JP6428918B2 - 帯域通過フィルタおよび積層型の帯域通過フィルタ - Google Patents

帯域通過フィルタおよび積層型の帯域通過フィルタ Download PDF

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Description

本発明は、帯域通過フィルタに関し、さらに詳しくは、隣接するLC並列共振器のインダクタ間の磁気結合の調整が容易な帯域通過フィルタに関する。
また、本発明は、絶縁体層が積層された積層体を用いて上記帯域通過フィルタを構成した積層型の帯域通過フィルタに関し、さらに詳しくは、隣接するLC並列共振器のインダクタ間の磁気結合の調整が容易な積層型の帯域通過フィルタに関する。
複数個のLC並列共振器を備え、隣接するLC並列共振器のインダクタ同士を磁気結合させた帯域通過フィルタが、特許文献1(WO2009/041294A1号公報)に開示されている。
図11および12に、特許文献1に開示された帯域通過フィルタ500を示す。ただし、図11は、帯域通過フィルタ500の分解斜視図である。図12は、帯域通過フィルタ500の等価回路図である。
図11に示すように、帯域通過フィルタ500は、下から順に、6層の絶縁体層(誘電体層)101〜106が積層された積層体107を備える。積層体107には、以下のように電極が形成されている。
絶縁体層101には、グランド電極(接地電極)109が形成されている。グランド電極109は、積層体107の側面に導出されたグランド端子(接地接続電極)151、152に接続されている。
絶縁体層102には、キャパシタ電極111、112、113が形成されている。
絶縁体層103には、入出力端子(入出力電極)121、122と、キャパシタ電極(入出力間キャパシタ)160とが形成されている。
絶縁体層104には、S字状の線路電極117が形成されている。
絶縁体層105には、それぞれC字状の線路電極116、118が形成されている。線路電極116と線路電極118とは、線対称(点対称でもある)に配置されている。
絶縁体層106には、電極は形成されていない。
絶縁体層103〜105を貫通して、ビア電極131、135が形成されている。ビア電極131は、一端がキャパシタ電極111に接続され、途中で引出電極部121Aにおいて第1の入出力端子121に接続され、他端が線路電極116の一端116Aに接続されている。ビア電極135は、一端がキャパシタ電極113に接続され、途中で引出電極部122Aにおいて第2の入出力端子122に接続され、他端が線路電極118の一端118Aに接続されている。
絶縁体層102〜105を貫通して、ビア電極132、136が形成されている。ビア電極132は、一端がグランド電極109に接続され、他端が線路電極116の他端116Bに接続されている。ビア電極136は、一端がグランド電極109に接続され、他端が線路電極118の他端118Bに接続されている。
絶縁体層102〜104を貫通して、ビア電極133が形成されている。ビア電極133は、一端がグランド電極109に接続され、他端が線路電極117の一端117Aに接続されている。
絶縁体層103、104を貫通して、ビア電極134が形成されている。ビア電極134は、一端がキャパシタ電極112に接続され、他端が線路電極117の他端117Bに接続されている。
以上のような構造からなる特許文献1に開示された帯域通過フィルタ500は、図12に示す等価回路を有する。
帯域通過フィルタ500は、インダクタL1とキャパシタC1とからなる第1段(入力段)のLC並列共振器と、インダクタL2とキャパシタC2とからなる第2段(中間段)のLC並列共振器と、インダクタL3とキャパシタC3とからなる第3段(出力段)のLC並列共振器とを備えている。
第1の入出力端子(IN)と第2の入出力端子(OUT)との間には、順に、第1段のLC並列共振器の一端、キャパシタC12、第2段のLC並列共振器の一端、キャパシタC23、第3段のLC並列共振器の一端が接続されている。
第1段のLC並列共振器、第2段のLC並列共振器、第3段のLC並列共振器の他端が、それぞれ、グランド端子に接続されている。
直列に接続されたキャパシタC12およびキャパシタC23と並列に、キャパシタC13が接続されている。
3個のLC並列共振器は、キャパシタC12、C13、C23により、容量結合している。また、第1のLC並列共振器のインダクタL1と第2のLC並列共振器のインダクタL2とが磁気結合M1し、第2のLC並列共振器のインダクタL2と第3のLC並列共振器のインダクタL3とが磁気結合M2している。
次に、図11と図12とを参照しながら、帯域通過フィルタ500の構造と等価回路との関係について説明する。
第1段のLC並列共振器のインダクタL1は、引出電極部121A、ビア電極131、線路電極116の一端116A、線路電極116の本体部分、線路電極116の他端116B、ビア電極132、グランド電極109を繋ぐ経路で形成されている。
第1段のLC並列共振器のキャパシタC1は、キャパシタ電極111とグランド電極109との間に生じる容量により形成されている。なお、第1の入出力端子121とキャパシタC1とは、引出電極部121Aおよびビア電極131を経由して繋がっている。
第2段のLC並列共振器のインダクタL2は、キャパシタ電極112、ビア電極134、線路電極117の他端117B、線路電極117の本体部分、線路電極117の一端117A、ビア電極133、グランド電極109を繋ぐ経路で形成されている。
第2段のLC並列共振器のキャパシタC2は、キャパシタ電極112とグランド電極109との間に生じる容量により形成されている。
第3段のLC並列共振器のインダクタL3は、引出電極部122A、ビア電極135、線路電極118の一端118A、線路電極118の本体部分、線路電極118の他端118B、ビア電極136、グランド電極109を繋ぐ経路で形成されている。
第3段のLC並列共振器のキャパシタC3は、キャパシタ電極113とグランド電極109との間に生じる容量により形成されている。なお、第2の入出力端子122とキャパシタC3とは、引出電極部122Aおよびビア電極135を経由して繋がっている。
キャパシタC12は、キャパシタ電極111とキャパシタ電極112との間に生じる容量により形成されている。
キャパシタC23は、キャパシタ電極112とキャパシタ電極113との間に生じる容量により形成されている。
キャパシタC13は、キャパシタ電極111とキャパシタ電極113との間に生じる容量、入出力間キャパシタ電極160と引出電極部121A、122Aとの間に生じる容量、および入出力間キャパシタ電極160の両端部分とキャパシタ電極111、113との間に生じる容量の合成容量により形成されている。
WO2009/041294A1号公報
図13に、帯域通過フィルタ500における、線路電極116と線路電極117との位置関係、および、線路電極117と線路電極118との位置関係を示す。併せて、線路電極116を流れるインダクタL1の電流の向きを矢印AL1で、線路電極117を流れるインダクタL2の電流の向きを矢印AL2で、線路電極118を流れるインダクタL3の電流の向きを矢印AL3で、それぞれ示す。さらに、インダクタL1とインダクタL2との磁気結合をM1、インダクタL2とインダクタL3との磁気結合をM2で示す。
帯域通過フィルタ500は、線路電極116と線路電極117とが重なり、線路電極117と線路電極118とが重なっている。
しかしながら、帯域通過フィルタ500は、線路電極117がS字状をしているため、線路電極116と、線路電極117とが、部分的に重ならない箇所がある。同様に、線路電極117と、線路電極118とが、部分的に重ならない箇所がある。
線路電極116と、線路電極117とが、部分的に重ならない箇所があるということが、インダクタL1とインダクタL2との磁気結合M1を弱めてしまう原因になっていた。同様に、線路電極117と、線路電極118とが、部分的に重ならない箇所があるということが、インダクタL2とインダクタL3との磁気結合M2とを弱めてしまう原因になっていた。
さらに、重大な問題として、帯域通過フィルタ500には、インダクタL1とインダクタL2との磁気結合M1の強さと、インダクタL2とインダクタL3との磁気結合M2の強さとが完全には一致せず、僅かにずれてしまうという問題があった。
これは、積層体107内において、線路電極116と線路電極117との位置関係と、線路電極117と線路電極118との位置関係とが同じでないことが原因になっていた。すなわち、図13に示すように、線路電極116と線路電極117とは、線路電極116の電流AL1の流れ始め部分と、線路電極117の電流AL2の流れ終わり部分とが重なっている。これに対し、線路電極117と線路電極118とは、線路電極117の電流AL2流れ始め部分と、線路電極118の電流AL1流れ終わり部分とが重なっている。
この線路電極116と線路電極117との位置関係と、線路電極117と線路電極118との位置関係とが同じでないことが、インダクタL1とインダクタL2との磁気結合M1の強さと、インダクタL2とインダクタL3との磁気結合M2の強さとが均等でない原因になっていた。
そして、磁気結合M1の強さと磁気結合M2の強さとが均等でないことは、帯域通過フィルタ500において、一方の入出力端子側の反射特性と、他方の入出力端子側の反射特性とがずれてしまう原因となっていた。そして、帯域通過フィルタ500は、一方の入出力端子側と他方の入出力端子側とで、インピーダンスが整合されていない。
また、帯域通過フィルタの設計段階において、LC並列共振器ごとに線路電極の長さを異ならせるなどして、LC並列共振器のインダクタ間の磁気結合を調整することも容易ではなかった。すなわち、1つの線路電極の長さを変更すると、帯域通過フィルタのフィルタ特性に影響を与えるため、仮にLC並列共振器のインダクタ間の磁気結合を調整できたとしても、帯域通過フィルタのフィルタ特性が所望のものから外れてしまうなどの他の問題が発生する虞があった。
本発明は、上述した従来の帯域通過フィルタの問題点を解決するためになされたものであり、LC並列共振器のインダクタ間の磁気結合の調整が容易な帯域通過フィルタを提供すること、および、その帯域通過フィルタを構成した、LC並列共振器のインダクタ間の磁気結合の調整が容易な積層型の帯域通過フィルタを提供することを目的とする。
