[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるPOSシステム1(第2の実施形態におけるPOSシステム2(後述)、第3の実施形態におけるPOSシステム3(後述)も同様)が稼働している様子を表す斜視図である。POSシステム1は、店舗フロアに設置される。POSシステム1は、登録装置10と、精算装置20と、ストアコントローラ30(図1では不図示)とを備える。
登録装置10は、主として、商品を登録する登録処理を行う装置である。図1において、登録装置10は、商品登録カウンタ11に設置されている。店員(オペレータ)Sは、登録装置10を操作し、登録装置10に登録処理を実行させる。なお、図示した登録装置10の数は一例である。
精算装置20は、主として、登録処理10によって登録された買上商品を精算する精算処理を行う装置である。図1において、精算装置20は、精算カウンタ21に設置されている。顧客Cは、登録処理の完了後、精算装置20の設置場所に移動し、精算装置20を操作し、精算装置20に精算処理を実行させる。なお、図示した精算装置20の数は一例である。
ストアコントローラ30は、店舗フロアの各装置(登録処理10、精算装置20)や、店舗外部の装置(例えば、本部の装置)などと通信する、コンピュータ(サーバ)である。ストアコントローラ30は、店舗のバックヤード(不図示)に設置される。
登録処理10は、登録処理において取引情報を生成する。取引情報は、各取引を特定(識別)するための取引番号(取引特定情報)、各取引の明細情報を含むログファイルである。精算装置20は、登録処理10において生成された取引情報を取得し、取得した取引情報を用いて精算処理を実行する。精算装置20が取引情報を取得する態様、換言すれば、登録処理10が取引情報を精算装置20に供給する態様には、種々の態様がある。
(1次元バーコードを印刷したお会計券(登録商標)を用いて取引情報を供給する態様)
登録処理10は、取引番号を1次元バーコード化したバーコードを印刷したお会計券を発行する。精算装置20は、お会計券に印刷されたバーコードから取引番号を取得し、当該取引番号の取引情報を登録処理10に要求する。登録処理10は、当該精算装置20からの要求に応じて取引情報を当該精算装置20に送信する。
(2次元コードを印刷したお会計券を用いて取引情報を供給する態様)
登録処理10は、取引情報を2次元コード化した2次元コード(例えばQRコード(登録商標))を印刷したお会計券を発行する。精算装置20は、お会計券に印刷された2次元コードから取引情報を取得する。
(精算装置20を指定して取引情報を供給する態様)
登録処理10は、精算処理を実行させる精算装置20の指定する入力を店員から受け付ける。登録処理10は、精算装置20の指定があったときに当該指定された精算装置20に取引情報を送信する。また、登録処理10は、精算装置20の指定があったときに取引情報を送信することに代えて、指定された精算装置20において所定の操作(例えば、画面タッチ)があったときに当該精算装置20からの要求に応じて取引情報を当該指定された精算装置20に送信してもよい。
また、本明細書において、精算装置20へ取引情報を送信することや、2次元コードを印刷したお会計券を介して精算装置20に取引情報を取得させることなどを「取引情報の供給」とも称する。また、取引情報を送信する精算装置20を指定することなどを「取引情報の割当」とも称する。従って、例えば、取引情報の精算装置20への供給を制御するというときには、精算装置20への取引情報の送信を制御することや、精算装置20におけるお会計券(2次元コードを印刷したお会計券)からの取引情報の取得を制御することや、同一の取引情報を2次元コード化した2次元コードを印刷したお会計券の再発行を制御することなども含まれる。また、取引情報の精算装置20への割当を制御するというときには、精算装置20の指定を制御することなども含まれる。取引情報の精算装置20への供給を禁止(及び、禁止を解除)するというときや、取引情報の精算装置20への割当を禁止(及び、禁止を解除)するというときについても同様である。
図2は、第1の実施形態におけるPOSシステム1(第2の実施形態におけるPOSシステム2(後述)、第3の実施形態におけるPOSシステム3(後述)も同様)の構成例を表すブロック図である。図2に示すように、各登録装置10(登録装置10−1、10−2、…)と、各精算装置20(精算装置20−1、20−2、…)と、ストアコントローラ30とは、LAN40を介して通信可能に接続されている。なお、登録装置10−1、10−2、…は、同一の構成であるため、特に個々を区別しない場合には、図1と同様、登録装置10と総称する。精算装置20−1、20−2、…は、同一の構成であるため、特に個々を区別しない場合には、図1と同様、精算装置20と総称する。なお、LAN40上には、上記に加えて、登録装置10や精算装置20の処理状況等を監視等する監視装置31(不図示)が接続されていてもよい。
まず、ストアコントローラ30について説明する。ストアコントローラ30は、少なくとも、制御部(ストアコントローラ制御部と称する。不図示)と、記憶部(ストアコントローラ記憶部と称する。不図示)と、通信部(ストアコントローラ通信部と称する。不図示)と、を備える。ストアコントローラ制御部は、ストアコントローラ30全体を制御する。
ストアコントローラ記憶部は、種々の情報を記憶する。例えば、ストアコントローラ記憶部は、商品ファイルをマスタファイルとして記憶する。商品ファイルは、商品コード(例えば、JAN)、商品名、販売価格を含むマスタファイルである。また、ストアコントローラ記憶部は、取引情報を記憶する。
ストアコントローラ通信部は、ストアコントローラ制御部の制御によって、種々の情報を送受信する。例えば、ストアコントローラ通信部は、外部(例えば、本部のサーバ)から商品ファイルを受信し、ストアコントローラ記憶部に記憶する。また、ストアコントローラ通信部は、ストアコントローラ記憶部に記憶している商品ファイルを登録装置10や精算装置20に送信(配信)する。また、ストアコントローラ通信部は、登録装置10から取引情報を受信し、ストアコントローラ記憶部に記憶する。
続いて、登録装置10について説明する。図3は、第1の実施形態(第2の実施形態におけるPOSシステム2(後述)、第3の実施形態におけるPOSシステム2(後述)も同様)における登録装置10の構成例を表すブロック図である。登録装置10は、図3に示すように、CPU101と、ROM102と、RAM103と、スキャナ部104と、店員用表示部105と、客用表示部106と、ハードディスク107と、店員用操作部108と、通信部109と、ブザー110と、印刷部111と、バス112とを備える。これらは、バス112を介して互いに接続されている。
CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムをRAM103に展開し、実行することにより、登録装置10全体を制御する。詳細は後述する。
ROM102は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM102は、CPU101によって実行されるプログラムや、自装置の装置番号(装置識別情報)などを記憶する。
RAM103は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM103は、ROM102から読み出されたプログラムや、当該プログラムの実行などによって取得又は生成される情報(例えば、各種の判定結果、取引情報、読取情報)を一時記憶する。なお、RAM103は、商品ファイルや未精算呼出済ファイル(送信禁止リスト。図4)を一時記憶してもよい。
スキャナ部104は、商品に付されたバーコードを光学的に読み取って当該商品の商品コードを取得(コード化されていた商品コードを逆変換して取得)する。スキャナ部104は、取得した商品コードをCPU101に通知する。また、スキャナ部104は、店員Sの名札等に付されたバーコードを光学的に読み取って当該店員Sを識別する担当者識別情報(例えば、担当者コード、担当者名)を取得する。スキャナ部104は、取得した担当者識別情報をCPU101に通知する。
店員用表示部105は、店員Sに情報を表示する、例えば、店員Sの操作を受付可能な、例えば、液晶タッチディスプレイ装置である。店員用表示部105に表示される情報は、例えば、メニュー画面、登録処理の処理情報(例えば、買上商品の商品名、購入数、販売価格、合計金額)、各種のメッセージ、未精算呼出済ファイルに基づく未精算呼出済一覧(送信禁止照会。図4)などである。
また、店員用表示部105は、店員用操作部108に代えて店員用操作部108が備える操作ボタン(後述)と同様の機能を有する各種のGUI操作ボタンを表示してもよい。また、店員用表示部105は、所定商品(例えば、生鮮食料品)を登録するためのプリセットボタンを表示してもよい。店員用表示部105において、店員Sの操作があった場合には、操作信号がCPU101に通知される。
客用表示部106は、顧客Cに情報を表示する、例えば、液晶ディスプレイ装置である。客用表示部106に表示される情報は、例えば、登録処理の処理情報、メッセージ、広告などである。なお、客用表示部106は、店員用表示部105と同様、顧客Cの操作を受付可能な、例えば、液晶タッチディスプレイ装置であってもよい。例えば、客用表示部106は、メッセージ(例えば、公共料金の金額確認)に対する操作を受け付ける。客用表示部106において、顧客Cの操作があった場合には、操作信号がCPU101に通知される。
ハードディスク107は、種々の情報を記憶する。例えば、ハードディスク107は、ストアコントローラ30から送信され、通信部109によって受信された商品ファイルを記憶する。また、ハードディスク107は、未精算呼出済ファイルを記憶する。なお、ROM102に代えて、ハードディスク107が、上述のプログラムを記憶してもよい。
店員用操作部108は、各種の操作ボタン(操作キー)を備える。例えば、店員用操作部108は、数字を入力するための数字ボタン(数字キー)、一取引の登録処理の完了させるための現計ボタン(現計キー)、お会計券(図5)を発行させるための発行ボタン(発行キー)、確認の意思を入力するための確認ボタン(確認キー)、取消の意思を入力するための取消ボタン(取消キー)などを備える。店員用操作部108は、上述のプリセットボタン(プリセットキー)を備えていてもよい。店員用操作部108において、店員Sの操作があった場合には、操作信号がCPU101に通知される。
通信部109は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。ブザー110は、確認音や警告音などを発生させるための音発生部である。印刷部111は、お会計券となどの媒体を印刷、発行する。
CPU101は、スキャナ部104を介して担当者識別情報を取得した場合(名札等に付されたバーコードがスキャナ部104によって読み取られた場合)、RAM103に担当者識別情報を一時記憶する。
また、CPU101は、スキャナ部104を介して商品コードを取得した場合(商品に付されたバーコードがスキャナ部104によって読み取られた場合)、ハードディスク107に記憶されている商品ファイルを参照し、買上商品の商品名や販売価格を特定し、個々の買上商品の商品名や販売価格や購入数をRAM103に一時記憶する。つまり、登録処理を実行する。
また、CPU101は、登録処理の進行状況に応じて、買上商品に関する情報やメッセージなどを店員用表示部105や客用表示部106に表示させる。
CPU101は、登録処理の完了後に、取引情報を生成する。例えば、CPU101は、現計ボタン押下の操作信号が通知されたときに、RAM103に一時記憶されている情報や、ROM102に記憶されている情報などに基づいて取引情報(取引番号及び明細情報)を生成する。なお、取引番号は、例えば、自装置の装置番号と、取引毎に採番される固有の番号(例えば、シリアル番号)とから構成される番号としてもよい。また、明細情報には、例えば、装置番号、担当者識別情報、取引日時、合計金額、商品名(又は商品コード)、小計金額、購入数などが含まれていればよい。CPU101は、取引情報の生成後、生成した取引情報をRAM103に一時記憶する。
CPU101は、登録処理の完了後、通信部109を制御して当該登録処理の取引情報をストアコントローラ30に送信する。また、CPU101は、登録処理の完了後、印刷部111を制御して、当該登録処理の取引情報の取引番号をバーコードに変換して印刷したお会計券を発行させる。なお、お会計券は、精算装置20にて処理される(読み取られる)。
CPU101は、通信部109を介して、精算装置20から取引情報を要求された場合には、当該要求(要求情報)に含まれる取引番号に基づいて要求された取引情報を特定する。CPU101は、特定した取引情報(要求された取引情報)が、未精算呼出済取引情報に該当するか否かを判定する。未精算呼出済取引情報とは、精算装置20に既に送信された取引情報のうち、精算装置20において処理(精算処理)が完了していない取引情報である。CPU101は、特定した取引情報が未精算呼出済取引情報に該当しない場合には、当該取引情報をRAM103から取得し、要求元の精算装置20に送信する。一方、CPU101は、特定した取引情報が未精算呼出済取引情報に該当する場合には、当該取引情報を要求元の精算装置20に送信しない。なお、CPU101は、特定した取引情報が未精算呼出済取引情報に該当する場合には、送信(呼出)が禁止中である旨を示す呼出禁止中通知を要求元の精算装置20に送信してもよい。
CPU101は、未精算呼出済取引情報を特定するための情報を生成する。例えば、CPU101は、精算装置20に取引情報を送信したときに、当該取引情報を識別するための取引番号を含む未精算呼出済データ(割当済情報とも称する)を生成する。未精算呼出済データは、未精算呼出済ファイルに保持(記憶)される。
CPU101は、未精算呼出済ファイルに保持されている未精算呼出済データを消去(削除)する。例えば、CPU101は、通信部109を介して、精算処理が完了した旨を示す精算完了通知を精算装置20(又は、ストアコントローラ30)から取得したときに、当該精算完了通知に含まれる取引番号を含む未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。換言すれば、当該取引番号の取引情報は、未精算呼出済取引情報ではなくなる。具体的には、精算処理が完了した精算済取引情報となる。
また、例えば、CPU101は、店員Sの操作に基づいて、未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。換言すれば、当該取引情報は、未精算呼出済取引情報ではなくなる。具体的には、精算装置20において処理(精算処理)が完了していない取引情報のうち、精算装置20に送信もされていない未精算未呼出取引情報となる。つまり、店員Sの解除操作に基づいて、精算装置20への送信の禁止が解除される。
CPU101は、店員Sの操作に基づいて未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去したときは、呼出禁止を解除した旨を示す解除通知を精算装置20に送信する。
