JP6892303B2 - 電動機駆動装置、方法、及びプログラム - Google Patents

電動機駆動装置、方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電動機駆動装置、方法、及びプログラムに関し、例えば永久磁石同期モータを回転駆動する電動機駆動装置、方法、及びプログラムに関する。
特許文献1は、ブラシレスDC(Direct Current)モータの駆動制御に用いられる半導体装置を開示する。特許文献1では、ロータの停止位置を判別するために、ロータの回転駆動に先立って、ステータの複数の相のコイルが順次に通電される。各相のコイルが通電されたとき、通電されたコイルから、そのコイルに接続される別のコイル相のコイルを通じて流れる電流の流れやすさは、停止しているロータの磁束の影響を受けて変化する。特許文献1では、各相のコイルを流れる電流の流れやすさの違いをコンパレータを用いて検出し、その検出結果に基づいて、ステータに対するロータの停止位置(初期位置)を判別する。
また、特許文献1には、各相のコイルを流れる電流の流れやすさの違いを検出する際に、DAC(Digital to Analog Converter)を用いて生成された所定の電圧と、各相のコイルを流れる電流の大きさに応じた信号とをコンパレータで比較し、各相のコイルを流れる電流の大きさに応じた信号が所定の電圧まで上昇するまでに要する時間を計測することが記載されている。さらに、特許文献1には、ロータの高速回転時には、ロータの初期位置の判別に用いたコンパレータを用いて非通電相の電圧をモニタし、通電相の切替えを行うことも記載されている。
特開2016−73041号公報
しかしながら、特許文献1では、初期位置の判別と高速回転駆動との双方において、同一の回路設定が用いられている。このため、特許文献1に記載の技術には、双方の処理を両立させることが困難な場合があるという問題があった。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、電動機駆動装置は、ステータの複数の相のコイルのそれぞれを流れる電流に応じた電圧信号を生成する電圧信号生成部と、第1のフィルタと第2のフィルタとを含むフィルタ部を介して前記電圧信号が入力される比較器とを備え、前記フィルタ部において、ロータの初期位置判別処理が実施される場合は、フィルタ定数が大きい第1のフィルタが選択され、前記回転駆動処理が実施される場合は、フィルタ定数が小さい第2のフィルタが選択されるものである。
前記一実施の形態によれば、初期位置の判別処理とロータの回転駆動とを両立することができる。
実施形態1に係る電動機駆動装置を示すブロック図。 LPF部の構成例を示すブロック図。 インバータ回路の構成例を示すブロック図。 ステータにおける電流の向きと、ロータにおける磁極の向きとの関係を示す模式図。 電圧上昇時間の計測時の各部の波形を示す波形図。 電動機駆動装置における動作手順を示すフローチャート。 初期位置判別処理の手順を示すフローチャート。 初期位置判別処理時の各部の波形例を示す波形図。 ロータの回転駆動時の各部の波形例を示す波形図。 実施形態2において用いられるLPF部の構成例を示すブロック図。 実施形態2における初期位置判別処理の手順を示すフローチャート。 フィルタ変更前後の各部の波形例を示す波形図。 電圧信号生成部の別の構成例を示すブロック図。
以下、図面を参照しつつ、上記課題を解決するための手段を適用した実施形態を詳細に説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、又はその他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、何れかに限定されるものではない。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスク)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)CD−R、CD−R/W、及び半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクション又は実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部又は全部の変形例、応用例、詳細説明、又は補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合及び原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、又は位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る電動機駆動装置を示す。電動機駆動装置100は、半導体装置101、電圧信号生成部102、フィルタ部103、及びインバータ回路104を有する。半導体装置101は、モータ制御用タイマ111、セレクタ112、比較器113、DAC(Digital to Analog Convertor)114、タイマ115、フィルタ選択部116、及び制御部117を有する。半導体装置101は、例えば、外部メモリ又は内部メモリに格納されているプログラムに従って演算処理を行う図示しないCPUとRAMとを含むマイクロコンピュータユニット(MCU:Micro Computer Unit)として構成される。
電動機駆動装置100は、永久磁石同期モータである電動機200を回転駆動させる。電動機200は、複数極の永久磁石を有するロータと、複数の相のコイルを有するステータとを有する。以下では、主に電動機200が、2極3スロットの3相ブラシレスモータである例を説明するが、ロータにおける磁極の数、及びステータにおけるスロット数は、特に限定されない。電動機200は、インナーロータ型のモータであってもよいし、アウターロータ側のモータであってもよい。
インバータ回路104は、電動機200のステータの複数のコイルのそれぞれに接続される。インバータ回路104は、例えば、駆動端子が対応するステータのコイルに接続された複数のプッシュプル出力回路を有する。モータ制御用タイマ111は、通電制御部として用いられ、インバータ回路104を通じてステータの複数の相のコイルのそれぞれに対する通電を制御する。モータ制御用タイマ111は、例えばPWM(Pulse Width Modulation)信号を出力可能なタイマであってもよい。
電圧信号生成部102は、ステータの各相のコイルに対応した電圧信号生成部102U、102V、及び102Wを含む。電圧信号生成部102UはU相のコイルに接続され、電圧信号生成部102VはV相のコイルに接続され、電圧信号生成部102WはW相のコイルに接続される。電圧信号生成部102U、102V、及び102Wは、それぞれ対応する相のコイルに接続された抵抗を含み、各コイルを流れる電流に応じた電圧信号を生成する。各相のコイルを流れる電流の大きさが同じ場合、電圧信号生成部102U、102V、及び102Wが生成する電圧信号は同じ電圧となる。
フィルタ部103は、ステータの各相のコイルに対応したLPF(Low Pass Filter)部103U、103V、及び103Wを含む。LPF部103Uは、電圧信号生成部102Uから電圧信号を入力し、入力された電圧信号に対してローパスフィルタ処理を行う。LPF部103Vは、電圧信号生成部102Vから電圧信号を入力し、入力された電圧信号に対してローパスフィルタ処理を行う。LPF部103Wは、電圧信号生成部102Wから電圧信号を入力し、入力された電圧信号に対してローパスフィルタ処理を行う。各LPF部は、フィルタ定数が相互に異なる2つのフィルタを含む。フィルタ選択部116は、LPF部103U、103V、及び103Wにおいて使用されるフィルタを選択する。
