JP6428105B2 - ニッケルコバルトマンガン化合物及びその製造方法 - Google Patents

ニッケルコバルトマンガン化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、小粒径で粒径均一性が高く、且つ高密度(タップ密度)のニッケルコバルトマンガン化合物、特に、リチウムイオン二次電池の正極活物質の前駆体として用いられるニッケルコバルトマンガン化合物及びその製造方法に関する。
近年、携帯電話やノート型パソコン等の携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な非水系電解質二次電池の開発が強く望まれている。また、モーター駆動用電源等の大型の電池として、高出力の二次電池の開発も強く望まれている。
これらの要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、負極、正極、電解液等で構成され、負極活物質及び正極活物質として、リチウムを脱離及び挿入することが可能な材料が用いられている。
リチウムイオン二次電池については、現在、研究開発が盛んに行われているところであるが、その中でも、層状又はスピネル型のリチウム金属複合酸化物を正極材料に用いたリチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られるため、高いエネルギー密度を有する電池として実用化が進んでいる。
かかるリチウムイオン二次電池の正極材料として、現在、合成が比較的容易なリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)や、コバルトよりも安価なニッケルを用いたリチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)、マンガンを用いたリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)、リチウムニッケルマンガン複合酸化物(LiNi0.5Mn0.5)、リチウム過剰ニッケルコバルトマンガン複合酸化物(LiMnO−LiNiMnCo)等のリチウム複合酸化物が提案されている。
これらの正極活物質の中でも、近年、高容量で熱安定性に優れたリチウム過剰ニッケルコバルトマンガン複合酸化物が注目されている。この複合酸化物は、リチウムコバルト複合酸化物やリチウムニッケル複合酸化物等と同じく層状化合物である(例えば、非特許文献1参照。)。
ところで、リチウムイオン二次電池が良好な性能(高サイクル特性、低抵抗、高出力)を得る条件として、正極材料には、均一で適度な粒径を有した粒子によって構成されていることが要求されている。
つまり、正極材料の性能を向上させて、最終製品である高性能のリチウムイオン二次電池を製造する上では、正極材料を形成するリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物の原料となる化合物として、小粒径で粒径均一性が高く、且つ高密度(タップ密度)の粒子からなる化合物を使用することが必要となる。
かかる正極活物質の原料として用いるニッケルコバルトマンガン複合酸化物の前駆体としては、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載のニッケルコバルトマンガン複合水酸化物が挙げられる。これらの文献には、硫酸ニッケルと硫酸コバルトと硫酸マンガンとを含有する硫酸塩アンモニア水溶液を撹拌機にて撹拌しながら、それぞれ連続的に滴下し、反応槽内に水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、得られたスラリーを濾過して、水洗し、乾燥することにより、ニッケルコバルトマンガン複合酸化物粉体を得る方法が開示されている。
しかしながら、高性能のリチウムイオン二次電池を得るためには、更なる正極材料の性能の向上が求められている。
特開2011−105588号公報 特開2012−252964号公報
「リチウムイオン電池の高性能化:固溶体正極材料について」、FBテクニカルニュース、No.66、2011年1月、3〜10頁
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑み、小粒径で粒径均一性が高く、且つ、従来と比較して高密度(タップ密度)のニッケルコバルトマンガン化合物とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、リチウムイオン二次電池の正極材料のリチウム過剰ニッケルコバルトマンガン複合酸化物を製造するためのニッケルコバルトマンガン化合物について、鋭意検討を重ねた。その結果、本発明者は、ニッケルコバルトマンガン化合物に、一部が炭酸化されたニッケルコバルトマンガン複合水酸化物が含まれることで、その化合物の一次粒子の粒径が小さくなり、二次粒子の粒径均一性が高く、且つ高密度(タップ密度)となる知見を得た。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
即ち、上記目的を達成するための本発明にかかるニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法は、晶析反応により得られるニッケルコバルトマンガン化合物粒子からニッケルコバルトマンガン化合物を製造するニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法であって、ニッケルコバルトマンガン化合物は、一般式1:NiCoMn(OH)2+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、一般式2:NiCoMnCO3+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物(但し、式中において、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たし、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素である。)であり、ニッケルを含有する金属化合物、コバルトを含有する金属化合物及びマンガンを含有する金属化合物を含む混合水溶液と、アルカリ水溶液及び/又はアンモニウムイオン供給体を含有する反応前水溶液とを含む核生成反応水溶液に、炭酸ガスを吹き込みながら核生成を行う核生成工程と、核生成後の核生成反応水溶液を、液温25℃基準におけるpH値が6.5〜10.5となるように制御した粒子成長反応水溶液に、炭酸ガスを吹き込みながら核成長を行い、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得る粒子成長工程とを有することを特徴とする。
ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法では、炭酸ガスの吹き込み量が、添加金属の全モル量の1〜5倍であることが好ましく、核生成工程では、核生成反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度を、0g/L〜15g/Lの範囲内に維持し、粒子成長工程では、粒子成長反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度を、0g/L〜20g/Lの範囲内に維持することが好ましく、核生成後の核生成反応水溶液は、5分〜300分間エージングして粒子成長工程で用いることが好ましい。
粒子成長工程では、粒子成長反応水溶液として、核生成工程において形成された核を含有する核生成反応水溶液を、核を含有する核生成反応水溶液とは異なる水溶液に対して添加したものを用いることができ、また、核成長反応の開始前から核成長反応中の間の何れかで、粒子成長反応水溶液の液体成分の一部を排出することが好ましい。