図4(a)は、未精算呼出済ファイルの一例を表す図である。図4(a)の未精算呼出済ファイルには、取引番号「000066」を含む未精算呼出済データ(図中のA)が保持されている。レジ番号は、未精算呼出済データを生成した登録装置10、換言すれば、登録処理を実行した登録装置10の装置識別情報である。お会計券番号は、当該未精算呼出済データ内の取引番号によって識別される取引(登録処理)において発行されたお会計券を識別する媒体識別情報である。精算機番号は取引情報の送信先の精算装置20、換言すれば、お会計券を読み取った精算装置20の装置識別情報である。なお、未精算呼出済データには、担当者識別情報、取引情報を送信した日時などが含まれていてもよい。
図4(b)は、未精算呼出済一覧の一例を表す図である。図4(b)の未精算呼出済一覧には、図4(a)の未精算呼出済データ(A)が表示されている。解除ボタン(図中のB)は、精算装置20への呼出禁止(送信禁止)を解除するボタン、即ち、未精算呼出済取引情報に該当する取引情報を、未精算呼出済取引情報に該当しない取引情報に状態を変化させるためのボタンである。例えば、店員Sが、未精算呼出済一覧において未精算呼出済データをタッチして選択した後に解除ボタンをタッチした場合、CPU101は、当該選択された未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。また、未精算呼出済ファイルから消去されると、未精算呼出済一覧からも消去される。番号ボタン(図中のC)及び指定ボタン(図中のD)は精算装置20を指定するためのボタンである。店員Sが、番号ボタンをタッチして精算装置20を指定した後に指定ボタンをタッチした場合、CPU101は、未精算呼出済一覧において、当該指定された精算装置20に関係する未精算呼出済データ(番号ボタンで指定された精算装置20の精算機番号を含む精算呼出済データ)をハイライト表示してもよいし、当該指定された精算装置20に関係する未精算呼出済データのみを表示してもよい。また、未精算呼出済一覧の上部に当該指定された精算装置20に関係する未精算呼出済データを纏めて表示してもよい。なお、図4(c)(d)については後述する。
図5は、お会計券の一例を表す図である。図5のお会計券には、取引日時(図中は印刷日)と、取引番号と、個数(図中はお買上点数)と、メッセージと、取引番号が1次元バーコード化されたバーコードと、が印刷されている。登録装置10が、図5のお会計券を印刷、発行したときには、店員Sは、発行されたお会計券を顧客Cに手渡し、顧客Cは何れかの精算装置20にてお会計券に印刷されているバーコードを読み取らせる。
続いて、精算装置20について説明する。図6は、第1の実施形態(第2の実施形態(後述)、第3の実施形態(後述)も同様)における精算装置20の構成例を表すブロック図である。精算装置20は、図6に示すように、CPU201と、ROM202と、RAM203と、スキャナ部204と、表示操作部205と、通信部207と、ブザー208と、印刷部209と、釣銭機210と、バス211とを備える。これらは、バス211を介して互いに接続されている。
CPU201は、ROM202に記憶されているプログラムをRAM203に展開し、実行することにより、精算装置20全体を制御する。詳細は後述する。
ROM202は、種々の情報を記憶する。例えば、ROM202は、CPU201によって実行されるプログラムや、自装置の装置番号(装置識別情報)などを記憶する。
RAM203は、種々の情報を一時記憶する。例えば、RAM203は、ROM202から読み出されたプログラムや、当該プログラムの実行などによって取得又は生成される情報(例えば、取引番号、金銭情報)を一時記憶する。なお、RAM203は、商品ファイルを一時記憶してもよい。
スキャナ部204は、登録装置10によって発行されたお会計券に印刷されたバーコードを光学的に読み取って取引番号を取得(コード化されていた取引番号を逆変換して取得)する。スキャナ部204は、取得した取引番号をCPU201に通知する。
表示操作部205は、顧客Cに情報を表示するとともに顧客Cの操作を受付可能な、例えば、液晶タッチディスプレイ装置である。表示操作部205に表示される情報は、例えば、メニュー画面、各種のGUI操作ボタン、登録処理の処理情報(例えば、買上商品の商品名、購入数、販売価格、合計金額)、金銭情報(預り金情報、釣り銭情報)、各種のメッセージなどである。表示操作部205において、顧客Cの操作があった場合には、操作信号がCPU201に通知される。GUI操作ボタンには、例えば、精算処理を開始させるための開始ボタン、確認の意思を入力するための確認ボタンなどが含まれる。
通信部207は、LAN40を介して外部の装置と通信するための通信インタフェースである。ブザー208は、確認音及び警告音を発生させるための音発生部である。印刷部209は、媒体に印刷し、発行する。例えば、印刷部209は、担当者識別情報、取引日時、取引番号、商品名、商品毎の購入数、商品毎の金額、合計金額、預り金額、店舗名などを印刷したレシートを印刷する。
釣銭機210は、貨幣の投入口及び排出口を備える。釣銭機210は、顧客Cによって投入口に投入された貨幣(預り金額とも称する)を計数して、預り金情報としてCPU201に通知する。また、釣銭機210は、CPU201から通知された釣り銭情報に基づいて釣り銭を排出口から排出する。
CPU201は、通信部207を介して、登録装置10から送信された取引番号を取得する。CPU201は、取得した取引番号をRAM203に一時記憶させる。
CPU201は、スキャナ部204を介して取引番号を取得した場合(登録装置10によって発行されたお会計券に印刷されているバーコードがスキャナ部204によって読み取られた場合)、お会計券を発行した登録装置10(登録処理を実行した登録装置10)に取引情報を要求する。具体的には、CPU201は、通信部207を介して、バーコードから得られた取引番号を含む要求情報を登録装置10に送信する。
なお、取引番号は登録装置10の装置番号を含む構成であってもよいと説明したが、装置番号を含まない取引番号とする場合には、CPU201は、ストアコンピュータ30に問い合わせて、当該取引番号の登録処理を実行した登録装置10を特定し、特定した登録装置10に要求情報を送信してもよい。また、CPU201は、LAN40上の全部の登録装置10に要求情報を送信してもよい。全部の登録装置10に要求情報を送信する態様の場合、夫々の登録装置10は、要求情報に含まれる取引番号に基づいて自装置において登録処理した取引情報を要求されているか否かを判定し、要求されている場合には取引情報を精算装置20に送信し、要求されていない場合には要求情報を無視すればよい。
CPU201は、要求後、登録装置10から受信した取引情報を取得し、取得した取引情報を用いて精算処理を実行する。例えば、CPU201は、合計金額と、釣銭機210から通知された預り金情報によって示される預り金額とに基づいて釣り銭額を算出し、算出した釣り銭額を示す釣り銭情報を釣銭機210に通知し、必要な釣り銭を釣り銭機210に排出させる。CPU201は、精算処理の進行状況に応じて、合計金額、釣り銭額、メッセージなどを表示操作部205に表示させる。
CPU201は、精算処理が完了したときは、通信部207を制御して、ストアコントローラ30に、当該精算処の精算情報(例えば、日時、預り金額、釣り銭金額)を送信する。また、CPU201は、精算処理が完了したときは、通信部207を制御して、お会計券を発行した登録装置10に、精算処理が完了した旨を示す精算完了通知を送信する。また、CPU201は、印刷部209を制御して、レシート(不図示)を発行させる。
図7は、精算装置20の動作の流れを表すフローチャートである。図7のフローチャートは、精算装置20の起動中において常に開始される。各ステップは、CPU201によって制御される。
ステップS1:お会計券のバーコードが読み取られたか否かを判定する。即ち、CPU201は、登録装置10が発行したお会計券(図5)に印刷されているバーコードがスキャナ部204によって読み取られたか否かを判定する。読み取られたと判定したときは(ステップS1;Yes)、ステップS2に進む。読み取られていないと判定したときは(ステップS1;No)、図7のフローチャートは終了する。
ステップS2:登録装置10に取引情報を要求する。具体的には、CPU201は、登録処理を実行した登録装置10に対して、バーコードから得られた取引番号を含む要求情報を送信する。
ステップS3:ステップS2の要求の応答として、登録装置10から取引情報を受信したか否かを判定する。受信したと判定したときは(ステップS3;Yes)、ステップS4に進む。受信していないと判定したときは(ステップS3;No)、ステップS6に進む。なお、CPU201は、要求情報の送信後所定時間内に取引情報を受信しなかった場合、又は、呼出禁止中通知を受信した場合には、受信していないと判定する。
なお、登録装置10から取引情報を受信した場合(ステップS3;Yes)、つまり、登録装置10が取引情報を送信した場合には、当該取引情報は未精算呼出済取引情報となる。より詳細には、取引情報を送信した登録装置10は、当該取引情報を識別するための取引番号(要求情報に含まれていた取引番号)を含む未精算呼出済データを生成し、未精算呼出済ファイルに保持する。これにより、当該取引情報の呼出が禁止に設定される。
ステップS4:ステップS3に続いて、精算処理を実行する。具体的には、CPU201は、登録装置10から受信した取引情報を用いて精算処理を実行する。また、CPU201は、レシートを発行し、ストアコントローラ30に精算情報を送信する。
ステップS5:ステップS4に続いて、お会計券を発行した登録装置10、即ち、当該取引について登録処理を実行した登録装置10に、精算処理が完了した旨を示す精算完了通知を送信する。そして、図7のフローチャートは終了する。
なお、登録装置10に精算完了通知を送信した場合(ステップS5)、つまり、登録装置10が精算完了通知を受信した場合には、当該取引情報は未精算呼出済取引情報ではなくなる(精算済取引情報となる)。より詳細には、精算完了通知を受信した登録装置10は、当該精算完了通知に含まれる取引番号を含む未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。
ステップS6:解除があったか否かを判定する(ステップS6)、解除があったと判定したときは(ステップS6;Yes)、ステップS7に進む。解除がなかったと判定したときは(ステップS6;No)、図7のフローチャートは終了する。なお、CPU201は、登録装置10から解除通知を受信した場合には、解除があったと判定する。
ステップS7:メッセージを表示する。例えば、再度、バーコードを読み取らせる旨のメッセージなどを表示する。そして、図7のフローチャートは終了する。
以上のように、POSシステム1では、精算装置20は、ある取引の取引番号をお会計券から読み取ったときに、当該取引の取引情報を登録装置10に要求する。登録装置10は、要求に応じて当該取引の取引情報を送信(供給)するとともに、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって当該取引情報の以後の送信(供給)を禁止する。続いて、精算装置20は、当該取引の精算処理を実行し、精算処理が完了したときに当該取引の精算完了通知を登録装置10に送信する。精算完了通知を受信した登録装置10は、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。即ち、登録装置10は、当該取引の取引情報の送信(供給)の禁止を解除する。また、登録装置10は、精算完了通知を受信する前に店員Sの解除操作があった場合にも、未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。
なお、上記では、1次元バーコードを印刷したお会計券を用いて取引情報を供給する態様について説明したが、上述の如く、2次元コードを印刷したお会計券を用いて取引情報を供給してもよいし、お会計券を用いずに、店員Sが、店員用操作部108などを介して、精算装置20を指定して取引情報を供給してもよい。以下、1次元バーコードを印刷したお会計券を用いる態様(以下、態様Aとも称する)ではなく、2次元コードを印刷したお会計券を用いる態様(以下、態様Bとも称する)や、精算装置20を指定する態様(即ち、取引情報を割り当てる態様。以下、態様Cとも称する)における、取引情報等の送信(供給)等の禁止、及び、解除について説明する。なお、態様Cにおいては、図4(b)に示した未精算呼出済一覧とは異なる表示画面、例えば、登録処理の実行中に表示される商品登録画面(不図示)などに配置されている番号ボタン及び指定ボタンを用いて精算装置20を指定すればよい。
なお、態様Cは、禁止するタイミングや禁止する内容に応じて幾つかに分類可能である。以下、幾つか例示する。1つ目は、精算装置20が指定されたときに、取引情報を送信(供給)するとともに以後の取引情報の送信(供給)を禁止する態様(以下、態様C1とも称する)である。2つ目は、精算装置20が指定されたときに、取引情報を送信(供給)するとともに以後の当該取引に関する精算装置20の指定(当該取引の取引情報の割当)を禁止する態様(以下、態様C2とも称する)。3つ目は、精算装置20が指定されたときに指定された精算装置20に取引番号を送信し、その後、当該精算装置20からの要求に応じて当該精算装置20に取引情報を送信(供給)したときに、以後の取引情報の送信(供給)を禁止する態様(以下、態様C3とも称する)である。4つ目は、精算装置20が指定されたときに、指定された精算装置20に取引番号を送信するとともに以後の当該取引番号の送信を禁止する態様(以下、態様C4とも称する)である。5つ目は、精算装置20が指定されたときに、指定された精算装置20に取引番号を送信するとともに以後の当該取引に関する精算装置20の指定(当該取引の取引情報の割当)を禁止する態様(以下、態様C5とも称する)である。6つ目は、精算装置20が指定されたときに、指定された精算装置20に取引番号を送信するとともに以後の当該精算装置20以外の他の精算装置20への取引情報の送信(供給)を禁止する態様(以下、態様C6とも称する)である。
(態様Bにおける、取引情報の取得の禁止、及び、解除)