セレクタ112は、LPF部103Uが出力するフィルタ処理がなされた電圧信号U−in、LPF部103Vが出力するフィルタ処理がなされた電圧信号V−in、及びLPF部103Wが出力するフィルタ処理がなされた電圧信号W−inの何れか1つを比較器113に出力する。DAC114は、所定の基準電圧を出力する。比較器113は、セレクタ112から出力された電圧信号U−in、V−in、及びW−inの何れか1つと、所定の基準電圧とを比較する。タイマ115は、例えば64MHzカウントのタイマであり、時間を計測する時間計測部として用いられる。タイマ115は、所定のタイミングから、比較器113において電圧信号U−in、V−in、又はW−inが所定の基準電圧(Vref1)と等しい判断されるタイミングまでの時間差を示す電圧上昇時間を計測する。
制御部117は、比較器113における比較結果を用いて、ロータの初期位置を判別するための初期位置判別処理、及び、ロータを回転駆動させる回転駆動処理を実施する。フィルタ定数を時定数と定義した場合、制御部117は、初期位置判別処理を実施する場合は、フィルタ選択部116に、LPF部103U、103V、及び103Wに含まれるフィルタのうちでフィルタ定数(時定数)が大きいフィルタを選択させる。制御部117は、回転駆動処理を実施する場合は、フィルタ選択部116に、LPF部103U、103V、及び103Wに含まれるフィルタのうちでフィルタ定数が小さいフィルタを選択させる。
制御部117は、初期位置判別処理では、上記フィルタの選択に加えて、モータ制御用タイマ111を用いて、通電相を変化させつつステータの複数の相のコイルに計測用の電圧パルスを印加することで、各コイルに計測用の電流を供給する。また、制御部117は、電圧信号生成部102に、計測用の電圧パルスが印加されたコイルに接続された他の相のコイルのそれぞれを流れる電流に応じた電圧信号を生成させ、かつ、タイマ115に、他の相のコイルのそれぞれについて電圧上昇時間を計測させる。制御部117は、電圧上昇時間の計測結果に基づいて、ロータの初期位置の判別を実施する。
一方、制御部117は、回転駆動処理では、上記フィルタの選択に加えて、モータ制御用タイマ111を用いて、ステータの1つの相のコイルから他の相のコイルに励磁電流を供給する。また、制御部117は、電圧信号生成部102に、励磁電流が供給された相とは異なる非通電相のコイルに発生した誘導起電力に応じた電圧信号を生成させる。制御部117は、比較器113において、電圧信号が所定の基準電圧と等しいと判断されるタイミングに基づいて励磁電流を供給するコイルの相を切り替えることで、ロータを回転駆動する。
[フィルタ部]
図2は、LPF部103Uの構成例を示す。LPF部103Uは、セレクタ131、フィルタF1、及びフィルタF0を有する。フィルタF1は、抵抗R1とキャパシタC1とを含むローパスフィルタである。フィルタF0は、抵抗R0とキャパシタC0とを含むローパスフィルタである。フィルタF1とフィルタF0は、フィルタ定数(時定数)が相互に異なり、フィルタF1のフィルタ定数は、フィルタF0のフィルタ定数よりも大きい。
セレクタ131は、電圧信号生成部102Uが生成した電圧信号を、フィルタF1又はフィルタF0に選択的に供給する。セレクタ131は、フィルタ選択部116(図1を参照)により制御される。セレクタ131は、ロータの初期位置判別処理時は、フィルタ定数が大きいフィルタF1を選択し、ロータの回転駆動処理時は、フィルタ定数が小さいフィルタF0を選択する。なお、上記では、図2を参照してU相のLPF部103Uの構成例について説明したが、V相のLPF部103V及びW相のLPF部103Wの構成も、LPF部103Uと同様であってよい。
[インバータ回路]
図3は、インバータ回路104の構成例を示す。インバータ回路104は、例えば、トランジスタ141U、141V、及び141Wと、トランジスタ142U、142V、及び142Wとを有する。インバータ回路104において、各トランジスタには、例えばnチャネル型の電界効果トランジスタが用いられる。各トランジスタのゲートにはモータ制御用タイマ111(図1を参照)が出力する信号が入力される。なお、図1及び図3では図示を省略しているが、モータ制御用タイマ111とインバータ回路104との間にはプリドライバが配置される。プリドライバは、モータ制御用タイマ111が出力する各信号を、インバータ回路104において各トランジスタをオンにするために必要なゲート電圧に変換する。
電動機200のステータは、3相(U相、V相及びW相)のコイル201U、202V、及び202Wを有している。ステータにおいて、各相のコイル201U、202V及び202Wの電流入出力端側と反対側の端部は相互に接続されている。各相のコイル201U、202V及び202Wの電流入出力端子は、トランジスタ141U、141V、及び141Wを介して、モータ用電源(VMotor)に接続される。また、各相のコイル201U、202V及び202Wの入出力端子は、トランジスタ142U、142V、及び142Wを介して、接地される。ステータにおいて、コイル201U、202V及び202Wは、例えば電流入出力端子にモータ用電源側から電流が供給された場合にロータに対向する側がS極となり、電流入出力端子から電流が流出する場合にロータに対向する側がN極となるように鉄心などに巻きつけられている。
トランジスタ141U及び142Uは、U相のコイル201Uに対応したプッシュプル出力回路を構成する。トランジスタ141Uは、モータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOB0がHレベルのときオン状態となり、U相のコイル201Uに電流を供給する。トランジスタ142Uは、モータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOD0がHレベルのときオン状態となり、U相のコイル201Uから電流を引き抜く。トランジスタ141U及び142Vは、信号TRDIOB0及びTRDIOD0の双方がLレベルの場合は、コイル201Uへの電流供給も、コイル201Uからの電流引き抜きも行わない。なお、以下では、プッシュプル出力回路において一方のトランジスタがオン状態になっている相を通電相と呼び、双方のトランジスタがオフ状態となっている相を非通電相と呼ぶことがある。
トランジスタ141V及び142Vは、V相のコイル201Vに対応したプッシュプル出力回路を構成する。トランジスタ141Vは、モータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOA1がHレベルのときオン状態となり、V相のコイル201Vに電流を供給する。トランジスタ142Vは、モータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOC1がHレベルのときオン状態となり、V相のコイル201Vから電流を引き抜く。トランジスタ141V及び142Vは、信号TRDIOA1及びTRDIOC1の双方がLレベルの場合は、コイル201Vへの電流供給も、コイル201Vからの電流引き抜きも行わない。
トランジスタ141W及び142Wは、W相のコイル201Wに対応したプッシュプル出力回路を構成する。トランジスタ141Wは、モータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOB1がHレベルのときオン状態となり、W相のコイル201Wに電流を供給する。トランジスタ142Wは、モータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOD1がHレベルのときオン状態となり、W相のコイル201Wから電流を引き抜く。トランジスタ141W及び142Wは、信号TRDIOB1及びTRDIOD1の双方がLレベルの場合は、コイル201Wへの電流供給も、コイル201Wからの電流引き抜きも行わない。
[回転駆動制御]
