JP4193583B2 - 蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとそれを用いた包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチと該スタンディングパウチを用いた蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチ包装体に関し、特には、電子レンジ加熱が可能な蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとその包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、調理済あるいは半調理済の食品等を耐熱性のプラスチックフィルムからなる包装袋に充填して、食する直前に電子レンジにより加熱調理する包装食品が提案されている。
【0003】
しかし、この包装食品は、電子レンジにより加熱すると、加熱時に食品等から発生する蒸気圧等の内圧により、包装袋が破裂し内容物が飛散して電子レンジ内部を汚染してしまうなどの欠点があった。
【0004】
このため、電子レンジで加熱する前に、あらかじめ、包装袋に、例えば、鋏等を用いて小さい孔など開けて、前記包装袋内部の内圧の上昇を抑えて包装袋の破裂を防止していた。
【0005】
しかしながらこの方法では、加熱後に発生する水蒸気は、直ぐに包装袋の外に放出されてしまうため、水蒸気による蒸し調理効果が低減されるとともに包装袋内部の食品の乾燥が進行して食品の劣化をきたす場合がある。
【0006】
これらの問題点を解消すべく、例えば、図4に示すような、プラスチックフィルムによりその同一面側を互いに当接させて、所定幅のヒートシールにより合掌状に接合する合掌接合部(105)を設け、底部に自立手段(122)を形成させて、その内部に加熱処理用の内容物(108)を密封包装させる包装体にあって、前記合掌接合部(105)は、包装体を自立させたとき、収納された内容物の上面より上部に位置し、加熱による包装体の内部圧力が上昇したとき、その逃圧を行う易開封性シールである加熱処理用包装体(100)が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−185777号公報(図1)
【0008】
しかし、この方法を採用しても、易開封性シールがあるため、輸送途上など、あるいは、不慮の落下等により、易開封性シール部分からシール漏れ等の破袋の原因となる危険性があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、スタンディングパウチ包装体を加熱した際に発生する以上のような問題点を解決するためになさたもので、熱融着力の弱いシール部を有せず、しかも、電子レンジ等で加熱処理しても破裂することのない蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとそれを用いた包装体を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明は、相対向する2枚の胴部材シートの間に別体の断面が逆V字形の底部材シートを介在させて、放物線状に接着された底シール部と直線状に接着された2本の側シール部とを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチであって、前記相対向する2枚の胴部材シートと断面が逆V字形の底部材シートにより形成される前底シール部と後底シール部からなる底シール部の一方の底シール部には、切り込みが穿設され、該切り込みが穿設された一方の底シール部は、切り込み近傍から一方の側シール部まで、対向するもう一方の底シール部が熱融着されていることを特徴とする、蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチである。
【0011】
このように請求項1記載の発明によれば、相対向する2枚の胴部材シートと断面が逆V字形の底部材シートにより形成される前底シール部と後底シール部からなる底シール部の一方の底シール部には、切り込みが穿設され、該切り込みが穿設された一方の底シール部は、切り込み近傍から一方の側シール部まで、対向するもう一方の底シール部が熱融着されているので、切り込みのある一方の底シール部を上側にして例えば、電子レンジ等の加熱装置に載置して加熱を行うと、蒸気圧等により包装体に内圧がかかり膨張してくるが、例えば、切り込みが穿設された底シール部の左側は上下が熱融着されていないのでこの部分が内圧によって広がり、一方切り込みが穿設された底シール部の右側は上下が熱融着されているので内圧が加わっても上下に広がらず、包装体は切り込み部分がきっかけとなって自動的に裂けて、この部分から内圧が逃げて行き包装体が急激に破裂することがない。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載のスタンディングパウチに内容物を充填して開口部を熱融着した包装体を、切り込みが穿設された一方の底シール部を上にして横置きして加熱し、包装体の内圧が上昇したとき、前記切り込みが裂けて、該切り込みから内圧が逃げだすようにしたことを特徴とする、蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチ包装体である。
【0013】
このように請求項2の発明によれば、本発明の蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチに内容物を充填して開口部を熱融着した包装体を、切り込みが穿設された一方の底シール部を上にして横置きして加熱し、包装体の内圧が上昇したとき、前記切り込みが裂けて該切り込みから内圧が逃げだすようにしたので、内圧が上昇して包装体が破裂するようなことはない。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとその包装体を一実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチは、例えば、図1に示すように、相対向する2枚の胴部材シート(11、12)の間に別体の断面が逆V字形の底部材シート(13)を介在させて、放物線状に接着された底シール部(14)と直線状に接着された2本の側シール部(15)とを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチ(10)である。
