図1、図2における下側)に形成されるシール部であり、第1底部シール部15aと、第2底部シール部15bで構成されている。第1底部シール部15aは、おもて面フィルム1と底面フィルム3の第1部分3f、および、裏面フィルム2と底面フィルム3の第2部分3gがシールされたものである。第2底部シール部15bは、おもて面フィルム1と裏面フィルム2がシールされたものである。図1に示すように、第3縁部6、第4縁部7に形成された第2底部シール部15bは、内側が円弧状の半円形状となっている。
<底部ガセット部>
底面フィルム3の第1部分3fと、おもて面フィルム1の底面フィルム3の第1部分3fに対応する部分が、第1底部シール部15aにより接合されて、第1ひだ部9aが形成されている。また、底面フィルム3の第2部分3gと、裏面フィルム2の底面フィルム3の第2部分3gに対応する部分が、第1底部シール部15aにより接合されて、第2ひだ部9bが形成されている。そして、第1ひだ部9aと第2ひだ部9bとで、底部ガセット部9が形成されている。図1の正面図においては、折込部3aより下方において、第1ひだ部9aが見える状態となっている。図2の背面図においては、折込部3aより下方において、第2ひだ部9bが見える状態となっている。
<収容部>
第1縁部4側の開口を介して内容物が収容された後、図1、図2において14aと示されている第1縁部シール予定部(一点鎖線より上側)に第1縁部シール部14が形成され、パウチが封止される(図5参照)。第1縁部シール部14は、第1縁部4に沿って第3縁部シール部16から第4縁部シール部17に亘って形成される。収容部11は、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、第1底部シール部15aの内縁と、第1縁部シール部14の内縁と、で画成されている。したがって、第3縁部シール部16の内縁、第4縁部シール部17の内縁、第1底部シール部15aの内縁、第1縁部シール部14の内縁は、収容部11の外縁となる。図5は、内容物を充填し、封止した後のパウチの正面図である。なお、図示の都合上、内容物は省略してある。
<内容物>
内容物としては、特に限定されないが、食品であることが好ましい。食品としては、食する主対象である食材であってもよいし、食材の味付けを行う調味料であってもよい。食する主対象である食材としては、例えば、固形物や乾燥食品(乾燥麺、乾燥食材、粉末調味料、ドライフルーツ)等とすることができる。
<開閉機構>
次に、開閉機構について説明する。図1、図2に示すように、本実施形態のパウチでは、第1縁部4に沿ってパウチの開封および再封が可能な開閉機構である咬合具20が形成されている。図4は、図1に示すB−B線、C−C線に対応する断面図である。図
1、図2、図4に示すように、パウチは、収容部11の第1縁部4寄りに、相互に咬合する第1部材と第2部材とからなる開閉自在な咬合具20を開閉機構として備える。本実施形態では、雄部材21を第1部材、雌部材22を第2部材として説明していくが、雌部材22を第1部材、雄部材21を第2部材としてもよい。図1、図2に示すように、帯状の咬合具20は、第1縁部4に沿って設けられている。本実施形態では、咬合具20の長手方向が、第1縁部4に平行になるように設けられている。図4(b)に示すように、雄部材21は帯状の第一基部21aと、第一基部21aの一方の側に雄型咬合部21bを備え、第一基部21aの他方の側はおもて面フィルム1の内面にそれぞれ接合されている。雌部材22は帯状の第二基部22aと、第二基部22aの一方の側に雌型咬合部22bを備え、第二基部22aの他方の側は裏面フィルム2の内面にそれぞれ接合されている。
このような第1縁部4に沿って形成された咬合具20は、いわゆるチャック(ジッパー)として用いることができ、収容部11を開封したり、再封したりすることが可能となる。なお、咬合具20の接合面は図4に限定されるものではなく、第一基部21aは裏面フィルム2の内面に接合され、第二基部22aはおもて面フィルム1の内面に接合されていてもよい。
咬合具20の材料としては、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3として用いられる積層フィルムのシーラント層と相溶性を有する樹脂を用いることができる。咬合具20は、図4に示すように雄部材21と雌部材22からなり、雄部材21はおもて面フィルム1に、雌部材22は裏面フィルム2にヒートシールにより接合される。このとき、雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させることにより、雄部材21と雌部材22の熱融着を防止する。
咬合具20は、雄部材21がおもて面フィルム1、雌部材22が裏面フィルム2に接合されて固定されるが、咬合具20の第1縁部4側の端部である第1端20aと、第2縁部5側の端部である第2端20bの間の所定の範囲では接合されていない。この所定の範囲は、雄部材21の雄型咬合部21b、雌部材22の雌型咬合部22bが存在する範囲であり、第1縁部側の端部である第1端20aと第2縁部側の端部である第1端20aの中間である部分を含む中央部分である。この部分は、収容部11の第3縁部16側の内縁と第4縁部17側の内縁の間に亘って接合されていない帯状非接合部20f、帯状非接合部20gとなっている。
