JP6424307B1 - カートレイン車両積み降ろし装置 - Google Patents

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輸送車両の自走によるカートレイン車両積み降ろし装置の提供を図る。【課題】本発明のカートレイン車両積み降ろし装置における鉄道貨車は、所定の長さならびに幅寸法を有する車体の幅方向の中心線位置前方には、旋回枢軸を設け、該旋回枢軸が位置する後方には、先端に回動ローラーを備える所定の長さを有する旋回アームが連結される旋回駆動手段を設けて成り、車両旋回台は、鉄道貨車の外形内に収まる略矩形の積載台形状を有して旋回枢軸に対して旋回可能に連結すると共に、幅方向の中心線位置後方には、回動ローラーが摺動する所定の長さを有して旋回駆動手段による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴を延設し、後方端には、輸送車両がプラットホームより橋渡しされて積み降ろしを可能する可動坂路装置を設け、下面裏側には、旋回アームの可動領域を回避させた位置には、複数のガイド補助輪を設けて成る手段を採る。

Description

本発明は、輸送車両の自走によるカートレイン車両積み降ろし装置に関する。
現在の物流業界がおかれている輸送環境は、通信販売業の拡大による小口化に加えて、即納化ならびに時間帯指定化が求められると共に、生鮮野菜、鮮魚等においては高速輸送化が求められ、それらは物流事業者にとって従来の輸送・配達コストに対して負担増の要因となっていることに起因して、従来に増して物流コストの削減と質の高い物流サービスの対応が待ったなしに求められている。さらに、保管・荷役等の労働作業の集約的な手段として、機械化ならびに自動化による合理化を推進していく必要性にも迫られている。しかしながら、物流事業者の大半は零細企業でもあり、現行における物流設備、輸送機器、輸送運行システムは発注主にとって必ずしも満足のいくものではなく、将来的には、発送元から顧客配達先を巻き込んだトータル的な輸送システムの構築が望まれるものであった。
また、エネルギー消費量の節約や、排ガス排出量の削減、道路渋滞の解消ならびに輸送効率の向上、交通事故の増加の観点から、これまで貨物トラック一辺倒だった輸送を、海上輸送や鉄道輸送の利用に切り替える「モーダルシフト」を提唱する企業が企業理念の観点から増加する傾向があり、その背景として鉄道輸送のCO2排出量は、一般的にトラック輸送の5分の1程度と言われており、その効果の大きさから、次世代の輸送モード手段として大きな注目を集めている。
一方、鉄道を利用して自動車を運搬する自動車運搬用貨車(以下、運搬貨車と略称する)の需要が急増している。その要因としては、高速道路での渋滞や事故等が多くなり、自走やトレーラーによる新車の陸送が困難かつコスト高になってきたこと、また、最近では、鉄道を利用しての長距離旅行を楽しみながら、旅行先では自分の車を運転したいというキャンピングカーやマイカーを使った旅の楽しみ方をするオーナードライバーの嗜好が増加してきている。
上記における多様な輸送モードを実現させるには、貨物を積んだトラックやコンテナを載せたトレーラーや自家用車を、そのまま専用の貨車(長物車・車運車)に載せて目的地まで輸送するピギーバック輸送が有効な手段とされている。該ピギーバック輸送は、排ガス排出量の削減、化石燃料の使用削減や次世代燃料の利用拡大に有効であると共に、大量・定時輸送を可能とし、さらに交通渋滞の緩和、ドライバー不足の解消ならびに労働条件の改善につながるなど多くの環境メリットならびにユーザー嗜好を満足させるものである。
しかしながら、そのピギーバック輸送の実施に当たっては、多くの問題点が存在するのも事実である。その最大の理由が、ターミナル駅内における陸送車の貨車への移動作業において多くの時間と手間を要することから、即日配達を望む荷主ニーズやマイカーを運転するドライバーの煩わしさの解消や時間的な要求を満足させるものではなかった。
一方、現在の国内における鉄道会社の輸送手段としては、フォークリフト式、クレーン吊り上げ式、スライド積み込み式、ターンテーブル式、旋回式等が実用化ならびにモデル提案され、諸外国においては後方乗り込み式(ピギーバック輸送)等が実用化されている。
しかしながら、上記における輸送手段の多くは、荷主の多様なニーズを満足させるものではなく、多くの利点を有するピギーバック輸送の展開を阻止しているものであり、その原因となる各方式の問題点を挙げると。
(1) フォークリフト式においては、
・荷物を運搬する場合は、コンテナ収納を前提として大型のフォークリフトを有する専用のターミナルが必要となり、積み降ろし可能な拠点が限定される。また、自動車を積み降ろす場合は、一台一台車両を持ち上げて移動させなければならないことから、作業が大掛かりになる上、長時間の積み替え作業を要すると共に、これを短時間で終了させるためには複数のフォークリフト作業者と輸送車の運転者を確保する必要がある。
(2) クレーン吊り上げ式においては、
・クレーンが移動する広大なプラットホームと、大型のクレーン装置を必要とすることから、湾岸設備や生産工場敷地内での設置に限定される。
(3) スライド積み込み式においては、
・広大なプラットホームと、大型の積み込みスライド装置を必要とする。
・複数の積み込みが同時にできないことや、車両をスライド装置に積み込むには作業が大掛かりになると共に、これを短時間で終了させるためには複数の運転者を確保する必要がある。
(4) ターンテーブル式においては、