モータ制御用タイマ111は、ロータの回転駆動時は、インバータ回路104に、3つの相のコイルのうちの2つの相のコイルを通じて励磁電流を供給させる。モータ制御用タイマ111は、例えば信号TRDIOB0をHレベルにしてトランジスタ141Uをオン状態にし、信号TRDIOC1をHレベルにしてトランジスタ142Vをオン状態にすることで、インバータ回路104を通じて、U相のコイル201UからV相のコイル201Vに向けて励磁電流を供給する。このとき、信号TRDIOB1及びTRDIOC1はLレベルであり、W相は非通電相となる。
非通電相であるW相のコイル201Wには、ロータの回転に伴う誘導起電力(逆起電力)が発生する。この逆起電力に起因する電流は、コイル201Wから電圧信号生成部102Wに流れ込む。電圧信号生成部102Wは、非通電相のW相のコイル201Wから流入した電流に応じた電圧信号W−inを生成する。この電圧信号W−inの電圧値は、W相のコイル201Wにおいて発生する逆起電力の大きさに応じて変化する。
セレクタ112(図1を参照)は、非通電相であるW相の電圧信号W−inを選択し、比較器113の入力端子に出力する。ロータの回転駆動時、DAC114は、逆起電力に応じて変化する電圧信号の中央値に対応する電圧を基準電圧(Vref2)として出力している。比較器113は、セレクタ112を介して入力する電圧信号W−inが基準電圧と等しくなると、出力信号を変化させる。制御部117は、比較器113の出力信号が変化したタイミングで、励磁電流を供給する相を変化させる。一般的に知られているように、DCブラシレスモータにおいて、ロータが所定角度回転するごとに励磁電流を供給する相を変化させることで、ステータにおいて、ロータを所定方向に回転させる回転磁界を発生させることができる。
[初期位置判別]
モータ制御用タイマ111は、ロータの初期位置判別時は、インバータ回路104のトランジスタ141U〜141Vの何れか1つを所定期間だけオンに制御し、トランジスタ141U〜141Vの残り、及びトランジスタ142U〜142Wをオフに制御する。別の言い方をすれば、モータ制御用タイマ111は、インバータ回路104を通じて、3つの相のコイルのうちの1つの相のコイルの一端に計測用の電圧パルスを印加する。計測用の電圧パルスが印加された場合に各コイルを流れる電流は励磁電流よりも低く、この電流が各コイルに供給されたとしても、ロータは回転しないものとする。モータ制御用タイマ111は、例えば信号TRDIOB0をHレベルにしてトランジスタ141Uをオン状態にすることで、インバータ回路104により、U相のコイル201Uに計測用の電圧パルスを印加する。このとき、残りの信号は全てLレベルであり、V相及びW相は非通電相となる。
U相のコイル201Uの一端に計測用の電圧パルスが印加されると、U相のコイル201Uには、モータ用電源側から電流(計測用の電流)が供給される。U相のコイル201Uに供給された電流(その一部)は、V相のコイル201Vを通り、コイル201Vから電圧信号生成部102Vに流れ込む。また、U相のコイル201Uに供給された電流(その一部)は、W相のコイル201Wを通り、コイル201Wから電圧信号生成部102Wに流れ込む。電圧信号生成部102Vは、非通電相のV相のコイル201Vから流入した電流に応じた電圧信号V−inを生成する。また、電圧信号生成部102Wは、非通電相のW相のコイル201Wから流入した電流に応じた電圧信号W−inを生成する。
セレクタ112は、例えばV相の電圧信号V−inを選択し、比較器113の入力端子に出力する。ロータの初期位置判別時、DAC114は、基準電圧(Vref1)を出力している。比較器113は、セレクタ112を介して入力する電圧信号V−inが基準電圧Vref1と等しくなると、出力信号を変化させる。タイマ115は、所定のタイミング、例えばモータ制御用タイマ111が信号TRDIOB0をHレベルに変化させたタイミングでカウントを開始する。タイマ115は、比較器113の出力信号が変化すると、カウント動作を終了する。タイマ115のカウント値は、所定のタイミングから、比較器113において電圧信号V−inが基準電圧Vref1と等しい判断されるタイミングまでの時間差(電圧上昇時間)を示す。W相の電圧信号W−inについても、同様に、タイマ115を用いて電圧上昇時間の計測が行われる。

制御部117は、通電相を変化させつつ、各相のコイルに通電(計測用の電圧パルスを印加)した場合に、非通電相における電圧信号の電圧上昇時間を計測する。制御部117は、電圧上昇時間の計測結果に基づいて、停止状態のロータの方位(停止位置)を判別する。制御部117は、初期位置の判別後、回転駆動処理を開始し、ロータを回転駆動する。制御部117は、回転駆動処理では、ロータの初期位置の判別結果に従ってロータを所定方向に回転駆動するためのコイルの通電相を決定する。
[初期位置判別の原理]
図4は、ステータにおける電流の向きと、ロータにおける磁極の向きとの関係を示す。例えば、ロータの初期位置判別処理では、ロータ(磁極)の位置が、図4に示されるθ1〜θ6の6つの領域の何れに位置しているかを判別する。ステータの各コイルの電流入出力端子間のインダクタンスは、ロータの磁極の向きに応じて変化する。各コイルを流れる電流の立ち上がりは、インダクタンスが小さいほど急峻となり、インダクタンスが大きいほど緩やかになる。
例えば、ロータの磁極が図4に示されるθ2及びθ5の方向に存在する場合、コイル201Uとコイル201Vとの間のインダクタンスが最大となり、U相とV相との間を流れる電流の立ち上がりは、他の相の間を流れる電流の立ち上がりよりも緩やかになる。逆に言えば、U相とV相との間を流れる電流の立ち上がりが最も緩やかであった場合、ロータの磁極はθ2及びθ5の方向に存在すると判断できる。ロータの磁極がθ1及びθ4の方向に存在する場合は、コイル201Vとコイル201Wとの間のインダクタンスが最大となり、V相とW相との間を流れる電流の立ち上がりは、他の相の間を流れる電流の立ち上がりよりも緩やかになる。ロータの磁極がθ3及びθ6に存在する場合は、コイル201Uとコイル201Wとの間のインダクタンスが最大となり、U相とW相との間を流れる電流の立ち上がりは、他の相の間を流れる電流の立ち上がりよりも緩やかになる。
上記したインダクタンスの変化に起因して、1つの相のコイルに計測用の電圧パルスが印加された場合に、非通電相のコイルを流れる電流が定常時の電流値に到達するまでに要する時間は、ロータの位置に応じて変化する。タイマ115を用いて計測された電圧上昇時間の長さは、インダクタンスの大きさに対応する。計測用の電圧パルスを印加するコイルの相を変化させつつ、非通電相のそれぞれにおいてタイマ115を用いて電圧上昇時間を計測することで、各相の間のインダクタンスの大小関係を判断することができ、その大小関係に基づいて、ロータの位置を判別することが可能である。
[電圧上昇時間]
図5は、電圧上昇時間の計測時の各部の波形図である。以下、U相のコイル201Uに通電した場合に、V相のコイル201Vを流れる電流と、タイマ115における電圧上昇時間の計測とを説明する。電圧上昇時間の計測に先立って、LPF部103Vでは、フィルタ定数が大きいフィルタF1(図2を参照)が選択されており、セレクタ112は、LPF部103V(フィルタF1)を介して入力される電圧信号V−inを選択しているものとする。
モータ制御用タイマ111は、時刻t0において信号TRDIOB0をHレベルに変化させ(図5の(a)を参照)、インバータ回路104に含まれるU相のモータ用電源側のトランジスタ141U(図3を参照)をオン状態とする。タイマ115は、信号TRDIOB0がHレベルに変化したタイミングで、カウンタのカウントアップを開始する((c)を参照)。
電圧信号生成部102Vは、U相のコイル201UからV相のコイル201Vを通じて流れ込んだ電流の大きさに応じた電圧値の電圧信号V−inを生成する。電圧信号V−inは、LPF部103VのフィルタF1及びセレクタ112を介して比較器113の入力端子に入力される((b)を参照)。このとき、フィルタF1のフィルタ定数が比較的大きな値に設定されていることで、電圧信号V−inの立ち上がりは、フィルタF1を通さない場合に比べて緩やかになる。