図1、図4(a)に示すように、雄部材21の雄型咬合部21bに対応する部分と、おもて面フィルム1は、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁の間に亘って接合されておらず、非接合部20dが形成されている。また、図2、図4(a)に示すように、雌部材22の雌型咬合部22bに対応する部分と、裏面フィルム2は、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁の間に亘って接合されておらず、非接合部20fが形成されている。そして、咬合具20の第1縁部4側の端部を第1端20a、第2縁部5側の端部を第2端20bとしたとき、図1、図4(c)に示すように、一部においては、雄部材21の第1端20a側から第2端20b側の全範囲に亘っておもて面フィルム1と接合されておらず、非接合部20dが形成されている。
図5の例では、収容部11に内容物(調味料など)の充填後、第1縁部シール部14で封止する。第1縁部4と咬合具20の間に形成された開封予定線12からパウチを開封することにより、収容部11が咬合具20により開閉可能となり、利用者が、調味料を第1縁部4側に形成される開口から加えることも可能となる。
図1に示すように、開閉機構である咬合具20は、雄部材21の一部に、シールによりおもて面フィルム1と接合されていない非接合部20dを有している。非接合部20dは、上記の帯状非接合部20fを含んでいる。図1において、第1縁部4に沿った方向(図1における左右方向)に延伸する咬合具20のうち、非接合部20dの両側(図1における左右)のハッチングされた部分は、雄部材21がおもて面フィルム1と接合された接合部20cである。図4(c)の断面図に示すように、非接合部20dは、咬合具20の雄部材21とおもて面フィルム1の間に、咬合具20の第1縁部4側の端部である第1端20aから第2縁部5側の端部である第2端20bまで連通する貫通孔を形成している。このため、雄部材21と雌部材22が嵌合されて再封された状態であっても、非接合部20dを通って収容部11内の蒸気が第1縁部4側から抜ける構造となっている。なお、本実施形態では、咬合具20の第1端20a、第2端20bは、それぞれ非接合部20dが形成される部材である雄部材21における第1縁部4側の端部、第2縁部5側の端部を示している。第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向に沿った咬合具20の第1端20aから第2端20bまでの長さL4は適宜設定することができる。なお、本実施形態では、雌部材22については、シールにより裏面フィルム2と接合されていない部分はなく、雌部材22は、第3縁部シール部16から第4縁部シール部17に亘って裏面フィルム2に接合されている。
図1に示すように、第1縁部4側の端部である第1端20aにおける非接合部20dの幅W1は、第2縁部5側の端部である第2端20bにおける非接合部20dの幅W2よりも小さい。すなわち、非接合部20dが形成する貫通孔は、収容部11の中心側の径が広く、パウチの外部に繋がる第1縁部4側の径が狭くなる。これにより、収容部11の中心により近い第2端20bから非接合部20dに入った蒸気が、非接合部20dから一気に抜けることがない。このため、パウチの加熱により収容部11内の圧力が高まった場合に、収容部の内部を十分に蒸らしながら、少しずつ蒸気が抜けていく。このように、開閉機構である咬合具20に蒸気抜き機構として非接合部20dを備えることにより、フィルムどうしを接合するシール部に蒸気抜き機構を設ける必要がなくなる。このため、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3として用いる積層フィルムにイージーピールやシール後退し易いシーラント層を用いる必要がなくなる。したがって、従来のパウチよりも強度面で優れたパウチを提供することができる。
次に、非接合部20dの形状の詳細について説明する。図6は、図1における破線状の矩形D内の部分拡大図である。図6においては、接合部20dの形状の様々な例を示している。上述のように、接合部20dは、第1縁部4側の端部である第1端20aと第2縁部5側の端部である第2端20bの中間である部分を含む中央部分において、収容部11の第3縁部6側の内縁と第4縁部7側の内縁の間に亘って接合されていない帯状非接合部20fを含んでいる。図6(a)〜図6(d)は、帯状非接合部20f以外の部分において、非接合部20dと接合部20cとの境界が、第1端20aから第2端20bまで段差なく連続しており、非接合部20dの幅が、第1縁部4側の端部から第2縁部5側の端部まで連続的に広がる形状である。したがって、正面視した場合に、帯状非接合部20fを除いて、非接合部20dが上底の小さい台形状となっている。第1縁部4側の端部である第1端20aにおける非接合部20dの幅W1は、第2縁部5側の端部である第2端20bにおける非接合部20dの幅W2より小さい。例えば、図6(a)では、W1=20mm、W2=25mmであり、図6(b)では、W1=10mm、W2=30mmであり、図6(c)では、W1=10mm、W2=20mmであり、図6(d)では、W1=5mm、W2=30mmである。