・回転する車両積載パレットが隣接線路側に突出することで既存の運行ダイヤに影響が出ることから、専用の複線ターミナル駅を必要とする。
(5) 旋回式においては
・両側旋回式においては、鉄道貨車に旋回手段を左右別個に備えなければならない。
・片側旋回式においては、左右何れか一方にしか旋回しないため、列車の上下線に別々のプラットホームと作業員並びに作業車を配置しなければならない。
(6) 後方乗り込み式においては、
・車両の積み降ろしが始発駅と最終駅に限定され、途中駅での下車ができないと共に、乗降時の待機時間がかかる。
従来より、上記の鉄道を利用した輸送方式の中で本発明の旋回方式を利用した積み降ろし手段が提案されている。例えば、トラックや乗用車等の車を鉄道で輸送することを可能にする。貨車への車の積み降ろしを簡便化する。排ガス排出量の削減や交通渋帯を緩和する。事故減少やドライバーの負担を軽減する。コンテナの運搬を効率良く且つ楽にするなどの効果が得られる「貨車用自動車積み降ろし装置と積み降ろし方法」(特許文献1)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、係る「貨車用自動車積み降ろし装置と積み降ろし方法」の提案は、貨車の本体と床を互いに回転軸又はスライド機構を介して連結する手段を採用した提案であるが、該提案のターンテーブル式の提案は、車両積載パレットが旋回時に隣接線路側に突出することで運行ダイヤに影響が出るといった問題があるものである。また、旋回式の提案は、旋回手段を別個に準備しなければならないといった問題があるものであった。さらに、スライド式の提案は、・広大な平坦プラットホームと、大型の積み込みスライド装置を必要とすると共に、複数の輸送車両を同時に積み込みができないことや、スライド装置に車両を積み込むには作業時間がかかるといった問題があるものであった。
また、自動車の積み降ろし作業の容易化を図ると共に、積み降ろし時における旋回荷台の隣接線路側への突出を防止した「自動車運搬用貨車」(特許文献2)が提案され、公知技術となっている。
しかしながら、係る「自動車運搬用貨車」の提案は、台枠上に複数の門形状の架構を固定すると共に、上記各架構を桁で連結してあり、各架構間に上記台枠の幅方向の中心でかつ上記架構の中心に形成された回転軸を軸として水平に旋回する下段車台を有する回転外枠と、上記回転外枠内を昇降する昇降車台と、上記下段車台および上記昇降車台の上記回転軸と反対側の縁に設けられた上下に揺動する車輪案内用の可動道板とを具えた自動車運搬用貨車の提案であるが、該提案は、油圧シリンダーによる片側旋回式を採用していることで、車両積載台が左右の一方に限定されて旋回しないため、列車の上り下がり用のプラットホームと作業員並びに作業車を別々に配置しなければならないといった問題があるものであった。
本出願人は、従来におけるカートレイン車両積み降ろし装置における旋回構造に着目し、容易且つ短時間で輸送車両の積み降ろしができないものかという着想下、輸送車両の自走によるカートレイン車両積み降ろし装置を開発し、本発明における「カートレイン車両積み降ろし装置」の提案に至るものである。
特開平10−119772号 特開平6−171506号
本発明は上記問題点を鑑み、輸送車両の自走によるカートレイン車両積み降ろし装置の提供を図ることを課題とする。
本発明は上記課題を解決するためになされるもので、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置は、鉄道貨車に積載される車両旋回台の旋回によって輸送車両の積み降ろしを行うカートレイン車両積み降ろし装置であって、前記鉄道貨車は、所定の長さならびに幅寸法を有する車体の幅方向の中心線位置前方には、旋回枢軸を設け、該旋回枢軸が位置する後方には、先端に回動ローラーを備える所定の長さを有する旋回アームが連結される旋回駆動手段を設けて成り、前記車両旋回台は、前記鉄道貨車の外形内に収まる略矩形の積載台形状を有して前記旋回枢軸に対して旋回可能に連結すると共に、幅方向の中心線位置後方には、前記回動ローラーが摺動する所定の長さを有して前記旋回駆動手段による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴を延設し、後方端には、輸送車両がプラットホームより橋渡しされて積み降ろしを可能する可動坂路装置を設け、下面裏側には、前記旋回アームの可動領域を回避させた位置には、複数のガイド補助輪を設けて成り、前記旋回駆動手段を正逆転させることで、前記車両旋回台が進行方向に対して左右両側に旋回すると共に、隣接する線路側に突出しない手段を採る。
また、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置は、前記車両旋回台を、鉄道貨車1基に対して互いに干渉しない状態で一または複数縦列配置した手段を採る。
また、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置は、前記車両旋回台を、鉄道貨車の前後位置に橋渡し板を介して対向して配置した手段を採る。
また、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置は、前記車両旋回台を、鉄道貨車の前後位置に対向して配置し、該対向して配置される前記車両旋回台の中間に走行パレット台を橋渡し板を介して配置した手段を採る。
