JP6432397B2 - モータの製造方法およびモータコア - Google Patents

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本発明は、モータの製造方法およびモータコアに関し、特に、複数の電磁鋼板が積層されることにより形成された積層鋼板部を備えるモータコアおよびモータの製造方法に関する。
従来、複数の電磁鋼板が積層されることにより形成された積層鋼板部を備えるモータコアが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、打ち抜かれた鉄心薄板に接着剤を塗布する接着剤塗布装置と、打ち抜かれた鉄心薄板が内部に積層されるスクイズリング(鉄心薄板が積層される金型)とを備える積層鉄心の製造装置が開示されている。この製造装置では、スクイズリングには、加熱ヒータが設けられている。そして、加熱ヒータにより、鉄心薄板に塗布された接着剤が加熱されることによって、接着剤が硬化されて、鉄心薄板が接合される。これにより、積層鉄心の接合強度が維持されている。また、この製造装置では、加熱ヒータの周囲を覆うように真空断熱材が設けられている。これにより、加熱ヒータから周囲の部材(ダイなど)への熱伝達が抑制されるので、周囲の部材の熱膨張による変形や寸法の変化に起因する製品精度の悪化が抑制されている。
特開2009−297758号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の製造装置では、スクイズリングに加熱ヒータが設けられているとともに、加熱ヒータの周囲を覆うように真空断熱材が設けられているため、製造装置が複雑化および大型化するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電磁鋼板間の接合強度を維持しながら、製造装置が複雑化および大型化するのを抑制することが可能なモータの製造方法およびモータコアを提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるモータの製造方法は、帯状の電磁鋼板の第1領域に、常温硬化型接着剤を塗布する工程と、帯状の電磁鋼板の第2領域に、熱硬化型接着剤を塗布する工程と、常温硬化型接着剤および熱硬化型接着剤が塗布された帯状の電磁鋼板をプレス加工により打ち抜くことによって、積層鋼板部の形状に対応する形状を有する複数の電磁鋼板を形成する工程と、複数の電磁鋼板を積層する工程と、積層された複数の電磁鋼板に対して金型外で加熱する工程と、を備える。
この発明の第1の局面によるモータの製造方法では、上記のように、帯状の電磁鋼板の第1領域に、常温硬化型接着剤を塗布する工程と、帯状の電磁鋼板の第2領域に、熱硬化型接着剤を塗布する工程と、積層された複数の電磁鋼板に対して金型外で加熱する工程とを備える。これにより、複数の電磁鋼板が製造装置の金型内において常温硬化型接着剤により接合されるので、接着剤を硬化させるための加熱ヒータおよびその加熱ヒータの周囲を覆う断熱材を金型内に設ける必要がない。その結果、製造装置が複雑化および大型化するのを抑制することができる。なお、常温硬化型接着剤の耐熱温度が低い場合には、常温硬化型接着剤は、後工程のワニス処理時の熱や、製品としてのモータの耐熱温度に耐えられない場合がある。すなわち、後に加わる熱によって、常温硬化型接着剤の接着強度が低下することにより、電磁鋼板間の接合強度が低下する。そこで、本発明では、帯状の電磁鋼板の第1領域に、常温硬化型接着剤を塗布する工程に加えて、帯状の電磁鋼板の第2領域に、熱硬化型接着剤を塗布する工程を備えることによって、金型外で熱硬化型接着剤を加熱硬化させることにより、常温硬化型接着剤の接着強度が後に加わる熱により低下する場合にも、熱硬化型接着剤により電磁鋼板間の接合強度を維持することができる。これらの結果、電磁鋼板間の接合強度を維持しながら、製造装置が複雑化および大型化するのを抑制することができる。
この発明の第2の局面におけるモータコアは、複数の電磁鋼板が積層されることにより形成された積層鋼板部と、隣接する電磁鋼板間を接合する接着剤層を備え、電磁鋼板は、円環状のコア部と、コア部から半径方向に延びるとともに巻線が巻回されるティース部とを含み、接着剤層は、ティース部に配置される常温硬化型接着剤層と、コア部に配置される熱硬化型接着剤層との両方を含む。
この発明の第2の局面によるモータコアでは、上記のように、隣接する電磁鋼板間を接合する接着剤層を、常温硬化型接着剤層と、常温硬化型接着剤層が配置される領域とは異なる領域に配置される熱硬化型接着剤層との両方を含むように構成する。これにより、複数の電磁鋼板が製造装置の金型内において常温硬化型接着剤層により接合されるので、接着剤を硬化させるための加熱ヒータおよびその加熱ヒータの周囲を覆う断熱材を金型内に設ける必要がない。その結果、製造装置が複雑化および大型化するのを抑制することができる。なお、常温硬化型接着剤層の耐熱温度が低い場合には、常温硬化型接着剤層は、後工程のワニス処理時の熱や、製品としてのモータの耐熱温度に耐えられない場合がある。すなわち、後に加わる熱によって、常温硬化型接着剤層の接着強度が低下することにより、電磁鋼板間の接合強度が低下する。そこで、本発明では、隣接する電磁鋼板間を接合する接着剤層として、常温硬化型接着剤層に加えて、熱硬化型接着剤層を含むように構成することによって、金型外で熱硬化型接着剤層を加熱硬化させることにより、常温硬化型接着剤層の接着強度が後に加わる熱により低下する場合にも、熱硬化型接着剤層により電磁鋼板間の接合強度を維持することができる。これらの結果、電磁鋼板間の接合強度を維持しながら、製造装置が複雑化および大型化するのを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、電磁鋼板間の接合強度を維持しながら、製造装置が複雑化および大型化するのを抑制することができる。
