JP2008255959A - 内燃機関の廃熱利用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランキンサイクルの搭載性を確保しながらランキンサイクルの高効率化を実現することができる内燃機関の廃熱利用装置を提供する。
【解決手段】内燃機関(4)の廃熱を複数の熱媒体から熱回収する廃熱利用装置(2)であって、高温熱媒体から熱回収して作動流体を加熱する高温蒸発器(14)、第1膨張機(28)、第2膨張機(30)、凝縮器(32)を含む高温ランキンサイクル回路(24)と、第2膨張機、凝縮器を高温ランキンサイクル回路と共用するとともに、低温熱媒体から熱回収して作動流体を加熱する低温蒸発器(16)を有する低温ランキンサイクル回路(26)とを備え、高温ランキンサイクル回路は、凝縮器を経由し高温蒸発器に到達する前の作動流体を低温熱媒体で予熱する加熱器(46)を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の廃熱利用装置に係り、詳しくは、車両に好適な内燃機関の廃熱利用装置に関する。
内燃機関の廃熱利用装置としては、例えば車両のエンジンの排ガスで加熱された過熱冷却水を熱媒体としてエンジンの廃熱を回収する高温ランキンサイクル回路と、エンジンの冷却水回路においてエンジンを冷却した後の加熱冷却水、すなわち温水を熱媒体としてエンジンの廃熱を回収する低温ランキンサイクル回路とを組み合わせ、その搭載性を向上させた2段膨張式のランキンサイクルが公知である(例えば特許文献1参照)。
特開2005−273543号公報
ところで、冷媒の蒸発温度が高いと膨張比が大となるため、過熱冷却水が熱媒体となる高温ランキンサイクル回路のほうが低温ランキンサイクル回路に比して高効率のサイクルとなる。従って、より高効率となる高温ランキンサイクル回路側の効率を更に向上することにより、サイクル全体としての効率を容易に向上できる。
しかしながら、上記従来技術では、この点につき格別な配慮がなされておらず、ランキンサイクル、ひいては廃熱利用装置の効率の悪化を招いている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、ランキンサイクルの搭載性を確保しながらランキンサイクルの高効率化を実現することができる内燃機関の廃熱利用装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載の内燃機関の廃熱利用装置は、内燃機関の廃熱を複数の熱媒体から熱回収する廃熱利用装置であって、該熱媒体が所定温度の廃熱を帯びる高温熱媒体、該所定温度よりも低となる廃熱を帯びる低温熱媒体を含んでなり、
高温熱媒体から熱回収して作動流体を加熱する高温蒸発器、該高温蒸発器を経由した作動流体を膨張させて駆動力を発生する第1膨張機、該第1膨張機を経由した作動流体を更に膨張させて駆動力を発生する第2膨張機、該第2膨張機を経由した作動流体を凝縮させる凝縮器、該凝縮器を経由した作動流体を昇圧する第1ポンプ、該第1ポンプを経由した作動流体を更に昇圧して高温蒸発器に向けて循環させる第2ポンプを含む高温ランキンサイクル回路と、第2膨張機、凝縮器、第1ポンプを高温ランキンサイクル回路と共用するとともに、低温熱媒体から熱回収して作動流体を加熱する低温蒸発器を有し、該低温蒸発器を経由した作動流体を第2膨張機で膨張させ、該第2膨張機を経由した作動流体を凝縮器で凝縮させ、該凝縮器を経由した作動流体を第1ポンプで昇圧して低温蒸発器に向けて循環させる低温ランキンサイクル回路とを備え、高温ランキンサイクル回路は、凝縮器を経由し高温蒸発器に到達する前の作動流体を低温熱媒体で予熱する加熱器を有することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、請求項1において、加熱器は、低温熱媒体の流れ方向からみて低温蒸発器の上流側に位置づけられることを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明では、請求項1又は2において、加熱器は、低温蒸発器と一体に形成され、低温熱媒体が低温ランキンサイクル回路を循環する作動流体を加熱する温度に比して、低温熱媒体が高温ランキンサイクル回路を循環する作動流体を加熱する温度を高温とするべく構成された三重熱交換器であることを特徴としている。
更にまた、請求項4記載の発明では、請求項1から3のいずれかにおいて、第1ポンプの吐出容量は、第2ポンプの吐出容量以上であることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明では、請求項1から4のいずれかにおいて、高温熱媒体の温度を検出する温度センサと、該温度センサで検出された高温熱媒体の温度に応じて高温蒸発器に対する高温熱媒体の流入量を制御すべく駆動される操作端とを含む高温熱媒体流量制御手段を更に備え、該高温熱媒体流量制御手段は、温度センサで検出された高温熱媒体の温度が所定の第1温度設定値以下となるとき、高温蒸発器に対する高温熱媒体の流入量を減少させるべく操作端を駆動することを特徴としている。
更に、請求項6記載の発明では、請求項1から5のいずれかにおいて、高温蒸発器を経由し且つ第1膨張機に到達する前の作動流体の温度を検出する第2温度センサと、該第2温度センサで検出された作動流体の温度に応じて高温蒸発器に対する作動流体の流入量を制御すべく駆動される第2操作端とを含む作動流体流量制御手段を更に備え、該作動流体流量制御手段は、第2温度センサで検出された作動流体の温度が所定の第2温度設定値以上となるとき、高温蒸発器に対する作動流体の流入量を増加させるべく第2操作端を駆動することを特徴としている。
更にまた、請求項7記載の発明では、請求項6において、第2操作端は第2ポンプであり、該第2ポンプは回転数が連続的に可変であって、作動流体流量制御手段は、第2温度センサで検出された作動流体の温度に応じて、該第2ポンプの回転数を変更することにより、高温蒸発器に対する作動流体の流入量を制御するポンプ回転数制御を実施することを特徴としている。
