JP6869616B2 - ロックボルトの施工方法 - Google Patents

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本発明は、地山の穿孔内に打ち込まれ、穿孔内に注入される定着材で定着されるロックボルトの施工方法に関する。
地山の穿孔内に定着材を注入するロックボルトの施工方法として、事前に形成した穿孔内にモルタルを注入し、モルタルが注入された穿孔にロックボルトを挿入する施工方法と、先端に捨てビットが取り付けられた自穿孔タイプの中空ボルトを削孔打設し、打設した中空ボルトの中空部から定着材を穿孔内に後注入する施工方法、の2種類が多く用いられている。地山の孔壁が自立しにくい場合には後者の施工方法が確実であるが、経済性やボルト選定の自由度からは前者の施工方法が好まれる。
また、パッカー方式で定着材の後注入を行う施工方法として特許文献1の施工方法がある。特許文献1の施工方法は、地山の穿孔における湧水が多く、湧水圧が高い場合に適するものであり、穿孔内にパッカー付き中空ボルトを打設し、パッカーを膨張させて孔口を塞いだ後に定着材を孔内に注入し、中空ボルト口元のリターン口より戻ったことで定着材の穿孔内における充填を判定するものである。この施工方法では、リターン側における定着材の注入圧力が穿孔内の湧水の圧力P1より高い所定圧力P2となったときに定着材の流路を開き、リターン口に戻ってくる定着材の濃度を監視し、定着材の濃度が適正濃度になるまで定着材の注入を継続し、定着材の濃度が適正濃度になったとき定着材の流路を塞いで圧力P3(>P2)となったとき定着材の圧送を停止する。
特開2010−37743号
ところで、パッカー付きロックボルトで定着材を後注入する特許文献1の施工方法は、口元に定着材のリターン口が設けられる特殊な中空ボルトを用いるため、ロックボルトの選定の自由度が制限される。また、この施工方法は、リターン側に設けられて定着材の注入圧力P2を検出する圧力検出部や、リターン口に設けられて定着材の濃度を測定する濃度測定部を必要とするため、高コストとなり経済性に難がある。
また、この施工方法は、地山の穿孔における湧水が多く湧水圧が高い場合には適するが、孔壁は自立するが乾燥した状態にある地山にロックボルトを施工する際には、ロックボルト周囲の地山亀裂に定着材を十分且つ的確に充填することは難しい。即ち、特許文献1の施工方法は、湧水圧が高い場合には定着材の濃度が低い状態から高い状態まで変化することで、定着材を十分に充填できたことを認識できるが、乾燥地山の場合には定着材の濃度変化が無い或いは僅かであるため、定着材を十分に充填できたことを認識することができないという問題がある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、パッカー付きロックボルトで定着材を後注入するロックボルトの施工方法において、ロックボルトの選定の自由度が高く、経済性に優れると共に、乾燥した状態の地山に対してもロックボルト周囲の地山亀裂に定着材を十分且つ的確に充填することができるロックボルトの施工方法を提供することを目的とする。
本発明のロックボルトの施工方法は、根元寄りに周設される袋状のパッカーと、前記パッカー内と穿孔内に圧送ポンプから圧送管を経由して定着材を注入可能に設けられる注入管と、長手方向に沿設される排気返戻管が取り付けられたロックボルトを用い、前記ロックボルトを先端側から前記穿孔内に挿入する第1工程と、初期注入圧で定着材を注入して前記パッカーを膨張させ、前記穿孔の孔口近傍を閉塞する第2工程と、前記孔口近傍が閉塞された前記穿孔内に定着材を注入していき、前記排気返戻管からの定着材の戻りに応じて排気返戻管を閉塞すると共に前記穿孔内への定着材の注入を継続する第3工程と、定着材の積算注入量が計画注入量以上で、且つ定着材の注入圧が前記初期注入圧+所定付加圧以上に到達した段階で定着材の注入を停止し、閉塞状態の前記穿孔内に注入した定着材をそのままにして硬化を待つ第4工程を備えることを特徴とする。