本発明の第1実施形態によるステータの斜視図である。 本発明の第1実施形態によるステータの平面図である。 図2の部分拡大図である。 図3の200−200線に沿った断面図である。 ステータの製造装置を示す図である。 電磁鋼板に瞬間接着剤、熱硬化型の有機系接着剤を塗布する工程を説明するための図である。 絶縁部材の挿入工程を説明するための図である。 本発明の第2実施形態によるステータの平面図である。 図8の部分拡大図である。 図9の300−300線に沿った断面図である。 図9の400−400線に沿った断面図である。 電磁鋼板に瞬間接着剤、熱硬化型の無機系接着剤を塗布する工程を説明するための図である。 焼鈍工程を説明するための図である。 本発明の第2実施形態の第1変形例によるステータの断面図である。 本発明の第2実施形態の第2変形例によるステータの平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(ステータの構造)
図1〜図4を参照して、第1実施形態によるステータ10の構造について説明する。なお、ステータ10は、本発明の「モータコア」の一例である。また、図1および図2では、後述する巻線14および絶縁部材18は省略されている。
図1および図2に示すように、ステータ10は、複数の電磁鋼板12が積層されることにより形成されたステータコア本体11を備えている。また、図3に示すように、ステータコア本体11(電磁鋼板12)には、円環状のコア部13(ヨーク部)と、コア部13から半径方向に延びるとともに巻線14が巻回されるティース部15とが設けられている。また、隣接するティース部15の間にスロット16が設けられている。なお、ステータコア本体11は、本発明の「積層鋼板部」の一例である。
ここで、第1実施形態では、図4に示すように、隣接する電磁鋼板12間を接合する接着剤層17が設けられている。接着剤層17は、常温硬化型の瞬間接着剤層17aと、常温硬化型の瞬間接着剤層17aが配置される領域とは異なる領域に配置される熱硬化型の有機系接着剤層17bとの両方を含む。具体的には、瞬間接着剤層17aは、たとえば、シアノアクリレート(cyanoacrylate)からなる。また、熱硬化型の有機系接着剤層17bは、熱によって硬化する接着剤であり、たとえば、アクリル系またはエポキシ系の接着剤からなる。なお、常温硬化型の瞬間接着剤層17aは、本発明の「常温硬化型接着剤層」の一例である。また、熱硬化型の有機系接着剤層17bは、本発明の「熱硬化型接着剤層」の一例である。
また、第1実施形態では、図1〜図4に示すように、常温硬化型の瞬間接着剤層17aは、ティース部15(R1方向側)に配置され、熱硬化型の有機系接着剤層17bは、コア部13(R2方向側)に配置されている。具体的には、常温硬化型の瞬間接着剤層17aは、全てのティース部15にそれぞれ、ティース部15が延びる方向(半径方向)に沿って延びるように配置されている。また、熱硬化型の有機系接着剤層17bは、略円環状の電磁鋼板12の周方向に沿って、複数配置されている。そして、隣接する電磁鋼板12が、常温硬化型の瞬間接着剤層17aと熱硬化型の有機系接着剤層17bとによって接合されている。
また、第1実施形態では、図3に示すように、常温硬化型の瞬間接着剤層17aが配置されたティース部15が積層された部分には、シート状の絶縁部材18が挿入される。絶縁部材18は、巻線14とステータコア本体11とを絶縁する機能を有する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、隣接する電磁鋼板12間を接合する接着剤層17を、常温硬化型の瞬間接着剤層17aと、常温硬化型の瞬間接着剤層17aが配置される領域とは異なる領域に配置される熱硬化型の有機系接着剤層17bとの両方を含むように構成する。これにより、複数の電磁鋼板12が製造装置30の金型内において常温硬化型の瞬間接着剤層17aにより接合されるので、接着剤を硬化させるための加熱ヒータおよびその加熱ヒータの周囲を覆う断熱材を金型内に設ける必要がない。その結果、製造装置30が複雑化および大型化するのを抑制することができる。なお、常温硬化型の瞬間接着剤層17aの耐熱温度が低い場合には、常温硬化型の瞬間接着剤層17aは、後工程のワニス処理時の熱や、製品としてのモータの耐熱温度に耐えられない場合がある。すなわち、後に加わる熱によって、常温硬化型の瞬間接着剤層17aの接着強度が低下することにより、電磁鋼板12間の接合強度が低下する。