JP6429043B2 - ジエン系ポリマーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高い収率を得ることのできるジエン系ポリマーの製造方法に関するものである。
一般に、ジエン系モノマーの重合反応は発熱反応であるため、ジエン系ポリマーの製造において、温度制御が重要になる。所定の温度範囲に制御できない場合、反応収率が低下する。さらに、ジエン系ポリマーにおいて所望の物性が得られないおそれもある。
そのため、ジエン系ポリマーの製造では、重合温度を所定範囲にする事を製造要件としている(たとえば特許文献1)。たとえば、重合反応による発熱を考慮して、重合槽に供給する前に、モノマー溶液の温度を制御する。発熱反応を経て、所定の重合温度となる(顕熱効果)。さらに、温度制御の一つとして、ブラインと呼ばれる冷媒を重合槽の周囲に供給する方法がある。
これらの冷却方法により、重合槽内の重合溶液の温度を制御し、反応速度を向上させ、収率を向上させることができる。
特開2006−274010号公報
しかしながら、ブラインによる冷却は、重合槽外部からの冷却であるため、重合槽壁面では重合溶液を充分に冷却できても、重合槽内部では冷却不充分になるおそれがある。重合溶液の温度が不均一であると均質なポリマーが得られないおそれもある。このように、ブラインによる冷却では不十分であるという問題がある。
ところで、生産量を上げるため、または、複雑な物性を有するポリマーを得るため等の理由から、複数の重合槽を直列に配置することがある。
このとき、初槽重合槽においては、初槽供給前のモノマー溶液の温度を熱交換器により制御(冷却、場合によっては加温)することができる。発熱による温度上昇を考慮して、重合温度を所定温度に制御する(顕熱効果)。
しかしながら、初槽重合槽にて重合溶液は所定温度になっており、2槽目以降の重合槽への供給前に、ポリマー溶液を冷却することは容易ではない。
さらに、この時点でのポリマー溶液において、モノマーの一部はポリマーになっており、粘度が高くなっている。熱交換器により冷却しようとすれば熱交換器が詰まるおそれがある。したがって、熱交換器による冷却は難しい。
このように、特に初槽以外の重合槽では、冷却が難しいという問題がある。言い換えると、顕熱効果が期待できないという問題がある。
一方、初槽重合槽を経てモノマー溶液の一部はポリマーになっており、2槽目以降の重合槽ではモノマーの量が不充分となり、収率が低下するおそれがあるという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、適切な冷却により、高い収率を得ることのできるジエン系ポリマーの製造方法することを目的とする。特に、初槽以外の重合槽の、適切な冷却により、高い収率を得ることのできるジエン系ポリマーの製造方法することを目的とする。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、初槽以外の重合槽にて、モノマー不足を解消し、高い収率を得ることのできるジエン系ポリマーの製造方法することを目的とする。
本発明は、原料としてジエン系モノマー溶液を重合槽に供給してジエン系ポリマーを製造する方法である。該重合槽に、該重合槽内部の重合溶液より低温の該ジエン系モノマー、又は、該ジエン系モノマー溶液を原料供給とは別に供給する。
本発明は、複数の重合槽を経てジエン系ポリマーを製造する方法である。初槽重合槽以外のいずれかの重合槽に、該重合槽内部の重合溶液より低温の該ジエン系モノマー、又は、該ジエン系モノマー溶液を供給する。
上記発明において、該ジエン系ポリマーがポリブタジエンであり、該ジエン系モノマーがブタジエンである。
上記発明において、該初槽重合槽と該重合槽とにおいて、同じ分子量である。
該ジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、30wt%〜70wt%であり、該重合槽内部の重合溶液と、該ジエン系モノマー溶液との温度差は、30℃〜100℃であり、
該ジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5%〜20%である。
上記発明において、該重合槽において、該初槽重合槽に比べてより低分子量のポリマーを重合し、高分子量ポリマーと低分子量ポリマーとを2:8〜8:2の重量比となるように混合する。
該ジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、65wt%〜75wt%であり、
該重合槽内部の重合溶液と、該ジエン系モノマー溶液との温度差は、40〜105℃であり、
該ジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5〜20%である。
上記発明において、該初槽重合槽において中分子量のポリマーを重合し、該重合槽においてプラスチック樹脂を重合し、両者を混合する。
該ジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、100wt%(モノマー)であり、
該重合槽内部の重合溶液と、該ジエン系モノマーとの温度差は、50℃〜90℃であり、
該ジエン系モノマーの供給量は、メイン流量の5〜20%である。
上記発明において、第1工程と第2工程と第3工程とを有する。
第1工程では、第1工程の初槽重合槽において高分子量のポリマーを重合し、第1工程の初槽以外の重合槽に該重合溶液を供給し、該重合槽において低分子のポリマーを重合する。
第2工程では、第2工程の初槽重合槽において中分子量のポリマーを重合し、第2工程の初槽以外の重合槽に該重合溶液を供給し、該重合槽においてプラスチック樹脂を重合する。
第3工程では、第1工程の製造物と第2工程の製造物とを混合する。
該第1工程では、
該ジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、30wt%〜50wt%であり、
該重合槽内部の重合溶液と、該ジエン系モノマー溶液との温度差は、40〜105℃であり、
該ジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5〜20%である。
