JP5576199B2 - 導電性ペースト用銅粉及び導電性ペースト - Google Patents

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Description

本発明は、導電性ペースト用銅粉及びそれを用いた導電性ペーストに関する。詳しくは、電気回路の形成や、セラミックコンデンサの外部電極の形成などに好適に用いることができる導電性ペースト、特に焼成型導電性ペーストの導電フィラーとして好適に用いることができる銅粉に関する。
導電性ペーストは、樹脂系バインダーと溶媒からなるビヒクル中に導電フィラーを分散させた流動性組成物であり、電気回路の形成や、セラミックコンデンサの外部電極の形成などに広く用いられている。
この種の導電性ペーストには、樹脂の硬化によって導電性フィラーが圧着されて導通が確保される樹脂硬化型と、焼成によって有機成分が揮発して導電性フィラーが焼結して導通が確保される焼成型とがある。
前者の樹脂硬化型導電性ペーストは、一般的に、金属粉末からなる導電フィラーと、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる有機バインダーとを含んだペースト状組成物であって、熱を加えることによって熱硬化型樹脂が導電フィラーとともに硬化収縮して、樹脂を介して導電フィラー同士が圧着され接触状態となり、導通性が確保されるものである。この樹脂硬化型導電性ペーストは100℃から精々200℃までの比較的低温域で処理可能であり、熱ダメージが少ないため、プリント配線基板や熱に弱い樹脂基板などに主に使用されている。
他方、後者の焼成型導電性ペーストは、一般に導電フィラー(金属粉末)とガラスフリットとを有機ビヒクル中に分散させてなるペースト状組成物であり、500〜900℃にて焼成することにより、有機ビヒクルが揮発し、さらに導電フィラーが焼結することによって導通性が確保されるものである。この際、ガラスフリットは、この導電膜を基板に接着させる作用を有し、有機ビヒクルは、金属粉末およびガラスフリットを印刷可能にするための有機液体媒体として作用する。
焼成型導電性ペーストは、焼成温度が高いため、プリント配線基板や樹脂材料には使用できないが、焼結して金属が一体化することから低抵抗化を実現することができ、例えば積層セラミックコンデンサの外部電極などに使用されている。
樹脂硬化型導電性ペースト及び高温焼成型導電性ペーストのいずれにおいても、導電フィラーとして、従来は、銀粉が多用されてきたが、銅粉を用いた方が安価である上、マイグレーションが生じ難く、耐ハンダ性にも優れているため、銅粉を用いた導電性ペーストが汎用化されつつある。しかし、銅粉は、空気中で酸化し易く、銅粉表面の酸化膜は接続抵抗の増大をもたらすという課題を抱えていた。
そこで、導電性ペーストに用いる銅粉に関しては、従来から、銅粉表面の酸化を防止する方法が種々提案されている。
例えば特許文献1では、導電性ペースト内に還元作用を有する物質を配合し、銅表面の酸化を抑制することが提案されている。
また、特許文献2では、粒子表面を耐酸化性のある銀でコートすることが提案され、特許文献3では、無機酸化物でコートすることが提案されている。
特許文献4には、主成分であるCuに、ZnとSnの少なくともいずれか一方を添加して合金化した銅合金粉であって、当該銅合金粉中のZn及び/又はSnの含有量が0.02〜1.2質量%であり、しかも当該銅合金粉が0.005〜0.05質量%のPを含有する導電材ペースト用銅合金が開示されている。
また、特許文献5には、粒度微細ながら耐酸化性、導電性のバランスを損なわない導電性ペースト用銅粉として、粒子内部にAlを0.07原子%〜10原子%含有することを特徴とする導電性ペースト用銅粉が開示されている。
特開平8−73780号公報 特開平10−152630号公報 特開2005−129424号公報 特開2009−99443号公報 特開2009−235556号公報
前述のように、従来から、各種金属元素を銅に添加することにより、銅粉の耐酸化性を高める提案が種々為されているが、不純物を添加すれば、添加しない銅粉に比べて導電性が低下するという課題を抱えていた。
そこで本発明は、耐酸化性を維持しつつ、かつ、良好な導電性を得ることができる、新たな導電性ペースト用銅粉を提供せんとするものである。
