JP6426420B2 - 半導体装置及び電動機器 - Google Patents

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Description

本発明はブラシレスDCモータの駆動制御に用いられる半導体装置、更には当該半導体装置を適用した電動機器に関し、例えば電気ドリルなどの電動工具のモータ制御用マイクロコンピュータに適用して有効な技術に関する。
ブラシレスDCモータは複数極の永久磁石を持つロータと複数のコイル相例えばU,V,Wの3相のコイルを持つステータを備え、ステータに対するロータの位置に応じた相のコイルに通電されることによってロータが回転される。その比較的簡便な駆動制御方法として矩形波駆動方式がある。例えばロータの120度回転毎に通電するコイル相を順次切り替える駆動方式であり、ロータの永久磁石がステータのコイルによる交差磁界を受けて一定方向に所定の速度で回転するように回転磁界の発生を制御する。この駆動制御方式では通電するコイル相を順次切り替えるために、ステータに対するロータの回転位置を逐次検出することが必要である。
特許文献1にはモータの逆起電力を基に回転位置を確実に検出する技術について記載がある。これによれば、第1のオン区間設定タイマの設定時間経過時点と、第2のオン区間設定タイマの設定時間経過以降の2段階で逆起電力を検出するための電流比較手段によりモータ電流を設定電流値と比較する。この第1のオン区間設定タイマの設定時間経過時点での比較結果に基づき、直ちにオフ区間へ切り替えて最小オン区間を短くし逆起電力の検出も行わない場合と、比較後もオン区間を継続して逆起電力検出許可タイマの設定時間経過後から第2のオン区間設定タイマの設定時間経過までの区間に確実に逆起電力を検出する場合とに分けることができ、これにより、逆起電力非検出期間で既に電流値が比較参照値に達しているような場合に逆起電力の検出が不可能になる事態の発生を防止することができ、回転位置の検出が行えない危険性の回避に資する。
特開2003−319686号公報
本発明者はロータを始動するときの回転位置の検出について検討した。上述のように従来はロータの回転位置はロータを回転させて検出する。通電相のコールに対して非通電相のコイルがロータの永久磁石から受ける逆起電力の影響を検出する。したがって、ロータが停止している始動時には誘導起電力を利用してロータの回転位置を推定することができない。したがって、始動時にはロータの位置に拘わらず強制的にコイルへの通電パターンを変化させることで回転磁界を発生させていた。
しかしながらロータの位置に拘わらず強制的にコイルへの通電パターンを変化させた場合には、ロータが逆回転する場合も有り、逆転の有無を検出してコイルへの通電パターンを変化させなければならず、始動が遅れ、更には逆転によってドリルの切削刃が劣化する虞のあることが本発明者によって明らかにされた。
前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、ブラシレスDCモータのステータに設けられている複数のコイル相のコイルに順次一つづつ給電したとき、停止しているロータの磁束による影響を受けて当該通電コイル相に接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号の違いを検出する。検出結果とそれを得るコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別する。
本願において開示される実施の形態のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、ロータの回転を停止させたままその停止位置を検出することができる。
図1はブラシレスDCモータとその駆動制御に用いる半導体装置の一例であるマイクロコントローラのブロック図である。 図2はインバータとコイルの接続形態を例示する回路図である。 図3はステータとロータの関係を例示する説明図である。 図4はロータを停止させてU相に給電したステータとロータの関係を例示する説明図である。 図5は図4においてU相に給電したとき逆起電力の影響を受けるV相及びW相の信号波形を示す説明図である。 図6はロータを停止させてV相に給電したステータとロータの関係を例示する説明図である。 図7は図6においてV相に給電したとき逆起電力の影響を受けるU相及びW相の信号波形を示す説明図である。 図8はロータを停止させてW相に給電したステータとロータの関係を例示する説明図である。 図9は図8においてW相に給電したとき逆起電力の影響を受けるU相及びV相の信号波形を示す説明図である。 図10は給電コイル相を順次切り替えて取得した非給電コイル相の信号を用いてロータの停止位置を推定する方法の説明図である。 図11はコイルへの給電タイミングとセレクタによる入力の選択タイミングの一例を示すタイミング図である。 図12はロータの停止位置検出動作の制御タイミングを例示するタイミング図である。 図13は図14と共にロータの停止位置検出動作の制御フローの一部を例示するフローチャートである。 図14は図13と共にロータの上記停止位置検出動作の制御フローを例示するフローチャートである。 図15は高速回転モードにおけるゼロクロスの意義を例示する説明図である。 図16は高速回転モードにおいて回転磁界を形成するための動作タイミングを例示するタイミング図である。 図17はゼロクロス間における制御の詳細なタイミングを例示するタイミング図である。 図18は図19と共にロータの高速回転モードの制御フローを例示するフローチャートである。 図19は図18と共にロータの高速回転モードの制御フローを例示するフローチャートである。 図20は低速回転モードにおいて回転磁界を形成するための概略的な動作タイミングを例示するタイミング図である。 図21は図22と共にロータの低速回転モードの制御フローを例示するフローチャートである。 図22は図21と共にロータの低速回転モードの制御フローを例示するフローチャートである。 図23はマイクロコントローラを用いた電動機器の一例である電動ドリルを示す概略構成図である。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<ステータに対するロータの停止位置を判別>
半導体装置(1)は、複数極の永久磁石を持つロータ(21)及び複数のコイル相のコイル(2U,2V,2W)を持つステータ(20)を備えたブラシレスDCモータの前記複数のコイル相に選択的に電流を供給して前記ロータを回転駆動するための制御を行なう。この半導体装置は、順次一つのコイル相のコイルに給電したとき、停止しているロータの磁束の影響を受けて当該給電コイル相に接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号の違いを検出することにより、上記検出結果とそれを得るコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別する。その判別結果に従ってロータを所定方向に回転開始するためのコイルの通電相を決める。
これによれば、給電した一つのコイル相のコイルからこれに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流がロータの永久磁石の影響を受けて変化するが、その変化は当該夫々のコイルに対する永久磁石の磁極の相対位置によって異なる。上記半導体装置はその相違を把握することによって、ロータの回転を停止させたままその停止位置を検出することができる。したがって、始動時にロータの逆回転を防止することができ、始動の遅れも回避することができる。
〔2〕<高速回転制御>
項1において、接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号(U−in,V−in,W−in)が参照信号(117、118又は6の出力)に達するタイミングに基づいて、前記通電するコイル相の切り替えを行って、ロータの高速回転駆動を制御する。
これによれば、高速回転制御では非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と参照信号とを比較するから、項1のロータの始動制御で一対の信号の相違を検出する回路を、ロータの高速回転制御における一対の信号の比較に流用することが可能になる。
〔3〕<低速回転制御>
項2において、接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき当該通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号との和の平均値と、前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号との大小関係が反転するタイミングに同期して、前記通電するコイル相の切り替えを行って、ロータの低速回転駆動を制御する。
