JP6444074B2 - ロックボルト定着材用組成物、ロックボルト定着材およびロックボルト工法 - Google Patents
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[1]トンネル掘削後の周辺地山に打設するロックボルト定着材用組成物であって、前記定着材用組成物が、ポリオール、アミン化合物および水(c)を含んでなる(A)成分とイソシアネート化合物を含んでなる(B)成分とからなり、前記ポリオールが、ポリエーテルポリオール(a1)を含有するものであり、前記アミン化合物が、一級または二級アミノ基を有するアミン化合物(b1)を含有するものであり、
前記水(c)の含有量が、前記(A)成分100質量部に対して、0.3質量部〜2.5質量部である、ロックボルト定着材用組成物、
[2]前記ポリオールが、ヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)を更に含有するものである上記[1]記載のロックボルト定着材用組成物、
[3]ポリエーテルポリオール(a1)のヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)に対する含有割合[(a1)/(a2)]が、1.3以上である、上記[2]記載のロックボルト定着材用組成物、
[4]一級または二級アミノ基を有するアミン化合物(b1)が、ジエチルトルエンジアミン、ジエタノールアミン、1,2−プロパンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミンン、ヘキサメチレンジアミン、および末端アミノ化プロピレングリコール(重量平均分子量2000未満)からなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物である、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物、
[5](A)成分および(B)成分の粘度が、いずれも、25℃において、650mPa・Sec以下である、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物、
[6]上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物を硬化させて得られるロックボルト定着材、
[7]岩盤ないし地盤に所定間隔で複数個の孔を穿設する工程、前記孔内に空隙のないボルトと注入ロッドを挿入する工程、および、前記注入ロッドより、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物を、岩盤ないし地盤に注入し、固結させる工程からなる、ロックボルト工法、
に関する。
本発明において、(A)成分は、ポリオール、アミン化合物および水(c)を含んでなるものである。ここに、該ポリオールは、ポリエーテルポリオール(a1)を含有するものであって、さらに、ヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)を含有することもできる。一方、アミン化合物は、一級または二級アミノ基を有するアミン化合物(b1)を含有するものであり、さらに、三級アミン化合物(b2)を含有することもできる。
本発明に用いられるポリエーテルポリオール(a1)としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、ラウリルアルコールなどのモノオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのジオールや、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのポリオール;そのほかモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ソルビトール、蔗糖などの活性水素含有化合物の単体もしくはこれらの混合物に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシドなどのアルキレンオキシドを1種又は2種以上使用し、公知の方法で付加重合して得られるモノオールまたはポリオールが挙げられる。
本発明に用いられるヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)は、ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸、ヒマシ油に水素付加した水添ヒマシ油またはヒマシ油脂肪酸に水素付加した水添ヒマシ油脂肪酸を用いて製造されたポリオールである。このようなヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)としては、ヒマシ油、ヒマシ油とその他の天然油脂とのエステル交換物、ヒマシ油と多価アルコールとの反応物、ヒマシ油脂肪酸と多価アルコールとのエステル化反応物、水添ヒマシ油、水添ヒマシ油とその他の天然油脂とのエステル交換物、水添ヒマシ油と多価アルコールとの反応物、水添ヒマシ油脂肪酸と多価アルコールとのエステル化反応物、および、これらにアルキレンオキサイドを付加重合したポリオールなどが挙げられる。このうち、ヒマシ油が最も好ましい。
