JP6433351B2 - 被覆銅粉末、銅ペースト、および銅導体膜 - Google Patents

被覆銅粉末、銅ペースト、および銅導体膜 Download PDF

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Description

本発明は、導体膜材料として好適に用いられる銅粉末、銅粉末を含む銅ペースト、および、これら銅粉末或いは銅ペーストから生成される銅導体膜に関する。
例えば、セラミック電子部品の電極やセラミック回路基板等の導体配線等は、導電性ペーストを塗布して焼成処理を施すことによって設けられる。例えば、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ、積層アクチュエータ等の積層セラミック電子部品等の内部電極は、セラミックグリーンシートに導電性ペーストで電極パターンを印刷し、所定枚数のグリーンシートを積層して圧着した後、焼成処理を施すことで形成される。また、電子部品の外部電極や回路基板の配線等は、同様にグリーンシートに対して導電性ペーストで配線パターンを印刷して焼成処理を施し、或いは、焼成済の部品や基板に対して印刷して焼成処理を施すことで形成される。
上記の内部電極用の導電性ペーストの導体成分としては、セラミックグリーンシートの焼成温度に応じた耐熱性や導電性等を考慮して、従来から白金、パラジウム、銀−パラジウム合金、銀、ニッケル、銅等が用いられている。これらの中では、ニッケルおよび銅がコスト面で有利であるが、特に、低コストを要求される場合には、銅が選択される(例えば、特許文献1、2を参照。)。
近年、積層セラミックコンデンサなどの高容量化や小型化のために内部電極の薄層化が求められていることから、粒度分布がシャープで粗粒を含まない銅微粒子が望まれている。このような銅微粒子の製造方法として、例えば、銅を含む水溶液に、錯化剤を添加して銅を錯体化させた後、還元剤を添加して銅粒子を還元析出させる方法(例えば、特許文献3を参照。)や、銅塩と、カルシウム化合物と、水とを含有する原料液をヒドラジン系還元剤により還元して、カルシウムを含む銅粉末を析出させる方法(例えば、特許文献4を参照。)等が提案されている。
特開2004−186339号公報 特開2013−171745号公報 特開2012−092432号公報 特開2003−160804号公報 特開2012−021193号公報
ところで、銅は安価な良導体であるが酸化し易く、酸素を含有する銅が高温に曝されると、結晶粒界に存在するCu2Oが水素によって還元されてH2Oが生成される水素脆化を示す。そのため、前述したような銅の精錬過程において、例えば、脱酸剤として燐などを添加することにより、製造される銅の酸素量を例えば0.01(%)以下に低減させることが行われている。このような脱酸銅は、タフピッチ銅と同程度の機械的強度を有し且つ水素脆化が生じ難い利点があるが、不純物である燐が含まれることでタフピッチ銅よりも導電性が低下することが知られている。燐を除去すれば導電性が高くなるが、銅の酸化を抑制しつつ十分に除去することは困難である。また、精錬の際にはチタンや鉄などの不純物も残留するが、これらも燐と同様に導電性を低下させる。
また、アルミニウムおよび燐を含有し、そのアルミニウム濃度が10.0〜65.0(atm%)である導電性ペースト用銅粉が提案されている(例えば、特許文献5を参照。)。この銅粉は、電気回路の形成や、セラミックコンデンサおよびインダクタの内部電極或いは外部電極の形成などに用い得る導電性ペーストを構成するためのもので、アルミニウムを上記の範囲で燐と共に含むと、耐酸化性を維持しつつ良好な導電性を得ることができるというものである。しかしながら、上記銅粉から形成される導体膜は、比較的膜厚を厚くできる回路基板の配線用途や電子部品の外部電極用途には十分な導電性を有していても、膜厚を可及的に薄くすることが望まれる内部電極用途には導電性が不十分であった。銅粉中に含まれるアルミニウムが、銅と合金化して抵抗値を上昇させるためであると考えられる。
上述したアルミニウムおよび燐を含有させる技術の他にも、脱酸銅を導電成分として含む導電性ペーストにおいて、酸化を抑制しつつ高い導電性を得ることが種々試みられているが、簡単な製造工程で特性を満足できるものは未だ得られていない。