核生成工程及び粒子成長工程では、核生成反応水溶液及び粒子成長反応水溶液の温度を、30℃以上に維持することが好ましい。
核生成工程では、混合水溶液に1種以上の添加元素を含む塩を溶解させた水溶液を添加した後に、又は、混合水溶液と1種以上の添加元素を含む塩を溶解させた水溶液とを同時に、アンモニウムイオン供給体を少なくとも含む反応前水溶液に添加して、核生成反応水溶液とすることができ、粒子成長工程で得られたニッケルコバルトマンガン化合物粒子を、1種以上の添加元素で被覆することが好ましい。
ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法では、添加元素の被覆方法は、所定のpHとなるように制御されたニッケルコバルトマンガン化合物粒子が懸濁した液中に、1種以上の添加元素を含む水溶液を添加して、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面に1種以上の添加元素を析出させる方法、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子と1種以上の添加元素を含む塩とが懸濁したスラリーを噴霧乾燥させる方法、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子と1種以上の添加元素を含む塩とを固相法で混合する方法等がある。
ニッケルコバルトマンガン化合物は、一般式1:NiCoMn(OH)2+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、一般式2:NiCoMnCO3+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物(但し、式中において、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たし、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素である。)で表され、複数の一次粒子が凝集して形成された略球状の二次粒子から構成されてなり、一次粒子は、平均粒径10nm〜100nmであり、二次粒子は、平均粒径が3μm〜10μmであり、粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/平均粒径〕が0.55以下であることを特徴とする。

ニッケルコバルトマンガン化合物では、1種以上の添加元素が、二次粒子の内部に均一に分布及び/又は二次粒子の表面を均一に被覆していることが好ましい。
本発明によれば、一次粒子が小粒径であって、二次粒子の粒径均一性が高く、且つ高密度(タップ密度)のニッケルコバルトマンガン化合物を得ることができる。
本発明にかかるニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法の一部の工程を示す図である。 実施例1の核生成工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(3000倍)を示す図である。 実施例1の粒子成長工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(1000倍)を示す図である。 実施例1の粒子成長工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(5000倍)を示す図である。 実施例4の粒子成長工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(1000倍)を示す図である。 実施例4の粒子成長工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(5000倍)を示す図である。 比較例1の粒子成長工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(1000倍)を示す図である。 比較例1の粒子成長工程で得られた粒子の電子顕微鏡観察像(5000倍)を示す図である。
本発明を適用した具体的な実施の形態(以下、「本実施の形態」という。)について、以下の順序で図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。
1.ニッケルコバルトマンガン化合物
1−1.組成
1−2.平均粒径
1−3.粒度分布
2.ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法
2−1.核生成工程
2−2.粒子成長工程
2−3.洗浄工程
2−4.乾燥工程
[1.ニッケルコバルトマンガン化合物]
本実施の形態にかかるニッケルコバルトマンガン化合物は、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、ニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物であり、微細な一次粒子が凝集して形成された略球状の二次粒子から構成されている。ニッケルコバルトマンガン化合物は、小粒径で粒径均一性が高く、且つ高密度(タップ密度)であるため、非水系電解質二次電池用正極活物質の原料(前駆体)として用いることができる。
<1−1.組成>
ニッケルコバルトマンガン化合物は、一般式1:NiCoMn(OH)2+a(但し、式中において、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たし、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素である。)で表されるニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、一般式2:NiCoMnCO3+a(但し、式中において、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たし、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素である。)で表されるニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物である。
(添加元素)
ニッケルコバルトマンガン化合物は、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素が、所定の原子数比tの範囲内で、二次粒子の内部に均一に分布及び/又は二次粒子の表面を均一に被覆していることが好ましい。
ニッケルコバルトマンガン化合物は、ニッケルコバルトマンガン化合物を非水系電解質二次電池の正極活物質の前駆体として用いた場合に、サイクル特性や出力特性等の電池特性を向上させるために、1種以上の添加元素を添加するものである。ニッケルコバルトマンガン化合物では、添加元素の原子数比tが0.1を超えると、酸化還元反応(Redox反応)に貢献する金属元素が減少し、電池容量が低下するため好ましくない。従って、添加元素は、原子数比tで0≦t≦0.1の範囲内となるように調整する。
ニッケルコバルトマンガン化合物では、上述した原子数比tの範囲内で、1種以上の添加元素を、内部に均一に分布及び/又は表面に均一に被覆させることで、化合物全体で電池特性を向上させる効果を得ることができる。このため、ニッケルコバルトマンガン化合物では、1種以上の添加元素の添加量が少量であっても、電池特性を向上させる効果が得られると共に、電池容量の低下を抑制することができる。更に、ニッケルコバルトマンガン化合物では、より少ない1種以上の添加元素の添加量で、電池特性を向上させる効果を得るために、化合物内部より化合物表面における1種以上の添加元素の濃度を高めることが好ましい。
<1−2.平均粒径>
ニッケルコバルトマンガン化合物の一次粒子は、その平均粒径が10nm〜100nmである。ニッケルコバルトマンガン化合物では、ニッケルコバルトマンガン化合物の一次粒子を10nm〜100nmとすることで、所定の平均粒径を有する略球状の二次粒子を形成することができる。
