JP5754416B2 - ニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法 - Google Patents
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Description
1.ニッケルコバルト複合水酸化物
2.ニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法
2−1.晶析工程
2−2.pH調整工程
2−3.固液分離工程
2−4.乾燥工程
ニッケルコバルト複合水酸化物は、Ni1−x−y−zCoxMnyMz(OH)2(0<x≦1/3、0≦y≦1/3、0≦z≦0.1、Mは、Mg、Al、Ca、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の元素)で表される。このニッケルコバルト複合水酸化物は、レーザー散乱粒度分布測定による平均粒径D50が4.0〜25.0μmであり、かつ窒素吸着BET法により測定される比表面積が1.0m2/g以上、8.0m2/g未満であることが好ましい。ニッケルコバルト複合水酸化物としては、高い熱安定性を示すニッケル、コバルト及びマンガンを含むニッケルコバルトマンガン複合水酸化物(0<y)が好ましい。
以上のようなニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法は、少なくともニッケル塩及びコバルト塩等を含む混合水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液とを混合するとともに、pHが一定の範囲内に保持されるように苛性アルカリ水溶液を供給したものを反応溶液とし、反応溶液中でニッケルコバルト複合水酸化物粒子を晶析させる晶析工程を行う。
晶析工程は、少なくともニッケル塩及びコバルト塩、更に必要に応じてマンガン塩、添加金属元素の塩を含む混合水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を混合するとともに、反応溶液のpHを一定範囲内、好ましくはpHが液温25℃基準で10.0〜12.0の範囲に保持されるように苛性アルカリ水溶液を供給して反応溶液とし、反応溶液中でニッケルコバルト複合水酸化物粒子を晶析させる。
次に、晶析によって得られたニッケルコバルト複合水酸化物粒子を含有する反応溶液のpHを12.5以上に調整するpH調整工程を行う。pH調整工程では、晶析工程における反応溶液のpHよりもpHが高くなるように調整し、反応溶液中の遷移金属イオンの溶解度を低くする。このpH調整工程を設けることによって、晶析工程において所望の粒径となるように反応溶液のpHを調整でき、その後のpH調整工程で反応溶液のpHを高くすることによって遷移金属イオンの溶解度を低下させ、反応溶液に含まれる遷移金属成分を少なくし、後の固液分離工程で遷移金属が流出することを防止できる。
次に、晶析によって得られたニッケルコバルト複合水酸化物粒子を固液分離した後、水洗する固液分離工程を行う。この固液分離工程では、例えば、ニッケルコバルト複合水酸化物粒子を濾過した後、水洗し、濾過物を得る。なお、ニッケルコバルト複合水酸化物粒子を洗浄した後に濾過を行ってもよい。
次に、固液分離工程後のニッケルコバルト複合水酸化物粒子を乾燥させる乾燥工程を行う。乾燥工程では、乾燥温度を100〜230℃とし乾燥する。
ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析装置(VARIAN社製、725ES)を用いて、ICP発光分析法により分析した。
(2)アンモニウムイオン濃度の分析:
JIS−K0102標準による蒸留法によって測定した。
(3)BET比表面積の測定:
比表面積測定装置(ユアサアイオニクス社製、マルチソープ16)を用いて、窒素吸着によるBET1点法により測定した。
(4)炭素含有量の測定:
炭素硫黄分析装置(LECO社製、CS−600)を用いて、高周波燃焼−赤外吸収法により測定した。
(5)平均粒径の測定及び粒度分布幅の評価:
レーザー回折式粒度分布計(日機装株式会社製、マイクロトラックHRA)を用いて、平均粒径の測定及び粒度分布幅の評価を行った。
(6)形態の観察評価:
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JSM−6360LA、以下、SEMと記載)を用いて、形状と外観の観察評価を行った。
サンプル1では、邪魔板を4枚取り付けた槽容積34Lのオーバーフロー式晶析反応槽に、工業用水32L、25質量%アンモニア水を1300mL投入して、恒温槽及び加温ジャケットにて50℃に加温し、24質量%苛性ソーダ溶液を添加して、反応槽内の反応溶液のpHを10.9〜11.1に調整した。このpHは、50℃におけるpHであるため、pH管理を正確に行うため、反応溶液を採取し25℃に冷却してpHを測定し、25℃でのpHが11.7〜11.9になるように、50℃でのpHを調整した。
サンプル2〜5では、サンプル1と同様の方法にて、表1に示すように晶析反応槽のpH、pH調整槽のpHを変更した。各々の固液分離後の反応溶液中のニッケル濃度は表1に示すとおり、及び得られたニッケルコバルト複合水酸化物のD50粒径、比表面積、ニッケル、コバルト、マンガンの元素比は表2に示すとおりであった。
Claims (5)
- 一般式:Ni1−x−y−zCoxMnyMz(OH)2(0<x<1/2、0≦y<1/2、0≦z≦0.1、Mは、Mg、Al、Ca、Ti、V、Cr、Zr、Nb、Mo、Wから選択される1種以上の元素)で表され、レーザー散乱粒度分布測定による平均粒径D50が4.0〜25.0μmであり、かつ窒素吸着BET法により測定される比表面積が1.0m 2 /g以上、8.0m 2 /g未満であり、非水系電解質二次電池の正極活物質の前駆体となるニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法であって、
少なくともニッケル塩、コバルト塩を含む混合水溶液と、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液とを混合するとともに、苛性アルカリ水溶液を連続的に供給して反応溶液とし、上記反応溶液のpHを液温25℃基準で10.0〜12.0の範囲に保持することで上記ニッケルコバルト複合水酸化物粒子を連続的に晶析させる晶析工程と、
上記晶析工程で連続的に排出される上記ニッケルコバルト複合水酸化物粒子を含む反応溶液に苛性アルカリ水溶液を連続的に供給し、上記反応溶液のpHが液温25℃基準で12.5以上となるように上昇させ、上記反応溶液中の遷移金属イオン濃度を低下させるpH調整工程と、
上記pH調整したニッケルコバルト複合水酸化物粒子を含む反応溶液を固液分離して、上記ニッケルコバルト複合水酸化物粒子を洗浄する固液分離工程と、
水洗した上記ニッケルコバルト複合水酸化物粒子を乾燥する乾燥工程とを有することを特徴とするニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法。 - 上記晶析工程における反応溶液の温度を20〜70℃、アンモニウムイオン濃度を5〜20g/Lの範囲に保持することを特徴とする請求項1記載のニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法。
- 上記ニッケル塩及びコバルト塩は、硫酸塩、硝酸塩及び塩化物のうち少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法。
- pH調整工程では、pH調整後の上記反応溶液中の遷移金属イオン濃度を100ppm以下とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法。
- 上記アンモニウムイオン供給体は、アンモニア、硫酸アンモニウム及び塩化アンモニウムのうち少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のニッケルコバルト複合水酸化物の製造方法。
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