JP6217134B2 - 包装袋 - Google Patents

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本発明は、喫食用容器を兼ねた包装袋、詳しくは、充填物が包装袋に入った状態で電子レンジ等により加熱調理することができ、加熱調理後、上記包装袋を充填物の表面より上の位置で切り取り易くし、調理された充填物を、他の食器等に移し替えることなく、食器として使用可能な喫食容器を兼ねた包装袋に関する。
従来、平袋、ピロー袋、自立袋等の包装袋に充填された調理済み冷凍食品、チルド食品等の充填物を包装袋から取り出すことなく包装袋を調理器具代わりにして、包装袋のままで電子レンジ等で加熱調理し、調理後、充填物を食器等に移して喫食することが一般的に行われている。この包装袋は、加熱直前に電子レンジの中での破裂を防止するために包装袋の一部を開封する必要があるが、近年、自動的に水蒸気を逃がす通気孔が形成されるようにしたものが多用されている。平袋としては、上部の外シール部から下方に横部の外シール部に略平行に縦状の、パウチ上部を切り取るための切り取り線と交差する内シール部を形成し、内シール部内に縦状に切り込み線を設け、内シール部内の切り込み線が通気孔の役目を果たす電子レンジ用パウチが知られている(例えば、特許文献1参照)。ピロー袋としては、背シール部が、高温によって熱溶着された強い接着性を有する高接着部分と、電子レンジにて食品を加熱した際の水蒸気圧によって開封されるように低い温度で熱溶着された接着性の弱い低接着部分とを有し、低接着部分が電子レンジで加熱する際に、通気孔となる電子レンジ加熱用食品の収容袋が知られている(例えば、特許文献2参照)。自立袋としては、上辺と下辺と背側に熱接着部を有し、左右両側にガセット部を有するガセットタイプの袋であって、上辺の熱接着部に連接して蒸気抜き手段が形成され、かつ、左右両側のガセット部が開くことにより自立可能な形態の包装袋が知られている(例えば、特許文献3参照)。
ピロー袋や平袋に比べ、自立袋は自立させた状態で電子レンジで加熱調理できるので、充填物が液状物を含む食品の場合、電子レンジで加熱中に液体が漏れることがなく便利な形態である。しかし、いずれの形態の袋であっても包装袋のまま電子レンジで加熱調理後、充填物を食器に移し替えて食卓に供するものであり、食器への盛りつけや食後の食器洗いの手間がかかり面倒であるという問題がある。
特開2001−328651号公報 特開平9−142541号公報 特開2005−306426号公報
そこで本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは包装袋を開封することにより包装袋に充填物が充填された状態で電子レンジにより加熱調理することができ、加熱調理後、喫食用容器として使い勝手のよい位置で容易に引き裂き切断することができる喫食用容器を兼ねた包装袋を提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、左側端シール部、右側端シール部、上端シール部、下端シール部を備え、充填される食品を自立状態で加熱することができる喫食用容器を兼ねる包装袋であって、前記包装袋が少なくとも基材層と熱接着性樹脂層とを備え、前記包装袋の左右方向に直線開封性を有する積層体で形成され、上端シール部の内側縁部より下端シール部の内側縁部に至る前記包装袋の左右方向中央の高さにおける上端シール部の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置に至る第一開封予定領域と上端シール部の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置より2/3の位置に至る第二開封予定領域とを有することを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の包装袋において、左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の前記第一開封予定領域および第二開封予定領域に対応する位置に開封開始手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の本発明は、左右側端シール部に内側に膨出した膨出シール部を備え、第二開封予定領域が膨出シール部を外した位置にあることを特徴とするものである。