これによれば、口元に定着材のリターン口(排気返戻管)が設けられる中空ボルト等の特殊なロックボルトを用いずに施工することができることから、ロックボルトの選定の自由度を高めることができる。また、圧力検出部や濃度測定部をリターン側に設けずともロックボルトを施工することが可能であり、施工コストを低減し、経済性を高めることができる。また、計画注入量以上で且つ初期注入圧+所定付加圧以上で加圧注入された閉塞状態の穿孔104内の定着材をそのままにして定着材の硬化を待つことにより、リターン口から定着材が戻った段階ではまだ浸透しきれていなかったロックボルト周囲の微細な地山亀裂に定着材を確実に浸透させ、乾燥した状態の地山に対してもロックボルト周囲の地山亀裂に定着材を十分且つ的確に充填することができる。また、圧力をかけた状態で定着材を固化させることで、地山に定着材とロックボルトが強固に定着できる。
本発明のロックボルトの施工方法は、前記所定付加圧が0.2Mpaであることを特徴とする。
これによれば、定着材の注入ポンプや圧送管、パッカーによる孔口の閉塞状態に過剰負荷がかかることを防止しつつ、ロックボルト周囲の地山亀裂に定着材をより確実に浸透、充填することができる。
本発明のロックボルトの施工方法は、前記圧送管の長さが20〜30mであって、前記注入管が前記パッカーから前記ロックボルトの先端側に突出して吐出口が設けられ且つ前記パッカー内で前記吐出口より大きな開口面積で開口するものであると共に、前記初期注入圧が前記圧送ポンプの近傍で0.2〜0.6Mpaであることを特徴とする。
これによれば、圧送ポンプ位置からロックボルトの施工位置(水平距離及び高さ)まで定着材を圧送して、パッカーを膨らませるための注入管と穿孔内に定着材を注入する注入管を別に設けずとも、一つ或いは1種の注入管で共用することができる。また、注入管をパッカー内で吐出口より大きな開口面積で開口させ、圧送ポンプの近傍或いは圧送管の元端の初期注入圧を0.2〜0.6Mpaとすることにより、共用の注入管でパッカーの膨張、穿孔の閉塞状態に早い段階で確実に到達させ、続く孔口近傍が閉塞された穿孔内に定着材が注入されていく状態を早々に得ることができる。
本発明のロックボルトの施工方法は、前記パッカーが布製であると共に、前記定着材がセメント系定着材であることを特徴とする。
これによれば、セメント系定着材が布製のパッカーを膨張させ、水分がある程度布地から抜けた状態で穿孔の口元をしっかりと塞ぐことができ、穿孔の奥側に定着材を加圧注入した際に穿孔の口元から定着材がリークすることをより確実に防止することができる。
本発明のロックボルトの施工方法は、前記注入管の前記パッカー内に前記定着材を注入する開口部の開口面積が、前記注入管の前記穿孔内に前記定着材を注入する吐出口の開口面積よりも大きく設定されていることを特徴とする。
これによれば、簡単な構成で、パッカーを膨張させて穿孔の孔口近傍を閉塞し、閉塞された状態の穿孔内に定着材をスムーズに注入していくことができる。
本発明によれば、パッカー付きロックボルトで定着材を後注入するロックボルトの施工方法において、ロックボルトの選定の自由度と経済性を高めることができると共に、乾燥した状態の地山に対してもロックボルト周囲の地山亀裂に定着材を十分且つ的確に充填することが可能となる。
本発明による実施形態のロックボルトの施工方法で施工されたロックボルトが打設されるトンネルの例の横断面図。 本発明による実施形態のロックボルトの施工方法を行う装置構成の説明図。 実施形態のロックボルトの施工方法で用いるパッカー、注入管、排気返戻管が取り付けられたロックボルトを示す正面図。 実施形態のロックボルトの施工方法で用いるパッカー、注入管及び注入バルブ、排気返戻管及び戻りバルブが取り付けられたロックボルトのパッカー周辺を示す部分拡大正面図。 (a)〜(e)は実施形態のロックボルトの施工方法の施工手順を示す模式断面図。 実施形態のロックボルトの施工方法の施工手順を示すフローチャート。
〔実施形態のロックボルトの施工方法〕
本発明による実施形態のロックボルトの施工方法は、例えば図1に示すトンネル100の地盤の補強に適用される。トンネル100は、地山101を掘削してトンネル空間102を形成し、トンネル空間102の壁面に吹付コンクリート103を吹き付け施工したものであり、吹付コンクリート103を貫通するようにして地山101にロックボルト1が打ち込まれている。ロックボルト1はトンネル100の側壁から周囲の地山に向かって拡がるように設けられていると共に、トンネル10の天端から両側壁にかけて放射状に配置されて複数打設されている。