そこで、第1実施形態では、隣接する電磁鋼板12間を接合する接着剤層17として、常温硬化型の瞬間接着剤層17aに加えて、熱硬化型の有機系接着剤層17bを含むように構成することによって、金型外で熱硬化型の有機系接着剤層17bを加熱硬化させることにより、常温硬化型の瞬間接着剤層17aの接着強度が後に加わる熱により低下する場合にも、熱硬化型の有機系接着剤層17bにより電磁鋼板12間の接合強度を維持することができる。これらの結果、電磁鋼板12間の接合強度を維持しながら、製造装置30が複雑化および大型化するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、電磁鋼板12は、円環状のコア部13と、コア部13から半径方向に延びるとともに巻線14が巻回されるティース部15とを含み、常温硬化型の瞬間接着剤層17aを、ティース部15に配置して、熱硬化型の有機系接着剤層17bを、コア部13に配置する。これにより、ティース部15にシート状の絶縁部材18を挿入する際に、比較的剥がれやすいティース部15が剥がれるのを常温硬化型の瞬間接着剤層17aにより抑制することができる。また、熱硬化型の有機系接着剤層17bをコア部13に配置することにより、熱硬化型の有機系接着剤層17bを比較的広い範囲に配置することができるので、電磁鋼板12間の接合強度を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、常温硬化型の瞬間接着剤層17aが配置されたティース部15が積層された部分に、シート状の絶縁部材18を挿入する。これにより、巻線14とコア部13とが導通するのを、シート状の絶縁部材18により抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、隣接する電磁鋼板12間を接合する接着剤層17を、常温硬化型の瞬間接着剤層17aを含むように構成する。これにより、隣接する電磁鋼板12を迅速に接合することができるので、後の工程(ティース部15にシート状の絶縁部材18を挿入する工程)において、電磁鋼板12が剥がれるのを抑制することができる。すなわち、電磁鋼板12が剥がれるのを抑制する治具を用いることなく、ティース部15にシート状の絶縁部材18を挿入することができる。
(ステータの製造装置の構造)
図5を参照して、ステータ10の製造装置30の構造について説明する。
ステータ10の製造装置30には、上金型40と下金型50とが設けられている。また、上金型40と下金型50との間に、帯状の電磁鋼板20が配置されている。帯状の電磁鋼板20は、X1方向側からX2方向側に順次送られるように構成されている。
また、上金型40には、打抜きパンチ41、および、外径打抜きパンチ42が設けられている。また、上金型40と帯状の電磁鋼板20との間には、ストリッパープレート43が設けられている。ストリッパープレート43は、打ち抜かれた帯状の電磁鋼板20を、上金型40から剥がす機能を有する。また、上金型40とストリッパープレート43との間には、コイルスプリング44aが設けられている。そして、打抜きパンチ41、および、外径打抜きパンチ42は、ストリッパープレート43の貫通孔43aおよび43bにそれぞれ挿入されている。
また、打抜きパンチ41の下流側(X2方向側)で、かつ、上金型40と帯状の電磁鋼板20との間には、押さえ板45が設けられている。また、上金型40と押さえ板45との間には、コイルスプリング44bが設けられている。
また、下金型50には、打抜きダイ51、接着剤吐出型52、および、外径打抜きダイ53が設けられている。打抜きダイ51には、上金型40の打抜きパンチ41に対応する位置に孔部51aが設けられている。
接着剤吐出型52には、後述する常温硬化型の瞬間接着剤63aを供給するための孔部52aが設けられている。また、製造装置30とは別個に、接着剤供給装置60aが設けられている。接着剤供給装置60aには、常温硬化型の瞬間接着剤63aが収容される接着剤タンク61aが接続されている。また、接着剤供給装置60aは、接着剤供給チューブ62aにより、孔部52aに接続されている。また、接着剤吐出型52には、後述する熱硬化型の有機系接着剤63bを供給するための孔部52bが設けられている。また、製造装置30とは別個に、接着剤供給装置60bが設けられている。接着剤供給装置60bには、有機系接着剤63bが収容される接着剤タンク61bが接続されている。また、接着剤供給装置60bは、接着剤供給チューブ62bにより、孔部52bに接続されている。なお、図5では、1つの孔部52aと1つの孔部52bとが図示されているが、実際には、接着剤吐出型52には、常温硬化型の瞬間接着剤63aおよび熱硬化型の有機系接着剤63bが塗布される領域の数に対応する複数の孔部52aと複数の孔部52bとが設けられている。
外径打抜きダイ53には、上金型40の外径打抜きパンチ42に対応する位置に孔部53aが設けられている。孔部53aは、打ち抜かれた電磁鋼板12が積層されるように構成されている。
(ステータの製造方法)
図5〜図7を参照して、モータ(ステータ10)の製造方法について説明する。なお、下記の打抜き工程、常温硬化型の瞬間接着剤を塗布する工程、熱硬化型の有機系接着剤層を塗布する工程、外径打抜き工程、および、積層工程は、帯状の電磁鋼板20を順次送りながら実行されるとともに、各工程が同時に並行して行われている。
〈打抜き工程〉