本発明者は、15〜200(ppm)程度の燐濃度の脱酸銅を用いて導電性改善のための試験を行ったが、抵抗率は純銅の理論抵抗率1.67×10-8(Ω・m)よりも未だ相当高い2.5〜2.7×10-8(Ω・m)程度であった。本発明者は、このように低い燐濃度の割に抵抗率が高くなるのは、焼成過程において銅と燐が反応して化合物を生成し、その結果、抵抗率が上昇するためである、との仮説を立て、銅導体膜を分析した結果、銅と燐との化合物の存在を確認した。
本発明は、斯かる知見に基づいて為されたものであって、その目的は、耐酸化性が高く且つ導電性の高い導体膜を形成することのできる銅粉末、銅ペースト、および水素脆化が生じ難く且つ導電性の高い銅導体膜を提供することにある。
斯かる目的を達成するため、第1発明の被覆銅粉末の要旨とするところは、不純物として140〜630ppmの燐を含む銅粉末と、その銅粉末を被覆するマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属の有機金属化合物とを含み、前記アルカリ土類金属の濃度は、前記銅粉末に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲であることにある。
また、前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、不純物として140〜630ppmの燐を含む銅粉末と、樹脂結合剤と、溶剤とを含む銅ペーストであって、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属の有機金属化合物を含み、前記アルカリ土類金属の濃度は、前記銅粉末に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲であることにある。
また、前記目的を達成するための第3発明の銅導体膜の要旨とするところは、不純物として140〜630ppmの燐を含む銅と、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属と前記銅に含有されていた不純物との化合物とを含み、前記アルカリ土類金属の濃度は、前記銅に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲であることにある。
また、前記目的を達成するための第4発明の銅導体膜の要旨とするところは、前記第1発明の被覆銅粉末、または、前記第2発明の銅ペーストから生成されたことにある。
前記第1発明によれば、被覆銅粉末は、不純物として140〜630ppmの燐を含む銅粉末が、前記燐の濃度の1.8倍未満の範囲の濃度である前記アルカリ土類金属の有機金属化合物で被覆されていることから、その被覆銅粉末を用いて銅導体膜を形成するに際して、焼成処理を施すと、そのアルカリ土類金属は、銅粉末に含まれていた不純物と化合物を形成する。銅粉末に含まれ得る不純物としては、脱酸剤として添加される燐の他にチタン、鉄などが挙げられるが、これらもアルカリ土類金属とよく反応する。そのため、これらの不純物が存在しても、焼成過程において、銅とそれら不純物との反応が抑制されるので、導電性の高い銅導体膜が得られる。また、この結果、銅の酸化を抑制するために添加される不純物を導電性向上の目的で除去する必要がないので、銅粉末の高い耐酸化性も得られ、形成された銅導体膜に酸化銅が含まれることが抑制されるので、銅導体膜の水素脆化も生じ難い利点がある。
また、前記第2発明によれば、不純物として140〜630ppmの燐を含む銅粉末と、樹脂結合剤と、溶剤とを含む銅ペーストは、ペースト中に前記アルカリ土類金属の有機金属化合物の濃度が前記燐の濃度の1.8倍未満の範囲であることから、その銅ペーストを用いて銅導体膜を形成するに際して、焼成処理を施すと、そのアルカリ土類金属は、銅粉末に含まれていた不純物と化合物を形成する。そのため、焼成過程において、銅と不純物との化合が抑制されるので、導電性の高い銅導体膜が得られる。また、この結果、銅の酸化を抑制するために添加される不純物を導電性向上の目的で除去する必要がないので、銅ペーストを構成する銅粉末の高い耐酸化性も得られ、形成された銅導体膜に酸化銅が含まれることが抑制されるので、銅導体膜の水素脆化も生じ難い利点がある。