前記ポリエーテルポリオール(a1)およびヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)の含有割合(質量比)は、(a1)/(a2)が1.3以上であり、より好ましくは1.5以上、さらに好ましくは3.5以上である。1.3未満の場合には、硬化物の圧縮強度が低下する傾向がある。該含有割合は、最も好ましくは、約4.0である。この場合の「約」とは、±0.1程度の変動を許容する趣旨である。
本発明に用いられる、一級または二級アミノ基を有するアミン化合物(b1)としては、特に限定されないが、例えば、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジヘキシルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルイソプロピルアミン、エチルプロピルアミン、エチルイソプロピルアミン、N−メチルドデシルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン等のアルキルモノアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールモノアミン;シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシルアミン、N−エチルシクロヘキシルアミン、またはジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;N−メチルベンジルアミン、ジベンジルアミン、ベンジルアミン、p−メチルベンジルアミン等の芳香族モノアミン;モルホリン、ピロリジン、ピペリジンまたは1Hピラゾール等のヘテロ環式モノアミン;ヒドラジン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ネオペンタンジアミン等の脂肪族ジアミン;4,4′−ジアミノシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,5−又は2,6−ジアミノメチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン、ジアミノシクロヘキサン、ジエチルトルエンジアミン等の脂環式ジアミン;ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、3,5−ジエチル−2,6−ジアミノトルエン等の芳香族ジアミン;ジエチレントリアミン等の脂肪族トリアミン;1,3,5−トリス(アミノメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(アミノメチル)シクロヘキサン等の芳香族又は脂環式トリアミン;水、エチレングリコール、プロピレングリコール等にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを付加重合して得たポリオキシアルキレングリコール類のヒドロキシル基をアミノ基に変換して得られるポリオキシアルキレンジアミン;グリセリン、トリメチロールプロパン等にプロピレンオキサイド及び/又はエチレンオキサイドを付加重合して得たポリオキシアルキレントリオール類のヒドロキシル基をアミノ基に変換して得られるポリオキシアルキレントリアミン等が挙げられる。
本発明において、三級アミン化合物(b2)としては、公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、N,N−ジメチルオクチルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、ビス−(ジメチルアミノエチル)エーテル、ヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、2−メチルトリエチレンジアミン、N,N−ジメチルアミノエチルモルホリン、ジメチルアミノプロピルイミダゾール、ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、ヘキサメチルトリプロピレンテトラミン、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンなどが挙げられる。
本発明に係る(A)成分には、上記した各成分の他に、必要に応じて、シリコン系整泡剤、希釈剤、難燃剤、顔料、無機充填剤、架橋剤、カップリング剤等の公知の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で加えることができる。
本発明において、(A)成分は、作業性の観点から、その粘度は、25℃において、650mPa・sec以下であることが好ましく、より好ましくは600mPa・sec以下、さらに好ましくは450mPa・sec以下である。
本発明において、(B)成分は、イソシアネート化合物を含んでなるものである。
イソシアネート化合物としては、特に限定されないが、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートおよびその異性体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、トリレンジイソシアネート、クルードトリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、トリメチレンキシリレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートの単独または混合物;これらポリイソシアネートのカルボジイミド変性体や、触媒を加えて2量体または3量体としたもの:これらポリイソシアネートを、前記ポリエーテルポリオール(a1)またはヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)と反応させてなるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの単独または混合物などが挙げられる。