本発明は、Al(アルミニウム)及びP(リン)を含有する導電性ペースト用銅粉であって、Al濃度が10.0atm%より多く、且つ65.0atm%以下であることを特徴とする導電性ペースト用銅粉を提案する。
本発明の導電性ペースト用銅粉は、耐酸化性を維持しつつ、かつ、良好な導電性を得ることができる。
特許文献5(特開2009−23556号、出願人:三井金属鉱業株式会社)を出願した当時、本発明者らは、10.0atm%を超える量のAlを銅粉に添加すると、導電性が損なわれるばかりか、耐酸化性が強過ぎて、大気中で焼成することはできないものと考えていた。しかし、実際にペーストに混合して焼成した結果、Alを10.0atm%より多く、且つ65.0atm%以下の範囲で含有するリン入り銅粉は、大気中800〜900℃程度で焼成することができ、しかもこの高温でも耐酸化性を維持することができ、導電性にも優れることが判明した。このことは、銅に不純物を添加するほど導電性が低下するという技術常識に照らしても驚くべきことであった。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明するが、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<導電性ペースト用銅粉>
本実施形態に係る導電性ペースト用銅粉(以下、「本銅粉」と称する)は、Al(アルミニウム)及びP(リン)を含有する導電性ペースト用銅粉である。Al及びPを含有する組成の銅粉であればよいから、Al及びP以外の金属元素を含有していてもよいが、典型的にはCu−P−Al型銅粉である。
本銅粉は、Al(アルミニウム)及びP(リン)以外に、例えばNi、Ti、Fe、Co、Cr、Mg、Mn、Mo、W、Ta、In、Zr、Nb、B、Ge、Sn、Zn、Bi等のうちの一種又は二種以上の組み合わせからなる元素成分を含有してもよい。
これらを添加することにより、例えば融点を低下させて焼結性を向上させるなど、導電性ペーストに求められる諸特性を調整することができる。
(Al濃度)
本銅粉の構成粒子(以下「本銅粉粒子」という)のAl濃度は10.0atm%より多く、且つ65.0atm%以下であることが重要である。
Al濃度が10.0atm%より多ければ、導電性を効果的に高めることができる。具体的に体積抵抗値でみれば、1.0×10-2Ω・cmより低くすることができ、特に2.0×10-3Ω・cmより低くすることができる。このように、体積抵抗値を低くすることができるから、無理に密に充填することなく導通を確保することができる。
他方、Al濃度が70.0atm%を超えると、融点低下が見られ、高温での耐酸化効果が失われるため、65.0atm%以下であることが重要である。
このように、体積抵抗値の低下効果と高温での耐酸化性を維持する観点から、本銅粉粒子のAl濃度は、特に20.0atm%以上、中でも特に30.0atm%以上、或いは、特に60.0atm%以下、中でも特に50.0atm%以下であるのがより一層好ましい。
(P濃度)
本銅粉粒子のP(リン)濃度は、特に限定するものではないが、0.01〜0.30atm%、特に0.02atm%以上、或いは、0.10atm%以下、その中でも0.02atm%以上、或いは、0.06atm%以下の割合で含有するのが好ましい。
このような範囲でP(リン)を含有すれば、粒度微細、耐酸化性を有し、導電性を損なわず、形状や粒度のバラツキが小さく、酸素濃度を低くすることができる。
(D50)
本銅粉のD50、すなわちレーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定して得られる体積基準粒度分布によるD50は、ファインピッチ化などによる微粉化の要請と比抵抗低減の要求よる高密度焼成との観点から、0.1μm〜10.0μmであるのが好ましく、特に0.3μm以上、或いは5.0μm以下、中でも0.5μm以上、或いは、3.0μm以下であるのがより一層好ましい。
(粒子形状)
本銅粉粒子は、粒状、特に球状を呈するものであっても、球状粒子を形状加工してなるものであってもよい。
ここで、「粒状」とは、アスペクト比(平均長径を平均短径で除した値)が1〜1.25程度で揃っている形状をいい、その中でアスペクト比が1〜1.1程度で揃っている形状を特に「球状」という。他方、形状が揃っていない状態を「不定形状」という。
「粒状」をなす銅粉は、相互のからみが少なくなり、導電性ペーストの導電材料等に使用した場合、ペースト中での分散性が向上する点で好ましい。