これによれば、ロータの低速回路では非通電相のコイルに流れる電流は前記ロータの磁束による影響が小さいため、それを高速回転制御のように参照信号と比較してもその違いを検出することが難しいという事情を考慮した。上記和の平均値の変化速度に比べて、前記非通電相のコイルに流れる電流の変化速度のほうが大きくなるので、その変化がクロスするタイミングによって、非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流の変化を推定することができるようになる。
〔4〕<ステータに対するロータの停止位置を判別>
項3において、選択回路(115,116)と、前記選択回路で選択された2個の信号を比較する比較回路(114)と、前記比較回路による一致検出タイミングに応ずる計数値を取得するタイマカウンタ(111)とを有する。ステータに対するロータの停止位置を判別する制御において、前記選択回路は前記接続する複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号を選択し、前記比較回路は前記選択回路で選択された信号の一致するタイミングを形成し、タイマカウンタは前記一つのコイル相のコイルに給電するタイミングに同期して計数動作を開始してから前記一致するタイミングまでの計数値を取得し、取得した計数値とこれを取得するときの複数のコイル相との関係に基づいてステータに対するロータの停止位置を判別する。
これによれば、比較回路の入力を選択する選択回路による選択を前記給電コイルに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号とすることによって、比較回路を始動時のロータ停止位置の検出に用いることができる。
〔5〕<タイマカウンタのカウント値キャプチャ>
項4において、前記タイマカウンタは前記一致するタイミングまでの計数値を前記一致に応答して保持するバッファレジスタ(130)を有する。
これによれば、計数値の保持動作を割り込み処理などのソフトウェア処理を介在させることなく高速に行なうことが可能になる。給電コイル相が変化されても、当該給電コイルに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号が一致するタイミングの差は微小であることが予想されるため、保持する計数値を確定するための処理に時間を要することになれば、計数値から得られるその差は更に小さくなってしまうからである。
〔6〕<高速回転制御>
項4において、前記ロータを高速回転駆動する制御として、前記選択回路は前記非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号と参照信号を選択し、前記比較回路は前記選択回路で選択された信号の一致するタイミングを形成し、前記比較回路で取得された一致するタイミングに同期して通電するコイル相の切り替えを制御する。
これによれば、比較回路の入力を選択する選択回路で前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と参照信号とを選択することによって、比較回路をロータの高速回転制御にも用いることができる。
〔7〕<低速回転制御>
項4において、AD変換回路(119)を有し、ロータを低速回転駆動する制御として、接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき当該通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号との夫々を前記AD変換回路で変換し、変換したデジタル信号を用いて前記大小関係が反転するタイミングを得る。
これによれば、通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号との夫々を前記AD変換回路でデジタル信号に変換するから、前記和の平均値を求める演算処理、更に、前記和の平均値と前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号との大小関係を判別する処理をCPU等のソフトウェアを用いた演算処理で簡単に行なうことができる。
〔8〕<電動機器>
電動機器は、複数極の永久磁石を持つロータ及び複数のコイル相のコイルを持つステータを備えたブラシレスDCモータ(2)と、前記ブラシレスDCモータの前記複数のコイル相に選択的に電流を供給して前記ロータを回転駆動するための制御を行なう半導体装置(1)と、前記ブラシレスDCモータを動力源として作動する作動機構(210,211)とを有する。前記半導体装置は、順次一つのコイル相のコイルに給電したとき、停止しているロータの磁束の影響を受けて当該給電コイル相に接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号の違いを検出することにより、上記検出動作の結果とそれを得るコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別し、その判別結果に従ってロータを所定方向に回転開始するためのコイルの通電相を決める。
これによれば、ステータに対するロータの停止位置を判別することができるから、ロータの始動時にロータの逆回転を防止することができ、始動の遅れも回避することができる。したがって、ロータの逆転による作動機構への悪影響が防止されると共に、ロータの起動後即座に作動機構による作業を開始することが可能になり、電動機器による作業性の向上に資する。
〔9〕<ステータに対するロータの停止位置を判別>
複数極の永久磁石を持つロータ(21)及び複数のコイル相のコイルを持つステータ(20)を備えたブラシレスDCモータ(2)を駆動制御する半導体装置(1)は、前記ブラシレスDCモータの複数のコイル相のコイルに選択的に電流を供給するためのパルス制御信号を生成するパルス生成回路(110)と、前記夫々のコイルに流れる電流に応ずる検出信号と参照信号の中から任意の2個の信号を選択する選択回路(115,116)と、前記選択回路で選択された2個の信号を比較する比較回路(114)と、タイマカウンタ(111)と、制御回路(100)と、を有する。前記制御回路は、前記ロータを停止させた状態で前記複数のコイル相の一つに給電するためのパルス制御信号を前記パルス生成回路に出力させ、前記検出信号の中から、前記給電されたコイルからこれに接続する別のコイル相の2個のコイルに夫々流れる電流に応ずる検出信号を前記選択回路に選択させ、選択された2個の検出信号が一致する状態を前記比較回路の出力に基づいて判別するまでの時間を前記タイマカウンタに計測させる動作を、前記給電するコイル相を順次切り替えて繰り返し制御することにより、前記タイマカウンタによる計測動作の結果とこれを取得するときの複数のコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別する。
これによれば、給電した一つのコイル相のコイルからこれに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流がロータの永久磁石の影響を受けて変化するが、その変化は当該一対のコイルに対する永久磁石の磁極の相対位置によって異なる。前記半導体装置はその相違を把握することによって、ロータの回転を停止させたままその停止位置を検出することができる。したがって、始動時にロータの逆回転を防止することができ、始動の遅れも回避することができる。更に、比較回路の入力を選択する選択回路による選択を前記給電コイルに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号とすることによって、比較回路を始動時のロータ停止位置の検出に用いることができる。
〔10〕<タイマカウンタのカウント停止とカウント値キャプチャ>
項9において、前記タイマカウンタは制御回路による前記給電するコイル相の切り替えに基づいて計数動作を開始し、前記比較回路の一致出力に応じてその計数値をバッファレジスタに格納する。
これによれば、計数値の保持動作を割り込み処理などのソフトウェア処理を介在させることなく高速に行なうことが可能になる。
〔11〕<割り込み制御>
項10において、前記制御回路は前記比較回路の一致出力に応答する割り込み処理によって、前記パルス制御信号の出力、前記セレクタの選択制御、前記タイマカウンタの初期化を制御し、前記タイマカウンタの初期化は前記バッファレジスタに計数値を格納する動作の後のタイミングとする。