その手段として、本発明の帯域通過フィルタは、第1入出力端子と、第2の入出力端子と、グランド端子と、インダクタとキャパシタとが並列に接続された複数個のLC並列共振器とを備え、複数個のLC並列共振器は、第1の入出力段のLC並列共振器と、少なくとも1個の中間段のLC並列共振器と、第2の入出力段のLC並列共振器とを含み、第1の入出力端子と第2の入出力端子との間には、順に、第1の入出力段のLC並列共振器、中間段のLC並列共振器、第2の入出力段のLC並列共振器の各一端が接続され、第1の入出力段のLC並列共振器、中間段のLC並列共振器、第2の入出力段のLC並列共振器の各他端が、グランド端子に接続され、隣接するLC並列共振器のインダクタ同士が磁気結合し、中間段のLC並列共振器の少なくとも1個は、インダクタが、第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割され、第1インダクタが、一方に隣接するLC並列共振器のインダクタと磁気結合し、第2インダクタが、他方に隣接するLC並列共振器のインダクタと磁気結合するようにした。
なお、第1インダクタのインダクタンス値と第2インダクタのインダクタンス値の比率は、たとえば1:1とすることができる。この場合には、第1インダクタと一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さと、第2インダクタと他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さを、容易に均等にすることができる。なお、磁気結合の強さを均等にするとは、帯域通過フィルタの製造誤差などに起因する磁気結合の強さの僅かなずれは除き、実質的に均等にすることを意味する。
また、中間段のLC並列共振器を1個とし、その中間段のLC並列共振器のインダクタを第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割した、3段のLC並列共振器を備えた帯域通過フィルタとすることができる。この場合には、第1の入出力段のLC並列共振器のインダクタと中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、中間段のLC並列共振器の第2インダクタと第2の入出力段のLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さを、容易に調整することができる。
また、中間段のLC並列共振器を2個とし、その2個の中間段のLC並列共振器のインダクタを、それぞれ第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割した、4段のLC並列共振器を備えた帯域通過フィルタとすることができる。この場合には、第1の入出力段のLC並列共振器のインダクタと一方の中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、一方の中間段のLC並列共振器の第2インダクタと他方の中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、他方の中間段のLC並列共振器の第2インダクタと第2の入出力段のLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さを、容易に調整することができる。
また、中間段のLC並列共振器を3個とし、その3個の中間段のLC並列共振器のうち、中間に配置された中間段のLC並列共振器のインダクタを、第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割した、5段のLC並列共振器を備えた帯域通過フィルタとすることができる。この場合には、第1の入出力段側に配置された中間段のLC並列共振器のインダクタと中間に配置された中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、中間に配置された中間段のLC並列共振器の第2インダクタと第2の入出力段側に配置された中間段のLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さを、容易に調整することができる。
さらに、中間段のLC並列共振器を3個とし、その3個の中間段のLC並列共振器のインダクタを、それぞれ第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割した、5段のLC並列共振器を備えた帯域通過フィルタとすることができる。この場合には、第1の入出力段のLC並列共振器のインダクタと第1の入出力段側に配置された中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、第1の入出力段側に配置された中間段のLC並列共振器の第2インダクタと中間に配置された中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、中間に配置された中間段のLC並列共振器の第2インダクタと第2の入出力段側に配置された中間段のLC並列共振器の第1インダクタとの磁気結合の強さと、第2の入出力段側に配置された中間段のLC並列共振器の第2インダクタと第2の入出力段のLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さを、容易に調整することができる。
また、上述した目的を達成するため、本発明の積層型の帯域通過フィルタは、複数の絶縁体層が積層された積層体を備え、LC並列共振器のインダクタを積層体の所定の層間に形成された線路電極と積層体の所定の絶縁体層を貫通して形成されたビア電極とで構成した螺旋状電極により形成し、LC並列共振器のキャパシタを積層体の所定の層間に形成されたキャパシタ電極により形成し、積層体を積層方向から見た場合に、中間段のLC並列共振器の第1インダクタの螺旋状電極と、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極とが重なるとともに、中間段のLC並列共振器の第2インダクタの螺旋状電極と、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極とが重なるようにして、上述した本発明の帯域通過フィルタを構成することができる。この場合には、中間段のLC並列共振器の第1インダクタと、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合が強くなるとともに、中間段のLC並列共振器の第2インダクタと、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合が強くなる。
なお、第1インダクタの螺旋状電極と第2インダクタの螺旋状電極とは、たとえば同一形状にすることができる。この場合には、第1インダクタのインダクタンス値と第2インダクタのインダクタンス値との比率を、容易に1:1とすることができる。なお、インダクタンス値の比率を1:1にするとは、帯域通過フィルタの製造誤差などに起因するインダクタンス値の僅かなずれは除き、実質的に1:1にすることを意味する。そして、第1インダクタと、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さと、第2インダクタと、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さとを、容易に均等にすることができる。なお、第1インダクタの螺旋状電極と第2インダクタの螺旋状電極とが同一形状とは、製造誤差などを除き、両者が実質的に同一形状であることを意味する。
また、積層体を積層方向から見た場合に、中間段のLC並列共振器の第1インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極の旋回方向を同一方向とするとともに、中間段のLC並列共振器の第2インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極の旋回方向を同一方向とすることができる。この場合には、中間段のLC並列共振器の第1インダクタと、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合を強くするとともに、中間段のLC並列共振器の第2インダクタと、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合を強くすることができる。なお、螺旋状電極の旋回方向が同一方向とは、大半の部分において同一方向であることを意味し、パターン設計の必要性などから、極わずかな部分において逆方向になっている場合も含む意味である。
また、積層体を積層方向から見た場合に、中間段のLC並列共振器の第1インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタの前記螺旋状電極の旋回方向を逆方向にするとともに、中間段のLC並列共振器の第2インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極の旋回方向を逆方向にすることができる。この場合には、この場合には、中間段のLC並列共振器の第1インダクタと、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合を弱くするとともに、中間段のLC並列共振器の第2インダクタと、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合を弱くすることができる。なお、螺旋状電極の旋回方向が逆方向とは、大半の部分において逆方向であることを意味し、パターン設計の必要性などから、極わずかな部分において同一方向になっている場合も含む意味である。
さらに、積層体を積層方向から見た場合に、中間段のLC並列共振器の第1インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極の旋回方向を同一方向とし、かつ、中間段のLC並列共振器の第2インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極の旋回方向を逆方向とするか、または、中間段のLC並列共振器の第1インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極の旋回方向を逆方向とし、かつ、中間段のLC並列共振器の第2インダクタの螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向を同一方向とすることができる。この場合には、中間段のLC並列共振器の第1インダクタと、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合と、中間段のLC並列共振器の第2インダクタと、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合のうち、一方を強くし、他方を弱くすることができる。