比較器113は、時刻t1で電圧信号V−inと基準電圧Vref1とが等しくなると、出力信号を反転させる。ここで、基準電圧Vref1は、電圧信号生成部102Vがコイル201Vを流れる定常時の電流に対して生成する電圧信号の電圧よりも低い電圧に設定される。タイマ115は、比較器113の出力信号が反転するとカウンタのカウントアップを停止する((c)を参照)。タイマ115は、時刻t0から時刻t1までの時間の長さに応じたカウント値を制御部117に出力する。タイマ115のカウント値は、各相の端子間のインダクタンスの大きさに依存して変化する。
[動作手順]
以下、動作手順を説明する。図6は、電動機駆動装置における動作手順を示す。制御部117は、ロータの初期位置判別に先立って、フィルタ選択部116を通じて、LPF部103U、103V、及び103Wのそれぞれにおいて、フィルタ定数が大きいフィルタF1を選択させる(ステップS1)。次いで、制御部117は、ロータの初期位置判別処理を開始する(ステップS2)。
図7は、初期位置判別処理の手順を示す。制御部117は、計測用の電圧パルスを印加するコイルの相(通電相)を決定する(ステップS11)。制御部117は、例えばまずU相を通電相として決定する。制御部117は、モータ制御用タイマ111を通じて、ステップS11で決定した通電相のコイルに計測用の電流を供給させる(ステップS12)。モータ制御用タイマ111は、ステップS12では、例えば信号TRDIOB0をHレベルに変化させ、インバータ回路104のトランジスタ141Uをオン状態にする。このようにすることで、U相のコイル201Uには、トランジスタ141Uを通じてモータ用電源から計測用の電流が供給される。タイマ115は、信号TRDIOB0がHレベルに変化したタイミングで、カウンタの動作を開始する。
制御部117は、通電相への計測用の電流の供給に先立って、セレクタ112において非通電相の1つを選択している。制御部117は、例えばセレクタ112に、V相の電圧信号V−inを選択させる。通電相に供給された電流は、非通電相のコイルを通じて電圧信号生成部102に入力され、電圧信号生成部102は、非通電相のコイルを流れる電流に応じた電圧信号を生成する(ステップS13)。例えば、U相のコイル201Uに供給された電流は、V相のコイル201を通じて電圧信号生成部102Vに流れ込み、電圧信号生成部102Vは、V相のコイル201を流れる電流に応じた電圧信号を生成する。生成された電圧信号は、LPF部103VのフィルタF1を通り、セレクタ112を介して比較器113に入力される。
比較器113は、セレクタ112を介して入力された電圧信号と、DAC114が出力する基準電圧Vref1とを比較する。タイマ115は、比較器113において電圧信号が基準電圧Vref1と等しくなったと判断されるタイミングまでカウンタのカウントを継続し、電圧上昇時間を計測する(ステップS14)。制御部117は、電圧上昇時間が計測されると、電圧上昇時間を計測していない非通電相があるか否かを判断する(ステップS15)。
制御部117は、ステップS15で未計測の非通電相があると判断した場合は、ステップS12に戻り、通電相のコイルへの計測用の電流の供給からやり直す。処理がステップS12に戻った場合、ステップS13では、未計測の非通電相に対応した電圧信号生成部、例えばW相の電圧信号生成部102Wにより、電圧信号が生成される。タイマ115は、ステップS14において、コイル201Uへの電流の供給開始から、LPF部103W及びセレクタ112を介して入力された電圧信号W−inが基準電圧Vref1に到達するまでの時間差を、電圧上昇時間として計測する。
制御部117は、ステップS15で未計測の非通電相がないと判断した場合は、全ての相を通電相として選択したか否かを判断する(ステップS16)。制御部117は、ステップS16で全ての相を通電相として選択していないと判断した場合は、ステップS11に戻り、次の通電相を決定する。その後、ステップS12〜S15の処理が実施され、ステップS11で決定された通電相に接続される非通電相のそれぞれについて、電圧上昇時間が計測される。
制御部117は、ステップS16で通電相として選択していない相がないと判断した場合、各通電相と非通電相とのパターンごとに計測された電圧上昇時間に基づいて、ロータの初期位置の判別を実施する(ステップS17)。ロータの初期位置の判別には、既知のアルゴリズムを用いることができる。
図6に戻り、ロータの初期位置の判別が終了すると、制御部117は、フィルタ選択部116を通じて、LPF部103U、103V、及び103Wのそれぞれにおいて、フィルタ定数が小さいフィルタF0を選択させる(ステップS3)。その後、制御部117は、ロータの初期位置の判別結果を用いて、ロータの回転駆動処理を開始する(ステップS4)。制御部117は、ロータの回転駆動処理では、LPF部のフィルタF0を介して比較器113に入力される電圧信号が、DAC114が出力する基準電圧Vref2と等しくなるたびに、励磁電流を供給する通電相の切り替えを行う。
[初期位置判別時の動作波形例]
図8は、初期位置判別処理時の各部の動作波形例を示す。モータ制御用タイマ111は、時刻t11において、インバータ回路104に出力する信号のうち、信号TRDIOB0のみをHレベルに変化させ、インバータ回路104を通じてU相のコイル201Uへ計測用の電流を供給する((a)を参照)。時刻t11において、セレクタ112はV相の電圧信号V−inを選択している((g)を参照)。タイマ115は、時刻t11から、比較器113において電圧信号V−inが基準電圧Vref1に到達したと判断される時刻までの時間差を、電圧上昇時間として計測する(図5の(b)及び(c)を参照)。
モータ制御用タイマ111は、時刻t12において、再度、インバータ回路104に出力する信号のうち、信号TRDIOB0のみをHレベルに変化させ、インバータ回路104を通じてU相のコイル201Uへ計測用の電流を供給する((a)を参照)。時刻t12において、セレクタ112はW相の電圧信号W−inを選択している((g)を参照)。タイマ115は、時刻t12から、比較器113において電圧信号W−inが基準電圧Vref1に到達したと判断される時刻までの時間差を、電圧上昇時間として計測する。
以下、同様に、モータ制御用タイマ111は、時刻t13及び時刻t14において、信号TRDIOA1をHレベルに変化させ、インバータ回路104を通じてV相のコイル201Vへ計測用の電流を供給する((a)を参照)。時刻t13において、セレクタ112はU相の電圧信号U−inを選択しており、タイマ115は、時刻t13から、比較器113において電圧信号U−inが基準電圧Vref1に到達したと判断される時刻までの時間差を、電圧上昇時間として計測する。また、時刻t14において、セレクタ112はW相の電圧信号W−inを選択しており、タイマ115は、時刻t14から、比較器113において電圧信号W−inが基準電圧Vref1に到達したと判断される時刻までの時間差を、電圧上昇時間として計測する。
さらに、モータ制御用タイマ111は、時刻t15及び時刻t16において、信号TRDIOB1をHレベルに変化させ、インバータ回路104を通じてW相のコイル201Wへ計測用の電流を供給する((a)を参照)。時刻t15において、セレクタ112はU相の電圧信号U−inを選択しており、タイマ115は、時刻t15から、比較器113において電圧信号U−inが基準電圧Vref1に到達したと判断される時刻までの時間差を、電圧上昇時間として計測する。また、時刻t16において、セレクタ112はV相の電圧信号V−inを選択しており、タイマ115は、時刻t16から、比較器113において電圧信号V−inが基準電圧Vref1に到達したと判断される時刻までの時間差を、電圧上昇時間として計測する。