該第2工程では、
該ジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、100wt%(モノマー)であり、
該重合槽内部の重合溶液と、該ジエン系モノマーとの温度差は、35℃〜90℃であり、
該ジエン系モノマーの供給量は、メイン流量の5〜20%である。
本発明は、適切な冷却により、高い収率を得ることができる。特に、初槽以外の重合槽の適切な冷却により、高い収率を得ることができる。
本発明は、初槽以外の重合槽にて、モノマー不足を解消し、高い収率を得ることができる。
一般グレードの製造プロセスの概念図である。 二峰性グレードの製造プロセスの概念図である。 樹脂ゴム複合ポリブタジエングレードの製造プロセスの概念図である。 多峰性グレードの製造プロセスの概念図である。 重合槽の3連直列配置の概念図である。 重合槽の単独配置の概念図である。 重合槽の並列配置の概念図である。 二峰性グレードにおける分子量分布について説明する図である。
<概要>
本発明では、原料としてジエン系モノマー溶液を重合槽に供給してジエン系ポリマーを製造する。
ジエン系モノマー溶液からなる重合モノマー調整溶液を連続的に供給する。水溶解槽にて水を添加する。次いで、熟成槽にて助触媒として、有機アルミニウム化合物を添加する。熱交換器を介してモノマー溶液を所定温度に制御し、重合槽にて遷移金属触媒および分子量調節剤を添加し、重合を行う。
ついで、反応停止槽にて、老化防止剤と反応停止剤の混合溶液を添加し、重合を停止させる。これらによって得られたポリマー溶液は、熱風乾燥機で乾燥され、ポリマー製品が得られる。本明細書では、上記原料から製品までの一連の流れをメイン流路とし、メイン流路に供給される重合モノマー調整溶液流量をメイン流量とする。
本発明では、重合槽内の重合溶液の温度を制御する。重合反応による発熱を考慮し、熱交換器を介してモノマー溶液の温度を制御(冷却、場合によっては加温)して、重合槽に供給する。さらに、ブラインと呼ばれる冷媒を重合槽の周囲に供給する。
併せて、重合槽に、該重合槽内部の重合溶液より低温の該ジエン系モノマー、又は、該ジエン系モノマー溶液を原料供給とは別に(メイン流路とは別に)供給して、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
特に、複数の重合槽が直列に配置されている場合、2槽目以降の重合槽に重合槽内部の重合溶液より低温のジエン系モノマー、又は、ジエン系モノマー溶液を、メイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
<ジエン系モノマー>
本実施形態において、ジエン系モノマーとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン等が挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を混合してもよく、さらに1,3−ヘキサジエンなど他のジエンと共重合して用いてもよい。中でも好ましいのは、1,3−ブタジエンである。
<溶媒>
溶媒としては、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系炭化水素、n−ヘキサン、ブタン、ヘプタン、ペンタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、1−ブテン、シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン等のC4留分などのオレフィン系炭化水素、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、ケロシン等の炭化水素系溶媒や、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられる。
中でも、シクロヘキサン、あるいは、シス−2−ブテンとトランス−2−ブテンとの混合物などが好適に用いられる。
金属触媒としては、ジルコニウム系触媒、ハフニウム系触媒、クロム系触媒、鉄系触媒、タングステン系触媒、ランダノイド系触媒、アクチノイド系触媒、リチウム系触媒が挙げられる。金属触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
<遷移金属触媒>
遷移金属触媒としては、コバルト系触媒、ニッケル系触媒、ネオジウム系触媒、バナジウム系触媒、チタン系触媒、ガドリニウム系触媒が挙げられる。中でも、コバルト系触媒又はニッケル系触媒が好ましく、コバルト系触媒がより好ましい。遷移金属触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
コバルト系触媒としては、塩化コバルト、臭化コバルト等のハロゲン化コバルト塩;硫酸コバルト、硝酸コバルト等の無機酸コバルト塩;コバルトオクタエート、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト、マロン酸コバルト等の有機酸コバルト塩;ビスアセチルアセトネートコバルト、トリスアセチルアセトネートコバルト、アセト酢酸エチルエステルコバルト、コバルト塩のピリジン錯体、コバルト塩のピコリン錯体、コバルト塩のエチルアルコール錯体等のコバルト錯体が挙げられる。中でも、コバルトオクタエートが好ましい。
コバルト系触媒の添加量は、ジエン系モノマー1モルに対し、通常、コバルト系触媒が1×10−7〜1×10−4モルが好ましく、1×10−6〜1×10−5モルが特に好ましい。
<有機アルミニウム助触媒>
遷移金属触媒とともに有機アルミニウム助触媒を用いる。有機アルミニウム助触媒の添加量は、遷移金属触媒1モルに対し、50〜2000モルの範囲が好ましい。
有機アルミニウムには、ハロゲンを含む有機アルミニウム化合物とハロゲンを含まない有機アルミニウム化合物とがあり、併用してもよい。
非ハロゲン化有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハイドライド、アルキルアルミニウムセスキハイドライド等の水素化有機アルミニウムが挙げられる。トリアルキルアルミニウムが好ましく、トリエチルアルミニウム(TEA)がより好ましい。
