JP6433749B2 - 熱エネルギー回収装置 - Google Patents

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本発明は、熱エネルギー回収装置に関するものである。
従来、工場等の各種設備の排熱から動力を回収する熱エネルギー回収装置が知られている。例えば、特許文献1には、外部の熱源から供給される加熱媒体で作動媒体を加熱することによって当該作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器から流出した作動媒体を膨張させる膨張機と、膨張機に接続された発電機と、膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、凝縮器で凝縮された作動媒体を蒸発器へ送る作動媒体ポンプと、を備えた発電装置(熱エネルギー回収装置)が開示されている。
特開2014−062542号公報
上記特許文献1に記載されるような熱エネルギー回収装置では、蒸発器から流出した作動媒体の過熱度が所望の範囲内に収まるように制御され、蒸発器から流出する加熱媒体の温度は、特に管理されないことがある。一方、加熱媒体として高温の圧縮ガスが用いられる場合等、加熱媒体の種類次第では、作動媒体と熱交換した後の加熱媒体の温度が管理されること、より具体的には、所望の温度範囲となるまで冷却されることが望まれる場合がある。この場合、蒸発器から流出する加熱媒体の温度が所望の範囲内となるまでこの加熱媒体が蒸発器で冷却されるように、当該蒸発器に十分な量の液相の作動媒体を流入させること、すなわち、ポンプの回転数を上昇させることが考えられる。しかしながら、蒸発器への液相の作動媒体の流入量が多くなり過ぎると、液相の作動媒体が蒸発器で蒸発しきらずに当該蒸発器から気液二相の状態で流出して膨張機に流入するおそれがある。
本発明の目的は、作動媒体の気液二相の状態での膨張機への流入を抑制しつつ作動媒体と熱交換した後の加熱媒体の温度を所望の温度範囲内に収めることが可能な熱エネルギー回収装置を提供することである。
前記課題を解決する手段として、本発明は、外部から供給される加熱媒体と作動媒体とを熱交換させることによって前記作動媒体を加熱する予熱手段及び前記予熱手段から流出した作動媒体と加熱媒体とを熱交換させることによって作動媒体を加熱する蒸発手段を有する熱交換部と、前記熱交換部から流出した作動媒体を膨張させる膨張機と、前記膨張機に接続された動力回収機と、前記膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮された作動媒体を前記熱交換部へ送るポンプと、前記熱交換器、前記膨張機、前記凝縮器及び前記ポンプをこの順に接続する循環流路と、前記蒸発手段及び前記膨張機をバイパスするバイパス流路と、前記熱交換部から流出した加熱媒体の温度が一定の範囲内に収まるように、前記熱交換部への作動媒体の流入量を制御するとともに、前記熱交換部から流出した作動媒体の過熱度が基準範囲内に収まるように、前記熱交換部に流入した作動媒体のうち前記バイパス流路へ分流させる作動媒体の流量を制御する制御部と、を備える、熱エネルギー回収装置を提供する。
本発明では、熱交換部から流出した加熱媒体の温度が一定の範囲内に収まるように当該加熱媒体を冷却することが可能な量の作動媒体が熱交換部に流入し、かつ、熱交換部から流出した作動媒体の過熱度が基準範囲内に収まるように、熱交換部に流入した作動媒体の一部がバイパス流路に分流される。すなわち、本発明では、熱交換部には加熱媒体を十分に冷却可能な量の作動媒体が流入する一方、熱交換部に流入した作動媒体のうち当該熱交換部で加熱媒体に加熱されることによってこの熱交換器から気相の状態で流出することが可能な量を超える余剰分の作動媒体がバイパス流路に分流される。よって、作動媒体の気液二相の状態での膨張機への流入を抑制でき、かつ、作動媒体と熱交換した後の加熱媒体の温度を所望の範囲内に収めることができる。
この場合において、前記バイパス流路の下流側の端部は、前記循環流路のうち前記凝縮器と前記ポンプとの間の部位に接続されていてもよい。