また、請求項8記載の発明では、請求項5から7のいずれかにおいて、熱媒体が循環することにより内燃機関と直接に熱交換を行う熱媒体回路を更に備え、熱媒体回路は、熱媒体の流れ方向からみて、高温熱媒体が形成されるとともに高温蒸発器を有する高温回路部、低温熱媒体が形成されるとともに加熱器及び低温蒸発器を有する低温回路部を循環路で接続して構成され、更に高温回路部をバイパスするバイパス路を有し、操作端は、弁体が連続的に可変駆動される三方弁であって、内燃機関を経由した熱媒体を高温回路部とバイパス路とに配分して流入させるべく構成され、高温熱媒体流量制御手段は、温度センサで検出された高温熱媒体の温度に応じて三方弁を駆動し、熱媒体をバイパス路と高温回路部とに配分して流入させ、高温回路部に対する熱媒体の流入量を制御する三方弁開度制御を実施することを特徴としている。
更に、請求項9記載の発明では、請求項8において、内燃機関の本体温度を検出する第3温度センサを更に含み、該三方弁開度制御は、第3温度センサで検出された内燃機関の本体温度が所定の第3温度設定値以下のとき、第1ポンプ及び第2ポンプの駆動を停止するとともに、熱媒体を高温回路部に全量流入させるべく三方弁を駆動することを特徴としている。
請求項1記載の本発明の内燃機関の廃熱利用装置によれば、高温ランキンサイクル回路は、高温蒸発器に加えて、凝縮器を経由し高温蒸発器に到達する前の作動流体を低温熱媒体で予熱する加熱器を有している。
すなわち、高温ランキンサイクル回路での熱回収を低温熱媒体、高温熱媒体から順次段階的に実施することにより、高温ランキンサイクル回路の1サイクルあたりの熱回収量を増大させることができる。これにより、高温ランキンサイクル回路の熱回収率を向上でき、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置の高効率化を実現できる。
また、請求項2記載の発明によれば、加熱器が低温熱媒体の流れ方向からみて低温蒸発器の上流側に位置づけられる。これにより、低温熱媒体の熱量を低温ランキンサイクル回路よりも先に高温ランキンサイクル回路で回収できるため、高温ランキンサイクル回路の熱回収率を更に向上でき、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置の更なる高効率化を実現できる。
更に、請求項3記載の発明によれば、加熱器を低温蒸発器と一体化した三重熱交換器として形成し、この三重熱交換器は、低温熱媒体が低温ランキンサイクル回路を循環する作動流体を加熱する温度に比して、低温熱媒体が高温ランキンサイクル回路を循環する作動流体を加熱する温度を高温とするべく構成されている。これにより、高温ランキンサイクル回路の熱回収率の向上、廃熱利用装置の高効率化を実現しつつ、ランキンサイクル回路の搭載性を更に向上できる。
更にまた、請求項4記載の発明によれば、第1ポンプの吐出容量が第2ポンプの吐出容量以上に設定され、これにより、低温ランキンサイクル回路と高温ランキンサイクル回路とに安定して作動流体を循環させることができる。
また、請求項5記載の発明によれば、高温熱媒体の温度を検出する温度センサ、この温度センサで検出された高温熱媒体の温度に応じて高温蒸発器に対する高温熱媒体の流入量を制御すべく駆動される操作端を含む高温熱媒体流量制御手段を備え、この高温熱媒体流量制御手段は、温度センサで検出された高温熱媒体の温度が所定の第1温度設定値以下となるとき、高温蒸発器に対する高温熱媒体の流入量を減少させるべく操作端を駆動する。
ここで、高温蒸発器における高温ランキンサイクル回路の1サイクルあたりの熱回収量は、この1サイクル中に高温蒸発器に流入する高温熱媒体の流入量と高温熱媒体の平均温度とを乗じた熱供給量に比例して増大し、この熱供給量を一定と仮定したとき、上記高温熱媒体の流入量を減少させることにより上記高温熱媒体の平均温度を上昇させることができる。これにより、高温蒸発器において作動流体は高温熱媒体に確実に加熱され、高温ランキンサイクル回路での熱回収を確実に実施でき、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置の高効率化を確実に実現できる。
更に、請求項6記載の発明によれば、高温蒸発器を経由し且つ第1膨張機に到達する前の作動流体の温度を検出する第2温度センサ、この第2温度センサで検出された作動流体の温度に応じて高温蒸発器に対する作動流体の流入量を制御すべく駆動される第2操作端を含む作動流体流量制御手段を備え、この作動流体流量制御手段は、第2温度センサで検出された作動流体の温度が所定の第2温度設定値以上となるとき、高温蒸発器に対する作動流体の流入量を増加させるべく第2操作端を駆動する。
ここで、高温蒸発器における高温ランキンサイクル回路の1サイクルあたりの熱回収量は、この1サイクル中に高温蒸発器に流入する作動流体の流入量と作動流体の平均温度とを乗じて算出され、この熱回収量を一定と仮定したとき、上記作動流体の流入量を増大させることにより上記作動流体の平均温度を低下させることができる。これにより、高温蒸発器において作動流体の温度が過大に高温となってその性状が不安定となるのが防止され、高温ランキンサイクル回路での熱回収を更に確実に実施でき、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置の高効率化を更に確実に実現できる。
更にまた、請求項7記載の発明によれば、第2操作端は第2ポンプであり、この第2ポンプは回転数が連続的に可変であって、作動流体流量制御手段は、第2温度センサで検出された作動流体の温度に応じて、第2ポンプの回転数を変更することにより、高温蒸発器に対する作動流体の流入量を制御するポンプ回転数制御を実施する。これにより、新たな操作端を設けることなく、高温ランキンサイクル回路に配される既存の第2ポンプを利用するだけの簡易な構成で、高温ランキンサイクル回路での熱回収を確実に実施でき、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置の高効率化を確実に実現できる。
また、請求項8記載の発明によれば、熱媒体が循環することにより内燃機関と直接に熱交換を行う熱媒体回路を更に備え、熱媒体回路は、熱媒体の流れ方向からみて、高温熱媒体が形成されるとともに高温蒸発器を有する高温回路部、低温熱媒体が形成されるとともに加熱器及び低温蒸発器を有する低温回路部を循環路で接続して構成され、更に高温回路部をバイパスするバイパス路を有している。