まず、帯状の電磁鋼板20が、上金型40と下金型50との間に、X1方向側からX2方向側に送り出される。そして、帯状の電磁鋼板20の、たとえばスロット16に対応する領域が、打抜きパンチ41により打ち抜かれる。そして、帯状の電磁鋼板20がX2方向側に送り出される。
〈常温硬化型の瞬間接着剤を塗布する工程〉
次に、第1実施形態では、図6に示すように、帯状の電磁鋼板20の第1領域20aに、接着剤供給チューブ62aを介して常温硬化型の瞬間接着剤63aが供給されることにより、瞬間接着剤63aが塗布される。これにより、瞬間接着剤層17aが形成される。具体的には、帯状の電磁鋼板20のティース部15に対応する領域に、瞬間接着剤63aが塗布される。これにより、複数の電磁鋼板12が製造装置30の金型内において常温硬化型の瞬間接着剤層17a(瞬間接着剤63a)により接合されるので、接着剤を硬化させるための加熱ヒータおよびその加熱ヒータの周囲を覆う断熱材を金型内に設ける必要がない。その結果、製造装置30が複雑化および大型化するのを抑制することができる。なお、常温硬化型の瞬間接着剤63aは、本発明の「常温硬化型接着剤」の一例である。
〈熱硬化型の有機系接着剤層を塗布する工程〉
次に、第1実施形態では、図6に示すように、帯状の電磁鋼板20の第2領域20bに、接着剤供給チューブ62bを介して有機系接着剤63bが供給されることにより、有機系接着剤63bが塗布される。これにより、熱硬化型の有機系接着剤層17bが形成される。具体的には、帯状の電磁鋼板20のコア部13に対応する領域に、熱硬化型の有機系接着剤63bが塗布される。これにより、常温硬化型の瞬間接着剤層17a(瞬間接着剤63a)の接着強度が後に加わる熱により低下する場合にも、熱硬化型の有機系接着剤層17b(有機系接着剤63b)により電磁鋼板12間の接合強度を維持することができる。なお、熱硬化型の有機系接着剤63bは、本発明の「熱硬化型接着剤」の一例である。
〈外径打抜き工程、積層工程〉
次に、常温硬化型の瞬間接着剤63aおよび熱硬化型の有機系接着剤63bが塗布された帯状の電磁鋼板20を、外径打抜きパンチ42および外径打抜きダイ53(プレス加工)により打ち抜くことによって、ステータコア本体11の形状に対応する形状を有する電磁鋼板12が形成される。なお、電磁鋼板12は、複数形成される。打ち抜かれた電磁鋼板12は、外径打抜きダイ53の孔部53aに積層される。これにより、隣接する電磁鋼板12同士は、常温硬化型の瞬間接着剤63a(瞬間接着剤層17a)により接合される。一方、熱によって硬化する有機系接着剤層17bは、硬化していない。そして、隣接する電磁鋼板12同士が接合された複数の電磁鋼板12が、外径打抜きダイ53の孔部53aから取り出される。
〈絶縁部材の挿入工程〉
次に、第1実施形態では、図7に示すように、複数の電磁鋼板12を積層する工程の後、常温硬化型の瞬間接着剤63aが配置されたティース部15が積層された部分に、シート状の絶縁部材18が、たとえば下方(Z2方向)から挿入される。このとき、隣接する電磁鋼板12同士は、常温硬化型の瞬間接着剤63aにより接合されているので、シート状の絶縁部材18を下方(Z2方向)から挿入する際に電磁鋼板12が上方(Z1方向)に剥がれることはない。すなわち、電磁鋼板12が剥がれるのを抑制する治具を用いることなく、ティース部15にシート状の絶縁部材18を挿入することができる。また、巻線14とコア部13とが導通するのを、シート状の絶縁部材18により抑制することができる。
〈巻線を巻回する工程〉
次に、ティース部15(スロット16)に巻線14(図3参照)が巻回される。
〈巻線の仕上成型工程〉
次に、巻線14のコイルエンドの成型(仕上成型)が行われる。
〈ワニス処理工程〉
次に、第1実施形態では、積層された電磁鋼板12に対してワニス処理が行われる。なお、ワニス処理は、巻線14同士を固着させることにより、巻線14からの放熱の効率を向上させるために行われる。ここで、ワニス処理は、積層された電磁鋼板12に対して、約100℃〜約150℃の温度の雰囲気下において行われる。そして、ワニス処理時の熱を利用して有機系接着剤63bの硬化が行われる。なお、ワニス処理工程は、本発明の「積層された複数の電磁鋼板に対して金型外で加熱する工程」の一例である。
(第1実施形態のステータの製造方法の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、複数の電磁鋼板12を積層する工程の後に、積層された電磁鋼板12に対してワニス処理を行う工程を設けて、ワニス処理を行う工程は、ワニス処理時の熱を利用して熱硬化型の有機系接着剤63bの硬化を行う工程を含むように構成する。これにより、ワニス処理を行う工程と熱硬化型の有機系接着剤63bの硬化を行う工程とを同一の工程で行うことができるので、工程数を削減することができる。
[第2実施形態]
(ステータの構造)
次に、図8〜図11を参照して、第2実施形態によるステータ70の構造について説明する。第2実施形態では、上記熱硬化型の有機系接着剤層17bが設けられていた第1実施形態と異なり、熱硬化型の無機系接着剤層76bが設けられている。なお、図8では、巻線14および絶縁部材18は省略されている。
