JP6400098B2 - 電力用半導体素子の駆動回路 - Google Patents

電力用半導体素子の駆動回路 Download PDF

Info

Publication number
JP6400098B2
JP6400098B2 JP2016531125A JP2016531125A JP6400098B2 JP 6400098 B2 JP6400098 B2 JP 6400098B2 JP 2016531125 A JP2016531125 A JP 2016531125A JP 2016531125 A JP2016531125 A JP 2016531125A JP 6400098 B2 JP6400098 B2 JP 6400098B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
switch
charge
resistor
diode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016531125A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016002237A1 (ja
Inventor
喜隆 中
喜隆 中
中山 靖
靖 中山
美子 玉田
美子 玉田
昭一 折田
昭一 折田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2016002237A1 publication Critical patent/JPWO2016002237A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6400098B2 publication Critical patent/JP6400098B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/08Circuits specially adapted for the generation of control voltages for semiconductor devices incorporated in static converters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/16Modifications for eliminating interference voltages or currents
    • H03K17/161Modifications for eliminating interference voltages or currents in field-effect transistor switches
    • H03K17/165Modifications for eliminating interference voltages or currents in field-effect transistor switches by feedback from the output circuit to the control circuit
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/0048Circuits or arrangements for reducing losses
    • H02M1/0054Transistor switching losses
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B70/00Technologies for an efficient end-user side electric power management and consumption
    • Y02B70/10Technologies improving the efficiency by using switched-mode power supplies [SMPS], i.e. efficient power electronics conversion e.g. power factor correction or reduction of losses in power supplies or efficient standby modes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Power Conversion In General (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Description

本発明は、電力用半導体素子、特に自己消弧型の電力用半導体素子のスイッチング損失を低減する駆動回路に関する。
昇降機、電鉄等のインバータやコンバータに用いられる電力用半導体素子において、スイッチング損失が、消費エネルギの増加および放熱フィンの大型化に大きく影響する。前記理由から電力用半導体素子のスイッチング損失の低減が求められている。
電力用半導体素子のスイッチング損失は、ターンオン、ターンオフの期間の電力用半導体素子のドレイン-ソース間(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の場合、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)の場合はコレクタ-エミッタ間、以降特に注記しない限りMOSFETを例に記述する。)の電流と電圧の積で表される。スイッチング損失を小さくするためには、ドレイン-ソース間電圧と電流の積が小さくなるように、高速にスイッチングすれば良いが、ターンオフにおいては、電力用半導体素子のドレイン-ソース間の大きな電流変化(以下dI/dtと称す)は、回路の寄生のインダクタンスにより大きなサージ電圧を発生させ、電力用半導体素子を破損させる。また、電力用半導体素子のスイッチングにより発生するドレイン-ソース間の大きな電圧変化(以下dV/dtと称す)、dI/dtは大きな放射ノイズの原因となるため、制限される等、高速のスイッチングは容易ではない。
スイッチング速度は電力用半導体素子の入力容量に大きく影響を受ける。入力容量は自己消弧型の電力用半導体素子のゲート-ソース間の寄生容量とゲート-ドレイン間の寄生容量の和である。この入力容量を充放電することにより自己消弧型の電力用半導体素子はスイッチングする。スイッチング速度を調整する最も簡単な方法は、ゲート抵抗を調整する方法であるが、これは電力用半導体素子のdV/dt、dI/dt共に変化させてしまう。そのため、ノイズやサージ電圧等の制限からゲート抵抗を大きくし、スイッチング速度を遅くせざるを得ず、スイッチング損失が大きくなる。
従来の駆動回路では、電力用半導体素子のゲート-ソース間にコンデンサを追加し、スイッチング速度がコンデンサを入れない場合と同等になるようにゲート抵抗を調整することにより、dI/dtとdV/dtを独立に制御して低損失なターンオンを実現していた。(例えば、特許文献1を参照)
特開2003−125574号公報
特許文献1に記載されている自己消弧型の電力用半導体素子の駆動回路では、ターンオンのdV/dtとdI/dtを独立して制御することにより、ターンオンにおけるスイッチング損失の低減が可能であった。しかし、ターンオフについては制御できず、ノイズ等によりターンオンのスイッチング速度が制限されている場合、ターンオフのスイッチング損失は小さくできない。また、特許文献1に記載されている従来技術ではターンオンとターンオフを別々に制御することができなかった。その結果、例えばターンオフ速度がノイズやサージ電圧等により制限される場合、ターンオンのスイッチング損失を低減できない。これらを解決するためには、ターンオンとターンオフのdV/dt、dI/dtを独立に制御することが必要である。ターンオンおよびターンオフにおけるdV/dtおよびdI/dtを独立して制御することが可能となれば、さらにスイッチング損失を低減できる。
また、電力用半導体素子の半導体材料として炭化ケイ素(SiC)を用いる場合、ケイ素(Si)に比べ高電圧領域までMOSFETの使用が可能となる。IGBTでは伝導度変調効果でオン電圧を下げているため、ターンオフにおいてドリフト層内に蓄積されたキャリアが再結合して消滅するまで電流が流れ続ける。そのためターンオフのスイッチング速度の制御には限界があった。しかしMOSFETでは、前記現象は生じないため、従来のIGBTでは制御が困難であったターンオフのスイッチング速度の制御が容易となる。そこで、ターンオンだけでなく、従来技術では不可能であったターンオフでもdV/dtとdI/dtを独立して制御する方法が有効となる。