(比表面積)
本銅粉粒子のBET比表面積(SSA)は、焼結開始温度を適宜調整する観点から、0.40〜0.75m/gであるのが好ましく、特に0.45m/g以上或いは0.70m/g以下、その中でも特に0.50m/g以上、或いは、0.65m/g以下であるのがより一層好ましい。
(酸素濃度)
本銅粉の(初期)酸素濃度は、800ppm〜5000ppmであるのが好ましい。酸素濃度がかかる範囲であれば、導電性ペーストの導電材料としての導電性及び耐酸化性をより一層良好な範囲にすることができる。
かかる観点から、本銅粉の(初期)酸素濃度は800ppm〜5000ppmであるのが好ましく、特に1000ppm以上、或いは4000ppm以下、中でも特に1200ppm以上、或いは3000ppm以下であるのがさらに好ましい。
(ΔTG)
熱重量・示差熱分析装置による所定温度域での重量変化率ΔTG(%)は、その温度域での銅粉の耐酸化性を示す指標である。
本銅粉は、耐酸化性に優れているため、40〜800℃間でのΔTGを、7.0%以下、特に4.0%以下、中でも3.0%以下とすることができる。
<製法>
次に、本銅粉の好ましい具体的な製造方法について説明する。
本銅粉は、溶融した銅に、Al成分、さらにその他の添加元素成分を、母合金又は化合物等の形態で所定量添加した後、所定のアトマイズ法により粉体化することにより製造することができる。
この種の銅粉は、銅塩を含む溶液などから還元剤により析出させる湿式還元法や、銅塩を加熱気化させて気相中で還元させる気相還元法や、溶融した銅地金を不活性ガスや水等の冷媒で急冷して粉末化するアトマイズ法などにより、製造することが可能である。これらの中でアトマイズ法は、一般的に広く利用されている湿式還元法に比べて、得られる銅粉中の不純物の残留濃度を小さくすることができると共に、得られる銅粉の粒子の表面から内部に至る細孔を少なくすることができるという利点を有している。このため、アトマイズ法により製造された銅粉は、導電性ペーストの導電材料に使用した場合、ペースト硬化時のガス発生量を少なくできると共に、酸化の進行を大幅に抑制できるという利点を有している。
アトマイズ法としては、水アトマイズ法を好ましく採用することができる。水アトマイズすることにより、粒子の微細化を図ることができる。水アトマイズすることにより、水中の溶存酸素が粒子内に取り込まれるため、酸素濃度が高まる傾向があるが、ガスアトマイズ法よりも水アトマイズ法の方が粒子径を小さくすることができるため、好ましい。
水アトマイズ法の中でも、高圧アトマイズ法によれば、粒子を微細かつ均一に製造することができるので好ましい。
高圧アトマイズ法とは、水アトマイズ法においては、50MPa〜150MPa程度の水圧力でアトマイズする方法である。
アトマイズにより得られた銅粉は、還元処理してもよい。還元処理により、酸化の進行しやすい銅粉の表面の酸素濃度をさらに低減することができる。
このような還元処理としては、作業性の観点から、ガスによる還元が好ましい。この還元処理用ガスは、特に限定されることはないが、例えば、水素ガス、アンモニアガス、ブタンガス等を挙げることができる。
上記還元処理は、150〜300℃の温度で行うのが好ましく、特に170〜210℃の温度で行うとより好ましい。なぜなら、上記温度が150℃未満であると、還元速度が遅くなってしまい、処理効果を充分に発現することができず、上記温度が300℃を超えると、銅粉の凝集や焼結を引き起こしてしまうおそれがあり、上記温度が170℃〜210℃であると、酸素濃度の効率のよい低減化を図りながらも、銅粉の凝集や焼結を確実に抑制することができるからである。
粉体化した後の銅粉は、分級するのが好ましい。
この分級は、適切な分級装置を用いて、目的とする粒度が中心となるように、粗粉や微粉を分離することにより容易に実施することができる。
(形状加工)
本銅粉は、そのまま利用することも可能であるが、本銅粉を形状加工処理した上で、利用することもできる。
例えば、球状粒子粉末(:80%以上が球状粒子からなる粉末)を、機械的に形状加工して、フレーク状、鱗片状、平板状などの非球状粒子粉末(:80%以上が非球状粒子からなる粉末)に加工することができる。
より具体的には、ビーズミル、ボールミル、アトライター、振動ミルなどを用いて機械的に偏平化加工(圧伸延または展伸)することにより、フレーク状粒子粉末(:80%以上がフレーク状粒子からなる粉末)に形状加工することができる。この際、粒子同士の凝集や結合を防止しながら各粒子を独立した状態で加工するために、例えばステアリン酸などの脂肪酸や、界面活性剤などの助剤を添加するのが好ましい。