ハロゲン化有機アルミニウムとしては、ジアルキルアルミニウムクロライド、ジアルキルアルミニウムブロマイド、アルキルアルミニウムジクロライド、アルキルアルミニウムジブロマイド、アルキルアルミニウムセスキクロライド、アルキルアルミニウムセスキブロマイドが挙げられる。なかでも、塩化有機アルミニウムが好ましく、ジエチルアルミニウムクロライド(DEAC)がより好ましい。
<分子量調節剤>
分子量調節剤としては、例えば、シクロオクタジエン,アレン,メチルアレン(1,2−ブタジエン)などの非共役ジエン類,又はエチレン,プロピレン,ブテン−1などのα−オレフィン類を使用することができる。又重合時のゲルの生成を更に抑制するために公知のゲル化防止剤を使用することができる。
<老化防止剤>
老化防止剤の代表としてはフェノール系の2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT),リン系のトリノニルフェニルフォスファイト(TNP),硫黄系の4.6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート(TPL)などが挙げられる。
<反応停止剤>
反応停止剤として、重合溶液にメタノール,エタノールなどのアルコール,水などの極性溶媒を大量する。
<分子量>
ポリマーの分子量に応じて高分子、中分子、低分子を定義する。ムーニー粘度(以下ML)40を大きく上回るもの、または、ML粘度計で測れないほど分子量が高いものを高分子とする。ML=40付近のものを中分子とする。ML=40を大きく下回るもの、または、ML粘度計で測れないほど分子量が低いものを低分子とする。
<ジエン系ポリマー>
ジエン系ポリマーには種々あり、基本的な製法は上記概要で述べたとおり共通するが、各グレードにより製造プロセスが若干異なる。これに伴い、冷却方法も異なる。一般グレード、二峰性グレード、樹脂ゴム複合ポリブタジエングレード、多峰性グレードについて説明する。
<一般グレード>
図1は、一般グレードの製造プロセスの概念図である。なお、具体的な数値については、実施例にて説明する。
一般グレードは、遷移金属触媒による高シス構造(シスの割合が95%以上)を持ったジエン系ポリマー(たとえばポリブタジエン)である。具体的には、単峰性の分子量分布の挙動を示す。初槽(R1)と終槽(R2)は同じ物性(中分子)のポリマーを製造する。初槽(R1)にて所定の重合率になると、重合溶液を終槽(R2)に供給する。
ところで、本グレードでは、Cis反応の活性ピーク70〜75℃前後であり、80℃を超えると触媒の失活が大きくなる。したがって、重合温度を60〜80℃に設定する。
このとき、初槽(R1)での重合温度は60〜80℃であり、終槽(R2)では初槽(R1)のような顕熱効果を期待できない。またブラインによる冷却だけでは不充分である。終槽(R2)では冷却が必要となる。
また、初槽(R1)でモノマーが消費されており、終槽(R2)ではモノマーの量が不充分となる。
これに対し、終槽(R2)に重合槽内部の重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液を、メイン流路とは別に(原料供給とは別に)供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
別供給するジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、30wt%〜70wt%であり、原材料より高濃度である。
終槽(R2)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマー溶液との温度差は、30℃〜100℃が適当であり、55℃〜90℃が好ましい。別供給するジエン系モノマー溶液の温度は、−20℃〜30℃である。
別供給するジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5%〜20%である。
これにより、終槽(R2)での重合温度を60〜80℃に均質に制御できる。
また、初槽(R1)での重合によりモノマーが消費されるが、終槽(R2)ではモノマーが補充される。
このように、終槽(R2)において温度制御とモノマー補充をバランスよく実現できる。その結果、高い収率を得ることができる。
<二峰性グレード>
図2は、二峰性グレードの製造プロセスの概念図である。なお、具体的な数値については、実施例にて説明する。
二峰性グレードは、分子量の異なる(高分子量と低分子量)物性を持ったジエン系ポリマー(たとえばポリブタジエン)である。具体的には、二峰性の分子量分布の挙動を示す。初槽(R1)において高分子量のポリマーを製造し、所定の重合率になると重合溶液を終槽(R2)に供給し、終槽(R2)にて低分子のポリマーを製造する。
一般には高分子量と低分子量の重量割合を2:8〜8:2とする。好ましくは、3:7〜7:3であり、より好ましくは4:6〜6:4である。終槽(R2)では重合率が比較的高くなるため、一般グレードに比べ、より多く反応させる必要がある。終槽(R2)での反応割合(反応熱 330Kcal/kg-BR)が大きく、一般グレードに比べ、冷却がより必要となる。また、モノマー補充もより必要となる。
これに対し、終槽(R2)に重合槽内部の重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液を、メイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
別供給するジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、65wt%〜75wt%であり、原材料より高濃度である。また、一般グレードに比べても高濃度である。
終槽(R2)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマー溶液との温度差は、40℃〜105℃が適当であり、73℃〜95℃が好ましい。別供給するジエン系モノマー溶液の温度は、−20℃〜20℃が適しており、−20℃〜15℃がより好ましい。