本発明の包装袋によれば、固体と粉末の充填物、例えば、粉末食品(スープの素など)と乾燥食品(パスタ、即席麺、膨化米飯など)の組合せ等の充填物の場合、水または熱水を包装袋内に注入して加熱調理することになるが、このような充填物であっても自立状態で電子レンジ等により加熱調理することができるので加熱調理時に包装袋の開口部より液体等が吹き零れることがなく、電子レンジ内を汚染することがない。
また少なくとも基材層と熱接着性樹脂層とを備え、包装袋の左右方向に直線開封性を有する積層体で包装袋が形成されているので、包装袋を第一開封予定領域および第二開封予定領域で容易に直線的に引き裂くことができる。さらに、第二開封予定領域を有しているので加熱調理後、第二開封予定領域内の使い勝手のよい位置で包装袋を直線的に引き裂き切断できるので包装袋を喫食用容器に兼用できる。
また、請求項2に記載の本発明は、左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の前記第一開封予定領域および第二開封予定領域に対応する位置に開封開始手段を有する構成とすることにより、開封開始がスムーズになり、開封開始手段を起点として左右方向に包装袋を容易に引き裂いて開封することができる。
また、請求項3に記載の本発明は、左右側端シール部に内側に膨出した膨出シール部を備える構成とすることにより、加熱調理後、膨出シール部を指で摘んで電子レンジより取り出すことができ、加熱された充填物の熱が手に伝わり難いので火傷する恐れがない。また、熱さに驚いて包装袋を放して落下させることがないので安心である。
本発明に係る包装袋の一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る包装袋の積層体の構成例を示す断面図である。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明に係る包装袋の一実施形態を示す正面図、図2は本発明に係る包装袋の積層体の構成例を示す断面図であり、図中の1は包装袋、2は左側端シール部、3は右側端シール部、4は上端シール部、5は下端シール部、6は第一開封予定領域、6aはノッチ、7は第二開封予定領域、7’は第二開封予定領域の上部領域、7’’は第二開封予定領域の下部領域、7aはノッチ、8は膨出シール部、8a、8bは基部、20は積層体、21は基材層、22は印刷層、23は中間層、24は熱接着性樹脂層、Sは胴材、Bは底材、wは包装袋の外寸幅、hは包装袋の外寸高さ、gは底材の折込幅、b1は膨出シールの基部間の長さ、b2は左右側端シール部の内側縁部より膨出する長さ、sは上端シール部、左側端シール部、右側端シール部のシール幅、lは上端シール部の内側縁部から下端シール部の内側縁部の包装袋1の左右方向の中央に至る長さ、h1は上端シール部の内側縁部と第一開封予定領域のノッチの位置との間の長さ、h2は上端シール部の内側縁部と第二開封予定領域のノッチの位置との間の長さをそれぞれ示す。
本発明の包装袋の一実施形態は、図1に示すように、包装袋1は、左側端シール部2、右側端シール部3、上端シール部4、下端シール部5を備え、充填物である食品が自立状態で電子レンジ等により加熱調理ができる喫食用容器を兼ねるものである。
包装袋1は、前面および背面の2枚の矩形状の積層体からなる胴材Sと1枚の底材Bで構成され、2枚の胴材Sを対向して配置し、下端部に内側に折り込んだ底材Bを挿入し周縁を熱接着し、左側端シール部2、右側端シール部3、上端シール部4、下端シール部5を設けたものであり、包装袋1に充填物を充填し自立状態としたとき、前面および背面の2枚の胴材Sが胴部を形成し、底材Bが底部を形成し、舟形状に熱接着され形成された下端シール部5が胴部と底部を共有する構成であり、底部に折り込まれた底材Bが拡がり自立状態が保持されるツーピースタイプ(胴材と底材が分離されており2パーツとなっている)のスタンディングパウチと呼ばれるものである。上端シール部4は充填物を充填する前は未シールで開口した状態であり、包装袋1に内容物を充填した後、熱接着して密封される。また、包装袋1の形態は、自立状態が保持できれば図1に示す包装袋に限定されるものではなく、1枚の積層体で胴部、底部を形成するワンピースタイプ(胴材と底材が連続しており1パーツとなっている)のスタンディングパウチやガセット袋等でもよい。