また、本実施形態のロックボルトの施工方法は、例えば図2の装置構成で行われる。図2は、吹付コンクリート103を貫通するようにして地山101に穿孔104を形成し、穿孔104にロックボルト1を挿入してロックボルト1を施工する装置構成を示しており、定着材11を加圧して圧送する圧送ポンプ6と、加圧された定着材11を送る圧送管7と、圧送管7の途中に設けられる圧力流量計8と、注入バルブ9と、戻りバルブ10を備える。なお、ロックボルトの施工部付近は、ドリルジャンボなどの機材が密集しているため、圧送ポンプ6と圧力流量計8はロックボルト1の施工位置から20m以上離して配置されることが好ましい。しかし、圧送ポンプ6がロックボルト1の施工位置から離れるほど圧送に必要な圧力は大きくなるため、両者の距離は20〜30m程度であることが好ましい。
図示例の定着材11はドライモルタルCに水を添加したセメント系定着材であり、図示例の圧送ポンプ6はドライモルタルCと水を混錬して圧送するミキシング圧送ポンプになっている。圧力流量計9は圧送管7を流れる流動状態の定着材11の注入圧と流量を検出して計測し、表示するようになっており、圧送ポンプ6で圧送される定着材11の圧力管理と流量管理を担っている。なお、圧力流量計9は圧送ポンプ6の近傍で、圧送ポンプ元端となる位置に設置され、定着材11の圧力と流量を計測する。
図示例の注入バルブ9はボールバルブであり、圧送管7を後述する注入管3に接続すると共に、開閉動作によって圧送管7から注入管3への定着材11の流入と停止を制御可能になっている。図示例の戻りバルブ10はボールバルブであり、後述する排気返戻管4に接続され、開状態にして排気返戻管4から排気される穿孔104内の空気を排出し、更に開状態にして排気返戻管4から戻ってくる穿孔104内の定着材11を排出し、又、閉状態にして排気返戻管4から戻ってくる穿孔104内の定着材11の排出を停止することが可能になっている。
本実施形態で施工されるロックボルト1には、図2〜図5に示すように、根元寄りに周設される袋状のパッカー2と、一部がロックボルト1の長手方向に沿設される注入管3と、大部分がロックボルト1の長手方向に沿設される排気返戻管4が取り付けられている。図示例のパッカー2は布製であり、ロックボルト1の根元寄りの位置で、ロックボルト1と注入管3と排気返戻管4を一緒に中に巻き込むように設けられ、ロックボルト1の長手方向の両端部を締結バンド5・5で締め付けられてロックボルト1に取り付けられている。
注入管3は、パッカー2内と穿孔104内に定着材11を注入可能に設けられる。図示例の注入管3は樹脂製等のパイプ状であり、パッカー2からロックボルト1の先端側に突出して吐出口31が設けられていると共に、パッカー2内で吐出口31より大きな開口面積で全体として開口している開口部32が切込み状に形成されている。注入管3の根元側はパッカー2の外側に引き出され、注入バルブ9に接続されている。
図示例の排気返戻管4はパッカー2より先端側が鋼管パイプでそれより根元側が樹脂製パイプで、樹脂製パイプを湯で温めてから鋼管パイプと差し込み連結してシール材を巻いて1本化してなるパイプ状であり、パッカー2からロックボルト1の先端側に突出し、ロックボルト1の先端近傍まで沿設されている。排気返戻管4には鋼管パイプの先端及び先端近傍に複数の孔部41が設けられ、孔部41から穿孔104内の空気と穿孔104内に注入された定着材11が排気返戻管4内に流れ込むようになっている。排気返戻管4の根元側はパッカー2の外側に引き出され、戻りバルブ10に接続されている。
そして、本実施形態のロックボルトの施工方法では、図6に示すように、先ず吹付コンクリート103が吹き付けられた地山101に穿孔104を形成し(S101、図5(a)参照)、袋状のパッカー2と注入管3と排気返戻管4が取り付けられたロックボルト1を先端側から穿孔104内に挿入する(S102、図5(b)参照)。また、このロックボルト1の穿孔104内への挿入後、或いは挿入前の適宜のタイミングで、注入バルブ9を介して圧送管7に注入管3を接続し、又、排気返戻管4に戻りバルブ10を接続する。
その後、注入バルブ9を開状態にして圧送ポンプ6の運転を開始し、圧送ポンプ6の初期注入圧P1で圧送管7、開状態の注入バルブ9を介して注入管3に定着材11を注入する(S103)。注入された定着材11は、パッカー2内で吐出口31より大きな開口面積で全体として開口している開口部32から流出し、パッカー2を膨張させ、膨張したパッカー2で穿孔104の孔口近傍が閉塞される(S104、図5(c)参照)。この際、圧送ポンプ6の初期注入圧P1は、注入管3の吐出口31よりも開口部32から優先して定着材11を確実に流出させることができるように、0.2Mpa〜0.6Mpaとすることが好ましい。これは、圧送ポンプ6からロックボルト1の施工位置まで20〜30m程度圧送し、トンネル空間102の底面からロックボルト1の施工位置まで数mの高さを上昇させ、さらに穿孔104内に定着材11を充填させるために必要な圧力である。