ここで、高温熱媒体流量制御手段は、温度センサで検出された高温熱媒体の温度に応じて三方弁を駆動し、熱媒体をバイパス路と高温回路部とに配分して流入させ、高温回路部に対する熱媒体の流入量を制御する三方弁開度制御を実施する。これにより、内燃機関の熱媒体の流量が変化しても確実に高温回路部への熱媒体の流入を制御でき、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置のより一層の高効率化を実現できる。
更に、請求項9記載の発明によれば、内燃機関の本体温度を検出する第3温度センサを更に含み、三方弁開度制御は、第3温度センサで検出された内燃機関の本体温度が所定の第3温度設定値以下のとき、第1ポンプ及び第2ポンプの駆動を停止するとともに、熱媒体を高温回路部に全量流入させるべく三方弁を駆動する。これにより、例えば第3温度設定値を常温等に設定することにより、内燃機関の始動時を含めた暖機要求時を検出でき、この暖機要求時には、総ての熱媒体がバイパスされることなく高温回路部に流入するとともに高温及び低温ランキンサイクル回路の機能が停止され、高温熱媒体の全熱量を内燃機関の暖機に使用することができる。よって、内燃機関の暖機が迅速化されて内燃機関の燃費が大幅に改善されるとともに、高温及び低温ランキンサイクル回路での熱回収を適切に実施することができ、ランキンサイクル全体、ひいては廃熱利用装置の更なる高効率化を図ることができる。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
先ず、第1実施形態について説明する。
図1は本実施形態の内燃機関の廃熱利用装置2の構成を示す模式図であり、廃熱利用装置2は、冷却水が循環し、例えば車両のエンジン(内燃機関)4を冷却する冷却水回路(熱媒体回路)6と、作動流体(以下、冷媒という)が循環し、エンジン4の廃熱を回収するランキンサイクル8(以下、サイクル8という)とから構成されている。
冷却水回路6は、三方弁(操作端)10、排ガス熱交換器(高温回路部)12、高温蒸発器(高温回路部)14、低温蒸発器(低温回路部)16、水ポンプ18を順に含んで閉回路を構成し、水ポンプ18を駆動することにより、冷却水が上記各構成機器を順次流れて循環する。
三方弁10は、1つの入口ポートと2つの出口ポートとを有するリニア電動弁であって、三方弁10の駆動部に入力される入力信号に比例して1つの弁体を連続的に可変駆動することにより、入口ポートに流入する冷却水を各出口ポートに配分して流出させるとともに、これら各配分流量を微調整可能に構成されている。
三方弁10の入口ポートには、エンジン4から延びる冷却水回路6の流路(循環路)6aが接続され、入口ポートに対向する出口ポートには、排ガス熱交換器12及び高温蒸発器14を迂回し高温蒸発器14の下流の合流点6bにおいて合流するバイパス路20が接続されている。一方、他方の出口ポートには、排ガス熱交換器12から延びる流路(循環路)6cが接続されている。
排ガス熱交換器12は、エンジン4の排ガスが排出される排ガス管22内に設けられ、エンジン4で加熱された加熱冷却水と排ガス管20を流れる排ガスとの間で熱交換することにより、加熱冷却水を更に加熱されて過熱冷却水(高温熱媒体)を形成している。
高温蒸発器14は、排ガス熱交換器12と合流点6bとの間の流路(循環路)6dに位置づけられ、内部に冷却水経路と冷媒経路とを有し、これら各経路を流れる冷却水と冷媒とが互いに対向流をなすように構成されている。そして、排ガス熱交換器12で形成された過熱冷却水とサイクル8のうち後述する高温ランキンサイクル回路24を流れる冷媒とを熱交換させることにより、過熱冷却水から吸熱して冷媒を加熱している。
低温蒸発器16は、合流点6bと水ポンプ18との間の流路(循環路)6eに位置づけられ、高温蒸発器14と同様の冷却水経路及び冷媒経路を有して構成されている。そして、高温蒸発器14で吸熱された後に形成される温水(低温熱媒体)とサイクル8のうち後述する低温ランキンサイクル回路26を流れる冷媒とを熱交換させることにより、温水から吸熱して冷媒を加熱している。
水ポンプ18は、エンジン4に装着されるとともに、その回転数に応じて駆動され、エンジン4の運転状況に応じた冷却水量を冷却水回路6に循環させている。なお、サイクル8からの吸熱によらないで、エンジン4の本体温度を略一定に保持すべく、流路6eにおける水ポンプ18近傍に図示しないラジエータやサーモスタット等を設置しても良い。
これに対し、サイクル8は、高温ランキンサイクル回路24(以下、高温サイクル24という)と低温ランキンサイクル回路26(以下、低温サイクル26という)とから構成され、2段膨張サイクルを実施している。
高温サイクル24は、高温蒸発器14から第1膨張機28、第2膨張機30、凝縮器32、第1冷媒ポンプ(第1ポンプ)34、第2冷媒ポンプ(第2ポンプ、第2操作端)36を順に接続して閉回路を構成している。そして、これら第1及び第2冷媒ポンプ34,36を駆動することにより、冷媒が上記各構成機器を順次流れて循環し、排ガス熱交換器12で形成された過熱冷却水を熱媒体とし、この過熱冷却水から高温蒸発器14を介してエンジン4の廃熱を回収している。
第1及び第2膨張機28,30は、過熱冷却水で加熱された冷媒の膨張によって回転等に係る駆動力を発生させる流体機器である。第1膨張機28は高温蒸発器14を介して過熱冷却水で加熱された冷媒の膨張によって駆動力を発生させる一方、第2膨張機30は第1膨張機28を通過した後の残りの冷媒の膨張によって駆動力を発生させている。
また、第1及び第2膨張機28,30は、回転軸等の共通の駆動力伝達手段を有しており、この伝達手段には例えば発電機38が接続され、発電機38を介して第1及び第2膨張機28,30で発生した駆動力を廃熱利用装置2の外部等で使用可能である。
凝縮器32は、第2膨張機30から吐出される冷媒を外気との熱交換によって凝縮液化する熱交換器である。
第1及び第2冷媒ポンプ34,36は、リニア電動ポンプであって、各ポンプ34,36の駆動部に入力される入力信号に比例して可動部を連続的に可変駆動することにより、サイクル8を循環する冷媒量を微調整可能に構成されている。