また、前記第3発明によれば、銅導体膜は、銅に含有されていた不純物としての140〜630ppmの燐、前記燐の濃度の1.8倍未満の範囲の濃度であるアルカリ土類金属と化合物を生成していることから、燐等の適当な不純物が含まれることにより高い耐酸化性を確保して酸化銅の生成を抑制しながら、その不純物が銅と化合することによる導電性低下も抑制される。したがって、水素脆化が生じ難く且つ高い導電性を有する銅導体膜が得られる。
また、前記第4発明によれば、銅導体膜は、前記第1発明の被覆銅粉末または前記第2発明の銅ペーストから生成されることから、前述したように、水素脆化が生じ難く且つ高い導電性を有する銅導体膜が得られる。
ここで、好適には、前記第1発明および前記第2発明において、前記銅粉末は不純物として燐を含むものである。また、前記第3発明において、前記銅に含有されていた不純物は燐である。本発明によれば、脱酸剤として銅の精錬過程で添加される燐が残存している場合にも、前記アルカリ土類金属を添加することで、その燐が銅と化合して導電性を低下させることを好適に抑制できる。
また、好適には、前記第1発明および前記第2発明において、前記アルカリ土類金属は、前記銅粉末に含まれる不純物量の1.8倍未満の範囲で含まれるものである。また、前記第3発明において、前記アルカリ土類金属の含有量は前記不純物量の1.8倍未満である。このようにすれば、銅に含まれていた不純物量と添加したアルカリ土類金属量との比に応じた高い導電性を有する銅導体膜、並びにこれを形成可能な銅粉末および銅ペーストが得られる。アルカリ土類金属は、僅かでも含まれていれば、これが不純物と化合することから、その不純物と銅の化合が抑制され、延いては導電性の低下が抑制されるので、含有量の下限値は特に定められない。一方、アルカリ土類金属の含有量が多くなってくると、却って導電率が低下する傾向が生じ、不純物量の1.8倍以上になると、添加しない場合よりも導電性が劣るようになる。
また、好適には、前記第2発明において、前記有機金属化合物は、銅粉末とは別に添加されたものである。第2発明の銅ペーストは、アルカリ土類金属の有機金属化合物がペースト中に含まれていれば足りるので、その有機金属化合物で予め銅粉末を被覆しておいてもよいが、ペーストの調製時に、被覆していないままの銅粉末とは別に、アルカリ土類金属量の有機金属化合物を混合してもよい。何れの方法によっても同様な効果が得られるので、後者の方が工程が簡単になる利点がある。
また、好適には、前記アルカリ土類金属は、カルシウムである。理由は定かではないが、前記のアルカリ土類金属の中では、カルシウムが含まれる場合が最も高い導電性の改善効果が得られる。尤も、前記のアルカリ土類金属は、何れも導電性の改善効果を奏するもので、効果の程度の相違は僅かである。
また、前記銅粉末は、特に限定されないが、例えば、純度98〜99.9(%)程度、平均粒径0.1〜10(μm)程度のものを用い得る。上記銅粉末には、不純物として、脱酸剤として添加された燐の他に、チタン、鉄等が10〜1000(ppm)の範囲で含まれ得る。
また、前記有機金属化合物は、特に限定されないが、例えば、アルカリ土類金属と、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、n−ブトキシド、イソブトキシド、t−ブトキシド、ベンチルオキシド、ヘキシルオキシド、ベンジルオキシド、フェノキシド、メトキシエトキシド、メトキシエトキシエトキシド、メトキシプロポキシド、アセテート、アクリレート、グルコネート、ヘキサフルオロアセチルアセテート、アセチルアセテート、アルコキシアルキルカーボネート、グルコン酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、グリセロリン酸、ナフテン酸、オクチル酸、ネオデカン酸、2−エチルへキサン酸、ステアロイル乳酸、ステアリン酸、マレイン酸、レブリン酸、酒石酸の何れかとの化合物である。