ここで、通電相がU相である場合に、V相に関して計測された電圧上昇時間をtc(VU)と呼び、W相に関して計測された電圧上昇時間をtc(WU)と呼ぶ。また、通電相がV相である場合に、U相に関して計測された電圧上昇時間をtc(UV)と呼び、W相に関して計測された電圧上昇時間をtc(WV)と呼ぶ。さらに、通電相がW相である場合に、U相に関して計測された電圧上昇時間をtc(UW)と呼び、V相に関して計測された電圧上昇時間をtc(VW)と呼ぶ。
制御部117は、まず、上記した電圧上昇時間の計測結果に基づいて、磁極がU方向に存在するのか、V方向に存在するのか、又はW方向に存在するのかを特定する。制御部117は、電圧上昇時間の計測結果のうち、電圧上昇時間tc(VU)が最大であれば、ロータの磁極がW相方向、つまりθ2及びθ5(図4を参照)の方向に存在すると判断する。制御部117は、電圧上昇時間tc(WV)が最大であれば、ロータの磁極がU相方向、つまりθ1及びθ4の方向に存在すると判断する。制御部117は、電圧上昇時間tc(UW)が最大であれば、ロータの磁極がV相方向、つまりθ3及びθ6の方向に存在すると判断できる。
次いで、制御部117は、磁極が存在する方向に応じた組み合わせで2つの電圧上昇時間の和を計算し、電圧上昇時間の和に基づいて、磁極がどの領域に位置しているかを判別する。具体的には、上記で磁極がW相方向に存在すると判断した場合、制御部117は、電圧上昇時間tc(UW)とtc(VW)の和、及び電圧上昇時間tc(WV)とtc(WU)の和をそれぞれ計算する。制御部117は、両者を比較し、tc(UW)+tc(VW)>tc(WV)+tc(WU)であれば、磁極はθ2の領域に存在すると判断する。制御部117は、tc(UW)+tc(VW)<tc(WV)+tc(WU)であれば、磁極はθ5の領域に存在すると判断する。
制御部117は、磁極がU相方向に存在すると判断した場合は、電圧上昇時間tc(VU)とtc(WU)の和、及び電圧上昇時間tc(UW)とtc(UV)の和をそれぞれ計算する。制御部117は、両者を比較し、tc(VU)+tc(WU)>tc(UW)+tc(UV)であれば、磁極はθ4の領域に存在すると判断する。制御部117は、tc(VU)+tc(WU)<tc(UW)+tc(UV)であれば、磁極はθ1の領域に存在すると判断する。
制御部117は、磁極がV相方向に存在すると判断した場合は、電圧上昇時間tc(UV)とtc(WV)の和、及び電圧上昇時間tc(VU)とtc(VW)の和をそれぞれ計算する。制御部117は、両者を比較し、tc(UV)+tc(WV)>tc(VU)+tc(VW)であれば、磁極はθ6の領域に存在すると判断する。制御部117は、tc(UV)+tc(WV)<tc(VU)+tc(VW)であれば、磁極はθ3の領域に存在すると判断する。
制御部117は、比較する上記の和の差が、所定のしきい値よりも小さい場合は、DAC114が出力する基準電圧Vref1を変更して電圧上昇時間の計測をやり直してもよい。上記の和の差と比較する所定のしきい値は、タイマ115における時間分解能、及び初期位置判定の領域数などに応じて事前に設定された判定精度を司るパラメータである。制御部117は、上記の和の差が所定のしきい値よりも小さい場合は、例えば、あらかじめ設定された基準電圧の最大値Vref1_max以下の電圧範囲で、基準電圧Vref1を、現在の基準電圧Vref1よりも所定の電圧だけ高い電圧に設定してもよい。
[回転駆動時の動作波形例]
図9は、ロータの回転駆動時の各部の動作波形例を示す。時刻21の前の時点において、励磁電流はW相からV相に向かう方向でコイル201V及び201Wに供給されているものとする。また、セレクタ112は、時刻21の前の時点においてはU相の電圧信号U−inを選択している((g)を参照)。制御部117は、時刻t21で、比較器113において、電圧信号U−inが、その中央のレベルに対応した基準電圧Vref2と等しくなったと判断されると、励磁電流が供給されるコイルの相を切り替える。
モータ制御用タイマ111は、時刻t21において、インバータ回路104に出力する信号TRDIOB0をLレベルからHレベルに変化させ((a)を参照)、信号TRDIOB1をHレベルからLレベルに変化させる((e)を参照)。このとき、モータ制御用タイマ111は、信号TRDIOD0((b)を参照)、TRDIOA1((c)を参照)、及びTRDIOD1((f)を参照)についてはLレベルを維持し、信号TRDIOC1((d)を参照)についてはHレベルを維持する。信号TRDIOB0及びTRDIIC1がHレベルとなることで、励磁電流は、U相からV相に向かう方向でコイル201U及び201Vに供給される。
時刻t21において、W相は非通電相となり、セレクタ112は、W相の電圧信号W−inを選択する((g)を参照)。比較器113は、電圧信号W−inと基準電圧Vref2とを比較する。制御部117は、時刻t22で、比較器113において電圧信号W−inが基準電圧Vref2と等しくなったと判断されると、励磁電流が供給されるコイルの相を切り替える。
モータ制御用タイマ111は、時刻t22において、インバータ回路104に出力する信号TRDIOD1をLレベルからHレベルに変化させ((f)を参照)、信号TRDIOC1をHレベルからLレベルに変化させる((d)を参照)。このとき、モータ制御用タイマ111は、信号TRDIOD0((b)を参照)、TRDIOA1((c)を参照)、及びTRDIOB1((e)を参照)についてはLレベルを維持し、信号TRDIOB0((a)を参照)についてはHレベルを維持する。信号TRDIOB0及びTRDIID1がHレベルとなることで、励磁電流は、U相からW相に向かう方向でコイル201U及び201Wに供給される。また、V相が非通電相となり、セレクタ112は、V相の電圧信号V−inを選択する((g)を参照)。
時刻t23で、比較器113において電圧信号V−inが基準電圧Vref2と等しくなったと判断されると、モータ制御用タイマ111は、信号TRDIOA1をLレベルからHレベルに変化させ((c)を参照)、信号TRDIOB0をHレベルからLレベルに変化させる((a)を参照)。この場合、励磁電流は、V相からW相に向かう方向でコイル201V及び201Wに供給される。また、U相が非通電相となり、セレクタ112は、U相の電圧信号U−inを選択する((g)を参照)。
以下、同様に、比較器113において非通電相の電圧信号が基準電圧Vref2と等しくなったと判断される時刻t24、t25、t26、t27、及びt28で、励磁電流が供給される相が切り替えられる。また、セレクタ112は、非通電相となった相の電圧信号を選択し、比較器113において、非通電相となった相の電圧信号がモニタされる。電動機200において、ロータの回転に同期して、励磁電流が供給される相を切り替えることで、ロータを回転駆動することができる。
[まとめ]
本実施形態では、LPF部103U、103V、及び103Wは、フィルタ定数が異なる2つのフィルタF1及びF0を有する。フィルタ選択部116は、ロータの初期位置判別処理が実施される場合は、フィルタ定数が大きいフィルタF1を選択する。初期位置判別処理時、比較器113には、セレクタ112を介して、フィルタF1を用いてローパスフィルタ処理された電圧信号U−in、V−in、又はW−inが入力される。初期位置判別処理時、モータ制御用タイマ111は、通電相を変化させつつステータの複数の相のコイルに計測用の電流を供給し、電圧信号生成部102は、計測用の電流が供給されたコイルに接続された他の相のコイルのそれぞれを流れる電流に応じた電圧信号を生成する。タイマ115は、所定のタイミングから、比較器113においてフィルタF1を用いてローパスフィルタ処理された電圧信号が基準電圧Vref1と等しいと判断されるタイミングまでの時間差を示す電圧上昇時間を、他の相のコイルのそれぞれについて計測する。この電圧上昇時間の計測結果を用いることで、ロータの初期位置を判別することが可能である。
