JP6431414B2 - 排水構造及び額縁 - Google Patents

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Description

本発明は、上下方向に沿って建物外壁から突出するように設けられる袖枠の下部での排水構造及び該排水構造を備える額縁に関する。
住宅や店舗等の建物の外壁に設けられた窓の意匠上のアクセントや日除け、隣地境界付近での遮視等を考慮し、或いは面格子の後付けを容易にするために、窓枠周囲の外壁から庇や袖枠等の壁部を突出させた額縁がある。この種の額縁としては、窓の四周を囲むように壁部を設けた四方枠、窓の上枠及び左右縦枠に沿って壁部を設けた三方枠、窓の上枠及び一方の縦枠に沿って壁部を設けたL字枠等がある。
例えば特許文献1には、窓から入り込む日射を遮蔽するために、窓の上枠及び一方の縦枠に沿って庇及び袖枠を外壁から突出させたL字枠の額縁が開示されている。この構成では、庇及び袖枠として、発泡ウレタン製の表層部を射出成形し、アルミニウム製の芯材を内部に埋設した構造を用いている。
特開2011−74576号公報
ところで、上記のような額縁において、例えば上下方向の袖枠を押出し成形で形成したアルミニウム等の形材で構成した場合、コストを低減し、製造効率を向上させることができるが、その上端面及び下端面の中空部(小口)を樹脂等のキャップ部材で覆う必要がある。
そこで、一般的な形材に装着されるキャップ部材と同様に、上下方向の形材の下端面及びその外周縁部を覆うような立上り形状を持ったキャップ部材を装着した場合、キャップ部材の立上り形状と形材の外面との間に雨水等が浸入することがある。そうすると、この部分に浸入した雨水等が形材の見込み方向に流通し、それが外壁側に溢れ出した場合には、建物の外壁をつたい外壁に筋状の汚れが付着する懸念がある。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、建物外壁から突出した袖枠の下部での排水を管理し、建物外壁への汚れの付着を抑制することができる排水構造及び該排水構造を備える額縁を提供することを目的とする。
本発明に係る排水構造は、上下方向に沿って建物外壁から突出するように設けられる袖枠の下部での排水構造であって、前記袖枠を形材で構成すると共に、前記形材の下端面を覆うように装着され、該形材の下端面の外周縁部の少なくとも一部を覆う立上り形状を有するキャップ部材を備え、前記キャップ部材は、その底面が前記形材の下端面との間に隙間を介して配置されることで水を流通可能な排水経路を内部に有し、前記キャップ部材の底面の前記建物外壁から離間した位置には、前記排水経路内の水を外部に排出するための排水口が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、形材で構成された袖枠の外面をつたって流れ落ちた雨水等が、形材の外面とキャップ部材の立上り形状との間に浸入した場合であっても、この浸入した雨水等をキャップ部材の底面と形材の下端面との間に設けた隙間によって形成した排水経路を流通させ、建物外壁から離間した位置で排水口から外部に排出させることができる。このため、形材の外面とキャップ部材の立上り形状との間に浸入した雨水等が建物外壁側へと溢れ出し、建物外壁を筋状に流れ落ちることを防止でき、建物外壁に筋状の汚れが付着することを抑制できる。
本発明に係る排水構造において、前記キャップ部材は、前記底面を貫通したねじによって前記形材の下端面に対して固定され、前記キャップ部材の下面には、上方に凹むことで前記ねじの頭部を収容する段落ち部が設けられると共に、該段落ち部に前記排水口を設けた構成としてもよい。これにより、キャップ部材の取付用のねじが外観上で見え難くなり、意匠性が向上する。しかも、段落ち部に排水口を設けることで、キャップ部材の取付用のねじを挿通させる開口を排水口に兼用できるため、排水口の設置数を実質的に低減することができ、意匠性が一層向上する。
本発明に係る排水構造において、前記段落ち部は、前記排水経路における建物外壁側と該建物外壁側の反対側である先端との間に設けられており、前記排水経路の前記先端及び前記段落ち部の少なくとも2箇所に前記排水口を設けてもよい。これにより、排水経路での排水性能が一層向上する。