これによれば、ステータに対するロータの停止位置を判別する全体的な処理手順はソフトウェアによる割り込み処理で比較的簡単に規定することが可能になる。
〔12〕<高速回転制御>
項9において、前記制御回路は、高速回転モードにおいて、前記パルス生成回路に、前記複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他方のコイル相のコイルに通電するためのパルス制御信号を出力させ、前記選択回路に、非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号と参照信号を選択させ、選択された前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号が前記参照信号を超えるタイミングを前記比較回路の出力に基づいて判別し、判別したタイミングに同期して、パルス生成回路により通電するコイルの切り替えを制御する。
これによれば、比較回路の入力を選択する選択回路で前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と参照信号とを選択することによって、比較回路をロータの高速回転制御にも用いることができる。
〔13〕<低速回転制御>
項12において、前記ステータの夫々のコイルに流れる電流に応ずる信号をデジタル信号に変換するAD変換回路(119)を更に有する。前記制御回路は、低速回転モードにおいて、前記パルス生成回路に、前記複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電するためのパルス制御信号を出力させ、前記AD変換回路に、前記通電されたコイルに夫々流れる電流に応ずる信号と非通電コイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号の夫々をデジタル信号に変換させ、変換された夫々の信号の和の平均値と前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号のデジタル信号との大小関係が反転するタイミングに同期して、パルス生成回路により通電するコイル相の切り替えを制御する。
これによれば、通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号との夫々を前記AD変換回路でデジタル信号に変換するから、前記和の平均値を求める演算処理、更に、前記和の平均値と前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号との大小関係を判別する処理をCPU等のソフトウェアを用いた演算処理で簡単に行なうことができる。
〔14〕<電動機器>
電動機器は、複数極の永久磁石を持つロータ(21)及び複数相のコイルを持つステータ(20)を備えたブラシレスDCモータ(2)と、前記ブラシレスDCモータの前記複数のコイル相に選択的に電流を供給して前記ロータを回転駆動するための制御を行なう半導体装置(1)と、前記ブラシレスDCモータを動力源として作動する作動機構(210,211)とを有する。前記半導体装置は、前記ブラシレスDCモータの複数相のコイルに選択的に電流を供給するためのパルス制御信号を生成するパルス生成回路(110)と、前記夫々のコイルに流れる電流に応ずる検出信号と参照信号の中から任意の2個の信号を選択する選択回路(115,116)と、前記選択回路で選択された2個の信号を比較する比較回路(114)と、タイマカウンタ(111)と、制御回路(100)と、を有する。前記制御回路は、前記ロータを停止させた状態で前記複数のコイル相の一つに給電するためのパルス制御信号を前記パルス生成回路に出力させ、前記検出信号の中から、前記給電されたコイルからこれに接続する別の複数のコイル相の2個のコイルに夫々流れる電流に応ずる検出信号を前記選択回路に選択させ、選択された2個の検出信号が一致する状態を前記比較回路の出力に基づいて判別するまでの時間を前記タイマカウンタに計測させる動作を、前記給電するコイル相を順次切り替えて繰り返し制御することにより、前記タイマカウンタによる計測動作の結果とこれを取得するときのコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別する。
これによれば、ロータの回転を停止させたままその停止位置を検出することができるから、ロータの始動時にロータの逆回転を防止することができ、始動の遅れも回避することができる。したがって、ロータの逆転による作動機構への悪影響が防止されると共に、ロータの起動後即座に作動機構による作業を開始することが可能になり、電動機器による作業性の向上に資する。
〔15〕<ロータの停止位置と回転位置の判別に同じ比較回路とタイマを用いる>
複数極の永久磁石を持つロータ(21)及び複数のコイル相のコイル(2U,2V,2W)を持つステータ(20)を備えたブラシレスDCモータ(2)の前記複数のコイル相に選択的に電流を供給して前記ロータを回転駆動するための制御を行なう半導体装置は、前記ロータの停止状態において、順次一つのコイル相のコイルに給電したとき、停止しているロータの磁束の影響を受けて当該給電コイル相に接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号の違いを、比較回路(114)とその比較結果を入力するタイマ(111)とを用いて検出することにより、上記検出動作の結果とそれを得るコイル相との関係に基づいて、前記ステータに対する前記ロータの停止位置を判別する、そして、前記ロータの回転状態において、接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号が参照信号に達するタイミングを前記比較回路と前記タイマとを用いて検出することにより、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を判別する。
これによれば、同じ比較回路とタイマを用いてステータに対するロータの停止位置と回転位置を判別することができる。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
<モータ制御用のマイクロコントローラ>
図1にはブラシレスDCモータとその駆動制御に用いる半導体装置の一例であるマイクロコントローラ1が例示される。同図に示されるマイクロコントローラ1は、特に制限されないが、単結晶シリコンなどの1個の半導体基板に公知のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)集積回路製造技術などによって形成されている。
ブラシレスDCモータ2は複数のコイル相例えばU相,V相,W相の3相のコイル2U,2V,2Wを持つステータ20を有し、これと同心で複数極の永久磁石、例えばS極とN極を併せて4極持つロータ21が配置されている。ロータ21の一例は図3に示される。コイル2U,2V,2Wは図示のように夫々の一端が共通接続され、夫々の他端には駆動回路としてのインバータ3の出力端子に接続される。インバータ3とコイル2U,2V,2Wの接続形態は図2に例示される。インバータ3は、特に制限されないが、駆動端子が対応するコイル2U,2V,2Wに接続されたプッシュプル出力回路を有する。夫々のプッシュプル出力回路はnチャネル型の電流供給MOSトランジスタ30U,30V,30Wとnチャネル型の電流引き抜きMOSトランジスタ31U,31V,31Wとの直列回路によって構成される。MOSトランジスタ30U,30V,30Wはマイクロコントローラ1から出力される駆動制御信号TRDIOB0,TRDIOA1,TRDIOB1をゲート電極に受けてスイッチ制御される。MOSトランジスタ31U,31V,31Wはマイクロコントローラ1から出力される駆動制御信号TRDIOD0,TRDIOC1,TRDIOD1をゲート電極に受けてスイッチ制御される。
ここで予め、ロータ21の回転駆動に必要なステータの回転磁界について簡単に説明する。コイル2U,2V,2Wは夫々電源VCC側に接続される場合にはS極、グランドGND側に接続される場合にはN極となる。ステータ20に対するロータ21の位置に従ってコイル2U,2V,2Wの内から通電する2本のコイルをロータの120度回転毎に順次規則的に切り替えることにより、ロータ21を所定方向に回転させる回転磁界をステータ20に形成することができる。例えばU相のコイル2UからV相のコイル2Vに通電する場合にはインバータ回路3のMOSトランジスタ30Uと31Vをオン状態、その他をオフ状態にする。このとき、W相のコイル2Wは非通電とされる。