この態様では、バイパス流路の下流側の端部が循環流路のうち凝縮器の上流側の部位に接続される場合に比べて、凝縮器を通過する作動媒体の流量が低減するため、凝縮器での圧力損失が低減する。このため、膨張機の上流側と下流側との間の差圧、すなわち、動力回収機での動力の回収量が増加する。
あるいは、前記バイパス流路の下流側の端部は、前記循環流路のうち前記膨張機と前記凝縮器との間の部位、又は、前記凝縮器に接続されていてもよい。
この態様では、ポンプの入口を含むポンプの上流側(低圧側)でのフラッシュガスの発生が抑制される。具体的に、熱交換部で加熱媒体により加熱された高温の作動媒体がバイパス流路を通じてポンプの上流側にバイパスされることによって当該作動媒体中にフラッシュガスが発生し、当該ガスがポンプに流入する場合がある。これに対し、本発明では、バイパス流路を通じてバイパスされる作動媒体が凝縮器により冷却されるので、ポンプの上流側でのフラッシュガスの発生が抑制される。
また、本発明において、前記バイパス流路と前記循環流路のうち前記膨張機と前記凝縮器との間の部位とを接続する分岐流路をさらに備え、前記制御部は、前記ポンプに流入する作動媒体の過冷却度が規定範囲内に収まるように前記バイパス流路から前記分岐流路に分流させる作動媒体の流量を制御することが好ましい。
このようにすれば、動力回収機での動力の回収量の確保とポンプの上流側でのフラッシュガスの発生の抑制との双方が達成される。具体的に、この態様では、バイパス流路を流れる作動媒体のうちポンプに流入する作動媒体の過冷却度が規定範囲内に収まる量(ポンプの上流側でのフラッシュガスの発生を抑制可能な量)の作動媒体だけが分岐流路に分流される。よって、凝縮器での圧力損失の増加を抑制しつつ、つまり、動力回収機での動力の回収量を確保しつつ、ポンプの上流側でのフラッシュガスの発生を抑制することができる。
また、本発明において、前記熱交換部は、前記予熱手段及び前記蒸発手段をまとめて取り囲む形状を有する筐体をさらに備えることが好ましい。
この態様では、筐体が予熱手段及び蒸発手段をまとめて取り囲んでいるので、熱交換部の取り扱いが容易となる。また、予熱手段及び蒸発手段がそれぞれ別個の筐体で取り囲まれる場合(予熱手段及び蒸発手段がそれぞれ別個の熱交換器で構成される場合)に比べ、熱交換部の小型化が可能となる。
以上のように、本発明によれば、作動媒体の気液二相の状態での膨張機への流入を抑制しつつ作動媒体と熱交換した後の加熱媒体の温度を所望の温度範囲内に収めることが可能な熱エネルギー回収装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態の熱エネルギー回収装置の構成の概略を示す図である。 図1の熱エネルギー回収装置の制御部の制御内容を示すフローチャートである。 図1の熱エネルギー回収装置の変形例を示す図である。 図1の熱エネルギー回収装置の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態の熱エネルギー回収装置の構成の概略を示す図である。 図5の熱エネルギー回収装置の制御部の制御内容を示すフローチャートである。
本発明の好ましい実施形態について、以下、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の熱エネルギー回収装置について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示されるように、熱エネルギー回収装置は、熱交換部10と、膨張機14と、動力回収機16と、凝縮器18と、ポンプ20と、循環流路30と、バイパス流路34と、制御部40と、を備えている。
循環流路30は、熱交換部10、膨張機14、凝縮器18及びポンプ20をこの順に直列に接続している。