一方、フィルタ選択部116は、ロータの回転駆動処理が実施される場合は、フィルタ定数が小さいフィルタF0を選択する。ロータの回転駆動時、比較器113には、セレクタ112を介して、フィルタF0を用いてローパスフィルタ処理された電圧信号U−in、V−in、又はW−inが入力される。ロータの回転駆動処理時、モータ制御用タイマ111は、ロータの初期位置の判別結果に従って決定された通電相のコイルに励磁電流を供給してロータの回転駆動を開始する。電圧信号生成部102は、非通電相のコイルに発生した誘導起電力に応じた電圧信号を生成し、比較器113は、フィルタF0を用いてローパスフィルタ処理された電圧信号と基準電圧Vref2とを比較する。制御部117は、比較器113において電圧信号が基準電圧Vref2と等しいと判断されるタイミングに基づいて励磁電流が供給されるコイルの相を切り替えることで、ロータを回転駆動させる。
ここで、初期位置判別処理時に計測用の電流が1つの相のコイルに供給された場合に、電圧信号生成部102で生成される非通電相の電圧信号について計測された電圧上昇時間は、回路内の容量が支配的である。タイマ115の時間分解能に対して電圧上昇時間が短すぎると、計測された電圧上昇時間がロータの磁極の位置に依存して変化しなくなる可能性がある。その場合、ロータの初期位置を判別することができない。本実施形態では、比較器113と電圧信号生成部102との間にフィルタ部103が挿入されており、比較器113に入力される電圧信号の電圧上昇はフィルタ部103が挿入されない場合に比べて緩やかになっている。
しかしながら、比較器113はロータの回転駆動時にも使用される。フィルタ部103のフィルタ定数が大きい場合、逆起電力に応じた電圧信号の変化が緩やかになって、ロータの回転駆動制御に悪影響を与える場合がある。本実施形態では、フィルタ部103がフィルタF1とフィルタF0とを有しており、フィルタ部103において、初期位置判別処理時はフィルタ定数が大きいフィルタF1が選択され、回転駆動処理時はフィルタ定数が小さいフィルタF0が選択される。このようにすることで、初期位置判別処理に電圧信号の電圧上昇を緩やかにしつつ、回転駆動処理時は電圧信号の電圧変化を非通電相において発生した逆起電力に追従させることができ、ロータの回転駆動制御に悪影響を与えることなく、初期位置判別処理を実施することができる。
[実施形態2]
次いで、実施形態2を説明する。本実施形態は、フィルタ部103が、初期位置判別処理時に使用されるローパスフィルタを複数含む点で、実施形態1と相違する。他の点は、実施形態1と同様でよい。
[フィルタ部]
図10は、本実施形態において用いられるLPF部103Uaの構成例を示す。LPF部103Uaは、nを2以上の整数として、セレクタ131、フィルタF1〜Fn、及びフィルタF0を有する。iを1以上でn以下の整数として、フィルタFiは、抵抗RiとキャパシタCiとを含む。フィルタFiのフィルタ定数は相互に異なっており、iが大きいほどフィルタ定数が大きいものとする。つまり、フィルタF1のフィルタ定数が最も小さく、フィルタFnのフィルタ定数が最も大きいものとする。
セレクタ131は、電圧信号生成部102Uが生成した電圧信号を、フィルタF0〜Fnの何れかに選択的に供給する。セレクタ131は、ロータの初期位置判別処理時は、フィルタF1〜Fnの何れか1つを選択し、ロータの回転駆動処理時はフィルタF0を選択する。なお、上記では、図10を参照してU相のLPF部103Uaの構成例について説明したが、V相のLPF部及びW相のLPF部の構成も、LPF部103Uaと同様であってよい。
[動作手順]
図11は、本実施形態における初期位置判別処理の手順を示す。フィルタ選択部116は、LPF部に含まれるフィルタF1〜Fn(図10を参照)のうちの1つを選択する。初期状態で選択されるフィルタは、フィルタ定数が最も小さいフィルタF1であってもよいし、他のフィルタであってもよい。制御部117は、通電相を決定する(ステップS11)。制御部117は、モータ制御用タイマ111を通じて、ステップS11で決定した通電相のコイルに計測用の電流を供給させる(ステップS12)。タイマ115は、計測用の電流が供給されるタイミングで、カウンタの動作を開始する。
通電相に供給された電流は、非通電相のコイルを通じて電圧信号生成部102に入力され、電圧信号生成部102は、非通電相のコイルを流れる電流に応じた電圧信号を生成する(ステップS13)。電圧信号生成部102が生成した電圧信号は、フィルタF1〜Fnの中から選択された1つのフィルタを通り、セレクタ112を介して比較器113に入力される。
比較器113は、セレクタ112を介して入力された電圧信号と、DAC114が出力する基準電圧Vref1とを比較する。タイマ115は、比較器113において電圧信号が基準電圧Vref1と等しくなったと判断されるタイミングまでカウンタのカウントを継続し、電圧上昇時間を計測する(ステップS14)。制御部117は、電圧上昇時間が計測されると、電圧上昇時間を計測していない非通電相があるか否かを判断する(ステップS15)。
制御部117は、ステップS15で未計測の非通電相があると判断した場合は、ステップS12に戻り、通電相のコイルへの計測用の電流の供給からやり直す。制御部117は、ステップS15で未計測の非通電相がないと判断した場合は、全ての相を通電相として選択したか否かを判断する(ステップS16)。制御部117は、ステップS16で全ての相を通電相として選択していないと判断した場合は、ステップS11に戻り、次の通電相を決定する。ここまでの処理は、実施形態1で説明した図7に示される処理手順と同様でよい。
制御部117は、ステップS16で通電相として選択していない相がないと判断した場合、各通電相と非通電相とのパターンごとに計測された電圧上昇時間を相互に比較する(ステップS18)。制御部117は、計測された電圧上昇時間の差が所定のしきい値時間差以上であるか否かを判断する(ステップS19)。制御部117は、ステップS19では、例えば、各パターンについて計測された電圧上昇時間のうちで最長の電圧上昇時間を特定し、特定した最長の電圧上昇時間と他の電圧上昇時間との差がしきい値時間差以上であるか否かを判断する。
制御部117は、例えば、計測された電圧上昇時間tc(VU)、tc(WU)、tc(UV)、tc(WV)、tc(UW)、及びtc(VW)のうち、最長の時間を示す電圧上昇時間をmax_tcとしたとき、最長の電圧上昇時間max_tcと残りの電圧上昇時間との差と、しきい値時間差ΔT1とを比較する。しきい値時間差ΔT1は、タイマ115における時間分解能、及び初期位置判定の領域数などに応じて事前に設定された判定精度を司るパラメータである。電圧上昇時間の時間差がしきい値時間差ΔT1以上であれば、ロータの磁極がU相方向に存在するのか、V相方向に存在するのか、又はW相方向に存在するのかの判別が可能である。
制御部117は、ステップS19で電圧上昇時間の差がしきい値時間差よりも短いと判断した場合は、フィルタ選択部116により選択されるフィルタを、現在の電圧上昇時間の計測時に用いられたフィルタのフィルタ定数よりも大きなフィルタ定数のフィルタに変更する(ステップS20)。制御部117は、例えばステップS20では、現在の計測で使用されたフィルタがフィルタFiである場合は、フィルタ選択部116により選択されるフィルタを、フィルタFi+1に変更する。フィルタの変更後、処理はステップS11に戻り、制御部117はステップS11において次の通電相を決定する。制御部117は、ステップS19において電圧上昇時間の差がしきい値時間差以上あると判断されるまで、各パターンの電圧上昇時間の計測を繰り返し実施する。
制御部117は、ステップS19において電圧上昇時間の差がしきい値時間差以上であると判断すると、ロータの初期位置の判別を実施する(ステップS17)。ロータの初期位置の判別のアルゴリズムは、実施形態1において説明したものと同様でよい。
ここで、電圧上昇時間の計測において既にフィルタFnが選択されている場合、ステップS20で変更するフィルタが存在しない。制御部117は、電圧上昇時間の差がしきい値時間差よりも短い場合で、かつ、使用されたフィルタが、フィルタ定数が最大のフィルタであった場合は、あらかじめ設定された基準電圧の最大値Vref1_max以下の電圧範囲で、基準電圧Vref1を、現在の基準電圧Vref1よりも所定の電圧だけ高い電圧に設定してもよい。制御部117は、DAC114に、例えば基準電圧Vref1に所定の電圧ΔVを加えた電圧を新たな基準電圧Vref1として出力させ、新たな基準電圧Vref1を用いて電圧上昇時間の計測を再度実施してもよい。