包装袋1は、図1に示すように、上端シール部4の内側縁部より下端シール部5の内側縁部に至る包装袋1の左右方向中央の高さにおける上端シール部4の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置に至る第一開封予定領域6と、上端シール部4の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置より2/3の位置に至る第二開封予定領域7とを有している。第一開封予定領域6に対応する位置の左側端シール部2、右側端シール部3に開封開始手段としてノッチ6aが施されている。後述するが積層体が包装袋1の左右方向に直線開封性を有しているのでノッチ6aを施さなくても開封できるが、開封開始がスムーズで容易に開封できるので開封開始手段を施す方が好ましい。また、施す位置は、上端シール部4の内側縁部の近傍が好ましい。ノッチ6aは、固体と粉末の充填物、例えば、粉末食品(スープの素など)と乾燥食品(パスタ、即席麺、膨化米飯など)の組合せ等の充填物の場合、小袋に封入された粉末食品が充填物とされている場合には取り出したり、あるいは加熱調理する前に取り出した小袋の粉末食品と、水または熱水を包装袋1内に注入するために包装袋1を開封するきっかけとなるものである。また、小袋が充填物とならずに包装袋1とは別添される場合もある。
本発明において、上端シール部の内側縁部を基準とした高さを比率で示す場合、上端シール部4の内側縁部から下端シール部5の内側縁部の包装袋1の左右方向の中央に至る長さlに対する上端シール部の内側縁部を基準とした任意の位置の長さの比率を示すものとする。したがって、第一開封予定領域6の上下方向の長さはl/3であり、第二開封予定領域7の上下方向の長さもl/3で表せる。
第二開封予定領域7には、左右側端シール部2、3に内側に膨出した膨出シール部8をそれぞれ備えている。膨出シール部8の上側基部8aと第二開封予定領域7の上限との間の第二開封予定領域7に対応する位置の左右側端シール部2、3に開封開始手段としてノッチ7aが施されている。もちろん、後述するが積層体が包装袋1の左右方向に直線開封性を有しているのでノッチ7aを設けなくても開封できるが、開封開始がスムーズで容易に開封できるので開封開始手段を施す方が好ましい。左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の第二開封予定領域7に対応する位置に開封開始手段を有しているが、第二開封予定領域7の中でも、膨出シール部8の上側基部8aを通る包装袋1の左右方向の直線と第二開封予定領域7の上限とで囲まれた上部領域7’または膨出シール部8の下側基部8bを通る包装袋1の左右方向の直線と第二開封予定領域7の下限とで囲まれた領域7’’に対応する位置に設ける方がより好ましく、上部領域7’に設ける方がさらに好ましい。さらに上部領域7’において膨出シール部8の上側基部8aを通過する包装袋1の左右方向の直線との交点の近傍に設ける方がより一層好ましい。なぜなら、上部領域7’に対応する領域に開封開始手段としてのノッチ7aを設けると一方の手指で膨出シール部8を摘み、他方の手指で加熱された内容物より遠い位置となる左右側端シール部2、3のいずれかを摘み開封できるので火傷する危険性が少なく安心して積層体を引き裂くことができる。つまり、第二開封予定領域7は膨出シール部8を外した位置、すなわち、上部領域7’又は下部領域7’’であることが好ましく、上部領域7’である方がより好ましい。
ノッチ7aは、加熱調理後、包装袋1を左右方向に直線的に切断するきっかけとして包装袋1をそのまま食器として使用できる作用を有している。
以上、開封開始手段としてノッチ6a、7aは左側端シール部2又は右側端シール部3の少なくとも一方に有しておればよい。図1には開封開始手段としてVノッチの例を示したが、ノッチの形状はこれ以外にU形、I形、又はUV(亀甲)形の形状でもよい。また、ノッチ以外に開封開始手段としてマジックカット(商標登録)や傷痕群等を部分的あるいは連続して形成し任意の位置で引き裂き開始ができるものでもよい。但し、この場合、印刷等により開封位置を明示することが肝要である。
包装袋1の使用方法は、電子レンジや熱水注入等による加熱調理に先立ち、上方のノッチ6aを開封開始起点として積層体を切断して、包装袋1の上方の一部又はすべてを開封する。その後、包装袋1内の充填物を電子レンジや熱水注入等によって所定時間加熱調理する。なお、包装袋1内の充填物がさらに内袋等で包装されている場合、あるいは、包装袋1内の充填物に混合する内容物が別袋で添付されている場合には、それぞれの内容物の包装を取り除いてから包装袋1内に投入する。
加熱調理完了後、一方の手指で膨出シール部8を摘み、他方の手指で一方の手指で摘んだ膨出シール部8の近傍のノッチ7aの上部の左右側端シール部2、3のいずれかを摘み、当該包装袋1を左右方向に直線的に切断して、適切な深さになった当該包装袋1を食器として使用して、電子レンジや熱水注入等で加熱調理された充填物を喫食する。他方の手指で摘む左右側端シール部2、3のいずれかは加熱調理された内容物より遠い位置となり火傷する危険性が少ないので安心して積層体を引き裂くことができる。