熱交換部10は、外部から供給される加熱媒体と作動媒体とを熱交換させることにより当該作動媒体を蒸発させる。具体的に、熱交換部10は、液相の作動媒体を加熱する予熱手段としての予熱部11と、予熱部11で加熱された作動媒体をさらに加熱する蒸発手段としての蒸発部12と、を有している。熱交換部10に供給される加熱媒体としては、例えば、圧縮機から吐出された高温の圧縮ガスや工場等から排出される温水が挙げられる。また、作動媒体としては、R245faが用いられている。本実施形態では、予熱部11は、単一の熱交換器(予熱器)で構成されており、蒸発部12は、単一の熱交換器(蒸発器)で構成されている。熱交換器として、例えば、いわゆるシェル&チューブ式の熱交換器や、プレート式の熱交換器が用いられる。
予熱部11は、加熱媒体とポンプ20から吐出された液相の作動媒体とを熱交換させることによって当該作動媒体を加熱する。予熱部11は、作動媒体が流れる作動媒体流路11aと、加熱媒体が流れる加熱媒体流路11bと、を有している。なお、予熱部11がシェル&チューブ式の熱交換器で構成される場合、当該熱交換器の筐体が取り囲む空間が加熱媒体流路11bを構成し、当該空間内に作動媒体流路11aが配置される。このことは、蒸発部12についても同様である。
蒸発部12は、循環流路30のうち予熱部11の下流側の部位に設けられている。蒸発部12は、加熱媒体と予熱部11から流出した作動媒体とを熱交換させることによって当該作動媒体を蒸発させる。蒸発部12は、作動媒体が流れる作動媒体流路12aと、加熱媒体が流れる加熱媒体流路12bと、を有している。本実施形態では、蒸発部12の加熱媒体流路12b及び予熱部11の加熱媒体流路11bをこの順に加熱媒体が通過するように、熱交換部10への加熱媒体の供給方向が設定されている。ただし、加熱媒体の供給方向は、これとは逆に設定されてもよい。
膨張機14は、循環流路30における蒸発部12の下流側の部位に設けられている。本実施形態では、膨張機14として、蒸発部12から流出したガス状の作動媒体の膨張エネルギーにより回転駆動されるロータを有する容積式のスクリュー膨張機が用いられている。具体的に、膨張機14は、雌雄一対のスクリュロータを有している。
動力回収機16は、膨張機14に接続されている。本実施形態では、動力回収機16として発電機が用いられている。この動力回収機16は、膨張機14の一対のスクリュロータのうちの一方に接続された回転軸を有している。動力回収機16は、前記回転軸が前記スクリュロータの回転に伴って回転することにより電力を発生させる。なお、動力回収機16として、発電機の他、圧縮機等が用いられてもよい。
凝縮器18は、循環流路30における膨張機14の下流側の部位に設けられている。凝縮器18は、膨張機14から流出した作動媒体を外部から供給される冷却媒体(冷却水等)で冷却することにより凝縮(液化)させる。
ポンプ20は、循環流路30における凝縮器18の下流側の部位(凝縮器18と予熱部11との間の部位)に設けられている。ポンプ20は、液相の作動媒体を所定の圧力まで加圧して予熱部11へ送り出す。ポンプ20としては、インペラをロータとして備える遠心ポンプや、ロータが一対のギアからなるギアポンプ、スクリュポンプ、トロコイドポンプ等が用いられる。
バイパス流路34は、蒸発部12及び膨張機14をバイパスする流路である。つまり、バイパス流路34は、予熱部11と蒸発部12との間の作動媒体の一部を循環流路30のうち膨張機14とポンプ20との間の部位に導く。本実施形態では、バイパス流路34の下流側の端部は、循環流路30のうち凝縮器18とポンプ20との間の部位に接続されている。
循環流路30における予熱部11と蒸発部12との間の部位のうち当該循環流路30とバイパス流路34の上流側の端部との接続部よりも下流側の部位には、第1開閉弁V1が設けられており、バイパス流路34には第2開閉弁V2が設けられている。各開閉弁V1,V2は、開度の調整が可能な弁であり、流量調整弁として機能する。