ステータ70(ステータコア本体71)は、複数の電磁鋼板72が積層されることにより形成されている。なお、ステータ70は、本発明の「モータコア」の一例である。また、ステータコア本体71は、本発明の「積層鋼板部」の一例である。また、ステータコア本体71には、コア部73(ヨーク部)と、ティース部74と、スロット75とが設けられている。また、図10および図11に示すように、ステータコア本体71には、隣接する電磁鋼板72間を接合する接着剤層76(常温硬化型の瞬間接着剤層76a、無機系接着剤層76b)が設けられている。常温硬化型の瞬間接着剤層76aは、複数の電磁鋼板72のティース部74に対応する部分に設けられている。熱硬化型の無機系接着剤層76bは、複数の電磁鋼板72のコア部73に対応する部分に設けられている。なお、常温硬化型の瞬間接着剤層76aは、本発明の「常温硬化型接着剤層」の一例である。また、熱硬化型の無機系接着剤層76bは、本発明の「熱硬化型接着剤層」の一例である。
ここで、第2実施形態では、電磁鋼板72は、熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置される凹部77(貫通孔からなる第1接着剤収容孔77aおよび第2接着剤収容孔77b)を含むように構成されている。具体的には、電磁鋼板72は、図10に示すように、熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置される第1接着剤収容孔77aを有する第1電磁鋼板72aを含む。また、電磁鋼板72は、図11に示すように、回転軸方向(Z方向)から見て(図9参照)、第1接着剤収容孔77aとは異なる位置に設けられ、熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置される第2接着剤収容孔77bを有する第2電磁鋼板72bを含む。そして、第1接着剤収容孔77aを有する第1電磁鋼板72aと、第2接着剤収容孔77bを有する第2電磁鋼板72bとが交互に積層されることによって、熱硬化型の無機系接着剤層76bを介して第1電磁鋼板72a同士および第2電磁鋼板72b同士が接合されている。なお、無機系接着剤層76bは、ケイ素系またはカルシウム系の接着剤層からなる。また、熱硬化型の無機系接着剤層76bは、約1000℃の耐熱性を有する。また、熱硬化型の無機系接着剤層76bは、約0.1mmの直径を有し、電磁鋼板72の厚み(約0.3mm)に対して比較的大きい。
詳細には、図8および図9に示すように、第1電磁鋼板72aには、第1接着剤収容孔77aが所定の回転角度間隔で複数設けられている。また、第2電磁鋼板72bには、第2接着剤収容孔77bが所定の回転角度間隔で複数設けられている。そして、回転軸方向(Z方向)から見て、第1電磁鋼板72aの第1接着剤収容孔77aと、第2電磁鋼板72bの第2接着剤収容孔77bとがオーバーラップしないように、第1電磁鋼板72aと第2電磁鋼板72bとが積層されている。具体的には、回転軸方向(Z方向)から見て、第1接着剤収容孔77aのピッチp(周方向のピッチp)の半ピッチ(p/2)分、第1接着剤収容孔77aからずらした位置に第2接着剤収容孔77bが配置されるように、第1電磁鋼板72aと第2電磁鋼板72bとが積層されている。
また、第1接着剤収容孔77aと第2接着剤収容孔77bとは、回転軸方向(Z方向)から見て、同一の形状(略扇形状)を有している。また、第1接着剤収容孔77aと第2接着剤収容孔77bとは、同一円周上に配置されている。
なお、第2実施形態のその他の構造は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、上記のように、電磁鋼板72を、熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置される凹部77を含むように構成する。これにより、凹部77に熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置されるので、熱硬化型の有機系接着剤層に比べて粒子の直径が比較的大きい熱硬化型の無機系接着剤層76bを電磁鋼板72間に配置した場合でも、電磁鋼板72間に比較的大きな隙間が生じるのを抑制しながら、電磁鋼板72同士を接合することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、凹部77を、第1接着剤収容孔77aと第2接着剤収容孔77bとを含むように構成する。そして、電磁鋼板72を、熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置される第1接着剤収容孔77aを有する第1電磁鋼板72aと、第1接着剤収容孔77aとは異なる位置に設けられ、熱硬化型の無機系接着剤層76bが配置される第2接着剤収容孔77bを有する第2電磁鋼板72bとを含むように構成する。さらに、第1接着剤収容孔77aを有する第1電磁鋼板72aと、第2接着剤収容孔77bを有する第2電磁鋼板72bとを交互に積層することによって、熱硬化型の無機系接着剤層76bを介して第1電磁鋼板72a同士および第2電磁鋼板72b同士を接合する。これにより、全ての電磁鋼板72の同じ位置に接着剤収容孔が設けられる場合と異なり、第1電磁鋼板72a(第2電磁鋼板72b)の下面および上面が熱硬化型の無機系接着剤層76bにより接着されるので、第1電磁鋼板72a同士(第2電磁鋼板72b同士)の接合強度を向上させることができる。