電流供給及び引き抜きの双方ともにオフ状態にされたMOSトランジスタに接続するコイルにはロータの永久磁石からの影響を受けて逆起電力が誘起される。この誘起電力によってコイル2U,2V,2Wに流れる電流を検出可能にするために、インバータ回路3の夫々の出力端子側のコイル端には、高抵抗の抵抗分圧回路を設け、夫々に信号U−in,V−in,W−inを形成するようになっている。信号U−inは高抵抗4U,5Uの直列回路で生成された分圧電圧、信号V−inは高抵抗4V,5Vの直列回路で生成された分圧電圧、信号W−inは高抵抗4W,5Wの直列回路で生成された分圧電圧である。
マイクロコントローラ1は、上記回転磁界やロータ21の位置を検出するための制御を行なう。マイクロコントローラ1は、特に制限されないが、外部メモリ又は内部メモリに格納されているプログラムに従って演算処理を行なう中央処理装置(CPU)100及びCPU100のワークRAM101などのプログラム処理の中核部分を有する。マイクロコントローラ1は、その中核部分のプログラム処理に従ってモータ制御を行なうためのタイマ回路として、モータ制御用タイマ(TRD)110、高分解能タイマ(TRX)111、第1タイマ(TMRF)112、及び第2タイマ(TMRS)113を有する。更に上記タイマ回路を用いた計測動作のために、比較回路(CMP)114、比較回路114の非反転入力端子(+)の入力セレクタ(SEL0)115、比較回路114の反転入力端子(−)の入力セレクタ(SEL1)116、参照電位を形成するデジタルアナログ変換回路(DAC)117、基準電圧発生回路118、アナログデジタル変換回路119が設けられている。それら回路とプログラム処理の中核部分とは内部バス120,121を介して必要なデータインタフェースが行われる。セレクタ115及びセレクタ116は選択回路の一例である。
モータ制御用タイマ110はモータ制御に特化した最大64MHzカウントのタイマであり、そのPWM(Pulse Width Modulation)機能によって前記駆動制御信号TRDIOB0,TRDIOA1,TRDIOB1,TRDIOD0,TRDIOC1,TRDIOD1を生成する。高分解能タイマ111は64MHzカウントのタイマであり、CPU100からの割り込処理に従ってカウント値が読み出されて、ロータの位置検出に利用される。第1タイマ112及び第2タイマ113はCPU100への割り込み要求の発生などに用いる。
一方のセレクタ115は外部からの信号U−in,V−in,W−in及び外部リファレンス生成回路6の出力の中から一つを選択して出力する。他方のセレクタ116は、外部からの信号U−in,V−in,W−in、DAC117の出力、基準電圧発生回路118の出力、及び外部リファレンス生成回路6の出力の中から一つを選択して出力する。セレクタ115,116の選択形態は、例えばモータの駆動制御モードに応じてCPU100が設定する。
モータ制御用タイマ110はCPU100の設定に従ってPWM動作を行ってステータ20のコイルに対する給電及び電流引抜を制御するための駆動制御信号TRDIOB0,TRDIOA1,TRDIOB1,TRDIOD0,TRDIOC1,TRDIOD1を生成する。高分解能タイマ111に対する計数動作の開始はモータ制御用タイマ110からのカウントスタート信号CNTSTRTで指示される。
比較回路114の比較結果はカウントストップ信号CNTSTPとして高分解能タイマ111及びモータ制御用タイマ110に与えられ、それらの計数値を取得したり計数動作を停止させる。特に制限されないが、比較回路114は半転入力端子(−)の入力が非反転入力端子(+)の入力レベル以上になったときハイレベルパルス信号を出力し、このハイレベルパルス信号がカウントストップ信号CNTSTPとされる。
モータ2の主な駆動制御モードとして、始動時のロータ停止位置検出モード、高速回転モード、及び低速回転モードなどについて説明する。
<始動時のロータの停止位置検出>
始動時のステータ20に対するロータ21の位置はロータ21を停止させた状態で検出する。先ず検出原理について説明する。コイルに大きな電流を流せばコイルで形成される磁界によってロータを回転させる事ができるが、コイルに少しの電流を流した場合には、ロータの磁力による逆起電力の影響によってコイルに流れる電流が妨げられる。図3の例では、コイルに通電される電流の向きが矢印で示された方向に沿うほどロータ21による逆起電力の影響が小さくされ、この方向がコイルに電流が流れ易い方向となる。
ロータ21の停止状態で一つのコイル相のコイルに給電したとき、停止しているロータの磁束の影響を受けて当該コイル相に接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々に流れる電流は相違する。例えば図3のU相のコイル2Uに給電したとき、V相のコイル2Vに誘起される逆起電力はW相のコイル2Wに誘起される逆起電力よりも大きくなり、結果として信号V−inとW−inの電圧に差異を生ずることになる。この差は、ロータ21に対するステータ20の停止位置と、検出する信号U−in,V−in,W−inのペアによって相違する。従ってそのような複数のコイル相のコイル2U,2V,2Wに夫々に流れる電流に応ずる信号の違いを検出する動作を、給電するコイル相を順次切り替えて行い、その検出動作の結果とそれを得るコイル相との関係に基づいて、ステータ20に対するロータ21の停止位置を判別することが可能になる。ロータ21の停止位置が解れば、それに従ってロータ21を所定方向に回転開始するための回転磁界をステータ20のコイル2U,2V,2Wに形成してやればよい。図4乃至図9に基づいて、その検出動作の具体例を説明する。
最初に図4に例示されるようにU相のコイル2Uに給電し、V相のコイル2Vからの信号V−inとW相のコイル2Wからの信号W−inをセレクタ115,116で選択して比較回路114に入力する場合を考える。この場合、V相のコイル2VがS極に最も近いため逆起電力の影響を大きく受けて電流は流れ難くなる。したがって信号V−inと信号W−inの変化は図5のようになり、電圧が一致するのに時間T1を要する。ここでは比較回路114は反転入力端子(−)の入力が非反転入力端子(+)の入力レベル以上になったときハイレベルパルス信号を出力するから、この場合にはセレクタ115には信号W−inを選択させ、セレクタ116には信号V−inを選択させる。逆の場合には信号V−inのレベルが信号W−inのレベルに達しても有意の比較結果パルス信号を得ることができないからである。
次に図6に例示されるようにV相のコイル2Vに給電し、U相のコイル2Uからの信号U−inと信号W相のコイル2Wからの信号W−inをセレクタ115,116で選択して比較回路114に入力する。この場合、U相のコイル2UがN極に最も近いため逆起電力の影響が小さく電流は流れ易くなる。したがって信号U−inと信号W−inの変化は図7のようになり、時間T1よりも短い時間T2で双方の信号電圧が一致する。比較回路114の出力に有意のハイレベルパルスが得られるようにするために、セレクタ115には信号U−inを選択させ、セレクタ116には信号W−inを選択させる。
最後に、図8に例示されるようにW相のコイル2Wに給電し、U相のコイル2Uからの信号U−inとV相のコイル2Vからの信号V−inをセレクタ115,116で選択して比較回路114に入力する。この場合、V相のコイル2VはS極に近いので電流は流れ難く、U相のコイル2UはN極に近いので電流は流れ易くなる。したがって信号U−inと信号V−inの変化は図9のようになり、時間T1、T2よりも長い時間T3で双方の信号電圧が一致する。比較回路114の出力に有意のハイレベルパルスが得られるようにするために、セレクタ115には信号U−inを選択させ、セレクタ116には信号V−inを選択させる。
上記測定時間T1,T2,T3とそれぞれに対応する測定対象コイルとの関係に基づいてロータの停止位置を推定することができる。その際に測定時間T1,T2,T3の大小関係だけでなく、時間差を考慮することにより、停止位置の推定精度が高くなる。例えば、図10に例示されるようにステータ20を30度毎の12象限に分けてロータ21の停止位置を推定する場合には、上記測定時間T1,T2の時間差,T1とT3の時間差、及びT2とT3の時間に応じてロータ21の基準位置がどの象限に入るかをデータテーブル化して予め規定しておけばよい。
図4乃至図9で説明したコイル2U,2V,2Wへの給電タイミングとセレクタ115,116による入力の選択タイミングの一例が図11に示される。前述の如く比較回路114の出力はこれを受ける後段回路においてハイレベルからローレベルへの変化を有意とするが、比較回路114の非反転入力端子(+)に入力される信号と反転入力端子(−)に入力される信号の内のどちらが先に立ち上がるかは最初から解り難いので、同一相のコイルに対する給電を夫々2回行い、各回毎に比較回路114の入力が非反転入力端子(+)と反転入力端子(−)で入れ替わるようにセレクタ115,116による出力選択を切り替えるようにしている。