ニッケルコバルトマンガン化合物の一次粒子が10nm未満であると、比表面積の増加に伴い表面エネルギーが急激に増大し、略球状の二次粒子の形成に凝集抑制策を講じる必要が出てくるので好ましくない。一方、ニッケルコバルトマンガン化合物の一次粒子が100nmを超えると、表面エネルギーの低下により、略球状の二次粒子を形成し難くなるので好ましくない。
ニッケルコバルトマンガン化合物の二次粒子は、その平均粒径が2μm〜10μmである。ニッケルコバルトマンガン化合物では、二次粒子の平均粒径を2μm〜10μmとすることで、例えば、ニッケルコバルトマンガン化合物を原料とすることにより得られる正極活物質を、所定の平均粒径に調整することができる。
これにより、上述の正極活物質を用いた非水系電解質二次電池において、正極の充填密度が高く、電池容量及び出力特性を向上させることができる。このように、ニッケルコバルトマンガン化合物の二次粒子の平均粒径は、得られる正極活物質の粒径と相関するため、この正極活物質を正極材料に用いた電池の特性に影響するものである。
ニッケルコバルトマンガン化合物の二次粒子の平均粒径が2μm未満であると、得られる正極活物質の平均粒径も小さくなり、正極の充填密度が低下して、容積あたりの電池容量が低下する。逆に、ニッケルコバルトマンガン化合物の二次粒子の平均粒径が10μmを超えると、得られる正極活物質の比表面積が低下して、電解液との界面が減少することにより、正極の抵抗が上昇して電池の出力特性が低下する。
<1−3.粒度分布>
ニッケルコバルトマンガン化合物は、その粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/平均粒径〕が0.55以下である。
正極活物質の粒度分布は、原料であるニッケルコバルトマンガン化合物の影響を強く受けるため、その化合物中に微粒子及び/又は粗大粒子(大径粒子)が混入していると、正極活物質にも同様の粒子が存在するようになる。即ち、ニッケルコバルトマンガン化合物では、〔(d90−d10)/平均粒径〕が0.55を超えて粒度分布の範囲が広い状態にあると、正極活物質にも微粒子及び/又は粗大粒子が存在するようになる。
ニッケルコバルトマンガン化合物中に、微粒子が多く存在する正極活物質を用いて正極を形成した場合には、微粒子の局所的な反応に起因して発熱する可能性があり、電池の安全性が低下すると共に、微粒子が選択的に劣化するため、電池のサイクル特性が悪化してしまう。また、ニッケルコバルトマンガン化合物中に、粗大粒子が多く存在する正極活物質を用いて正極を形成した場合には、電解液と正極活物質との反応面積が十分に取れず、反応抵抗の増加により電池出力が低下する。
よって、ニッケルコバルトマンガン化合物において、〔(d90−d10)/平均粒径〕を0.55以下とすることで、これを前駆体として用いて得られる正極活物質も粒度分布の範囲が狭い状態となり、その粒子径を均一化することができる。
なお、粒度分布の広がりを示す指標〔(d90−d10)/平均粒径〕において、d10は、各粒径における粒子数を粒径の小さい側から累積し、その累積体積が全粒子の合計体積の10%となる粒径を意味している。また、d90は、d10と同様に粒子数を累積し、その累積体積が全粒子の合計体積の90%となる粒径を意味している。
ここでは、平均粒径、d10及びd90を求める方法は特に限定されないが、例えば、レーザー光回折散乱式粒度分析計で測定した体積積算値から求めることができる。また、平均粒径としてはd50を用い、d90と同様に累積体積が全粒子体積の50%となる粒径を用いればよい。
以上のようなニッケルコバルトマンガン化合物は、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、ニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物であり、微細な一次粒子が凝集して形成された略球状の二次粒子から構成されており、小粒径で粒子均一性が高く、且つ密度(タップ密度)の高いものとすることができる。従って、このようなニッケルコバルトマンガン化合物は、非水系電解質二次電池の正極活物質の原料として特に適しており、優れた安全性を有し、小型化、高出力化が可能となる。
[2.ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法]
本実施の形態にかかるニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法(以下、単に「化合物の製造方法」と呼称する場合もある。)では、晶析反応によってニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得た後に、その化合物粒子を洗浄及び乾燥することで、ニッケルコバルトマンガン化合物を製造する。より詳細には、化合物の製造方法は、図1に示すように、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核生成を行う(A)核生成工程と、核生成工程において生成された核を成長させる(B)粒子成長工程とを有している。
従来の連続晶析法では、核生成反応と粒子成長反応とが同じ反応槽内において同時に進行するため、得られる化合物粒子の粒度分布が広範囲となっていた。これに対して、化合物粒子の製造方法は、主として核生成反応が生じる時間(核生成工程)と、主として粒子成長反応が生じる時間(粒子成長工程)とを明確に分離することにより、両工程を同じ反応槽内で行ったとしても、狭い粒度分布を持つ化合物粒子を得ることができる点に特徴がある。加えて、化合物粒子の製造方法は、晶析反応時に炭酸ガスを吹き込むことにより、得られる化合物粒子の結晶サイズを制御することができ、更に、晶析反応時のアンモニウムイオン濃度を低くすることができる点に特徴がある。
<2−1.核生成工程>
まず、核生成工程について、図1を参照して説明する。図1に示すように、核生成工程では、反応槽において反応前水溶液と混合水溶液とをそれぞれ作製し、反応前水溶液を作製した反応槽内に混合水溶液を供給し、更に炭酸ガスを吹き込むことにより、核生成反応水溶液を生成して核生成反応を行う。なお、核生成工程では、必要に応じて、混合水溶液を作製した反応槽内に反応前水溶液を供給し、更に炭酸ガスを吹き込んで核生成反応水溶液を生成してもよい。
核生成工程では、反応前水溶液を作製した反応槽内に混合水溶液を供給することにより、核生成反応水溶液中で、連続して新しいニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核生成が継続される。そして、核生成工程では、核生成反応水溶液中に所定の量の核が生成されたところで、核生成反応を終了する。核生成工程では、核生成反応水溶液中に所定量の核が生成したか否かは、混合水溶液に含まれる金属塩の量によって判断する。
核生成工程では、核生成反応を完結させて核生成反応液中の成分を安定させるために、混合水溶液の供給を停止してエージングすることが好ましい。エージングの時間は、5分〜300分程度とすることが好ましく、10分〜60分程度であることがより好ましい。
(反応前水溶液)
核生成工程では、反応槽に、アルカリ水溶液及び/又はアンモニウムイオン供給体と水とを供給し、これらを混合して反応前水溶液を生成する。
アルカリ水溶液としては、反応前水溶液の生成に用いることができ、核生成反応水溶液のpH値を調整することができれば特に限定されるものではなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液を用いることができる。核生成工程では、アルカリ金属水酸化物を直接、反応槽内に供給して核生成反応水溶液を作製してもよいが、核生成反応水溶液のpH値の制御の容易さから、水溶液として反応槽内に供給して核生成反応水溶液を作製することが好ましい。