別供給するジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5%〜20%が適当であり、10%〜20%が好ましい。13%〜17%がより好ましい。
これにより、終槽(R2)での重合温度を65〜85℃に均質に制御できる。
また、初槽(R1)での重合によりモノマーが消費されるが、終槽(R2)ではモノマーが補充される。
このように、終槽(R2)において温度制御とモノマー補充をバランスよく実現できる。その結果、高い収率を得ることができる。また、所望の物性が得られる。
<樹脂ゴム複合ポリブタジエングレード>
図3は、樹脂ゴム複合ポリブタジエングレードの製造プロセスの概念図である。なお、具体的な数値については、実施例にて説明する。
樹脂ゴム複合ポリブタジエングレードは、高シス・ジエン系ポリマー(ゴム)と高結晶性シンジオタクチックジエン系ポリマー(樹脂)を連続重合技術で複合化したグレードであり、特殊なポリマーアロイの一種である。
特に、高結晶性シンジオタクチックジエン系ポリマー(樹脂)とは、高結晶性シンジオタクチックジエン系ポリマー樹脂(たとえば高結晶性シンジオタクチックポリブタジエン樹脂(SPB))である。高結晶性シンジオタクチックジエン系ポリマー樹脂には、トランスポリブタジエンが含まれる場合もある。
初槽(R1)において遷移金属触媒を用いて中分子量のポリマーを製造し、所定の重合率になると重合溶液を終槽(R2)に供給し、終槽(R2)にて有機アルミニウム化合物とニ硫化炭素とから得られる触媒を用いてシンジオタクチックジエン系ポリマー樹脂を製造する。
高結晶性シンジオタクチックジエン系ポリマー樹脂(たとえば高結晶性シンジオタクチックポリブタジエン樹脂(SPB))の反応である、シンジオ反応は、Cis反応より反応しにくく、重合温度も低い。活性ピークが45℃付近と低い。高温で重合すると分子量が低下し物性劣化してしまう。一方で、初槽(R1)での重合反応による発熱のため、顕熱効果を期待できない。したがって、終槽(R2)では冷却がより必要となる。
また、シンジオ反応は、Cis反応より反応しにくく、より多くのモノマーを必要とする。
これに対し、終槽(R2)に重合槽内部の重合溶液より低温のジエン系モノマーを、メイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
別供給するジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、100wt%である。すなわち、モノマーを供給する。または、これに準ずるモノマー溶液でもよい。
終槽(R2)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマーとの温度差は、50℃〜90℃が適当であり、55℃〜87℃が好ましい。別供給するジエン系モノマーの温度は、−20℃〜0℃が適しており、−20℃〜−5℃がより好ましい。
別供給するジエン系モノマーの供給量は、メイン流量の5%〜20%が適当であり、10〜20%が好ましい。11〜15%がより好ましい。
これにより、終槽(R2)での重合温度を50〜70℃に均質に制御できる。
また、初槽(R1)での重合によりモノマーが消費されるが、終槽(R2)ではモノマーが補充される。
このように、終槽(R2)において温度制御とモノマー補充をバランスよく実現できる。その結果、高い収率を得ることができる。また、所望の物性が得られる。
<多峰性グレード>
図4は、多峰性グレードの一例の製造プロセスの概念図である。なお、具体的な数値については、実施例にて説明する。
多峰性グレードは、複数の異なる分子量を持ったジエン系ポリマーである。たとえば、上記二峰性グレードと樹脂ゴム複合ポリブタジエングレードとの物性を併せ持つ。
多峰性グレードは、第1工程(二峰性グレード)と、第2工程(樹脂ゴム複合ポリブタジエングレード)と、第3工程(混合)を経て製造される。
第1工程では、初槽(R1−1)において高分子量のポリマーを重合し、重合溶液を終槽(R2−1)に供給し、終槽(R2−1)にて低分子のポリマーを製造する。
第2工程では、初槽(R1−2)において中分子量のポリマーを重合し、重合溶液を終槽(R2−2)に供給し、終槽(R2−2)にてシンジオタクチックジエン系ポリマー樹脂を製造する。
第3工程では、第1工程の製造物と第2工程の製造物とを混合し、多峰性グレードのジエン系ポリマーを製造する。
第1工程において、終槽(R2−1)にて冷却およびモノマー補充が必要となることは、二峰性グレードと同様である。
これに対し、終槽(R2−1)に重合槽内部の重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液を、メイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
別供給するジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、30wt%〜50wt%が適当であり、35〜50wt%が好ましく、38〜46wt%がより好ましい。
である。
終槽(R2−1)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマー溶液との温度差は、40℃〜105℃が適当であり、55℃〜95℃が好ましい。別供給するジエン系モノマー溶液の温度は、−20℃〜20℃が適している。
別供給するジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5%〜20%が適当であり、10%〜20%が好ましい。11%〜15%がより好ましい。
これにより、終槽(R2−1)での重合温度を60〜85℃に均質に制御できる。
また、初槽(R1−1)での重合によりモノマーが消費されるが、終槽(R2−1)ではモノマーが補充される。
第2工程において、終槽(R2−2)にて冷却およびモノマー補充が必要となることは、樹脂ゴム複合ポリブタジエングレードと同様である。