本発明の帯域通過フィルタは、中間段のLC並列共振器の少なくとも1個において、インダクタが、第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割され、第1インダクタが、一方に隣接するLC並列共振器のインダクタと磁気結合し、第2インダクタが、他方に隣接するLC並列共振器のインダクタと磁気結合しているため、第1インダクタと一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さと、第2インダクタと他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さとを、容易に調整することができる。たとえば、両者を均等にすることも容易である。
また、本発明の積層型の帯域通過フィルタは、上述した帯域通過フィルタを絶縁体層が積層された積層体を用いて構成したものであるため、第1インダクタと一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さと、第2インダクタと他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合の強さとを、容易に調整することができる。たとえば、両者を均等にすることも容易である。また、本発明の積層型の帯域通過フィルタは、積層体を積層方向から見た場合に、中間段のLC並列共振器の第1インダクタの螺旋状電極と、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極とが重なり、中間段のLC並列共振器の第2インダクタの螺旋状電極と、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタの螺旋状電極とが重なっているため、中間段のLC並列共振器の第1インダクタと、等価回路上において一方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合が強く、中間段のLC並列共振器の第2インダクタと、等価回路上において他方に隣接するLC並列共振器のインダクタとの磁気結合が強い。
第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100を示す分解斜視図である。 帯域通過フィルタ100の等価回路図である。 帯域通過フィルタ100において、第1のLC並列共振器のインダクタと、第2のLC並列共振器の第1インダクタ、第2インダクタと、第3のLC並列共振器のインダクタとの位置関係を示す概念図である。 図4(A)は、帯域通過フィルタ100の通過特性および反射特性を示す図である。図4(B)は、帯域通過フィルタ100のインピーダンスを示すスミスチャート図である。 比較例にかかる帯域通過フィルタ600を示す分解斜視図である。 帯域通過フィルタ600の等価回路図である。 図7(A)は、帯域通過フィルタ600の通過特性および反射特性を示す図である。図7(B)は、帯域通過フィルタ600のインピーダンスを示すスミスチャート図である。 第2実施形態にかかる帯域通過フィルタ200の等価回路図である。 第3実施形態にかかる帯域通過フィルタ300の等価回路図である。 第4実施形態にかかる帯域通過フィルタ400の等価回路図である。 従来の帯域通過フィルタ500を示す分解斜視図である。 帯域通過フィルタ500の等価回路図である。 帯域通過フィルタ500において、第1のLC並列共振器のインダクタと、第2のLC並列共振器のインダクタと、第3のLC並列共振器のインダクタとの位置関係を示す概念図である。
以下、図面とともに、本発明を実施するための形態について説明する。
なお、各実施形態は、本発明の実施の形態を例示的に示したものであり、本発明が実施形態の内容に限定されることはない。また、異なる実施形態に記載された内容を組合せて実施することも可能であり、その場合の実施内容も本発明に含まれる。また、図面は、実施形態の理解を助けるためのものであり、必ずしも厳密に描画されていない場合がある。たとえば、描画された構成要素ないし構成要素間の寸法の比率が、明細書に記載されたそれらの寸法の比率と一致していない場合がある。また、明細書に記載されている構成要素が、図面において省略されている場合や、個数を省略して描画されている場合などがある。
[第1実施形態]
図1および図2に、本発明の第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100を示す。ただし、図1は、帯域通過フィルタ100を、積層型の絶縁体層が積層された積層体を用いて構成した場合における分解斜視図である。図2は、図1の分解斜視図の構成を等価回路に置き換えたものである。
図1に示すように、帯域通過フィルタ100は、下から順に、19層の絶縁体層1a〜1sが積層された積層体1を備える。積層体1は、直方体形状からなる。
絶縁体層1a〜1sの材質には、セラミックスが使用されている。絶縁体層1a〜1sは、それぞれ、誘電率を有する誘電体層と理解することもできる。
絶縁体層1aは矩形形状からなり、4つの側面に、順に、第1の入出力端子2a、第1のグランド端子3a、第2の入出力端子2b、第2のグランド端子3bが形成されている。第1の入出力端子2a、第2の入出力端子2b、第1のグランド端子3a、第2のグランド端子3bは、それぞれ、絶縁体層1aの他方の主面(図1における下側の主面)に延出して形成されている。
第1の入出力端子2a、第2の入出力端子2b、第1のグランド端子3a、第2のグランド端子3bは、たとえば、Ag、Cuや、これらの合金などを主成分とする金属からなり、必要に応じて表面に、Ni、Sn、Auなどを主成分にするめっき層が、1層または複数層にわたって形成されている。
なお、第1の入出力端子2a、第2の入出力端子2b、第1のグランド端子3a、第2のグランド端子3bは、以下に説明する絶縁体層1b〜1sの対応する側面にも、それぞれ形成されている。ただし、以下において、それらの説明が省略される場合がある。
絶縁体層1bは矩形形状からなり、一方の主面(図1における上側の主面)に、グランド電極4が形成されている。グランド電極は、第1のグランド端子3aおよび第2のグランド端子3bに接続されている。
絶縁体層1cは矩形形状からなり、一方の主面に、キャパシタ電極5aが形成されている。
絶縁体層1dは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6aが形成されている。また、絶縁体層1dの一方の主面に、キャパシタ電極5b、5cが形成されている。キャパシタ電極5b、5cは、第1のグランド端子3aに接続されている。ビア電極6aは、絶縁体層1cに形成されたキャパシタ電極5aに接続されている。
絶縁体層1eは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6bが形成されている。また、絶縁体層1eの一方の主面に、接続電極7aが形成されるとともに、接続電極7aを間に挟んでキャパシタ電極5d、5eが形成されている。キャパシタ電極5dは第1の入出力端子2aに接続され、キャパシタ電極5eは第2の入出力端子2bに接続されている。ビア電極6bは、接続電極7aと、絶縁体層1dに形成されたビア電極6aとに接続されている。
絶縁体層1fは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6cが形成されている。また、絶縁体層1fの一方の主面に、接続電極7bが形成されるとともに、接続電極7bを間に挟んでキャパシタ電極5f、5gが形成されている。キャパシタ電極5f、5gは、接続電極7bに接続されている。ビア電極6cは、接続電極7bと、絶縁体層1eに形成されたビア電極6bとに接続されている。
絶縁体層1gは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6dが形成されている。また、絶縁体層1gの一方の主面に、ビア電極6dを間に挟んでキャパシタ電極5h、5iが形成されている。キャパシタ電極5hは第1の入出力端子2aに接続され、キャパシタ電極5iは第2の入出力端子2bに接続されている。ビア電極6dは、絶縁体層1fに形成されたビア電極6cに接続されている。
絶縁体層1hは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6eが形成されている。また、絶縁体層1hの一方の主面に、接続電極7cが形成されるとともに、接続電極7cを間に挟んでキャパシタ電極5j、5kが形成されている。キャパシタ電極5j、5kは、接続電極7cに接続されている。ビア電極6eは、接続電極7cと、絶縁体層1gに形成されたビア電極6dとに接続されている。
絶縁体層1iは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6fが形成されている。また、絶縁体層1iの一方の主面に、接続電極7dが形成されている。ビア電極6fは、接続電極7dと、絶縁体層1hに形成されたビア電極6eとに接続されている。
絶縁体層1jは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6gが形成されている。また、絶縁体層1jの一方の主面に、接続電極7e、7f、7gと、線路電極8a、8bとが形成されている。線路電極8aは、一端が接続電極7eに接続され、他端が接続電極7fに接続されている。線路電極8bは、一端が接続電極7eに接続され、他端が接続電極7gに接続されている。ビア電極6gは、接続電極7eと、絶縁体層1iに形成されたビア電極6fとに接続されている。
絶縁体層1kは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6h、6iが形成されている。また、絶縁体層1kの一方の主面に、接続電極7h、7i、7j、7kと、線路電極8c、8dとが形成されている。線路電極8cは、一端が接続電極7hに接続され、他端が接続電極7jに接続されている。線路電極8dは、一端が接続電極7iに接続され、他端が接続電極7kに接続されている。ビア電極6hは、接続電極7jと、絶縁体層1jに形成された接続電極7fとに接続されている。ビア電極6iは、接続電極7kと、絶縁体層1jに形成された接続電極7gとに接続されている。
絶縁体層1lは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6j、6k、6l、6mが形成されている。また、絶縁体層1lの一方の主面に、接続電極7l、7m、7n、7oと、線路電極8e、8fとが形成されている。線路電極8eは、一端が接続電極7lに接続され、他端が接続電極7nに接続されている。線路電極8fは、一端が接続電極7mに接続され、他端が接続電極7oに接続されている。ビア電極6jは、接続電極7lと、絶縁体層1kに形成された接続電極7hとに接続されている。ビア電極6kは、接続電極7mと、絶縁体層1kに形成された接続電極7iとに接続されている。ビア電極6lは、接続電極7nと、絶縁体層1kに形成されたビア電極6hとに接続されている。ビア電極6mは、接続電極7oと、絶縁体層1kに形成されたビア電極6iとに接続されている。