アルカリ土類金属がカルシウムである場合の有機カルシウム化合物の例としては、カルシウムジ(メトキシド)、カルシウムジ(エトキシド)、カルシウムジ(プロポキシド)、カルシウムジ(イソプロポキシド)、カルシウムジ(n−ブトキシド)、カルシウムジ(イソブトキシド)、カルシウムジ(t−ブトキシド)、カルシウムジ(ペンチルオキシド)、カルシウムジ(ヘキシルオキシド)、カルシウムジ(オクチルオキシド)、カルシウムジ(ベンジルオキシド)、カルシウムジ(フェノキシド)、カルシウムジ(メトキシエトキシド)、カルシウムジ(メトキシエトキシエトキシド)、カルシウムジ(メトキシプロポキシド)、カルシウムアセテート、カルシウムアクリレート、カルシウムグルコネート、カルシウムヘキサフルオロアセチルアセトネート、カルシウムアセチルアセトネート、カルシウムアルコキシアルキルカーボネート、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、リンゴ酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、ナフテン酸カルシウムオクチル酸カルシウム、ネオデカン酸カルシウム、2−エチルへキサン酸カルシウム、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、マレイン酸カルシウム、レブリン酸カルシウム、酒石酸カルシウムが挙げられる。
また、前記第2発明の銅ペーストは、ガラスを含むものであっても良い。また、前記第3発明の銅導体膜および前記第4発明の銅導体膜は、何れもガラスを含むものであっても良い。本願発明の銅粉末は、導体膜を形成する際にガラス添加が必要となるものではなく、特に高い導電性を望む場合には、実質的にガラスを含まないことが好ましい。また、積層電子部品の内部電極用途では、一般にガラスを添加しないが、例えば、外部電極や配線等の用途で一層高い膜強度を必要とする場合などには、少量のガラスを添加することもできる。このようにガラスが含まれる場合にも、アルカリ土類金属を含むことにより導電性を改善する効果はガラスを含まない場合と同様に得られる。なお、「実質的にガラスを含まない」とは、ガラスを全く含まない場合だけでなく、銅ペースト或いは銅導体膜の特性に影響しない程度にガラスが含まれる場合を意味するものである。
また、前記第2発明の銅ペーストに含まれる樹脂結合剤および溶剤は、特に限定されず、スクリーン印刷法に一般に用いられる種々のものを用い得る。例えば、樹脂結合剤は、エチルセルロースに代表されるセルロース系高分子をはじめ、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、ロジン樹脂等を主体とするものが挙げられる。また、溶剤は、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ケロシン、ジヒドロターピニルアセテート、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトール、1,3-ジオールモノイソブチラート、オクタノール、乳酸ブチル等を用い得る。また、上記の他にも、本発明の銅ペーストには、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、分散剤等を適宜添加することができる。
また、本発明の銅粉末、銅ペースト、および銅導体膜は、導電性ペーストを塗布して焼成処理を施すことによって導体膜を設ける種々の用途に用いられる。例えば、積層セラミックコンデンサや積層セラミックインダクタ、積層アクチュエータ等の積層セラミック電子部品等の内部電極、外部電極、或いは、回路基板の配線等に用いることができる。
本発明の銅導体膜が内部電極に適用された積層セラミックコンデンサの断面構造を模式的に示す図である。 カルシウム添加量とシート抵抗値との関係を示すグラフである。 添加元素の種類毎のシート抵抗値を示すグラフである。 種々の燐量に対してカルシウム添加量とシート抵抗値との関係を閉めずグラフである。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1に断面構造を模式的に示す積層セラミックコンデンサ10は、複数層の誘電体層12と、それら誘電体層12の層間に設けられた複数層の内部電極14と、それら内部電極14に通電するために設けられた一対の外部電極16とを備えたものである。この積層セラミックコンデンサ10は、例えば、1.0×0.5×0.5(mm)程度の外形寸法を備えている。
上記の誘電体層12は、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO3)等の誘電体材料から成るもので、各層の厚さ寸法は2(μm)程度、積層数は200〜300層程度である。
また、上記の内部電極14は、銅を主成分とする導体材料から成るもので、各層の厚さ寸法は1(μm)程度である。この内部電極14を構成する導体材料には、銅の脱酸剤として添加された燐と、その燐を無害化する目的で添加されたカルシウムとが含まれている。燐の含有量は例えば10〜1000(ppm)程度であり、カルシウムの含有量は燐含有量の2倍未満であって、例えば20〜2000(ppm)程度である。
