JP5871663B2 - バイナリ発電装置の制御方法 - Google Patents
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Description
即ち、本発明のある局面に係るバイナリ発電装置は、温水を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した作動媒体の蒸気を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した作動媒体の蒸気を液体に凝縮する凝縮器とを備え、前記回転駆動力を用いて発電機を駆動する。このバイナリ発電装置において、前記蒸発機か
ら排出された温水を冷却する熱交換器へ冷却水を供給および前記熱交換器から冷却水を回収するための接続部を、前記凝縮器の冷却水出口側に設けたことを特徴とする。
また、本発明の別の局面に係る発電装置の制御方法は、上述したバイナリ発電装置を制御するに際し、前記バイナリ発電装置に設けられた蒸発器において、所望のピンチ温度差を維持して排出された温水を、前記バイナリ発電装置に設けられた熱交換器において、所望の温度以下となるように冷却することを特徴とする。
さらに好ましくは、前記熱交換器の出口における温水の温度を計測して、前記凝縮器からの冷却水の流量を制御することにより、前記蒸発器から排出された温水を冷却するように構成することができる。
なお、本発明にかかるバイナリ発電装置の制御方法の最も好ましい形態としては、温水を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した作動媒体の蒸気を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した作動媒体の蒸気を液体に凝縮する凝縮器とを備え、前記回転駆動力を用いて発電機を駆動するバイナリ発電装置であって、前記蒸発器から排出された温水を冷却する熱交換器へ冷却水を供給および前記熱交換器から冷却水を回収するための接続部を、前記凝縮器の冷却水出口側に設けたバイナリ発電装置を制御するに際し、前記バイナリ発電装置に設けられた蒸発器において、所望のピンチ温度差を維持して排出された温水を、前記バイナリ発電装置に設けられた熱交換器において、所望の温度以下となるように冷却し系外の利用先へ供給すると共に、前記熱交換器の出口における温水の温度を計測して、前記凝縮器からの冷却水の流量を制御することにより、前記蒸発器から排出された温水を冷却することを特徴とする。
また、本発明にかかるバイナリ発電装置の制御方法の最も好ましい別の形態としては、温水を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した作動媒体の蒸気を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した作動媒体の蒸気を液体に凝縮する凝縮器とを備え、前記回転駆動力を用いて発電機を駆動するバイナリ発電装置であって、前記蒸発器から排出された温水を冷却する熱交換器が設けられ、前記凝縮器の冷却水出口側から冷却水を前記熱交換器へ供給するように構成されているバイナリ発電装置を制御するに際し、前記バイナリ発電装置に設けられた蒸発器において、所望のピンチ温度差を維持して排出された温水を、前記バイナリ発電装置に設けられた熱交換器において、所望の温度以下となるように冷却し系外の利用先へ供給すると共に、前記熱交換器の出口における温水の温度を計測して、前記凝縮器からの冷却水の流量を制御することにより、前記蒸発器から排出された温水を冷却することを特徴とする。
以下、本発明の第1実施形態に係るバイナリ発電装置100およびその制御方法を、図面に基づき詳しく説明する。なお、以下の説明では、異なる実施形態であっても同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1に示すように、本実施形態に係るバイナリ発電装置100は、膨張機30で発生した回転駆動力を用いて発電機40を駆動することにより発電を行うものである。なお、以下においては、蒸発器10の熱源として用いる加熱媒体を温水として、凝縮器60の冷媒として用いる冷却媒体を水として説明する。
蒸発器10および過熱器20は、いずれも熱源である温水と冷媒液との間で熱交換する機器であって、蒸発器10および過熱器20の1次側に温水を供給することにより、2次側の冷媒液が温水から受けた熱で蒸発し、さらに過熱状態まで加熱されるようになっている。本実施形態においては蒸発器10と過熱器20とを別体の機器として記載しているが、一体の熱交換器であってもよく、さらに、過熱器20を備えない構成であっても、予熱
器を備える構成であっても構わない。
上述したバイナリ発電装置100で発電を行う際には、温水ポンプを用いて温水を蒸発器10および過熱器20の1次側に送る。蒸発器10および過熱器20の2次側に供給される冷媒液は(水より)低沸点の有機媒体であるため、容易に蒸発して、冷媒液から過熱状態の冷媒ガスへ変化する。冷媒液を過熱状態の冷媒ガスへ変化させた温水は、出口熱交換器50で冷却される。
このようにしてスクリュロータを回転させるのに用いられた冷媒ガスは、凝縮器60に送られる。凝縮器60の2次側には冷却水ポンプ64を用いて冷却水が冷却塔62との間で循環されており、凝縮器60での熱交換により1次側の冷媒ガスが凝縮されて冷媒液に戻る。このようにして凝縮器60で液体になった冷媒液は、冷媒ポンプ70を用いて再び蒸発器10および過熱器20へ送られ蒸発に用いられる。このような冷媒(冷媒液および冷媒ガス)が循環するサイクル(バイナリサイクル)においては、膨張機30で冷媒ガスが膨張し、膨張する冷媒ガスによりスクリュロータが回転して回転駆動力が生じる。
上述したように、蒸発器10出口における温水の温度が温度計54により計測される。この計測結果に基づいて出口熱交換器50の温水出口温度が所望の温度になるように、出口熱交換器50へ供給される流量を制御バルブ52により調整する。