本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、排ガス排出量の削減、化石燃料の使用削減や次世代燃料の利用拡大に有効であると共に、大量・定時輸送を可能とし、さらに交通渋滞の緩和、ドライバーの不足の解消ならびに労働条件の改善など多くの輸送環境メリットが得られることができる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、車両旋回台が左右に旋回できる構造であることによって、既存の各駅のプラットホームの方向に合わせて輸送車両の乗降車が可能となると共に、従来のフォークリフト搬送形式から本発明の積載形式に移管する期間においても、フォークリフト搬送形式を継続しながら本発明の導入が可能となる上に、入換え期間が地方駅の事情に合わせて緩やかにできることによって初期的な設備投資を均等且つ最小限に抑制することができる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、輸送車両の自体が自走することで、積み降ろし装置の簡素化、作業時間の短縮、人員のコスト削減等が大幅に図られる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、旋回装置自体が独立して各貨車毎に設置されているため、輸送車両が各駅のプラットホームの向きに関係なく自由に乗降車できる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、旋回装置自体が独立して各貨車毎に設置されていることによって、目的の駅で自由に乗降車することができることから、交通渋滞を避けた帰省、観光シーズンの行楽地旅行、全国縦断ドライブ旅行など、鉄道とマイカーを併用することで排出ガス問題ならびに渋滞問題が解消されると共に、移動中における飲食や休息を可能とし、さらにガソリン代や高速道路運賃が節約される新しい旅行スタイルが満喫できる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、旋回装置自体が行先別に貨車毎に設置されるため、輸送車両が一定の台数で各駅毎に自由に乗り降りできる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、車両旋回台が、鉄道貨車の前後の位置に橋渡し板を介して対向して配置した手段を採ることによって、輸送車両の乗り入れる向きを変更することなく、前進ギアの操作のみ各駅で自由に乗降車できる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、車両旋回台が、鉄道貨車の前後の位置に対向して配置し、該対向して配置される車両旋回台の中間に走行パレット台を橋渡し板を介して配置した手段を採ることによって、輸送車両が各駅で自由に乗降車できることから、行楽シーズンや帰省時の交通渋滞を回避できると共に、前後の車両旋回台の長さ内において貨物トラックと乗用車の混載輸送も可能となる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、走行パレット台上に車両旋回台の長さ内において車両長さが異なる貨物トラックと乗用車の混載輸送が可能となる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置によれば、ローカル線のダイヤ再編成を行って積極的にマイカー客を受け入れることによって、観光地や民宿の発展事業策として地域地場産業の活性化が図れる、といった優れた効果を奏する。
また、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置を利用した物流システムによれば、
(1)集荷ドライバーと配達ドライバーの運転エリアが、最寄りのターミナル駅周辺に限定されることから、ドライバーの確保、運転労働負担の軽減ならびに賃金の抑制が図られる。
(2)現地の積み降ろし作業スタッフ(単純作業労働者)は、生産現場または配達先で専属的に雇用できることから人件費のコストカットが図られる。
(3)荷物の積み降ろし作業がドライバーと現地の積み降ろし作業スタッフで行うため、荷物の積み降ろしの作業時間の短縮がなされる。
(4)輸送車両の自走による積み降ろし手段を採用していることで、総合的な輸送時間の短縮がなされる。
(5)輸送トラックによる長距離輸送でないため、輸送トラックの性能スペック(エンジン馬力、燃料タンク容量、車体剛性、走行持続性、・安全性能、仮眠設備等)を現状の性能仕様より低く抑えることができることで、低スペックならびに低価格のトラック仕様とすることができると共に、将来的に電気自動車や、水素、エタノール、LPGなどの次世代エネルギーを利用したクリーンな輸送トラックに転換することができる。
(6)鉄道輸送とトラック輸送とによってトータル的に展開できるため、鉄道会社のレンタル事業や陸送分野での進出拡大が図られると共に、航空会社、船舶輸送会社を含めた陸海空物流ネットワークの構築が可能となる、といった優れた効果を奏する。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の実施形態を示す説明図である。(実施例1) 本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の作動状態を示す説明図である。 本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の別の実施形態を示す説明図である。(実施例2) 本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の別の実施形態を示す説明図である。(実施例3) 本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の別の実施形態を示す説明図である。(実施例4) 本発明のカートレイン車両積み降ろし装置を利用した物流システムの実施例を示すチャート図である。