別供給するジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、100wt%である。すなわち、モノマーを供給する。または、これに準ずるモノマー溶液でもよい。
終槽(R2−2)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマーとの温度差は、35℃〜90℃が適当であり、40℃〜86℃が好ましい。別供給するジエン系モノマーの温度は、−20℃〜25℃である。
別供給するジエン系モノマーの供給量は、メイン流量の5%〜20%が適当であり、10%〜20%が好ましい。10〜14%がより好ましい。
これにより、終槽(R2−2)での重合温度を55〜70℃に均質に制御できる。
また、初槽(R2−1)での重合によりモノマーが消費されるが、終槽(R2−2)ではモノマーが補充される。
このように、終槽(R2−1)においても終槽(R2−2)においても、温度制御とモノマー補充をバランスよく実現できる。その結果、製品において高い収率を得ることができる。また、所望の物性が得られる。
<変形例>
ジエン系ポリマーの例として4つのグレードおよび製造プロセスを説明したが、種々の変形が可能である。
図5は、一般グレードの製造を直列3連の重合槽(R1〜R3)で行う変形例である。
第2槽(R2)および第3槽(R3)に、重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液を、メイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。
第2槽(R2)に別供給するジエン系モノマー溶液の濃度は、30wt%〜70wt%であり、原材料より高濃度である。
第2槽(R2)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマー溶液との温度差は30〜100℃が適当であり。55〜90℃が好ましい。別供給するジエン系モノマー溶液の温度は−20〜30℃が適している。
第2槽(R2)に別供給するジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5〜20%である。
これにより、第2槽(R2)でも重合温度を60〜80℃に均質に制御できる。
また、第3槽(R3)に別供給するジエン系モノマー溶液の濃度は30wt%〜70wt%が適当であり、36wt%〜60wt%がより好ましく、原材料より高濃度である。
第3槽(R3)内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマー溶液との温度差は30〜100℃が適当であり、55〜90℃が好ましい。別供給するジエン系モノマー溶液の温度は−20〜30℃が適している。
第3槽(R3)に別供給するジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5〜20%が適当であり、5〜15%が好ましく、5〜8%がより好ましい。
これにより、第3槽(R3)でも重合温度を60〜80℃に均質に制御できる。
なお、直列3連の重合槽を介して、三峰性グレードを製造してもよい。三峰性グレードは、分子量の異なる(高分子量と中分子量と低分子量)物性を持つジエン系ポリマーである。初槽において高分子量のポリマーを製造し、第2槽において中分子量のポリマーを製造し、終槽にて低分子のポリマーを製造する。
図6は、一般グレードの変形例である。本発明は、初槽重合槽以外の重合槽を対象とする場合、顕著な効果を奏するが、1槽のみの場合でも適用できる。
1槽のみの場合でも、ブラインによる冷却では不十分であるという問題があり、これを解決できる。また、熱交換器の適用が難しい場合にも、適用できる。
一般グレードのために、前記一般グレードの条件と変更は生じない。
別供給するジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、30wt%〜70wt%が適当であり、36wt%〜46wt%がより好ましく、モノマー濃度は原材料と同等若しくは高濃度である。
重合槽内部の重合溶液と、別供給するジエン系モノマー溶液との温度差は、30℃〜100℃が適当であり、55℃〜90℃が好ましい。別供給するジエン系モノマー溶液の温度は、−20℃〜30℃である。
別供給するジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5%〜20%である。
これにより、重合槽での重合温度を60〜80℃に均質に制御できる。
このように、重合槽において、温度制御とモノマー補充をバランスよく実現できる。その結果、高い収率を得ることが出来る。
図7は、別の変形例である。本発明は、重合槽が直列に配置されている場合、顕著な効果を奏するが、並列配置の場合でも適用できる。
同一原料を複数の重合槽に供給する場合であって、1つの重合槽のみ冷却する場合に、当該重合槽のみに重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液を、メイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する。更には、並列配置の3つの重合槽を全て冷却する場合に、当該重合槽にそれぞれ重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液をメイン流路とは別に供給し、重合槽内部の重合溶液を冷却する場合もある。
図1〜4とともに、各グレードの実施例を説明し、比較例(本発明適用せず)との比較を介して本願発明の効果を検証する。
<実施例1:一般グレード>
図1に基づいて、一般グレードの実施例を説明する。単峰性(中分子量)のポリブタジエンを製造する。
モノマーとして1,3ブタジエン38wt%および溶媒としてブテン:37wt%、シクロヘキサン25wt%からなる重合モノマー調整溶液を原料として、連続的に供給する。
熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却により、初槽(R1)では所定の重合温度に制御される。