図6(e)、図6(f)は、帯状非接合部20f以外の部分において、非接合部20dの幅が第1縁部4側の端部である第1端20aから所定長に亘って等幅な形状である。図6(e)、図6(f)の例では、いずれも第1端20aと第2端20bの中間の位置である中心線20eの位置まで等幅である。中心線20eは、咬合具20の延伸方向に沿って延び、第1端20aと第2端20bから等距離にある線である。図6(e)の例では、中心線20eから第2端20bに向かって連続的に広がっている。したがって、図6(e)に示す非接合部20dは、正面視において、矩形と台形を繋げた形状となっている。また、図6(f)の例では、中心線20eから第2端20bまで幅W2で等幅になっている。図6に示したように、非接合部20dの形状として様々なパターンの形状を用いることができる。このため、非接合部20dの形状を変えるだけで、収容部11内の圧力をコントロールすることができる。
上記実施形態では、非接合部20dは、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁の間において、一部の狭い範囲にのみ形成されていたが、必ずしも、このような態様には限定されない。図7は、非接合部20dの変形例を示すパウチの正面図である。図8は、図7におけるE−E線に対応する断面図である。図7の例において、非接合部20dは、咬合具20の第2端20b側では、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17の内縁の全域に亘って一定の幅で形成されている。第2端20b側から形成される非接合部20dの幅については、適宜設定することができるが、雄部材21の第一基部21aのうち、雄型咬合部21bとの連接部分は、おもて面フィルム1に接合されていることが好ましい。
おもて面フィルム1と接合される雄部材21の第一基部21aは、第1端20aから第2端20bの間において、中央部で雄型咬合部21bと連接されており、中央部より第1端20a側、中央部より第2端20b側においては、雄型咬合部21bと連接されていないリブとなっている。図7の例では、中央部より第2端20b側におけるリブとなる部分において、第一基部21aがおもて面フィルム1と接合されていない非接合部20dとなっている。
一例として、第1端20aから第2端20bまでの距離L4=13mmで、その内訳が雄型咬合部21bとの連接部分5mm、第1端20a側、第2端20b側のリブがそれぞれ4mmとする。この場合、第2端20b側のリブの幅4mmに相当する部分が非接合部20dの一部として第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17まで形成されることになる。
図8の断面図に示すように、おもて面フィルム1との間で第2端20b側で非接合部20dが形成されていることにより、収容部11内の圧力が高まった場合に、第3縁部シール部16の内縁から第4縁部シール部17に亘る非接合部20dの第2端20b側の部分に蒸気が入り込む。このため、雄型咬合部21bと雌型咬合部22bの嵌合部分に加わる圧力を抑えることができる。これにより、パウチに対して、さらなる加圧を行うことが可能となる。また、図7に示した変形例の場合、非接合部20dの内、2つの接合部20cに挟まれた貫通孔の第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向の長さが、図1に示した場合より短い。すなわち、蒸気が抜けるための蒸通路が短い。このため、蒸気抜けの安定性が高まる。
<フィルムの詳細>
パウチのおもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3としては、積層フィルムを用いることができる。積層フィルムは、少なくとも、外側から、基材層、シーラント層を含む積層体である。例えば、積層フィルムは、外側から順に、基材層、印刷層、他の層(例えばバリア層)、シーラント層を積層して形成されている。印刷層、他の層は必須ではない。また、これらの各層を積層するために接着剤層を用いることもできる。シーラント層は、パウチの最内面を構成する層である。本実施形態に係るパウチは、熱に対する耐性を必要とされる。このため、基材層は、耐熱性をもつ材料からなることが好ましい。例えば、基材層の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ナイロンなどのポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。厚みは、10μm〜50μm程度である。基材層は、二軸延伸されていることが好ましい。
また、積層フィルムは、複数の基材層を備えていてもよい。複数の基材層として第1基材層、第2基材層を備えることができる。第1基材層、第2基材層としては、上記材料の中から、適宜組み合わせて採用することができる。例えば、最外層である第1基材層としてポリエチレンテレフタレートを用い、内層(シーラント層側)である第2基材層としてポリアミドを用いることができる。第2基材層は、一方の側縁から他方の側縁に向かって延伸されている。第2基材層としては、例えば、バリア性に優れたMXD(メタキシレンジアミン)を含む、ユニチカ株式会社製「エンブレム(登録商標)NC」を用いることができる。また、第2基材層として、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PC」や、ユニチカ株式会社製「エンブレット(登録商標)PCBC」などのポリエステルを用いてもよい。第1基材層と第2基材層は、例えばドライラミネート法を用いて積層することができる。