また、第1冷媒ポンプ34の吐出容量は第2冷媒ポンプ36の吐出容量以上に設定されており、好ましくは、第1冷媒ポンプ34が第2冷媒ポンプ36以上の最大吐出性能を有している。なお、第2冷媒ポンプ36から高温蒸発器14にかけて高温サイクル24の流路24aが延設されている。
一方、低温サイクル26は、高温蒸発器14で吸熱された後に形成される温水を熱媒体とし、この温水から低温蒸発器16を介してエンジン4の廃熱を回収しており、高温サイクル24と第2膨張機30、凝縮器32、第1冷媒ポンプ34を共用しつつ、高温サイクル24とは異なる閉回路を形成している。
詳しくは、第1冷媒ポンプ34と第2冷媒ポンプ36との間から低温サイクル26の一部をなす流路26aが分岐し、この分岐した流路26aは第1膨張機28と第2膨張機30との間の第2膨張機30の吸入側に接続されている。そして、流路26aには低温蒸発器16の冷媒経路が位置づけられ、少なくとも第1冷媒ポンプ34を駆動することにより、低温蒸発器16で温水により加熱された後の冷媒が第2膨張機30、凝縮器32を順次流れて循環する。
なお、凝縮器32と第1ポンプ34との間に図示しないレシーバ等を設置して両サイクル24,26で共用し、凝縮器32で凝縮された冷媒を気液二層に分離して液冷媒のみを第1ポンプ34に送るようにしても良い。
このような高温及び低温サイクル24,26により構成されたサイクル8は、エンジン4の運転状況を検出する各センサの検出信号に基づいて、冷却水回路6と高温及び低温サイクル24,26との熱交換に係る冷却水量や冷媒量を制御することにより、エンジン4の廃熱回収を効率的に実施している。
上記各センサの一例としては、高温サイクル24においては、高温蒸発器14を経由し且つ第1膨張機28に到達する前の冷媒の温度を検出する冷媒温度センサ(第2温度センサ)40が設けられ、一方、冷却水回路6においては、排ガス熱交換器12を経由し且つ高温蒸発器14に到達する前の過熱冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ(温度センサ)42や、エンジン4の本体温度を検出するエンジン温度センサ(第3温度センサ)43が設けられている。
これら温度センサ40,42,43は、第1及び第2冷媒ポンプ34,36、及び三方弁10とともに、車両及び廃熱利用装置2の総合的な制御を行う電子コントロールユニット(ECU)44に電気的に接続されている。
ECU44は、検出端である温度センサ40,42,43から検出される温度の検出信号に応じて、操作端である第1及び第2冷媒ポンプ34,36、及び三方弁10を適宜駆動する駆動信号を出力し、冷却水回路6と高温及び低温サイクル24,26との熱交換に係る冷却水量や冷媒量を制御している。
ところで、本実施形態では、高温サイクル24には高温蒸発器14に加えて加熱器(低温回路部)46が配設されている。
加熱器46は、高温サイクル24側では、第2冷媒ポンプ36と高温蒸発器14との間に位置づけられる一方、冷却水回路6側では、流路6eを流れる温水の流れ方向でみて、低温蒸発器16の上流側に直列に位置づけられ、高温蒸発器14で吸熱された後の温水と、高温サイクル24において第2冷媒ポンプ36から送出された後の冷媒とを熱交換させている。
すなわち、高温サイクル24は、加熱器46を介して低温サイクル26と同様に温水から熱回収することにより、凝縮器32を経由し高温蒸発器14に到達する前の冷媒を予熱している。なお、加熱器46は低温蒸発器16と並列に設けても良い。
以下、図2に示されるモリエル線図を参照し、例えばR245faを冷媒として使用した場合のサイクル8の熱収支について説明する。
先ず、低温サイクル26では、第2膨張機30が流路26aを流れるガス状態の冷媒(A:75℃)を膨張させ、減圧された冷媒(B)にする。
冷媒(B)は凝縮器32で凝縮され、エンタルピiが減少した冷媒(C)となり、この冷媒(C)は第2ポンプ34により加圧されて冷媒(D:30℃)となった後、低温蒸発器16を通過する。この際、冷媒(D)は流路6eを流れる温水で加熱され、エンタルピiが増加して再びガス状態の冷媒(A)になる。そして、冷媒(A)は再び第2膨張機30に吸入されて次の冷凍サイクルに入り、上記A〜Dの順にサイクルが繰り返される。
次に、高温サイクル24では、第1膨張機28が高温蒸発器14で加熱された後のガス状態の冷媒(G:145℃)を膨張させて冷媒(A)に減圧させ、更に第2膨張機30が冷媒(A)を膨張させて更に減圧された冷媒(B)にする。
冷媒(B)は、凝縮器32を通過してエンタルピiが減少した冷媒(C)となり、更に第1及び第2ポンプ34,36により順次加圧されて冷媒(E:30℃)の状態となった後、加熱器46を通過する。この際、冷媒(E)は流路6eを流れる温水で加熱され、エンタルピiが増加した冷媒(F:75℃)となる。
冷媒(F)は高温蒸発器14に通水された過熱冷却水に過熱状態に加熱され、エンタルピiが増加して再びガス状態の冷媒(G)になる。そして、冷媒(G)は再び第1膨張機28に吸入されて次の冷凍サイクルに入り、上記A〜Gの順にサイクルが繰り返される。 なお、E→Fの過程での熱媒体となる温水(a:90℃)は、この過程で吸熱されて温水(b:80℃)まで減温され、この温水(b)が低温蒸発器16を介して低温サイクル26の冷媒を加熱している。
以下、図3,4に示されるフローチャートを参照して、ECU44で処理される冷却水量や冷媒量の制御に係る各制御ルーチンについて詳しく説明する。
ECU44では、温度センサ42で検出される過熱冷却水温度TS、及び温度センサ43で検出されるエンジン4の本体温度TEに応じて、三方弁10を駆動する三方弁開度制御(高温熱媒体流量制御手段)(以下、弁開度制御という)たるメイン制御ルーチンと、温度センサ40で検出される冷媒温度TRに応じて、第2冷媒ポンプ36の回転数を制御する第2冷媒ポンプ回転数制御(作動流体流量制御手段、ポンプ回転数制御)(以下、第2ポンプ制御という)たるサブ制御ルーチンとが実行される。上記サブ制御ルーチンは上記メイン制御ルーチンにその一部が支配されているものの、その他は互いに独立した制御を実行する。