図12にはロータ21の上記停止位置検出動作の制御タイミングが例示される。ここではセレクタ115で信号U−inを選択し、セレクタ116でV−inを選択する場合(図8の場合に対応)を一例とする。CPU100の設定に基づくモータ制御タイマ110によるPWMタイマ動作によって時刻t0からW相のコイル2Wに給電し、その他のコイル2U,2Vへの給電と電流引抜を抑止する動作を開始する。これによって比較回路114の入力波形は図8で説明したように変化を開始する。時刻t0に同期してカウントスタート信号CNTSTRTが活性化されることにより、分解能タイマ111がカウントクロックの1クロック遅延したタイミングで計数動作を開始する。比較回路114の入力端子(+),(−)の双方の入力レベルは時刻t0時点では共に最低レベルにあるため、この段階での比較回路114の出力を有意としないためである。要するに、高分解能タイマ111はカウント開始後に比較回路114からハイレベルパルス信号(CNTSTP)が出力されることによって初めて計数動作が停止される。この後、時刻t1で比較回路114の双方に入力が一致されると、これに同期して時刻t2にカウントストップ信号CNTSTPがハイレベルパルス変化される。これに同期して高分解能タイマ111はそのときの計数値Nをバッファレジスタ(BREG)130に格納し、また、モータ制御用タイマ110によるコイルへの給電動作が停止される。カウントストップ信号CNTSTPはCPU100への割り込み要求としても機能され、当該割り込み要求に応答してCPU100はバッファレジスタ130の計数値NをワークRAM101に格納した後、高分解能タイマ111の計数動作を停止させて初期化し、更に次の動作のためにタイマ設定やセレクタ設定などの必要な設定を行って、上記同様の処理を繰り返し可能にする。
図13及び図14にはロータ21の上記停止位置検出動作の制御フローが例示される。
先ず、CPU100の制御によって、モータ制御用タイマ110、高分解能タイマ111、比較回路114など、マイクロコントローラ1の初期設定を行い(S1)、次いでセレクタ115に信号V−inを、セレクタ116にW−inを選択させ(S2)、モータ制御用タイマ110にハイレベルの信号TRDIOB0を出力させると共に高分解能タイマ111に計数動作を開始させる(S3)。これによって信号V−in,W−inには図5に示されるような信号変化を生じ、信号V−inが信号W−inのレベル以上になったところで、カウントストップ信号CNTSTPがパルス変化される(S4)。これによって、高分解能タイマ111によるカウント値がバッファレジスタ130に転送され(S5)、CPU100の割り込み処理によってバッファレジスタ130の値がワークRAM101に退避され、且つ、高分解能タイマ111のカウント値が初期化される(S6)。次に、セレクタ116に信号V−inを、セレクタ115にW−inを選択させて、比較回路114に反転入力端子(−)の入力と非反転入力端子(+)の入力とを切り替え(S7)、上記ステップS3乃至S7の処理を繰り返す。信号V−inと信号W−inのどちらのほうが信号変化が速いか不明であるので、比較回路114の入力を入れ替えて同じ処理絵を繰り返す。従って、何れか一方の計数値はゼロになる。
以下同様に、モータ制御用タイマ110にハイレベルの信号TRDIOA1を出力させて比較回路114に信号U−in,W−inを入力してステップS2乃至S8の動作を行い、更に、モータ制御用タイマ110にハイレベルの信号TRDIOB1を出力させて比較回路114に信号U−in,V−inを入力してステップS2乃至S8の動作を行なう(S9)。
CPU100は、以上の動作によってワークRAMに格納された6個の計数値と対応する給電相との関係に基づいてロータ21の停止位置を判別する(S10)。CPU100は判別したロータ21の停止位置に合わせてモータ制御用タイマ110から最初に出力する制御波形を決定して、ロータ21を所定方向に回転開始する(S11)。
上記始動時のロータの停止位置検出動作によれば、給電した一つのコイル相のコイルからこれに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流がロータ21の永久磁石による誘導起電力の影響を受けて変化するが、その変化は当該一対のコイルに対する永久磁石の磁極の相対位置によって異なる。マイクロコントローラ1はその相違を把握することによって、ロータ21を停止させたまま始動時のロータ21の停止位置を判別することができる。したがって、始動時にロータ21の逆回転を防止することができ、始動の遅れも回避することができる。更に、比較回路114の入力を選択するセレクタ115,116による選択を前記給電コイルに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号とすることによって、比較回路114を始動時のロータ停止位置の検出に用いることができる。
また、高分解能タイマ111は信号CNTSTPのパルス変化に直接応答して計数値をバッファレジスタ130に格納するから、その計数値の保持動作を割り込み処理などのソフトウェア処理を介在させることなく高速に行なうことが可能になる。給電コイル相が変化されても、当該給電コイルに接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号が一致するタイミングの差は微小であることが予想されるため、保持する計数値を確定するための処理に時間を要することになれば、計数値から得られるその差は更に小さくなって、検出精度が低下する虞を生ずるからである。
尚、上記の手法は、給電した一つのコイル相のコイルからこれに接続する別のコイル相の2個のコイルに夫々流れる電流の分圧電圧信号を比較回路114の双方の入力端子に入力して比較する手法としたが、これに限定されるものではない。セレクタ116にDAC117などで生成した固定の参照電圧を入力し、セレクタ115に順次非給電コイルから得られる6種類の分圧電圧信号を選択させて、比較動作を行なうようにしてもよい。例えば図4に対応する動作を行なう場合、セレクタ116にDAC117などで生成した固定の参照電圧を入力し、セレクタ115に先ずV−inを選択させて比較動作を行ってその結果を格納し、次にセレクタ115にW−inを選択させて比較動作を行ってその結果を格納すればよい。これによっても同様の効果を得ることができる。
<高速回転モード>
ステータ20のコイル2U,2V,2Wに回転磁界を形成してロータ21を高速回転する場合、コイル2U,2V,2Wに対して所謂120度通電制御を行なうことを基本とする。即ち、ロータ21を1回転する際に、コイル2U,2V,2Wに対する通電方向の切り替えを60度毎に6回行なう。例えば通電方向を60度毎に順次、U相からV相への通電、U相からW相への通電、V相からW相への通電、V相からU相への通電、W相からU相への通電、W相からV相への通電に順次切り替える。このとき、非通電コイルが一つあるので、その非通電コイルがロータ21の永久磁石から受ける逆方向起電力による誘導電流の波形に基づいてロータ21の回転位置を検出する。図15に例示するように、ロータ21のN極とS極の境にW相の非通電コイル(オープン)がある場合には誘導電流が発生しないので、W相の信号W−inは基準のゼロレベルに対してゼロクロスの状態になる。通電相のコイルの切り替えはゼロクロス位置から30度回転したタイミングで行われる。その際のゼロクロスのタイミング判定には比較回路114を用いる。特に制限されないが、この動作モードにおいて比較回路11は非反転入力端子(+)の入力電圧が反転入力端子(−)の入力電圧を横切ったときハイレベルパルスを出力するように機能設定される。この場合、ゼロレベルの参照電圧をセレクタ116で選択して比較回路114の反転入力端子(−)に供給し、非通電コイルの信号としてセレクタ115で順次選択した信号U−in,V−in,W−inを比較回路114の非反転入力端子(+)に供給する。