精算装置20は、登録装置10において発行されたお会計券に印刷されている2次元コードから取引情報を取得するとともに、当該取引の取引番号(当該取引情報に含まれる取引番号を登録装置10(例えば、全部の登録装置10)に送信する。上記お会計券を発行した登録装置10は、精算装置20から受信した取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在するか否かを判断する。登録装置10は、受信した取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在しないときには、存在しない旨(禁止されていない旨)の情報を精算装置20に応答するとともに、受信した取引番号の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって、以後の当該お会計券からの取引情報の取得(精算装置20への取引情報の供給)や、また、以後の当該取引に関するお会計券(当該取引の取引情報を2次元コード化した2次元コードを印刷したお会計券)の再発行(精算装置20への取引情報の供給)を禁止する。一方、登録装置10は、受信した取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在するときには、存在する旨(禁止されている旨)の情報を精算装置20に応答する。精算装置20は、登録装置10から存在しない旨(禁止されていない旨)の情報を受信した場合に上記お会計券から取得した取引情報を用いて精算処理を実行する。即ち、精算装置20は、登録装置10から存在する旨(禁止されている旨)の情報を受信した場合(即ち、既に、当該お会計券から取引情報を取得している場合)には精算処理を実行しない。また、登録装置10は、精算装置20から当該取引の精算完了通知を受信したときに当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。また、登録装置10は、当該取引について、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合にも、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、当該お会計券からの取引情報の取得の禁止や、お会計券の再発行の禁止が解除される(取引情報の精算装置20への供給の禁止が解除される)。
(態様C1における、取引情報の送信の禁止、及び、解除)
登録装置10は、指定された精算装置20に当該取引の取引情報を送信するとともに、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって以後の当該取引情報の送信(供給)を禁止する。例えば、登録装置10は、取引情報の送信(再送信)を指示する操作があったときには、直ちに当該取引情報を送信(再送信)するのではなく、当該取引情報の取引番号(当該取引情報に含まれる取引番号)の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在するか否かを判断し、当該取引情報の取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在しないときには、当該取引情報を指定された精算装置20に送信するとともに当該取引番号の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加し、当該取引情報の取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在するときには送信(再送信)を行わないようにすればよい。後述する、態様C2〜態様C6における、精算装置20の指定の禁止や取引情報の送信の禁止などの夫々の禁止についても同様である。一方、取引情報を受信した精算装置20は、例えば所定の操作があった場合に、当該取引情報を用いて精算処理を実行する。また、登録装置10は、精算装置20から当該取引の精算完了通知を受信したときに当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。また、登録装置10は、当該取引について、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合にも、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、取引情報の送信(供給)の禁止が解除される。
(態様C2における、精算装置20の指定の禁止、及び、解除)
登録装置10は、指定された精算装置20に当該取引の取引情報を送信するとともに、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって以後の当該取引に関する精算装置20の指定(以後の当該取引の取引情報の割当)を禁止する。つまり、指定されなければ精算装置20は取引情報を受信できないため、以後の精算装置20の指定を禁止することによって、以後の取引情報の送信(供給)を禁止している。一方、取引情報を受信した精算装置20は、例えば所定の操作があった場合に、当該取引情報を用いて精算処理を実行する。また、登録装置10は、精算装置20から当該取引の精算完了通知を受信したときに当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。また、登録装置10は、当該取引について、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合にも、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、精算装置20の指定の禁止(取引情報の割当の禁止)が解除される。
(態様C3における、取引情報の送信の禁止、及び、解除)
登録装置10は、指定された精算装置20に当該取引の取引番号を送信する。取引番号を受信した精算装置20は、例えば所定の操作があった場合に、当該取引の取引情報を登録装置10に要求する。以下の流れは、お会計券を用いる場合の流れと同様である。つまり、登録装置10は、精算装置20にある取引の取引情報を送信(供給)したときに当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって当該取引情報の以後の送信(供給)を禁止し、精算装置20から当該取引の精算完了通知を受信したときに当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。また、登録装置10は、当該取引について、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合にも、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、取引情報の送信(供給)の禁止が解除される。
図4(c)は、態様C3における、未精算呼出済ファイルの一例を表す図である。登録装置10は、取引番号を送信した精算装置20からの要求に応じて取引情報を送信(供給)した場合、図4(c)に示すような未精算呼出済データを生成し、未精算呼出済ファイルに追加する。図4(c)の未精算呼出済ファイルには、取引番号「000066」を含む未精算呼出済データ(図中のE)が保持されている。レジ番号は、登録装置10の装置識別情報である。精算機番号は、取引情報の送信先(供給先)の精算装置20の装置識別情報である。なお、未精算呼出済データには、担当者識別情報、取引情報を送信(供給)した日時などが含まれていてもよい。また、未精算呼出済一覧には、図4(c)の未精算呼出済ファイルの項目に応じた項目が表示される。
(態様C4における、取引番号の送信の禁止、及び、解除)
登録装置10は、指定された精算装置20に当該取引の取引番号を送信するとともに、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって当該取引番号の以後の送信を禁止する。つまり、取引番号を受信しなければ精算装置20は取引情報を受信できないため、以後の取引番号の送信を禁止することによって、以後の取引情報の送信(供給)を禁止している。一方、取引番号を受信した精算装置20は、例えば所定の操作があった場合に、当該取引番号の取引情報を登録装置10に要求し、要求に応じて受信した取引情報を用いて精算処理を実行する。また、登録装置10は、精算完了通知を受信したときや、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合には、未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、取引番号の送信の禁止が解除される。
図4(d)は、態様C4における、未精算呼出済ファイルの一例を表す図である。登録装置10は、取引番号を送信した場合、図4(d)に示すような未精算呼出済データを生成し、未精算呼出済ファイルに追加する。図4(d)の未精算呼出済ファイルには、取引番号「000066」を含む未精算呼出済データ(図中のF)が保持されている。図4(d)の未精算呼出済ファイルにおいて、精算機番号は、指定された精算装置20の装置識別情報である。指定時刻は、精算装置20が指定された日時である。なお、未精算呼出済データには、担当者識別情報などが含まれていてもよい。
(態様C5における、精算装置20の指定の禁止、及び、解除)
登録装置10は、指定された精算装置20に、当該取引の取引番号を送信するとともに、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって以後の当該取引に関する精算装置20の指定(以後の当該取引の取引情報の割当)を禁止する。つまり、指定されなければ精算装置20は取引情報を受信できないため、以後の精算装置20の指定を禁止することによって、以後の取引情報の送信(供給)を禁止している。一方、取引番号を受信した精算装置20は、例えば所定の操作があった場合に、当該取引番号の取引情報を登録装置10に要求し、要求に応じて受信した取引情報を用いて精算処理を実行する。また、登録装置10は、精算完了通知を受信したときや、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合には、未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、精算装置20の指定の禁止(取引情報の割当の禁止)が解除される。
(態様C6における、取引情報の送信の禁止、及び、解除)
登録装置10は、指定された精算装置20に、当該取引の取引番号を送信するとともに、未精算呼出済ファイルに当該取引の未精算呼出済データが存在しない場合には、当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加することによって当該取引情報の以後の他の精算装置20への送信(供給)を禁止する。換言すれば、登録装置10は、ある精算装置20に取引番号を送信した場合であっても、未精算呼出済ファイルに当該取引の未精算呼出済データが既に存在している場合(他の精算装置20に既に取引番号を送信している場合)には、当該取引番号の送信に関する未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加しない。また、登録装置10は、取引番号の送信先の精算装置20から当該取引番号の取引情報を要求された場合に、当該取引番号、且つ、当該精算装置20の未精算呼出済データが存在する場合(当該取引番号を当該精算装置20に最初に送信している場合)には、当該取引情報を当該精算装置20に送信(供給)する。つまり、最初に指定した精算装置20以外の他の精算装置20への取引情報の送信(供給)を禁止している。最初に取引情報を受信した精算装置20は、精算処理の完了後に精算完了通知を登録装置10に送信する。登録装置10は、精算完了通知を受信したときや、精算完了通知を受信する前に解除操作があった場合には、未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。
図8は、登録装置10の動作の流れを表すフローチャートである。具体的には、精算装置20を指定したときに以後の取引番号等の送信を禁止する態様における、登録装置10の動作の流れを表すフローチャートである。図8のフローチャートは、登録装置10の起動中において常に開始される。各ステップは、CPU101によって制御される。
ステップS10:店員Sによる解除操作があったか否かを判定する。CPU101は、解除ボタン押下などの操作信号が通知された場合には解除操作があったと判定し、操作信号が通知されなかった場合にはなかったと判定する。解除操作があったと判定したときは(ステップS10;Yes)、ステップS20に進む。解除操作がなかったと判定したときは(ステップS10;No)、ステップS11に進む。
ステップS11:精算装置20から精算処理が完了した旨を示す精算完了通知を受信したか否かを判定する。受信したと判定したときは(ステップS11;Yes)、ステップS19に進む。受信していないと判定したときは(ステップS11;No)、ステップS12に進む。
ステップS12:精算装置20から取引情報を要求されたか否か、即ち、要求情報を受信したか否かを判定する。受信したと判定したときは(ステップS12;Yes)、ステップS16に進む。受信していないと判定したときは(ステップS12;No)、ステップS13に進む。
ステップS13:登録処理を実行する。即ち、CPU101は、スキャナ部104による読み取りやプリセットボタンの押下によって顧客Cの買上商品を登録する。また、CPU101は、登録処理の完了後に取引情報を生成し、生成した取引情報をRAM103に一時記憶するとともに、ストアコントローラ30に当該取引の取引情報を送信する。なお、顧客Cがいないときなど登録処理を要しない場合には登録処理を実行せずに、図8のフローチャートは終了する。
ステップS14:精算装置20に取引番号を送信する。即ち、CPU101は、当該取引の取引情報に含まれる取引番号を店員Sによって指定された精算装置20に送信する。
ステップS15:当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加する。これにより、例えば、態様C4の場合には以後の取引番号の送信が禁止され、態様C5の場合には以後の精算装置20の指定が禁止され、態様C6の場合には以後の当該精算装置20以外の他の精算装置20への取引情報の送信が禁止される。そして、図8のフローチャートは終了する。
ステップS16:精算装置20から要求情報を受信した登録装置10は、要求された取引情報が呼出禁止中であるか否かを判定する。即ち、CPU101は、要求情報に含まれる取引番号によって識別される取引情報が、未精算呼出済取引情報に該当するか否かを判定する。より詳細には、CPU101は、当該取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに記憶されているか否かを判定する。呼出禁止中であると判定したときは(ステップS16;Yes)、ステップS18に進む。呼出禁止中でないと判定したときは(ステップS16;No)、ステップS17に進む。
ステップS17:取引情報を要求元の精算装置20に送信する。つまり、CPU101は、要求された取引情報が未精算呼出済取引情報に該当しない場合には、当該取引情報をRAM103から取得し、要求元の精算装置20に送信する。そして、図8のフローチャートは終了する。
ステップS18:呼出禁止中通知を要求元の精算装置20に送信する。つまり、CPU101は、要求された取引情報が未精算呼出済取引情報に該当する場合には、当該取引情報を送信せずに呼出禁止中通知を要求元の精算装置20に送信する。そして、図8のフローチャートは終了する。
ステップS19:精算装置20から精算完了通知を受信した登録装置10は、未精算呼出済ファイルに保持されている未精算呼出済データを消去する。即ち、CPU101は、精算完了通知に含まれる取引番号を含む未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。そして、図8のフローチャートは終了する。
ステップS20:店員Sによる解除操作があった場合には、登録装置10は、未精算呼出済ファイルに保持されている未精算呼出済データを消去する。即ち、CPU101は、解除操作において選択された取引番号を含む未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去する。これにより、当該取引の取引情報の以後の送信の禁止は解除される。