制御部40は、予熱部11(加熱媒体流路11b)から流出した加熱媒体の温度T1が一定の範囲内に収まるように、予熱部11への液相の作動媒体の流入量を制御するとともに、蒸発部12から流出した気相の作動媒体の過熱度X1が基準範囲内に収まるように、予熱部11に流入した作動媒体のうちバイパス流路34へ分流させる作動媒体の流量を制御する。本実施形態では、予熱部11から流出した加熱媒体の温度T1は、加熱媒体流路11bに接続されており加熱媒体を外部に排出するための加熱媒体排出流路52に設けられた温度センサ41により検出される。予熱部11への液相の作動媒体の流入量の制御は、ポンプ20の回転数の調整により行われる。また、蒸発部12から流出した気相の作動媒体の過熱度X1は、循環流路30のうち蒸発部12と膨張機14との間の部位に設けられた温度センサ42及び圧力センサ43の各検出値に基づいて導出される。バイパス流路34へ分流させる作動媒体の流量(分流量)の制御は、各開閉弁V1,V2の開度の調整により行われる。本実施形態では、制御部40は、前記加熱媒体の温度T1が一定の範囲内における特定値T0となるようにポンプ20の回転数を調整するとともに、前記作動媒体の過熱度X1が基準範囲内における基準値X0となるように各開閉弁V1,V2の開度を調整する。
次に、図2を参照しながら、制御部40の具体的な制御内容を説明する。
まず、ポンプ20が駆動され(ステップS10)、蒸発部12及び予熱部11に外部から加熱媒体が供給される(ステップS11)。
そして、制御部40は、温度センサ41の検出値T1が前記特定値T0以下か否かを判定する(ステップS12)。
この結果、前記検出値T1が特定値T0よりも大きければ(ステップS12でNO)、制御部40は、予熱部11への液相の作動媒体の流入量(予熱部11での加熱媒体の冷却量)を増やすためにポンプ20の回転数を増加させる(ステップS13)。その後、制御部40は、ステップS12に戻り、再び検出値T1が前記特定値T0以上か否かを判定する。一方、前記検出値T1が特定値T0以下であれば(ステップS12でYES)、制御部40は、検出値T1が特定値T0と等しいか否かを判定する(ステップS14)。
この結果、検出値T1が特定値T0と等しくなければ、つまり、検出値T1が特定値T0未満であれば(ステップS14でNO)、制御部40は、予熱部11への液相の作動媒体の流入量を減らすためにポンプ20の回転数を減少させる(ステップS15)。その後、制御部40は、ステップS12に戻り、再び検出値T1が前記特定値T0以上か否かを判定する。一方、検出値T1が特定値T0と等しければ(ステップS14でYES)、制御部40は、温度センサ42及び圧力センサ43の各検出値に基づいて導出された過熱度X1が前記基準値X0以下か否かを判定する(ステップS16)。
この結果、過熱度X1が基準値X0よりも大きければ(ステップS16でNO)、制御部40は、蒸発部12への作動媒体の流入量を増やす(バイパス流路34への作動媒体の分流量を減らす)ために第1開閉弁V1の開度を上げるとともに第2開閉弁V2の開度を下げる(ステップS17)。その後、制御部40は、ステップS16に戻り、再び過熱度X1が基準値X0以上か否かを判定する。一方、前記過熱度X1が基準値X0以下であれば(ステップS16でYES)、制御部40は、過熱度X1が基準値X0と等しいか否かを判定する(ステップS18)。
この結果、過熱度X1が基準値X0と等しくなければ、つまり、過熱度X1が基準値X0未満であれば(ステップS18でNO)、制御部40は、蒸発部12への作動媒体の流入量を減らす(バイパス流路34への作動媒体の分流量を増やす)ために第1開閉弁V1の開度を下げるとともに第2開閉弁V2の開度を上げる(ステップS19)。その後、制御部40は、ステップS16に戻り、再び過熱度X1が基準値X0以上か否かを判定する。一方、過熱度X1が基準値X0と等しければ(ステップS18でYES)、制御部40は、ステップS12に戻り、再び検出値T1が前記特定値T0以上か否かを判定する。
続いて、本熱エネルギー回収装置の動作を説明する。