本発明におけるカートレイン車両積み降ろし装置10は、鉄道貨車20に積載される車両旋回台30の旋回によって輸送車両Cの積み降ろしを行うカートレインの車両積み降ろし装置であって、鉄道貨車20は、所定の長さならびに幅寸法を有する車体の幅方向の中心線位置前方には、旋回枢軸21を設け、該旋回枢軸21が位置する後方には、先端に回動ローラー33を備える所定の長さを有する旋回アーム32が連結される旋回駆動手段31を設けて成り、車両旋回台30は、鉄道貨車20の外形内に収まる略矩形の積載台形状を有して旋回枢軸21に対して旋回可能に連結すると共に、幅方向の中心線位置後方には、回動ローラー33が摺動する所定の長さを有して旋回駆動手段31による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴34を延設し、後方端には、輸送車両CがプラットホームPより橋渡しされて積み降ろしを可能する可動坂路装置35を設け、下面裏側には、旋回アーム32の可動領域を回避させた位置には、複数のガイド補助輪36を設けて成り、旋回駆動手段31を正逆転させることで、車両旋回台30が進行方向に対して左右両側に旋回すると共に、隣接する線路側に突出しない手段を採ったことを最大の特徴とする。以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
尚、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、以下に述べる実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、すなわち同一の作用効果を発揮できる形状及び寸法の範囲内で、適宜変更することができる。
図1は、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の実施形態を示す説明図である。
図1(a)は、カートレイン車両積み降ろし装置10の全体斜視図である。
図1(b)は、カートレイン車両積み降ろし装置10の側面図である。
図1(c)は、カートレイン車両積み降ろし装置10の上面図である。
上記図面表示において、説明を要しない部品表示は一部省略している。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、鉄道貨車20に積載される車両旋回台30の旋回によって輸送車両Cの積み降ろしを行うカートレインの車両積み降ろし装置であり、鉄道貨車20に積載される車両旋回台30を揺動スライド機構によって左右に旋回させる構造によって構成される。
鉄道貨車20は、敷設されるレールR上を運行するフラット状の低床の貨車であって、所定の長さならびに幅寸法を有する車体の幅方向の中心線位置前方には、旋回枢軸21を設け、該旋回枢軸21が位置する後方には、先端に回動ローラー33を備える所定の長さを有する旋回アーム32が連結される旋回駆動手段31を設けている。
旋回枢軸21は、鉄道貨車20の所定の長さならびに幅寸法を有する車体の幅方向の中心線位置前方に軸受(ベアリング)を介して回動自在に設けられるもので、車両旋回台30がこの枢軸を起点として左右に旋回するものである。尚、本実施例においての旋回枢軸21は、鉄道貨車20側に備えられているが、車両旋回台30側に備えることも可能である。
車両旋回台30は、鉄道貨車20の外形内に収まる略矩形の積載台形状を有して旋回枢軸21に対して旋回可能に連結すると共に、幅方向の中心線位置後方には、回動ローラー33が摺動する所定の長さを有して旋回駆動手段31による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴34を延設し、後方端には、輸送車両CがプラットホームPより橋渡しされて積み降ろしを可能する可動坂路装置(トラバーサ)35を設け、下面裏側には、旋回アーム32の可動領域を回避させた位置には、複数のガイド補助輪36を設けて形成される。さらに、積載台形状の上面には輸送車両Cの走行路ならびに手動フックによる車両固定装置等が備えられ、両側側面には、金属パイプ製の安全柵が無線手動操作盤Bを収納するボックスを備えて形成される。尚、前方に転落防止柵を設けることも可能である。
旋回駆動手段31は、旋回角度位置決め機能が付いた油圧式または電動式の駆動モーターが使用されるもので、例えば、差動モーター、ステッピングモーター、エンコーダー付モーター等が使われる。また、取り付け位置は、回転モーメントの効率から鑑みて、鉄道貨車20の旋回枢軸21に対して可能な限り後方に配置されることが好ましい。
旋回アーム32は、先端に車両旋回台30の旋回駆動手段31による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴34を摺動する回動ローラー33を備え、鉄道貨車20の幅の1/2の寸法を越える所定の長さを有して旋回駆動手段31の回転軸に直結される金属製のアーム状に形成されるもので、その全体形状は特に限定されない。可動領域は、鉄道貨車20と車両旋回台30の隙間のガイド補助輪36の高さ内であると共に、鉄道貨車20の上面と、プラットホームPの上面を往来して旋回する。