この発明は、ターンオンとターンオフのdV/dtとdI/dtを独立に制御でき、スイッチング損失を低減できる電力用半導体素子の駆動回路を提供することを目的とする。
この発明は、第一主電極と第二主電極と、第一主電極と第二主電極との間を流れる電流を制御する制御電極とを有する電力用半導体素子の駆動回路であって、端が第一主電極または第二主電極に接続されたコンデンサと、制御電極およびコンデンサに電荷を充電するためのの、制御電源の正側の出力端子に一端が接続された第一スイッチと、制御電極およびコンデンサから電荷を放電するための、制御電源の負側の出力端子に一端が接続された第二スイッチと、を備え、第一スイッチの他端と第二スイッチの他端との間に、第一抵抗、第一ダイオード、第二抵抗が順に直列に接続されるとともに、第一ダイオードは制御電源に対して順方向に接続されており、第一スイッチがオンになりコンデンサに電荷を充電し、また第一抵抗を通って制御電極に電荷を充電するとき、または第二スイッチがオンになりコンデンサから電荷を放電し、また第二抵抗を通って制御電極から電荷を放電するときのいずれか一方において、制御電極の電荷が通る抵抗と、コンデンサの電荷が通る抵抗とは異なる抵抗となるよう構成され、第一スイッチがオンになり制御電極の電荷とコンデンサの電荷が異なる抵抗を通って充電するように構成されたときは、第二スイッチがオンになり制御電極およびコンデンサから電荷を放電するとき制御電極の電荷が通る抵抗とコンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも第二抵抗となり、第二スイッチがオンになり制御電極の電荷とコンデンサの電荷が異なる抵抗を通って放電するように構成されたときは、第一スイッチがオンになり制御電極およびコンデンサに電荷を充電するとき制御電極の電荷が通る抵抗とコンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも第一抵抗となるように構成したものである。
この発明によれば、ターンオン、ターンオフのいずれか一方、制御電極−第一主電極間または制御電極−第二主電極間の寄生容量のいずれか一方の充放電時間を独立に制御でき、ターンオンおよびターンオフそれぞれにおいて、dV/dtおよびdI/dtを独立に制御することができる。よってノイズ等によりターンオンのdV/dtまたはdI/dtが制限される状況でも、ターンオフのdV/dtまたはdI/dtを大きくでき、ターンオフのスイッチング速度を大きくできる。また、ノイズ、サージ等によりターンオフのdV/dtまたはdI/dtが制限される状況でも、ターンオンのdV/dtまたはdI/dtを大きくでき、ターンオンのスイッチング速度を大きくできる。したがって、スイッチング損失を従来よりも低減できる電力用半導体素子の駆動回路を提供できる。
この発明の実施の形態1による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。 比較例の電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態1による電力用半導体素子の駆動回路のターンオフ時の動作を説明するための模式的な波形図である。 この発明の実施の形態2による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態2による電力用半導体素子の駆動回路のターンオン時の動作を説明するための模式的な波形図である。 この発明の実施の形態3による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態3による電力用半導体素子の駆動回路のターンオフ時の動作を説明するための模式的な波形図である。 この発明の実施の形態4による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。 この発明の実施の形態4による電力用半導体素子の駆動回路のターンオン時の動作を説明するための模式的な波形図である。 この発明の実施の形態5による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。図1において、制御信号出力回路141からの信号を絶縁回路142を介して伝達する。伝達された信号により第一スイッチS1または第二スイッチS2のどちらか一方をオンし、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1の電位を変化させ、電力用半導体素子1を駆動する。本発明に係る電力用半導体素子の駆動回路は、電力用半導体素子がゲート駆動型半導体素子であればよく、例えば金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であっても、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)であっても適用できる。MOSFETでは各電極の呼称は、ドレイン、ソース、ゲートであって、ドレインとソース間に流れる電流をゲートの電位によって制御する。またIGBTでは各電極の呼称はコレクタ、エミッタ、ゲートであって、コレクタとエミッタ間に流れる電流をゲートの電位によって制御する。本願では、MOSFETのドレイン、ソース、あるいはIGBTのコレクタ、エミッタを、第一主電極、第二主電極とも呼び、ゲートを制御電極とも呼ぶ。すなわち、本願は、第一主電極と第二主電極との間を流れる電流を制御する制御電極を有する電力用半導体素子を駆動する駆動回路に関する。以降電力用半導体素子1、第一スイッチS1および第二スイッチS2がいずれもMOSFETである場合を例に説明する。
制御電源の出力端子VCC−GND間に、第一スイッチS1、第一抵抗R11、第一ダイオードD11、第二抵抗R12、第二スイッチS2が順に直列に接続される。第一ダイオードD11は制御電源に対して順方向に接続されている。電力用半導体素子1の制御電極であるゲートG1は第一抵抗R11と第一ダイオードD11のアノードの接続点に接続される。電力用半導体素子1の第二主電極であるソースSO1にはコンデンサCaの片端が接続され、コンデンサCaの他端は第一スイッチS1と第一抵抗R11の接続点に片端が接続された第三抵抗R13の他端に接続されている。コンデンサCaと第三抵抗R13の接続点には第二ダイオードD12のアノードが接続され、第二ダイオードD12のカソードは第一ダイオードD11のカソードと第二抵抗R12の接続点に接続されている。電力用半導体素子1にはダイオードD1が並列に接続されている。すなわち、ダイオードD1のカソードは電力用半導体素子1のドレインDR1に、ダイオードD1のアノードは電力用半導体素子1のソースSO1に、それぞれ接続されている。第一スイッチS1のゲートおよび第二スイッチS2のゲートはそれぞれ絶縁回路142に接続され、絶縁回路142は制御信号出力回路141に接続される。
このように構成された電力用半導体素子の駆動回路において、電力用半導体素子1がターンオンする際の動作を説明する。第一スイッチS1がオンしたとき、すなわちターンオン時、駆動回路143において、第一スイッチS1から第一抵抗R11を通ってゲートG1に電荷を充電する経路Ion1と、第一スイッチS1から第三抵抗R13を通ってコンデンサCaに電荷を充電する経路Ion2で電流が流れる。このとき、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量とコンデンサCaは別々の抵抗を通って充電されるため、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量の充電にあまり影響しない。したがって、電力用半導体素子1のターンオンのdV/dt、dI/dt、およびスイッチング損失にコンデンサCaの影響は少ない。