ポンプ20により予熱部11に送られた液相の作動媒体は、予熱部11で加熱媒体によって加熱された後に蒸発部12において加熱媒体によってさらに加熱され、これにより気相の状態で蒸発部12から流出する。その後、その気相の作動媒体は、膨張機14で膨張することによって当該膨張機14及び動力回収機16を駆動する。膨張機14から流出した作動媒体は、凝縮器18で凝縮する。この凝縮した液相の作動媒体は、ポンプ20により再び予熱部11へ送出される。このように、作動媒体が循環流路30内を循環することにより、動力回収機16において動力(本実施形態では電力)が回収される。
ここで、加熱媒体として高温の圧縮ガスが用いられる場合等、作動媒体と熱交換した後(熱交換部10から流出した後)の加熱媒体の温度が所望の温度範囲となるまで冷却されることが望まれる場合がある。本実施形態では、予熱部11から流出した加熱媒体の温度T1が一定の範囲内に収まるように当該加熱媒体を冷却することが可能な量の作動媒体が予熱部11に流入し、かつ、蒸発部12から流出した作動媒体の過熱度X1が基準範囲内に収まるように予熱部11に流入した作動媒体の一部がバイパス流路34に分流される。すなわち、本実施形態では、予熱部11には加熱媒体を十分に冷却可能な量の作動媒体が流入する一方、予熱部11に流入した作動媒体のうち当該予熱部11及び蒸発部12で加熱媒体に加熱されることによって蒸発部12から気相の状態で流出することが可能な量を超える余剰分の作動媒体がバイパス流路34に分流される。よって、作動媒体の気液二相の状態での膨張機14への流入を抑制でき、かつ、作動媒体と熱交換した後の加熱媒体の温度を所望の範囲内に収めることができる。
また、本実施形態では、バイパス流路34の下流側の端部は、循環流路30のうち凝縮器18とポンプ20との間の部位に接続されている。この態様では、バイパス流路34の下流側の端部が循環流路30のうち凝縮器18の上流側の部位に接続される場合に比べて、凝縮器18を通過する作動媒体の流量が低減するため、凝縮器18での圧力損失が低減する。このため、膨張機14の上流側と下流側との間の差圧、すなわち、動力回収機16での動力の回収量が増加する。
ただし、バイパス流路34の下流側の端部は、循環流路30における膨張機14と凝縮器18との間の部位(図3を参照)、又は、凝縮器18に接続されてもよい。この態様では、ポンプ20の入口を含むポンプ20の上流側(低圧側)でのフラッシュガスの発生が抑制される。具体的に、予熱部11で加熱媒体により加熱された高温の作動媒体がバイパス流路34を通じてポンプ20の上流側(低圧側)に戻されることによって当該作動媒体中にフラッシュガスが発生し、当該ガスがポンプ20に流入する場合がある。これに対し、この態様では、バイパス流路34を通じて戻される作動媒体が凝縮器18により冷却されるので、ポンプ20の上流側でのフラッシュガスの発生が抑制される。
また、図4に示されるように、熱交換部10は、予熱部11及び蒸発部12をまとめて取り囲む形状を有する筐体10aを備えていてもよい。つまり、予熱部11及び蒸発部12が単一の熱交換器により構成されてもよい。この形態では、予熱部11の作動媒体流路11aの下流側の端部及び蒸発部12の作動媒体流路12aの上流側の端部は、それぞれ筐体10aの外部でヘッダ13に接続される。また、バイパス流路34の上流側の端部もヘッダ13に接続される。第1開閉弁V1は、ヘッダ13と筐体10a内に位置する作動媒体流路12aとの間の流路に設けられている。この熱交換部10は、例えばシェル&チューブ式の熱交換器により構成される。この場合、筐体10aにより取り囲まれる空間が各加熱媒体流路11b,12bを構成し、筐体10a内に各作動媒体流路11a,12aが収容される。
この態様では、筐体10aが予熱部11及び蒸発部12をまとめて取り囲んでいるので、つまり、予熱部11及び蒸発部12が単一の熱交換器により構成されるので、熱交換部10の取り扱いが容易となる。また、予熱部11及び蒸発部12がそれぞれ別個の筐体で取り囲まれる場合(予熱部11及び蒸発部12がそれぞれ別個の熱交換器で構成される場合)に比べ、熱交換部10の小型化が可能となる。