印刷層は、商品内容を表示したり美感を付与したりカット部分を表示したりするために設けられる。印刷層は、バインダーと顔料を含む印刷インキにより形成される。シーラント層は、積層フィルムのうち、製袋してパウチとするときの最も容器の内方となる側に配置される。シーラント層の材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体などのポリオレフィン系樹脂などが採用できる。シーラント層の厚みは、30μm以上150μm以下である。シーラント層は未延伸であることが好ましい。
積層フィルムは、他の層を含んでいてもよい。他の層は、基材層の外側に設けられていてもよいし、基材層とシーラント層の間に設けられていてもよい。他の層としては、水蒸気その他のガスバリア性、遮光性など、必要とされる機能に応じて、適切なものが選択される。例えば、他の層がガスバリア層の場合、酸化アルミニウムなどの金属酸化物や酸化珪素などの無機酸化物の蒸着層が設けられる。蒸着層は、基材層に積層してもよいし、シーラント層に蒸着してもよい。その他にも、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)や、ナイロンMXD6などの芳香族ポリアミドなどの、ガスバリア性を有する樹脂層を設けてもよい。各層は、ドライラミネート法や溶融押し出し法などを用いて積層することができる。
積層フィルムの層構成の具体例としては、例えば、基材層が1層のものとして以下のようなものが挙げられる。もちろん以下に限定されるものではない。
・透明蒸着延伸ナイロン(ONY)15μm/印刷層(インキ)/接着剤/直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)60μm(総厚79μm)
・透明蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)12μm/印刷層/接着剤/LLDPE80μm(総厚96μm)
また、基材層が2層のものとして以下のようなものが挙げられる。
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤/ONY15μm/接着剤/LLDPE50μm(総厚81μm)
・ONY15μm/印刷層/接着剤/透明蒸着PET12μm/接着剤/LLDPE80μm(総厚111μm)
・透明蒸着PET12μm/印刷層/接着剤/ONY15μm/接着剤/CPP50μm(総厚81μm)
・PET12μm/印刷層/接着剤/透明蒸着PET12μm/接着剤/CPP60μm(総厚88μm)
透明蒸着がなされた基材層は、バリア層としても機能する。積層フィルムの総厚は特に限定されないが、適度な蒸気抜きを行うためには、75μm以上130μm以下であることが好ましい。
<開封予定線>
図1に示したように、本実施形態では、第1縁部4と咬合具20の間に開封予定線12が形成されている。開封予定線12は、第1縁部4、咬合具20に平行に形成されている。開封予定線12は、基材層を貫通し、且つ、シーラント層を貫通しないハーフカット線である。ハーフカット線の場合、開封予定線12は、刃物を用いて形成してもよいし、レーザー加工により形成してもよい。また、ハーフカット線の場合、開封予定線12は、連続的に延びる線であってもよいし、断続的に延びる線であってもよい。また、開封予定線12は、パウチの第3縁部6から第4縁部7に至るように設けてもよい。
開封予定線12は、直進カット性フィルムで実現されていてもよい。直進カット性フィルムは、一方の方向に直線状に引き裂くことが可能なフィルムである。直進カット性フィルムは、MD方向(フィルムの流れ方向)における引張強度がTD方向(MD方向と直交する方向)における引張強度より大きくなっている。開封予定線12を直進カット性フィルムで実現する場合には、基材層およびシーラント層の少なくともいずれかに直進カット性フィルムを用いる。基材層に直進カット性フィルムを用いる場合、基材層として、例えば、ユニチカ株式会社製のエンブレット(登録商標)PCやエンブレム(登録商標)NCを用いることができる。なお、エンブレット(登録商標)PCのMD方向における引張強度は200MPaであり、TD方向における引張強度は180MPaである。また、シーラント層に直進カット性フィルムを用いる場合、シーラント層として、例えば、東レフィルム加工株式会社製のZK500Rを用いることができる。
直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、第1縁部4に沿った方向であれば、どの位置であっても開封することができる。このため、表示がなされていない場合には、どこから切るべきかの判断が難しい。そこで、直進カット性フィルムで開封予定線を実現する場合、開封予定線の表示を印刷により行う。例えば、図1に一点鎖線で示した開封予定線の位置に、実際に線を印刷する等して、開封予定線12の位置を定めることができる。