次に電力用半導体素子1がターンオフする際の動作を説明する。第二スイッチS2がオンしたとき、すなわちターンオフ時、駆動回路143において、直列に接続された第一ダイオードD11と第二抵抗R12と第二スイッチを通ってゲートG1の電荷を放電する経路Ioff1と、直列に接続された第二ダイオードD12と第二抵抗R12と第二スイッチを通ってコンデンサCaの電荷を放電する経路Ioff2で電流が流れ、電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量とコンデンサCaを放電する。この時、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量と並列に接続されているため、ゲートG1の電圧を下げるためにはゲートG1とソースSO1間の寄生容量とコンデンサCaの容量を足した容量を放電する必要がある。コンデンサCaを追加しただけでは放電に必要な電荷が増えてしまうため、スイッチング速度が低下する。本発明の実施の形態1では、コンデンサCaの容量と第二抵抗R12の抵抗値を調整することにより、ターンオフ時のスイッチング速度を調整することができる。
ここでは、図2の比較例として示すコンデンサCaを追加しない駆動回路643における場合と、電力用半導体素子1のターンオフのdI/dtが同等になるように、コンデンサCaの容量と第二抵抗R12の抵抗値を調整した場合を例に説明する。すなわち、図2における抵抗R20とターンオフ時の電力用半導体素子1のゲートG1の容量で決まる時定数と、図1における第二抵抗R12とターンオフ時の電力用半導体素子1のゲートG1の容量とコンデンサCaの容量とで決まる時定数が同等になるように調整する。このように調整すると、実施の形態1による図1における第二抵抗R12の抵抗値は、比較例の図2における抵抗R20よりも小さくなる。
図3は、図1に示した本発明の実施の形態1による電力用半導体素子の駆動回路のターンオフ時の動作を説明するための模式的な波形図である。コンデンサが追加されていない比較例である図2の駆動回路643における電力用半導体素子1のゲートG1の電圧、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流を、それぞれ201、203および205の破線で示している。これに対し、コンデンサCaを追加した実施の形態1による図1の回路において、ドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdI/dtが図2の回路の場合と同等になるように第二抵抗R12を調整した場合の電力用半導体素子1のゲートG1の電圧、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流を、それぞれ202、204および206の実線で示している。
ターンオフの信号が入力され、第二スイッチS2がオンされ、ゲート電圧は201および202で示すように低下し始める。コンデンサCaが追加されてはいるが、コンデンサCaの容量と第二抵抗R12の抵抗値を図2の駆動回路643の場合と放電の時定数が同等となるよう調整しているため、ゲート電圧201と202は同様の波形となる。ゲート電圧201、202がさらに下がり、ミラー電圧に達すると、ドレイン-ソース間電圧203、204が増加し始める。このとき、電力用半導体素子1のゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量はドレインDR1−ソースSO1間電圧203、204の変化に伴い、大きく変化する。すなわちゲート電流の多くがゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量を放電する経路を通流するミラー期間に入る。ミラー期間においてはゲート電圧がほとんど変化しないため、この期間、コンデンサCaに蓄積されている電荷はほとんど放電されない。ここで、本実施の形態1における第二抵抗R12の抵抗値は、比較例における抵抗R20よりも小さい。それに対し、ゲートG1とドレインDR1間の寄生容量はコンデンサCaを追加した時と追加していない時では同等であり、コンデンサCaの電荷は放電されない。このため、コンデンサCaが追加されている本実施の形態1における放電の時定数は追加されていない比較例より小さくなり、ミラー期間の放電時間は短くなる。このように、コンデンサCaを追加した、本発明による実施の形態1によれば、ドレイン−ソース間電圧204のdV/dtは、コンデンサを追加しない場合のドレイン-ソース間電圧203のdV/dtよりも大きくすることができる。
ミラー期間を脱した後ゲート電圧201、202は低下し始め、ドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流は低下する。このときドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdI/dtはゲート電圧に依存する。ミラー期間を脱した後は、ゲートG1−ソースSO1間の寄生容量を放電する時定数が、コンデンサCaを追加している本実施の形態1の場合とコンデンサを追加していない比較例の場合とで同じとなるよう、コンデンサCaの容量と第二抵抗R12の値を調整しているため、ゲート電圧201と202は同様の波形となる。よってコンデンサCaを追加した本実施の形態1においてドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流206のdI/dtとコンデンサを追加していない比較例においてドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流205のdI/dtとは同じとなる。
上記では、図2における抵抗R20とターンオフ時の電力用半導体素子1のゲートG1の容量で決まる時定数と、図1における第二抵抗R12とターンオフ時の電力用半導体素子1のゲートG1の容量とコンデンサCaの容量とで決まる時定数が同等になるように調整した例で説明した。ただし、このように調整することは必須ではなく、本発明の実施の形態1による電力用半導体素子の駆動回路によれば、コンデンサCaの容量と第二抵抗R12の抵抗値を自由に選択することができるため、ターンオンのスイッチング速度を変えることなく、ターンオフのスイッチング速度を速くでき、スイッチング損失を低減できることに特徴がある。さらに、ターンオフのdI/dtを変えることなくdV/dtのみを変えることが可能であるため、サージ電圧を抑制する理由などでターンオフのdI/dtが制限された場合にもターンオンに影響を与えることなく、ターンオフのdV/dtを大きくし、電力用半導体素子1のスイッチング損失を低減できる。コンデンサCaの容量と第三抵抗R13で決まる時定数は、電力用半導体素子1のスイッチング周期により制限され、電力用半導体素子1のオン時間内、あるいはオフ時間内で放電できる範囲により制限される。コンデンサCaの容量と抵抗で決まる時定数については、以下の実施の形態においても同様である。
ここで、本実施の形態における電力用半導体素子は、従来から使用されてきている珪素(シリコン、Si)を用いたものだけでなく、珪素よりバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体を用いたものであってもよい。ワイドバンドギャップ半導体の材料は、シリコン・カーバイド(炭化珪素、SiC)、窒化ガリウム系材料、ダイヤモンドなどがある。また、本実施の形態の駆動回路は、MOSFETだけでなくIGBT等ゲート駆動型半導体素子であれば適用できる。これは、以降の実施の形態においても同様である。
実施の形態2.
図4は本発明の実施の形態2による電力用半導体素子の駆動回路243を示す回路図である。図4において、制御信号出力回路141からの信号を絶縁回路142を介して伝達する。伝達された信号により第一スイッチS1または、第二スイッチS2のどちらか一方をオンし、電力用半導体素子1のゲートG1の電位を変化させ、電力用半導体素子1を駆動する。
制御電源の出力端子VCC−GND間に、第一スイッチS1、第一抵抗R21、第一ダイオードD21、第二抵抗R22、第二スイッチS2が順に直列に接続される。第一ダイオードD21は制御電源に対して順方向に接続されている。電力用半導体素子1の制御電極であるゲートG1は第一ダイオードD21のカソードと第二抵抗R22との接続点に接続される。電力用半導体素子1の第二主電極であるソースSO1にはコンデンサCaの片端が接続され、コンデンサCaの他端は第一抵抗R21と第一ダイオードD21のアノードの接続点にアノードが接続された第二ダイオードD22のカソードに接続されている。コンデンサCaと第二ダイオードD22のアノードとの接続点には第三抵抗R23の片端が接続され、第三抵抗R23の他端は第二抵抗R22と第二スイッチS2との接続点に接続されている。電力用半導体素子1にはダイオードD1が並列に接続されている。すなわち、ダイオードD1のカソードは電力用半導体素子1のドレインDR1と、ダイオードD1のアノードは電力用半導体素子1のソースSO1に接続されている。第一スイッチS1のゲートおよび第二スイッチS2のゲートはそれぞれ絶縁回路142に接続され、絶縁回路142は制御信号出力回路141に接続される。