次に本発明に係る包装袋1に使用する積層体について図2を参照しながら説明する。
図2に示すように包装袋1に使用する積層体20は、例えば、基材層21、中間層23、熱接着性樹脂層24が順に積層されている。基材層21の中間層23に積層される面には印刷層22が形成されている。基材層21、中間層23又は熱接着性樹脂層24のうち、少なくとも1層以上が直線開封性を有している。
積層体20の基材層21としては、包装袋1を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等に優れた性質を有する合成樹脂製フィルムを用いることができ、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等のフィルムや出発原料を植物由来とする例えばポリ乳酸系の二軸延伸フィルム等を用いることができる。あるいは、上記のフィルムにポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール等のガスバリア性樹脂組成物を塗布してガスバリア層を設けたもの、あるいは、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の無機物を蒸着して蒸着層を設けたものを用いることができる。また、これらのフィルムとしては、一軸方向ないし二軸方向に延伸したフィルムが使用できる。直線開封性の観点から縦一軸方向延伸したフィルムが好ましい。また、基材層21を構成するフィルムの厚さとしては、基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよいのであって、コストなどを勘案して決めればよいが、通常、9〜50μm程度である。直線開封性を有する基材を具体的に例示すると、東レ(株)製のトレファンBO YTシリーズ、電気化学工業(株)製のカラリヤン、東京インキ(株)製のハイブロン、ノーブレン、出光ユニテック(株)製のユニアスロン、ユニチカ(株)製のエンブレムNC、エンブレットPCが挙げられる。
また、中間層23としては、剛性やガスバリアー性等が包装条件、輸送条件、内容物の保護機能条件により要求される場合に設けるものであり、上記基材層に用いられるフィルム、上記ガスバリア層又は蒸着層を設けた上記フィルム等が使用できる。また、これらのフィルム等を一種以上組み合わせて積層したものでもよい。
また、熱接着性樹脂層24としては、熱により溶融して相互に溶着し得る熱接着性樹脂から形成された層であり、直線開封性を有しているフィルムが好ましい。例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸エステル共重合体、エチレン−プロピレンインパクトコポリマーとプロピレン−ブテンエラストマーまたはエチレン−ブテンエラストマーを含む樹脂組成物、エチレン−プロピレンインパクトコポリマーとプロピレン−ブテンエラストマーとエチレン−ブテンエラストマーを含む樹脂組成物、非晶性ポリエステル系等の樹脂を用いることができ、これらの樹脂に易引き裂き性を付与することにより熱接着性樹脂層24とすることができる。
上記樹脂の中でエチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−プロピレン共重合体、若しくはこれらの樹脂にエラストマーを含む樹脂組成物が好ましく、前記樹脂組成物に更にエチレン−プロピレンブロック共重合体を含めた樹脂組成物がより好ましい。また、易引き裂き性を付与する技術としては例えば、上記樹脂あるいは樹脂組成物を一軸方向に延伸し一軸延伸フィルムとする技法等が挙げられる。
上記基材層、中間層、熱接着性樹脂層を包装される内容物に対して要求される化学的保護機能(酸素透過度、水蒸気透過度等)や物理的保護機能(引張強度、ヒートシール強度、衝撃強度、突刺し強度、落下強度等)、輸送条件や経済性等を勘案し適宜、選択し積層すればよい。もちろん、中間層を省略して基材層と熱接着性樹脂層を積層した積層体も使用できる。
本発明は基材層21、中間層23又は熱接着性樹脂層24のうち、少なくとも1層以上に直線開封性を付与することにより、積層体20が直線開封性を有するので、例えば、積層体に傷等の手段により開封予定位置に弱化層を設ける従来技術とは異なり、傷等を設けないので積層体のバリア性の低下を招く恐れがなく、さらに製袋時に表裏積層体の弱化線の位置合わせズレが生じ開封し難くなる恐れもなく、開封開始がスムーズに、より確実に行える。