また、開封を容易にするために、開封予定線12に加えて、開封開始手段を設けるようにしてもよい。開封開始手段としては、ノッチとも呼ばれる切り込みや切り欠きにより実現することができる。開封開始手段としてノッチ(切り込みや切り欠き)を形成する場合は、第3縁部6、第4縁部7の少なくとも一方の開封予定線12に対応する位置に形成する。ピロー包装に多く見られるように、第3縁部6、第4縁部7が直線状でなく、いわゆるギザギザ状(交互に傾きが反転なる直線で結ばれた形状)である場合、2本の直線部分による切り欠き状のものが第3縁部6、第4縁部7に多数形成される。この場合、第3縁部6、第4縁部7の収容部11側に凹んだ当該切り欠き状の部分が開封開始手段として機能する。この場合、おもて面フィルム1、裏面フィルムの少なくとも一方に、印刷により開封予定線を形成しておくことができる。これにより、開封予定線に対応する第3縁部6、第4縁部7から開封を開始することができる。
開封予定線12として、ハーフカット線、直進カット性フィルム、印刷表示がない場合であっても、ノッチのような開封開始手段が、第3縁部6、第4縁部7の少なくとも一方に形成されている場合は、開封開始手段を通って第1縁部4および咬合具20と平行な線が開封予定線として定義される。
<寸法・サイズ>
次に、本実施形態に係るパウチの各部におけるサイズ(寸法)について説明する。図1に示す4つの距離(長さ)L1、L2、L3、L4、W3は適宜設定することができる。これらの距離によりパウチの各部におけるサイズが規定される。距離L1は、第1縁部4と第2縁部5との距離(長さ)である。すなわち、距離L1は、パウチの高さを示している。
距離L2は、第1縁部4から咬合具20の中心線20eまでの距離である。距離L3は、第2縁部5と折込部3aの距離(長さ)である。距離L4は、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向における第1端20aと第2端20bの距離である。したがって、距離L4は、第1縁部4に沿った方向に延びる咬合具20の幅である。距離W3は、第3縁部6と第4縁部7の距離である。したがって、距離W3は、高さ方向と交差するパウチの横幅である。
好ましい一例としては、L1=35mm、L2=30mm、L3=160mm、L4=13mm、W3=160mmである。
<使用方法>
図5に示したような本実施形態に係るパウチの使用方法について説明する。まず、開封予定線12に沿って、第1縁部4側を切り取り、パウチを開封する。続いて、咬合具20の嵌合を外す。すなわち、雄部材21と雌部材22の嵌合を外すことにより、収容部11に開口を形成する。そして、この開口から、例えば固形物や乾燥食品(乾燥麺、乾燥食材、粉末調味料、ドライフルーツ)等の内容物が収容された収容部11内に水や調味料を加える。そして、パウチを再封する。すなわち雄部材21と雌部材22を嵌合させて、開口を閉じる。
水や調味料を投入して再封した後、第2縁部5を下方して電子レンジ内に載置する。そして、電子レンジによる加熱を行う。次に、電子レンジを利用して内容物が充填されたパウチを加熱する。これによって、収容部11内の温度が高くなり、収容部11内の水分が蒸発して収容部11内の圧力が増加する。
収容部11内の圧力が増加すると、収容部11内から受ける力によっておもて面フィルム1及び裏面フィルム2が外側に膨らむ。この際、収容部11においては、収容部11を画成する第3縁部シール部16、第4縁部シール部17、第1底部シール部15a、開閉機構である咬合具20に、収容部11の中心から外側に向かう方向からの力が加わる。
この状態から、電子レンジによる加熱が続き、収容部11内の圧力が高くなると、収容部11から受ける力によって、おもて面フィルム1及び裏面フィルム2が外側にさらに膨らむ。ここで本実施形態のパウチでは、咬合具20の雄部材21とおもて面フィルム1の間で接合されていない非接合部20dが存在するため、この非接合部20dから蒸気が抜け出す。この蒸気は、咬合具20の第2端20b側から入り、咬合具20の第1端20a側から抜ける。第1端20aにおける非接合部20dの幅W1は、第2端20bにおける非接合部20dの幅W2より狭いため、抜ける速度は緩やかであり、少しずつ蒸気が抜けていく。このため、収容部11内では、蒸気が充満した状態が長く続き、食材を十分に蒸らすことができる。第1端20aにおける非接合部20dの幅W1を、第2端20bにおける非接合部20dの幅W2より適度に小さくしておくことにより、非接合部20d付近に過剰な力が加わらず、雄部材21と雌部材22の嵌合が外れてしまうことを抑制できる。
所定時間の加熱後、適度な水分を吸収した食材は、適度な弾力を備え、ほどよい食感となる。このようにして、本実施形態に係るパウチを使用することにより、簡単に内容物である食材の調理を行うことが可能となる。
以上、本発明第1の実施形態について説明したが、おもて面フィルム1と裏面フィルム2は、説明の便宜上、「おもて」と「裏」を定めたものである。おもて面フィルム1と裏面フィルム2は、互いに対称であるため、どちらを「おもて」として、どちらを「裏」としてもよい。第3縁部6と第4縁部7も互いに対称であるため、どちらを第3縁部とし、どちらを第4縁部としてもよい。