ステップS20:呼出禁止を解除した旨を示す解除通知を精算装置20に送信する。そして、図8のフローチャートは終了する。
以上、第1の実施形態におけるPOSシステム1によれば、取引情報の供給を禁止した場合であっても、解除を行えば、再度、供給することができる(態様A、態様B、態様C1、態様C3、態様C4、態様C6)。また、取引情報の割当を禁止した場合であっても、解除を行えば、再度、割当を行うことができる(態様C2、態様C5)。よって、精算処理中に精算装置20の電源が落ちたときなどであっても、手間を掛けずに迅速に、精算処理を再開することができる。つまり、未精算呼出済データの追加、消去という簡便な仕組みで、精算処理を再開することができる。
また、登録装置10は、解除を実行させるか否かを店員Sに選択させている。具体的には、店員Sが、未精算呼出済一覧において、ある未精算呼出済データを選択した後に、解除ボタンのタッチの有無に応じて、実際に、当該未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルから消去させるか否かを選択させている。つまり、登録装置10は、図4に示すように、未精算呼出済一覧を表示し(未精算取引の取引情報であって、且つ、以後の供給又は割当が禁止されている取引情報を特定可能に一覧表示)し、未精算呼出済一覧において特定された取引情報の以後の供給又は割当の禁止を解除している。なお、解除する意思を入力するための解除ボタンの他に、解除しない意思を入力するためのキャンセルボタンを配置してもよい。また、解除ボタンのタッチ後に、最終的な意思を確認するYESボタン及びNOボタンを配置した小画面を表示してもよい。
未精算呼出済一覧には、複数の登録装置10において登録処理された未精算呼出済データが表示されるようにしてもよい。例えば、自登録装置10が保持する未精算呼出済ファイルに加え、他登録装置10が保持する未精算呼出済ファイルも参照し、未精算呼出済一覧において他の登録装置10の未精算呼出済データを表示してもよい。なお、複数の登録装置10において登録処理された未精算呼出済データを未精算呼出済一覧に表示する場合には、未精算呼出済一覧の指定ボタンを用いて登録装置10の指定ができるようにし、未精算呼出済一覧において、当該指定された登録装置10に関係する未精算呼出済データ(番号ボタンで指定された登録装置10のレジ番号を含む精算呼出済データ)をハイライト表示してもよいし、当該指定された登録装置10に関係する未精算呼出済データのみを表示してもよい。また、未精算呼出済一覧の上部に当該指定された登録装置10に関係する未精算呼出済データを纏めて表示してもよい。
また、登録装置10に加えて、精算装置20、ストアコントローラ30、不図示の監視装置31が、夫々の登録装置10に保持されている未精算呼出済ファイルを参照し、未精算呼出済一覧を表示してもよい。また、代表する1つの登録装置10が、夫々の登録装置10から未精算呼出済データ(又は、未精算呼出済データを生成するための元データ)を取得し、未精算呼出済ファイルを保持してもよい。また、登録装置10に加えて、夫々の精算装置20(又は、代表する1つの精算装置20)が未精算呼出済ファイルを保持してもよいし、ストアコントローラ30が未精算呼出済ファイルを保持してもよいし、不図示の監視装置31が未精算呼出済ファイルを保持してもよい。
一例として、ストアコントローラ30が未精算呼出済ファイルを保持する場合における、1次元バーコードを印刷したお会計券を用いる態様(態様A)について説明する。精算装置20は、登録装置10において発行されたお会計券に印刷されている1次元バーコードから取引番号を取得したときに、当該取引番号をストアコントローラ30に送信(通知)する。取引番号を受信したストアコントローラ30は、当該取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在するか否かを判断する。ストアコントローラ30は、当該取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在しないと判断したときには、その旨の通知を精算装置20に送信するとともに、当該取引番号の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加する。ストアコントローラ30は、当該取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在すると判断したときには、その旨の通知を精算装置20に送信する。一方、精算装置20は、当該取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在しない旨の通知を受信したときには、当該取引番号の取引情報を登録装置10に要求し、登録装置10から受信した取引情報を用いて精算処理を実行する。また、精算装置20は、当該取引番号の未精算呼出済データが未精算呼出済ファイルに存在する旨の通知を受信したときには、当該取引番号の取引情報を登録装置10に要求しない(即ち、精算処理を実行しない)。
2次元コードを印刷したお会計券を用いる態様(態様B)や、精算装置20を指定する態様(態様C)についても同様である。例えば、精算装置20を指定する態様(態様C)では、登録装置10や精算装置20自体において指定操作があったときに、未精算呼出済ファイルを保持する装置(精算装置20、ストアコントローラ30、監視装置31)の当該未精算呼出済ファイルに当該取引の未精算呼出済データが存在するか否かを判断し、存在しないと判断したときには、処理を進行(例えば、指定先に取引情報、又は、取引番号を送信)するとともに当該取引の未精算呼出済データを未精算呼出済ファイルに追加し、既に存在すると判断したときには、処理を中止すればよい。
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第2の実施形態におけるPOSシステム2が稼働している様子は、図1に示した第1の実施形態におけるPOSシステム1と同様である。また、第2の実施形態における登録装置の構成例は、図3に示したPOSシステム1の登録装置10の構成例と同様である。また、第2の実施形態における精算装置の構成例は、図6に示したPOSシステム1の精算装置20の構成例と同様である。
図9〜図13は、POSシステム2を説明するための説明図である。具体的には、図9は、登録処理〜精算処理が正常に終了(完了)する場合のPOSシステム2において送受信される情報や記憶(保持)される情報(一例)を時系列に表したものである。図10は、精算が完了したお会計券を読み取った場合のエラー処理(一例)を時系列に表したものである。図11は、精算処理中にお会計券を読み取った場合のエラー処理(一例)を時系列に表したものである。図12は、精算装置20の電源が精算処理中にOFFとなった場合を表している。図13は、精算処理中にOFFとなった後に解除処理(一例)を時系列に表したものである。また、図9〜図13において、情報Aは、お会計券の発行に基づく情報(例えば、レジ番号、お会計券番号等)である。情報Bは、お会計券の読み取りに基づく情報(例えば、精算機番号、お会計券番号等)である。情報Cは、お会計券による精算処理の完了に基づく情報(例えば、お会計券番号、精算情報内の精算日時等)である。また、情報A等の下線は、情報A等が記憶(保持)されている旨を表している。なお、図9〜図13において、登録装置10のレジ番号は「1」、精算装置20−1の精算機番号は「7」、精算装置20−2の精算機番号は「8」であるものとする。
図9(a):登録装置10−1において登録処理が完了し、お会計券が発行されたときは、登録装置10−1からストアコントローラ30に情報A(レジ番号「1」、お会計券番号「012」)を含む取引情報が送信される。ストアコントローラ30は、情報Aを含む取引情報を記憶する。
図9(b):図9(a)のお会計券が精算装置20−1において読み取られたときは、精算装置20−1からストアコントローラ30に情報B(精算機番号「7」、お会計券番号「012」)が送信される。
図9(c):ストアコントローラ30は情報Bを記憶する。また、ストアコントローラ30から精算装置20−1に情報Aが送信される。精算装置20−1は、情報Dとして情報Aを記憶する。即ち、情報D=情報Aである。
図9(d):精算装置20−1において精算処理が完了したときは、精算装置20−1からストアコントローラ30に情報C(お会計券番号「012」、精算日時「○月○日○時○分○秒」)が送信される。ストアコントローラ30は、情報Cを記憶する。また、精算装置20−1は、精算処理が完了したため、情報Dを消去する。
図10(a):精算装置20−2において、図9(a)のお会計券が、図9(d)の後に読み取られたときは(即ち、精算処理が完了した後に読み取られたときは)、精算装置20−2からストアコントローラ30に情報B(精算機番号「8」、お会計券番号「012」)が送信される。
図10(b):ストアコントローラ30は、精算装置20−2が読み取ったお会計券(お会計券番号「012」)に関する情報Cを記憶しているので、当該お会計券(お会計券番号「012」)による精算処理は完了している(精算済み)、と判断する。
図10(c):ストアコントローラ30から精算装置20−2にエラーメッセージ(精算済み)が送信される。精算装置20−2の表示操作部205には、当該お会計券による精算処理は既に完了している旨が表示される。
図11(a):精算装置20−2において、図9(a)のお会計券が、図9(c)〜図9(d)の間に読み取られたときは(即ち、精算処理中に読み取られたときは)、精算装置20−2からストアコントローラ30に情報B(精算機番号「8」、お会計券番号「012」)が送信される。
図11(b):ストアコントローラ30は、精算装置20−2が読み取ったお会計券(お会計券番号「012」)に関する情報Bを記憶しているが、当該お会計券に関する情報Cを記憶していないので、当該情報Bに含まれる精算機番号「7」の精算装置20−1に対し、当該お会計券(お会計券番号「012」)に関する情報D(情報A)を記憶しているか否かを問い合わせる。
図11(c):精算装置20−1は、当該お会計券(お会計券番号「012」)に関する情報Dを記憶している旨を応答する。
図11(d):ストアコントローラ30は、当該お会計券(お会計券番号「012」)による精算処理が精算装置20−1において行われている(2度読み)、と判断する。
図11(e):ストアコントローラ30から精算装置20−2にエラーメッセージ(2度読み)が送信される。精算装置20−2の表示操作部205には、当該お会計券による精算処理は処理中である旨が表示される。
図12:図9(c)〜図9(d)の間に、精算装置20−1の電源がOFFになったときは(例えば、何らかの理由による再起動などがあったときは)、精算装置20−1に記憶されている情報Dが消去される。
図13(a):図12に示したように、図9(c)〜図9(d)の間に精算装置20−1に記憶されている情報Dが消去された後に、図11(a)に示したように、精算装置20−2において図9(a)のお会計券が読み取られ、図11(b)に示したように、ストアコントローラ30から精算装置20−2に問い合わせがあったときは、精算装置20−1は、当該お会計券(お会計券番号「012」)に関する情報Dを記憶していない旨を応答する。
図13(b):ストアコントローラ30は、内部(ストアコントローラ記憶部)には、当該お会計券(お会計券番号「012」)に関する情報Bが記憶されているが当該お会計券に関する情報Cが記憶されておらず、且つ、精算装置20−1には当該お会計券に関する情報Dが記憶されていないので、当該お会計券による精算処理中に精算装置20−1の電源がOFFになった、と判断する。
図13(c):ストアコントローラ30は、内部に記憶している精算装置20−1から受信した情報B(精算機番号「7」、お会計券番号「012」)を消去する。また、ストアコントローラ30は、精算装置20−2から受信した(精算機番号「8」、お会計券番号「012」)を記憶する。換言すれば、ストアコントローラ30は、情報Bに含まれる精算機番号を書き替える(精算機番号「7」→精算機番号「8」)。また、ストアコントローラ30は、精算装置20−2に情報A(レジ番号「1」、お会計券番号「012」)を送信する。精算装置20−2は、情報Dとして情報Aを記憶する。
図13(d):図9(d)と同様、精算装置20−2において精算処理が完了したときは、精算装置20−1からストアコントローラ30に情報C(お会計券番号「012」、精算日時「○月○日×時×分×秒」)が送信される。ストアコントローラ30は、情報Cを記憶する。また、精算装置20−2は、精算処理が完了したため、情報Dを消去する。
図14は、POSシステム2におけるストアコントローラ30(又は、監視装置41)の動作の流れを表すフローチャートである。図14のフローチャートは、ある精算装置20(精算装置Aとする)が、あるお会計券(お会計券aとする)を読み取ることによって開始する。
ステップS30:ある精算装置20(精算装置A)から、あるお会計券(お会計券a)の読み取りに基づく情報(情報B)を受信する。
ステップS31:既に、お会計券aは読み取られているか否かを判定する。つまり、今回のフローチャートの開始前に精算装置A(又は、精算装置A以外の精算装置20)においてお会計券aは読み取られているか否かを判定する(即ち、2回目以降のお会計券aの読み取りであるか否かを判定する)。具体的には、お会計券aの読み取りに基づく情報(情報B)が記憶されていればお会計券aは読み取られていると判断し、お会計券aの読み取りに基づく情報(情報B)が記憶されていなければお会計券aは読み取られていないと判断する。お会計券aが読み取られていない場合にはステップS32に進む。一方、お会計券aが読み取られている場合にはステップS40に進む。
ステップS32:図9(c)に示すように、精算装置Aによるお会計券aの読み取りに基づく情報(情報B)を記憶する。
ステップS33:図9(c)(d)に示すように、精算装置Aに、お会計券aの発行に基づく情報(情報A)を送信し、精算装置Aに精算処理を実行させる。換言すれば、精算装置Aは、ストアコントローラ30(又は、監視装置41)から、お会計券aの発行に基づく情報(情報A)を受信して精算処理を実行する。そして、図14のフローチャートは終了する。
ステップS40:既に、お会計券aによる精算処理は完了しているか否かを判定する。具体的には、お会計券aによる精算処理の完了に基づく情報(情報C)が記憶されていればお会計券aによる精算処理は完了していると判断し、お会計券aによる精算処理の完了に基づく情報(情報C)が記憶されていなければお会計券aによる精算処理は完了していないと判断する。お会計券aによる精算処理が完了している場合にはステップS41に進む。一方、お会計券aによる精算処理が完了していない場合にはステップS42に進む。
ステップS41:図10(c)に示すように、精算装置Aに、エラーメッセージ(精算済み)を送信し、精算装置Aによる精算処理を禁止する。