旋回角度は、旋回角度位置決め機能が付いた旋回駆動手段31(差動モーター)の回転によって進行方向に対して180度以上の旋回角度が確保されるため、輸送車両Cの進入角度を各駅の既存の大きさや通路事情に合わせて任意に設定することができる。
回動ローラー33は、旋回アーム32の先端部に軸受(ベアリング)等によって回動自在に設けられて、車両旋回台30の旋回駆動手段による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴34に対して長手方向に摺動・移動することで車両旋回台30を左右に旋回(揺動)させる動きをする。
スライドガイド長穴34は、車両旋回台30の幅方向の中心線位置後方に回動ローラー33が摺動する所定の長さを有して旋回駆動手段31による回転を旋回方向に変換する役割を果たす目的で延設されるもので、その長さは、旋回アーム32の旋回角度に合わせて任意に設定される。
本願発明の旋回構造を形成する旋回駆動手段31と、旋回アーム32と、回動ローラー33と、スライドガイド長穴34の作動状態を簡単に説明する。
《車両旋回台30が右側に旋回する場合》
(1)旋回駆動手段31(差動モーター)を右回転させる。
(2)旋回アーム32の先端に設けられた回動ローラー33が、車両旋回台30の中心線位置に延設されるスライドガイド長穴34の右側壁面を押圧した状態で摺動しながら前方(進行方向)にスライドしていく。
(3)回動ローラー33が前方にスライドするにしたがって、車両旋回台30が旋回枢軸21を起点として右旋回する。図2(a)参照
《車両旋回台30が左側に旋回する場合》
(1)旋回駆動手段31(差動モーター)を左回転させる。
(2)旋回アーム32の先端に設けられた回動ローラー33が、車両旋回台30の中心線位置に延設されるスライドガイド長穴34の左側壁面を押圧した状態で摺動しながら前方(進行方向)にスライドしていく。
(3)回動ローラー33が前方にスライドするにしたがって、車両旋回台30が旋回枢軸21を起点として左旋回する。図2(b)参照
以上のように、旋回駆動手段31を左右に回転させることによって、車両旋回台30が旋回枢軸21を起点として左右に旋回させることができるもので、さらに、旋回駆動手段31を旋回枢軸21に対して、より後方位置に設けることによって旋回アーム32の長さを延長することなく車両旋回台30の回転モーメントを大きくとることができるため、旋回駆動手段31(差動モーター)の小型化、旋回アーム32の軽量化、小型化ならびに簡素化が図られる。
可動坂路装置35は、「トラバーサ」とも呼ばれ、車両運搬車(キャリアカー)の後端部に備えられて車両の積み下ろしを行う橋渡し坂路装置であって、その駆動手段は、例えば、油圧式、電動式、シリンダー式、カム式、手動クランプ式等によって行われる。
ガイド補助輪36は、油圧やコイルバネの作用によって上下に伸縮する機能と、自在に回動する自在キャスターの機能を備えて、車両旋回台30の下面裏側に旋回アーム32の可動領域を回避させた位置に複数設置されるもので、鉄道貨車20の上面とプラットホームPの上面を橋渡し状態で行き来走行する。
輸送車両Cは、ロングトレーラー、トレーラー、貨物トラック、乗用車、軽自動車を対象とする。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10における旋回機構は、旋回枢軸21と旋回駆動手段31と、スライドガイド長穴34とを、車体の幅方向の中心線位置(図示なし)に対して一直線上に配置して、旋回駆動手段31を正逆転させることで車両旋回台30を左右に旋回させるもので、主に形削り盤の「ウィットウォース早戻り機構」に用いられる揺動スライド機構を応用するものである。
本発明の運行制御システムは、全体の運行管理は、鉄道局中央司令室のCPUで管理され、列車での作動操作は、各鉄道気動車の運転席の操作盤によって行なわれる。さらに鉄道貨車20毎に備えられる無線手動操作盤Bによって各鉄道貨車20毎の輸送車両Cの積み降ろし作業が行われる。
以上で構成される本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、排ガス排出量の削減、化石燃料の使用削減や次世代燃料の利用拡大に有効であると共に、大量・定時輸送を可能とし、さらに交通渋滞の緩和、ドライバーの人材確保ならびに労働条件の改善など多くの輸送環境メリットを満たすことができると共に、車両旋回台30が左右に旋回できる構造であることによって、既存の各駅のプラットホームPの方向に合わせて輸送車両Cの乗降車が可能となるため、本発明の導入にあたって新たな設備投資が最小限に抑制することができ、さらに輸送車両Cの自体が自走することで、積み降ろし装置の簡素化、作業時間の短縮、人員コストの削減が図られる。
図2は、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の作動状態を示す説明図である。
図2(a)は輸送車両Cの乗り入れ状態を示す説明図である。
(1)車両旋回台30の後端部全体が左側プラットホームPに掛かる位置まで差動モーターを右回転させる。(停止位置は予め差動モーターの位置決め装置または無線手動操作盤Bで決定する)
(2)可動坂路装置35を作動させて、車両旋回台30とプラットホームPとが段差ない状態にして橋渡しする。
(3)輸送車両Cを前進ギアに入れて乗り込む。
(4)輸送車両Cが乗り込んだら、可動坂路装置35を作動させて、積載用可動坂を起立させる。
(5)差動モーターを逆回転させて、車両旋回台30を鉄道貨車20の進行方向に合わせる。
図2(b)は輸送車両Cの降車状態を示す説明図である。