絶縁体層1mは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6o、6pが形成されている。また、絶縁体層1mの一方の主面に、接続電極7p、7qと、線路電極8g、8hとが形成されている。線路電極8gは、一端が接続電極7pに接続され、他端が第2のグランド端子3bに接続されている。線路電極8hは、一端が接続電極7qに接続され、他端が第1のグランド端子3aに接続されている。ビア電極6oは、接続電極7pと、絶縁体層1lに形成されたビア電極6jとに接続されている。ビア電極6pは、接続電極7qと、絶縁体層1lに形成されたビア電極6kとに接続されている。
絶縁体層1nは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6q、6rが形成されている。また、絶縁体層1nの一方の主面に、接続電極7r、7sと、線路電極8i、8jとが形成されている。線路電極8iは、一端が接続電極7rに接続され、他端が第2のグランド端子3bに接続されている。線路電極8jは、一端が接続電極7sに接続され、他端が第1のグランド端子3aに接続されている。ビア電極6qは、接続電極7rと、絶縁体層1mに形成された接続電極7pとに接続されている。ビア電極6rは、接続電極7sと、絶縁体層1mに形成された接続電極7qとに接続されている。
絶縁体層1oは矩形形状からなり、一方の主面に、接続電極7t、7uと、線路電極8
k、8lとが形成されている。線路電極8kは、一端が接続電極7tに接続され、他端が第1のグランド端子3aに接続されている。線路電極8lは、一端が接続電極7uに接続され、他端が第2のグランド端子3bに接続されている。
絶縁体層1pは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6s、6tが形成されている。また、絶縁体層1pの一方の主面に、接続電極7v、7wと、線路電極8m、8nとが形成されている。線路電極8mは、一端が接続電極7vに接続され、他端が第1のグランド端子3aに接続されている。線路電極8nは、一端が接続電極7wに接続され、他端が第2のグランド端子3bに接続されている。ビア電極6sは、接続電極7vと、絶縁体層1oに形成された接続電極7tとに接続されている。ビア電極6tは、接続電極7wと、絶縁体層1oに形成された接続電極7uとに接続されている。
絶縁体層1qは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6u、6vが形成されている。また、絶縁体層1qの一方の主面に、接続電極7x、7yと、線路電極8o、8pとが形成されている。線路電極8oは、一端が接続電極7xに接続され、他端が第1の入出力端子2aに接続されている。線路電極8pは、一端が接続電極7yに接続され、他端が第2の入出力端子2bに接続されている。ビア電極6uは、接続電極7xと、絶縁体層1pに形成されたビア電極6sとに接続されている。ビア電極6vは、接続電極7yと、絶縁体層1pに形成されたビア電極6tとに接続されている。
絶縁体層1rは矩形形状からなり、両主面間を貫通してビア電極6w、6xが形成されている。また、絶縁体層1rの一方の主面に、接続電極7z、7aaと、線路電極8q、8rとが形成されている。線路電極8qは、一端が接続電極7zに接続され、他端が第1の入出力端子2aに接続されている。線路電極8rは、一端が接続電極7aaに接続され、他端が第2の入出力端子2bに接続されている。ビア電極6wは、接続電極7zと、絶縁体層1qに形成された接続電極7xとに接続されている。ビア電極6xは、接続電極7aaと、絶縁体層1qに形成された接続電極7yとに接続されている。
絶縁体層1sは矩形形状からなり、4つの側面に、順に、第1の入出力端子2a、第1のグランド端子3a、第2の入出力端子2b、第2のグランド端子3bが形成されている。第1の入出力端子2a、第2の入出力端子2b、第1のグランド端子3a、第2のグランド端子3bは、それぞれ、絶縁体層1sの一方の主面(図1における上側の主面)に延出して形成されている。
以上において、グランド電極4、キャパシタ電極5a〜5k、ビア電極6a〜6x、接続電極7a〜7aa、線路電極8a〜8rの材質には、たとえば、Ag、Cuや、これらの合金を主成分とする金属が使用されている。
以上のような構造からなる第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100は、図2に示す等価回路を有する。
帯域通過フィルタ100は、第1の入出力端子2aと、第2の入出力端子2bとを備える。
第1の入出力端子2aと第2の入出力端子2bとの間には、接続点9において直列に接続された2個の容量結合用のキャパシタC11、C12が接続されている。
帯域通過フィルタ100は、第1の入出力段のLC並列共振器Re1と、1個の中間段のLC並列共振器Re2と、第2の入出力段のLC並列共振器Re3とを備える。
第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、インダクタL1とキャパシタC1とが並列に接続されたものからなる。第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、一端が第1の入出力端子2aとキャパシタC11との間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
中間段のLC並列共振器Re2は、並列に接続された第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとが、キャパシタC2と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re2は、一端がキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
第2の入出力段のLC並列共振器Re3は、インダクタL3とキャパシタC3とが並列に接続されたものからなる。第2の入出力段のLC並列共振器Re3は、一端がキャパシタC12と第2の入出力端子2bとの間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
帯域通過フィルタ100においては、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1と、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aとが磁気結合M1している。また、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bと、第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3とが磁気結合M2している。
帯域通過フィルタ100においては、中間段のLC並列共振器Re2のインダクタが、第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとに分割されているため、磁気結合M1の強さと磁気結合M2の強さとの調整が容易である。たとえば、磁気結合M1の強さと磁気結合M2の強さとを、容易に均等にすることができる。また、磁気結合M1の強さと磁気結合M2の強さとを、それぞれ独立して調整することもできる。
次に、図1と図2とを参照しながら、積層型の帯域通過フィルタ100の構造と、等価回路との関係について説明する。
なお、帯域通過フィルタ100においては、Q値を向上させるために、線路電極を2層にしてインダクタを形成している場合がある。
図2に示す第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1は、図1に示す絶縁体層1o〜1r部分に形成されている。見やすくするために、図1の絶縁体層1o〜1r部分を領域Xとして示す。
インダクタL1は、次の経路により形成されている。まず、第1の入出力端子2aから、線路電極8o、8qの2層を経由して、ビア電極6wにより相互に接続された接続電極7x、7zに接続されている。次に、ビア電極6wにより相互に接続された接続電極7x、7zから、ビア電極6uを経由して、ビア電極6sにより相互に接続された接続電極7t、7vに接続されている。次に、ビア電極6sにより相互に接続された接続電極7t、7vから、線路電極8k、8mの2層を経由して、第1のグランド端子3aに接続されている。
すなわち、インダクタL1は、第1の入出力端子2a、2層の線路電極8o、8q、ビア電極6wにより相互に接続された接続電極7x、7z、ビア電極6u、ビア電極6sにより相互に接続された接続電極7t、7v、2層の線路電極8k、8m、第1のグランド端子3aを繋ぐ、螺旋状電極により形成されている。
第1の入出力段のLC並列共振器Re1のキャパシタC1は、絶縁体層1d、1e部分に形成されている。
キャパシタC1は、キャパシタ電極5bと5dとの間に形成される容量により形成されている。そして、第1の入出力端子2aがキャパシタ電極5dに接続され、第1のグランド端子3aがキャパシタ電極5bに接続されている。
容量結合用のキャパシタC11は、絶縁体層1e〜1h部分に形成されている。キャパシタC11は、主に、キャパシタ電極5dと5hとを一方の組、キャパシタ電極5fと5jとを他方の組とし、両組の間に形成される容量により形成されている。そして、第1の入出力端子2aがキャパシタ電極5d、5hに接続されている。キャパシタ電極5f、5jは、接続電極7b、7cを経由して、垂直に繋がる7個のビア電極6a〜6gに接続されている。
ビア電極6a〜6gは、図2に示す等価回路において、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9に該当する。
図2に示す中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとは、図1に示す絶縁体層1j〜1n部分に形成されている。見やすくするために、図1の絶縁体層1j〜1n部分を領域Yとして示す。