上記実施形態では、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3を、それぞれ3枚の別体のフィルムとしてパウチを構成するようにしたが、2枚や1枚のフィルムで構成してもよい。例えば、おもて面フィルム1と底面フィルム3と裏面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いてもよいし、おもて面フィルム1を構成するフィルムと、裏面フィルム2と底面フィルム3が連設されたフィルムの計2枚のフィルムを用いてもよい。おもて面フィルム1と底面フィルム3と裏面フィルム2が連設された1枚のフィルムを用いた場合、第2縁部5においてシール部を形成せず、1枚のフィルムを第2縁部5で2回、折込部3aで1回折り返すことにより、底部ガセット部9を形成することができる。この場合、第1縁部4側の開口から内容物を充填した後、第1縁部シール部14を形成してパウチを封止する。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。図9は、本発明第2の実施形態に係るパウチを示す正面図である。図10は、本発明第2の実施形態に係るパウチを示す背面図である。第1の実施形態と同様の箇所については、同一符号を付して説明を省略する。第2の実施形態に係るパウチは、内容物を充填するための開口である充填口の位置が第1の実施形態と異なる。第2の実施形態では、内容物を充填するための開口が第1縁部4側ではなく、第4縁部7側に存在する。
第2の実施形態に係るパウチも、第1実施形態と同様、おもて面フィルム1と、おもて面フィルム1と同一形状の裏面フィルム2と、略長方形状の底面フィルム3を備えている。また、開閉機構となる咬合具20も第1実施形態と同様に備えており、咬合具20の雄部材21とおもて面フィルム1との非接合部は、図6に示したような形状とすることができる。
第2の実施形態のパウチでは、第4縁部7において、咬合具20の第2端20bと折込部3aの間の一部が未シール状態であり、第4縁部シール予定部17a(一点鎖線より左側)となっている。また、第3縁部6において、第4縁部シール予定部17aと対向する位置には、第3縁部未シール部16aが位置している。第3縁部未シール部16aを設けることにより、パウチを製造する際に、充填口となる第4縁部シール予定部17aを確実に形成し、且つ、フィルムにおける廃棄する部分を少なくすることができる。
第2の実施形態のパウチにおいては、図9、図10に示したようにシールされていない第4縁部7側の開口を介して内容物が収容された後、第4縁部シール予定部17aに第4縁部シール部17が形成され、パウチが封止される。図11は、内容物を充填し、封止した後のパウチの第2の実施形態の正面図である。なお、図示の都合上、内容物は省略してある。これにより、第4縁部シール部17は、第4縁部7に沿って第1縁部4から第1底部シール部15aの上端に亘って形成される。第4縁部シール予定部17aに形成した部分は、充填前に形成された第4縁部シール部17とシール幅が異なることがあり、広くなる場合もある。収容部11は、第1縁部4と、第1底部シール部15aの内縁と、第3縁部シール部16の内縁と、第4縁部シール部17の内縁と、で画成される。
その他の特徴は、第1の実施形態と同様であり、開閉機構である咬合具20は、互いに嵌合する雄部材21と雌部材22とからなり、雄部材21と雌部材22は、おもて面と裏面の異なる一方に接合されており、雄部材21と雌部材22の少なくとも一方は、第1縁部4と第2縁部5を結ぶ方向に開閉機構である咬合具20を貫通する非接合部20dを有し、第1縁部4側の端部である第1端20aにおける非接合部20dの幅は、第2縁部5側の端部である第2端20bにおける非接合部20dの幅よりも小さい。
図9、図10、図11に示した例では、第3縁部6に第3縁部シール部16を先に形成しておき、第4縁部7側を内容物充填用の開口としたが、第3縁部6と第4縁部7は互いに対称であるため、第4縁部7に第4縁部シール部17を先に形成し、第3縁部6側を内容物充填用の開口としてもよい。ただし、充填および封止後は、第3縁部6、第4縁部7どちらの側にもシール部が形成されて封止されることになる。
<実施例1>
基材層として厚み12μmの透明蒸着PETフィルム、シーラント層として厚み60μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを用いた。具体的には、まず、基材層となる厚み12μmの透明蒸着PETフィルムの内面側に印刷層を形成した。印刷層としては、開封予定線12の位置を示す線分の印刷も含まれている。その後、接着剤層を介して印刷層側の面と厚み15μmの延伸ナイロン(ONY)フィルムを貼り合わせた。さらに、接着剤層を介してONYフィルム側の面と厚み60μmのCPPフィルムを貼り合わせた。この結果、透明蒸着PET/印刷層/接着剤層/ONY15μm/接着剤層/CPP60μmの層構成となる積層フィルムである包装材料が得られた。接着剤層は、アクリルポリオールとイソシアネート化合物との硬化物である。
得られた包装材料である積層フィルムを、160mm×160mmに切り出しておもて面フィルム1と裏面フィルム2を形成した。おもて面フィルム1と裏面フィルム2には、開封予定線12として基材層のみを貫通するハーフカット線を形成した。続いて、積層フィルムを、160mm×70mmに切り出して底面フィルム3を形成した。さらに、シーラント層であるCPPと相溶性を有するポリプロピレン製の咬合具20を用意した。咬合具20の幅L4は13mmとした。雄部材21と雌部材22の間に遮熱板(図示省略)を介在させてヒートシールして、おもて面フィルム1の内面側に雄部材21、裏面フィルム2の内面側に雌部材22をそれぞれ接合した。おもて面フィルム1の内面側においては、図6(a)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aにおける幅W1から第2端20bにおける幅W2まで連続的に大きくなるような形状とし、W1=20mm、W2=25mmとした。