さらに、熱交換部10がシェル&チューブ式の熱交換器で構成される場合、筐体10a内の空間が各加熱媒体流路11b,12bを構成するので、熱交換部10の構造が一層簡素化される。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態の熱エネルギー回収装置について、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1実施形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
本実施形態では、バイパス流路34から分岐する分岐流路36と、この分岐流路36に設けられた第3開閉弁V3と、をさらに備えている。分岐流路36は、バイパス流路34のうち第2開閉弁V2が設けられている部位よりも上流側の部位と循環流路30のうち膨張機14と凝縮器18との間の部位とを接続している。第3開閉弁V3は、開度の調整が可能な弁である。
本実施形態では、制御部40は、ポンプ20に流入する作動媒体の過冷却度Y1が規定範囲内に収まるようにバイパス流路34から分岐流路36に分流させる作動媒体の流量を制御する。具体的に、ポンプ20に流入する作動媒体の過冷却度Y1は、循環流路30のうち当該循環流路30とバイパス流路34の下流側の端部との接続部よりも下流側でかつポンプ20よりも上流側の部位に設けられた温度センサ45及び圧力センサ46の各検出値に基づいて導出される。バイパス流路34から分岐流路36に分流させる作動媒体の流量の制御は、第2開閉弁V2及び第3開閉弁V3の開度の調整により行われる。本実施形態では、制御部40は、前記作動媒体の過冷却度Y1が規定範囲内における規定値Y0となるように各開閉弁V2,V3の開度を調整する。
具体的に、図6を参照しながら、本実施形態の制御部40の具体的な制御内容を説明する。なお、ステップS10〜ステップS19については、第1実施形態と同じである。ただし、本実施形態では、制御部40は、ステップS18でYESの場合、ステップS12に戻るのではなく、過冷却度Y1が前記規定値Y0以上か否かを判定する(ステップS20)。
この結果、過冷却度Y1が規定値Y0未満であれば(ステップS20でNO)、凝縮器18への作動媒体の流入量を増やすために(分岐流路36への作動媒体の分流量を増やすために)第2開閉弁V2の開度を下げるとともに第3開閉弁V3の開度を上げる(ステップS21)。その後、制御部40は、ステップS20に戻り、再び過冷却度Y1が規定値Y0以上か否かを判定する。一方、過冷却度Y1が規定値Y0以上であれば(ステップS20でYES)、制御部40は、過冷却度Y1が規定値Y0と等しいか否かを判定する(ステップS22)。
この結果、過冷却度Y1が規定値Y0と等しくなければ、つまり、過冷却度Y1が規定値Y0よりも大きければ(ステップS22でNO)、制御部40は、凝縮器18への作動媒体の流入量を減らすために第2開閉弁V2の開度を上げるとともに第3開閉弁V3の開度を下げる(ステップS23)。その後、制御部40は、ステップS20に戻り、再び過冷却度Y1が規定値Y0以上か否かを判定する。一方、過冷却度Y1が規定値Y0と等しければ(ステップS22でYES)、制御部40は、ステップS12に戻り、再び検出値T1が前記特定値T0以上か否かを判定する。
以上に説明した第2実施形態では、動力回収機16での動力の回収量の確保とポンプ20の上流側でのフラッシュガスの発生の抑制との双方が達成される。具体的に、この形態では、バイパス流路34を流れる作動媒体のうちポンプ20に流入する作動媒体の過冷却度が規定範囲内に収まる量(ポンプ20の上流側でのフラッシュガスの発生を抑制可能な量)の作動媒体だけが分岐流路36に分流される。よって、凝縮器18での圧力損失の増加を抑制しつつ、つまり、動力回収機16での動力の回収量を確保しつつ、ポンプの上流側でのフラッシュガスの発生を抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上記各実施形態では、制御部40は、ポンプ20の回転数を調整することにより予熱部11への液相の作動媒体の流入量を制御する例が示されたが、予熱部11への液相の作動媒体の流入量の制御は、これに限られない。例えば、ポンプ20から吐出された液相の作動媒体をポンプ20の上流に戻す戻し流路及びこの戻し流路に設けられた開閉弁をさらに備え、制御部40は、この開閉弁の開度を調整することによって予熱部11への液相の作動媒体の流入量を制御してもよい。