この場合においても、以下の制限を超えては、出口熱交換器50へ冷却水が供給されることはない。冷却塔62(冷却装置)の冷却容量Q(1)から凝縮器60において必要な冷却容量Q(2)を減算した量Q(3)よりも少ない分しか、出口熱交換器50での冷却に用いられない。なお、通常は、Q(3)>0となるように、Q(1)は余裕を持って設計されている。
出口熱交換器50の温水入口温度(蒸発器10の温水出口温度)が高く、または/および、顧客の要望する所望の温水温度が低い場合には、出口熱交換器50において必要な冷却容量Q(4)がQ(3)を超える場合がある。この場合には、温水を所望の温度まで低下させることよりも、凝縮器60において必要な冷却容量Q(2)が確保すること(発電出力が低下しないこと)を優先させる。このため、出口熱交換器50へ供給される冷却水の流量が制御バルブ52により制限される(インターロックがかかる)。
このようにして、本実施形態に係るバイナリ発電装置100によると、暖房または/および給湯に利用するための、顧客が要望する温度の温水を得ることができるともに、発電電力を低下させることもない。
以下、本発明の第2実施形態に係るバイナリ発電装置200について説明する。なお、同一の符号を付した同一の部品についての説明は繰り返さない。さらに、制御方法は、上述の第1実施形態と同じであるため、制御方法についての説明は繰り返さない。
図2に示すように、本実施形態に係るバイナリ発電装置200は、パッケージ部分210とそれ以外の部分(冷却塔62、冷却水ポンプ64、出口熱交換器50、制御バルブ52、温度計54)とで構成される。パッケージ部分210は、バイナリ発電装置200の製造販売会社により、製造されて販売される部分である。なお、このパッケージ部分210に含まれる部品は、限定的に考えられるべきではなく、バイナリ発電装置の基本的な部品と後述する接続部(三方弁、開閉バルブ)とを含むものであれば構わない。たとえば、冷却水ポンプ64はパッケージ部分210に含まれても構わない。
図3(A)に示す状態においては、(1)三方弁262の凝縮器60側および冷却塔62側が開状態、かつ、出口熱交換器50側が閉状態で、(2)三方弁264の凝縮器60側および冷却塔62側が開状態、かつ、出口熱交換器50側が閉状態で、三方弁262と三方弁264とが直接連通している。このため、冷却水ポンプ64により、冷却水は、凝縮器60と冷却塔62との間で循環される。
プ64により、冷却水は、凝縮器60および出口熱交換器50と冷却塔62との間で循環される。このとき、上述したように、蒸発器10において、所望のピンチ温度差を維持して排出された温水が出口熱交換器50において、所望の温度以下となるように冷却される。さらに、冷却塔62(冷却装置)の冷却容量から凝縮器60において必要な冷却容量を減算した量よりも少ない分が、出口熱交換器50での冷却で用いられる。
一方、図4(B)に示す状態においては、開閉バルブ362が閉状態、かつ、開閉バルブ364および開閉バルブ366が開状態で、冷却水ポンプ64により、冷却水は、凝縮器60および出口熱交換器50と冷却塔62との間で循環される。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
20 過熱器
30 膨張機
40 発電機
50 温水出口温度調整熱交換器(出口熱交換器)
60 凝縮器
70 冷媒ポンプ
100 バイナリ発電装置
262、264 三方弁
362、364、366 開閉バルブ
374 供給配管
376 回収配管
Claims (3)
- 温水を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した作動媒体の蒸気を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した作動媒体の蒸気を液体に凝縮する凝縮器とを備え、前記回転駆動力を用いて発電機を駆動するバイナリ発電装置であって、前記蒸発器から排出された温水を冷却する熱交換器へ冷却水を供給および前記熱交換器から冷却水を回収するための接続部を、前記凝縮器の冷却水出口側に設けたバイナリ発電装置を制御するに際し、
前記バイナリ発電装置に設けられた蒸発器において、所望のピンチ温度差を維持して排出された温水を、前記バイナリ発電装置に設けられた熱交換器において、所望の温度以下となるように冷却し系外の利用先へ供給すると共に、前記熱交換器の出口における温水の温度を計測して、前記凝縮器からの冷却水の流量を制御することにより、前記蒸発器から排出された温水を冷却する
ことを特徴とするバイナリ発電装置の制御方法。 - 温水を熱源として作動媒体を蒸発させる蒸発器と、前記蒸発器で蒸発した作動媒体の蒸気を膨張させて回転駆動力を発生する膨張機と、前記膨張機で膨張した作動媒体の蒸気を液体に凝縮する凝縮器とを備え、前記回転駆動力を用いて発電機を駆動するバイナリ発電装置であって、前記蒸発器から排出された温水を冷却する熱交換器が設けられ、前記凝縮器の冷却水出口側から冷却水を前記熱交換器へ供給するように構成されているバイナリ発電装置を制御するに際し、
前記バイナリ発電装置に設けられた蒸発器において、所望のピンチ温度差を維持して排出された温水を、前記バイナリ発電装置に設けられた熱交換器において、所望の温度以下となるように冷却し系外の利用先へ供給すると共に、前記熱交換器の出口における温水の温度を計測して、前記凝縮器からの冷却水の流量を制御することにより、前記蒸発器から排出された温水を冷却する
ことを特徴とするバイナリ発電装置の制御方法。 - 前記バイナリ発電装置に、凝縮器の冷却水を冷却する冷却装置を設けておき、
前記冷却装置の冷却容量から凝縮器において必要な冷却容量を減算した量よりも少ない分を、前記熱交換器での冷却で用いるようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載のバイナリ発電装置の制御方法。
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