このように構成された本発明の実施の形態2による電力用半導体素子の駆動回路243において、電力用半導体素子1がターンオフする際の動作を説明する。第二スイッチS2がオンしたとき、すなわちターンオフ時、駆動回路243において、第二抵抗R22、第二スイッチS2を通ってゲートG1の電荷を放電する経路Ioff1と、第三抵抗R23、第二スイッチS2を通ってコンデンサCaの電荷を放電する経路Ioff2で電流が流れる。このとき、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量とコンデンサCaは別々の抵抗を通って放電されるため、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量の放電にあまり影響しない。したがって、電力用半導体素子1のターンオフのdV/dt、dI/dt、およびスイッチング損失にコンデンサCaの影響は少ない。
次に電力用半導体素子1がターンオンする際の動作を説明する。第一スイッチS1がオンしたとき、すなわちターンオン時、駆動回路243において、第一スイッチS1から第一抵抗R21と第一ダイオードD21を通ってゲートG1に電荷を充電する経路Ion1と、第一スイッチS1から第一抵抗R21と第二ダイオードD22を通ってコンデンサCaに電荷を充電する経路Ion2で電流が流れ、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量とコンデンサCaを充電する。この時、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とソースSO1間の寄生容量と並列に接続されていることになるため、ゲートG1の電圧を上げるためにはゲートG1とソースSO1間の寄生容量とコンデンサCaの容量を足した容量を充電する必要がある。コンデンサCaを追加しただけでは充電に必要な電荷が増えてしまうため、スイッチング速度が低下する。本発明の実施の形態2では、電力用半導体素子1のターンオンのdI/dtがコンデンサCaを追加しない場合、すなわち図2の比較例の駆動回路643の場合と同等になるように第一抵抗R21の抵抗値とコンデンサCaの容量を調整する。このように調整すると、実施の形態2による図4における第一抵抗R21の抵抗値は、比較例の図2における抵抗R20よりも小さくなる。
図5は図4に示した本発明の実施の形態2による電力用半導体素子の駆動回路のターンオン時の動作を説明するための模式的な波形図である。比較例であるコンデンサが追加されていない図2の駆動回路643における電力用半導体素子1のゲートG1の電圧、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流をそれぞれ401、403および405の破線で示している。これに対し、コンデンサCaを追加した実施の形態2による図4の回路において、電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdI/dtが、コンデンサを追加しない図2の駆動回路643の場合と同等になるようにコンデンサCaの容量と第一抵抗R21の抵抗値を調整した場合の、電力用半導体素子1のゲートG1の電圧、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流を402、404および406の実線で示している。なお、図5において、ドレイン−ソース間を流れる電流405と406は重なって、両者は同一の電流変化であることを示している。
ターンオンの信号が入力され、第一スイッチS1がオンされ、ゲート電圧は401および402で示すように増加し始め、ゲート電圧401、402が閾値電圧を超えるとドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流は増加する。本実施の形態2による駆動回路243においてはコンデンサCaが追加されてはいるが、コンデンサCaの容量と第一抵抗R21の抵抗値を、図2の駆動回路643の場合と充電の時定数が同等となるよう調整しているため、ゲート電圧401と402は同様の波形となる。このときドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdI/dtはゲート電圧401、402に依存する。よってコンデンサCaを追加した本実施の形態2による駆動回路243におけるドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流406のdI/dtと、コンデンサCaを追加していない比較例の駆動回路643におけるドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流405のdI/dtとは同じとなる。
ゲート電圧401、402がさらに上がり、ミラー電圧に達すると、ドレイン-ソース間電圧403、404が減少し始める。この時、電力用半導体素子1のゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量はドレインDR1−ソースSO1間電圧403、404の変化に伴い、大きく変化する。このときゲート電流の多くがゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量を充電する経路を通流するミラー期間に入る。ミラー期間においてはゲート電圧がほとんど変化しないため、この期間、コンデンサCaへ充電される電流はほとんど流れない。ここで、本実施の形態2における第一抵抗R21の抵抗値は、比較例における抵抗R20よりも小さい。それに対し、ゲートG1とドレインDR1間の寄生容量はコンデンサCaを追加した時と追加していない時では同等であり、コンデンサCaへ電流はほとんど流れないため、コンデンサCaを追加した本実施の形態2における充電の時定数はコンデンサが追加されていない比較例より小さくなり、ミラー期間の充電時間は短くなる。このように、コンデンサCaを追加した本発明による実施の形態2によれば、ドレイン-ソース間電圧404のdV/dtはドレイン−ソース間電圧403のdV/dtよりも大きくなる。ミラー期間を脱しゲート電圧401、402は増加し始める。このとき、ゲート−ソース間の寄生容量を充電する充電の時定数は同等であり、ゲート電圧401と402は同様の波形となる。
上記では、電力用半導体素子1のターンオンのdI/dtが図2の比較例の駆動回路643の場合と同等になるように第一抵抗R21の抵抗値とコンデンサCaの容量を調整した例で説明した。ただし、このように調整することは必須ではなく、本発明の実施の形態2による電力用半導体素子の駆動回路では、コンデンサCaの容量と第一抵抗R21の抵抗値を自由に選択することができるため、ターンオフのスイッチング速度を変えることなく、ターンオンのスイッチング速度を速くでき、スイッチング損失を低減できることに特徴がある。さらに、ターンオンのdI/dtを変えることなくdV/dtのみを変えることが可能である。このため、ターンオンのdI/dtが制限された場合にも、ターンオフに影響を与えることなく、ターンオンのdV/dtを大きくし、自己消弧型の電力用半導体素子のスイッチング損失を低減できる。
dI/dtが制限される場合としては、ノイズ、短絡時の短絡耐量、ダイオードリカバリ等による場合がある。例えば短絡時の短絡耐量を考える。dI/dtが大きい場合、短絡保護回路が保護動作を行うまでに大きな電流が流れてしまい、短絡耐量を超え、素子が壊れるためdI/dtは制限される。次にダイオードリカバリについて考える。電力用半導体素子に逆並列に接続される還流用ダイオード(Free-Wheeling-Diode(FWD))では、還流電流が流れている状態で、電力用半導体素子がオンすると、FWDは順バイアス状態から、逆バイアスが印加された状態となる。しかし、PN接合は順バイアスにより蓄積されたキャリアの飽和状態から、直ちに逆バイアス状態に移行できない。このため、蓄積された過剰キャリアは、空乏層が最初に回復するPN接合部分を基点として、電子はN+層側から、正孔はP層側から排出され、最後はキャリアが再結合で消滅するまで通流する。大きいdI/dt動作では、逆回復電流のピーク値が大きくなり、逆回復電荷量も増加して、スイッチング損失の増加やサージ電圧による自己消弧型の電力用半導体素子の破損を招く場合もある。したがって、dI/dtを制限する必要がある。
実施の形3.