核生成工程では、少なくとも、アルカリ水溶液、アンモニウムイオン供給体の何れかを反応槽内に供給して反応前水溶液を形成すればよく、どちらを供給してもニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核を生成することができる。なお、アンモニウムイオン供給体としては、アンモニア水溶液等が挙げられる。
アルカリ水溶液及び/又はアンモニウムイオン供給体を反応槽内に供給する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、核生成反応水溶液を十分に撹拌しながら、定量ポンプ等の流量制御が可能なポンプで、核生成反応水溶液のpH値が所定の範囲に保持されるように、添加すればよい。
(混合水溶液)
核生成工程では、反応前水溶液の反応槽とは別の反応槽中で、複数の金属化合物を所定の割合でそれぞれ水に溶解し、混合水溶液を生成する。
核生成工程では、目的とするニッケルコバルトマンガン化合物粒子の作製に必要な金属を含有する金属化合物として、水溶性の金属化合物を用いることが好ましく、水溶性金属化合物としては、硝酸塩、硫酸塩、塩酸塩等が挙げられ、例えば、硫酸ニッケル、硫酸コバルト、硫酸マンガン等が好適に利用される。
ニッケルコバルトマンガン化合物粒子中の各金属の組成比は、混合水溶液中の各金属の組成比と同様となる。よって、核生成工程では、混合水溶液中の各金属の組成比が、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子中における各金属の組成比と同じ組成比となるように、水に溶解させる各金属化合物の割合を調節して、混合水溶液を生成する。
ニッケルコバルトマンガン化合物粒子中の各金属の組成比は、ニッケルの原子数比をx、コバルトの原子数比をy、マンガンの原子数比z、後述する1種以上の添加元素の原子数比をtとしたときに、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たす。
核生成工程では、必要に応じて、1種以上の添加元素を含む化合物を所定の割合で混合して、混合水溶液を生成することもできる。核生成工程では、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素を含む水溶性の化合物を用いることが好ましく、例えば、硫酸チタン、ペルオキソチタン酸アンモニウム、シュウ酸チタンカリウム、硫酸バナジウム、バナジン酸アンモニウム、硫酸クロム、クロム酸カリウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、シュウ酸ニオブ、モリブデン酸アンモニウム、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸アンモニウム等を用いることができる。
1種以上の添加元素は、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子における二次粒子の内部に均一に分布及び/又は二次粒子の表面を均一に被覆されていることが好ましい。1種以上の添加元素を、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の内部に均一に分散させるためには、混合水溶液に、上述した1種以上の添加元素を含有する化合物を添加すればよい。これにより、核生成工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の内部に、1種以上の添加元素を均一に分散させた状態で共沈させることができる。
一方、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面を、1種以上の添加元素で被覆するためには、例えば、1種以上の添加元素を含んだ水溶液でニッケルコバルトマンガン化合物粒子をスラリー化し、そのスラリーを生成した反応槽内に、後述する所定のpHとなるように制御しつつ、1種以上の添加元素を含む水溶液を添加して、晶析反応により、1種以上の添加元素を、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面に析出させる。
これにより、核生成工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面を、1種以上の添加元素で均一に被覆することができる。なお、核生成工程では、1種以上の添加元素を含んだ水溶液に替えて、1種以上の添加元素を含んだアルコキシド溶液を用いてもよい。
また、核生成工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子に対して、1種以上の添加元素を含んだ水溶液又はスラリーを吹き付けて乾燥させることによっても、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面を、1種以上の添加元素で被覆することができる。
更に、核生成工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子と、1種以上の添加元素を含む塩が懸濁したスラリーとを噴霧乾燥させる方法や、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子と、1種以上の添加元素を含む塩とを固相法で混合する方法等により、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面を、1種以上の添加元素で被覆することができる。
なお、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面を、1種以上の添加元素で被覆する場合には、混合水溶液中に存在する1種以上の添加元素イオンの原子数比を被覆する量だけ少なくしておくことで、得られるニッケルコバルトマンガン化合物粒子の金属イオンの原子数比と一致させることができる。また、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面を、1種以上の添加元素で被覆する工程は、加熱した後のニッケルコバルトマンガン化合物粒子に対して行ってもよい。
混合水溶液の濃度は、金属化合物の合計で1mol/L〜2.6mol/Lとし、1.5mol/L〜2.2mol/Lとすることが好ましい。混合水溶液の濃度が1mol/L未満では、反応槽当たりの晶析物量が少なくなるため、生産性が低下して好ましくない。一方、混合水溶液の濃度が2.6mol/Lを超えると、常温での飽和濃度を超えるため、結晶が再析出して設備の配管を詰まらせる等の危険がある。
なお、核生成工程では、金属化合物を、必ずしも混合水溶液として反応槽に供給しなくてもよい。例えば、複数の金属化合物を混合することで、特定の金属化合物同士が反応して不要な化合物が生成される場合には、全金属化合物を含む水溶液の合計の濃度が、上述した混合水溶液の濃度の範囲内となるように、個別に金属化合物を含む水溶液を調製して、調整した個々の金属化合物を含む水溶液を、所定の割合で同時に反応槽内に供給してもよい。
(炭酸ガス)
核生成工程では、反応前水溶液及び混合水溶液が供給された反応槽中に、炭酸ガスを吹き込んで核生成反応水溶液を生成する。これにより、核生成工程では、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物の一部を炭酸化して、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物とニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物を得ることができる。
核生成工程では、核生成反応中における炭酸ガスの供給により、従来の方法により得られる板状のニッケルコバルトマンガン複合水酸化物粒子と比べて密な二次粒子が得られ、タップ密度の向上に寄与する。即ち、核生成工程では、得られた複合物において微細な一次粒子が得られ、一次粒子が凝集して形成された略球状の二次粒子の高密度化(タップ密度)を図ることができる。