本発明に係る排水構造において、前記段落ち部には、前記ねじの頭部の側部から前記排水口に向かって下方に突出したリブが設けられていてもよい。そうすると、キャップ部材の取付用のねじを外観上で一層目立たなくすることができる。
本発明に係る排水構造において、前記排水経路における建物外壁側の反対側である先端に前記排水口を設けた構成としてもよい。これにより、排水経路に流入した雨水等を建物外壁から最も離間した位置で排出することができる。
本発明に係る排水構造において、前記キャップ部材の底面は、前記排水経路における建物外壁側から該建物外壁側の反対側である先端側に向かって次第に下方に傾斜した構成であってもよい。これにより、排水経路に流入した雨水等をより円滑に流通させて排水口から排出することができる。
本発明に係る額縁は、上記構成の排水構造を備えることを特徴とする。
本発明によれば、袖枠を構成する形材の外面とキャップ部材の立上り形状との間に浸入した雨水等が建物外壁側へと溢れ出し、建物外壁を筋状に流れ落ちることを防止でき、建物外壁に筋状の汚れが付着することを抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る排水構造を備えた額縁の縦断面図である。 図2は、図1に示す額縁の横断面図である。 図3は、下部キャップの構成図であり、図3(A)は、袖枠部の下端部に装着される下部キャップを上方から見た斜視図であり、図3(B)は、図3(A)に示す下部キャップを下方から見た斜視図である。 図4は、下部キャップの袖枠部への取付状態を示す図であり、図4(A)は、側面図であり、図4(B)は、正面図である。 図5は、本実施形態に係る排水構造による雨水等の排水作用を示す説明図であり、図5(A)は、袖枠部の下端部に装着される下部キャップの平面図であり、図5(B)は、図5(A)に示す下部キャップの側面図である。 図6は、段落ち部からリブを省略した構成例を示す要部拡大側面図である。 図7は、傾斜した底面を有する下部キャップの側面図である。 図8は、上部キャップの説明図であり、図8(A)は、上部キャップを袖枠部の上端部に装着した状態を示す要部拡大斜視図であり、図8(B)は、図8(A)に示す上部キャップを下方から見た斜視図である。 図9は、本実施形態に係る排水構造を備えた三方枠の額縁の縦断面図である。 図10は、図9に示す額縁の横断面図である。 図11は、図9に示す額縁に設けられる下部キャップの構成図であり、図11(A)は、下部キャップを上方から見た斜視図であり、図11(B)は、図11(A)に示す下部キャップを下方から見た斜視図である。 図12は、図9に示す額縁の一部切断斜視図である。 図13は、図9に示す袖枠部の下部を拡大した正面図である。 図14は、変形例に係る下部キャップの構成図であり、図14(A)は、変形例に係る下部キャップを上方から見た斜視図であり、図14(B)は、図14(A)に示す下部キャップの側面図である。 図15は、本実施形態に係る排水構造を備えたL字枠の額縁の横断面図である。
以下、本発明に係る排水構造について、この構造を備える額縁との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る排水構造10を備えた額縁12の縦断面図であり、図2は、図1に示す額縁12の横断面図である。
図1及び図2に示すように、額縁12は、建物14の躯体の開口部14aに取り付けられた窓枠16の周囲において、建物14の外壁(建物外壁)18から室外方向へと突出するように設けられた4枚の壁部(形材)20a〜20dを有する四方枠である。詳細は後述するが、排水構造10は、例えば三方枠の額縁12AやL字枠の額縁12Bにも有効に適用できる。なお、本実施形態では、壁部20a〜20dで構成される枠状体を額縁12(12A,12B)と呼んで説明するが、実際上は該枠状体と並設される窓枠16(及び障子)も含めて額縁12(12A,12B)として取り扱われる場合もある。
窓枠16は、上枠16a、下枠16b及び左右の縦枠16c,16dを四周枠組みすることによって構成され、開口部14aに対して複数の固定ねじ22を用いて固定されている。