(1)車両旋回台30の後端部全体が右側プラットホームPに掛かる位置まで差動モーターを左回転させる。(停止位置は予め差動モーターの位置決め装置または無線手動操作盤Bで決定する)
(2)可動坂路装置35を作動させて、車両旋回台30とプラットホームPとが段差ない状態にして橋渡しする。
(3)輸送車両Cを後進ギアに入れて降車させる。
(4)輸送車両Cが降車したら、可動坂路装置35を作動させて、積載用可動坂を起立させる。
(5)差動モーターを逆回転させて、車両旋回台30を鉄道貨車20の進行方向に合わせる。
尚、長尺の鉄道貨車20に対して車両旋回台30の長さを長くとる(例えば長さ比1:1)ことで複数の輸送トラック(輸送車両C)を同時に積載することもできる。
図2(c)は車両旋回台30に複数の輸送車両Cを乗り入れた状態を示す。
輸送トラック仕様の車両旋回台30に複数の小型乗用車を乗り入れることもできる。
以上で構成される本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、差動モーターを正逆転させることで運行する出発駅、途中駅、終着駅のプラットホームPの向きに関係なく輸送車両Cの積み降ろしを行うことができる。
図3は、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の別の実施形態を示す説明図である。
図3(a)は、停車時の状態を示す説明図である。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、鉄道貨車1基に対して互いに干渉しない状態で一または複数縦列配置した手段を採ることができる。
図3(b)は、乗り入れ時の状態を示す説明図である。
・鉄道貨車20に備えられる車両旋回台30をプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろした後、輸送車両Cを前進ギアによる自走によって車両旋回台30に乗り込ませる。
・可動坂路装置35を起立させる。
・車両旋回台30を旋回させて進行方向に向ける。
尚、輸送トラック仕様の長尺の車両旋回台30には小型乗用車を複数台混載することもできる。(破線表示)
図3(c)は、運行時の状態を示す説明図である。
・輸送車両Cを車両固定装置でロックする。(図示なし)
・鉄道貨車20を運行する。(ドライバー同乗なし)
図3(d)は、降車時の状態を示す説明図である。
・輸送車両Cをロックする車両固定装置を解除する。(図示なし)
・鉄道貨車20に備えられる車両旋回台30をプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろした後、輸送車両Cを後進ギアによる自走によってプラットホームP上に降車させる。
・輸送車両Cが自走でプラットホームPから退場する。
図3(e)は、別の仕様状態を示す説明図である。(縮小図)
車両旋回台30を乗用車(小型車)専用タイプとすることで、鉄道貨車1基に対して複数縦列(4〜6台)配置することができる。
輸送トラック仕様に比べて積載台数の増加が図れるため、一汽車の中に輸送トラック仕様と小型車仕様の組み合わせを行先、運行業務帯、行楽シーズン、時間帯等に合わせて自在に車両編成することができる。
以上で構成される本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、装置自体が独立して各鉄道貨車20毎に設置されているため、輸送車両Cが各駅のプラットホームP上において自由に乗降車することができる。
図4は、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の別の実施形態を示す説明図である。
図4(a)は、停車時の状態を示す説明図である。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、車両旋回台30を、橋渡し板40を介して対向して配置する手段を採ることができる。
橋渡し板40は、前方に転落防止柵がない前後の車両旋回台30a、30bの間に跨って設置されるもので、輸送車両Cの走行時は、前後の車両旋回台30a、30bに接触して橋渡し板40の役割を果たし、旋回時または運行時は、油圧やコイルばね等の伸縮機能により上方にやや伸長して前後の車両旋回台30a、30bの旋回を干渉しない状態に取り付けられる。
また、図示では、輸送車両Cが橋渡し板40に掛からないように作図しているが、輸送車両Cのタイヤ部が橋渡し板40に掛からなければ輸送車両C間を短縮することができる。
図4(b)は、乗り入れ時の状態を示す説明図である。
・鉄道貨車20の後端に備えられる後方の車両旋回台30aをプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろした後、輸送車両Cを前進ギアによる自走によって後方の車両旋回台30aに乗り込ませる。
・後方の車両旋回台30aの可動坂路装置35を起立させた後、旋回させて進行方向に向ける。
・積載した一台目の輸送車両Cを自走によって前方の車両旋回台30bまで前進させる。
・後方の車両旋回台30aをプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろした後、二台目の輸送車両Cを前進ギアによる自走によって後方の車両旋回台30aに乗り込ませる。
・後方の車両旋回台30aの可動坂路装置35を起立させた後、車両旋回台30を旋回させて進行方向に向ける。
図4(c)は、運行時の状態を示す説明図である。