ステップS42:図11(a)に示すように、お会計券aを先に読み取った精算装置20(精算装置A又は精算装置A以外の精算装置20)は、お会計券aの発行に基づく情報(情報D)を記憶しているか否かを判定する。なお、お会計券aを先に読み取った精算装置20は、お会計券の読み取りに基づく情報(情報B:精算機番号、お会計券番号)から特定することができる。お会計券aの発行に基づく情報(情報D)を記憶している場合にはステップS43に進む。一方、お会計券aの発行に基づく情報(情報D)を記憶していない場合にはステップS44に進む。
ステップS43:図11(e)に示すように、精算装置Aに、エラーメッセージ(2度読み)を送信し、精算装置Aによる精算処理を禁止する。
ステップS44:図13(c)に示すように、お会計券aを先に読み取った精算装置(精算装置A又は精算装置A以外の精算装置20)から受信して記憶している、お会計券aの読み取りに基づく情報(情報B)を消去する。また、今回、精算装置Aから受信したお会計券aの読み取りに基づく情報(情報B)を記憶する。
ステップS45:図13(c)(d)に示すように、精算装置Aに、お会計券aの発行に基づく情報(情報A)を送信し、精算装置Aに精算処理を実行させる。換言すれば、精算装置Aは、ストアコントローラ30(又は、監視装置41)から、お会計券aの発行に基づく情報(情報A)を受信して精算処理を実行する。そして、図14のフローチャートは終了する。
以上、第2の実施形態におけるPOSシステム2によれば、第1の実施形態におけるPOSシステム1と同様、取引情報の供給等を禁止した場合であっても、解除を行えば、再度、供給することができる。また、情報B、情報C、情報D(情報A)の記憶の有無に基づいて、店員の指定がなくても、禁止を解除することができる。図14のフローチャートにおいても説明したが、ストアコントローラ30に代えて、監視装置31が、図9乃至図13に示したような処理を実行してもよい。
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。第3の実施形態におけるPOSシステム3が稼働している様子は、図1に示した第1の実施形態におけるPOSシステム1と同様である。また、第3の実施形態における登録装置の構成例は、図3に示したPOSシステム1の登録装置10の構成例と同様である。また、第3の実施形態における精算装置の構成例は、図6に示したPOSシステム1の精算装置20の構成例と同様である。
図15〜図18は、POSシステム3を説明するための説明図である。具体的には、図15は、取引情報の受信後に精算装置20の電源がOFF(後述の第1電源OFF操作による電源OFF)となった場合における動作の流れを説明するためのフローチャートである。図15の左側(ステップS50〜ステップS56)は、ある登録装置10(例えば登録装置10−1)における登録処理後の動作を表している。図15の右側(ステップS60〜ステップS67)は、ある精算装置20(例えば精算装置20−1)における取引情報の受信後の動作を表している。
図16(A)は、商品登録画面における登録処理中の表示例である。図16(B)は、商品登録画面における精算装置20の指定後の表示例である。図17(A)は、商品登録画面における呼戻し確認要求(後述)の受信後の表示例である。図17(B)は、未精算一覧画面(未精算呼出済一覧を表示する画面)の表示例である。図18(A)は、「呼び戻す」ボタン(後述)の押下後に表示される確認画面の表示例である。図18(B)及び図18(C)は、ジャーナル情報(精算済情報、処理履歴情報)の表示例である。
ステップS50:登録装置10−1は、登録処理の終了後、店員Sによる呼出(具体的には精算装置20の指定)の操作を受け付ける。即ち、登録装置10−1は、例えば図16(A)に示すように登録処理を行った後に、例えば図16(B)に示すように精算装置20−1を指定するボタン(図中の「精算機1」ボタン)の押下を受け付ける。なお、図16(B)において「精算機1」ボタンの斜線表示は、当該「精算機1」ボタンが押下された旨を示している。
ステップS51:登録装置10−1は、ステップS50の指定に従って精算装置20−1に取引情報を送信する。
ステップS60:精算装置20−1は、取引情報を受信する。
ステップS61:取引情報を受信した精算装置20−1は、精算を促す旨を表示する。例えば、精算装置20−1は、精算処理の初期画面として精算方法(現金による精算か、カードによる精算かを選択させる画面)を表示操作部205に表示してもよい。
ステップS62:精算装置20−1は、電源OFF操作を受け付ける(検出する)。具体的には、所定の終了処理(当該精算装置20−1に障害を与えないように種々の終了プロセス)の実行を経て当該精算装置20−1を電源OFF状態にするための電源OFF操作(以下、「第1電源OFF操作」と称する)を受け付ける。第1電源OFF操作の一例は、当該精算装置20−1が備えるスライド式の電源スイッチのスライド操作などである。
なお、当該ステップS62の処理の時点(第1電源OFF操作があった時点)では、ステップS60にて受信した取引情報の精算処理は完了していないものとする。
ステップS63:精算装置20−1は、取引情報の送信元である登録装置10−1に「呼戻し確認要求」を送信する。即ち、精算装置20−1は、第1電源OFF操作後の終了プロセスの1つとして、取引情報の送信元である登録装置10−1に呼戻し確認要求を送信する。呼戻し確認要求とは、「呼戻し処理(単に「呼戻し」とも称する)」の実行の要否を確認させる要求である。呼戻し処理とは、未精算呼出済取引情報(呼出後の未精算取引情報)を未精算未呼出取引情報(呼出前の未精算取引情報)とするための処理である。つまり、ある未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理が実行された場合には、当該未精算呼出済取引情報は未精算未呼出取引情報となる。換言すれば、呼戻し処理とは、既に行われた呼出し(取引情報の供給又は割当。即ち、精算装置20の指定、取引情報の送信、お会計券の読取等)を解除し、無かったことにする処理である。なお、呼戻し確認要求には取引番号が含まれていてもよい。
ステップS52:登録装置10−1は、呼戻し確認要求を受信する。なお、説明の便宜上、ステップS51の処理に続いてステップS52の処理が実行される例を用いているが、登録装置10−1は、ある取引の取引情報を送信した後に直ちに当該取引の呼戻し確認要求を受信するとは限らない。即ち、ステップS51の処理とステップS52の処理の間に他の取引の登録処理などが行われていてもよい。
ステップS53:呼戻し確認要求を受信した登録装置10−1は、呼戻しに関する報知を実行する。例えば、登録装置10−1は、商品登録画面を表示しているときに呼戻し確認要求を受信した場合には、呼戻しに関する報知として、図17(A)に示すように、商品登録画面上に「呼出必要」なるメッセージを表示してもよい。
なお、「呼出必要」なるメッセージを見た店員Sが、未精算一覧画面を表示するためのボタン(図中の「未精算一」ボタン)を押下した場合には、登録装置10−1は、図17(B)に示すような未精算一覧画面を表示する。図17(B)に示すように、未精算一覧画面の一の領域(図17(B)の例では左側の領域)には未精算呼出済一覧(図4参照)と同様に未精算呼出済一覧が表示され、他の領域(図17(B)の例では右側の領域)には未精算呼出済一覧における一の未精算呼出済取引情報(呼出後の未精算取引情報)の詳細情報(登録された個々の商品の情報等)が表示される。具体的には、右側の領域(詳細情報の領域)には、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において選択(店員Sの操作による選択、店員Sの操作によらない自動選択を含む)された未精算呼出済取引情報の詳細情報が表示される。なお、左側の領域において現在選択されている未精算呼出済取引情報(右側の領域に詳細情報が表示されている未精算呼出済取引情)がどれであるかを店員に分かるように表示(例えば強調表示)してもよい。例えば、番号「2」の未精算呼出済取引情報が現在選択されている場合には、図17(B)に示すように、当該番号「2」を強調表示してもよい(図17(B)において番号「2」の斜線表示は、当該番号「2」の未精算呼出済取引情が現在選択されている旨を示した強調表示の一例である)。図20も同様である。
なお、「未精算一」ボタンは、いつでも押下可能である。但し、該当する情報(未精算呼出済取引情報)が存在しない場合には、例えば「未精算一」ボタンを薄く表示するなどして、未精算一覧画面を表示する前に、該当する情報が存在しない旨を店員Sに報知してもよい。また、該当する情報が存在しない場合には、例えば「未精算一」ボタンを薄く表示するなどして、「未精算一」ボタンを押せないようにしてもよい(押下しても無反応若しくはエラー音の表示等を行うようにしてもよい)。
また、図17(B)に示した未精算一覧画面の「呼び戻す」ボタンは、呼戻し処理を実行するときに押下するボタンである。「呼び戻す」ボタンが押下された場合、登録装置10−1は、未精算一覧画面の左側の領域において選択されている未精算呼出済取引情報(即ち、未精算一覧画面の右側の領域に詳細情報が表示されている未精算呼出済取引情)について呼戻し処理を実行する。
ステップS64:精算装置20−1は、ステップS63の処理の実行後に(呼戻し確認要求を送信した後に)、電源OFF状態になる。
ステップS65:精算装置20−1は、再起動する(再起動し始める)。
ステップS54:登録装置10−1は、ステップS53の処理の実行後に(呼戻しに関する報知を実行した後に)、呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理を実行する。具体的には、未精算一覧画面の左側の領域に呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報が選択されている状態(未精算一覧画面の右側の領域に呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報の詳細情報が選択されている状態)において「呼び戻す」ボタンが押下された場合に、当該呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理を実行する。
なお、登録装置10−1は、「呼び戻す」ボタンが押下された場合に直ちに呼戻し処理を実行してもよいが、呼戻し処理の実行を店員Sに再確認させた後に実際に呼戻し処理を実行してもよい。例えば、登録装置10−1は、「呼び戻す」ボタンが押下された場合に図18(B)に示すような確認画面を表示し、当該確認画面において所定の操作(例えば、図中の「強制呼戻」ボタンの押下)があった場合に実際に呼戻し処理を実行してもよい。
また、呼戻し処理が実行された場合には、呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報は未精算未呼出取引情報となると説明したが、表示画面としては、未清算取引画面から登録処理後の商品登録画面(例えば、図15(A)の状態の商品登録画面)に切り替えるようにしてもよい。つまり、呼戻し処理が実行された場合には呼出しが解除されるため、呼出しが行われる前の表示画面に自動的に切り替わるようにしてもよい。
ステップS55:登録装置10−1は、ステップS54の処理の実行後(呼戻し処理を実行した後に)、店員Sによる再呼出(再指定)の操作を受け付ける。例えば、登録装置10−1は、ステップS50の処理と同様に、呼出(具体的には精算装置20の指定)の操作を受け付ければよい。
ステップS56:登録装置10−1は、ステップS51の処理と同様に、ステップS55の指定に従って精算装置20−1に取引情報を送信する。
ステップS66:再起動した精算装置20−1は、取引情報を受信する。
ステップS67:取引情報を受信した精算装置20−1は、ステップS61の処理と同様に、精算を促す旨を表示する。以降、精算装置20−1は、顧客Cの操作に応じて精算処理を実行する(非図示)。
以上、図15のフローチャートによれば、電源OFFとなった場合に迅速に呼戻し処理を行うことができる。
なお、ステップS53の処理の実行後に(呼戻しに関する報知を実行した後に)、「未精算一」ボタンが押下された場合には、「未精算一」ボタンの押下後に表示される未精算一覧画面において、店員Sの注意を喚起するメッセージを表示してもよい。例えば、図17(B)に示すように、右側の領域(詳細情報の領域)の上部に「精算機が電源OFFしたため、完了していない取引です。そのため、呼び戻す際に確認画面が表示されます。」というようなメッセージを表示してもよい。
また、ステップS53の処理の実行後に(呼戻しに関する報知を実行した後に)、「未精算一」ボタンが押下された場合、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報(呼戻し確認要求に含まれる取引番号によって識別される取引情報)を自動選択し、右側の領域(詳細情報の領域)において当該選択された未精算呼出済取引情報(呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報)の詳細情報を初期表示した未精算一覧画面を表示する。これにより、呼戻し確認要求の受信後に、「未精算一」ボタンを押下すれば、直ちに、未精算一覧画面の右側の領域において当該呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報の詳細情報を確認することができる。
また、ステップS53の処理の実行後に(呼戻しに関する報知を実行した後に)、「未精算一」ボタンが押下された場合には、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において当該呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報を他と区別可能に初期表示してもよい。例えば、図17(B)に示す例では、左側の領域において呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報(図中の番号「2」欄の未精算呼出済取引情報)の欄を他と異なる表示態様にて表示している。これにより、呼戻し確認要求の受信後に、「未精算一」ボタンを押下すれば、直ちに、未精算一覧画面の左側の領域において当該呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報がどれであるかが分かるようになる。
なお、図17(B)に示すように、未精算一覧画面の左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)では、上から新しい順に未精算呼出済取引情報を表示する。これにより、店員Sは、所望の未精算呼出済取引情報を容易に見つけることができる。つまり、呼戻し確認要求に関係なく呼戻し処理を実行するのは、商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどの場合であるが、多くの場合、商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどは、直前(最新)の取引が対象となる。即ち、一般に、商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどを理由とした呼戻し処理は、直前(最新)の取引の未精算呼出済取引情報を対象としたものである。従って、図17(B)に示すように、未精算一覧画面の左側の領域において上から新しい順に未精算呼出済取引情報を表示すれば、商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどを理由とした呼戻し処理を実行する場合であっても、未精算一覧画面の左側の領域において当該呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報がどれであるかが直ぐに分かるようになる。具体的には、他の登録処理が完了する前に、「未精算一」ボタンを押下すれば、呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報が、未精算一覧画面の左側の領域の最上部に表示されるので、直ちに呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報を見つけることができる。