核生成工程では、核生成反応中における炭酸ガスの供給量を、混合水溶液中に添加する金属の全モル量の1倍〜5倍とすることが好ましい。炭酸ガスの供給量が混合水溶液中に添加する金属の全モル量の1倍を下回った場合には、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物の一部を炭酸化するのに不十分であるので好ましくない。一方、炭酸ガスの供給量が混合水溶液中に添加する金属の全モル量の5倍を超えて添加しても反応には寄与せず炭酸ガスとして放出するのみであり、また、液が酸性化するためpH調整用のアルカリ溶液が多量に必要となり、コスト高となる。更には、アルカリ溶液として苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)を用いた場合には、多量に添加することとなり不純物となるナトリウムの残存量が多くなる可能性があるので好ましくない。
つまり、核生成工程では、炭酸ガスの供給量が上述した範囲から外れた場合には、得られた複合物において、所定の粒径の微細な一次粒子を得ることができず、この一次粒子が凝集して形成された二次粒子の高密度化を図ることが困難となる。従って、このようなニッケルコバルトマンガン化合物粒子を非水系電解質二次電池の正極活物質の前駆体として用いた場合に、サイクル特性や出力特性等の電池特性を向上させることが不十分となる。
核生成工程では、炭酸ガスを通常の方法で核生成反応が完了するまで吹き込む。炭酸ガスを吹き込む際に、例えば、微細な泡状等にすると配管が詰まるので好ましくない。
(核生成反応水溶液)
核生成工程では、反応前水溶液及び混合水溶液が供給された反応槽中に、炭酸ガスを吹き込んで核生成反応水溶液を生成する。
核生成反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、0g/L〜15g/Lの範囲内で一定値に保持することが好ましい。アンモニウムイオン濃度が15g/Lを超えると、アンモニア錯体を形成することで金属イオンの溶解度が大きくなり過ぎ、核生成反応水溶液中に残存する金属イオン量が増えて、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の組成のずれ等が起こる場合がある。
核生成反応後に得られたニッケルコバルトマンガン化合物粒子は、アンモニウムイオン濃度が低いほどタップ密度が高くなる傾向にあるが、粒度分布は広がる傾向にある。従って、最適なアンモニウムイオン濃度は、タップ密度と粒度分布の広がりを勘案して決定される。
核生成工程では、アンモニウムイオン濃度が変動すると、金属イオンの溶解度が変動し、均一なニッケルコバルトマンガン化合物粒子が形成されないため、一定値に保持することが好ましい。例えば、アンモニウムイオン濃度は、上限と下限の幅を5g/L程度として所望の濃度に保持することが好ましい。従って、核生成反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、アンモニウムイオン供給体の供給量を調整することにより、0g/L〜15g/Lとなるように調節することが好ましい。
反応前水溶液の形成にアンモニウムイオン供給体に替えて、アルカリ水溶液を用いた場合には、核生成反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は0g/Lとなるので、核生成反応水溶液中のpH値を、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核生成における指標とする。この場合では、アルカリ水溶液の供給量により、液温25℃基準における核生成反応水溶液のpH値が6.5〜10.5、好ましくは6.8〜9.5となるように制御する。
なお、核生成工程では、核生成反応水溶液中のpH値、アンモニウムイオン濃度については、それぞれ一般的なpH計、イオンメータによって測定することが可能である。
核生成反応水溶液の温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃〜60℃となるように調節する。核生成反応水溶液の温度が30℃未満の場合には、溶解度が低いため、核発生が起こりやすく制御が難しくなる。一方、核生成反応水溶液の温度が60℃を超えると、炭酸ガスが核生成反応水溶液に溶け込まなくなるため、ニッケルコバルトマンガン複合水酸化物の炭酸化の反応が大幅に阻害される。従って、核生成反応水溶液の温度は、30℃〜60℃となるように調節することが好ましい。
核生成工程では、晶析反応を終えた時点(後述する粒子成長工程後)での晶析物の濃度が、概ね30g/L〜200g/L、好ましくは80g/L〜150g/Lになるように、金属化合物や1種以上の添加元素を含む化合物等を供給することが望ましい。晶析物の濃度が30g/L未満の場合には、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子における一次粒子の凝集が不十分となる。一方、晶析物の濃度が200g/Lを超える場合には、添加する混合水溶液の反応槽内での拡散が十分でなく、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の成長に偏りが生じることがある。
核生成工程では、生成するニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核の量は、特に限定されるものではないが、粒度分布の良好なニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得るためには、全体量、つまり、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得るために供給する全金属塩の0.1%〜10%とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましい。
<2−2.粒子成長工程>
次に、粒子成長工程について、図1を参照して説明する。図1に示すように、粒子成長工程では、核生成工程で得られた核生成反応水溶液のpH値が所定の範囲となるように調整し、更に炭酸ガスを反応槽内に吹き込むことにより、粒子成長反応水溶液を生成して粒子成長反応を行い、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得る。
粒子成長工程では、核生成反応水溶液のpH値の制御を、アルカリ水溶液の供給量を調整することにより行う。なお、ここで用いるアルカリ水溶液は、核生成工程と同様にして、アルカリ金属水酸化物の水溶液を利用することができる。
粒子成長工程では、アルカリ水溶液を反応槽内に供給することによるニッケルコバルトマンガン化合物粒子の成長に伴って、粒子成長反応水溶液のpH値及びアンモニウムイオン濃度が変化するので、これらの数値を適正範囲に戻す必要がある。そのため、粒子成長工程では、粒子成長反応水溶液に、必要に応じて、混合水溶液、アルカリ水溶液、アンモニウムイオン供給体の何れかを供給して、粒子成長反応水溶液のpH値及びアンモニウムイオン濃度が所定の範囲を維持するように制御する。
その後、粒子成長工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子が所定の粒径まで成長した時点で、粒子成長反応を終了する。なお、粒子成長工程では、予備試験により、核生成工程と粒子成長工程の各工程におけるそれぞれの反応水溶液への金属塩の添加量と、得られるニッケルコバルトマンガン化合物粒子の粒径との関係を求めておけば、各工程での金属塩の添加量から、粒子成長反応の終了時を容易に判断することができる。
(pH値)
粒子成長工程では、粒子成長反応水溶液のpH値が、液温25℃基準で6.5〜10.5、好ましくは6.8〜9.5の範囲となるように制御する必要がある。粒子成長反応水溶液のpH値が10.5を超える場合には、不純物カチオンが残留しやすくなるため、好ましくない。また、粒子成長反応水溶液のpH値が6.5未満では、不純物アニオンが残留しやすくなるため、好ましくない。