・積送された輸送車両Cを車両固定装置でロックする。(図示なし)
・鉄道貨車20を運行する。(ドライバー同乗なし)
図4(d)は、降車時の状態を示す説明図である。
・輸送車両Cをロックする車両固定装置を解除する。(図示なし)
・鉄道貨車20の前方の車両旋回台30bをプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろした後、一台目の輸送車両Cを前進ギアによる自走によってプラットホームP上に降車させる。
・続いて二台目の輸送車両Cを前進ギアによる自走によってプラットホームP上に降車させる
・輸送車両Cが自走でプラットホームPから退場する。
以上で構成される本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、装置自体が行先別に貨車毎にワンセットで複数配置されるため、輸送車両Cが各駅毎に自由に乗降車することができる。
図5は、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置の別の実施形態を示す説明図である。
図5(a)は、停車時の状態を示す説明図である。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、車両旋回台30が、鉄道貨車20の前後の位置に対向して配置し、該対向して配置される車両旋回台30の中間に走行パレット台41を橋渡し板40を介して配置する手段を採ることができる。
橋渡し板40は、前後の車両旋回台30a、30bと走行パレット台41の間に跨って設置されるもので、その上を輸送車両Cが走行する時は、前後の車両旋回台30a、30bと走行パレット台41に接触して橋渡しの役割を果たし、旋回時または運行時は、油圧やコイルばね等の伸縮機能により上方に伸長して車両旋回台30の旋回を干渉しない状態で取り付けられる。
走行パレット台41は、車両旋回台30と同じ床高さを有し、車両のタイヤ走行路を形成して輸送車両Cの走行を可能にする略矩形の積載台形状を有して形成される。さらに床面には、手動フックによる車両固定装置(図示なし)等が備えられ、両側側面には、金属パイプ製の安全柵が無線手動操作盤Bを収納するボックスを備えて形成される。(図示なし)
図5(b)は、乗り入れ時の状態を示す説明図である。
・鉄道貨車20の後端に備えられる後方の車両旋回台30aをプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろして輸送車両Cを前進ギアによる自走によって後方の車両旋回台30aに乗り込ませる。
・後方の車両旋回台30aの可動坂路装置35を起立させた後、旋回させて進行方向に向ける。
・一台目以降の輸送車両Cを走行パレット台41上を自走させて前方の車両旋回台30bまで前進させる。
・後方の車両旋回台30aをプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・可動坂路装置35を降ろして最終の輸送車両Cを前進ギアによる自走によって後方の車両旋回台30aに乗り込ませる。
・後方の車両旋回台30aの可動坂路装置35を起立させた後、旋回させて進行方向に向ける。
・以上の操作を輸送車両Cの台数分だけ繰り返す。
図5(c)は、運行時の状態を示す説明図である。
・積送された輸送車両Cを車両固定装置でロックする。(図示なし)
・鉄道貨車20を運行する。(ドライバー同乗なし)
図5(d)は、降車時の状態を示す説明図である。
・輸送車両Cをロックする車両固定装置を解除する。(図示なし)
・鉄道貨車20の前方の車両旋回台30bをプラットホームP上に位置するまで旋回させる。
・前方の車両旋回台30bの可動坂路装置35を降ろして一台目の輸送車両Cを前進ギアによる自走によってプラットホームP上に降ろす。
・前方の車両旋回台30bの可動坂路装置35を起立させた後、旋回させて進行方向に向ける。
・積載した二台目以降の輸送車両Cを走行パレット台41上を自走させて前方の車両旋回台30bまで進める。
・前方の車両旋回台30bの可動坂路装置35を降ろして二台目以降の輸送車両Cを前進ギアによる自走によってプラットホームP上に降ろす。
・輸送車両Cが自走でプラットホームPから退場する。
以上で構成される本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10は、走行パレット台41上に前後の車両旋回台30a、30bの長さ内において車両長さが異なる貨物トラックと乗用車の混載輸送が可能となるもので、新車の輸送ならびにマイカーを利用した旅行客の輸送を可能にする。
尚、図示における橋渡し板40の橋渡し幅(ハンドルが切れる幅)を広くして、輸送車両Cが連続して乗り降りすることができる構造とすることもできる。
図6は、本発明のカートレイン車両積み降ろし装置を利用した物流システムの実施例を示すチャート図である。
(a)空車の輸送トラックTを集荷ドライバーが運転して集荷場Sに向かう。
(b)集荷場の積み降ろし作業スタッフと集荷ドライバーとで荷物Nを輸送トラックTに積み込む。
(c)集荷ドライバーが荷物Nを積んだ輸送トラックTを運転して最寄りの輸送ターミナル駅に向かう。
(d)最寄りの輸送ターミナル駅内で集荷ドライバーと構内運転手が交代した後、構内操縦者は輸送トラックTをカートレイン車両積み降ろし装置10に積み込む。
(e)荷物を積んだ輸送トラックTを目的の配達先Hの駅までドライバー同乗なしで鉄道輸送する。
(f)配達先の駅の構内操縦者は輸送トラックTをカートレイン車両積み降ろし装置10から積み降ろす。