【0015】
そして、相対向する2枚の胴部材シート(11、12)と逆V字形の底部材シート(13)により形成される前底シール部(141)と後底シール部(142)からなる前後2つの底シール部(14)の一方の底シール部(前底シール部)(141)には、切り込み(n)が穿設されている。切り込み(n)の形状はI字状、V字状等任意である。
【0016】
この切り込み(n)が穿設された前底シール部(141)は、切り込み近傍から一方の側シール部(15)まで、対向するもう一方の底シール部(後底シール部)(142)が熱融着(17)されている構造を有している。
【0017】
このような構造を有しているので、このスタンディングパウチの開口部(16)から内容物を充填し、開口部を熱融着したスタンディングパウチ包装体(10)を前底シール部(141)を上にして電子レンジ等の加熱装置に入れ、横置して加熱すると、内容物に含まれている水分が沸騰したり、袋内部の水蒸気と空気の熱膨張等によって袋の内圧が上昇して袋は徐々に膨らみ、相対向する底シール部同士が熱融着されていない前底シール部(141)と後底シール部(142)が広がり、一方、相対向する底シール部同士が熱融着(17)されている部分は広がらず、よって、切り込み(n)部分から袋は破れ、水蒸気等は抜けていく(図2参照)。
【0018】
スタンディングパウチ(10)に使用する胴部材シート(11、12)や底部材シート(13)は、電子レンジ加熱が可能で、耐熱性がある、例えば、〔外層〕二軸延伸ナイロンフィルム/線状低密度ポリエチレン〔内層〕、〔外層〕二軸延伸ポリプロピレンフィルム/酸化アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム/未延伸ポリプロピレンフィルム〔内層〕等の一般的に公知の積層フィルムが使用できる。
【0019】
なお、加熱手段に電子レンジを用いない場合には、〔外層〕二軸延伸ナイロンフィルム/アルミニウム箔/線状低密度ポリエチレン〔内層〕、〔外層〕二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/アルミニウム箔/二軸延伸ナイロンフィルム/線状低密度ポリエチレン〔内層〕等の一般的に公知のアルミニウム箔を使用した積層フィルムも使用できる。
【0020】
また、表裏一対の胴部材シート(11、12)の最内層にはシーラント層が配置されているから、底部において、胴部材シート(11、12)の一体化をはかるため、底部材シート(13)のこの胴部材シート(11、12)に対応する位置には、所定形状の切り欠き(k)が設けられている(図3参照)。
【0021】
【発明の効果】
上記のように、本発明の蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとその包装体は、シール部分に易剥離部を必要としないため、落下、耐圧、輸送等の衝撃による破袋が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチの一実施例を示す、(a)は正面説明図であり、(b)は(a)のA−A’線断面説明図であり、(c)は(a)のB−B’線断面説明図である。
【図2】電子レンジで加熱し、内圧が上がるにしたがい包装袋が膨らむ状態を示す、模式説明図である。
【図3】図1における胴部材シートと底部材シートの接合前の状態を示す、斜視説明図である。
【図4】従来の蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチ包装体の一例を示す、斜視説明図である。
【符号の説明】
10‥‥スタンディングパウチ、スタンディングパウチ包装体
11‥‥胴部材シート
12‥‥胴部材シート
13‥‥底部材シート
14‥‥底シール部
141‥‥前底シール部
142‥‥後底シール部
15‥‥側シール部
16‥‥開口部
17‥‥熱融着
21‥‥内容物
k‥‥切り欠き
n‥‥切り込み
100‥‥加熱処理用包装体
105‥‥合掌接合部
108‥‥内容物
122‥‥自立手段
Claims (2)
- 相対向する2枚の胴部材シートの間に別体の断面が逆V字形の底部材シートを介在させて、放物線状に接着された底シール部と直線状に接着された2本の側シール部とを形成させた底ガセット方式のスタンディングパウチであって、
前記相対向する2枚の胴部材シートと断面が逆V字形の底部材シートにより形成される前底シール部と後底シール部からなる底シール部の一方の底シール部には、切り込みが穿設され、該切り込みが穿設された一方の底シール部は、切り込み近傍から一方の側シール部まで、対向するもう一方の底シール部が熱融着されていることを特徴とする、蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチ。 - 請求項1記載のスタンディングパウチに内容物を充填して開口部を熱融着した包装体を、切り込みが穿設された一方の底シール部を上にして横置きして加熱し、包装体の内圧が上昇したとき、前記切り込みが裂けて、該切り込みから内圧が逃げだすようにしたことを特徴とする、蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチ包装体。
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JP2003144492A JP4193583B2 (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとそれを用いた包装体 |
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JP2003144492A JP4193583B2 (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 蒸気抜き機能を有するスタンディングパウチとそれを用いた包装体 |
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