図6は本発明の実施の形態3による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。図6において、制御信号出力回路141からの信号を絶縁回路142を介して伝達する。伝達された信号により第一スイッチS1または、第二スイッチS2のどちらか一方をオンし、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1の電位を変化させ、電力用半導体素子1を駆動する。
制御電源の出力端子VCC−GND間に、第一スイッチS1、第一抵抗R31、第一ダイオードD31、第二抵抗R32、第二スイッチS2が順に直列に接続される。第一ダイオードD31は制御電源に対して順方向に接続されている。電力用半導体素子1の制御電極であるゲートG1は第一抵抗R31と第一ダイオードD31のアノードの接続点に接続される。電力用半導体素子1の第一主電極であるドレインDR1にはコンデンサCaの片端が接続され、コンデンサCaの他端は第一スイッチS1と第一抵抗R31の接続点に片端が接続された第三抵抗R33の他端に接続されている。コンデンサCaと第三抵抗R33の接続点には第二ダイオードD32のアノードが接続され、第二ダイオードD32のカソードは第一ダイオードD31のカソードと第二抵抗R32の接続点に接続されている。電力用半導体素子1にはダイオードD1が並列に接続されている。すなわち、ダイオードD1のカソードは電力用半導体素子1のドレインDR1と、ダイオードD1のアノードは電力用半導体素子1のソースSO1に接続されている。第一スイッチS1のゲートおよび第二スイッチS2のゲートはそれぞれ絶縁回路142に接続され、絶縁回路142は制御信号出力回路141に接続される。
このように構成された本発明の実施の形態3による電力用半導体素子の駆動回路において、自己消弧型の電力用半導体素子1がターンオンする際の動作を説明する。第一スイッチS1がオンしたとき、すなわちターンオン時、駆動回路343において、第一スイッチS1から第一抵抗R31を通ってゲートG1に電荷を充電する経路Ion1と、第一スイッチS1から第三抵抗R33を通ってコンデンサCaに電荷を充電する経路Ion2で電流が流れる。このとき、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaは別々の抵抗を通って充電されるため、コンデンサCaは自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量の充電にあまり影響しない。したがって、電力用半導体素子1のターンオンのdV/dt、dI/dt、およびスイッチング損失にコンデンサCaの影響は少ない。
次に電力用半導体素子1がターンオフする際の動作を説明する。第二スイッチS2がオンしたとき、すなわちターンオフ時、駆動回路343において、直列に接続された第一ダイオードD31と第二抵抗R32と第二スイッチを通ってゲートG1の電荷を放電する経路Ioff1と、直列に接続された第二ダイオードD32と第二抵抗R32と第二スイッチを通ってコンデンサCaの電荷を放電する経路Ioff2で電流が流れ、電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaを放電する。この時、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量と並列に接続されているため、ゲートG1の電圧を下げるためにはゲートG1とドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaの容量を足した容量に蓄えられている電荷を放電する必要がある。コンデンサCaを追加しただけでは放電に必要な電荷が増えてしまうため、スイッチング速度が低下する。本発明の実施の形態3では、コンデンサCaの容量と第二抵抗R32の抵抗値を調整することにより、ターンオフ時のスイッチング速度を調整することができる。ここでは、コンデンサCaを追加しない図2の比較例の駆動回路643における場合と、電力用半導体素子1のターンオフのdV/dtが同等になるようにコンデンサCaの容量と第二抵抗R32の抵抗値を調整した場合を例に説明する。すなわち、図2における抵抗R20とターンオフ時の電力用半導体素子1のゲートG1の容量で決まる時定数と、図6における第二抵抗R32とターンオフ時の電力用半導体素子1のゲートG1の容量とコンデンサCaの容量とで決まる時定数が同等になるように調整する。このように調整すると、実施の形態3による図6における第二抵抗R32の抵抗値は、比較例の図2における抵抗R20よりも小さくなる。
図7は図6に示した本発明の実施の形態3による電力用半導体素子の駆動回路のターンオフ時の動作を説明するための模式的な波形図である。比較例であるコンデンサが追加されていない比較例である図2の駆動回路643における電力用半導体素子1のゲートG1の電圧、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流をそれぞれ601、603および605の破線で示している。これに対し、コンデンサCaを追加した実施の形態3による図6の回路において、電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdV/dtが、コンデンサCaを追加しない図2の駆動回路643の場合と同等になるようにコンデンサCaの容量と第二抵抗R32の抵抗値を調整した場合の、電力用半導体素子1のゲートG1の電圧、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流を602、604および606の実線で示している。
ターンオフの信号が入力され、第二スイッチS2がオンされ、ゲート電圧は601、602で示すように低下し始める。このとき、ゲート電流は電力用半導体素子1のゲートG1−ソースSO1間の寄生容量を放電する経路を通流する。第二抵抗R32を調整しているために、コンデンサCaを追加している本実施の形態3における放電の時定数はコンデンサを追加していない図2における放電の時定数より小さく、コンデンサCaを追加している本実施の形態1におけるゲート電圧602はコンデンサCaを追加していない比較例のゲート電圧601よりも早く低下する。ゲート電圧601、602がさらに下がり、ミラー電圧に達すると、ドレイン-ソース間電圧603、604が増加し始める。この時、電力用半導体素子1のゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量はドレインDR1−ソースSO1間電圧603、604の変化に伴い、大きく変化する。このときゲート電流の多くはゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaを放電する経路を通流するミラー期間に入る。本実施の形態3では、コンデンサCaの容量と第二抵抗R32の抵抗値を調整しているため、コンデンサを追加してない比較例の放電の時定数、すなわちミラー期間の放電時間は同等となり、コンデンサを追加していない比較例における電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間の電圧603のdV/dtとコンデンサCaを追加した本実施の形態3における電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間の電圧604のdV/dtとは同等となる。
ミラー期間を脱しゲート電圧601、602は低下し始め、ドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流は低下する。このときドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdI/dtはゲート電圧に依存する。ミラー期間を脱しているため、ゲート-ソース間の寄生容量を放電する放電の時定数はコンデンサCaを追加していない比較例における放電の時定数より小さく、コンデンサCaを追加している本実施の形態3におけるゲート電圧602はコンデンサCaを追加していない比較例におけるゲート電圧601よりも早く低下する。よってコンデンサCaを追加した本実施の形態3におけるドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流606のdI/dtは、コンデンサCaを追加していない比較例におけるドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流605のdI/dtよりも大きくなる。
上記では、図2の比較例の駆動回路643における場合と、電力用半導体素子1のターンオフのdV/dtが同等になるようにコンデンサCaの容量と第二抵抗R32の抵抗値を調整した場合を例に説明した。ただし、このように調整することは必須ではなく、本発明の実施の形態3による電力用半導体素子の駆動回路では、コンデンサCaの容量と第二抵抗R32の抵抗値を自由に選択することができるため、ターンオンのスイッチング速度を変えることなく、ターンオフのスイッチング速度を速くでき、スイッチング損失を低減できる。さらに、ターンオフのdV/dtを変えることなくdI/dtのみを変えることが可能であるため、ノイズ等でターンオフのdV/dtが制限された場合にもターンオンに影響を与えることなく、ターンオフのdI/dtを大きくし、電力用半導体素子1のスイッチング損失を低減できる。
実施の形態4.