(ステータの製造装置の構造)
図5を参照して、ステータ70の製造装置80の構造について説明する。
製造装置80とは別個に、後述する熱硬化型の無機系接着剤84bを塗布するための接着剤供給装置81が設けられている。接着剤供給装置81には、熱硬化型の無機系接着剤84bが収容される接着剤タンク82が接続されている。また、接着剤供給装置81は、接着剤供給チューブ83により、孔部52bに接続されている。なお、第2実施形態の製造装置80のその他の構造は、上記第1実施形態の製造装置30の構造と同様である。
(ステータの製造方法)
図5、図12および図13を参照して、ステータ70の製造方法について説明する。
〈打抜き工程、瞬間接着剤を塗布する工程〉
第2実施形態では、図5および図12に示すように、帯状の電磁鋼板90の、スロット75に対応する領域に加えて、第1接着剤収容孔77a(第2接着剤収容孔77b)に対応する領域が、打抜きパンチ41により打ち抜かれる。そして、帯状の電磁鋼板90がX2方向側に送り出されて、帯状の電磁鋼板90の第1領域90aとしてのティース部74に、常温硬化型の瞬間接着剤84aが塗布される。なお、常温硬化型の瞬間接着剤84aは、本発明の「常温硬化型接着剤」の一例である。
〈熱硬化型の無機系接着剤を塗布する工程〉
次に、第2実施形態では、常温硬化型の瞬間接着剤84aが塗布された後、帯状の電磁鋼板90の第2領域90bとしてのコア部73に熱硬化型の無機系接着剤84bが塗布される。具体的には、電磁鋼板90の凹部77に熱硬化型の無機系接着剤84bが塗布(収容)される。詳細には、第1電磁鋼板72aに対応する電磁鋼板90の第1接着剤収容孔77aに熱硬化型の無機系接着剤84bが収容され、第2電磁鋼板72bに対応する電磁鋼板90の第2接着剤収容孔77bに熱硬化型の無機系接着剤84bが収容される。これにより、凹部77に熱硬化型の無機系接着剤層76b(無機系接着剤84b)が配置されるので、熱硬化型の有機系接着剤層に比べて粒子の直径が比較的大きい熱硬化型の無機系接着剤層76b(無機系接着剤84b)を電磁鋼板72間に配置した場合でも、電磁鋼板72間に比較的大きな隙間が生じるのを抑制しながら、電磁鋼板72同士を接合することができる。なお、熱硬化型の無機系接着剤84bは、本発明の「熱硬化型接着剤」の一例である。
〈外径打抜き工程、積層工程〉
次に、常温硬化型の瞬間接着剤84aおよび熱硬化型の無機系接着剤84bが塗布された帯状の電磁鋼板90を、外径打抜きパンチ42および外径打抜きダイ53(プレス加工)により打ち抜くことによって、ステータコア本体71の形状に対応する形状を有する電磁鋼板72が形成される。このとき、第1電磁鋼板72aおよび第2電磁鋼板72bが交互に打ち抜かれる。
その後、回転軸方向(Z方向)から見て、第1接着剤収容孔77aのピッチp(周方向のピッチp)の半ピッチ(p/2)分、第1接着剤収容孔77aからずらした位置に第2接着剤収容孔77bが配置されるように、第1電磁鋼板72aと第2電磁鋼板72bとが積層される。これにより、熱硬化型の無機系接着剤84bが収容される凹部77を有する電磁鋼板72が積層されて、無機系接着剤84bを介して電磁鋼板72同士が接合される。具体的には、無機系接着剤84bが収容される第1接着剤収容孔77aを有する第1電磁鋼板72aと、第1接着剤収容孔77aとは異なる位置に設けられ、熱硬化型の無機系接着剤84bが収容される第2接着剤収容孔77bを有する第2電磁鋼板72bとが交互に積層され、無機系接着剤84bを介して第1電磁鋼板72a同士および第2電磁鋼板72b同士が接合される。これにより、全ての電磁鋼板72の同じ位置に接着剤収容孔が設けられる場合と異なり、第1電磁鋼板72a(第2電磁鋼板72b)の下面および上面が熱硬化型の無機系接着剤層76b(無機系接着剤84b)により接着されるので、第1電磁鋼板72a同士(第2電磁鋼板72b同士)の接合強度を向上させることができる。その後、複数の電磁鋼板72が外径打抜きダイ53の孔部53aから取り出される。このとき、複数の電磁鋼板72は、瞬間接着剤84aにより接合されているので、電磁鋼板72同士がずれることはない。
〈焼鈍工程〉
次に、第2実施形態では、図13に示すように、複数の電磁鋼板72が積層される工程の後に、積層された電磁鋼板72に対して焼鈍が行われる。具体的には、焼鈍装置91内に、積層された複数の電磁鋼板72が配置され、約750℃〜約800℃の雰囲気下で焼鈍が行われる。これにより、電磁鋼板72の鉄損を抑制することが可能になるとともに、焼鈍時の熱を利用して無機系接着剤84bの硬化が行われる。その後、第1実施形態と同様に、絶縁部材の挿入工程、巻線を巻回する工程、巻線の仕上成型工程、および、ワニス処理工程が行われる。