ここで、冷却に用いる重合モノマー調整溶液をコールドショットCSと定義する。CSは重合モノマー調整溶液と同一のタンクより供給される。一方、1,3ブタジエン100wt%のモノマーをモノマーショットと定義する。
実施例1−1では、メイン流量の8%CSおよびメイン流量5%のMSを混合し、モノマー濃度62wt%のモノマー溶液をメイン流量の13%、−16℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、85℃である。
実施例1−2では、メイン流量の8%CSおよびメイン流量5%のMSを混合し、モノマー濃度62wt%のモノマー溶液をメイン流量の13%、−12℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、74℃である。
実施例1−3では、メイン流量の5%CSおよびメイン流量2%のMSを混合し、モノマー濃度54wt%のモノマー溶液をメイン流量の7%、−12℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、85℃である。
実施例1−4では、メイン流量の8%CSおよびメイン流量2%のMSを混合し、モノマー濃度49wt%のモノマー溶液をメイン流量の10%、5℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、74℃である。
実施例1−5では、メイン流量の7%CSおよびメイン流量8%のMSを混合し、モノマー濃度69wt%のモノマー溶液をメイン流量の15%、−16℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、90℃である。
実施例1−6では、メイン流量の15%CSを−16℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、90℃である。
表1に、実施例1(実施例1−1〜1−6)と低温モノマー溶液未供給である比較例1との比較を示す。
Figure 0006429043
比較例1では、収率は93.4%(実施例1−1を100%とする)となり、充分な収率が得られない。また、シス結合含量も許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
実施例1では、高い収率が得られるとともに、所望の物性が得られる。
<実施例2:二峰性グレード>
図2に基づいて、二峰性グレードの実施例を説明する。二峰性(高分子量と低分子量)のポリブタジエンを製造する。高分子量と低分子量の重量割合を1:1とする。
モノマーとして1,3ブタジエン36wt%および溶媒としてブテン:32wt%、シクロヘキサン32wt%からなる重合モノマー調整溶液を原料として、連続的に供給する。
初槽(R1)において高分子量のポリマーを製造する。熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却により、初槽(R1)では所定の重合温度に制御される。
実施例2−1では、メイン流量7%のCSおよびメイン流量8%のMSを混合し、モノマー濃度70wt%のモノマー溶液をメイン流量の15%、−19℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、93℃である。
実施例2−2では、メイン流量7%のCSおよびメイン流量8%のMSを混合し、モノマー濃度70wt%のモノマー溶液をメイン流量の15%、−10℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。この時、重合温度と別供給するモノマー溶液との温度差は、85℃である。
実施例2−3では、メイン流量7%のCSおよびメイン流量6%のMSを混合し、モノマー濃度65wt%のモノマー溶液をメイン流量の13%、0℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。この時、重合温度と別供給するモノマー溶液との温度差は、75℃である。
実施例2−4では、メイン流量7%のCSおよびメイン流量10%のMSを混合し、モノマー濃度74wt%のモノマー溶液をメイン流量の17%、−19℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。この時、重合温度と別供給するモノマー溶液との温度差は、93℃である。
表2に、実施例2(実施例2−1〜2−4)と低温モノマー溶液未供給である比較例2との比較を示す。
Figure 0006429043
比較例2では、収率は83.8%(実施例2−1を100%とする)となり、充分な収率が得られない。また、シス結合含量も許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
実施例2では、高い収率が得られるとともに、所望の物性が得られる。
さらに、分子量分布について検討する。図8Aは、実施例2における理論値と実測値の比較である。図8Bは、比較例2における理論値と実測値の比較である。
横軸は保持時間(分)であり、高分子は保持時間が短く、低分子は保持時間が長い。縦軸は対応する分子量のポリマーの量である。
理論値では、低分子側のピークは高分子側ピークより高くなる(より多くのポリマー量になる)。一方、比較例2の実測値では、低分子側のピーク値が理論値よりも低くなっている。低分子側のピークは高分子側ピークより低くなる。これは、終槽(R2)の収率が低下しているためである。その結果、比較例2では所望の分子量分布が得られない。
これに対し、実施例2の実測値は、理論値とほぼ一致する。すなわち、所望の分子量分布が得られる。
<実施例3:樹脂ゴム複合ポリブタジエングレード>
図3に基づいて、樹脂ゴム複合ポリブタジエングレードの実施例を説明する。高シス-ポリブタジエン(ゴム)と高結晶性シンジオタクチックポリブタジエン樹脂(プラスチック)とのポリマーアロイを製造する。
モノマーとして1,3ブタジエン40wt%および溶媒として、ブテン:35wt%、シクロヘキサン25wt%からなる重合モノマー調整溶液を原料として、連続的に供給する。
熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却により、初槽(R1)では所定の重合温度に制御される。