図8は本発明の実施の形態4による電力用半導体素子の駆動回路を示す回路図である。図8において、制御信号出力回路141からの信号を絶縁回路142を介して伝達する。伝達された信号により第一スイッチS1または第二スイッチS2のどちらか一方をオンし、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1の電位を変化させ、電力用半導体素子1を駆動する。
制御電源の出力端子VCC−GND間に、第一スイッチS1、第一抵抗R41、第一ダイオードD41、第二抵抗R42、第二スイッチS2が順に直列に接続される。第一ダイオードD41は制御電源に対して順方向に接続されている。電力用半導体素子1の制御電極であるゲートG1は第一ダイオードD41のカソードと第二抵抗R42との接続点に接続される。電力用半導体素子1の第一主電極であるドレインDR1にはコンデンサCaの片端が接続され、コンデンサCaの他端は第一抵抗R41と第一ダイオードD41のアノードの接続点にアノードが接続された第二ダイオードD42のカソードに接続されている。コンデンサCaと第二ダイオードD42のアノードとの接続点には第三抵抗R43の片端が接続され、第三抵抗R43の他端は第二抵抗R42と第二スイッチS2との接続点に接続されている。電力用半導体素子1にはダイオードD1が並列に接続されている。すなわち、ダイオードD1のカソードは電力用半導体素子1のドレインDR1と、ダイオードD1のアノードは電力用半導体素子1のソースSO1に接続されている。第一スイッチS1のゲートおよび第二スイッチS2のゲートはそれぞれ絶縁回路142に接続され、絶縁回路142は制御信号出力回路141に接続される。
このように構成された本発明の実施の形態4による電力用半導体素子の駆動回路443において、電力用半導体素子1がターンオフする際の動作を説明する。第二スイッチS2がオンしたとき、すなわちターンオフ時、駆動回路443において、第二抵抗R42、第二スイッチを通ってゲートG1の電荷を放電する経路Ioff1と、第三抵抗R43、第二スイッチを通ってコンデンサCaの電荷を放電する経路Ioff2で電流が流れる。このとき、電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaは別々の抵抗を通って充電されるため、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量の充電にあまり影響しない。したがって、電力用半導体素子1のターンオンのdV/dt、dI/dt、およびスイッチング損失にコンデンサCaの影響は少ない。
次に電力用半導体素子1がターンオンする際の動作を説明する。第一スイッチS1がオンしたとき、すなわちターンオン時、駆動回路443において、第一スイッチから第一抵抗R41と第一ダイオードD41を通ってゲートG1を充電する経路Ion1と、第一スイッチから第一抵抗R41と第二ダイオードD42を通ってコンデンサCaを充電する経路Ion2で電流が流れ、電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaを充電する。この時、コンデンサCaは電力用半導体素子1のゲートG1とドレインDR1間の寄生容量と並列に接続されているため、ゲートG1の電圧を上げるためにはゲートG1とドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaの容量を足した容量を充電する必要がある。コンデンサCaを追加しただけでは充電に必要な電荷が増えてしまうため、スイッチング速度が低下する。本発明の実施の形態4では、電力用半導体素子1のターンオフのdV/dtがコンデンサCaを追加しない場合、すなわち図2の比較例の駆動回路643の場合と同等になるように第一抵抗R41の抵抗値とコンデンサCaの容量を調整する。このように調整すると、実施の形態4による図8における第一抵抗R41の抵抗値は、比較例の図2における抵抗R20よりも小さくなる。
図9は本発明の実施の形態4による電力用半導体素子の駆動回路のターンオン時の動作を説明するための模式的な波形図である。比較例であるコンデンサが追加されていない図2の駆動回路643における電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびゲートG1の電圧をそれぞれ805、803および801の破線で示している。これに対し、コンデンサCaを追加した実施の形態4による図8の回路において、電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間のdV/dtが、コンデンサを追加しない図2の駆動回路643の場合と同等になるようにコンデンサCaの容量と第一抵抗R41の抵抗値を調整した場合の電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流、ドレインDR1−ソースSO1間電圧およびゲートG1の電圧を806、804および802の実線で示している。
ターンオンの信号が入力され、第一スイッチS1がオンされ、ゲート電圧は801、802で示すように増加し始め、ゲート電圧801、802が閾値電圧を超えるとドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流は増加する。このときゲート電流の多くが電力用半導体素子1のゲートG1−ソースSO1間の寄生容量を充電する経路を通流する。電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間のdV/dtが、コンデンサCaを追加しない図2の駆動回路643の場合と同等になるようにコンデンサCaの容量と第一抵抗R41の抵抗値を調整しているために、コンデンサCaを追加している本実施の形態4における充電の時定数は、コンデンサを追加していない比較例における充電の時定数より小さい。よって、コンデンサCaを追加している本実施の形態4におけるゲート電圧802は、コンデンサを追加していない比較例におけるゲート電圧801よりも早く増加する。このときドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流のdI/dtはゲート電圧に依存する。よってコンデンサCaを追加した本実施の形態4におけるドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流806のdI/dtは、コンデンサCaを追加していない比較例におけるドレインDR1−ソースSO1間を流れる電流805のdI/dtよりも大きくなる。
ゲート電圧801、802がさらに上がり、ミラー電圧に達すると、ドレイン−ソース間電圧803、804が減少し始める。この時、電力用半導体素子1のゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量はドレインDR1−ソースSO1間電圧803、804の変化に伴い、大きく変化する。このとき、ゲート電流の多くがゲートG1−ドレインDR1間の寄生容量とコンデンサCaを充電する経路を通流するミラー期間に入る。ミラー期間においてはゲート電圧がほとんど変化しないため、この期間、コンデンサCaへ充電される電流はほとんど流れない。電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間のdV/dtが、コンデンサを追加しない図2の駆動回路643の場合と同等になるようにコンデンサCaの容量と第一抵抗R41の抵抗値を調整しているために、コンデンサCaを追加したときとしていないときの充電の時定数は同等となり、充電時間は同等となる。そのため、ドレイン-ソース間電圧804のdV/dtはドレイン-ソース間電圧と同等である。ミラー期間を脱しゲート電圧801、802は増加し始める。この時ゲート電流は電力用半導体素子1のゲートG1−ソースSO1間の寄生容量を充電する経路を通流するが、第一抵抗R41はコンデンサを追加していない比較例の図2の抵抗R20よりも小さいため、コンデンサCaを追加した本実施の形態4における充電の時定数はコンデンサを追加していない比較例における充電の時定数より小さく、コンデンサCaを追加した本実施の形態4におけるゲート電圧802はコンデンサを追加していない比較例におけるゲート電圧801よりも早く増加する。
上記では、電力用半導体素子1のドレインDR1−ソースSO1間のdV/dtが、図2の駆動回路643の場合と同等になるようにコンデンサCaの容量と第一抵抗R41の抵抗値を調整した例で説明した。ただし、このように調整することは必須ではなく、本発明の実施の形態4による電力用半導体素子の駆動回路では、コンデンサCaの容量と第一抵抗R41の抵抗値を自由に選択することができるため、ターンオフのスイッチング速度を変えることなく、ターンオンのスイッチング速度を速くでき、スイッチング損失を低減できる。さらに、ターンオンのdV/dtを変えることなくdI/dtのみを変えることが可能であるため、ノイズ等でターンオンのdV/dtが制限された場合にもターンオフに影響を与えることなく、ターンオンのdI/dtを大きくし、電力用半導体素子1のスイッチング損失を低減できる。
実施の形態5.