なお、上述したように、呼戻し確認要求を受信した後に「未精算一」ボタンが押下された場合には、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報を自動選択し、右側の領域(詳細情報の領域)において呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報の詳細情報を初期表示した未精算一覧画面を表示するが、呼戻し確認要求に関係なく「未精算一」ボタンが押下された場合(呼戻し確認要求を受信せずに「未精算一」ボタンが押下された場合)には、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において直前(最新)の未精算呼出済取引情報を自動選択し、右側の領域(詳細情報の領域)において直前(最新)の未精算呼出済取引情報の詳細情報を初期表示した未精算一覧画面を表示する。従って、例えば、呼戻し確認要求に関係なく、直前の取引について商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどを理由として呼戻し処理を実行するために「未精算一」ボタンを押下すれば、未精算一覧画面の左側の領域の最上部には当該呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報が表示され、且つ、未精算一覧画面の右側の領域には当該未精算呼出済取引情報の詳細情報が表示される。これにより、商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどを理由として呼戻し処理を実行する場合であっても、直ちに、未精算一覧画面の右側の領域において当該呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報の詳細情報を確認することができる。
なお、登録装置10−1は、未精算一覧画面を表示しているときに呼戻し確認要求を受信した場合には、呼戻しに関する報知として、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報を選択し、右側の領域(詳細情報の領域)に当該選択した未精算呼出済取引情報(呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報)の詳細情報を表示する。つまり、未精算一覧画面を表示しているときに呼戻し確認要求を受信した場合には、呼戻し確認要求の受信前に選択されていた未精算呼出済取引情報に代えて、呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報が選択された状態に表示内容を切り換える(呼戻し確認要求の受信後に「未精算一」ボタンが押下された場合と同様の状態になるように表示内容を切り替える)。
なお、登録装置10−1は、呼戻し処理を実行した場合、呼戻し処理を実行した旨をジャーナル情報に記憶させるが、呼戻し確認要求に基づく呼戻し処理(呼戻し確認要求に係る未精算呼出済取引情報の呼戻し処理)と、呼戻し確認要求に基づかない通常の呼戻し処理(例えば、商品の追加、変更、キャンセル、会員カードの読み取り、商品券の使用忘れなどを理由とした呼戻し処理)とを区別してジャーナル情報に記憶させてもよい。例えば、通常の呼戻し処理を実行した場合には単に「呼び戻し」と記憶し、呼戻し確認要求に基づく呼戻し処理を実行した場合には「強制呼び戻し」と記憶してもよい。これにより、ジャーナル情報を参照すれば、通常の呼戻し処理を実行したのか、呼戻し確認要求に基づく呼戻し処理を実行したのかが分かるようになる。なお、図18(B)は、通常の呼戻し処理のジャーナル情報に基づく表示例であって処理名称として冒頭に「呼び戻し」と表示されている。図18(C)は、呼戻し確認要求に基づく呼戻し処理のジャーナル情報に基づく表示例であって処理名称として冒頭に「強制呼び戻し」と表示されている。
また、図15は、精算装置20−1における第1電源OFF操作の受付後の精算装置20−1及び登録装置10−1の動作を示しているが、精算装置20は、第1電源OFF操作の受付に代えて又は加えて、他の電源OFF操作の受付が可能であってもよい。例えば、精算装置20は、所定の終了処理の実行を経ずに当該精算装置20を電源OFF状態にするための電源OFF操作(即ち、強制的に当該精算装置20を電源OFF状態にするための電源OFF操作。以下、「第2電源OFF操作」と称する)の受付が可能であってもよい。第2電源OFF操作の一例は、当該精算装置20−1が備える電源ボタンの長押し操作などである。
図19は、POSシステム3を説明するための説明図である。具体的には、図19は、取引情報の受信後に精算装置20の電源がOFF(第2電源OFF操作による電源OFF)となった場合における動作の流れを説明するためのフローチャートである。図19の左側(ステップS150〜ステップS156)は、ある登録装置10(例えば登録装置10−1)における登録処理後の動作を表している。図19の右側(ステップS160〜ステップS167)は、ある精算装置20(例えば精算装置20−1)における取引情報の受信後の動作を表している。
なお、図19におけるステップS150〜ステップS156の各処理は、図15におけるステップS50〜ステップS56の各処理と同様であるため、ステップS150〜ステップS156の各処理の説明を省略する。また、図19におけるステップS160、S161、S166、S167の各処理は、図15におけるステップS60、S61、S66、S67の各処理と同様であるため、ステップS160、S161、S166、S167の各処理の説明は省略する。
ステップS162:精算装置20−1は、第2電源OFF操作を受け付ける(検出する)。なお、当該ステップS162の処理の時点(第2電源OFF操作があった時点)では、ステップS160にて受信した取引情報の精算処理は完了していないものとする。
ステップS163:精算装置20−1は、電源OFF状態になる。即ち、第1電源OFF操作があった場合には呼戻し確認要求を送信した後に電源OFF状態になるが(図15のステップS62、S63、S64参照)、第2電源OFF操作があった場合には呼戻し確認要求を送信することなく電源OFF状態になる。
ステップS164:精算装置20−1は、再起動する(再起動し始める)。
ステップS165:再起動後(若しくは再起動中)に、精算装置20−1は、取引情報の送信元である登録装置10−1に「呼戻し確認要求」を送信する。即ち、精算装置20−1は、第2電源OFF操作後の再起動後(又は再起動中)のプロセスの1つとして、取引情報の送信元である登録装置10−1に呼戻し確認要求を送信する。その後、精算装置20−1は、取引情報を受信し(ステップS166)、精算を促す旨を表示し(ステップS67)、顧客Cの操作に応じて精算処理を実行する(非図示)。
以上、図19のフローチャートによれば、電源OFFとなった場合に迅速に呼戻し処理を行うことができる。
なお、図19のフローチャートのステップS165の処理において、精算装置20−1が呼戻し確認要求の対象となる取引情報(未精算呼出済取引情報)の有無や、呼戻し確認要求の送信先を確認する方法の一例は以下の通りである。ストアコントローラ30等に未精算呼出済取引情報等を特定可能な情報(例えば取引番号、登録処理を実行した登録装置10の装置識別情報等)と、精算済情報等を特定可能な情報(例えば取引番号、登録処理を実行した登録装置10の装置識別情報等)とを適宜記憶させておくことにより、再起動後(若しくは再起動中)に、ストアコントローラ30等に、自装置(精算装置20−1)に係る未精算呼出済取引情報の有無を問い合わせてもよい。
なお、図15のフローチャート(図19のフローチャート)では、呼戻し確認要求の送信元の精算装置20−1(最初の呼出と同一の精算装置20−1)を再呼出(再指定)しているが、呼戻し確認要求の送信元の精算装置20−1とは異なる精算装置20−2を再呼出(再指定)してもよい。
また、図15のフローチャート(図19のフローチャート)では、精算装置20−1は呼戻し確認要求を送信しているが、呼戻し確認要求に代えて「呼戻し要求」を送信してもよい。「呼戻し要求」とは、「呼戻し処理」を実行させる要求である。つまり、図15や図19の態様は、店員Sの操作(「呼び戻す」ボタンの押下)に応じて呼戻し処理が行われる態様であったが、店員Sの操作によらずに自動的に呼戻し処理が行われるようにしてもよい。これによれば、店員Sは、呼戻し処理を行うことなく直ちに再呼出(再指定)を行うことができる。
また、呼戻し確認要求に代えて呼戻し要求を送信する態様においては、店員Sの操作によらずに自動的に再呼出(再指定)が行われるようにしてもよい。つまり、登録装置10は、呼戻し要求を受信した場合に、自動的に呼戻し処理と再呼出とを行ってもよい。
例えば、図19に示した第2電源OFF操作の場合には、精算装置20−1は再起動後に呼戻し要求を送信することになる。つまり、登録装置10−1が呼戻し要求を受信したときには、精算装置20−1は取引情報を受信できる状態にある。従って、呼戻し要求を受信した登録装置10−1は、呼戻し処理を実行するとともに、再指定の指定先として、呼戻し要求の送信元の精算装置20−1を再指定すればよい。一方、図15に示した第1電源OFF操作の場合には、登録装置10−1が呼戻し要求を受信したときには、精算装置20−1は取引情報を受信できる状態にない。従って、呼戻し要求を受信した登録装置10−1は、呼戻し処理を実行するとともに、再指定の指定先として、呼戻し要求の送信元の精算装置20−1とは異なる精算装置20−2を再指定すればよい。なお、登録装置10−1は、精算装置20−1が取引情報を受信できる状態になった後に、呼戻し要求の送信元の精算装置20−1を再指定してもよい。
なお、第2電源OFF操作があった場合に、精算装置20は、取引情報の送信元の登録装置10(図19では登録装置10−1)以外の他の登録装置10(例えば、登録装置10−2)に対しても、呼戻し確認要求に送信してもよい。呼戻し要求を送信する場合も同様である。また、第1電源OFF操作があった場合も同様である。これにより、送信先を特定しなくても、呼戻し確認要求を送信することができる。
上述のように他の登録装置10に呼戻し確認要求に送信する態様の場合、当該他の登録装置10は当該呼戻し確認要求を無視してもよい。なお、取引番号を含む呼戻し確認要求を送受信する態様であるときには、登録装置10は、呼戻し確認要求に含まれている取引番号に基づいて呼戻し確認要求が自装置にて登録処理を実行した取引についての呼戻し確認要求であるか否かを判断し、自装置にて登録処理を実行した取引についての呼戻し確認要求でなければ、受信した呼戻し確認要求を無視してもよい。あるいは、呼戻し確認要求の送信元である精算装置20を送信先とする未精算取引があるか否かを判断し、そのような未精算取引がなければ、受信した呼戻し確認要求を無視してもよい。一方、取引番号を含む呼戻し確認要求を送受信する態様でないときには、呼戻し確認要求の送信元である精算装置20を送信先とする未精算取引があるか否かを判断し、そのような未精算取引がなければ、受信した呼戻し確認要求を無視してもよい。呼戻し要求を無視する場合も同様である。
また、図15や図19に示したように、第1電源OFF操作や第2電源OFF操作があった場合には、精算装置20は呼戻し確認要求を登録装置10に送信するが、精算装置20から送信された呼戻し確認要求を登録装置10が受信できればよく、精算装置20は、直接、登録装置10に送信してもよいし、他の装置(例えば、ストアコントローラ30等)を介して、登録装置10に送信してもよい。呼戻し要求の送信についても同様である。
また、図17(A)では、「呼出必要」なるメッセージを「精算機1」ボタンの近傍に表示している例を説明したが、他の位置に表示してもよい。例えば、未精算一覧画面を表示するためのボタン(図中の「未精算一」ボタン)の近傍に表示してもよいし、未精算一覧画面の上部(上端を含む)又は下部に例えば帯状に表示してもよい。
上記以外にも、商品登録画面や未精算一覧画面には他の種々の情報をしてもよい。例えば、商品登録画面には、精算装置20のステータス(状態等)を表示してもよい。例えば、図16(A)等に示すように、夫々の精算装置に対応するボタン(「精算機1」ボタン、「精算機2」ボタン、「精算機3」ボタン)に、夫々に対応する精算装置20(精算装置20−1、精算装置20−2、精算装置20−3)に関するステータスを表示してもよい。具体的には、各ボタン(精算機1、精算機2、精算機3)に、夫々に対応する精算装置20に関するステータスをバッジ形式で表示してもよい。即ち、ステータスを表現したバッジ(ブローチ)を夫々のボタンに着(付)けるような表示態様によってステータスを表示してもよい。精算装置20に関するステータスには、電源投入の有無に関するものや、ネットワーク(通信可否)に関するものや、釣銭に関するものなどが含まれる。なお、「呼出必要」なるメッセージも、精算装置20のステータスのステータスであるため、図17(A)に示すように、バッジ形式にて表示している。
例えば、図16(A)の場合、「精算機1」ボタンには「釣銭不足」がバッジ形式で表示され、「精算機2」ボタンには「オフライン」がバッジ形式で表示され、「精算機3」ボタンには「オフライン」がバッジ形式で表示されている。「釣銭不足」とは、当該ボタンに対応する精算装置20の釣銭が不足している状態であることを示している。「オフライン」とは、当該登録装置10か当該ボタンに対応する精算装置20の少なくとも一方がオフライン状態であるか、当該ボタンに対応する精算装置20の電源が投入されていない状態であることを示している。なお、表示されるステータスは、例示した「釣銭不足」や「オフライン」に限るものではなく、例えば、釣銭不足が近い状態であることを示した「ニアエンド」や、釣銭(例えば一万円札)の満杯が近い状態であることを示した「ニアフル」などを表示してもよい。なお、バッジの表示位置は、図16(A)に示した表示位置(バッジの全部がボタンの表示領域外(上側)に表示されるような表示位置)に限るものではなく、バッジの一部がボタンの表示領域内に表示されるような表示位置であってもよいし(なお、ボタンの表示領域に表示する例ではないが、図20では、例えば、バッジ「釣銭不足」の一部が、「1」欄の未精算呼出済取引情報の「精算機2」の表示領域内に表示されている)、バッジの全部がボタンの表示領域内に収まるような表示位置であってもよい。またステータスの表示は、バッジ形式によるものに限るものではなく、ボタン内にステータスを示した文言(テキスト)を表示するテキスト表示領域を設け、当該表示領域にステータスを表示するようにしてもよい。また、ボタンの色をステータスに応じて変化させるようにしてもよい。