(g)輸送ターミナル駅内で構内運転手と配達ドライバーが交代する。
(h)配達ドライバーは配達先Hまで運転していき、配達先Hの積み降ろし作業スタッフと配達ドライバーとで輸送トラックTから荷物Nを降ろす。
(i)配達ドライバーは空車になった輸送トラックTを運転して次の集荷場Sに向かう。
(j)集荷場Sの積み降ろし作業スタッフと配達ドライバーとで荷物Nを輸送トラックTに積み込む。
(k)配達ドライバーが荷物Nを積んだ輸送トラックTを運転して最寄りの輸送ターミナル駅に向かう。
(l)最寄りの輸送ターミナル駅内で配達ドライバーと構内運転手が交代した後、構内操縦者は輸送トラックTをカートレイン車両積み降ろし装置10に積み込む。
(m)荷物を積んだ輸送トラックTを目的の配達先Hの駅まで鉄道輸送する。
(n)配達先Hの駅の構内操縦者は輸送トラックTをカートレイン車両積み降ろし装置10から積み降ろす。
(o)輸送ターミナル駅内で構内運転手と配達ドライバーが交代する。
(h)配達ドライバーは配達先Hまで運転していき、配達先の専属作業スタッフと配達ドライバーとで輸送トラックTから荷物Nを降ろす。
(p)配達ドライバーが空車の輸送トラックTを運転して次の集荷場Sに向かう。
以上で構成される本発明のカートレイン車両積み降ろし装置10を利用した物流システムは、下記に示すような従来にない物流的メリットが得られる。
(1)集荷ドライバーと配達ドライバーの運転エリアは、最寄りのターミナル駅周辺に限定されることから、ドライバーの人材確保の解消ならびに運転労働負担、賃金負担が抑制されることで、ドライバー人件費のコストダウンが図られる。
(2)現地の積み降ろし作業スタッフ(単純作業労働者)は、生産現場または配達先で専属的に雇用できることから作業人件費のコストダウンが図られる。
(3)荷物の積み降ろし作業がドライバーと現地の積み降ろし作業スタッフで行うため、積み降ろし作業時間の短縮がなされる。
(4)輸送車両の自走による積み降ろし手段を採用していることで、総合的な輸送時間の大幅な短縮がなされる。
(5)輸送トラックTによる長距離輸送でないため、輸送トラックTの性能スペック(エンジン馬力、燃料タンク容量、車体剛性、高速走行持続性、安全性能、仮眠設備等)を低スペック仕様とすることで、低価格のトラック仕様とすることができると共に、将来的に電気自動車や、次世代エネルギーを利用したクリーンな輸送トラックTに転換することができる。
(6)鉄道輸送とトラック輸送が総合的に展開できるため、鉄道会社の陸送分野での進出拡大が図られると共に、近未来的には航空会社、船舶輸送会社を含めたトータル的な陸海空物流ネットワークの構築が可能となる。
以上の物流システムの実施例は、鉄道会社が運営したものであるが、トラック運送会社が運営した場合は、トラック運送会社の集荷場Sと配達先Hの作業は、その現地ドライバーならびに作業スタッフで行われる。
本発明のカートレイン車両積み降ろし装置は、排ガス排出量の削減、化石燃料の使用削減や次世代燃料の利用拡大に有効であると共に、大量・定時輸送を可能とし、さらに交通渋滞の緩和など多くの輸送環境メリットが得られることから、本発明における「カートレイン車両積み降ろし装置」の産業上の利用可能性は極めて大であるものと思料する。
10 カートレイン車両積み降ろし装置
20 鉄道貨車
21 旋回枢軸
30 車両旋回台
30a後方の車両旋回台
30b前方の車両旋回台
31 旋回駆動手段
32 旋回アーム
33 回動ローラー
34 スライドガイド長穴
35 可動坂路装置
36 ガイド補助輪
40 橋渡し板
41 走行パレット台
R レール
P プラットホーム
C 輸送車両
T 輸送トラック
B 無線手動操作盤
H 配達先
S 集荷場

Claims (4)

  1. 鉄道貨車に積載される車両旋回台の旋回によって輸送車両の積み降ろしを行うカートレイン車両積み降ろし装置であって、
    前記鉄道貨車は、所定の長さならびに幅寸法を有する車体の幅方向の中心線位置前方には、旋回枢軸を設け、該旋回枢軸が位置する後方には、先端に回動ローラーを備える所定の長さを有する旋回アームが連結される旋回駆動手段を設けて成り、
    前記車両旋回台は、前記鉄道貨車の外形内に収まる略矩形の積載台形状を有して前記旋回枢軸に対して旋回可能に連結すると共に、幅方向の中心線位置後方には、前記回動ローラーが摺動する所定の長さを有して前記旋回駆動手段による回転を旋回方向に変換する役割を果たすスライドガイド長穴を延設し、後方端には、輸送車両がプラットホームより橋渡しされて積み降ろしを可能する可動坂路装置を設け、下面裏側には、前記旋回アームの可動領域を回避させた位置には、複数のガイド補助輪を設けて成り、
    前記旋回駆動手段を正逆転させることで、前記車両旋回台が進行方向に対して左右両側に旋回すると共に、隣接する線路側に突出しないことを特徴とするカートレイン車両積み降ろし装置。
  2. 前記車両旋回台を、鉄道貨車1基に対して互いに干渉しない状態で一または複数縦列配置したことを特徴とする請求項1記載のカートレイン車両積み降ろし装置。
  3. 前記車両旋回台を、鉄道貨車の前後位置に橋渡し板を介して対向して配置したことを特徴とする請求項2記載のカートレイン車両積み降ろし装置。
  4. 前記車両旋回台を、鉄道貨車の前後位置に対向して配置し、該対向して配置される前記車両旋回台の中間に走行パレット台を橋渡し板を介して配置したことを特徴とする請求項3記載のカートレイン車両積み降ろし装置。
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