その後、膨張したパッカー2で孔口近傍が閉塞された穿孔104内に定着材11を注入していくと共に(S105)、排気返戻管4から穿孔104内の空気を排出していく。そして、定着材11の注入を継続し、排気返戻管4からの排気の終了、排気返戻管4からの定着材11の戻り或いは戻りの確認に応じて、排気返戻管4を戻りバルブ10で閉塞すると共に、注入バルブ9の開状態を維持して穿孔104内への定着材11の注入を更に継続する(S106、S107、S108、図5(d)参照)。
そして、圧力流量計9と経過した注入時間から定着材11の積算注入量と定着材11の注入圧を認識し、定着材11の積算注入量が計画注入量(穿孔104の容積からロックボルト1の体積を引いたもの)以上で、且つ定着材11の注入圧が初期注入圧P1+所定付加圧P2以上に到達した段階を認識し(S109、S110)、その段階で、注入バルブ9を開状態から閉状態に切り換えると共に圧送ポンプ6の定着材11を圧送する運転を停止し、穿孔104内への定着材11の注入を停止する(S111)。注入圧が初期注入圧P1+所定付加圧P2以上に到達した定着材11は、地山101の穿孔104の周囲或いは打設されたロックボルト1の周囲の地山亀裂105に浸透して充填された状態となっている(図5(e)参照)。この際、所定付加圧P2は、圧送ポンプ6や圧送管7、パッカー2による孔口の閉塞状態への過剰な負荷とならず且つ地山亀裂105に定着材11をより確実に浸透、充填させるために、0.2Mpaとすることが好ましい。この時、定着材11の圧力が注入時の圧力より大きくなるため、パッカー2への負担が大きくなるが、開口部32からパッカー2内にも定着材11が流入することでパッカー2の圧力も高くなるため、この負担に耐えることができる。
その後、初期注入圧P1+所定付加圧P2以上で加圧注入された閉塞状態の穿孔104内の定着材11をそのままにして定着材11の硬化を待つ。定着材11が硬化すると、定着材11でロックボルト1が定着され、且つ定着材11が穿孔104と地山亀裂105に充填された状態で、ロックボルト1が地山101の穿孔104内に設けられる(S112、図5(e)参照)。また、注入管3、排気返戻管4の穿孔104から外側に突出する端部は、必要に応じて折り曲げて内部の中空部を閉じられる。
本実施形態のロックボルトの施工方法によれば、口元に定着材のリターン口が設けられる中空ボルト等の特殊なロックボルトを用いずに施工することができることから、ロックボルトの選定の自由度を高めることができる。また、圧力検出部や濃度測定部をリターン側に設けずともロックボルト1を施工することが可能であり、施工コストを低減し、経済性を高めることができる。また、計画注入量以上で且つ初期注入圧P1+所定付加圧P2以上で加圧注入された閉塞状態の穿孔104内の定着材11をそのままにして定着材11の硬化を待つことにより、ロックボルト周囲の地山亀裂105に定着材11を確実に浸透させ、乾燥した状態の地山101に対してもロックボルト周囲の地山亀裂105に定着材11を十分且つ的確に充填することができる。
また、注入管3を吐出口31とパッカー2内で吐出口31より大きな開口面積で開口する開口部32を有するものとすることにより、パッカー2を膨らませるための注入管と穿孔104内に定着材11を注入する注入管を別に設けずとも、一つ或いは1種の注入管3で共用することができる。更に、注入管3をパッカー2内で吐出口31より大きな開口面積で開口させ、初期注入圧P1を0.2〜0.6Mpaとすることにより、20〜30m離れた圧送ポンプ6からロックボルト1の施工位置まで定着材11を圧送し、トンネル空間102の底面からロックボルト1の施工位置まで数mの高さを上昇させ、共用の注入管3でパッカー2の膨張、穿孔104の閉塞状態に早い段階で確実に到達させ、続く孔口近傍が閉塞された穿孔104内に定着材11が注入されていく状態を早々に得ることができる。
また、袋状のパッカー2を布製とし、定着材11をセメント系定着材とすることにより、セメント系定着材が布製のパッカー2を膨張させ、水分がある程度布地から抜けた状態で穿孔104の口元をしっかりと塞ぐことができ、穿孔104の奥側に定着材11を加圧注入した際に穿孔104の口元から定着材11がリークすることをより確実に防止することができる。