先ず、図3に示される弁開度制御について説明する。
S0(以下、Sはステップを表す)において弁開度制御が開始されると、S1に移行する。なお、本制御ルーチンは以下の各ステップの実行中でも弁開度制御が停止されると、このS0の所定の初期状態に戻るリセット機能を有している。
S1では、温度センサ43で検出されるエンジン4の本体温度TEが所定の温度設定値(第3温度設定値)TS1以下であるか否かを判定する。判定結果が真(Yes)で温度TEが所定の温度設定値TS1以下と判定された場合にはS2に移行し、判定結果が偽(No)でTEが所定の温度設定値TS1より大きいと判定された場合にはS3に移行する。
S2に移行した場合には、第2ポンプ制御が実行されているときにはこれを停止するとともに第1及び第2冷媒ポンプ34,36の駆動を停止し、既に第2ポンプ制御、及び第1及び第2冷媒ポンプ34,36が停止しているときにはそのままの状態を保持してS4に移行する。
S4では、三方弁10を流路6c側に全開駆動するとともにバイパス路20側に全閉駆動した後、S1に移行する。
一方、S1においてS3に移行した場合には、第1及び第2冷媒ポンプ34,36の駆動が停止しているときにはこれらを駆動するとともに第2ポンプ制御が停止しているときにはこれを実行する。また、既に第1及び第2冷媒ポンプ34,36が駆動され、第2ポンプ制御が実行されているときにはそのままの状態を保持してS5に移行する。
S5では、温度センサ42で検出された過熱冷却水温度TSが所定の温度設定値(第1温度設定値)TS2以下であるか否かを判定する。判定結果が真(Yes)で温度TSが所定の温度設定値TS2以下と判定された場合にはS6に移行し、判定結果が偽(No)で温度TSが所定の温度設定値TS2より大きいと判定された場合にはS7に移行する。
S6に移行した場合には、三方弁10をバイパス路20側に開駆動するとともに流路6c側に閉駆動した後、S1に移行する。
一方、S7に移行した場合には、三方弁10を流路6c側に開駆動するとともにバイパス路20側に閉駆動した後、S1に移行する。
このようにして、S0において弁開度制御に係るメイン制御ルーチンが開始されると、上記S1,S2,S4、又はS1,S3,S5,S6、又はS7の一連のステップが繰り返し実行されるが、弁開度制御の制御ルーチンを上記S1,S2,S4のステップと、上記S1,S3,S5,S6、又はS7のステップとに切り離して別個の構成にしても良い。
次に、図4に示される第2ポンプ制御について説明する。
S00では、第1及び第2冷媒ポンプ34,36はともに駆動され、第1冷媒ポンプ34の回転数は少なくとも第2冷媒ポンプ36の回転数以上で駆動されており、第2ポンプ制御が開始されるとS10に移行する。
なお、本制御ルーチンは以下の各ステップの実行中でも第2ポンプ制御が停止されると、このS00の所定の初期状態に戻るリセット機能を有している。また、本制御ルーチンの実行中か否かに拘わらず、第1冷媒ポンプ34は所定の回転数を保持して駆動されている。
S10では、冷媒温度センサ40で検出された冷媒温度TRが所定の温度設定値(第2温度設定値)TS3以上であるか否かを判定する。判定結果が真(Yes)で温度TRが所定の温度設定値TS3以上と判定された場合にはS20に移行し、判定結果が偽(No)で温度TRが温度設定値TS3より小さいと判定された場合にはS30に移行する。
S20に移行した場合には、第2冷媒ポンプ36の回転数をΔNの回転数分だけ増加した後、S10に移行する。
一方、S30に移行した場合には、第2冷媒ポンプ36の回転数をΔNの回転数分だけ減少した後、S10に移行する。
このようにして、S00において第2ポンプ制御に係るサブ制御ルーチンが開始されると、上記S10,S20、又はS10,S30の一連のステップが繰り返し実行される。
以上のように、本実施形態では、ECU44において弁開度制御と第2ポンプ制御とを実施することにより、冷却水回路6と高温及び低温サイクル24,26との熱交換に係る冷却水量や冷媒量を適切に制御している。
更に、本願発明では、高温サイクル24において凝縮器32を経由し高温蒸発器14に到達する前の冷媒を温水で予熱する加熱器46を備え、エンジン4の廃熱回収が冷却水回路6を流れる温水、排ガスで加熱された過熱冷却水の順に段階的に実施される。これにより、高温サイクル24の熱回収率を大幅に向上でき、サイクル8全体、ひいては廃熱利用装置2の大幅な高効率化が実現できる。
詳しくは、再び図2を参照して説明すると、A→Bの過程での第2膨張機30による冷媒の膨張比、すなわち2段膨張の第2段目の膨張比に比して、G→Aの過程での第1膨張機28による冷媒の膨張比、すなわち2段膨張の第1段目の膨張比のほうが大きくなり、高温サイクル24のほうが低温サイクル26よりも大きな動力を回収できる。このことは、冷媒(G)の蒸発温度(145℃)のほうが冷媒(A)の蒸発温度(75℃)よりも圧倒的に高いことからも自明な事項であって、高温サイクル24のほうが低温サイクル26よりも廃熱回収に係る効率が良いことを意味している。
これに対し、冷媒(G)を得るためのE→Gの過程における冷媒の温度上昇は115℃程度であるのに対し、冷媒(A)を得るためのD→Aの過程における冷媒の温度上昇は45℃程度であって、高温サイクル24のほうが低温サイクル26よりも大きな廃熱量を要する。
すなわち、低温サイクル26に比して大きな廃熱量を要する高温サイクル24において、過熱冷却水と温水との両方から熱回収することにより、流路24aを流れる冷媒量を一定と仮定した単位冷媒量あたりの廃熱回収量、換言すると高温サイクル24の1サイクルあたりの廃熱回収量を極力増大させることができる。
また、第2膨張機30及び凝縮器32は高温及び低温サイクル24,26で共用することから、これらにより、廃熱利用装置2に対するサイクル8の搭載性を確保しつつ、低温サイクル26に比して高効率となる高温サイクル24の熱回収率を更に向上できる。
更に、加熱器46が流路6eを流れる温水の流れ方向でみて、低温蒸発器16の上流側に直列に位置づけられることにより、温水の熱量を低温サイクル26よりも先に高温サイクル24で回収できるため、高温サイクル24の熱回収率をより一層向上できる。