中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aは、次の経路により形成されている。まず、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9であるビア電極6a〜6gのうちのビア電極6gが、接続電極7eに接続されている。次に、接続電極7eから、線路電極8aを経由して、接続電極7fに接続されている。次に、接続電極7fから、ビア電極6hを経由して、ビア電極6lにより相互に接続された接続電極7j、7nに接続されている。次に、ビア電極6lにより相互に接続された接続電極7j、7nから、線路電極8c、8eの2層を経由して、ビア電極6jにより相互に接続された接続電極7h、7lに接続されている。次に、ビア電極6jにより相互に接続された接続電極7h、7lから、ビア電極6oを経由して、ビア電極6qにより相互に接続された接続電極7p、7rに接続されている。次に、ビア電極6qにより相互に接続された接続電極7p、7rから、線路電極8g、8iの2層を経由して、第2のグランド端子3bに接続されている。
すなわち、第1インダクタL2aは、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9であるビア電極6a〜6gのうちのビア電極6g、接続電極7e、線路電極8a、接続電極7f、ビア電極6h、ビア電極6lにより相互に接続された接続電極7j、7n、2層の線路電極8c、8e、ビア電極6jにより相互に接続された接続電極7h、7l、ビア電極6o、ビア電極6qにより相互に接続された接続電極7p、7r、2層の線路電極8g、8i、第2のグランド端子3bを繋ぐ、螺旋状電極により形成されている。
同様に、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bは、次の経路により形成されている。まず、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9であるビア電極6a〜6gのうちのビア電極6gが、接続電極7eに接続されている。次に、接続電極7eから、線路電極8bを経由して、接続電極7gに接続されている。次に、接続電極7gから、ビア電極6iを経由して、ビア電極6mにより相互に接続された接続電極7k、7oに接続されている。次に、ビア電極6mにより相互に接続された接続電極7k、7oから、線路電極8d、8fの2層を経由して、ビア電極6kにより相互に接続された接続電極7i、7mに接続されている。次に、ビア電極6kにより相互に接続された接続電極7i、7mから、ビア電極6pを経由して、ビア電極6rにより相互に接続された接続電極7q、7sに接続されている。次に、ビア電極6rにより相互に接続された接続電極7q、7sから、線路電極8h、8jの2層を経由して、第1のグランド端子3aに接続されている。
すなわち、第2インダクタL2bは、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9であるビア電極6a〜6gのうちのビア電極6g、接続電極7e、線路電極8b、接続電極7g、ビア電極6i、ビア電極6mにより相互に接続された接続電極7k、7o、2層の線路電極8d、8f、ビア電極6kにより相互に接続された接続電極7i、7m、ビア電極6p、ビア電極6rにより相互に接続された接続電極7q、7s、2層の線路電極8h、8j、第1のグランド端子3aを繋ぐ、螺旋状電極により形成されている。
中間段のLC並列共振器Re2のキャパシタC2は、絶縁体層1b、1c部分に形成されている。
キャパシタC2は、キャパシタ電極5aとグランド電極4との間に形成される容量により形成されている。
キャパシタ電極5aは、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9であるビア電極6a〜6gのうちのビア電極6aに接続されている。グランド電極4は、第1のグランド端子3aおよび第2のグランド端子3bに接続されている。
容量結合用のキャパシタC12は、絶縁体層1e〜1h部分に形成されている。キャパシタC12は、主に、キャパシタ電極5eと5iとを一方の組、キャパシタ電極5gと5kとを他方の組とし、両組の間に形成される容量により形成されている。そして、第2の入出力端子2bがキャパシタ電極5e、5iに接続されている。キャパシタ電極5g、5kは、接続電極7b、7cを経由して、容量結合用のキャパシタC11とキャパシタC12との接続点9に該当するビア電極6a〜6gに接続されている。
第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3は、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1と同様に、図1に示す絶縁体層1o〜1r部分からなる領域Xに形成されている。
インダクタL3は、次の経路により形成されている。まず、第2の入出力端子2bから、線路電極8p、8rの2層を経由して、ビア電極6xにより相互に接続された接続電極7y、7aaに接続されている。次に、ビア電極6xにより相互に接続された接続電極7y、7aaから、ビア電極6vを経由して、ビア電極6tにより相互に接続された接続電極7u、7wに接続されている。次に、ビア電極6tにより相互に接続された接続電極7u、7wから、線路電極8l、8nの2層を経由して、第2のグランド端子3bに接続されている。
すなわち、インダクタL3は、第2の入出力端子2b、2層の線路電極8p、8r、ビア電極6xにより相互に接続された接続電極7y、7aa、ビア電極6v、ビア電極6tにより相互に接続された接続電極7u、7w、2層の線路電極8l、8n、第2のグランド端子3bを繋ぐ、螺旋状電極により形成されている。
第2の入出力段のLC並列共振器Re3のキャパシタC3は、絶縁体層1d、1e部分に形成されている。
キャパシタC3は、キャパシタ電極5cと5eとの間に形成される容量により形成されている。そして、第2の入出力端子2bがキャパシタ電極5eに接続され、第1のグランド端子3aがキャパシタ電極5cに接続されている。
第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100は、等価回路において、中間段のLC並列共振器Re2のインダクタが、第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとに分割されている。そのため、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1と中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aとの磁気結合M1の強さと、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bと第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3と磁気結合M2の強さとを、容易に調整することができる。たとえば、両者を均等にすることが容易である。また、両者を独立して調整することも容易である。図3に、帯域通過フィルタ100を、積層体1(図3においては図示を省略している)を用いて構成した場合の、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1の螺旋状電極と、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aの螺旋状電極との位置関係、および、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bの螺旋状電極と、第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3の螺旋状電極との位置関係を示す。
また、併せて、インダクタL1の螺旋状電極を流れる電流の向きを矢印AL1、第1インダクタL2aの螺旋状電極を流れる電流の向きを矢印AL2a、第2インダクタL2bの螺旋状電極を流れる電流の向きを矢印AL2b、インダクタL3の螺旋状電極を流れる電流の向きを矢印AL3で示す。
さらに、インダクタL1と第1インダクタL2aとの磁気結合をM1、第2インダクタL2bとインダクタL3との磁気結合をM2で示す。
本実施形態の積層型の帯域通過フィルタ100においては、積層体1を積層方向から見た場合に、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1の螺旋状電極と、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aの螺旋状電極とが重なっているため、インダクタL1と第1インダクタL2aとの磁気結合M1が強い。同様に、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aの螺旋状電極と、第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3の螺旋状電極とが重なっているため、第2インダクタL2bとインダクタL3の磁気結合M2が強い。また、帯域通過フィルタ100においては、積層体1内において、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1の螺旋状電極を流れる電流の向きAL1と、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aの螺旋状電極を流れる電流の向きAL2aとが一致しているため、インダクタL1と第1インダクタL2aが発生する磁束の向きが同じとなり、磁気結合M1を強くすることができる。同様に、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bの螺旋状電極を流れる電流の向きAL2bと、第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3の螺旋状電極を流れる電流の向きAL3とが一致しているため、第2インダクタL2bとインダクタL3が発生する磁束の向きが同じとなり、磁気結合M2を強くすることができる。