図16には高速回転モードにおいて回転磁界を形成するための動作タイミングが例示される。図17にはゼロクロス間における制御の詳細なタイミングが例示される。ここでは100KRPM(Kilo Rotation Pre Minute)でロータ21を回転させるものとする。時刻t1、t3、t5はロータの回転角度60度毎に行われる一部の通電コイル相の切り替えタイミングに対応され、時刻t0、t2、t4は一部のゼロクロスタイミングに対応される。100KRPMで回転駆動する場合にロータの回転角度30度は50μs(マイクロ秒)に対応する。当該動作モードにおいて、高分解能タイマ111はゼロクロス位置の間隔を計測するためにフリーランニングカウンタとして機能され、比較回路114の出力によってゼロクロスが検出されたときのそのフリーランニングカウント値が逐次ワークRAM101保持される。タイマTMRF112は所定時間カウント動作を行なう毎にCPU100に割り込み要求を発生し、それまでに蓄積したフリーランニングカウント値を平均してゼロクロス間の時間を取得する。取得した時間が目標時間である100μsからずれている場合にはモータ制御用タイマ110のクロックデューティを補正してロータ21の回転速度を調整する。タイマ113は比較回路114の出力によってゼロクロスが検出されたとき、これに同期して計数動作を開始して50μs(回転角度30度相当)分の計数動作を完了するタイミングでCPU100に割り込み要求を発行し、これによってモータ制御用タイマ110に通電コイル相を切り替えさせる。更に比較回路114によるゼロクロスの検出によって出力される割り込み要求にCPUが応答することにより、セレクタ115による入力信号の切り替えが行われる。尚、モータ制御用タイマ110による通電コイル相の切り替えが行われるとき、逆起電力ノイズが発生する場合があり、これがゼロクロス発生として誤って検出されても、CPU100は通電コイル相の切り替え直後の検出結果を無視するようになっている。
図18及び図19にはロータ21の高速回転モードの制御フローが例示される。
先ず、CPU100の制御によって、モータ制御用タイマ110、高分解能タイマ111、比較回路114など、マイクロコントローラ1の初期設定を行なう(S11S)。高分解能タイマ111はフリーランニングカウント動作される。次いで、セレクタ116にゼロクロスを判定するための基準レベルを選択させ(S12)、セレクタ115に信号U−inを選択させ(S13)、タイマTMRF112にカウント動作を開始させ(S14)、モータ制御用タイマ110にハイレベルの信号TRDIOB1を、TDRIOC1を出力させてW相のコイル2WからV相のコイル2Vに電流を流す(S15)。これにより比較回路114がゼロクロスを検出すると、これに応ずるCMP割り込みを発生する(S16)。この割り込み要求に応答してCPU100は高分解能タイマ111のフリーランニングカウント値をワークRAM101に格納する(S17)と共に、セレクタ115の入力をW相の信号W−inに切り替え、且つ、タイマ113のカウント動作を開始する(S18)。
タイマ113が50μs分のカウント動作を終了して割り込み要求を出力すると、CPU100がこれに応答して、U相のコイル2UからV相のコイル2Vに電流を流すように通電コイル相の切り替えを行なう(S19)。これにより比較回路114がゼロクロスを検出すると、これに応ずるCMP割り込みを発生する(S20)。この割り込み要求に応答してCPU100は高分解能タイマ111のフリーランニングカウント値をワークRAM101に格納する(S21)と共に、セレクタ115の入力をV相の信号V−inに切り替え、且つ、タイマ113のカウント動作を開始する(S22)。これにより比較回路114がゼロクロスを検出すると、これに応ずるCMP割り込みを発生する(S24)。この割り込み要求に応答してCPU100は高分解能タイマ111のフリーランニングカウント値をワークRAM101に格納する(S25)。この後、タイマ112のカウウントアップによる割り込みが発生すると、CPU100はワークRAM101に格納された高分解能タイマ111による計数値を用いてその平均を求めて、ロータ21の回転速度を計算する。計算した回転速度が目標速度からずれている場合にはモータ制御用タイマ110が出力するモータ駆動制御信号パルスのデューティ制御を行ってロータ21の回転速度を目標速度に制御する(S26)。
更に、以上のステップS15乃至S26を繰り返す。このとき、ステップS15における通電はV相からW相への通電と読み替え、ステップS19における通電はV相からU相への通電と読み替え、ステップS23における通電はW相からU相への通電と読み替える。
以上によってロータ21に対する1回転分の駆動制御が行われる。ステップS28で回転停止の指示を検出するまで上記処理を繰り返して、モータの高速回転駆動が制御される。モータ2の停止については、特に制限されないが、ゼロクロス地点間の時間が所定時間以上になったら停止と判別する。
上記高速回転モードによる駆動制御によれば、比較回路114の反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)の入力を信号U−in,V−in,W−in及び参照信号の中から任意に選べるセレクタ115,116を採用しているので、前記ロータ21の回転停止位置の検出とロータ21の高速回転制御の双方に同じ比較回路114を用いることができる。要するに、一つの比較回路114を用いてロータの回転停止時と、120度通電制御によるロータの高速回転時の両方でステータ20の永久磁石に対するロータ21の位置検出を行なうことができる。位置検出の測定に高精度なタイマ(高分解能タイマ)111をハードウェア的に接続している用いることにより、換言すれば、カウントストップ信号CNTSTPの活性化により高分解能タイマ111による計数値をバッファレジスタ130に保持して利用可能にするから、高精度な位置検出を行なうことができ、モータ2の回転をきめ細かく制御することが可能になる。
<低速回転モード>
上記高速回転モードにおける高速回転とは、ロータ21の永久磁石からの磁界による逆起電力の影響でステータ20の非通電コイルの信号に漸次変化を生じさせることができる回転速度を意味する。したがってそのような逆起電力の影響を比較回路114で検出できないような場合、即ち、ロータ21が高速回転するまでの過渡段階、或いは積極的にロータ21を低速回転させる場合には、120度通電制御によるロータの位置検出には比較回路114の代わりにADC119を用いた処理(低速回路モード)を採用する。原理的には、低速回転モードでは、複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき当該通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号との和の平均値に対して、前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号の値が横切るタイミングをゼロクロス地点と判定押し、このタイミングに同期して、前記通電するコイル相の切り替えを行って、ロータの低速回転駆動を制御するものである。
図20には低速回転モードにおいて回転磁界を形成するための概略的な動作タイミングが例示される。図20において、代表的に示された時刻t1、t3はモータ制御用タイマ110による通電コイルの切り替えタイミングである。代表的に示された時刻t2、t4は推定されたゼロクロス地点を示す。例えば時刻1でV相からU相に通電して得られる信号U−in,V−in,W−inをADC119で順次AD変換してその変換結果が得られる。3相分のAD変換結に対しては、CPU100が逐次その平均値に対してそのときの非通電相の信号W−inのAD変換値が横切ったかを判別する。横切った地点をゼロクロス地点と推定し、時刻t2がゼロクロス地点と推定された時刻である。この時刻t2に同期してタイマ(TMRS)113による計数動作を開始し、その計数値がロータ21の30度分の回転角に相当するとき(時刻t3)、これに応答してモータ制御用タイマ110による通電コイル相の切り替えが行われる
図21及び図22にはロータ21の低速回転モードの制御フローが例示される。
先ず、CPU100の制御によって、モータ制御用タイマ110、高分解能タイマ111、比較回路114など、マイクロコントローラ1の初期設定を行なう(S31)。高分解能タイマ111はフリーランニングカウント動作される。次いで、ADC119の入力をU−in,V−in,W−inに設定し(S32)、タイマ(TRMF)112にカウント動作を開始させ(S33)、モータ制御用タイマ110を用いてV相のコイル2VからW相のコイル2Wに電流を流す(S34)。ADC119は、通電相のコイル2V,2Wから得られる信号V−in,W−inと非通電相のコイル2Uから得られる信号U−inを順次AD変換し、CPU100がその変換結果を用いてゼロクロス地点の通過検出を行なう(S35)。即ち、(1)信号V−in,W−in,U−inのAD変換値の和、(2)信号V−inのAD変換値の3倍、(3)信号U−inのAD変換値の3倍、(4)信号W−inのAD変換値の3倍、の夫々の値を計算し、(2)、(3)、(4)の何れかの値が(1)の値を横切ったか否かを判別する。これは、3相分のAD変換値の平均値に対してそのときの非通電相の信号のAD変換値が横切ったか否かの判別と等価である。非通電相の信号は誘導逆起電力の影響を受けてロータ21の位置に応じて刻々と変化するから、上記判別は逐次行なわなければならない。