このように構成された積層セラミックコンデンサ10の内部電極14は、銅に含有されていた燐がアルカリ土類金属と化合物を生成している。そのため、燐が含まれることにより高い耐酸化性を確保して酸化銅の生成を抑制しながら、内部電極14を形成するための焼成処理の際にその燐が銅と化合することによる導電性低下が抑制されていることから、内部電極14は、水素脆化が生じ難く且つ高い導電性を有する。
前記積層セラミックコンデンサ10を製造するに際しては、例えば、前記誘電体層12を構成するための未焼成のセラミックグリーンシートの表面に、銅ペーストを厚膜スクリーン印刷法等によって所定パターンで塗布し、これを多数枚積層して圧着した後、例えば、窒素雰囲気で焼成処理を施す。焼成処理は、例えば最高温度900(℃)で30分保持する。これにより、グリーンシートから誘電体層12が生成されると同時に銅ペースト層から内部電極14が生成される。その後、焼成体を個々のチップに分離し、導体材料をディッピング等によりチップ両端に塗布し、焼成処理を施すことにより、外部電極16が形成されて前記積層セラミックコンデンサ10が得られる。
上記の製造過程において、銅ペーストは、例えば、銅粉末を40〜95重量部程度、例えば82重量部と、ベヒクルを5〜60重量部程度、例えば18重量部とを混合し、更に、有機カルシウム化合物を銅に対してCaO換算で25〜1200(ppm)程度の割合で添加して調製したものである。本実施例においては、このように有機カルシウム化合物が添加されていることから、前記焼成処理の際に、銅粉末に脱酸剤として添加されている燐が、その添加されたカルシウムと化合するため、燐と銅との反応が抑制される。その結果、燐を含むことによる抵抗値の増大が抑制されるので、導電性の高い内部電極14が得られる。しかも、このように燐が導電性を阻害しないようにされた結果、銅粉末の製造過程において、燐を導電性向上の目的で除去する必要が無いので、高い耐酸化性が得られ、形成された内部電極14の水素脆化も生じ難い利点がある。
なお、銅粉末は、例えば、純度98〜99.9(%)程度、例えば99.80(%)で、平均粒径0.1〜10(μm)程度、例えば1.5(μm)のものを用いる。
また、ベヒクルは、例えば、エチルセルロースに代表されるセルロース系高分子、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリビニルアルコール、ブチラール樹脂、ロジン樹脂等を主体とする樹脂結合剤と、ターピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ケロシン、ジヒドロターピニルアセテート、ジヒドロターピネオール、ブチルカルビトール、1,3-ジオールモノイソブチラート、オクタノール、乳酸ブチル等の溶剤と、必要に応じて添加される可塑剤とから成るもので、例えば樹脂結合剤10〜40重量部、例えば30重量部と、溶剤および可塑剤の合計量で60〜90重量部、例えば70重量部とを混合したものを用いる。可塑剤は、0〜5重量部の範囲内、例えば3.5重量部程度添加される。
下記の表1は、純度99.60(%)、燐濃度630(ppm)、平均粒径1.5(μm)の銅粉末を用いて銅ペーストを調製し、Al2O3基板上に電極を印刷形成して、窒素雰囲気中において、900(℃)で30分間保持する焼成処理を施し、焼成後のシート抵抗値を測定した結果を示したものである。なお、銅の純度は、XRFによる値、燐濃度は、ICP分光分析による測定値、平均粒径は、レーザー回折粒度分布計による測定値である。上記銅ペーストは、銅粉末 82重量部と、ベヒクル(アクリル樹脂 40(%)、1,3-ジオールモノイソブチラート 56.5(%)、ビス(2−エチルヘキサン酸)トリエチレングリコール 3.5(%)) 18重量部とを三本ロールミルで混合し、これに有機カルシウム化合物(例えば、カルシウムジ(メトキシエトキシエトキシド)を、2-エチルヘキサン酸およびターピネオールと混合した後に添加して調製した。有機カルシウム化合物の添加量は銅に対して、CaO換算で0〜1500(ppm)の間で変化させた。シート抵抗値は、10(μm)厚さの換算値である。図2に、測定結果を横軸にCa添加量、縦軸にシート抵抗値をとって◆および実線で示す。