また、帯域通過フィルタ100においては、積層体1内において、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1の螺旋状電極と、第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3の螺旋状電極とが、同一形状であり、かつ、積層体1の中心を積層方向に貫く仮想の軸(図示せず)を中心として、対称に形成されている。同様に、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aの螺旋状電極と、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bの螺旋状電極とが、同一形状であり、かつ、積層体1の中心を積層方向に貫く仮想の軸(図示せず)を中心として、対称に形成されている。したがって、帯域通過フィルタ100においては、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1と中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aのとの磁気結合M1の強さと、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bと第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3との磁気結合M2の強さとが均等になっている。なお、ここに均等とは、帯域通過フィルタ100の製造誤差等に起因するずれを除き、実質的に均等であることを意味する。
なお、帯域通過フィルタ100は、上述のとおり、中間段のLC並列共振器Re2のインダクタが、同一形状からなる、第1インダクタL2aの螺旋状電極と、第2インダクタL2bの螺旋状電極とに分割されている。したがって、帯域通過フィルタ100は、中間段のLC並列共振器Re2のインダクタが、1:1のインダクタンス値に2分割されていることになる。
以上の構造からなる、第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100は、第1の入出力段のLC並列共振器Re1のインダクタL1と中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aのとの磁気結合M1の強さと、中間段のLC並列共振器Re2の第2インダクタL2bと第2の入出力段のLC並列共振器Re3のインダクタL3との磁気結合M2の強さとが均等であるため、第1の入出力端子2a側の反射特性と、第2の入出力端子2b側の反射特性とが、反射量の大きい領域において一致している。その結果、帯域通過フィルタ100は、一方の入出力端子側と他方の入出力端子側とで、インピーダンスが良好に整合されている。
図4(A)に、帯域通過フィルタ100の通過特性と反射特性とを示す。また、図4(B)に、帯域通過フィルタ100のインピーダンスを示す。
図4(A)からわかるように、帯域通過フィルタ100は、所望帯域内において、第1の入出力端子2a側の反射特性と第2の入出力端子2b側の反射特性とが一致しており、優れた通過特性を備えている。
また、図4(B)からわかるように、帯域通過フィルタ100は、一方の入出力端子側と他方の入出力端子側とで、所望帯域内において、インピーダンスが良好に整合している。
比較のために、比較例にかかる帯域通過フィルタ600を用意した。帯域通過フィルタ600の分解斜視図を図5に、等価回路を図6に、通過特性と反射特性とを図7(A)に、インピーダンスを図7(B)に示す。
図5、図6に示すように、帯域通過フィルタ600は、図1、図2に示す第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100において、中間段のLC並列共振器Re2の第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとが形成されていた、絶縁体層1j〜1nからなる領域Yを、分割されていない中間段のLC並列共振器Re2のインダクタL2が形成された、絶縁体層11j〜11nからなる領域Zに置換えた。
帯域通過フィルタ600の他の構成は、帯域通過フィルタ100と同じにした。置換えた領域Zについて、以下に詳細に説明する。
絶縁体層11jは、両主面間を貫通してビア電極16aが形成され、一方の主面に、接続電極17a、17b、線路電極18aが形成されている。線路電極18aは、一端が接続電極17aに接続され、他端が接続電極17bに接続されている。ビア電極16aは、接続電極17aと、絶縁体層1iに形成されたビア電極6fとに接続されている。
絶縁体層11kは、両主面間を貫通してビア電極16bが形成され、一方の主面に、接続電極17c、17d、線路電極18bが形成されている。線路電極18bは、一端が接続電極17cに接続され、他端が接続電極17dに接続されている。ビア電極16bは、接続電極17cと、絶縁体層11jに形成された接続電極17bとに接続されている。
絶縁体層11lは、両主面間を貫通してビア電極16c、16dが形成され、一方の主面に、接続電極17e、17f、線路電極18cが形成されている。線路電極18cは、一端が接続電極17eに接続され、他端が接続電極17fに接続されている。ビア電極16cは、接続電極17eと、絶縁体層11kに形成されたビア電極16bとに接続されている。ビア電極16dは、接続電極17fと、絶縁体層11kに形成された接続電極17dとに接続されている。
絶縁体層11mは、両主面間を貫通してビア電極16eが形成され、一方の主面に、接続電極17g、線路電極18dが形成されている。線路電極18dは、一端が接続電極17gに接続され、他端が第1のグランド端子3aに接続されている。ビア電極16eは、接続電極17gと、絶縁体層11lに形成されたビア電極16dとに接続されている。
絶縁体層11nは、両主面間を貫通してビア電極16fが形成され、一方の主面に、接続電極17h、線路電極18eが形成されている。線路電極18eは、一端が接続電極17hに接続され、他端が第1のグランド端子3aに接続されている。ビア電極16fは、接続電極17hと、絶縁体層11mに形成されたビア電極16eとに接続されている。
比較例にかかる帯域通過フィルタ600の、中間段のLC並列共振器Re2の分割されていないインダクタL2は、ビア電極16a、接続電極17a、線路電極18a、接続電極17b、ビア電極16b、ビア電極16cにより相互に接続された接続電極17c、17e、2層の線路電極18b、18c、ビア電極16dにより相互に接続された接続電極17d、17f、ビア電極16e、ビア電極16fにより相互に接続された接続電極17
g、17h、2層の線路電極18d、18e、第1のグランド端子3aを繋ぐ、螺旋状電極により形成されている。
上述したように、中間段のインダクタが分割された本実施形態にかかる帯域通過フィルタ100は、図4(A)、(B)に示すように、磁気結合M1の強さと磁気結合M2の強さとが均一になっているため、第1の入出力端子2a側の反射特性と第2の入出力端子2b側の反射特性とが、所望帯域内において一致している。また、一方の入出力端子側と他方の入出力端子側とで、インピーダンスが良好に整合している。
これに対し、中間段のインダクタL2が分割されていない比較例にかかる帯域通過フィルタ600は、磁気結合M1の強さと磁気結合M2の強さとが均一になっておらず、図7(A)、(B)に示すように、第1の入出力端子2a側の反射特性と第2の入出力端子2b側の反射特性とが、所望帯域内において一致していない。また、一方の入出力端子側と他方の入出力端子側とで、インピーダンスが整合していない。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態にかかる帯域通過フィルタ200を図8に示す。図8は、帯域通過フィルタ200の等価回路図である。
帯域通過フィルタ200は、第1の入出力端子2aと、第2の入出力端子2bとを備える。
第1の入出力端子2aと第2の入出力端子2bとの間には、3個の容量結合用のキャパシタC11、C12、C13が接続されている。
帯域通過フィルタ200は、第1の入出力段のLC並列共振器Re1と、2個の中間段のLC並列共振器Re2、Re3と、第2の入出力段のLC並列共振器Re4とを備える。帯域通過フィルタ200は、上述した第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100に比べて、中間段のLC並列共振器の個数が多いため、通過帯域の広帯域化および高減衰化が可能になっている。
第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、インダクタL1とキャパシタC1とが並列に接続されたものからなる。第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、一端が第1の入出力端子2aとキャパシタC11との間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
1つ目の中間段のLC並列共振器Re2は、並列に接続された第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとが、キャパシタC2と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re2は、一端がキャパシタC11とキャパシタC12との接続点に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
2つ目の中間段のLC並列共振器Re3は、並列に接続された第1インダクタL3aと第2インダクタL3bとが、キャパシタC3と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re3は、一端がキャパシタC12とキャパシタC13との接続点に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
第2の入出力段のLC並列共振器Re4は、インダクタL4とキャパシタC4とが並列に接続されたものからなる。第2の入出力段のLC並列共振器Re4は、一端がキャパシタC13と第2の入出力端子2bとの間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
帯域通過フィルタ200においては、LC並列共振器Re1のインダクタL1と、LC並列共振器Re2の第1インダクタL2aとが磁気結合M1している。また、LC並列共振器Re2の第2インダクタL2bと、LC並列共振器Re3の第1インダクタL3aとが磁気結合M2している。また、LC並列共振器Re3の第2インダクタL3bと、LC並列共振器Re4のインダクタL4とが磁気結合M3している。帯域通過フィルタ200においては、LC並列共振器Re2のインダクタが、第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとに分割され、LC並列共振器Re3のインダクタが、第1インダクタL3aと第2インダクタL3bとに分割されているため、磁気結合M1、M2、M3の強さの調整が容易である。
たとえば、磁気結合M1の強さと磁気結合M3の強さを、容易に均等にすることができる。
また、磁気結合M1の強さ、磁気結合M2の強さ、磁気結合M3の強さを、独立して調整することができる。