横切ったことを検出すると、タイマ(TRMS)113のカウントを開始し(S36)、ロータ21の30度分の回転に応ずる計数値に達したところでCPU100に割り込みを要求して高分解能タイマ111のカウント値をワークRAM101に格納する(S37)と共に、CPU100はV相からU相に通電する(S38)。この後、当該通電相との関係においてS35と同様の手法で非通電相Wの信号W−niに対するゼロクロス地点を判別する(S39)。尚、ロータ21の30度分の回転に応ずる計数値は、ロータの回転速度から一義的に決まる値であり、例えばステップS46で計算されるロータ21の回転速度を利用すればよい。
ステップS39でゼロクロス地点の通過を検出すると、タイマ(TRMS)113のカウントを開始し(S40)、ロータ21の30度分の回転に応ずる計数値に達したところでCPU100に割り込みを要求し高分解能タイマ111のカウント値をワークRAM101に格納する(S41)と共に、CPU100はW相からU相に通電する(S42)。この後、当該通電相との関係においてS35と同様の手法で非通電相Vの信号V−niに対するゼロクロス地点を判別する(S43)。
ステップS43でゼロクロス地点の通過を検出すると、タイマ(TRMS)113のカウントを開始し(S44)、ロータ21の30度分の回転に応ずる計数値に達したところでCPU100に割り込みを要求して高分解能タイマ111のカウント値をワークRAM101に格納する(S45)。更に、ステップS34乃至ステップS45の処理を繰り返す。このとき、ステップS34における通電はW相からV相への通電と読み替え、ステップS38における通電はU相からV相への通電と読み替え、ステップS42における通電はU相からW相への通電と読み替える。
最後に、タイマ112のカウウントアップによる割り込みが発生すると、CPU100はワークRAM101に格納された高分解能タイマ111による計数値を用いてその平均を求めて、ロータ21の回転速度を計算する。計算した回転速度が目標速度からずれている場合にはモータ制御用タイマ110が出力するモータ駆動制御信号パルスのデューティ制御を行ってロータ21の回転速度を目標速度に制御する(S46)し、タイマ112をカウントリセットしてカウント動作を再開させる(S47)。
以上によってロータ21に対する1回転分の低速駆動制御が行われる。ステップS48で回転停止の指示を検出するまで上記処理を繰り返して、モータの高速回転駆動が制御される。モータ2の停止については、特に制限されないが、ゼロクロス地点間の時間が所定時間以上になったら停止と判別する。
上記低速回転モードによる駆動制御は、ロータ21の低速回路では非通電相のコイルに流れる電流がロータ21の磁束から受ける影響が小さいため、それを高速回転制御のように参照信号と比較してもその違いを検出することが難しいという事情を考慮したものである。ステップS35などで説明したように、上記和の平均値の変化速度に比べて、非通電相のコイルに流れる電流の変化速度のほうが大きくなるので、その変化がクロスするタイミングによって、非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流変化のゼロクロス地点を推定することができる。この処理は、信号U−in,V−in,W−inをAD変換したデジタルデータに対して和の平均値を求めたり、大小関係を判別したりすればよく、CPU100等のソフトウェアを用いた演算処理で簡単に実現することができる。
<電動ドリル>
図23には上記マイクロコントローラ1を用いた電動機器の一例として電動ドリルが示される。電動ドリル201は、特に制限されないが、バッテリ205を動作電源とし、筐体202には、モータ2、インバータ3、マイクロコントローラ1、及び電源回路207が収容されている。電源回路207はバッテリ205からの動作電源を受けてマイクロコントローラ1の電源電圧vdd及びグランド電圧Gndを与える。インバータ3はバッテリ205の動作電源を用いてコイル2U,2V,2Wを駆動する。モータ2のロータ21の回転はドリルスピンドル210に伝達され、ドリルスピンドル210にはドリルチャック211を介して切刃としてのドリル204が着脱自在に装着される。電源の供給/遮断は電源スイッチ206で行なわれる。電源スイッチ206で電源が投入されると、マイクロコントローラ1が初期化され、CPU100の制御に基づいて、始動時のロータ停止位置検出モードによるステータに対するロータの停止位置が判別され、その結果に従ってロータを所定方向に低速回転モードで回転開始させ、所定の回転速度になったところで、高速回転モードでロータ21を高速回転する。特に図示はしないが、速度調整スイッチを設けてもよいことは言うまで見ない。
この電動ドリル201によれば、ステータ20に対するロータ21の停止位置を判別することができるから、ロータ21の始動時にロータ21の逆回転を防止することができ、始動の遅れも回避することができる。したがって、ロータ21の逆転によるドリル204の切削刃への悪影響が防止されると共に、ロータ21の起動後即座にドリル204による作業を開始することが可能になり、電動ドリルによる作業性の向上に資する。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施の形態では過電流検出による駆動パルスの強制遮断について説明を省略したが、この手法は公知であり、マイクロコントローラ1にこの機能を適宜採用することは妨げられるものではない。
また、上記実施の形態では比較回路114の比較機能をロータの停止位置検出モードと高速回転モードで相違させたが、これに限定されるものではない。一方の入力レベルが他方の入力レベルに一致若しくは超えたときにイネーブルパルス又は所定方向にレベル変化するエッジ信号を出力する機能などを持つものとすれば、双方の動作モードで比較機能器脳を相違させることを要しない。
また、低速回転時の制御方法において、ゼロクロスの中点の値が判明している場合(若しくは想定した特定の値とする場合)にはU−in,V−in,W−inの3本全ての信号をAD変換してその値を取得することを要しない。誘導電流が発生する信号(非通電コイルの信号)だけを監視対象にすればよい。
また、モータの回転駆動制御に180度制御(コイルの駆動電圧を正弦波状に変化させる制御)を採用する場合であっても、上記ロータの停止位置判定手法を採用することができる。この場合には、モータの回転駆動制御とロータの停止位置判定制御に比較回路及びセレクタなどの同じ回路を用いることはできなくなる。
電動機器は電動ドリルに限定されず、電動鋸など、その他の電動工具に適用できることは言うまでもない。電動工具関係にも限定されず、ブラシレスDCモータを用いる家電製品やその他電気機器に広く適用することができる。
また、制御対象とするブラシレスDCモータは実施の形態で説明した4極3相3スロットの構成に限定されず、2極3相3スロット、4極3相6スロットなど、適宜の極数、相数及びスロット数を持つものを対象にすることが可能であることは言うまでもない。
1 マイクロコントローラ
2 ブラシレスDCモータ(モータ)
2U,2V,2W U相,V相,W相のコイル
3 インバータ
20 ステータ
21 ロータ
30U,30V,30W 電流供給MOSトランジスタ
31U,31V,31W 電流引き抜きMOSトランジスタ
TRDIOB0,TRDIOA1,TRDIOB1 駆動制御信号
TRDIOD0,TRDIOC1,TRDIOD1 駆動制御信号
U−in,V−in,W−in コイル2U,2V,2Wに流れる電流の検出信号
100 中央処理装置(CPU)
101 ワークRAM
110 モータ制御用タイマ(TRD)
111 高分解能タイマ(TRX)
112 第1タイマ(TMRF)
113 第2タイマ(TMRS)
114 比較回路(CMP)
115 非反転入力端子(+)の入力セレクタ(SEL0)
116 反転入力端子(−)の入力セレクタ(SEL1)
117 デジタルアナログ変換回路(DAC)
118 基準電圧発生回路
119 アナログデジタル変換回路
120,121 内部バス
201 電動ドリル
202 筐体
204 ドリル
205 バッテリ
206 電源スイッチ
207 電源回路
210 ドリルスピンドル
211 ドリルチャック

Claims (10)