続いて、おもて面フィルム1、裏面フィルム2、底面フィルム3を用いて図1に示した第1の実施形態に係るパウチ(第1縁部シール部14が形成されていない状態のパウチ)を形成した。その後、第1縁部4側から収容部11に内容物を充填した。
そして、第1縁部シール部14を形成して、図5に示すパウチを形成した。第1縁部シール部14のシール幅を10mm、第1底部シール部15aと第2縁部5の距離が最短となる位置のシール幅を5mm、第3縁部シール部16、第4縁部シール部17のシール幅を6mmとした。折込部3aからパウチの第2縁部5までの距離L1は35mm、第1縁部4から咬合具20の中心線20eまでの距離L2は30mm、第1縁部4と第2縁部5の距離L3は160mm、第3縁部6の内縁と第4縁部7の距離W3は160mm、とした。
<実施例2>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図6(b)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aにおける幅W1から第2端20bにおける幅W2まで連続的に大きくなるような形状とし、W1=10mm、W2=30mmとした以外は、実施例1と同様にして、第1の実施形態に係るパウチを形成した。
<実施例3>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図6(c)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aにおける幅W1から第2端20bにおける幅W2まで連続的に大きくなるような形状とし、W1=10mm、W2=20mmとした以外は、実施例1と同様にして、第1の実施形態に係るパウチを形成した。
<実施例4>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図6(d)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aにおける幅W1から第2端20bにおける幅W2まで連続的に大きくなるような形状とし、W1=5mm、W2=30mmとした以外は、実施例1と同様にして、第1の実施形態に係るパウチを形成した。
<実施例5>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図6(e)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aから第1端20aと第2端20bの中間の位置まで等幅W1とし、中間の位置から第2端20bに向かって連続的に大きくなるような形状とし、W1=10mm、W2=30mmとした以外は、実施例1と同様にして、第1の実施形態に係るパウチを形成した。
<実施例6>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図6(f)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aから第1端20aと第2端20bの中間の位置まで等幅W1とし、中間の位置から第2端20bまで等幅W2となるような形状とし、W1=5mm、W2=30mmとした以外は、実施例1と同様にして、第1の実施形態に係るパウチを形成した。
<比較例1>
図12は、比較例の場合の図1における破線状の矩形D内の部分拡大図である。おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図12(a)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aから第2端20bまで等幅とし、W1=10mm、W2=10mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。
<比較例2>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図12(b)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aから第1端20aと第2端20bの中間の位置まで連続的に大きくなり、中間の位置から第2端20bに向かって連続的に小さくなるような形状とし、W1=10mm、W2=10mm、中間の位置における幅W3=20mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。
<比較例3>
おもて面フィルム1の内面側における非接合部20dの形状を、図12(c)に示したように、非接合部20dの幅が、第1端20aから第1端20aと第2端20bの中間の位置まで連続的に小さくなり、中間の位置から第2端20bに向かって連続的に大きくなるような形状とし、W1=20mm、W2=20mm、中間の位置における幅W3=10mmとした以外は、実施例1と同様にして、パウチを形成した。
<加熱実験>