上枠16a及び下枠16bには、互いに対向するように突出形成され、室内外方向に並んだ一対のレール23,24が設けられている。本実施形態の場合、図示しないガラス板等の面材を保持した障子がレール23,24にそれぞれスライド可能に設けられることで、窓枠16は引違い窓を構成する。窓枠16は、引違い窓以外、例えばすべり出し窓や嵌め殺し窓を構成するものであってもよい。
額縁12は、窓枠16の四周で外壁18から突出した上枠部20a、下枠部20b及び左右の袖枠部(袖枠)20c,20dを備えた枠状体である。これら壁部20a〜20dは、例えばアルミニウム等の金属材料を押出し成形した形材である。
上枠部20aは、上枠16aの上部で該上枠16aに沿って左右方向に延在するように設けられ、下方に突出した取付片25を貫通した固定ねじ27によって外壁18の外面に固定される庇部である。上枠部20aの上面は、外壁18側からその反対側の先端に向かって次第に下方に傾斜した水切り面とされている。上枠部20aと外壁18との境界部分には防水用のシール材28が設けられ、上枠16aと躯体14との間には防水用のシール材29が設けられている。シール材28は袖枠部20c,20dと外壁18との間にも設けられており、シール材29は下枠16b及び躯体14との間にも設けられている。
下枠部20bは、下枠16bの下部で該下枠16bに沿って左右方向に延在するように設けられ、上方に突出した取付片25を貫通した固定ねじ27によって外壁18の外面に固定される水切り部である。下枠部20bの上面は、外壁18側からその反対側の先端に向かって下方に傾斜しており、良好な水切り性能を有する。
袖枠部20c,20dは、それぞれ縦枠16c,16dの側部で該縦枠16c,16dに沿って上下方向に延在するように設けられ、内方に突出した取付片26を貫通した固定ねじ27によって外壁18の外面に固定される袖板である。袖枠部20c,20dの上端は、上枠部20aの上面の傾斜形状に応じて該上枠部20aの上端より上方に突出し、樹脂製の上部キャップ32a,32bが装着される。袖枠部20c,20dの下端は、下枠部20bの下端と略面一に設けられ、樹脂製の下部キャップ(キャップ部材)34a,34bが装着される。
次に、本実施形態に係る排水構造10の構成及び作用について説明する。排水構造10は、袖枠部20c,20dとその下端部に装着される下部キャップ34とで構成される。
図3(A)は、袖枠部20dの下端部に装着される下部キャップ34bを上方から見た斜視図であり、図3(B)は、図3(A)に示す下部キャップ34bを下方から見た斜視図である。図4(A)は、下部キャップ34aの袖枠部20cへの取付状態を示す側面図であり、図4(B)は、図4(A)に示す下部キャップ34aの正面図である。また、図5は、本実施形態に係る排水構造10による雨水等の排水作用を示す説明図であり、図5(A)は、袖枠部20cの下端部に装着される下部キャップ34aの平面図であり、図5(B)は、図5(A)に示す下部キャップ34aの側面図である。
なお、左側の袖枠部20cに装着される下部キャップ34aと右側の袖枠部20dに装着される下部キャップ34bは、左右対称形状である以外は同一構造のため、以下ではまとめて下部キャップ34と呼んで説明することがある。
図3(A)〜図4(B)に示すように、下部キャップ34は、平面視矩形状であって、四方の壁板36a〜36dと、壁板36a〜36dの内側に設けられた底板36eとを有する容器状の内部構造を有する。下部キャップ34は、袖枠部20c,20dの下端面38を覆うように該下端面38に対して装着される。
外壁18側に配置される壁板36aは、袖枠部20c,20dの下端面38に嵌合される嵌合片40aの一部を構成する。袖枠部20c,20dの内側面に対応する壁板36bは、その上端面が袖枠部20c,20dの下端面38に当接する(図4(A)及び図4(B)参照)。壁板36bが下端面38に当接することにより、底板36eの底面(上面)36fと下端面38との間には、底面36fを基準とした壁板36bの高さ分の隙間Gが形成される。壁板36c,36dは、壁板36bよりも高く起立した立上り形状を有しており、それぞれ袖枠部20c,20dの下端面38の外周縁部のうちの先端側面及び外側面を覆うように配置される(図4(A)及び図4(B)参照)。