実施例3−1では、メイン流量13%のMSを−19℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、80℃である。
実施例3−2では、メイン流量11%のMSを−10℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、70℃である。
実施例3−3では、メイン流量15%のMSを0℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、55℃である。
実施例3−4では、メイン流量15%のMSを−18℃に冷却して終槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、87℃である。
表3に、実施例3(実施例3−1〜3−4)と低温モノマー溶液未供給である比較例3との比較を示す。
Figure 0006429043
比較例3では、収率は56.6%(実施例3−1を100%とする)となり、充分な収率が得られない。
ηsp/Cは、シンジオ反応の粘度測定に係る指標であり、VCR中のSPB生成量またはシンジオ反応の分子量を示す。SPBの分子量が小さいと補強効果が小さくなり、製品の品質を維持できない。比較例3では、許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
HI(wt%)(n-ヘキサン不溶解分)はVCR中のSPB量を示し、SPBの生成量の指標である。SPB量が少ないと補強効果が小さくなり、製品の品質を維持できない。比較例3では、許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
実施例3では、高い収率が得られるとともに、所望の物性が得られる。
<実施例4:多峰性グレード>
図4に基づいて、多峰性グレードの実施例を説明する。一例として、高分子量と中分子量と低分子量との分布を持つポリブタジエンと、SPBとを含むポリマー製品について説明する。
モノマーとして1,3ブタジエン43wt%および溶媒として、ブテン:32wt%、シクロヘキサン25wt%からなる重合モノマー調整溶液を原料として、連続的に供給する。水溶解槽、熟成槽を経て、原料の64%を第1工程に、原料の36%を第2工程に供給する。
第1工程において、初槽(R1−1)において高分子量のポリマーを製造する。熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却により、初槽(R1−1)では所定の重合温度に制御される。
実施例4−1では、メイン流量13%のCSを−20℃に冷却して終槽(R2−1)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−1)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、93℃である。
第2工程において、初槽R1−2において、中分子量のポリマーを製造する。熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却により、初槽(R1−2)では所定の重合温度に制御される。
実施例4−1では、メイン流量12%のMSを−17℃に冷却して終槽(R2−2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、80℃である。
第1工程の製造物と第2工程の製造物とを混合し、多峰性グレードのジエン系ポリマーを製造する。
実施例4−2では、第1工程において、メイン流量11%のCSを0℃に冷却して終槽(R2−1)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−1)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、77℃である。
実施例4−2では、第2工程において、メイン流量10%のMSを25℃に冷却して終槽(R2−2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、35℃である。
実施例4−3では、第1工程において、メイン流量11%のCSを−5℃に冷却して終槽(R2−1)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−1)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、65℃である。
実施例4−3では、第2工程において、メイン流量10%のMSを25℃に冷却して終槽(R2−2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、35℃である。
実施例4−4では、第1工程において、メイン流量15%のCSを−19℃に冷却して終槽(R2−1)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−1)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、99℃である。
実施例4−4では、第2工程において、メイン流量11%のMSを15℃に冷却して終槽(R2−2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、40℃である。
実施例4−5では、第1工程において、メイン流量15%のCSを−19℃に冷却して終槽(R2−1)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−1)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、99℃である。
実施例4−5では、第2工程において、メイン流量14%のMSを−7℃に冷却して終槽(R2−2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、終槽(R2−2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマーとの温度差は、67℃である。