製袋方法としては、上記の積層体の熱接着性樹脂層面を対向させて折り重ね外周縁をヒートシールし、例えば、三方シール包装袋、四方シール包装袋、合掌貼り包装袋(ピロー包装袋)、ガセット包装袋、平底包装袋、角底包装袋、ワンピースタイプスタンディングパウチ等の形態の自立袋(図示せず)を製造する。あるいは二枚の積層体の内層面同士を重ね合わせ、その外周縁をヒートシールし、例えば、三方シール包装袋、四方シール包装袋、平底包装袋、角底包装袋、ツーピースタイプスタンディングパウチ等の形態の自立袋(図示せず)を製造する。上記ヒートシールの方法は公知のものであり、例えば、所定形状を備えた熱板ヒートシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明についてさらに詳述する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
基材層21として、厚さ15μmの直線引き裂き性を有する延伸ナイロンフィルム<ユニチカ株式会社製、エンブレムNC>(ON)、熱接着性樹脂層24として、厚さ30μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)を用い、2液硬化型ウレタン接着剤を用いてドライラミネーション法(DL)により積層し、ON/DL/CPPなる構成の積層体20を得た。
上記積層体20を胴材Sおよび底材Bに用いて、図1に示すように、例えば、包装袋の外寸が高さh=170mm、幅w=160mm、底材Bの折込幅g=45mmのツーピースタイプスタンディングパウチである包装袋1を作製した。
ノッチ7aは第二開封予定領域の上部領域7’内の膨出シール部8の上側基部8aの上側近傍に設けた。包装袋1のその他の寸法および各部位の位置は以下の通りとした。
上端シール部のシール幅s=10mm
左側端シール部のシール幅s=10mm
右側端シール部のシール幅s=10mm
上端シール部の内側縁部と下端シール部の内側縁部間の包装袋1の左右方向中央の長さl=150mm
下端シール部:包装袋1の左右方向の中央部のシール幅が10mm、左右側端のシール幅が45mmの舟形シール
第一開封予定領域のノッチ6aの位置:上端シール部の内側縁部よりの長さh1=5mm
第二開封予定領域のノッチ7aの位置:上端シール部の内側縁部よりの長さh2=55mm
膨出シールの基部間の長さb1=30mm
左右側端シール部の内側縁部より膨出する長さb2=10mm
膨出部の上部基部の位置:上端シール部の内側縁部より60mm
〔実施例2〕
基材層21として、厚さ12μmの直線引き裂き性を有する延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム<ユニチカ株式会社製、エンブレットPC>(PET)、中間層23として厚さ15μmの直線引き裂き性を有する延伸ナイロンフィルム<ユニチカ株式会社製、エンブレムNC>(ON)、熱接着性樹脂層24として、厚さ30μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)を用い、2液硬化型ウレタン接着剤を用いてドライラミネーション法(DL)により順に積層し、PET/DL/ON/DL/CPPなる構成の積層体20を得た。その他は実施例1と同様にして包装袋1を作製した。
〔実施例3〕
基材層21として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に酸化アルミニウムを蒸着した透明蒸着フィルム(VMPET)、中間層23として厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ON)、熱接着性樹脂層24として、オレフィン系樹脂組成物を熱溶融押出しすることによりシートに成形し、さらに縦一軸延伸することにより得られた厚さ60μmの縦一軸延伸フィルム(OF:延伸フィルム)を用い、透明蒸着フィルムの蒸着面と二軸延伸ナイロンフィルムの一方の面および二軸延伸ナイロンフィルムの他方の面と縦一軸延伸フィルムを順に2液硬化型ウレタン接着剤を用いてドライラミネーション法(DL)により積層し、VMPET/DL/ON/DL/OFなる構成の積層体20を得た。