Figure 0006433351
上記の表1において、右端欄に示す「シート抵抗値相対値」は、有機カルシウム化合物の添加量がCaO換算で0(ppm)の場合のシート抵抗値3.08(mΩ/□)を100(%)として、これに対する割合を示したものである。Cu比で25(ppm)程度の僅かな添加量で、2.88(mΩ/□)、相対値で93(%)のシート抵抗値に低下する。図2にも示すように、有機カルシウム化合物の添加量が多くなるに従ってシート抵抗値が低下する傾向が認められ、200(ppm)ではシート抵抗値2.58(mΩ/□)、相対値で84(%)まで低下する。しかしながら、添加量が200(ppm)を越えると、シート抵抗値が増大傾向に転じ、1200(ppm)になると、3.10(mΩ/□)、相対値で101(%)と、添加しない場合よりもシート抵抗値が高くなる。
上記評価結果によれば、銅に対してCaO換算で1200(ppm)未満の範囲でカルシウムを銅ペーストに添加することにより、添加しない場合に対する相対値で84(%)程度まで抵抗率が低下させられる。すなわち、燐脱酸銅を導体成分として含む銅ペーストに対して、ペースト中に有機カルシウム化合物を添加することにより、そのペーストから形成される銅導体膜の抵抗率を低下させ得ることが明らかとなった。上記銅粉末は、630(ppm)の濃度で燐を含むものであるが、上記カルシウムの添加量の許容範囲は、その燐濃度に対して1200/630=1.9、すなわち燐濃度の2倍未満である。
なお、純銅の抵抗率は1.67×10-8(Ω・m)であるから、上記条件でシート抵抗値の理論値は1.67(mΩ/□)になる。上記の評価結果に示されるように、有機カルシウム化合物を添加しない場合のシート抵抗値は3.08(mΩ/□)と、理論値の2倍弱程度の高い値である。これは、抵抗率の高い不純物が存在することに加えて、電極形成のための焼成過程において、銅粉末に含まれている燐が銅と反応して生成された化合物が更に抵抗値を上昇させているためと考えられる。これに対して、有機カルシウム化合物を添加すると、1200(ppm)より少ない範囲では、添加しない場合よりもシート抵抗値が低下する結果となった。銅に含まれている燐濃度は同一であるため、添加したカルシウムが燐と反応して化合物を生成し、燐と銅との反応を抑制したものと考えられる。有機カルシウム化合物未添加、添加の両試料の焼成体をXAFS分析に掛けたところ、後者では燐酸カルシウム(CaPO4)が生成していることを確認できた。なお、同定はしていないが、前者では燐酸銅と思われる化合物が生成している。
下記の表2は、前述した銅ペーストにおいて、銅粉末を予め有機カルシウム化合物でコーティングして、種々の添加量でシート抵抗値を評価した結果をまとめたものであり、前記図2に測定結果を○および破線で示した。コーティング量(添加量)は、銅粉末に対して、CaO換算で0〜400(ppm)とした。有機カルシウム化合物としては、前記表1に示したものと同様にカルシウムジ(メトキシエトキシエトキシド)を用い、その添加方法が異なる他の試験条件は、その表1の場合と同一である。また、銅粉末のコーティングは、以下の手順で行った。下記の手順のうち、「コート剤希釈」では、コート剤として用意した有機カルシウム化合物の必要量をガラスビーカーに量り取り、2-エチルヘキサン酸およびエタノールの混合物で希釈し、攪拌する。次いで、「銅粉末投入」では、その希釈したコート剤に銅粉末を投入する。次いで、「攪拌」では、これをガラス棒等で均一なペースト状になるように攪拌する。この撹拌は、超音波処理を実施してもよい。次いで、「乾燥」では、希釈剤が完全に揮発するまで乾燥する。希釈剤としてエタノールを用いた場合は、例えば、70(℃)で7時間程度加熱する。このような加熱乾燥に代えて、ロータリーエバポレーションを使用してもよい。
(1)コート剤希釈
(2)銅粉末投入
(3)攪拌
(4)乾燥
Figure 0006433351
上記の表2および図2に示すように、Cu比で100(ppm)添加すると、2.75(mΩ/□)、相対値で89(%)のシート抵抗値に低下し、ペースト中に有機カルシウム化合物を添加した場合と同様に、添加量が多くなるに従ってシート抵抗値が低下する傾向が認められる。また、200(ppm)ではシート抵抗値2.57(mΩ/□)、相対値で83(%)まで低下する。しかしながら、添加量が200(ppm)を越えると、シート抵抗値が増大傾向に転じ、400(ppm)では、2.69(mΩ/□)、相対値で87(%)になる。400(ppm)より多い添加量は評価していないが、評価した範囲では図2に示されるようにペースト中添加の場合と同様な結果が得られており、何れの方法でも同程度の効果が得られるものと推定される。