底面36fには、外壁18側から先端42側に向かって5つの嵌合片40a〜40eが起立形成されている。嵌合片40a〜40eは、袖枠部20c,20dの下端面38に開口した中空部(小口)に対して嵌合される突起である。また、底面36fには、中央の嵌合片40cの内側に位置する部分に取付ねじ44を挿通可能なねじ挿通孔46が貫通形成されている。ねじ挿通孔46を挿通した取付ねじ44は、袖枠部20c,20dの下端面38に設けられたビスホール(図2参照)に対して螺合され、これにより下部キャップ34が袖枠部20c,20dに対して確実に固定される。
このような下部キャップ34は、袖枠部20c,20dの下端面38との間に隙間Gを形成する底面36fの四方が壁板36a〜36dによって囲まれている。このため、この隙間Gが雨水等を貯留可能且つ流通可能な排水経路Gとなり、例えば立上り形状である壁板36c,36dと袖枠部20c,20dの外面との間から浸入した雨水等はこの排水経路Gに流入する(図5(B)参照)。
そこで、底面36fの外壁18から離間した位置、本実施形態では、底面36fの長手方向で中央付近と先端42付近に、底板36eを貫通する排水口48,49をそれぞれ設けている。
先端42の排水口49は、下部キャップ34の内側において、壁板36cの内面と底面36fとの間の角隅部に接触するように開口形成されている。
中央の排水口48は、ねじ挿通孔46と重なる位置に配置され、その内側には底板36eの下面36gを上方に一段凹ませた段落ち部50が設けられている。段落ち部50にねじ挿通孔46が設けられることにより、取付ねじ44の頭部が当該下部キャップ34の下面36gから没した位置に配置され、外観上で目立つことがない(図1及び図5(B)参照)。
段落ち部50の外壁18側及び先端42側の端面には、排水口48に向かって下方に突出したリブ51がそれぞれ設けられている。各リブ51は、取付ねじ44の頭部の側部を覆うように配置されているため、取付ねじ44の頭部が外観上で一層目立たなくなる。なお、図6に示すようにリブ51を省略すれば、排水口48の開口面積を拡大し、排水口48での排水性能を向上させることができる。
従って、下部キャップ34を備える排水構造10では、額縁12が雨等に晒され、雨水等が袖枠部20c,20dの外面をつたって流れ落ちた場合、袖枠部20c,20dの外面と、この外面を覆うように立上がった下部キャップ34の壁板36c,36dとの間に雨水等が浸入することがある(図5(B)中の矢印W1参照)。そうすると、この浸入した水は、壁板36c,36dの内面をつたって排水経路Gへと流入し、この排水経路Gにある程度貯留されると共に該排水経路G内を流通し(矢印W2参照)、各排水口48,49から下部キャップ34の外部へと排出される(矢印W3参照)。
この際、中央の排水口48は、段落ち部50を挟むように排水経路Gの外壁18側と先端42側の2方向に開口しているため、段落ち部50よりも先端42側に流入した雨水等は2つの排水口48,49を介して円滑に排出される。また、段落ち部50よりも外壁18側に流入した雨水等は排水口48から円滑に排出される。その結果、左右の袖枠部20c,20dの外面を流れ落ちた雨水等が、下部キャップ34の壁板36c,36dと袖枠部20c,20dの外面との間から外壁18側へと溢れ出し、外壁18を筋状に流れ落ちることを防止でき、外壁18に筋状の汚れが付着することを抑制できる。
なお、上記構成では、図5(B)に示すように、下部キャップ34の排水経路Gの底面36fを水平方向に沿って形成しているが、底面36fに代えて、図7に示すように外壁18側から先端42側に向かって次第に下方に傾斜した底面36hを用いてもよい。この構成では、排水経路Gが先端42側に向かって下がった傾斜面となるため、排水経路G内に流入した雨水等の各排水口48,49からの排水が一層促進される。この際、中央の排水口48は、これより外壁18側から流通する雨水等を排出できればよいため、外壁18側の一方向のみに開口していればよく、先端42側に向いた開口は省略してもよい。
次に、上部キャップ32a,32bの構成について説明する。
図8(A)は、上部キャップ32bを袖枠部20dの上端部に装着した状態を示す要部拡大斜視図であり、図8(B)は、図8(A)に示す上部キャップ32bを下方から見た斜視図である。