更にまた、第1冷媒ポンプ34の吐出容量を第2冷媒ポンプ36の吐出容量以上に設定することにより、低温サイクル26と高温サイクル24とに安定して冷媒を循環させることができる。
しかも、上記した弁開度制御及び第2ポンプ制御を実施することにより、サイクル8全体、廃熱利用装置2の高効率化を確実に且つ適切に実現できる。
詳しくは、高温蒸発器14における高温サイクル24の1サイクルあたりの熱回収量は、この1サイクル中に高温蒸発器14に流入する過熱冷却水の流入量と過熱冷却水の平均温度とを乗じた熱供給量に比例して増大し、この熱供給量、すなわち上記1サイクル中にエンジン4から廃棄される廃熱量を一定と仮定したとき、高温蒸発器14に流入する過熱冷却水の流入量を減少させることにより高温蒸発器14に流入する過熱冷却水の平均温度が上昇する。
そこで、上記した弁開度制御を実施する際に、この制御ルーチンのS5において判定される過熱冷却水温度TSに対する所定の温度設定値TS2を例えば高温サイクル24の蒸発温度である約140℃より大きな150℃程度に設定することにより、過熱冷却水温度TSが150℃以下になると三方弁10はバイパス路20側に開駆動され、高温蒸発器14に流入する過熱冷却水の流入量が減少し、過熱冷却水温度TSが150℃より大きくなるように保持され、冷媒温度の蒸発温度が140℃以下に低下することが確実に防止される。これにより、高温蒸発器14において冷媒は過熱冷却水に確実に加熱され、高温サイクル24での熱回収を確実に実施できる。
一方、高温蒸発器14における高温サイクル24の1サイクルあたりの熱回収量は、この1サイクル中に高温蒸発器14に流入する冷媒の流入量と冷媒の平均温度とを乗じて算出されるものであり、この熱回収量を一定と仮定したとき、高温蒸発器14に流入する冷媒の流入量を増大させることにより高温蒸発器14に流入する冷媒の平均温度が低下する。
そこで、上記した第2ポンプ制御を実施する際に、この制御ルーチンのS10において判定される冷媒温度TRに対する所定の温度設定値TS3を例えばR245fa冷媒の臨界温度である約154℃より小さな150℃程度に設定することにより、冷媒温度TRが150℃以上になると第2冷媒ポンプ36の回転数がΔNの回転数分だけ増加され、高温蒸発器14に流入する冷媒の流入量が増大し、冷媒温度TRが150℃より小さくなり、冷媒温度TRがその臨界温度である154℃前後まで上昇することが確実に防止される。これにより、新たな操作端を設けることなく、高温ランキン24に配される既存の第2冷媒ポンプ36を利用するだけの簡易な構成で、高温蒸発器14において冷媒の温度が過大に高温となってその性状が不安定となるのが確実に防止され、高温サイクル24での熱回収を更に確実に実施できる。
加えて、上記弁開度制御では、その制御ルーチンのS1〜S4において、温度センサ43で検出されるエンジン4の本体温度TEが所定の温度設定値TS1以下であるか否かを判定し、温度TEが所定の温度設定値TS1以下と判定された場合にはポンプ回転数制御が実行されているときにはこれを停止するとともに第1及び第2冷媒ポンプ34,36の駆動を停止し、三方弁10を流路6c側に全開駆動する制御を実施している。
これにより、例えば温度設定値TS1を常温等に設定することにより、エンジン4の始動時を含めた暖機要求時を検出でき、この暖機要求時には、冷却水がバイパス路20側にバイパスすることなく排ガス熱交換器12に総て流入され、高温及び低温サイクル24,26の機能が停止される。よって、大量の過熱冷却水を高温蒸発器14、加熱器46、低温蒸発器16において熱交換させることなくエンジン4の暖機に総て使用することができる。従って、エンジン4の暖機が迅速化されてエンジン4の燃費が大幅に改善されるとともに、高温及び低温サイクル24,26での熱回収を適切に実施することができ、サイクル8全体、ひいては廃熱利用装置2の更なる高効率化を図ることができる。
次に、第2実施形態について説明する。
図5に示すように、当該第2実施形態の廃熱利用装置48は、加熱器46を低温蒸発器16と一体化した三重熱交換器(低温回路部)50として形成し、他は上記第1実施形態と同一の構成をなしており、主として上記第1実施形態と異なる点について説明する。
三重熱交換器50は、その内部に冷却水経路Cと2つの冷媒経路R1,R2とを有する3重構造に形成され、経路R1は高温サイクル24の流路24aの一部をなすとともに経路R2は低温サイクル26の流路26aの一部をなし、これら経路R1,R2を流れる冷媒は経路Cを流れる温水と熱交換する。
ここで、図5中の三重熱交換器50では、経路R1,R2はそれぞれ経路Cから順次離間するように配置されており、経路Cから経路R1への熱交換が最初に実施され、経路R2は経路R1を介して経路Cと熱交換する。すなわち、経路C,R1,R2は、温水が低温サイクル26を循環する冷媒を加熱する温度に比して、温水が高温サイクル24を循環する冷媒を加熱する温度のほうが高温になるように配置されている。また、図示はしないが、経路Cを引き回して配置することにより、経路Cを流れる温水の流れ方向からみて、経路R1と経路Cとの熱交換を経路R2と経路Cとの熱交換より上流側で実施するのが好ましい。なお、経路C,R1,R2は、経路R1を流れる冷媒が経路R2を流れる冷媒のみから熱回収する配置構成や経路形状でない限りは、経路Cと経路R1,R2とがそれぞれ独立して熱交換する配置構成、経路形状でも良い。
このように、上記第1実施形態と同様、第2実施形態に係る廃熱利用装置48においても、高温サイクル24において凝縮器32を経由し高温蒸発器14に到達する前の冷媒を三重熱交換器50によって温水で予熱できるため、エンジン4の廃熱回収が温水、過熱冷却水の順に段階的に実施され、しかも、弁開度制御及び第2ポンプ制御を実施することにより、高温サイクル24の熱回収率を確実に且つ適切に向上でき、サイクル8全体、廃熱利用装置48の大幅な高効率化を確実に且つ適切に実現できる。
特に当該第2実施形態の場合には、加熱器46を低温蒸発器16と一体化した三重熱交換器50を使用することにより、サイクル8の搭載性を更に大幅に向上できる。
次に、第3実施形態について説明する。