上記表2に示す実施例によれば、銅粉末が有機カルシウム化合物でコーティングされた被覆銅粉末であることから、その被覆銅粉末を用いて前記内部電極14を形成するに際して、焼成処理を施すと、銅を被覆するカルシウムは、銅粉末に含まれていた燐と化合物を形成する。すなわち、ペースト中に有機カルシウム化合物を添加した場合と同様に、焼成処理の際に、銅に脱酸剤として添加されいる燐がカルシウムと化合するため、燐と銅との反応が抑制され、燐を導電性向上の目的で除去する必要がない。この結果、導電性が高く、且つ水素脆化の生じ難い内部電極14が得られる。
また、下記の表3は、前述した銅ペーストにおいて、他のアルカリ土類金属であるマグネシウム、ストロンチウム、バリウムについて、カルシウム添加と同様な効果が得られるかを確認した評価結果をまとめたものである。添加物は、マグネシウムは、マグネシウムジ(メトキシエトキシエトキシド)を、ストロンチウムは、ストロンチウムジ(メトキシエトキシエトキシド)を、バリウムは、バリウムジ(メトキシエトキシエトキシド)を、それぞれ用い、それぞれを、2-エチルヘキサン酸およびターピネオールと混合してペーストに添加した。図3に結果のグラフを示す。各元素の添加量は、カルシウムを含めて全て銅に対して200(ppm)とし、添加物の種類が異なる他は、前述した手順に従って、各有機金属化合物をペースト中に添加して試験を行った。
Figure 0006433351
上記の表3および図3に示すように、無添加のシート抵抗値3.08(mΩ/□)に対し、マグネシウム添加では、2.73(mΩ/□)、相対値で89(%)、ストロンチウム添加では、2.75(mΩ/□)、相対値で89(%)、バリウム添加では、2.98(mΩ/□)、相対値で97(%)の結果が得られた。この評価結果によれば、カルシウム以外のアルカリ土類金属を添加しても、銅導体膜の抵抗率を低下させる効果があることが明らかである。但し、カルシウム添加の場合には、シート抵抗値が2.58(mΩ/□)、相対値で84(%)であるのに対し、他の元素は、これよりも改善効果において劣っている。マグネシウムとストロンチウムが同等の効果があり、バリウムはこれらに比べても改善効果が小さい。
また、下記の表4は、前述した銅ペーストにおいて、燐濃度の異なる銅粉末を用意して、銅粉末の種類と有機カルシウム化合物の添加量を異なるものとした他は、前述した手順に従って、有機カルシウム化合物をペースト中に添加して試験を行った結果を示したものである。この試験で用いた銅粉末は、純度99.6(%)、燐濃度300(ppm)、平均粒径1.6(μm)のものである。また、有機カルシウム化合物の添加量は、銅に対してCaO換算で0〜600(ppm)とした。
Figure 0006433351
上記表4に示すように、燐濃度が300(ppm)の銅粉末を用いた場合には、カルシウム無添加の場合には、シート抵抗値が3.17(mΩ/□)であるのに対し、銅に対してカルシウムをCaO換算で50(ppm)添加すると、シート抵抗値が2.97(mΩ/□)、相対値で94(%)に低下する。150(ppm)添加すると、2.82(mΩ/□)、相対値で89(%)まで低下する。150(ppm)より添加量が多くなると、抵抗値が増大傾向に転じ、600(ppm)になると、3.18(mΩ/□)、相対値で101(%)になる。すなわち、無添加の場合よりもシート抵抗値が高くなる。このように、燐濃度が300(ppm)の場合にも、その1/2程度のカルシウム添加量でシート抵抗値が最も低くなり、また、その2倍以上のカルシウム添加量でシート抵抗値が無添加の場合よりも増大する結果が得られた。
また、下記の表5は、前述した銅ペーストにおいて、燐濃度の更に異なる銅粉末を用意して、銅粉末の種類と有機カルシウム化合物の添加量を異なるものとした他は、前述した手順に従って、有機カルシウム化合物をペースト中に添加して試験を行った結果を示したものである。この試験で用いた銅粉末は、純度99.8(%)、燐濃度140(ppm)、平均粒径1.8(μm)のものである。また、有機カルシウム化合物の添加量は、銅に対してCaO換算で0〜300(ppm)とした。