  1. 複数極の永久磁石を持つロータ及び複数のコイル相のコイルを持つステータを備えたブラシレスDCモータの前記複数のコイル相に選択的に電流を供給して前記ロータを回転駆動するための制御を行なう半導体装置であって、
    順次一つのコイル相のコイルに給電したとき、停止しているロータの磁束の影響を受けて当該給電コイル相に接続する別の複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号の違いを検出することにより、上記検出動作の結果とそれを得るコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別し、その判別結果に従ってロータを所定方向に回転開始するためのコイルの通電相を決め
    接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号が参照信号に達するタイミングに基づいて、前記通電するコイル相の切り替えを行って、ロータの高速回転駆動を制御し、
    接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき当該通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号との和の平均値と、前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号との大小関係が反転するタイミングに同期して、前記通電するコイル相の切り替えを行って、ロータの低速回転駆動を制御し、
    選択回路と、前記選択回路で選択された2個の信号を比較する比較回路と、前記比較回路による一致検出タイミングに応ずる計数値を取得するタイマカウンタとを有し、
    ステータに対するロータの停止位置を判別する制御において、前記選択回路は前記接続する複数のコイル相のコイルに夫々流れる電流に応ずる信号を選択し、前記比較回路は前記選択回路で選択された信号の一致するタイミングを形成し、タイマカウンタは前記一つのコイル相のコイルに給電するタイミングに同期して計数動作を開始してから前記一致するタイミングまでの計数値を取得し、取得した計数値とこれを取得するときの複数のコイル相との関係に基づいてステータに対するロータの停止位置を判別する、半導体装置。
  2. 請求項において、前記タイマカウンタは前記一致するタイミングまでの計数値を前記一致に応答して保持するバッファレジスタを有する、半導体装置。
  3. 請求項において、前記ロータを高速回転駆動する制御として、前記選択回路は前記非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号と参照信号を選択し、前記比較回路は前記選択回路で選択された信号の一致するタイミングを形成し、前記比較回路で取得された一致するタイミングに同期して通電するコイル相の切り替えを制御する、半導体装置。
  4. 請求項において、AD変換回路を有し、
    ロータを低速回転駆動する制御として、接続する複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電したとき当該通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号と非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号との夫々を前記AD変換回路で変換し、変換したデジタル信号を用いて前記大小関係が反転するタイミングを得る、半導体装置。
  5. 複数極の永久磁石を持つロータ及び複数のコイル相のコイルを持つステータを備えたブラシレスDCモータを駆動制御する半導体装置であって、
    前記ブラシレスDCモータの複数のコイル相のコイルに選択的に電流を供給するためのパルス制御信号を生成するパルス生成回路と、
    前記夫々のコイルに流れる電流に応ずる検出信号と参照信号の中から任意の2個の信号を選択する選択回路と、
    前記選択回路で選択された2個の信号を比較する比較回路と、
    タイマカウンタと、
    制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記ロータを停止させた状態で前記複数のコイル相の一つに給電するためのパルス制御信号を前記パルス生成回路に出力させ、前記検出信号の中から、前記給電されたコイルからこれに接続する別のコイル相の2個のコイルに夫々流れる電流に応ずる検出信号を前記選択回路に選択させ、選択された2個の検出信号が一致する状態を前記比較回路の出力に基づいて判別するまでの時間を前記タイマカウンタに計測させる動作を、前記給電するコイル相を順次切り替えて繰り返し制御することにより、前記タイマカウンタによる計測動作の結果とこれを取得するときのコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別する、半導体装置。
  6. 請求項において、前記タイマカウンタは制御回路による前記給電するコイル相の切り替えに基づいて計数動作を開始し、前記比較回路の一致出力に応じてその計数値をバッファレジスタに格納する、半導体装置。
  7. 請求項において、前記制御回路は前記比較回路の一致出力に応答する割り込み処理によって、前記パルス制御信号の出力、セレクタの選択制御、前記タイマカウンタの初期化を制御し、前記タイマカウンタの初期化は前記バッファレジスタに計数値を格納する動作の後のタイミングとする、半導体装置。
  8. 請求項において、前記制御回路は、高速回転モードにおいて、前記パルス生成回路に、前記複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電するためのパルス制御信号を出力させ、前記選択回路に、非通電相のコイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号と参照信号を選択させ、選択された前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号が前記参照信号を超えるタイミングを前記比較回路の出力に基づいて判別し、判別したタイミングに同期して、パルス生成回路により通電するコイルの切り替えを制御する、半導体装置。
  9. 請求項において、前記ステータの夫々のコイルに流れる電流に応ずる信号をデジタル信号に変換するAD変換回路を更に有し、
    前記制御回路は、低速回転モードにおいて、前記パルス生成回路に、前記複数のコイル相の内の一のコイル相のコイルから他のコイル相のコイルに通電するためのパルス制御信号を出力させ、前記AD変換回路に、前記通電されたコイルに夫々流れる電流に応ずる信号と非通電コイルに前記ロータの磁束の影響を受けて流れる電流に応ずる信号の夫々をデジタル信号に変換させ、変換された夫々の信号の和の平均値と前記非通電相のコイルに流れる電流に応ずる信号のデジタル信号との大小関係が反転するタイミングに同期して、パルス生成回路により通電するコイル相の切り替えを制御する、半導体装置。
  10. 複数極の永久磁石を持つロータ及び複数相のコイルを持つステータを備えたブラシレスDCモータと、前記ブラシレスDCモータの前記複数のコイル相に選択的に電流を供給して前記ロータを回転駆動するための制御を行なう半導体装置と、前記ブラシレスDCモータを動力源として作動する作動機構とを有する、電動機器であって、
    前記半導体装置は、前記ブラシレスDCモータの複数相のコイルに選択的に電流を供給するためのパルス制御信号を生成するパルス生成回路と、
    前記夫々のコイルに流れる電流に応ずる検出信号と参照信号の中から任意の2個の信号を選択する選択回路と、
    前記選択回路で選択された2個の信号を比較する比較回路と、
    タイマカウンタと、
    制御回路と、を有し、
    前記制御回路は、前記ロータを停止させた状態で前記複数のコイル相の一つに給電するためのパルス制御信号を前記パルス生成回路に出力させ、前記検出信号の中から、前記給電されたコイルからこれに接続する別の複数のコイル相の2個のコイルに夫々流れる電流に応ずる検出信号を前記選択回路に選択させ、選択された2個の検出信号が一致する状態を前記比較回路の出力に基づいて判別するまでの時間を前記タイマカウンタに計測させる動作を、前記給電するコイル相を順次切り替えて繰り返し制御することにより、前記タイマカウンタによる計測動作の結果とこれを取得するときのコイル相との関係に基づいて、ステータに対するロータの停止位置を判別する、電動機器。
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