図6に示すように、当該第3実施形態の廃熱利用装置52は、冷却水回路6が第2実施形態における三方弁10、排ガス熱交換器12、高温蒸発器14、バイパス路20、温度センサ43を有しない閉回路として構成され、高温冷媒(高温熱媒体)が循環する冷媒回路54が新たに形成されている。この冷媒回路54には、排ガス熱交換器12、高温蒸発器14、第3冷媒ポンプ(操作端)56が順に接続され、冷却水温度センサ42に代わって同位置に第2冷媒温度センサ(温度センサ)58が設置され、弁開度制御を実施しない代わりに、温度センサ58からの検出信号に応じて第3冷媒ポンプ56を駆動する第3冷媒ポンプ回転数制御(高温熱媒体流量制御手段)(以下、第3ポンプ制御という)を実施している。しかし、他は上記第2実施形態と同一の構成をなしており、主として上記第2実施形態と異なる点について説明する。
冷媒回路54は、第3冷媒ポンプ56を駆動することにより、排ガス熱交換器12で形成された高温冷媒が順次流れて循環し、高温蒸発器14を介して高温サイクル24でエンジン4の廃熱を回収している。冷媒回路54を循環する高温冷媒は、必ずしも高温及び低温サイクル24,26と同じ冷媒である必要はなく、より熱伝達性能の高い冷媒が好ましく、冷媒回路54の密閉性を高めることによって可燃性冷媒等も使用可能である。
第3冷媒ポンプ56は、第1及び第2冷媒ポンプ34,36と同様にリニア電動ポンプであって、ECU44に電気的に接続されており、同じくECU44には冷媒回路54を循環する高温冷媒の温度を検出する第2冷媒温度センサ58が電気的に接続されている。
そして、この温度センサ58で検出される高温冷媒温度に応じて、第3冷媒ポンプ56の回転数を制御する第3ポンプ制御を実施している。
以下、図7に示されるフローチャートを参照して、第3ポンプ制御に係る制御ルーチンについて詳しく説明する。
S000において第3ポンプ制御が開始されると、S100に移行する。なお、本制御ルーチンは以下の各ステップの実行中でも第3ポンプ制御が停止されると、このS000の所定の初期状態に戻るリセット機能を有している。
S100では、温度センサ58で検出される高温冷媒温度TR1が所定の温度設定値(第1温度設定値)TS4以下であるか否かを判定する。判定結果が真(Yes)で温度TR1が所定の温度設定値TS4以下と判定された場合にはS200に移行し、判定結果が偽(No)で温度TR1が所定の温度設定値TS4より大きいと判定された場合にはS300に移行する。
S200に移行した場合には、第3冷媒ポンプ56の回転数をΔNの回転数分だけ減少した後、S100に移行する。
一方、S300に移行した場合には、第3冷媒ポンプ56の回転数をΔNの回転数分だけ増加した後、S100に移行する。
このようにして、S000において第3ポンプ制御に係る制御ルーチンが開始されると、上記S100,S200、又はS100,S300の一連のステップが繰り返し実行される。
このように、上記第2実施形態と同様、第3実施形態に係る廃熱利用装置52においても、高温サイクル24におけるエンジン4の廃熱回収が温水、高温冷媒の順に段階的に実施される。
しかも、弁開度制御に代わる第3ポンプ制御を実施することにより、高温冷媒温度TR1が低下すると第3冷媒ポンプ56の回転数をΔNの回転数分だけ減少し、高温蒸発器14に流入する高温冷媒の流入量を減少させることができる。これにより、高温冷媒温度TR1が大きくなるように保持されて高温サイクル24における熱交換が促進され、高温サイクル24を循環する冷媒の温度が低下することが確実に防止される。
加えて、第2ポンプ制御を実施することにより、高温サイクル24における冷媒温度が過剰に高温となることが防止され、高温蒸発器14において冷媒は確実に加熱され高温サイクル24での熱回収を確実に実施できる。
特に当該第3実施形態の場合には、冷媒回路54を形成することにより、排ガス熱を高温蒸発器14を介して高温サイクル24のみで回収できるため、高温サイクル24の1サイクルあたりの廃熱回収量をより一層増大させることができ、更に冷媒回路54を循環する冷媒を熱伝達性の高いものにすることにより、高温サイクル24の効率を更に大幅に向上できる。
しかも、高温蒸発器14が三重熱交換器50を有する冷却水回路6から冷媒回路54に分離して移転されることにより、高温及び低温サイクル24,26における廃熱回収が別個の回路に対して実施されることとなるため、サイクル8をより一層高度に制御することが可能となる。これらにより、サイクル8、ひいては廃熱利用装置52の更なる高効率化が達成できる。
以上で本発明の一実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記第1,第2実施形態では排ガス熱交換器12が冷却水回路6に組み込まれ、上記第3実施形態では排ガス熱交換器12が冷媒回路54に組み込まれているが、高温サイクル24における廃熱回収が温水、過熱冷却水或いは高温冷媒の順で段階的に実施できれば良く、これら各実施形態の回路構成に限定されず、排ガス熱交換器12を高温サイクル24に組み込んで高温サイクル24の冷媒を直接加熱しても良い。この場合にも上記と同様にサイクル8全体、ひいてはこれら廃熱利用装置2,48,52の更なる高効率化が実現できる。
また、上記各実施形態において、第1ポンプ34の回転数を適宜変更することにより、エンジン4の本体温度を略一定に制御しても良い。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の廃熱利用装置を示した模式図である。 本発明の各実施形態に係る2段膨張ランキンサイクルの熱収支を示したモリエル線図である。 本発明の第1,第2実施形態に係る三方弁開度制御の制御ルーチンを示したフローチャートである。 本発明の各実施形態に係る第2冷媒ポンプ回転数制御の制御ルーチンを示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の廃熱利用装置を示した模式図である。 本発明の第3実施形態に係る内燃機関の廃熱利用装置を示した模式図である。 本発明の第3実施形態に係る第3冷媒ポンプ回転数制御の制御ルーチンを示したフローチャートである。
符号の説明
2,48,52 廃熱利用装置
4 エンジン(内燃機関)
6 冷却水回路(熱媒体回路)
6a,6c〜6e 流路(循環路)
10 三方弁(操作端)
12 排ガス熱交換器(高温回路部)