[動作波形例]
図12は、フィルタ変更前後の各部の動作波形を示す。以下では、U相のコイル201Uに通電した場合における、V相の電圧信号V−inの電圧波形を例に説明するが、他の相の電圧信号の電圧波形も同様である。図12において、(a)はモータ制御用タイマ111が出力する信号TRDIOB0を示し、(b)はLPF部においてフィルタFi(i≠n)が選択された場合の比較器113に入力される電圧信号V−inの信号波形を示し、(c)はLPF部においてフィルタFj(j>i)が選択された場合の比較器113に入力される電圧信号V−inの信号波形を示す。ここで、フィルタFjのフィルタ定数は、フィルタFiのフィルタ定数よりも大きい。
モータ制御用タイマ111は、時刻t0において信号TRDIOB0をHレベルに変化させ、インバータ回路104に含まれるU相のモータ用電源側のトランジスタ141U(図3を参照)をオン状態とする(図12の(a)を参照)。LPF部においてフィルタFiが選択されていた場合、電圧信号V−inは、時刻t2で基準電圧Vref1に到達する((b)を参照)。この場合、タイマ115は、時刻t0から時刻t2までの時間差Tc_Aを、電圧上昇時間として計測する。
電圧上昇時間Tc_Aがタイマ115の時間分解能に対して短すぎるなどの理由で、他の電圧上昇時間との時間差が短すぎる場合、ロータの初期位置の判別に支障をきたす。その場合、フィルタ選択部116は、ステップS20において、フィルタ定数がより大きいフィルタFjを選択する。フィルタ定数がより大きいフィルタFjが用いられた場合、比較器113に入力される電圧信号V−inの上昇は、フィルタFiが用いられた場合よりも緩やかになる。その結果、比較器113に入力される電圧信号V−inは、時刻t2よりも遅い時刻t3において、基準電圧Vref1に到達する。この場合、タイマ115は、時刻t0から時刻t3までの時間差Tc_Bを、電圧上昇時間として計測する。
[まとめ]
本実施形態では、フィルタ部103は、初期位置判別処理に用いられるフィルタを複数含む。制御部117は、電圧上昇時間の計測に用いられたフィルタが適切ではなく、電圧上昇時間の計測結果の差がしきい値時間差よりも短い場合は、使用するフィルタをフィルタ定数が大きいフィルタに変更して、電圧上昇時間の計測をやり直す。電動機駆動装置100は種々の電動機200と組み合わせて用いることが可能であり、電動機200の種類などに依存して、適切なフィルタ定数が異なることが考えられる。本実施形態では、所定の判定精度で初期位置判別を行うことができない場合には、使用されるフィルタがフィルタ定数が大きいフィルタに変更されるため、所定の判定精度で位置判別を実施することが可能である。
[変形例]
なお、実施形態1では、例えば磁極がW相方向に存在する場合に、電圧上昇時間tc(UW)とtc(VW)の和と、電圧上昇時間tc(WV)とtc(WU)の和とを比較することで、磁極がθ2の領域に存在するか、磁極がθ5の領域に存在するかを判断する手法を説明した。しかしながら、磁極がどの領域に存在するかを判断するための手法は、この手法には限定されない。
例えば磁極がW相方向に存在している場合、制御部117は、以下の手順で磁極が存在する領域を判断してもよい。制御部117は、まず、モータ制御用タイマ111及びインバータ回路104を用いて、トランジスタ141W(図3を参照)をオン状態とし、トランジスタ142U及び142Vをオン状態にする。この場合、電流は、W相のコイル201Wの電流入出力端子から、U相のコイル201Uの電流入出力端子及びV相のコイル201Vの電流入出力端子に向けて流れる。制御部117は、このときの電流値i1を計測する。次いで、制御部117は、トランジスタ141U及び141Vをオン状態とし、トランジスタ142Wをオン状態にする。このとき、電流は、U相のコイル201Uの電流入出力端子及びV相のコイル201Vの電流入出力端子から、W相のコイル201Wの電流入出力端子に向け流れる。制御部117は、このときの電流値i2を計測する。制御部117は、計測した電流値を比較し、i1>i2であれば磁極がθ2の領域に存在すると判断し、i1<i2であれば磁極がθ5の領域に存在すると判断する。
磁極がU相方向に存在している場合は、制御部117は、まず、モータ制御用タイマ111及びインバータ回路104を用いて、トランジスタ141Uをオン状態とし、トランジスタ142V及び142Wをオン状態にする。この場合、電流は、U相のコイル201Uの電流入出力端子から、V相のコイル201Vの電流入出力端子及びW相のコイル201Wの電流入出力端子に向けて流れる。制御部117は、このときの電流値i1を計測する。次いで、制御部117は、トランジスタ141V及び141Wをオン状態とし、トランジスタ142Uをオン状態にする。この場合、電流は、V相のコイル201Vの電流入出力端子及びW相のコイル201Wの電流入出力端子から、U相のコイル201Uの電流入出力端子に向けて流れる。制御部117は、このときの電流値i2を計測する。制御部117は、計測した電流値を比較し、i1>i2であれば磁極がθ4の領域に存在すると判断し、i1<i2であれば磁極がθ1の領域に存在すると判断する。
磁極がV相方向に存在している場合、制御部117は、まず、モータ制御用タイマ111及びインバータ回路104を用いて、トランジスタ141Vをオン状態とし、トランジスタ142U及び142Wをオン状態にする。この場合、電流は、V相のコイル201Vの電流入出力端子から、U相のコイル201Uの電流入出力端子及びW相のコイル201Wの電流入出力端子に向けて流れる。制御部117は、このときの電流値i1を計測する。次いで、制御部117は、トランジスタ141U及び141Wをオン状態とし、トランジスタ142Vをオン状態にする。この場合、電流は、U相のコイル201Uの電流入出力端子及びW相のコイル201Wの電流入出力端子から、V相のコイル201Vの電流入出力端子に向けて流れる。制御部117は、このときの電流値i2を計測する。制御部117は、計測した電流値を比較し、i1>i2であれば磁極がθ6の領域に存在すると判断し、i1<i2であれば磁極がθ3の領域に存在すると判断する。
また、実施形態1では、電圧上昇時間tc(VU)、tc(WV)、及びtc(UW)のうちの何れが最大であるかを判断することで、60度の精度で角度判別を行う例を説明したが、これには限定されない。各通電相と非通電相との組み合わせに対して計測された電圧上昇時間のうちで最も大きな値と最も小さい値、及び、2つの組み合わせに対して計測されたが電圧上昇時間が近い値、或いは3つの組み合わせに対して計測された電圧上昇時間が離れた値であることを判別することで、15度の間隔で角度判別を行うことも可能である。
図1及び図2では、電圧信号生成部102が直列に接続された2つの抵抗で構成される例を示したが、電圧信号生成部102の構成はこれには限定されない。図13は、電圧信号生成部の別の構成例を示す。別の構成例に係る電圧信号生成部102aは、互いに直列に接続された2つの抵抗Ra及びRbに加えて、キャパシタCと、ダイオードD1及びD2とを有する。キャパシタCは、2つの抵抗Ra及びRbの接続ノードと接地電位との間を接続する。ダイオードD1及びD2は、高電位側の電源と接地電位との間に直列に挿入される。ダイオードD1のカソードは高電位側の電源に接続され、ダイオードD2のアノードは接地電位に接続される。ダイオードD1及びD2の接続ノードは、電圧信号生成部102aの出力信号線に接続される。このような構成の電圧信号生成部102aを用いた場合、後段の比較器113(図1を参照)に対して過大な電圧、或いは負の電圧の電圧信号が入力されることを回避できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