なお、左側の袖枠部20cに装着される上部キャップ32aと右側の袖枠部20dに装着される上部キャップ32bは、左右対称形状である以外は同一構造のため、以下ではまとめて上部キャップ32と呼んで説明することがある。
図8(A)に示すように、上枠部20aの上面は前下がりの傾斜面で構成されているため、袖枠部20c,20dは、その上端面54が上枠部20aの上面から上方に突出した状態で該上枠部20aと連結されている。ここで、袖枠部20c,20dの内側面には、その意匠性を向上させるために木目状等の各種模様を印刷した装飾シート56が貼着されている場合がある。そして、この装飾シート56は、袖枠部20c,20dの内側面への貼着作業等の都合上、該内側面全域に設けられていることが一般的である。つまり、当該額縁12では、上枠部20aの上面から上方に突出した袖枠部20c,20dの上部内側面58にも装飾シート56が設けられており、そのままでは外観が損なわれてしまう。
そこで、上部キャップ32は、袖枠部20c,20dの上端面54の中空部(小口)を覆うと共に、上部内側面58も覆う形状とされている。
図8(A)及び図8(B)に示すように、上部キャップ32は、平面視矩形状であって、四方の壁板60a〜60dと、壁板60a〜60dの内側に設けられた天板60eとを有し、袖枠部20c,20dの上端面54を天板60eで覆うように装着される。天板60eの下面(天面)には、外壁18側から先端側に向かって5つの嵌合片62a〜62eが起立形成されている。嵌合片62a〜62eは、袖枠部20c,20dの上端面54に開口した中空部に対して嵌合される突起である。
上部キャップ32は、袖枠部20c,20dの上部内側面58に対応する壁板60bが先端側に向かって次第に高さを増す形状となっており、壁板60bの端面は前下がりに傾斜した上枠部20aの上面に沿って当接する。これにより、上部内側面58に設けられた装飾シート56を上部キャップ32で完全に覆い隠すことができるため、当該額縁12の外観が損なわれることを防止できる。なお、上部キャップ32の壁板60c,60dは、一定の立上り形状を有しており、それぞれ袖枠部20c,20dの上端面54の外周縁部のうちの先端側面及び外側面を覆うように配置される。
上記した通り、本実施形態に係る排水構造10は、四方枠の額縁12以外にも、三方枠の額縁12AやL字枠の額縁12Bに対しても適用可能である。
図9は、排水構造10を備えた三方枠の額縁12Aの縦断面図であり、図10は、図9に示す額縁12Aの横断面図である。なお、図9及び図10に示す額縁12Aにおいて、図1〜図8に示される額縁12の参照符号と同一の参照符号は、同一又は同様な構成を示し、このため同一又は同様な機能及び効果を奏するものとして詳細な説明を省略し、以下同様とする。
図9及び図10に示すように、額縁12Aは、下枠部20bを持たない以外は図1及び図2に示す額縁12と同様な構造である。すなわち、額縁12Aは、上枠部20a及び左右の袖枠部20c,20dを窓枠16の周囲三方の外壁18から突出させることで正面視コの字状の枠状体を形成したものである。
額縁12Aにおいても、袖枠部20c,20dの上端は、上枠部20aの上面の傾斜形状に応じて該上枠部20aの上端より上方に突出し、上部キャップ32a,32bが装着される。また、袖枠部20c,20dの下端には、下部キャップ34a,34bが装着され、排水構造10が構築される。
ところで、この額縁12Aは下枠部20bを持たないため、下部キャップ34の構造が図3等に示す額縁12のものと多少異なる。
図11(A)は、図9に示す額縁12Aにおける袖枠部20dの下端部に装着される下部キャップ34bを上方から見た斜視図であり、図11(B)は、図11(A)に示す下部キャップ34bを下方から見た斜視図である。図12は、図9に示す額縁12Aの一部切断斜視図である。図13は、図9に示す袖枠部20cの下部を拡大した正面図である。
額縁12Aは下枠部20bを持たないため、袖枠部20c,20dから内方に突出した取付片26のエッジが外観上に露出する。そこで、図11(A)〜図13に示すように、額縁12Aに装着される下部キャップ34の外壁18側の側部には、内方に突出したカバー片66が設けられている。