(第2実施形態のステータの製造方法の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、複数の電磁鋼板72を積層する工程の後に、積層された電磁鋼板72に対して焼鈍を行う工程を設けて、焼鈍を行う工程を、焼鈍時の熱を利用して熱硬化型の無機系接着剤84bの硬化を行う工程を含むように構成する。これにより、焼鈍を行う工程と熱硬化型の無機系接着剤84bの硬化を行う工程とを同一の工程で行うことができるので、工程数を削減することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明の常温硬化型接着剤層が瞬間接着剤層からなる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、常温硬化型接着剤層として、瞬間接着剤層以外の常温硬化型接着剤層を用いてもよい。このように、瞬間接着剤層以外の常温硬化型接着剤層を用いる場合にも、比較的短時間で硬化する常温硬化型接着剤層を用いるのが好ましい。
また、上記第1および第2実施形態では、常温硬化型の瞬間接着剤層が、ティース部に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、常温硬化型の瞬間接着剤層をティース部以外の部分(たとえば、コア部)に配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、常温硬化型の瞬間接着剤層が、全てのティース部に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、常温硬化型の瞬間接着剤層を複数のティース部のうちの一部のティース部に配置してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、常温硬化型の瞬間接着剤層として、シアノアクリレートからなる瞬間接着剤層を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、シアノアクリレート以外の瞬間接着剤層を用いてもよい。
また、上記第1実施形態では、熱硬化型の有機系接着剤層として、アクリル系またはエポキシ系の接着剤層を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、アクリル系またはエポキシ系以外の有機系接着剤層を用いてもよい。
また、上記第2実施形態では、熱硬化型の無機系接着剤層として、ケイ素系またはカルシウム系の接着剤層を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ケイ素系またはカルシウム系以外の無機系接着剤層を用いてもよい。
また、上記第2実施形態では、熱硬化型の無機系接着剤層が配置される凹部が、貫通孔からなる第1接着剤収容孔および第2接着剤収容孔を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図14に示す第1変形例に示すステータ110(ステータコア本体111)のように、電磁鋼板112に熱硬化型の無機系接着剤層113が配置される貫通孔でない凹部114を設けてもよい。これにより、隣接する電磁鋼板112同士が無機系接着剤層113により接合される。なお、ステータ110は、本発明の「モータコア」の一例である。また、ステータコア本体111は、本発明の「積層鋼板部」の一例である。また、熱硬化型の無機系接着剤層113は、本発明の「熱硬化型接着剤層」の一例である。
また、上記第2実施形態では、第1接着剤収容孔と第2接着剤収容孔とが、同一円周上に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図15に示す第2変形例に示すステータ120(ステータコア本体121)のように、第1接着剤収容孔122aと第2接着剤収容孔122bとが、同一円周上以外の位置(半径方向に異なる位置)に配置されていてもよい。具体的には、第2接着剤収容孔122bは、第1接着剤収容孔122aに比べて、内周側に配置されている。なお、ステータ120は、本発明の「モータコア」の一例である。また、ステータコア本体121は、本発明の「積層鋼板部」の一例である。
また、上記第2実施形態では、第1接着剤収容孔と第2接着剤収容孔とが、同一の形状を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1接着剤収容孔と第2接着剤収容孔とが、互いに異なる形状を有していてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ステータに本発明を適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ロータに本発明を適用してもよい。
10、70、110、120 ステータ(モータコア)
11、71、111、121 ステータコア本体(積層鋼板部)
12、72、112 電磁鋼板
13、73 コア部
14 巻線
15、74 ティース部
17、76 接着剤層
17a、76a 瞬間接着剤層(常温硬化型接着剤層)
17b 熱硬化型の有機系接着剤層(熱硬化型接着剤層)
18 絶縁部材
20、90 (帯状の)電磁鋼板
20a、90a 第1領域
20b、90b 第2領域
63a、84a 瞬間接着剤(常温硬化型接着剤)
63b 熱硬化型の有機系接着剤(熱硬化型接着剤)
72a 第1電磁鋼板
72b 第2電磁鋼板
76b、113 熱硬化型の無機系接着剤層(熱硬化型接着剤層)
77、114 凹部
77a、122a 第1接着剤収容孔
77b、122b 第2接着剤収容孔
84b 熱硬化型の無機系接着剤(熱硬化型接着剤)