本発明に係る(B)成分には、その他の成分として、必要に応じて、(A)成分の項で説明した従来公知の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で加えることができる。
本発明において、(B)成分は、作業性の観点から、その粘度は、25℃において、650mPa・sec以下であることが好ましく、より好ましくは600mPa・sec以下、さらに好ましくは450mPa・sec以下である。
本発明に係る(A)成分と(B)成分の混合比は、(A)成分中のポリオールのOH基およびNH2基と、(B)成分中のNCO基との反応当量比、すなわち、(OH+NH2)/NCOが、1/5〜5/1の範囲にあるのが好ましく、より好ましくは1/3〜2/1である。かかる反応当量比が前記範囲よりも大きい場合には、硬化物が柔かく、その強度が非常に小さくなる傾向があり、また前記範囲よりも小さい場合には、硬化時間が長くなり、またロックボルト定着材の強度が小さく脆くなる傾向がある。
本発明のロックボルト定着材用組成物は、それぞれ20℃に調整した(A)成分と(B)成分とを混合した際のゲルタイムが、25〜55秒であることが好ましい。ゲルタイムが25秒未満であると作業性が悪化する傾向があり、一方、55秒超であると白濁が生じる傾向があり、好ましくない。ここで、ゲルタイムとは、総量30gの(A)成分と(B)成分をそれぞれ20℃とした後ハンドミキシングにより混合する際に、ゲル化するまでの時間(すなわち、硬化が進行し、糸引きが始まる時間)をいう。
本発明のロックボルト定着材は、漏水や湧水によって硬化物が流出した際の環境への悪影響を小さく、十分な強度、長期耐久性、十分な強度発現速度を得る意味から、硬化物の自由発泡倍率は低いことが好ましく、例えば、30倍以下であり、より好ましくは20倍以下、さらに好ましくは15倍以下である。一方、発泡倍率の下限値について、特に限定はないが、通常、2倍以上である。本発明において、発泡倍率とは、硬化反応終了後の硬化物の体積を、原料たる(A)成分および(B)成分の体積で除することにより、算出される値である。発泡倍率は、(A)成分に、(B)成分を混合し、発泡させることにより測定される。これらの範囲であれば、地山に注入した際の発泡倍率が、5倍以下、好ましくは3倍以下となることから、十分な強度、長期耐久性、十分な強度発現速度を得ることができる。
本発明のロックボルト定着材の自由発泡における圧縮強度は、十分な強度、長期耐久性を得る観点から、0.3MPa以上であることが好ましく、より好ましくは0.4MPa以上である。硬化物の圧縮強度は、(A)成分と(B)成分を、混合して硬化させた硬化物について、JISA 9511に準拠して、10mm×10mm×10mmの試験片を切り出して、インストロン万能試験機で測定するものである。
本発明において、(A)成分および(B)成分を混合した後、該混合物を10倍量の水に投入し、反応終了後、上澄み液を採取して測定されるpHは、5〜9であることが好ましい。
本発明のロックボルト定着材用組成物およびロックボルト定着材は、例えばトンネル掘削後の周辺地山の安定化を行うロックボルト工法において、ボルトを地山に固定する際に定着材として使用される。当該ポルトの固定により、その後に打設される覆工コンクリートとともに地震等による地盤変動からトンネル構造物を保護することができる。
(ポリエーテルポリオール(a1))
ポリオール(a1−1):グリセリンにプロピレンオキサイドを付加重合した平均水酸基価480mgKOH/gのポリエーテルポリオール(商品名:DKポリオールG480、第一工業製薬(株)製)
ポリオール(a1−2):プロピレングリコールにプロピレンオキサイド付加重合した平均水酸基価280mgKOH/gのポリエーテルポリオール(商品名:ハイフレックスD400、第一工業製薬(株)製)
ポリオール(a1−3):ソルビトールにプロピレンオキサイド付加重合した平均水酸基価550mgKOH/gのポリエーテルポリオール(商品名:エクセノール550SO、旭硝子(株)製)
ポリオール(a1−4):グリセリンにプロピレンオキサイド付加重合した平均水酸基価56mgKOH/gのポリエーテルポリオール(商品名:ハイフレックスG3000C、第一工業製薬(株)製)
ポリオール(a2−1):ヒマシ油(商品名:ヒマシ油D、伊藤製油社製)
ポリオール(a2−2):官能基数1、平均水酸基価160のヒマシ油系ポリエステルポリオール(商品名:URIC H−31、伊藤製油社製)
ポリオール(a2−3):官能基数3、平均水酸基価200のヒマシ油系ポリエステルポリオール(商品名:URIC H−52、伊藤製油社製)
ポリオール(a2−4):官能基数3、平均水酸基価340のヒマシ油系ポリエステルポリオール(商品名:URIC H−81、伊藤製油社製)
ポリオール(a2−5):官能基数5、平均水酸基価320のヒマシ油系ポリエステルポリオール(商品名:URIC H−102、伊藤製油社製)
アミン化合物(b1−1):ジエチルトルエンジアミン(商品名:DETDA80、ロンザジャパン(株)製)
アミン化合物(b1−2):ジエタノールアミン((株)日本触媒製)