実施例と比較例のパウチについて、加熱実験を行った。まず、開封予定線12に沿って、第1縁部4側を切り取って開封し、乾燥ショートパスタと粉末調味料(併せて85g)の入っている収容部11に水を150cc加えた。そして、雄部材21と雌部材22を嵌合して開口を閉じることによりパウチを再封した。その後、第2縁部5を下方にした状態で電子レンジ内に載置し、500Wで3分加熱した。加熱後、蒸気抜けについて上手く抜けているか否かについて、パウチの膨らみの程度を目視確認するとともに、雄部材21と雌部材22の嵌合状態について、雄部材21と雌部材22の嵌合が外れているか否かを目視確認した。蒸気抜けについては、パウチの膨らみの程度が適当である場合に、蒸気抜けが適切であるとして〇とし、パウチの膨らみが大きすぎる場合は、蒸気抜けしにくいものとして△とし、パウチの膨らみがさらに過剰である場合は、ほとんど蒸気抜けしないものとして×として評価した。雄部材21と雌部材22の嵌合状態については、雄部材21と雌部材22の嵌合が外れていない場合を〇とし、雄部材21と雌部材22の嵌合が外れている場合を×として評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 2021160749
表1に示したように、第1縁部側の端部における非接合部の幅W1が、第2縁部側の端部における非接合部の幅W2よりも小さい実施例1〜6では、いずれも良好な調理結果が得られた。一方、第1縁部側の端部における非接合部の幅W1が、第2縁部側の端部における非接合部の幅W2よりも小さい比較例1〜3では、良好な調理結果が得られなかった。この結果、第1縁部側の端部における非接合部の幅W1が、第2縁部側の端部における非接合部の幅W2よりも小さいパウチで、良好な蒸気抜けが実現できていることが確認できた。また、実施例1〜6では、第1縁部側の端部における非接合部の幅W1は、いずれも20mm以下である。この結果より、第1縁部側の端部における非接合部の幅W1が20mm以下である非接合部を備えたパウチは、良好な蒸気抜けが実現できていることが確認できた。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、底面フィルム3を備え、底部ガセット部9を設けるようにしたが、必ずしも底部ガセット部を設ける必要はなく、おもて面フィルム1、裏面フィルム2により収容部11が構成される形態であってもよい。
1・・・おもて面フィルム
2・・・裏面フィルム
3・・・底面フィルム
3a・・・折込部
3f・・・底面フィルムの第1部分
3g・・・底面フィルムの第2部分
4・・・第1縁部
5・・・第2縁部
6・・・第3縁部
7・・・第4縁部
9・・・底部ガセット部
9a・・・第1ひだ部
9b・・・第2ひだ部
11・・・収容部
12・・・開封予定線
14・・・第1縁部シール部
14a・・・第1縁部シール予定部
15・・・底部シール部
15a・・・第1底部シール部
15b・・・第2底部シール部
16・・・第3縁部シール部
16a・・・第3縁部未シール部
17・・・第4縁部シール部
17a・・・第4縁部シール予定部
20・・・咬合具(開閉機構)
20a・・・(咬合具の)第1端
20b・・・(咬合具の)第2端
20c・・・接合部
20d・・・非接合部
20e・・・中心線
21・・・雄部材
21a・・・第一基部
21b・・・雄型咬合部
22・・・雌部材
22a・・・第二基部
22b・・・雌型咬合部

Claims (5)

  1. おもて面フィルムと裏面フィルムの間に収容部を有するパウチであって、
    第1縁部と、
    前記第1縁部と対向する第2縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間に延びる第3縁部および第4縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間において、前記第1縁部寄りに形成された開閉機構と、を有し、
    前記開閉機構は、互いに嵌合する第1部材と第2部材とからなり、
    前記第1部材と前記第2部材は、前記おもて面フィルムと前記裏面フィルムの異なる一方に接合されており、
    前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方は、前記おもて面フィルムまたは前記裏面フィルムと接合されていない部分であって、前記第1縁部と前記第2縁部を結ぶ方向に前記開閉機構を貫通する非接合部を有し、
    前記第1縁部側の端部における前記非接合部の幅は、前記第2縁部側の端部における前記非接合部の幅よりも小さい、パウチ。
  2. 前記第1縁部側の端部における前記非接合部の幅は、20mm以下である、請求項1に記載のパウチ。
  3. 前記非接合部は、前記第1縁部側の端部と前記第2縁部側の端部の中間である部分を含む中央部分において、前記収容部の第3縁部側の内縁と前記第4縁部側の内縁の間に亘って接合されていない帯状非接合部を含み、
    前記非接合部の幅は、
    前記帯状非接合部以外の部分において、前記第1縁部側の端部から前記第2縁部側の端部まで連続的に広がる、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
  4. 前記非接合部の幅が第1縁部側の端部から所定長に亘って等幅である、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
  5. 前記非接合部は、前記第1部材の前記第2縁部側の端部から所定の範囲内において、前記収容部の第3縁部側の内縁と前記第4縁部側の内縁の間に亘って形成されている、請求項1または請求項2に記載のパウチ。
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