Claims (13)

  1. 帯状の電磁鋼板の第1領域に、常温硬化型接着剤を塗布する工程と、
    前記帯状の電磁鋼板の第2領域に、熱硬化型接着剤を塗布する工程と、
    前記常温硬化型接着剤および前記熱硬化型接着剤が塗布された前記帯状の電磁鋼板をプレス加工により打ち抜くことによって、積層鋼板部の形状に対応する形状を有する複数の電磁鋼板を形成する工程と、
    前記複数の電磁鋼板を積層する工程と、
    積層された前記複数の電磁鋼板に対して金型外で加熱する工程と、を備えた、モータの製造方法。
  2. 前記電磁鋼板は、円環状のコア部と、前記コア部から半径方向に延びるとともに巻線が巻回されるティース部とを含み、
    前記常温硬化型接着剤を塗布する工程は、前記帯状の電磁鋼板の前記第1領域としての前記ティース部に前記常温硬化型接着剤を塗布する工程を含み、
    前記熱硬化型接着剤を塗布する工程は、前記帯状の電磁鋼板の前記第2領域としての前記コア部に前記熱硬化型接着剤を塗布する工程を含む、請求項1に記載のモータの製造方法。
  3. 前記複数の電磁鋼板を積層する工程の後に、前記常温硬化型接着剤が配置された周方向に隣接する前記ティース部の間に設けられたスロットに、シート状の絶縁部材を挿入する工程をさらに備える、請求項2に記載のモータの製造方法。
  4. 前記帯状の電磁鋼板の前記第1領域に、前記常温硬化型接着剤を塗布する工程は、前記帯状の電磁鋼板の前記第1領域に、常温硬化型の瞬間接着剤を塗布する工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータの製造方法。
  5. 前記積層された前記複数の電磁鋼板に対して金型外で加熱する工程は、前記複数の電磁鋼板を積層する工程の後に、積層された前記電磁鋼板に対してワニス処理を行う工程を含み、
    前記ワニス処理を行う工程は、前記ワニス処理時の熱を利用して前記熱硬化型接着剤の硬化を行う工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータの製造方法。
  6. 前記熱硬化型接着剤は、無機系接着剤を含み、
    前記積層された前記複数の電磁鋼板に対して金型外で加熱する工程は、前記複数の電磁鋼板を積層する工程の後に、積層された前記電磁鋼板に対して焼鈍を行う工程を含み、
    前記焼鈍を行う工程は、前記焼鈍時の熱を利用して前記無機系接着剤の硬化を行う工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータの製造方法。
  7. 前記熱硬化型接着剤は、無機系接着剤を含み、
    前記複数の電磁鋼板を積層する工程は、前記無機系接着剤が収容される凹部を有する電磁鋼板を積層することによって、前記無機系接着剤を介して前記電磁鋼板同士を接合する工程を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータの製造方法。
  8. 前記凹部は、第1接着剤収容孔と第2接着剤収容孔とを含み、
    前記無機系接着剤を介して前記電磁鋼板同士を接合する工程は、前記無機系接着剤が収容される前記第1接着剤収容孔を有する第1電磁鋼板と、前記第1接着剤収容孔とは異なる位置に設けられ、前記無機系接着剤が収容される前記第2接着剤収容孔を有する第2電磁鋼板とを交互に積層することによって、前記無機系接着剤を介して前記第1電磁鋼板同士および前記第2電磁鋼板同士を接合する工程を含む、請求項7に記載のモータの製造方法。
  9. 複数の電磁鋼板が積層されることにより形成された積層鋼板部と、
    隣接する前記電磁鋼板間を接合する接着剤層を備え、
    前記電磁鋼板は、円環状のコア部と、前記コア部から半径方向に延びるとともに巻線が巻回されるティース部とを含み、
    前記接着剤層は、前記ティース部に配置される常温硬化型接着剤層と、前記コア部に配置される熱硬化型接着剤層との両方を含む、モータコア。
  10. 前記常温硬化型接着剤層が配置された周方向に隣接する前記ティース部の間に設けられたスロットには、シート状の絶縁部材が挿入される、請求項に記載のモータコア。
  11. 前記常温硬化型接着剤層は、常温硬化型の瞬間接着剤層を含む、請求項9または10に記載のモータコア。
  12. 前記熱硬化型接着剤層は、無機系接着剤層を含み、
    前記電磁鋼板は、前記無機系接着剤層が配置される凹部を含む、請求項9〜11のいずれか1項に記載のモータコア。
  13. 前記凹部は、第1接着剤収容孔と第2接着剤収容孔とを含み、
    前記電磁鋼板は、前記無機系接着剤層が配置される前記第1接着剤収容孔を有する第1電磁鋼板と、前記第1接着剤収容孔とは異なる位置に設けられ、前記無機系接着剤層が配置される前記第2接着剤収容孔を有する第2電磁鋼板とを含み、
    前記第1接着剤収容孔を有する前記第1電磁鋼板と、前記第2接着剤収容孔を有する前記第2電磁鋼板とが交互に積層されることによって、前記無機系接着剤層を介して前記第1電磁鋼板同士および前記第2電磁鋼板同士が接合されている、請求項12に記載のモータコア。
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