図10、図12及び図13に示すように、カバー片66は、取付片26を下方から覆うことで取付片26の下端面のエッジが外部に露出することを防止するカバーである。
本実施形態の場合、カバー片66の根元部分に折り取り用の溝部66aを設けている(図11(B)参照)。つまり、下部キャップ34は、カバー片66を設けた状態のままでは三方枠の額縁12A(及びL字枠の額縁12B)に利用でき、溝部66aからカバー片66を折り取り除去すると四方枠の額縁12に利用することができるため、汎用性が高い。
図14は、上記した下部キャップ34の変形例に係る下部キャップ70の構成図であり、図14(A)は、変形例に係る下部キャップ70を上方から見た斜視図であり、図14(B)は、図14(A)に示す下部キャップ70の側面図である。
図14(A)及び図14(B)に示すように、下部キャップ(キャップ部材)70は、図11(A)に示す下部キャップ34(34a,34b)の外壁18側の左右側部から水切り部72,73をそれぞれ突出させた構造である。なお、図14では、一方の袖枠部20c側に装着される下部キャップ34aの代替となる下部キャップ70を例示しているが、この下部キャップ70を左右対称構造とすれば、他方の袖枠部20d側に装着される下部キャップ34bの代替となる。
壁板36d側に設けられ、袖枠部20c,20dの外側面側から突出した水切り部72は、袖枠部20c,20dの外側面及びこれに近接する外壁18をつたって落ちる雨水等を外壁18から離間した前方に誘導して流し落とし、外壁18に筋状の汚れが付着することを防止するものである。また、壁板36b側に設けられ、袖枠部20c,20dの内側面側から突出した水切り部73は、袖枠部20c,20dの内側面及び取付片26等をつたって落ちる雨水等を外壁18から離間した前方に誘導して流し落とし、外壁18に筋状の汚れが付着することを防止するものである。これら水切り部72,73を備えた下部キャップ70を、上記した下部キャップ34a,34bに代えて用いると、建物14の外壁18に雨水等がつたうことによる筋状の汚れの付着を一層抑制することができる。
図14(A)から明らかなように、一方の水切り部73は、カバー片66を折り取った場合に一体的に取り外されるが、他方の水切り部72はそのまま残る。このため、水切り部72を設けた下部キャップ70を図1等に示す四方枠の額縁12に用いることもできる。
図15は、排水構造10を備えたL字枠の額縁12Bの横断面図である。
図15に示すように、額縁12Bは、一方の袖枠部20dを持たない以外は図9及び図10に示す額縁12Aと同様な構造である。すなわち、額縁12Bは、上枠部20a及び左側の袖枠部20cを窓枠16の周囲二方の外壁18から突出させることで正面視L字状の枠状体を形成したものである。
額縁12Bにおいても、袖枠部20cの上端は、上枠部20aの上面の傾斜形状に応じて該上枠部20aの上端より上方に突出し、上部キャップ32aが装着される。また、袖枠部20cの下端には、下部キャップ34aが装着され、排水構造10が構築される。但し、この額縁12Bでは袖枠部20cを持たないため、上枠部20aの右側の端面(小口)を覆う側部キャップ76をねじ78を用いて該上枠部20aに装着している。
以上のように、本実施形態に係る排水構造10では、袖枠部20c(20d)を形材で構成すると共に、その下端面38を覆うように装着され、該下端面38の外周縁部の少なくとも一部を覆う立上り形状を有する下部キャップ34a(34b,70)を備える。この下部キャップ34a(34b,70)は、その底面36fが袖枠部20c(20d)の下端面38との間に隙間Gを介して配置されることで水を流通可能な排水経路Gを内部に有し、下部キャップ34a(34b,70)の底面36fの外壁18から離間した位置には、排水経路G内の水を外部に排出するための排水口48,49が設けられている。