また、積層体を用いて帯域通過フィルタ200を構成し、積層体を積層方向から見た場合において、インダクタL1を構成する螺旋状電極と第1インダクタL2aを構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、第2インダクタL2bを構成する螺旋状電極と第1インダクタL3aを構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、第2インダクタL3bを構成する螺旋状電極とインダクタL4を構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、磁気結合M1、M2、M3の強さを、それぞれ大きくすることができる。あるいは、その3組のうちの一部の組または全部の組において、個々の螺旋状電極が重ならないように配置し、重ならないようにした組により構成される磁気結合の強さを小さくすることができる。
また、積層体を用いて帯域通過フィルタ200を構成した場合に、インダクタL1を構成する螺旋状電極と第1インダクタL2aを構成する螺旋状電極との螺旋方向(旋回方向)、第2インダクタL2bを構成する螺旋状電極と第1インダクタL3aを構成する螺旋状電極との螺旋方向、第2インダクタL3bを構成する螺旋状電極とインダクタL4を構成する螺旋状電極との螺旋方向を、それぞれ一致させて、磁気結合M1、M2、M3の強さを、それぞれ大きくすることができる。あるいは、その3組のうちの一部の組または全部の組において、螺旋方向を相互に逆となるようにし、螺旋方向を逆にした組により構成される磁気結合の強さを小さくすることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態にかかる帯域通過フィルタ300を図9に示す。図9は、帯域通過フィルタ300の等価回路図である。
帯域通過フィルタ300は、第1の入出力端子2aと、第2の入出力端子2bとを備える。
第1の入出力端子2aと第2の入出力端子2bの間には、4個の容量結合用のキャパシタC11、C12、C13、C14が接続されている。
帯域通過フィルタ300は、第1の入出力段のLC並列共振器Re1と、3個の中間段のLC並列共振器Re2、Re3、Re4と、第2の入出力段のLC並列共振器Re5とを備える。帯域通過フィルタ300は、上述した第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100や、第2に実施形態にかかる帯域通過フィルタ200比べて、中間段のLC並列共振器の個数が多いため、通過帯域の広帯域化および高減衰化が可能になっている。
第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、インダクタL1とキャパシタC1とが並列に接続されたものからなる。第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、一端が第1の入出力端子2aとキャパシタC11との間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
1つ目の中間段のLC並列共振器Re2は、インダクタL2とキャパシタC2とが並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re2は、一端がキャパシタC11とキャパシタC12との間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
2つ目の中間段のLC並列共振器Re3は、並列に接続された第1インダクタL3aと第2インダクタL3bとが、キャパシタC3と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re3は、一端がキャパシタC12とキャパシタC13との接続点に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
3つ目の中間段のLC並列共振器Re4は、インダクタL4とキャパシタC4とが並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re4は、一端がキャパシタC13とキャパシタC14との間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
第2の入出力段のLC並列共振器Re5は、インダクタL5とキャパシタC5とが並列に接続されたものからなる。第2の入出力段のLC並列共振器Re5は、一端がキャパシタC14と第2の入出力端子2bとの間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
帯域通過フィルタ300においては、LC並列共振器Re1のインダクタL1と、LC並列共振器Re2のインダクタL2とが磁気結合M1している。また、LC並列共振器Re2のインダクタL2と、LC並列共振器Re3の第1インダクタL3aとが磁気結合M2している。また、LC並列共振器Re3の第2インダクタL3bと、LC並列共振器Re4のインダクタL4とが磁気結合M3している。さらに、LC並列共振器Re4のインダクタL4と、LC並列共振器Re5のインダクタL5とが磁気結合M4している。帯域通過フィルタ300においては、LC並列共振器Re3のインダクタが、第1インダクタL3aと第2インダクタL3bとに分割されているため、磁気結合M2と磁気結合M3の強さの調整が容易である。
たとえば、磁気結合M2の強さと磁気結合M3の強さとを、容易に均等にすることができる。
また、磁気結合M2の強さと磁気結合M3の強さとを、独立して調整することができる。
また、積層体を用いて帯域通過フィルタ300を構成し、積層体を積層方向から見た場合において、インダクタL2を構成する螺旋状電極と第1インダクタL3aを構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、第2インダクタL3bを構成する螺旋状電極とインダクタL4を構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、磁気結合M2、磁気結合M3の強さを、それぞれ大きくすることができる。あるいは、その一方または両方において、螺旋状電極と螺旋状電極とが重ならないように配置し、重ならないようにした螺旋状電極により構成される磁気結合の強さを小さくすることができる。
また、積層体を用いて帯域通過フィルタ300を構成した場合に、インダクタL2を構成する螺旋状電極と第1インダクタL3aを構成する螺旋状電極との螺旋方向、第2インダクタL3bを構成する螺旋状電極とインダクタL4を構成する螺旋状電極との螺旋方向を、それぞれ一致させて、磁気結合M2、磁気結合M3の強さを、それぞれ大きくすることができる。あるいは、その一方または両方において、螺旋方向を相互に逆となるようにし、螺旋方向を逆にした螺旋状電極により構成される磁気結合の強さを小さくすることができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態にかかる帯域通過フィルタ400を図10に示す。図10は、帯域通過フィルタ400の等価回路図である。
帯域通過フィルタ400は、第1の入出力端子2aと、第2の入出力端子2bとを備える。
第1の入出力端子2aと第2の入出力端子2bとの間には、4個の容量結合用のキャパシタC11、C12、C13、C14が接続されている。
帯域通過フィルタ400は、第1の入出力段のLC並列共振器Re1と、3個の中間段のLC並列共振器Re2、Re3、Re4と、第2の入出力段のLC並列共振器Re5とを備える。帯域通過フィルタ400は、上述した第1実施形態にかかる帯域通過フィルタ100や、第2に実施形態にかかる帯域通過フィルタ200比べて、中間段のLC並列共振器の個数が多いため、通過帯域の広帯域化および高減衰化が可能になっている。
第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、インダクタL1とキャパシタC1とが並列に接続されたものからなる。第1の入出力段のLC並列共振器Re1は、一端が第1の入出力端子2aとキャパシタC11との間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
1つ目の中間段のLC並列共振器Re2は、並列に接続された第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとが、キャパシタC2と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re2は、一端がキャパシタC11とキャパシタC12との接続点に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
2つ目の中間段のLC並列共振器Re3は、並列に接続された第1インダクタL3aと第2インダクタL3bとが、キャパシタC3と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re3は、一端がキャパシタC12とキャパシタC13との接続点に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
3つ目の中間段のLC並列共振器Re4は、並列に接続された第1インダクタL4aと第2インダクタL4bとが、キャパシタC4と並列に接続されたものからなる。中間段のLC並列共振器Re4は、一端がキャパシタC13とキャパシタC14との接続点に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
第2の入出力段のLC並列共振器Re5は、インダクタL5とキャパシタC5とが並列に接続されたものからなる。第2の入出力段のLC並列共振器Re5は、一端がキャパシタC14と第2の入出力端子2bとの間に接続され、他端がグランド端子に接続されている。
帯域通過フィルタ400においては、LC並列共振器Re1のインダクタL1と、LC並列共振器Re2の第1インダクタL2aとが磁気結合M1している。また、LC並列共振器Re2の第2インダクタL2bと、LC並列共振器Re3の第1インダクタL3aとが磁気結合M2している。また、LC並列共振器Re3の第2インダクタL3bと、LC並列共振器Re4の第1インダクタL4aとが磁気結合M3している。さらに、LC並列共振器Re4の第2インダクタL4bと、LC並列共振器Re5のインダクタL5とが磁気結合M4している。帯域通過フィルタ400においては、LC並列共振器Re2のインダクタが、第1インダクタL2aと第2インダクタL2bとに分割され、LC並列共振器Re3のインダクタが、第1インダクタL3aと第2インダクタL3bとに分割され、LC並列共振器Re4のインダクタが、第1インダクタL4aと第2インダクタL4bとに分割されているため、磁気結合M1、M2、M3、M4の強さの調整が容易である。