また、制御部40は、第1開閉弁V1及び第2開閉弁V2の開度を調整することにより蒸発部12への作動媒体の流入量(バイパス流路34への作動媒体の分流量)を制御する例が示されたが、蒸発部12への作動媒体の流入量の制御は、これに限られない。例えば、循環流路30とバイパス流路34の上流側の端部との接続部に開度調整が可能な三方弁が設けられ、制御部40は、この三方弁の開度を調整することにより蒸発部12への作動媒体の流入量(バイパス流路34への作動媒体の分流量)を調整してもよい。同様に、バイパス流路34と分岐流路36との接続部に開度調整が可能な三方弁が設けられ、制御部40は、この三方弁の開度を調整することにより分岐流路36への作動媒体の流入量を調整してもよい。
10 熱交換部
10a 筐体
11 予熱部(予熱手段)
12 蒸発部(蒸発手段)
13 ヘッダ
14 膨張機
16 動力回収機(発電機)
18 凝縮器
20 ポンプ
30 循環流路
34 戻し流路
36 分岐流路
40 制御部
41 温度センサ
42 温度センサ
43 圧力センサ
45 温度センサ
46 圧力センサ
V1 第1開閉弁
V2 第2開閉弁
V3 第3開閉弁

Claims (5)

  1. 外部から供給される加熱媒体と作動媒体とを熱交換させることによって前記作動媒体を加熱する予熱手段及び前記予熱手段から流出した作動媒体と加熱媒体とを熱交換させることによって作動媒体を加熱する蒸発手段を有する熱交換部と、
    前記熱交換部から流出した作動媒体を膨張させる膨張機と、
    前記膨張機に接続された動力回収機と、
    前記膨張機から流出した作動媒体を凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器で凝縮された作動媒体を前記熱交換部へ送るポンプと、
    前記熱交換、前記膨張機、前記凝縮器及び前記ポンプをこの順に接続する循環流路と、
    前記蒸発手段及び前記膨張機をバイパスするバイパス流路と、
    前記熱交換部から流出した加熱媒体の温度が一定の範囲内に収まるように、前記熱交換部への作動媒体の流入量を制御するとともに、前記熱交換部から流出した作動媒体の過熱度が基準範囲内に収まるように、前記熱交換部に流入した作動媒体のうち前記バイパス流路へ分流させる作動媒体の流量を制御する制御部と、を備える、熱エネルギー回収装置。
  2. 請求項1に記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記バイパス流路の下流側の端部は、前記循環流路のうち前記凝縮器と前記ポンプとの間の部位に接続されている、熱エネルギー回収装置。
  3. 請求項1に記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記バイパス流路の下流側の端部は、前記循環流路のうち前記膨張機と前記凝縮器との間の部位、又は、前記凝縮器に接続されている、熱エネルギー回収装置。
  4. 請求項2に記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記バイパス流路と前記循環流路のうち前記膨張機と前記凝縮器との間の部位とを接続する分岐流路をさらに備え、
    前記制御部は、前記ポンプに流入する作動媒体の過冷却度が規定範囲内に収まるように前記バイパス流路から前記分岐流路に分流させる作動媒体の流量を制御する、熱エネルギー回収装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の熱エネルギー回収装置において、
    前記熱交換部は、前記予熱手段及び前記蒸発手段をまとめて取り囲む形状を有する筐体をさらに備える、熱エネルギー回収装置。
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