従って、袖枠部20c(20d)の外面をつたって流れ落ちた雨水等が、袖枠部20c(20d)の外面と下部キャップ34の立上り形状(壁板36c,36d)との間に浸入した場合であっても、この浸入した雨水等を隙間Gによって形成した排水経路Gを流通させ、外壁18から離間した位置で排水口48,49から外部に排出させることができる。このため、袖枠部20c(20d)の外面と下部キャップ34の立上り形状(壁板36c,36d)との間に浸入した雨水等が外壁18側へと溢れ出し、外壁18を筋状に流れ落ちることを防止でき、外壁18に筋状の汚れが付着することを抑制できる。
また、排水構造10では、下部キャップ34a(34b,70)は、底面36fを貫通した取付ねじ44によって袖枠部20c(20d)の下端面38に対して固定され、下部キャップ34a(34b,70)の下面36gには、上方に凹むことで取付ねじ44の頭部を収容する段落ち部50が設けられると共に、該段落ち部50に排水口48を設けている。このため、取付ねじ44が外観上で見え難くなり、額縁12(12A,12B)の意匠性が向上する。しかも、段落ち部50に排水口48を設けることで、下部キャップ34a(34b,70)の取付ねじ44を挿通させる部分を排水口48に兼用できるため、排水口の設置数を実質的に低減することができ、意匠性が一層向上する。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10 排水構造、12,12A,12B 額縁、14 建物、14a 開口部、16 窓枠、16a 上枠、16b 下枠、16c,16d 縦枠、20a 上枠部、20b 下枠部、20c,20d 袖枠部、25,26 取付片、28,29 シール材、32a,32b 上部キャップ、34a,34b,70 下部キャップ、36a〜36d,60a〜60d 壁板、36e 底板、36f,36h 底面、36g 下面、38 下端面、40a〜40e,62a〜62e 嵌合片、42 先端、44 取付ねじ、46 ねじ挿通孔、48,49 排水口、50 段落ち部、51 リブ、54 上端面、56 装飾シート、58 上部内側面、60e 天板、66 カバー片、66a 溝部、72,73 水切り部、G 隙間(排水経路)

Claims (7)

  1. 上下方向に沿って建物外壁から突出するように設けられる袖枠の下部での排水構造であって、
    前記袖枠を形材で構成すると共に、前記形材の下端面を覆うように装着され、該形材の下端面の外周縁部の少なくとも一部を覆う立上り形状を有するキャップ部材を備え、
    前記キャップ部材は、その底面が前記形材の下端面との間に隙間を介して配置されることで水を流通可能な排水経路を内部に有し、
    前記キャップ部材の底面の前記建物外壁から離間した位置には、前記排水経路内の水を外部に排出するための排水口が設けられていることを特徴とする排水構造。
  2. 請求項1記載の排水構造において、
    前記キャップ部材は、前記底面を貫通したねじによって前記形材の下端面に対して固定され、
    前記キャップ部材の下面には、上方に凹むことで前記ねじの頭部を収容する段落ち部が設けられると共に、該段落ち部に前記排水口を設けたことを特徴とする排水構造。
  3. 請求項2記載の排水構造において、
    前記段落ち部は、前記排水経路における建物外壁側と該建物外壁側の反対側である先端との間に設けられており、
    前記排水経路の前記先端及び前記段落ち部の少なくとも2箇所に前記排水口を設けたことを特徴とする排水構造。
  4. 請求項2又は3記載の排水構造において、
    前記段落ち部には、前記ねじの頭部の側部から前記排水口に向かって下方に突出したリブが設けられていることを特徴とする排水構造。
  5. 請求項1又は2記載の排水構造において、
    前記排水経路の建物外壁側の反対側である先端に前記排水口を設けたことを特徴とする排水構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の排水構造において、
    前記キャップ部材の底面は、前記排水経路における建物外壁側から該建物外壁側の反対側である先端側に向かって次第に下方に傾斜していることを特徴とする排水構造。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の排水構造を備えることを特徴とする額縁。
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