なお、一のボタンに2以上のバッジを着(付)けることができる。例えば、図17(A)の「精算機1」ボタンには、「オフライン」及び「呼戻必要」の2つのバッジが着(付)いている。但し、予め定めた基準(重要度や緊急度に基づく優先度情報)に基づいて決定した1つのバッジを着(付)けるようにしてもよい。例えば、オフライン状態よりも呼戻し処理の方が優先度が高い旨の優先度情報を記憶しておくことにより。図17(A)の「精算機1」ボタンには「呼戻必要」のバッジ1つが表示されるようになる。
図20は、未精算一覧画面の他の表示例である。商品登録画面と同様、例えば図20に示すように、未精算一覧画面の左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)において、精算装置20のステータス(状態等)を表示してもよい。図20に示すように、「1」欄及び「3」欄の未精算呼出済取引情報の「精算機2」の表示領域にバッジ形式で「釣銭不足」と表示し、「2」欄の未精算呼出済取引情報の「精算機1」の表示領域にバッジ形式で「オフライン」と表示してもよい。
また、未精算一覧画面には会員情報を表示してもよい。例えば、図20の「2」欄の未精算呼出済取引情報に示したように、当該取引の会員番号として会員番号「1234」を表示してもよい。未精算一覧画面に表示される会員番号は、例えば、会員カードを読み取って得られた番号である。即ち、例えば、登録処理の前後(又は最中)において会員である顧客Cから提示された会員カードを、店員Sが、登録装置10に読み取らせるにより、上述のように取引情報(例えば図20の如く未精算取引情報)として記憶される。なお、図20に示したように、右側の領域(詳細情報の領域)にも、会員情報(会員番号)を表示してもよい。また、読取時に商品登録画面に会員番号を表示してもよい。
また、未精算一覧画面には、図20に示したように、登録処理の終了時刻からの経過時間を表示してもよい。なお、未精算一覧画面に表示される経過時間は、精算装置20の指定時刻(精算装置20を指定するためのボタンを押下した押下時刻)を基準とした経過時間である。なお、図20の場合、「1」欄の未精算呼出済取引情報には、経過時間「00:00:27」が表示され、「2」欄の未精算呼出済取引情報には、経過時間「00:01:13」が表示され、「3」欄の未精算呼出済取引情報には、経過時間「00:01:27」が表示されているが、共に、21時06分30秒時点(現在)における経過時間である。
なお、経過時間に応じて表示態様を異ならせてもよい。例えば、経過時間が所定時間(例えば、1分)を超えた場合(若しくは経過時間が所定時間に達した場合)には、経過時間が所定時間を超えていない場合(若しくは経過時間が所定時間に達していない場合)よりも、経過時間を目立つ態様(目立つ色、目立つ大きさ、目立つ書体等)にて表示してもよい。また、所定の条件が成立した場合に経過時間を表示してもよい。例えば、経過時間が所定時間(例えば、1分)を超えた場合(若しくは経過時間が所定時間に達した場合)に、経過時間を表示してもよい。
なお、精算装置20を指定する態様ではなく、他の実施形態にて説明したようにお会計券を用いる態様においては、精算装置20の指定時刻(精算装置20を指定するためのボタンを押下した押下時刻)を基準とした経過時間ではなく、お会計券の発行時刻(若しくはお会計券を発行するためのボタンを押下した押下時刻)を基準とした経過時間を用いてもよい。また、お会計券の発行時刻(若しくは押下時刻)を基準とした経過時間に加えて、お会計券の読取時刻(精算装置20がお会計券を読み取った時刻)を基準とした経過時間を表示してもよい。なお、お会計券が精算装置20にて読み取られる前の段階では、当該読取時刻を基準とした経過時間を表示しなくてもよい。お会計券の発行時刻(若しくは押下時刻)を基準とした経過時間に加えて、お会計券の読取時刻を基準とした経過時間を表示することにより、より詳細に状況を把握することができる。
また、未精算一覧画面には、使用した商品券に関する情報を表示してもよい。例えば、図20の「3」欄の未精算呼出済取引情報に示したように、当該取引において使用した商品券に関する情報として商品券名「商品券A」を表示してもよい。なお、未精算一覧画面に表示される商品券に関する情報は、例えば、登録処理の前後(又は最中)において顧客Cから商品券を取得した場合、店員Sが、登録装置10にて商品券を使用する旨の入力することにより、あるいは、商品券にバーコード等が存在する場合には、当該バーコードを登録装置10にて読み取らせるにより、上述のように取引情報(例えば20の如く未精算取引情報)として記憶される。なお、読取時に商品登録画面に商品券に関する情報を表示してもよい。
また、未精算一覧画面には、図20に示したように、ソートボタンを表示(配置)してもよい。ソートボタンにより、登録処理の終了時刻の新しい順/古い順、合計金額の多い順/少ない順、お買上点数の多い順/少ない順などの種々のソートを行うことができるため、店員Sは所望の未精算呼出済取引情報を容易に見つけることができる。また、ある取引について精算処理が完了したか否か(即ち、ある取引の未精算呼出済取引情報が存在するか否か)を容易に確認することができる。なお、ソートの種類を切り替えるために、日付ボタン、点数ボタン、合計金額ボタン等を表示(配置)してもよいが、日付ボタン、点数ボタン、合計金額ボタン等を配置せずに、ソートボタンが押下される毎に、登録処理の終了時刻の新しい順→登録処理の終了時刻の古い順→合計金額の多い順→合計金額の少ない順→お買上点数の多い順→お買上点数の少ない順というように、ソートの種類を切り替えてもよい。
また、未精算一覧画面には、1つの未精算呼出済取引情報について呼戻し処理を実行するための「呼び戻す」ボタンに加えて、2以上の未精算呼出済取引情報について纏めて(一括して)呼戻し処理を実行するためのボタンを表示(配置)してもよい。即ち、登録装置10は、上述したように、ある1つの未精算呼出済取引情報が選択されている状態において「呼び戻す」ボタンが押下された場合には、当該選択された未精算呼出済取引情報について呼戻し処理を実行するが、2以上の未精算呼出済取引情報について纏めて呼戻し処理を実行するためのボタンが押下された場合には、2以上の未精算呼出済取引情報について纏めて呼戻し処理を実行すればよい。
例えば、2以上の未精算呼出済取引情報について纏めて(一括して)呼戻し処理を実行するためのボタンとして、図20に示したように、「全選択」ボタン、「精算機1選択」ボタン、「精算機2選択」ボタン、「精算機3選択」ボタンを表示(配置)してもよい。「精算機1選択」ボタンは、精算装置20−1を指定した全ての未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理を実行するためのボタンである。「精算機2選択」ボタンは、精算装置20−2を指定した全ての未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理を実行するためのボタンである。「精算機3選択」ボタンは、精算装置20−3を指定した全ての未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理を実行するためのボタンである。「全選択」ボタンは、全部の未精算呼出済取引情報を対象に呼戻し処理を実行するためのボタンである。従って、例えば、図20の例において、「精算機1選択」ボタンが押下された場合には、登録装置10−1は、精算装置20−1を指定した全ての未精算呼出済取引情報(「2」欄の1つの未精算呼出済取引情報)を対象に呼戻し処理を実行する。また例えば、図20の例において、「精算機2選択」ボタンが押下された場合には、登録装置10−1は、精算装置20−2を指定した全ての未精算呼出済取引情報(「1」欄及び「3」欄の2つの未精算呼出済取引情報)を対象に呼戻し処理を実行する。また例えば、図20の例において、「全選択」ボタンが押下された場合には、登録装置10−1は、精算装置20−1や精算装置20−2を指定した全ての未精算呼出済取引情報(「1」〜「3」欄の3つの未精算呼出済取引情報)を対象に呼戻し処理を実行する。なお、呼戻し処理の対象となる未精算呼出済取引情報が1つも存在しない場合には、対応するボタンを薄く表示するなどしてもよい。例えば、図20の例では、精算装置20−3を指定した未精算呼出済取引情報は1つも存在しないため、「精算機3選択」ボタンを薄く表示するなどしてもよい。
また、店員が任意に選択した2以上の未精算呼出済取引情報を対象として呼戻し処理を実行できるようにしてもよい。例えば、「連続選択」ボタンを表示(配置)し、「連続選択」ボタンの押下の度に、左側の領域(未精算呼出済一覧の領域)から1つずつ未精算呼出済取引情報を選択できるようにし、最後に「呼び戻す」ボタンを押下することにより、「呼び戻す」ボタンの押下前に選択した全部の未精算呼出済取引情報を対象として呼戻し処理を実行してもよい。
図21は、上述の第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態のPOSシステムの斜視図である。図21に示した登録装置10の店員用表示部105には、図4(b)や、図16(A)や、図16(B)や、図17(A)や、図17(B)や、図18(A)や、図18(B)や、図18(C)や図20に示した画面等が表示される。なお、図21に示した精算装置20は、サインポール211を備える。サインポール211は、複数色の表示灯を有する。精算装置20は、サインポール211の表示灯を点灯や点滅させることによって、例えば、当該精算装置20が店員によって指定された精算装置20であることや、当該精算装置20にエラーが生じていることを報知する。
以上、第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、第1の実施形態(又は第2の実施形態又は第3の実施形態)に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。なお、第1の実施形態で示したPOSシステム1(又は第2の実施形態で示したPOSシステム2又は第3の実施形態で示したPOSシステム3)に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
商品を登録する登録処理を実行する登録装置と、前記登録処理において生成された取引情報を用いて精算処理を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、前記精算装置に前記取引情報を供給し、又は、割り当てる供給手段と、前記供給手段による前記取引情報の供給又は割当てを解除する解除手段とを備えることを特徴とするPOSシステム。
上記POSシステムによれば、一度、精算装置に供給された取引情報(精算装置に送信された取引情報)、又は、精算装置に割り当てられた取引情報(当該取引情報を処理する精算装置の指定があった取引情報)であっても、解除(呼戻し処理)を行えば、再度、精算装置に供給等することができる。従って、精算処理前や精算処理中に精算装置の電源が落ちたときなどであっても、手間を掛けずに迅速に、精算処理を再開することができる。
(付記2)
前記精算処理が完了していない取引である未精算取引の前記取引情報を利用者に特定可能に表示する表示手段を備え、前記解除手段は、利用者の指定操作に応じて前記供給又は割当てを解除する指定解除手段を有し、前記指定解除手段は、前記特定可能に表示された前記未精算取引の前記取引情報のうち、前記指定操作によって指定された前記取引情報の前記供給又は割当てを解除することを特徴とする付記1記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、必要に応じて解除することができる。
(付記3)
前記解除手段は、前記取引情報の前記供給又は割当ての解除として、当該取引情報の前記供給又は割り当てに基づいて記憶された割当済情報を消去することを特徴とする付記1又は付記2記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、簡便に解除を制御することができる。
なお、前記解除手段による供給又は割当ての解除方法は、付記3の方法(割当済情報の消去)に限定されない。即ち、上記解除方法は、精算装置において精算処理を行わせるために行った処理(例えば、精算装置を指定した取引情報の送信や、精算装置におけるお会計券の読み取り等)を無効化し精算処理の対象外とするものであればよい。例えば、新たなフラグとして、精算装置において精算処理を行わせるために行った処理を無効化する無効フラグを立てることにより(オンすることにより)、精算処理の対象外(例えば、無効フラグが立っている割当済情報については無効)としてもよい。あるいは、割当済情報の生成とともに立てておいた有効フラグをオフすることにより精算処理の対象外(例えば、有効フラグが立っていない割当済情報については無効)としてもよい。
(付記4)
前記取引情報の前記供給又は割り当てに基づいて割当済情報を記憶する割当済情報記憶手段と、前記取引情報の前記供給又は割り当てに基づいて記憶されるとともに当該取引情報に基づく前記精算処理の完了に基づいて消去される精算中情報を記憶する精算中情報記憶手段と、前記取引情報に基づく前記精算処理の完了に基づいて記憶される精算済情報を記憶する精算済情報記憶手段と、を備え、前記解除手段は、利用者の操作によらないで前記供給又は割当てを解除する自動解除手段を有し、前記精算中情報は、前記精算装置の電源オフによっても消去されるものであり、前記自動解除手段は、前記割当済情報が記憶されている取引であって、前記精算済情報が記憶されていない取引の前記取引情報について、前記精算中情報が記憶されていないときは、前記割当済情報を消去することによって、前記供給又は割当てを解除することを特徴とする付記1乃至付記3の何れかに記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、自動的に解除することができる。
(付記5)
前記精算装置は、前記精算処理を実行することができない場合(電源がオフ時、釣銭機210におけるエラー発生時、オフライン時、印刷部209におけるエラー発生時等の精算処理を正常に実行することができない致命的な動作状態になる場合又はなっている場合や、当該動作状態になる旨又はなった旨を報知するイベントが発生した場合)に、前記取引情報の前記供給又は割当ての解除に関する解除情報を送信する解除情報送信手段を備える付記1乃至付記4の何れかに記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、前記精算処理を実行することができない場合(電源がオフ時、釣銭機210におけるエラー発生時、オフライン時、印刷部209におけるエラー発生時等の精算処理を正常に実行することができない致命的な動作状態になる場合又はなっている場合や、当該動作状態になる旨又はなった旨を報知するイベントが発生した場合)に、解除を実行する登録装置に解除情報(例えば、呼戻し確認要求、呼戻し要求等)を送信することができる。
(付記6)