表4に、実施例4(実施例4−1〜4−5)と低温モノマー溶液未供給である比較例4との比較を示す。
Figure 0006429043
比較例4では、収率は56.6%(実施例4−1を100%とする)となり、充分な収率が得られない。また、シス結合含量も許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
さらに、比較例4では、HI(wt%)(n-ヘキサン不溶解分)およびηsp/Cは許容範囲を満たさず、SPBによる補強効果が期待できない。
実施例4では、高い収率が得られるとともに、シス結合含量、HI、ηsp/C全て許容範囲に含まれ、所望の物性が得られる。
<実施例5:変形例>
図5に基づいて、直列3連重合槽の実施例を説明する。単峰性(中分子量)のポリブタジエンを製造する。一般グレードの変形例である。
モノマーとして1,3ブタジエン36wt%および溶媒としてブテン:39wt%、シクロヘキサン25wt%からなる重合モノマー調整溶液を原料として、連続的に供給する。
熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却により、第1槽(R1)では所定の重合温度に制御される。
実施例5では、メイン流量の8%CSおよびメイン流量5%のMSを混合し、モノマー濃度59wt%のモノマー溶液をメイン流量の13%、−12℃に冷却して第2槽(R2)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、第2槽(R2)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、84℃である。
さらに、メイン流量の3%CSおよびメイン流量2%のMSを混合し、モノマー濃度60wt%のモノマー溶液をメイン流量の5%、−12℃に冷却して第3槽(R3)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、第3槽(R3)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、86℃である。
表5に、実施例5と低温モノマー溶液未供給である比較例5との比較を示す。
Figure 0006429043
比較例5では、収率は92%(実施例5を100%とする)となり、充分な収率が得られない。また、シス結合含量も許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
実施例5では、高い収率が得られるとともに、所望の物性が得られる。
<実施例6:変形例>
図6に基づいて、単槽の実施例を説明する。重合槽(R0)において、単峰性(中分子量)のポリブタジエンを製造する。一般グレードの変形例である。
モノマーとして1,3ブタジエン36wt%および溶媒としてブテン:39wt%、シクロヘキサン25wt%からなる重合モノマー調整溶液を原料として、連続的に供給する。
熱交換器による温度制御(顕熱効果)およびブラインによる冷却に加えて、モノマー溶液の別供給により、重合槽(R0)では所定の重合温度に制御される。
実施例6−1では、メイン流量の18%CSを−13℃に冷却して重合槽(R0)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、重合槽(R0)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、85℃である。
実施例6−2では、メイン流量の14%CSを−10℃に冷却して重合槽(R0)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、重合槽(R0)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、83℃である。
実施例6−3では、メイン流量の12%CSを−12℃に冷却して重合槽(R0)に供給する。ブラインによる冷却と併せて、重合槽(R0)では所定の重合温度に制御される。このとき、重合溶液と別供給するモノマー溶液との温度差は、83℃である。
表6に、実施例6と低温モノマー溶液未供給である比較例6との比較を示す。
Figure 0006429043
比較例6では、収率は95%(実施例6−1を100%とする)となり、充分な収率が得られない。また、シス結合含量も許容範囲を満たさず、所望の物性が得られない。
実施例6では、高い収率が得られるとともに、所望の物性が得られる。

Claims (4)

  1. 複数の重合槽を経てジエン系ポリマーを製造する方法であって、
    遷移金属触媒として少なくともコバルト系触媒を用い、
    ジエン系ポリマーの分子量を、分子量調整剤により単峰性分子量分布となるように調整して、該分子量分布の峰に相当する分子量を初槽から終槽まで同じにし、
    槽以外の重合槽に該重合槽の内部の重合溶液より低温のジエン系モノマー溶液を供給することを、初槽以外のすべての重合槽に対して行い、
    該ジエン系モノマー溶液の供給に際して、
    該ジエン系モノマー溶液のモノマー濃度は、30wt%〜70wt%であり、
    該ジエン系モノマー溶液を供給後の各重合槽の内部の重合溶液と、該ジエン系モノマー溶液との温度差は、30℃〜100℃であり、
    該ジエン系モノマー溶液の供給量は、メイン流量の5%〜20%であることを特徴とするジエン系ポリマーの製造方法。
  2. 該ジエン系モノマー溶液を供給後の各重合槽の内部の重合溶液と、該ジエン系モノマー溶液との温度差が、55℃〜90℃である
    ことを特徴とする請求項1記載のジエン系ポリマーの製造方法。
  3. 該ジエン系ポリマーがポリブタジエンである
    ことを特徴とする請求項1または2記載のジエン系ポリマーの製造方法。
  4. 該ジエン系モノマーがブタジエンである
    ことを特徴とする請求項1または2記載のジエン系ポリマーの製造方法。
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