図10は本発明の実施の形態5による電力用半導体素子の駆動回路543を示す回路図である。図10において、制御信号出力回路141からの信号を絶縁回路142を介して伝達する。伝達された信号により第一スイッチS1または第二スイッチS2のどちらか一方をオンし、自己消弧型の電力用半導体素子1のゲートG1の電位を変化させ、電力用半導体素子1を駆動する。図10の回路は、第一切替スイッチS51、第二切替スイッチS52、第三切替スイッチS53、第四切替スイッチS54、第五切替スイッチS55、および第六切替スイッチS56のオンオフの組み合わせを切替えることにより、上述の実施の形態1から4のいずれかの回路に切替えることができる回路となっている。
例えば、第一切替スイッチS51、第四切替スイッチS54、および第六切替スイッチS56をオン、その他の切替スイッチS52、S53、S55をオフとすることにより実施の形態1による図1の駆動回路143と同じ回路となる。すなわち、抵抗R51、抵抗R52、抵抗R53、ダイオードD53、ダイオードD54、第二コンデンサCa2が、それぞれ図1の、第一抵抗R11、第二抵抗R12、第三抵抗R13、第一ダイオードD11、第二ダイオードD12、コンデンサCaに相当する素子となる。ダイオードD52が接続されているが、この回路の動作には影響しない。
また、第二切替スイッチS52、第四切替スイッチS54、および第六切替スイッチS56をオン、その他の切替スイッチS51、S53、S55をオフとすることにより実施の形態2による図4の駆動回路243と同じ回路となる。すなわち、抵抗R51、抵抗R52、抵抗R54、ダイオードD51、ダイオードD52、第二コンデンサCa2が、それぞれ図4の、第一抵抗R21、第二抵抗R22、第三抵抗R23、第二ダイオードD22、第一ダイオードD21、コンデンサCaに相当する素子となる。ダイオードD53が接続されているが、この回路の動作には影響しない。
また、第一切替スイッチS51、第三切替スイッチS53、および第五切替スイッチS55をオン、その他の切替スイッチS52、S54、S56をオフとすることにより実施の形態3による図6の駆動回路343と同じ回路となる。すなわち、抵抗R51、抵抗R52、抵抗R53、ダイオードD53、ダイオードD54、第一コンデンサCa1が、それぞれ図6の、第一抵抗R31、第二抵抗R32、第三抵抗R33、第一ダイオードD31、第二ダイオードD32、コンデンサCaに相当する素子となる。ダイオードD52が接続されているが、この回路の動作には影響しない。
また、第二切替スイッチS52、第四切替スイッチS54、および第五切替スイッチS55をオン、その他の切替スイッチS51、S53、S56をオフとすることにより実施の形態4による図8の回路と同じ回路となる。すなわち、抵抗R51、抵抗R52、抵抗R54、ダイオードD51、ダイオードD52、第一コンデンサCa1が、それぞれ図8の、第一抵抗R41、第二抵抗R42、第三抵抗R43、第一ダイオードD41、第二ダイオードD42、コンデンサCaに相当する素子となる。ダイオードD53が接続されているが、この回路の動作には影響しない。
以上をまとめる。まず、抵抗R51を第一抵抗、抵抗R52を第二抵抗、抵抗R53を第一の第三抵抗、抵抗R54を第二の第三抵抗、ダイオードD52を第一の第一ダイオード、ダイオードD53を第二の第一ダイオード、ダイオードD51を第一の第二ダイオード、ダイオードD54を第二の第二ダイオードと称することにする。また、切替スイッチと素子との直列体は図10に示す接続と逆の接続であっても良いのは言うまでもない。これらを考慮して図10の駆動回路543の回路構成を記載すると以下のようになる。
制御電源の正側の出力端子VCCに第一スイッチS1の片端が、制御電源の負側の出力端子GNDに第二スイッチS2の片端が接続され、第一スイッチS1の他端と第二スイッチS2の他端との間に順に直列に第一抵抗R51と第一の第一ダイオードD52と第二の第一ダイオードD53と第二抵抗R52とが接続され、第一の第一ダイオードD52と第二の第一ダイオードD53との接続点に電力用半導体素子1の制御電極G1が接続され、第一コンデンサCa1と第五切替スイッチS55の直列体の片端が電力用半導体素子1の一方の主電極に接続され、第二コンデンサCa2と第六切替スイッチS56の直列体の片端が電力用半導体素子1の他方の主電極に接続され、第一コンデンサCa1と第五切替スイッチS55の直列体の他端と、第二コンデンサCa2と第六切替スイッチS56の直列体の他端がコンデンサ切替接続点として接続され、このコンデンサ切替接続点と第一スイッチS1の他端との間に第一切替スイッチS51と第一の第三抵抗R53の直列体が接続され、コンデンサ切替接続点と第一抵抗R51と第一の第一ダイオードD52の接続点との間に第二切替スイッチS52と第一の第二ダイオードD51の直列体が第一の第二ダイオードD51からコンデンサ切替接続点に充電する方向が順方向となるよう接続され、第二の第一ダイオードD53と第二抵抗R52の接続点とコンデンサ切替接続点との間に第三切替スイッチS53と第二の第二ダイオードD54の直列体が第二の第二ダイオードD54がコンデンサ切替接続点から放電する方向が順方向となるよう接続され、第二抵抗R52と第二スイッチS2の他端の接続点に第四切替スイッチS54と第二の第三抵抗R54が接続されており、第一切替スイッチS51と第二切替スイッチS52のいずれか一方がオンであり、第三切替スイッチS53と第四切替スイッチS54とは、第一切替スイッチS51がオンの場合第三切替スイッチがオンであり、第二切替スイッチS52がオンの場合第四切替スイッチがオンであり、第五切替スイッチS55と第六切替スイッチS56のいずれか一方がオンである。これにより、図10に示す駆動回路が、図1、図4、図6、図8のいずれかの駆動回路の構成となる。
なお、各切替スイッチS51、S52、S53、S54、S55、S56は、半導体スイッチなどの電子スイッチであってもよいし、リレーなどの物理的な接点を有するスイッチであってもよい。また単なる手動のスイッチであってもよい。図10では、各切替スイッチを切替スイッチ制御器150の指令により制御するように図示しているが、切替スイッチ制御器150を設けることなく、各切替スイッチを、駆動回路643を動作させる前に手動により予めオンオフ設定するようにしてもよい。
以上のように、図10の回路によれば、第一切替スイッチから第六切替スイッチの六個のスイッチのオンオフ状態を切替えることにより、実施の形態1から実施の形態4のいずれかの回路とすることができる。このため、ターンオンのスイッチング速度を変えることなく、ターンオフのスイッチング速度を速くできる回路としたり、ターンオフのスイッチング速度を変えることなく、ターンオンのスイッチング速度を速くできる回路としたりすることができ、電力用半導体素子1の動作モードにより、適切な回路に選択して切替えることができ、電力用半導体素子1の動作モードに対応してスイッチング損失を低減できる。
以上の実施の形態1から実施の形態5をまとめると、本発明は、以下のように記載できる。