上記で作製した実施例1〜3の包装袋1のそれぞれには、ペンネ50gと小袋に封入された調味用粉末ソース10gを未シールの上端シール部より充填し、上端シール部4で密封シールした。つぎに第一開封予定領域のノッチ6aより積層体を引き裂き切断し、包装袋1を開封し、小袋を取り出し開封して、封入された調味用粉末ソースだけを包装袋の中へ再び戻し、さらに水50gを包装袋内に注ぎ、包装袋内にはペンネと調味粉末ソースと水が混在する状態とした。ノッチ6aより、左右方向に積層体を引き裂くと実施例1〜3のいずれの包装袋とも直線的に容易に引き裂くことができ、水の注入も簡単に行うことができた。その後、実施例1〜3の包装袋の各々について電子レンジ内に自立させて収納し、600W出力で,5分間加熱した。そして、一方の手指で膨出シール部を摘み、他方の手指でノッチ7aの近傍の上側を摘み引き裂いたところ、実施例1〜3のいずれの包装袋とも手指が熱すぎると感じることなく、容易に引き裂き切断できた。しかも直線的に引き裂くことができ、包装袋をそのまま食器として使用でき、内容物を食することができた。
1 包装袋
2 左側端シール部
3 右側端シール部
4 上端シール部
5 下端シール部
6 第一開封予定領域
6a ノッチ
7 第二開封予定領域
7’ 第二開封予定領域の上部領域
7’’ 第二開封予定領域の下部領域
7a ノッチ
8 膨出シール部
8a、8b 基部
20 積層体
21 基材層
22 印刷層
23 中間層
24 熱接着性樹脂層
S 胴材
B 底材
w 包装袋の外寸幅
h 包装袋の外寸高さ
g 底材の折込幅
b1 膨出シールの基部間の長さ
b2 左右側端シール部の内側縁部より膨出する長さ
s 上端シール部、左側端シール部、右側端シール部のシール幅
l 上端シール部の内側縁部と下端シール部の内側縁部間の包装袋の左右方向中央の長さ
h1 上端シール部の内側縁部と第一開封予定領域のノッチの位置との間の長さ
h2 上端シール部の内側縁部と第二開封予定領域のノッチの位置との間の長さ

Claims (2)

  1. 左側端シール部、右側端シール部、上端シール部、下端シール部、当該左右側端シール部より内側に膨出する膨出シール部を備え、充填される食品を自立状態で加熱することができる喫食用容器を兼ねる包装袋であって、
    前記包装袋が少なくとも基材層と熱接着性樹脂層とを備え、前記包装袋の左右方向に直線開封性を有する積層体で形成され、
    上端シール部の内側縁部より下端シール部の内側縁部に至る前記包装袋の左右方向中央の高さにおける上端シール部の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置に至る第一開封予定領域と上端シール部の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置より2/3の位置に至る第二開封予定領域とを有し、
    左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の前記第一開封予定領域に対応する位置に第一開封予定領域用開封開始手段を有し
    左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の前記第二開封予定領域に対応する位置であって、前記膨出シール部を外し且つ前記膨出シール部の上側基部を通る包装袋の左右方向の直線と前記第二開封予定領域の上限とで囲まれた上部領域第二開封予定領域用開封開始手段を有することを特徴とする包装袋。
  2. 左側端シール部、右側端シール部、上端シール部、下端シール部、当該左右側端シール部より内側に膨出する膨出シール部を備え、充填される食品を自立状態で加熱することができる喫食用容器を兼ねる包装袋であって、
    前記包装袋が少なくとも基材層と熱接着性樹脂層とを備え、前記包装袋の左右方向に直線開封性を有する積層体で形成され、
    上端シール部の内側縁部より下端シール部の内側縁部に至る前記包装袋の左右方向中央の高さにおける上端シール部の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置に至る第一開封予定領域と上端シール部の内側縁部を基準とした高さ1/3の位置より2/3の位置に至る第二開封予定領域とを有し、
    左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の前記第一開封予定領域に対応する位置に第一開封予定領域用開封開始手段を有し
    左側端シール部又は右側端シール部の少なくとも一方の前記第二開封予定領域に対応する位置であって、前記膨出シール部を外し且つ前記膨出シール部の上側基部を通る包装袋の左右方向の直線と前記第二開封予定領域の上限とで囲まれた上部領域であって、前記膨出シール部の上側基部の近傍第二開封予定領域用開封開始手段を有することを特徴とする包装袋。
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