14 高温蒸発器(高温回路部)
16 低温蒸発器(低温回路部)
20 バイパス路
24 高温ランキンサイクル回路
26 低温ランキンサイクル回路
28 第1膨張機
30 第2膨張機
32 凝縮器
34 第1冷媒ポンプ(第1ポンプ)
36 第2冷媒ポンプ(第2ポンプ、第2操作端)
40 冷媒温度センサ(第2温度センサ)
42 冷却水温度センサ(温度センサ)
43 エンジン温度センサ(第3温度センサ)
46 加熱器(低温回路部)
50 三重熱交換器(低温回路部)
56 第3冷媒ポンプ(操作端)
58 第2冷媒温度センサ(温度センサ)

Claims (9)

  1. 内燃機関の廃熱を複数の熱媒体から熱回収する廃熱利用装置であって、該熱媒体が所定温度の廃熱を帯びる高温熱媒体、該所定温度よりも低となる廃熱を帯びる低温熱媒体を含んでなり、
    前記高温熱媒体から熱回収して作動流体を加熱する高温蒸発器、該高温蒸発器を経由した作動流体を膨張させて駆動力を発生する第1膨張機、該第1膨張機を経由した作動流体を更に膨張させて駆動力を発生する第2膨張機、該第2膨張機を経由した作動流体を凝縮させる凝縮器、該凝縮器を経由した作動流体を昇圧する第1ポンプ、該第1ポンプを経由した作動流体を更に昇圧して前記高温蒸発器に向けて循環させる第2ポンプを含む高温ランキンサイクル回路と、
    前記第2膨張機、前記凝縮器、前記第1ポンプを前記高温ランキンサイクル回路と共用するとともに、前記低温熱媒体から熱回収して作動流体を加熱する低温蒸発器を有し、該低温蒸発器を経由した作動流体を前記第2膨張機で膨張させ、該第2膨張機を経由した作動流体を前記凝縮器で凝縮させ、該凝縮器を経由した作動流体を前記第1ポンプで昇圧して前記低温蒸発器に向けて循環させる低温ランキンサイクル回路とを備え、
    前記高温ランキンサイクル回路は、前記凝縮器を経由し前記高温蒸発器に到達する前の作動流体を前記低温熱媒体で予熱する加熱器を有することを特徴とする内燃機関の廃熱利用装置。
  2. 前記加熱器は、前記低温熱媒体の流れ方向からみて前記低温蒸発器の上流側に位置づけられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  3. 前記加熱器は、前記低温蒸発器と一体に形成され、前記低温熱媒体が前記低温ランキンサイクル回路を循環する作動流体を加熱する温度に比して、前記低温熱媒体が前記高温ランキンサイクル回路を循環する作動流体を加熱する温度を高温とするべく構成された三重熱交換器であることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  4. 前記第1ポンプの吐出容量は、前記第2ポンプの吐出容量以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  5. 前記高温熱媒体の温度を検出する温度センサと、該温度センサで検出された前記高温熱媒体の温度に応じて前記高温蒸発器に対する前記高温熱媒体の流入量を制御すべく駆動される操作端とを含む高温熱媒体流量制御手段を更に備え、
    該高温熱媒体流量制御手段は、前記温度センサで検出された高温熱媒体の温度が所定の第1温度設定値以下となるとき、前記高温蒸発器に対する前記高温熱媒体の流入量を減少させるべく前記操作端を駆動することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  6. 前記高温蒸発器を経由し且つ前記第1膨張機に到達する前の作動流体の温度を検出する第2温度センサと、該第2温度センサで検出された前記作動流体の温度に応じて前記高温蒸発器に対する前記作動流体の流入量を制御すべく駆動される第2操作端とを含む作動流体流量制御手段を更に備え、
    該作動流体流量制御手段は、前記第2温度センサで検出された作動流体の温度が所定の第2温度設定値以上となるとき、前記高温蒸発器に対する前記作動流体の流入量を増加させるべく前記第2操作端を駆動することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  7. 前記第2操作端は前記第2ポンプであり、該第2ポンプは回転数が連続的に可変であって、
    前記作動流体流量制御手段は、前記第2温度センサで検出された前記作動流体の温度に応じて、該第2ポンプの回転数を変更することにより、前記高温蒸発器に対する作動流体の流入量を制御するポンプ回転数制御を実施することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  8. 前記熱媒体が循環することにより前記内燃機関と直接に熱交換を行う熱媒体回路を更に備え、
    前記熱媒体回路は、前記熱媒体の流れ方向からみて、前記高温熱媒体が形成されるとともに前記高温蒸発器を有する高温回路部、前記低温熱媒体が形成されるとともに前記加熱器及び前記低温蒸発器を有する低温回路部を循環路で接続して構成され、更に前記高温回路部をバイパスするバイパス路を有し、
    前記操作端は、弁体が連続的に可変駆動される三方弁であって、前記内燃機関を経由した熱媒体を前記高温回路部と前記バイパス路とに配分して流入させるべく構成され、
    前記高温熱媒体流量制御手段は、前記温度センサで検出された高温熱媒体の温度に応じて前記三方弁を駆動し、前記熱媒体を前記バイパス路と前記高温回路部とに配分して流入させ、前記高温回路部に対する前記熱媒体の流入量を制御する三方弁開度制御を実施する
    ことを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  9. 前記内燃機関の本体温度を検出する第3温度センサを更に含み、
    前記三方弁開度制御は、第3温度センサで検出された前記内燃機関の本体温度が所定の第3温度設定値以下のとき、前記第1ポンプ及び前記第2ポンプの駆動を停止するとともに、前記熱媒体を前記高温回路部に全量流入させるべく前記三方弁を駆動することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
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