100:電動機駆動装置
101:半導体装置
102:電圧信号生成部
103:フィルタ部
104:インバータ回路
111:モータ制御用タイマ
112:セレクタ
113:比較器
114:DAC
115:タイマ
116:フィルタ選択部
117:制御部
131:セレクタ
141U、141V、141W:トランジスタ
142U、142V、142W:トランジスタ
200:電動機
201U、201V、201W:コイル

Claims (12)

  1. 複数極の永久磁石を有するロータと複数の相のコイルを有するステータとを有するブラシレスDCモータの前記複数の相のコイルのそれぞれに接続されたインバータ回路と、
    前記インバータ回路を通じて前記複数の相のコイルのそれぞれに対する通電を制御する通電制御部と、
    それぞれが前記複数の相のコイルに接続された複数の抵抗を含み、前記コイルを流れる電流に応じた電圧信号を生成する電圧信号生成部と、
    第1のフィルタと、フィルタ定数が前記第1のフィルタよりも小さい第2のフィルタを含むフィルタ部と、
    前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタの一方を選択するフィルタ選択部と、
    前記フィルタ選択部が選択したフィルタを介して入力された前記電圧信号と、所定の基準電圧とを比較する比較器と、
    前記比較器における比較結果を用いて、前記ロータの初期位置を判別するための初期位置判別処理及び前記ロータを回転駆動させる回転駆動処理を実施する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記初期位置判別処理を実施する場合は、前記フィルタ選択部に前記第1のフィルタを選択させ、前記回転駆動処理を実施する場合は、前記フィルタ選択部に前記第2のフィルタを選択させる電動機駆動装置。
  2. 所定のタイミングから、前記比較器において前記電圧信号が第1の基準電圧と等しい判断されるタイミングまでの時間差を示す電圧上昇時間を計測する時間計測部を更に有し、
    前記制御部は、前記初期位置判別処理では、前記通電制御部を用いて通電相を変化させつつ前記複数の相のコイルに電流を供給し、前記電圧信号生成部に前記電流が供給されたコイルに接続された他の相のコイルのそれぞれを流れる電流に応じた電圧信号を生成させ、前記時間計測部に前記他の相のコイルのそれぞれについて前記電圧上昇時間を計測させ、前記電圧上昇時間の計測結果に基づいて前記ロータの初期位置の判別を実施する請求項1に記載の電動機駆動装置。
  3. 前記第1のフィルタは、フィルタ定数が相互に異なる複数のローパスフィルタを含み、
    前記制御部は、前記初期位置判別処理では、前記フィルタ選択部に前記複数のローパスフィルタのうちの1つを選択させ、かつ、各相について計測された電圧上昇時間の差が所定のしきい値時間差よりも短い場合は、前記フィルタ選択部が選択するローパスフィルタを、前記電圧上昇時間の計測時に用いられたローパスフィルタのフィルタ定数よりも大きなフィルタ定数のローパルスフィルタに変更させる請求項2に記載の電動機駆動装置。
  4. 前記制御部は、各相について計測された電圧上昇時間のうちで最長の電圧上昇時間を特定し、該特定した最長の電圧上昇時間と他の電圧上昇時間との差が前記しきい値時間差よりも短いか否かを判断する請求項3に記載の電動機駆動装置。
  5. 前記制御部は、前記電圧上昇時間の差が前記しきい値時間差以上の場合は、前記前記ロータの初期位置の判別を実施する請求項3に記載の電動機駆動装置。
  6. 前記制御部は、前記電圧上昇時間の差が前記しきい値時間差よりも短く、かつ前記電圧上昇時間の計測時に用いられたローパスフィルタが、フィルタ定数が最大のローパスフィルタであった場合は、前記第1の基準電圧を、前記電圧上昇時間の計測時に用いられた電圧よりも高い電圧に設定する請求項3に記載の電動機駆動装置。
  7. 前記ステータにおいて、各相のコイルの電流入力端側と反対側の端部は相互に接続されている請求項1に記載の電動機駆動装置。
  8. 前記制御部は、前記回転駆動処理では、前記通電制御部を用いて1つの相のコイルから他の相のコイルに励磁電流を供給し、前記電圧信号生成部に前記励磁電流が供給された相とは異なる非通電相のコイルに発生した誘導起電力に応じた電圧信号を生成させ、前記比較器において前記電圧信号が第2の基準電圧と等しいと判断されるタイミングに基づいて前記励磁電流を供給するコイルの相を切り替える請求項1に記載の電動機駆動装置。
  9. 前記制御部は、前記フィルタ選択部に前記第1のフィルタを選択させて前記初期位置判別処理を実施し、該初期位置判別処理の実施後、前記フィルタ選択部に前記第2のフィルタを選択させて前記回転駆動処理を開始する請求項1に記載の電動機駆動装置。
  10. 前記制御部は、前記回転駆動処理では、前記初期位置判別処理における前記ロータの初期位置の判別結果に従ってロータを所定方向に回転駆動するためのコイルの通電相を決定する請求項1に記載の電動機駆動装置。
  11. 複数極の永久磁石を有するロータと複数の相のコイルを有するステータとを有するブラシレスDCモータを回転駆動する電動機駆動方法であって、
    通電相を変化させつつ前記複数の相のコイルに電流を供給し、
    前記電流が供給されたコイルに接続された他の相のコイルのそれぞれを流れる電流に応じた電圧信号を生成し、
    前記電圧信号を第1のフィルタを介して比較器に入力し、
    所定のタイミングから、前記比較器において前記電圧信号が第1の基準電圧と等しい判断されるタイミングまでの時間差を示す電圧上昇時間を、前記他の相のコイルのそれぞれについて計測し、
    前記電圧上昇時間の計測結果に基づいて前記ロータの初期位置を判別し、
    前記ロータの初期位置の判別結果に従って通電相を決定し、
    前記決定した通電相のコイルに励磁電流を供給して前記ロータの回転駆動を開始し、
    前記励磁電流が供給された相とは異なる非通電相のコイルに発生した誘導起電力に応じた電圧信号を、前記第1のフィルタよりもフィルタ定数が小さい第2のフィルタを介して前記比較器に入力し、
    前記比較器において前記電圧信号が第2の基準電圧と等しいと判断されるタイミングに基づいて前記励磁電流を供給するコイルの相を切り替えることで前記ロータを回転駆動させる電動機駆動方法。
  12. コンピュータに、複数極の永久磁石を有するロータと複数の相のコイルを有するステータとを有するブラシレスDCモータを回転駆動する処理を実施させるプログラムであって、
    通電相を変化させつつ前記複数の相のコイルに電流を供給させ、
    タイマに、所定のタイミングから、前記電流が供給されたコイルに接続された他の相のコイルのそれぞれを流れる電流に応じた電圧信号が第1のフィルタを介して入力される比較器において前記電圧信号が第1の基準電圧と等しい判断されるタイミングまでの時間差を示す電圧上昇時間を、前記他の相のコイルのそれぞれについて計測させ、
    前記電圧上昇時間の計測結果に基づいて前記ロータの初期位置を判別し、
    前記ロータの初期位置の判別結果に従って通電相を決定し、
    前記決定した通電相のコイルに励磁電流を供給して前記ロータの回転駆動を開始し、
    前記励磁電流が供給された相とは異なる非通電相のコイルに発生した誘導起電力に応じた電圧信号が、前記第1のフィルタよりもフィルタ定数が小さい第2のフィルタを介して入力される比較器において前記電圧信号が第2の基準電圧と等しいと判断されるタイミングに基づいて前記励磁電流を供給するコイルの相を切り替えることで前記ロータを回転駆動させる処理を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
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