即ち、粒子成長工程では、上述の範囲に粒子成長反応水溶液のpH値を制御することで、不純物残量の少ないニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得ることができる。なお、pH値の変動幅は、設定値の上下0.2以内とすることが好ましい。粒子成長反応水溶液のpH値の変動幅が大きい場合には、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の成長が一定とならず、粒度分布の範囲の狭い均一な化合物粒子が得られない場合がある。
(アンモニウムイオン濃度)
粒子成長反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、0g/L〜20g/Lの範囲内で一定値に保持することが好ましい。アンモニウムイオン濃度が20g/Lを超えると、均質にニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核を成長させることができなくなる場合がある。また、アンモニウムイオン濃度が変動すると、金属イオンの溶解度が変動し、均一な化合物粒子の核の成長が阻害されるため、一定値に保持することが好ましい。なお、アンモニウムイオン濃度の下限値は、必要に応じて適宜調整することができ、特に限定されない。従って、反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度は、アンモニウムイオン供給体の供給量を調整することにより、0g/L〜20g/Lとなるように調節することが好ましい。
なお、粒子成長工程では、上述した通り、粒子成長反応水溶液のpH値及び粒子成長反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度については説明したが、炭酸ガスの添加量、混合水溶液の濃度、粒子成長反応時の温度等の条件は、核生成工程と実質的に同一であるので、ここでの説明は省略する。
(粒径制御)
ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の粒径は、粒子成長反応の時間により制御することができる。即ち、粒子成長工程では、所望の粒径に成長するまで粒子成長反応を継続すれば、所望の粒径を有するニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得ることができる。
また、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の粒径は、粒子成長工程のみならず、核生成工程のpH値の制御と核生成のために投入した原料の供給量でも制御することができる。即ち、核生成工程において、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核の生成時における核生成反応水溶液のpH値を高pH値側にシフトさせることにより、又は、核生成時間を長くして投入する原料の供給量を増やすことにより、生成するニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核の数を多くする。
これにより、粒子成長工程を同条件とした場合でも、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核生成数を増加させるように制御することで、その粒径を小さくすることができる。一方、化合物の製造方法では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の核生成数を減少させるように制御することで、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の粒径を大きくすることができる。
(製造設備)
化合物の製造方法では、粒子成長工程における反応が完了するまで生成物であるニッケルコバルトマンガン化合物粒子を回収しない方式の装置を用いる。そのような装置としては、例えば、撹拌機が設置された通常に用いられるバッチ反応槽等である。化合物の製造方法において、かかる装置を採用すると、一般的なオーバーフローによって生成物を回収する連続晶析装置のように、成長中の粒子がオーバーフロー液と同時に回収されるという問題が生じないため、粒度分布が狭く、粒径の揃った粒子を得ることができる。
また、化合物の製造方法では、反応雰囲気を制御する必要があるため、密閉式の装置等の雰囲気を制御することが可能な装置を用いる。化合物の製造方法では、このような装置を用いることで、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を、上述した通りの構造のものとすることができると共に、核生成反応や粒子成長反応をほぼ均一に進めることができるので、粒度分布の優れた粒子、即ち、粒度分布の範囲の狭い粒子を得ることができる。
以上のように、化合物の製造方法における核生成工程では、核生成が優先して起こり、核の成長は殆ど生じず、逆に、粒子成長工程では、核成長のみが生じ、殆ど新しい核は生成されない。このため、核生成工程では、粒度分布の範囲が狭く均質な核を形成させることができ、また、粒子成長工程では、均質に核を成長させることができる。従って、化合物の製造方法では、粒度分布の範囲が狭く、均質なニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得ることができる。
化合物の製造方法では、両工程において、金属イオンは、核又は複合物粒子となって晶出するので、それぞれの反応水溶液中の金属成分に対する液体成分の割合が増加する。この場合、見かけ上、供給する混合水溶液の濃度が低下したようになり、特に粒子成長工程において、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子が十分に成長しない可能性がある。
このため、化合物の製造方法では、両工程におけるそれぞれの反応水溶液中の液体成分の増加を抑制するため、粒子成長工程の開始時点から途中までの間の何れかで、粒子成長反応水溶液中の液体成分の一部を反応槽外に排出することが好ましい。例えば、化合物の製造方法では、粒子成長反応水溶液に対する混合水溶液、アルカリ水溶液、アンモニウムイオン供給体の供給及び撹拌を停止して、核やニッケルコバルトマンガン化合物粒子を沈降させて、粒子成長反応水溶液の上澄み液を排出する。
これにより、ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法では、粒子成長反応水溶液における混合水溶液の相対的な濃度を高めることができる。そして、混合水溶液の相対的な濃度が高い状態で、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を成長させることができるので、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の粒度分布をより狭めることができ、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の二次粒子全体としての密度も高めることができる。
また、化合物の製造方法では、核生成工程が終了した核生成反応水溶液のpHを調整して粒子成長反応水溶液を形成して、核生成工程から引き続いて粒子成長工程を行っているので、粒子成長工程への移行を迅速に行うことができるという利点がある。なお、それぞれの反応水溶液のpH値は、金属化合物を構成する酸と同種の無機酸、例えば、硫酸塩の場合、硫酸をそれぞれの反応水溶液に添加することでも調整することができる。
化合物の製造方法では、核生成工程と粒子成長工程との分離を、より確実に行うことができるので、各工程におけるそれぞれの反応水溶液の状態を、各工程に最適な条件とすることができる。特に、粒子成長工程の開始時点から、粒子成長反応水溶液のpHを最適な条件とすることができる。粒子成長工程で形成されるニッケルコバルトマンガン化合物粒子を、より粒度分布の範囲が狭く、且つ、均質なものとすることができる。