たとえば、磁気結合M2の強さと磁気結合M3の強さとを、容易に均一にすることができる。同様に、磁気結合M1の強さと磁気結合M4の強さとを、容易に均一にすることができる。
また、磁気結合M1、M2、M3、M4の強さを、独立して調整することができる。
また、積層体を用いて帯域通過フィルタ400を構成し、積層体を積層方向から見た場合において、インダクタL1を構成する螺旋状電極と第1インダクタL2aを構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、第2インダクタL2bを構成する螺旋状電極と第1インダクタL3aを構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、第2インダクタL3bを構成する螺旋状電極と第1インダクタL4aを構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、第2インダクタL4bを構成する螺旋状電極とインダクタL5を構成する螺旋状電極とを重なるように配置し、磁気結合M1、M2、M3、M4の強さを、それぞれ大きくすることができる。あるいは、その4組のうちの一部の組または全部の組において、螺旋状電極と螺旋状電極とが重ならないように配置し、重ならないようにした組により構成される磁気結合の強さを小さくすることができる。
また、積層体を用いて帯域通過フィルタ400を構成した場合に、インダクタL1を構成する螺旋状電極と第1インダクタL2aを構成する螺旋状電極との螺旋方向、第2インダクタL2bを構成する螺旋状電極と第1インダクタL3aを構成する螺旋状電極との螺旋方向、第2インダクタL3bを構成する螺旋状電極と第1インダクタL4aを構成する螺旋状電極との螺旋方向、第2インダクタL4bを構成する螺旋状電極とインダクタL5を構成する螺旋状電極との螺旋方向を、それぞれ一致させて、磁気結合M1、M2、M3、M4の強さを、それぞれ大きくすることができる。あるいは、その4組のうちの一部の組または全部の組において、螺旋方向を相互に逆となるようにし、螺旋方向を逆にした組により構成される磁気結合の強さを小さくすることができる。
以上、第1〜4実施形態にかかる帯域通過フィルタについて説明した。しかしながら、本発明がこれらの内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
たとえば、帯域通過フィルタに含まれるLC並列共振器の個数は任意であり、上述した個数には限定さない。
また、帯域通過フィルタの等価回路に、説明した以外のインダクタ、キャパシタ、その他の電子部品が付加されていても良い。
さらに、上記においては、帯域通過フィルタがセラミックなどからなる積層体を用いて構成されている場合があるが、積層体を用いることは本発明において必須ではなく、たとえば、基板上にキャパシタやインダクタを実装して本発明の帯域通過フィルタを構成するようにしても良い。
1・・・積層体
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k、1l、1m、1n、1o、1p、1q、1r、1s・・・絶縁体層
2a・・・第1の入出力端子
2b・・・第2の入出力端子
3a・・・第1のグランド端子
3b・・・第2のグランド端子
4・・・グランド電極
5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h、5i、5j、5k・・・キャパシタ電極
6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h、6i、6j、6k、6l、6m、6n、6o、6p、6q、6r、6s、6t、6u、6v、6w、6x・・・ビア電極
7a、7b、7c、7d、7e、7f、7g、7h、7i、7j、7k、7l、7m、7n、7o、7p、7q、7r、7s、7t、7u、7v、7w、7x、7y、7z、7aa・・・接続電極
8a、8b、8c、8d、8e、8f、8g、8h、8i、8j、8k、8l、8m、8n、8o、8p、8q、8r・・・線路電極
Re1、Re2、Re3、Re4、Re5・・・LC並列共振器
100、200、300、400・・・帯域通過フィルタ

Claims (11)

  1. 第1の入出力端子と、第2の入出力端子と、グランド端子と、インダクタとキャパシタとが並列に接続された複数個のLC並列共振器とを備え、
    前記複数個のLC並列共振器は、第1の入出力段のLC並列共振器と、少なくとも1個の中間段のLC並列共振器と、第2の入出力段のLC並列共振器とを含み、
    前記第1の入出力端子と前記第2の入出力端子との間には、順に、前記第1の入出力段のLC並列共振器、前記中間段のLC並列共振器、前記第2の入出力段のLC並列共振器の各一端が接続され、
    前記第1の入出力段のLC並列共振器、前記中間段のLC並列共振器、前記第2の入出力段のLC並列共振器の各他端が、前記グランド端子に接続され、
    隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタ同士が磁気結合した帯域通過フィルタであって、
    前記中間段のLC並列共振器の少なくとも1個は、前記インダクタが、第1インダクタと第2インダクタとに並列に分割され、
    前記第1インダクタが、一方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタと磁気結合し、前記第2インダクタが、他方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタと磁気結合した帯域通過フィルタ。
  2. 前記第1インダクタのインダクタンス値と前記第2インダクタのインダクタンス値とが1:1の比率である、請求項1に記載された帯域通過フィルタ。
  3. 前記中間段のLC並列共振器が1個であり、当該中間段のLC並列共振器の前記インダクタが前記第1インダクタと前記第2インダクタとに並列に分割された、3段の前記LC並列共振器を備えた、請求項1または2に記載された帯域通過フィルタ。
  4. 前記中間段のLC並列共振器が2個であり、当該2個の中間段のLC並列共振器の前記インダクタが、それぞれ前記第1インダクタと前記第2インダクタとに並列に分割された、4段の前記LC並列共振器を備えた、請求項1または2に記載された帯域通過フィルタ。
  5. 前記中間段のLC並列共振器が3個であり、当該3個の中間段のLC並列共振器のうち、中間に配置された前記中間段のLC並列共振器の前記インダクタが前記第1インダクタと前記第2インダクタとに並列に分割された、5段の前記LC並列共振器を備えた、請求項1または2に記載された帯域通過フィルタ。
  6. 前記中間段のLC並列共振器が3個であり、当該3個の中間段のLC並列共振器の前記インダクタが、それぞれ前記第1インダクタと前記第2インダクタとに並列に分割された、5段の前記LC並列共振器を備えた、請求項1または2に記載された帯域通過フィルタ。
  7. 複数の絶縁体層が積層された積層体を備え、
    前記LC並列共振器の前記インダクタは、前記積層体の所定の層間に形成された線路電極と、前記積層体の所定の前記絶縁体層を貫通して形成されたビア電極とで構成された、螺旋状電極により形成され、
    前記LC並列共振器の前記キャパシタは、前記積層体の所定の層間に形成されたキャパシタ電極により形成され、
    前記積層体を積層方向から見た場合に、前記中間段のLC並列共振器の前記第1インダクタの前記螺旋状電極が、等価回路上において一方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極と重なり、前記中間段のLC並列共振器の前記第2インダクタの前記螺旋状電極が、等価回路上において他方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極と重なっている、請求項1ないし6のいずれか1項に記載された積層型の帯域通過フィルタ。
  8. 前記第1インダクタの前記螺旋状電極と前記第2インダクタの前記螺旋状電極とが同一形状である、請求項7に記載された積層型の帯域通過フィルタ。
  9. 前記積層体を積層方向から見た場合に、
    前記中間段のLC並列共振器の前記第1インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが同一方向であり、
    前記中間段のLC並列共振器の前記第2インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが同一方向である、請求項7または8に記載された積層型の帯域通過フィルタ。
  10. 前記積層体を積層方向から見た場合に、
    前記中間段のLC並列共振器の前記第1インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが逆方向であり、
    前記中間段のLC並列共振器の前記第2インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが逆方向である、請求項7または8に記載された積層型の帯域通過フィルタ。
  11. 前記積層体を積層方向から見た場合に、
    前記中間段のLC並列共振器の前記第1インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが同一方向であり、かつ、前記中間段のLC並列共振器の前記第2インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが逆方向であるか、
    または、前記中間段のLC並列共振器の前記第1インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において一方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが逆方向であり、かつ、前記中間段のLC並列共振器の前記第2インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向と、等価回路上において他方に隣接する前記LC並列共振器の前記インダクタの前記螺旋状電極の旋回方向とが同一方向である、請求項7または8に記載された積層型の帯域通過フィルタ。
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