そして、このような形状加工処理した銅粉を利用することもできるし、また、形状加工しない元粉とこれとを混合して利用することもできる。
<用途>
本銅粉は、基板、用途、ペーストの配合組成などに応じて焼結温度特性をコントロールすることができるため、導電性ペースト用銅粉、特に500〜900℃の高温で焼成する導電性ペースト用の銅粉として優れている。例えばスクリーン印刷アディティブ法による導体回路形成用や、積層セラミックコンデンサの外部電極用等の各種電気的接点部材用の導電性ペーストの導電材料等に極めて良好に適用することができる。
本銅粉は、例えば焼成型導電性ペーストに用いる導電フィラーとして好適である。よって、例えば有機ビヒクル中に本銅粉を配合して焼成型導電性ペーストを調製することもできる。
本銅粉を導電フィラーとして用いた導電性ペースト用銅粉は、例えばスクリーン印刷アディティブ法による導体回路形成用や、積層セラミックコンデンサの外部電極用等の各種電気的接点部材用の導電性ペーストとして好適に使用することができる。
その他、本発明の導電性ペースト用銅粉は、積層セラミックコンデンサの内部電極、インダクタやレジスター等のチップ部品、単板コンデンサ電極、タンタルコンデンサ電極、樹脂多層基板、セラミック(LTCC)多層基板、フレキブルプリント基板(FPC)、アンテナスイッチモジュール、PAモジュールや高周波アクティブフィルター等のモジュール、PDP前面板及び背面板やPDPカラーフィルター用電磁遮蔽フィルム、結晶型太陽電池表面電極及び背面引き出し電極、導電性接着剤、EMIシールド、RF−ID、及びPCキーボード等のメンブレンスイッチ、異方性導電膜(ACF/ACP)等にも使用可能である。
<語句の説明>
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
以下、本発明を下記実施例及び比較例に基づいてさらに詳述する。
実施例および比較例で得られた銅粉に関して、以下に示す方法で諸特性を評価した。
(1)元素濃度
試料を酸で溶解し、ICPにて分析した。
(2)酸素濃度(O2濃度)
酸素・窒素分析装置(堀場製作所株式会社製「EMGA−520(型番)」)を用いて銅粉(サンプル)の酸素濃度(初期酸素濃度ともいう)を分析した。
(3)粒度分布
銅粉(サンプル)0.2gを純水100ml中に入れて超音波を照射して(3分間)分散させた後、粒度分布測定装置(日機装株式会社製「マイクロトラック(商品名)FRA(型番)」)により、体積累積粒径D50を測定した。
(4)BET比表面積(SSA)
ユアサアイオニクス(株)製のモノソーブ(商品名)を用いて、JISR1626-1996(ファインセラミックス粉体の気体吸着BET 法による比表面積の測定方法)の「6.2流動法の(3.5)一点法」に準拠して、BET比表面積(SSA)の測定を行った。その際、キャリアガスであるヘリウムと、吸着質ガスである窒素の混合ガスを使用した。
(5)ΔTG
示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)(セイコーインスツルメンツ社製、TG/DTA6300高温型)(昇温速度:10℃/分、Air流量:200mL/分)を用いて、銅粉(サンプル)の40℃〜800℃でのTG(%)を測定し、40℃時点でのTG(%)を基準値とし、この基準値との800℃での重量変化率(TG(%))の差(ΔTG)を求めた。
(6)粉体抵抗
銅粉(サンプル)15gを筒状容器に入れプレス圧40×10Pa(408kgf/cm)で圧縮成形した測定サンプルを形成し、ロレスタAP及びロレスタPD−41型(いずれも三菱化学(株)社製)により体積抵抗率(Ω・cm)の測定を行った。
(7)焼結性の評価
セイコーインスツルメンツ社製の熱機械分析装置(TMA装置)であるTMA/SS6000を用いて、窒素雰囲気中で焼結開始温度を測定し、下記基準に従って評価した。
◎:焼結開始温度が600℃以上、850℃以下。
○:焼結開始温度が850℃より高く、900℃以下。
×:焼結開始温度が900℃を超えるか、或いは、600℃未満であるか、或いは焼結しなかった。
<サンプルの調製:実施例1−4及び比較例1>