アミン化合物(b1−3):1,2−プロパンジアミン(和光純薬工業(株)製)
アミン化合物(b1−4):3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(和光純薬工業(株)製)
アミン化合物(b1−5):ヘキサメチレンジアミン(ナカライテスク(株)製)
アミン化合物(b1−6):末端アミノ化ポリプロピレングリコール(商品名:ジェファーミンD−2000、ハンツマン社製)
アミン化合物(b2−1):トリエタノールアミン((株)日本触媒製)
アミン化合物(b2−2):トリエチレンジアミン(商品名:TEDA−L33、東ソー(株)製)
水
イソシアネート化合物1:ポリメリックMDI(商品名:フォームライト200B、BASF INOACポリウレタン(株)製)
イソシアネート化合物2:ポリメリックMDI(商品名:フォームライト500B、BASF INOACポリウレタン(株)製)
(A)成分からなる液をA剤、(B)成分からなる液をB剤とし、表1記載の配合に従い原料を適宜混合することにより、A剤およびB剤をそれぞれ調製した。
A剤およびB剤について、JIS K−7117−1に準じ、BL型粘度計(東機産業社製)にて、25℃における粘度(mPa・Sec)を測定した。
(ゲルタイム)
表1記載の配合に従い調製したA剤およびB剤を、表1に記載の混合比で、合計30gとなるように別々に調製した。A剤およびB剤の温度をいずれも20℃とした後、該A剤およびB剤をハンドミキシングにより混合し、ゲルタイム(硬化が進行し糸引きが始まる時間)を測定した。
表1記載の配合に従い調製したA剤およびB剤を、表1に記載の混合比で、合計30gとなるように別々に調製した。該A剤およびB剤の温度をいずれも20℃とした後、該A剤およびB剤をハンドミキシングにより混合し、発泡開始時間および発泡終了時間を測定した。硬化反応終了後、硬化物の体積を、原料たるA剤およびB剤の最初の体積で除することにより、発泡倍率を算出した。
表1記載の配合に従い調製したA剤およびB剤を、表1に記載の混合比で、合計30gとなるように別々に調製した。該A剤およびB剤の温度をいずれも20℃とした後、該A剤およびB剤をハンドミキシングにより混合し硬化物を得た。該硬化物から、10mm×10mm×10mmの試験片を切り出し、JISA 9511に準拠して、インストロン万能試験機で測定した。
表1記載の配合に従い調製したA剤およびB剤を、表1に記載の混合比で、合計30gとなるように別々に調製した。A剤およびB剤をいずれも20℃とした後、調整したA剤およびB剤を10秒間ハンドミキシングにより混合し、次いで、該混合物を速やかに300gの水を入れた容器に投入した。該容器に蓋をし、A剤およびB剤の混合開始から30秒後に、該容器全体を激しく上下に振とうし、10秒間継続した。発泡終了後、容器内から水を採取し、水の濁りを、目視および分光光度計(日立分光光度計U−3900H((株)日立ハイテクノロジーズ製)で測定した500nmにおける光の透過率(%))で測定した。透過率は50%以上であることが好ましい。
トンネルの天盤部に、42mmφビットのレッグオーガーを用いて削孔した、深さ3m、削孔角度90°の注入孔に、スタティックミキサーおよび逆止弁を内装した長さが3mであるロックボルトを挿入し、実施例1の処方を注入圧が急激に上昇した時点まで注入した。注入した薬液は1.5kg、2.5倍発泡、圧縮強度は15MPaであった。
Claims (6)
- トンネル掘削後の周辺地山に打設するロックボルト定着材用組成物であって、前記定着材用組成物が、
ポリオール、アミン化合物および水(c)を含んでなる(A)成分とイソシアネート化合物を含んでなる(B)成分とからなり、
前記ポリオールが、ポリエーテルポリオール(a1)を含有するものであり、
前記アミン化合物が、一級または二級アミノ基を有するアミン化合物(b1)を含有するものであり、
前記水(c)の含有量が、前記(A)成分100質量部に対して、0.3質量部〜2.5質量部であり、
前記ポリオールが、ヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)を更に含有するものである、ロックボルト定着材用組成物。 - ポリエーテルポリオール(a1)のヒマシ油系ポリエステルポリオール(a2)に対する含有割合[(a1)/(a2)]が、1.3以上である、請求項1記載のロックボルト定着材用組成物。
- 一級または二級アミノ基を有するアミン化合物(b1)が、ジエチルトルエンジアミン、ジエタノールアミン、1,2−プロパンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、および末端アミノ化プロピレングリコール(重量平均分子量2000未満)からなる群から選ばれる少なくとも一つの化合物である、請求項1または請求項2に記載のロックボルト定着材用組成物。
- (A)成分および(B)成分の粘度が、いずれも、25℃において、650mPa・Sec以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物を硬化させて得られるロックボルト定着材。
- 岩盤ないし地盤に所定間隔で複数個の孔を穿設する工程、
前記孔内に空隙のないボルトと注入ロッドを挿入する工程、および、
前記注入ロッドより、請求項1〜4のいずれか1項に記載のロックボルト定着材用組成物を、岩盤ないし地盤に注入し、固結させる工程からなる、ロックボルト工法。
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