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記変形例や追記した内容も含まれる。
例えば上記例のロックボルトの施工方法では、パッカー膨出用の注入管と穿孔104内に定着材11を注入する注入管を注入管3で共用する構成としたが、パッカー2を膨らませるための注入管と穿孔104内に定着材11を注入する注入管を別に設ける構成とすることも可能であり、パッカー内と穿孔内に定着材を注入可能に設けられる注入管を有する構成であれば適宜である。また、上記例のパッカー2は布製、定着材11はセメント系定着材としたが、本発明におけるパッカー、定着材は本発明の趣旨の範囲内で適宜のものを用いることができる。
また、上記施工方法の例では、穿孔104内への定着材11の注入を停止する際に、注入バルブ9を開状態から閉状態に切り換えると共に圧送ポンプ6の定着材11を圧送する運転を停止する構成としたが、これらの内のいずれか一方とするなど、穿孔104内への定着材11の注入を停止可能な構成であれば適宜であり、例えば注入管3の口元を折ったり潰した状態にして閉塞する構成等とすることも可能である。また、CPU、記憶部、通信制御部を備える圧力流量計を用い、この圧力流量計が、定着材11の積算注入量と定着材11の注入圧を自動的に認識し、定着材11の積算注入量が記憶する計画注入量以上で、且つ定着材11の注入圧が記憶する初期注入圧P1+所定付加圧P2以上に到達したことを認識し、これに応じて、注入バルブ9を開状態から閉状態に切り換える制御指令、又は圧送ポンプ6の定着材11を圧送する運転を停止する制御指令、又はその双方の制御指令を注入バルブ9や圧送ポンプ6に通信回線を介して送信する構成とすることも可能である。
本発明は、例えばトンネルの地山等にロックボルトを施工する際に利用することができる。
1…ロックボルト 2…パッカー 3…注入管 31…吐出口 32…開口部 4…排気返戻管 41…孔部 5…締結バンド 6…圧送ポンプ 7…圧送管 8…圧力流量計 9…注入バルブ 10…戻りバルブ 11…定着材 100…トンネル 101…地山 102…トンネル空間 103…吹付コンクリート 104…穿孔 105…地山亀裂 C…ドライモルタル P1…初期注入圧 P2…所定付加圧

Claims (5)

  1. 根元寄りに周設される袋状のパッカーと、前記パッカー内と穿孔内に圧送ポンプから圧送管を経由して定着材を注入可能に設けられる注入管と、長手方向に沿設される排気返戻管が取り付けられたロックボルトを用い、
    前記ロックボルトを先端側から前記穿孔内に挿入する第1工程と、
    初期注入圧で定着材を注入して前記パッカーを膨張させ、前記穿孔の孔口近傍を閉塞する第2工程と、
    前記孔口近傍が閉塞された前記穿孔内に定着材を注入していき、前記排気返戻管からの定着材の戻りに応じて排気返戻管を閉塞すると共に前記穿孔内への定着材の注入を継続する第3工程と、
    定着材の積算注入量が計画注入量以上で、且つ定着材の注入圧が前記初期注入圧+所定付加圧以上に到達した段階で定着材の注入を停止し、閉塞状態の前記穿孔内に注入した定着材をそのままにして硬化を待つ第4工程
    を備えることを特徴とするロックボルトの施工方法。
  2. 前記所定付加圧が0.2Mpaであることを特徴とする請求項1記載のロックボルトの施工方法。
  3. 前記圧送管の長さが20〜30mであって、
    前記注入管が前記パッカーから前記ロックボルトの先端側に突出して吐出口が設けられ且つ前記パッカー内で前記吐出口より大きな開口面積で開口するものであると共に、
    前記初期注入圧が前記圧送ポンプの近傍で0.2〜0.6Mpaであることを特徴とする請求項1又は2記載のロックボルトの施工方法。
  4. 前記パッカーが布製であると共に、前記定着材がセメント系定着材であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のロックボルトの施工方法。
  5. 前記注入管の前記パッカー内に前記定着材を注入する開口部の開口面積が、前記注入管の前記穿孔内に前記定着材を注入する吐出口の開口面積よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のロックボルトの施工方法。
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