電気銅(銅純度:Cu99.95%)を溶解した溶湯(1350℃)に、純金属としてのAl、さらには銅−リンの母合金(P15wt%)をそれぞれ適宜量だけ添加して充分に攪拌混合して100kgの溶湯を作製した。
次いで、水アトマイズ装置におけるタンディッシュ中に上記溶湯100kgを注入し(保持温度1300℃)、タンディッシュ底部のノズル(口径5mm)から溶湯を落下させながら(流量5kg/min)、フルコーン型のノズル(口径26mm)の噴射孔から水を逆円錐状の水流形状のなるように上記溶湯にジェット噴射(水圧100MPa、水量350L/min)して水アトマイズすることにより銅粉を製造した。
次に、得られた銅粉を、分級装置(日清エンジニアリング株式会社製「ターボクラシファイアー(商品名)TC−25(型番)」により、分級して銅粉(サンプル)を得た。
なお、比較例1は、Alを添加していない。
<比較例2>
特開2009−235556の実施例1に準拠して、次のように銅粉を作製した。
ガスアトマイズ装置(日新技研(株)製、NEVA−GP2型)のチャンバ及び原料溶解室内をアルゴンガスで充填した後、溶解室内にあるカーボン坩堝で原料を加熱溶解して溶融物とした(電気銅を溶解した溶湯中に、金属アルミニウムを1.74g、銅−リンの母合金(P15wt%)を添加して、800gの溶湯とし、充分に攪拌混合)。その後、溶湯を口径φ1.5mmのノズルから1250℃、3.0MPaで噴霧して、アルミニウムを粒子内部に含む銅粉を得た。しかる後、53μmテストシーブで篩い、篩下品を最終的な銅粉(サンプル)を得た。
Figure 0005576199
実施例で得られた銅粉を電子顕微鏡などで観察し分析した結果、ほとんどが球状粒子であった。
また、実施例1−4で得られた銅粉を、ペーストに混合して焼成した結果、大気中800〜900℃程度で焼成することができた。
実施例・比較例並びにこれまでの試験結果を検討すると、Al濃度を10.0atm%より多く、且つ65.0atm%以下とすれば、導電性を高めることができ、特に体積抵抗率を顕著に低くすることができることが分かった。
また、このような効果は、P(リン)濃度には影響されないことが確かめられている。P(リン)濃度は、微粒子化や耐酸化性に影響するため、P(リン)の含有量は0.01〜0.3atm%の割合で含有するのが好ましいと考えることができる。
なお、比較例2の銅粉は、焼結性の評価試験において、焼結しなかった。これは、粒径が大き過ぎることが原因であると推察される。
実施例1−4で得られた銅粉を分析してみると、CuとAlの合金結晶が粒子表面に偏析しており、Alが粒子表面に濃化している傾向は認められないことから、粒子内部においてCuとAlが合金化している考えることができる。よって、本発明の銅粉は、アルミニウム−銅合金粉であると称することもできると考えられる。

Claims (7)

  1. Al(アルミニウム)及びP(リン)を含有する導電性ペースト用銅粉であって、Al濃度が10.0atm%より多く、且つ65.0atm%以下であることを特徴とする導電性ペースト用銅粉。
  2. レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定して得られる体積基準粒度分布によるD50が、0.1μm〜10.0μmであことを特徴とする請求項1記載の導電性ペースト用銅粉。
  3. 酸素濃度が800ppm〜5000ppmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性ペースト用銅粉。
  4. P(リン)の含有量が0.01〜0.30atm%であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の導電性ペースト用銅粉。
  5. 水アトマイズ法により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の導電性ペースト用銅粉。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の銅粉を、形状加工処理してなる導電性ペースト用銅粉。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の導電性ペースト用銅粉を含有することを特徴とする導電性ペースト。
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