化合物の製造方法では、粒子成長反応水溶液として、核生成工程において形成された核を含有する核生成反応水溶液を、核生成反応水溶液とは異なる水溶液に対して添加したものを用いることができる。例えば、化合物の製造方法では、核生成反応水溶液とは別に、粒子成長工程に適したpH値、アンモニウムイオン濃度に調整された成分調整水溶液を形成しておき、この成分調整水溶液に、別の反応槽で核生成反応を行って生成した核を含有する核生成反応水溶液を添加して粒子成長反応水溶液とし、この粒子成長反応水溶液において粒子成長反応を行ってもよい。
化合物の製造方法では、この場合、核生成工程と粒子成長工程の分離をより確実に行うことができるので、各工程における反応水溶液の状態を、各工程に最適な条件とすることができる。特に、化合物の製造方法では、粒子成長工程を開始する初期から、粒子成長反応水溶液のpH値を最適な条件とすることができる。
<2−3.洗浄工程>
洗浄工程では、上述した通りの粒子成長工程で得られたニッケルコバルトマンガン化合物粒子を含むスラリーを洗浄する。まず、洗浄工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を含むスラリーを濾過した後、水洗し、再度濾過する。濾過は、通常用いられる方法で行えばよく、例えば、遠心機、吸引濾過機が用いられる。
水洗は、通常行われる方法で行えばよく、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子に含まれる余剰の塩を除去できればよい。水洗で用いる水は、不純物の混入を防止するため、可能な限り不純物の含有量が少ない水を用いることが好ましく、純水を用いることがより好ましい。
<2−4.乾燥工程>
乾燥工程では、洗浄工程で洗浄したニッケルコバルトマンガン化合物粒子を乾燥する。まず、乾燥工程では、例えば、乾燥温度を100℃〜230℃として、洗浄済みのニッケルコバルトマンガン化合物粒子を乾燥する。この乾燥を終えると、乾燥工程では、ニッケルコバルトマンガン化合物を得ることができる。
以上の通り説明した化合物の製造方法では、主として核生成反応が生じる時間(核生成工程)と、主として粒子成長反応が生じる時間(粒子成長工程)とを明確に分離することにより、両工程を同じ反応槽内で行ったとしても、狭い粒度分布を持つニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得ることができる。加えて、ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法では、晶析反応時に炭酸ガスを吹き込むことにより、得られる化合物粒子の結晶サイズを制御することができ、更に、晶析反応時のアンモニウムイオン濃度を低くすることができる。
従って、ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法では、一次粒子が小粒径であって、二次粒子の粒径均一性が高く、且つ高密度(タップ密度)のニッケルコバルトマンガン化合物を得ることができる。
また、化合物の製造方法では、反応雰囲気の制御と反応溶液のpHの調整をするだけで、1つの反応槽内において核生成工程と粒子成長工程を分離して行うことができる。従って、ニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法は、容易で且つ大規模生産に適したものであることから、その工業的価値はきわめて大きいといえる。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。なお、全ての実施例及び比較例を通じて、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の作製には、市販の試薬品を使用した。
(実施例1)
実施例1では、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を、以下のようにして作製した。
<核生成工程>
まず、核生成工程では、反応槽(5L)内に、水を約1Lの量まで入れて撹拌しながら、槽内温度を40℃に設定した。このときの反応槽内は、大気雰囲気(酸素濃度:21容量%)とした。核生成工程では、この反応槽内の水に、25質量%アンモニア水を適量加えて、反応液中のアンモニウムイオン濃度を15g/Lに調節して反応前水溶液とした。
次に、核生成工程では、硫酸ニッケル、硫酸コバルト及び硫酸マンガンを水に溶かして、2.0mol/Lの混合水溶液を調製した。核生成工程では、この混合水溶液における各金属の元素モル比が、Ni:Co:Mn=0.167:0.167:0.666となるように調整した。
核生成工程では、この混合水溶液を、反応槽内の反応前水溶液に10mL/min.の割合で40mLを加えると同時に、炭酸ガスを1.4L/min.で液中に吹き込み、その後、約30分間撹拌(エージング)して核生成を行った。このとき、核生成工程では、電子顕微鏡により3000倍で観察したところ、図2に示すような核となる微細な粒子が得られた。
<粒子成長工程>
粒子成長工程では、核生成工程における核生成終了後、反応水溶液のpH値が液温25℃基準で9.0になるように、硫酸を徐々に添加し調整した後、25質量%水酸化ナトリウム水溶液の供給を開始し、アンモニア水溶液を添加しアンモニウムイオン濃度を15g/Lに保持してpH値を液温25℃基準で9.0に制御したまま、3時間の晶析を継続し粒子成長を行い、撹拌を止めて、晶析を終了させた。そして、粒子成長工程では、晶析により得られた生成物を、水洗、濾過、乾燥させて化合物を得た。
粒子成長工程における晶析において、pHは、pHコントローラにより、25質量%水酸化ナトリウム水溶液の供給流量を調整することで制御され、その変動幅は、設定値の上下0.2の範囲内であった。
粒子成長工程では、その後、タップ密度を測定するため、得られた化合物を500℃で熱処理した後、解砕してタップ密度と粒度分布を測定し、その結果を表1に示した。更に、粒子成長工程では、得られた化合物の形状を電子顕微鏡により1000倍及び5000倍で観察したところ、図3及び図4に示すように、緻密な球状粒子をなしていた。
(実施例2)
実施例2では、核生成工程及び粒子成長工程におけるアンモニウムイオン濃度を10g/Lとした以外は、実施例1と同様にして、化合物を得ると共にタップ密度と粒度分布を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例3)
実施例3では、核生成工程及び粒子成長工程におけるアンモニウムイオン濃度を5g/Lとした以外は、実施例1と同様にして、化合物を得ると共にタップ密度と粒度分布を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例4)
実施例4では、核生成工程において、25質量%アンモニア水に替えて25質量%水酸化ナトリウム水溶液により、pH値を液温25℃基準で8.5としたことと、粒子成長工程において、アンモニアを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、化合物を得ると共にタップ密度と粒度分布を測定し、その結果を表1に示した。更に、実施例4では、得られた化合物の形状を電子顕微鏡により1000倍及び5000倍で観察したところ、図5及び図6に示すように、実施例1で得られた粒子よりも更に緻密な球状粒子をなしていた。
(比較例1)
比較例1では、核生成工程及び粒子成長工程において、炭酸ガスを吹き込まなかったこと、アンモニウムイオン濃度を13g/Lとしたこと、及びpH値を液温25℃基準で11.0としたこと以外は、実施例1と同様にして、化合物を得ると共にタップ密度と粒度分布を測定し、その結果を表1に示した。更に、比較例1では、得られた化合物の形状を電子顕微鏡により1000倍及び5000倍で観察したところ、図7及び図8に示すように、粗密な板状結晶の凝集粒子をなしていた。