前記精算装置は、前記精算処理を実行することができなくなる電源オフとなる際に、前記解除情報を送信する解除情報送信手段を備えることを特徴とする付記5に記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、電源オフとなる際に、解除を実行する登録装置に解除情報(例えば、呼戻し確認要求、呼戻し要求等)を送信することができる。なお、「電源オフとなる際」には、例えば、電源OFF操作(例えば、図15に示した第1電源OFF操作)を検出し、電源OFF状態にするための処理を実行して実際に電源OFF状態になる精算装置において、電源OFF操作の検出から実際に電源OFF状態となる間のいずれの時点(タイミング)も含まれる。従って、「電源オフとなる際に登録装置に解除情報を送信する」とは、電源OFF操作の検出の直後に、登録装置に解除情報を送信する態様であってもよいし、電源OFF操作の検出しその後実際に電源OFF状態となる直前に、登録装置に解除情報を送信する態様であってもよい。即ち、「電源オフとなる際」には、再起動時の一連の動作のうち起動前のタイミングであればいずれのタイミングも含まれる。なお、登録装置に解除情報を送信する処理は、電源OFF状態にするための処理の1つであると捉えてもよいし、そのように捉えなくてもよい。
(付記7)
前記精算装置は、前記精算処理を実行することができない電源オフの後に電源オンとなる際に、前記解除情報を送信する解除情報送信手段を備えることを特徴とする付記5に記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、電源オフの後に電源オンとなる際に、解除を実行する登録装置に解除情報(例えば、呼戻し確認要求、呼戻し要求等)を送信することができる。なお、「電源オフの後に電源オンとなる際」には、例えば、電源OFF操作(例えば、図19に示した第2電源OFF操作)を検出し、電源OFF状態にするための処理を実行して実際に電源OFF状態になった後に、電源ON状態にするための処理を実行して電源ON状態になる精算装置において、電源OFF操作の検出後に電源OFF状態になってから実際に電源ON状態となる間のいずれの時点(タイミング)も含まれる。また、「電源オフの後に電源オンとなる際」には、通常であれば(登録装置に解除情報を送信しない場合において)、電源ON状態となった後に顧客等によって精算処理の操作が実行可能となる迄の時間も含まれる。即ち、「電源オフの後に電源オンとなる際」には、再起動時の一連の動作のうち起動後であって精算処理が実行可能となる前(例えば、図15のステップS67や図19に示したステップS167の表示前)のタイミングであればいずれのタイミングも含まれる。
(付記8)
前記精算装置は、前記取引情報の前記供給又は割当ての解除に関する解除情報を送信する解除情報送信手段を備え、前記解除情報送信手段は、第1の電源オフ操作に基づいて電源オフとなる際に前記解除情報を送信し、第1の電源オフ操作とは異なる第2の電源オフ操作に基づく電源オフ後に再度電源オンとなったときに前記解除情報を送信することを特徴とする付記1乃至付記4の何れかに記載のPOSシステム。
(付記9)
前記登録装置は、前記解除情報の受信を報知する解除情報受信報知手段を備え、前記解除情報受信報知手段は、前記解除情報を受信したときは、前記精算処理が完了していない取引である未精算取引の前記取引情報を一覧表示する画面において、前記解除情報の受信を報知することを特徴とする付記5乃至付記8の何れかに記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、一覧(例えば、未精算一覧画面、未精算呼出済一覧)にて、解除が必要な旨を簡便に確認することができる。
(付記10)
前記登録装置は、前記解除情報の受信を報知する解除情報受信報知手段を備え、前記解除情報受信報知手段は、前記解除情報を受信したときは、前記登録処理を実行するための画面において、前記解除情報の受信を報知することを特徴とする付記5乃至付記8の何れかに記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、商品を登録しているときに、解除が必要な旨を簡便に確認することができる。
(付記11)
前記登録装置は、前記解除手段によって前記解除情報に基づいて利用者の操作によらないで前記取引情報の供給又は割当てが解除された場合に、自動的に解除が行われた旨を報知する自動解除報知手段を備え、前記自動解除報知手段は、前記登録処理を実行するための画面において、自動的に解除が行われた旨を報知することを特徴とする付記5乃至付記10の何れかに記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、商品を登録しているときに、自動的に解除が行われた旨を簡便に確認することができる。
(付記12)
商品を登録する登録処理を実行する登録装置と、前記登録処理において生成された取引情報を用いて精算処理を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、前記精算装置に前記取引情報を供給し、又は、割り当てる供給手段と、前記供給手段による前記取引情報の以後の供給又は割当を禁止する禁止手段と、前記禁止手段による前記精算装置への供給又は割当の禁止を解除する解除手段とを備え、前記禁止手段は、前記精算装置に前記取引情報が供給され、又は、割り当てられたことに基づいて、当該取引情報の以後の供給又は割当を禁止することを特徴とするPOSシステム。
上記POSシステムによれば、一度、精算装置に供給された取引情報(精算装置に送信された取引情報)、又は、精算装置に割り当てられた取引情報(当該取引情報を処理する精算装置の指定があった取引情報)であっても、解除を行えば、再度、精算装置に供給等することができる。従って、精算処理前や精算処理中に精算装置の電源が落ちたときなどであっても、手間を掛けずに迅速に、精算処理を再開することができる。
(付記13)
前記精算処理が完了していない取引である未精算取引の前記取引情報を利用者に特定可能に表示する表示手段を備え、前記解除手段は、利用者の指定操作に応じて前記禁止を解除する指定解除手段を有し、前記指定解除手段は、前記特定可能に表示された前記未精算取引の前記取引情報のうち、前記指定操作によって指定された前記取引情報に対する前記禁止を解除することを特徴とする付記12記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、必要に応じて解除することができる。
(付記14)
前記禁止手段は、前記取引情報が供給され、又は、割り当てられたことに基づいて記憶される割当済情報(図9乃至図13の情報B)が記憶されている場合に、当該取引情報の以後の供給又は割当を禁止し、前記解除手段は、前記割当済情報(情報B)を消去することによって、前記禁止を解除することを特徴とする付記12又は付記13記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、簡便に、禁止と解除とを制御することができる。
(付記15)
前記表示手段は、前記精算処理中の前記精算装置の電源が再投入された場合には、当該精算処理中の前記取引情報の前記識別情報を他の前記識別情報と異なる表示態様にて表示することを特徴とする付記13又は付記14記載のPOSシステム。
これにより、解除する取引情報を容易に確認することができる。
例えば、未精算呼出済一覧において、電源が再投入された精算装置20に関する未精算呼出済データ(電源が再投入された精算装置20の精算機番号を含む精算呼出済データ)をハイライト表示してもよいし、電源が再投入された精算装置20に関する未精算呼出済データのみを表示してもよい。また、未精算呼出済一覧の上部に電源が再投入された精算装置20に関する未精算呼出済データを纏めて表示してもよい。なお、精算装置20は電源の立ち上げ時に所定のデータ(電源再投入を報知するためのデータ)を登録装置10に供給し、登録装置10は精算装置20から上記所定のデータを受信した場合に当該精算装置20の電源の再投入を検出してもよい。
(付記16)
前記精算処理中の前記精算装置の電源が再投入された場合に、解除に関する情報を報知する報知手段を更に備えることを特徴とする付記12乃至付記15の何れかに記載のPOSシステム。これにより、解除の操作を簡便に確認することができる。
例えば、お会計券の読取後に精算処理を実行していた精算装置20の電源が落ち、その後に電源が再投入された場合に、登録装置10や監視装置31(不図示)において解除操作をするべき旨(又は、当該精算装置20に未精算呼出済一覧が表示され解除操作が可能な場合には、当該精算装置20において解除操作をするべき旨)のメッセージを表示する。また、解除操作の後に、再度、お会計券を読み取るべき旨のメッセージを表示してもよい。なお、指定された精算装置20に取引番号を送信する態様においては、お会計券を読み取るべき旨のメッセージに代えて、精算装置20の再指定を指示するメッセージを表示すればよい。また、メッセージの表示に代えて、又は、加えて、メッセージを印刷した媒体を発行してもよい。
(付記17)
前記供給手段は、前記登録処理の実行後に発行された所定媒体に印刷されたバーコードが前記精算装置において読み取られたときに当該登録処理において生成された前記取引情報を当該精算装置に供給又は割り当て、前記報知手段は、前記精算処理中の精算装置の電源が再投入された場合に、前記バーコードの読取を指示するメッセージを出力する付記16記載のPOSシステム。
つまり、上述の如く、お会計券を用いて精算処理を実行する態様において、解除の操作を簡便に確認することができる。
(付記18)
前記供給手段は、前記登録処理の実行後に前記精算装置が指定されたときに当該登録処理において生成された前記取引情報を当該精算装置に割り当て、又は、前記登録処理の実行後に指定された前記精算装置において所定操作があったときに当該登録処理において生成された前記取引情報を当該精算装置に供給し、前記報知手段は、前記精算処理中の前記精算装置の電源が再投入された場合に、当該精算装置の再指定を指示するメッセージを出力する付記17記載のPOSシステム。
つまり、上述の如く、指定された精算装置20に取引番号を送信する態様において、解除の操作を簡便に確認することができる。
(付記19)
前記割当済情報(情報B)を記憶する割当済情報記憶手段(例えば、ストアコントローラ30のストアコントローラ記憶部)と、前記取引情報が供給され、又は、割り当てられたことに基づいて記憶されるとともに当該取引情報に基づく前記精算処理が完了したことに基づいて消去される精算中情報(図9乃至図13の情報D)を記憶する精算中情報記憶手段(精算装置の記憶部)と、前記取引情報に基づく前記精算処理が完了したことに基づいて記憶される精算済情報(図9乃至図13の情報C)を記憶する精算済情報記憶手段(ストアコントローラ30のストアコントローラ記憶部)とを備え、前記解除手段は、利用者の操作によらないで前記禁止を解除する自動解除手段を有し、前記精算中情報(情報D)は、前記精算装置の電源オフによっても消去されるものであり、前記自動解除手段は、前記割当済情報(情報B)が記憶されている取引であって、前記精算済情報が記憶されていない取引(未精算取引)の前記取引情報について、前記精算中情報(情報D)が記憶されていないときは(例えば、電源OFFがあったときは)、前記割当済情報(情報B)を消去することによって、前記禁止を解除することを特徴とする付記12に記載のPOSシステム。
上記POSシステムによれば、自動的に解除することができる。
(付記20)
前記自動解除手段は、ある取引について精算処理が行われるときに、当該取引について、前記割当済情報、前記割当済情報、及び、前記精算中情報の記憶の有無を判断し、前記割当済情報が記憶されている一方、前記精算済情報及び前記精算中情報が共に記憶されていないときは、前記禁止を解除することを特徴とする付記19記載のPOSシステム。
(付記21)
商品を登録する登録処理を実行する登録装置、及び、前記登録処理において生成された取引情報を用いて精算処理を実行する精算装置と通信する管理装置(ストアコントローラ30、又は、監視装置31)であって、前記登録処理において生成された取引情報が前記精算装置に供給され、又は、割り当てられたことに基づいて記憶される割当済情報(情報B)が記憶されているか否かを判断する第1判断手段と、前記取引情報に基づく前記精算処理が完了したことに基づいて記憶される精算済情報(情報C)が記憶されているか否かを判断する第2判断手段と、前記取引情報が供給され、又は、割り当てられたことに基づいて記憶されるとともに当該取引情報に基づく前記精算処理が完了したことに基づいて消去される精算中情報(情報D)が記憶されているか否かを判断する第3判断手段と、前記取引情報の前記精算装置への供給又は割当を禁止する禁止手段と、前記禁止手段による禁止を解除する解除手段とを備え、前記禁止手段は、一の取引情報が前記精算装置に供給され、又は、割り当てられたことに基づく前記割当済情報(情報B)が記憶された場合に、当該取引情報の以後の供給又は割当を禁止し、前記解除手段は、前記割当済情報(情報B)が記憶されている取引であって、前記精算済情報(情報C)が記憶されていない取引(未精算取引)の前記取引情報について、前記精算中情報(情報D)が記憶されていないときは(例えば、電源OFFがあったときは)、当該割当済情報(情報B)を消去することによって、前記禁止を解除することを特徴とする管理装置。
なお、上記の説明では、取引情報の供給(送信)の禁止と、その解除を制御するために、未精算呼出済データ(割当済情報)を未精算呼出済ファイルに追加、消去するようにしているが、他の方法によって、取引情報の供給の禁止と、その解除を制御してもよい。例えば、下記の方法によって、取引情報の供給の禁止と、その解除を制御してもよい。
未精算の取引情報に関するレコード(以下、レコード1という)を記憶するファイル(以下、ファイル1という)と、未精算、且つ、供給前又は割当前の取引情報に関するレコード(以下、レコード2という)を記憶するファイル(以下、ファイル2という)を管理(保持)する。つまり、精算装置20に、供給され、又は割当られた取引情報に関するレコード2はファイル2から消去する。また、精算装置20において精算処理が完了した取引情報に関するレコード1はファイル1から消去する。そして、精算装置20への取引情報の供給等に際し、ファイル2を参照し、レコード2として存在する取引情報の供給等を許可し、レコード2として存在しない取引情報については供給等を禁止する。店員Sの解除操作があった場合には、ファイル2に該当するレコード2を追加(ファイル1から解除対象のレコード1を抽出し、レコード2としてファイル2に転記)する。ファイル2に解除対象のレコード2が存在するようになるので禁止が解除される。
なお、第1の実施形態のPOSシステム1(又は、POSシステム2、POSシステム3、登録装置10、精算装置20、ストアコントロ−ラ30、監視装置41)の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、POSシステム1(又は、POSシステム2、登録装置10、精算装置20、ストアコントロ−ラ30)の各処理に係る上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。