Figure 0006433351
上記表5に示すように、燐濃度が140(ppm)の銅粉末を用いた場合には、カルシウム無添加の場合には、シート抵抗値が2.54(mΩ/□)であるのに対し、銅に対してカルシウムをCaO換算で20(ppm)添加すると、シート抵抗値が2.36(mΩ/□)、相対値で93(%)に低下する。40(ppm)添加すると、2.28(mΩ/□)、相対値で90(%)まで低下する。40(ppm)より添加量が多くなると、抵抗値が増大傾向に転じ、300(ppm)になると、2.55(mΩ/□)、相対値で100(%)になる。すなわち、無添加の場合よりもシート抵抗値が高くなる。このように、燐濃度が140(ppm)の場合には、その1/3.5程度のカルシウム添加量でシート抵抗値が最も低くなり、また、その2倍を越えるカルシウム添加量でシート抵抗値が無添加の場合よりも増大する結果が得られた。
上述したように、燐濃度が異なる銅粉末を用いても、燐濃度が630(ppm)の銅粉末を用いた場合と同様に、有機カルシウム化合物を僅かに添加するだけで、シート抵抗値が改善する効果が得られる。また、1/2程度の添加量までは抵抗値の減少傾向が認められ、更に、その後は増大傾向に転じ、2倍以上になると無添加の場合よりも抵抗値が大きくなるという同様な傾向を示す。
図4は、表4、表5に示す測定結果を、前記表1に示す測定結果と重ねて表したグラフである。銅粉末の燐濃度が相違すると、それに応じて極小点や無添加の場合と同程度の抵抗値になる点が移動するが、何れも同様な変化傾向を示すこと、すなわち、有機カルシウム化合物を僅かに添加すると抵抗値が著しく低下すると共に、添加量が一定量を超えると抵抗値が増大傾向に転じ、添加量が燐濃度の2倍以上になると無添加の場合よりも抵抗値が高くなることが明らかである。なお、燐濃度が300(ppm)の銅粉末を用いた場合の方が、燐濃度が630(ppm)の銅粉末を用いた場合よりも、CaO量の全範囲に亘って抵抗値が高い結果となっているが、これは、燐以外の不純物や、銅粉末の粒子形状、表面状態、粒子内部の状態等が影響しているものと考えられる。このように対比した結果から、燐濃度やCaO量以外の他の要因で抵抗値が異なる場合にも、有機カルシウム化合物の添加効果は同様に得られることが判る。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
10 積層セラミックコンデンサ
12 誘電体層
14 内部電極
16 外部電極

Claims (5)

  1. 不純物として140〜630ppmの燐を含む銅粉末と、その銅粉末を被覆するマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属の有機金属化合物とを含み、
    前記アルカリ土類金属の濃度は、前記銅粉末に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲である
    ことを特徴とする被覆銅粉末。
  2. 不純物として140〜630ppmの燐を含む銅粉末と、樹脂結合剤と、溶剤とを含む銅ペーストであって、
    マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属の有機金属化合物を含み、
    前記アルカリ土類金属の濃度は、前記銅粉末に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲である
    ことを特徴とする銅ペースト。
  3. 前記有機金属化合物は、銅粉末とは別に添加されたものである請求項の銅ペースト。
  4. 不純物として140〜630ppmの燐を含む銅と、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属と前記銅に含有されていた不純物との化合物とを含み、
    前記アルカリ土類金属の濃度は、前記銅に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲である
    ことを特徴とする銅導体膜。
  5. 前記請求項1に記載の被覆銅粉末または前記請求項2に記載の銅ペーストから生成されたものである銅導体膜。
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