(評価)
実施例1〜実施例4において得られたニッケルコバルトマンガン化合物は、表1に示す通り、平均粒径及び粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/平均粒径〕値の何れもが、好ましい範囲にあった。
また、これらの化合物は、表1に示す通り、粒度分布が良好で粒径がほぼ揃った粒子となり、且つタップ密度が向上して高密度であった。特に、実施例4では、アンモニアを添加しないことで、表1に示す通り、より高いタップ密度のニッケルコバルトマンガン化合物が得られた。
一方、比較例1において得られたニッケルコバルトマンガン化合物は、表1に示す通り、平均粒径及び〔(d90−d10)/平均粒径〕値の何れもが、好ましい範囲にあった。しかしながら、比較例1では、実施例1〜実施例4と比較して、表1に示す通り、タップ密度が向上した高密度のニッケルコバルトマンガン化合物が得られなかった。
本発明にかかるニッケルコバルトマンガン化合物を正極活物質として非水系電解質二次電池に適用した場合に、その二次電池は、常に高容量を要求される小型携帯電子機器(ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話端末等)の電源として好適に利用することができる。
また、本発明にかかるニッケルコバルトマンガン化合物を正極活物質として適用した非水系電解質二次電池は、優れた安全性を有し、小型化及び高出力化が可能であることから、搭載スペースに制約を受ける輸送用機器の電源として好適に利用することができる。

Claims (12)

  1. 晶析反応により得られるニッケルコバルトマンガン化合物粒子からニッケルコバルトマンガン化合物を製造するニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法であって、
    前記ニッケルコバルトマンガン化合物は、一般式1:NiCoMn(OH)2+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、一般式2:NiCoMnCO3+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物(但し、式中において、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たし、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素である。)であり、
    ニッケルを含有する金属化合物、コバルトを含有する金属化合物及びマンガンを含有する金属化合物を含む混合水溶液と、アルカリ水溶液及び/又はアンモニウムイオン供給体を含有する反応前水溶液とを含む核生成反応水溶液に、炭酸ガスを吹き込みながら核生成を行う核生成工程と、
    前記核生成後の前記核生成反応水溶液を、液温25℃基準におけるpH値が6.5〜10.5となるように制御した粒子成長反応水溶液に、炭酸ガスを吹き込みながら核成長を行い、ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を得る粒子成長工程とを有することを特徴とするニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  2. 前記炭酸ガスの吹き込み量が、添加金属の全モル量の1倍〜5倍であることを特徴とする請求項1に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  3. 前記核生成工程では、前記核生成反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度を、0g/L〜15g/Lの範囲内に維持し、前記粒子成長工程では、前記粒子成長反応水溶液中のアンモニウムイオン濃度を、0g/L〜20g/Lの範囲内に維持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  4. 前記核生成後の前記核生成反応水溶液は、5分〜300分間エージングして前記粒子成長工程で用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  5. 前記粒子成長工程では、前記粒子成長反応水溶液として、前記核生成工程において形成された核を含有する前記核生成反応水溶液を、該核を含有する核生成反応水溶液とは異なる水溶液に対して添加したものを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  6. 前記粒子成長工程では、核成長反応の開始前から該核成長反応中の間の何れかで、前記粒子成長反応水溶液の液体成分の一部を排出することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  7. 前記核生成工程及び前記粒子成長工程では、前記核生成反応水溶液及び前記粒子成長反応水溶液の温度を、30℃以上に維持することを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  8. 前記核生成工程では、前記混合水溶液に前記1種以上の添加元素を含む塩を溶解させた水溶液を添加した後に、又は、前記混合水溶液と前記1種以上の添加元素を含む塩を溶解させた水溶液とを同時に、前記アンモニウムイオン供給体を少なくとも含む反応前水溶液に添加して、前記核生成反応水溶液とすることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  9. 前記粒子成長工程で得られた前記ニッケルコバルトマンガン化合物粒子を、前記1種以上の添加元素で被覆することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  10. 前記添加元素の被覆方法は、
    所定のpHとなるように制御された前記ニッケルコバルトマンガン化合物粒子が懸濁した液中に、前記1種以上の添加元素を含む水溶液を添加して、前記ニッケルコバルトマンガン化合物粒子の表面に前記1種以上の添加元素を析出させる方法、
    前記ニッケルコバルトマンガン化合物粒子と前記1種以上の添加元素を含む塩とが懸濁したスラリーを噴霧乾燥させる方法、
    前記ニッケルコバルトマンガン化合物粒子と前記1種以上の添加元素を含む塩とを固相法で混合する方法
    の何れかであることを特徴とする請求項9に記載のニッケルコバルトマンガン化合物の製造方法。
  11. 般式1:NiCoMn(OH)2+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合水酸化物と、一般式2:NiCoMnCO3+aで表されるニッケルコバルトマンガン複合炭酸塩との複合物(但し、式中において、x+y+z+t=1、0.05≦x≦0.45、0.05≦y≦0.45、0.6≦z≦0.9、0≦t≦0.1、0≦a≦0.5を満たし、Mは、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の添加元素である。)で表され、複数の一次粒子が凝集して形成された略球状の二次粒子から構成されてなり、
    前記一次粒子は、平均粒径10nm〜100nmであり、前記二次粒子は、平均粒径が3μm〜10μmであり、粒度分布の広がりを示す指標である〔(d90−d10)/平均粒径〕が0.55以下であることを特徴とするニッケルコバルトマンガン化合物。
  12. 前記1種以上の添加元素が、前記二次粒子の内部に均一に分布及び/又は該二次粒子の表面を均一に被覆していることを特徴とする請求項11に記載のニッケルコバルトマンガン化合物。
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