第一主電極(DR1またはSO1)と第二主電極(SO1またはDR1)と、前記第一主電極と前記第二主電極との間を流れる電流を制御する制御電極G1とを有する電力用半導体素子1の駆動回路において、
片端が前記第一主電極または前記第二主電極に接続されたコンデンサCaと、前記制御電極G1および前記コンデンサCaに電荷を充電するための第一スイッチS1と、前記制御電極G1および前記コンデンサCaから電荷を放電するための第二スイッチS2と、を備え、前記第一スイッチS1がオンになり前記制御電極G1および前記コンデンサCaに電荷を充電するとき、または前記第二スイッチS2がオンになり前記制御電極G1および前記コンデンサCaから電荷を放電するときのいずれか一方において、前記制御電極G1の電荷が通る抵抗と、前記コンデンサCaの電荷が通る抵抗とは異なる抵抗(実施の形態1では充電時の抵抗R11と抵抗R13、実施の形態2では放電時の抵抗R22と抵抗R23、実施の形態3では充電時の抵抗R31と抵抗R33、実施の形態4では放電時の抵抗R42と抵抗R43、実施の形態5では充電時の抵抗R51と抵抗R53または放電時の抵抗R52と抵抗R54)となるよう構成され、
前記第一スイッチS1がオンになり前記制御電極G1の電荷と前記コンデンサCaの電荷が異なる抵抗を通って充電するように構成されたとき(実施の形態1、実施の形態3、および実施の形態5において実施の形態1または実施の形態3と同じ構成となるよう切替スイッチのオンオフが設定されたとき)は、前記第二スイッチS2がオンになり前記制御電極G1および前記コンデンサCaから電荷を放電するとき、前記制御電極G1の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗が同一の抵抗(実施の形態1では抵抗R12、実施の形態3では抵抗R32、実施の形態5では抵抗R52)となり、前記第二スイッチS2がオンになり前記制御電極G1の電荷と前記コンデンサCaの電荷が異なる抵抗を通って放電するように構成されたとき(実施の形態2、実施の形態4、および実施の形態5において実施の形態2または実施の形態4と同じ構成となるよう切替スイッチのオンオフが設定されたとき)は、前記第一スイッチS1がオンになり前記制御電極G1および前記コンデンサCaに電荷を充電するとき前記制御電極G1の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗が同一の抵抗(実施の形態2では抵抗R12、実施の形態4では抵抗R41、実施の形態5では抵抗R51)となるように構成されている。
1 電力用半導体素子、Ca コンデンサ、Ca1 第一コンデンサ、Ca2 第二コンデンサ、D11、D21、D31、D41 第一ダイオード、D52 第一の第一ダイオード、D53 第二の第一ダイオード、D12、D22、D32、D42 第二ダイオード、D51 第一の第二ダイオード、D54 第二の第二ダイオード、G1 ゲート(制御電極)、DR1 ドレイン(第一主電極)、SO1 ソース(第二主電極)、R11、R21、R31、R41、R51 第一抵抗、R12、R22、R32、R42、R52 第二抵抗、R13、R23、R33、R43、 第三抵抗、R53 第一の第三抵抗、R54 第二の第三抵抗、S1 第一スイッチ、S2 第二スイッチ、S51 第一切替スイッチ、S52 第二切替スイッチ、S53 第三切替スイッチ、S54 第四切替スイッチ、S55 第五切替スイッチ、S56 第六切替スイッチ

Claims (6)

  1. 第一主電極と第二主電極と、前記第一主電極と前記第二主電極との間を流れる電流を制御する制御電極とを有する電力用半導体素子の駆動回路であって、
    一端が前記第一主電極または前記第二主電極に接続されたコンデンサと、前記制御電極および前記コンデンサに電荷を充電するための、制御電源の正側の出力端子に一端が接続された第一スイッチと、前記制御電極および前記コンデンサから電荷を放電するための、前記制御電源の負側の出力端子に一端が接続された第二スイッチと、を備え、
    前記第一スイッチの他端と前記第二スイッチの他端との間に、第一抵抗、第一ダイオード、第二抵抗が順に直列に接続されるとともに、前記第一ダイオードは前記制御電源に対して順方向に接続されており、
    前記第一スイッチがオンになり前記コンデンサに電荷を充電し、また前記第一抵抗を通って前記制御電極に電荷を充電するとき、または前記第二スイッチがオンになり前記コンデンサから電荷を放電し、また前記第二抵抗を通って前記制御電極から電荷を放電するときのいずれか一方において、前記制御電極の電荷が通る抵抗と、前記コンデンサの電荷が通る抵抗とは異なる抵抗となるよう構成され、
    前記第一スイッチがオンになり前記制御電極の電荷と前記コンデンサの電荷が異なる抵抗を通って充電するように構成されたときは、前記第二スイッチがオンになり前記制御電極および前記コンデンサから電荷を放電するとき前記制御電極の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも前記第二抵抗となり、前記第二スイッチがオンになり前記制御電極の電荷と前記コンデンサの電荷が異なる抵抗を通って放電するように構成されたときは、前記第一スイッチがオンになり前記制御電極および前記コンデンサに電荷を充電するとき前記制御電極の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも前記第一抵抗となる、ように構成されるとともに、
    前記コンデンサの他端に接続された第二ダイオードを備え、
    前記第一ダイオードのアノードは前記制御電極に接続され、
    前記第二ダイオードのカソードが前記第一ダイオードのカソードに接続され、前記第二ダイオードのアノードと前記コンデンサの他端との接続点に第三抵抗の片端が接続され、前記第三抵抗の他端が前記第一抵抗と前記第一スイッチの接続点に接続されていることを特徴とする電力用半導体素子の駆動回路。
  2. 第一主電極と第二主電極と、前記第一主電極と前記第二主電極との間を流れる電流を制御する制御電極とを有する電力用半導体素子の駆動回路であって、
    一端が前記第一主電極または前記第二主電極に接続されたコンデンサと、前記制御電極および前記コンデンサに電荷を充電するための、制御電源の正側の出力端子に一端が接続された第一スイッチと、前記制御電極および前記コンデンサから電荷を放電するための、前記制御電源の負側の出力端子に一端が接続された第二スイッチと、を備え、
    前記第一スイッチの他端と前記第二スイッチの他端との間に、第一抵抗、第一ダイオード、第二抵抗が順に直列に接続されるとともに、前記第一ダイオードは前記制御電源に対して順方向に接続されており、
    前記第一スイッチがオンになり前記コンデンサに電荷を充電し、また前記第一抵抗を通って前記制御電極に電荷を充電するとき、または前記第二スイッチがオンになり前記コンデンサから電荷を放電し、また前記第二抵抗を通って前記制御電極から電荷を放電するときのいずれか一方において、前記制御電極の電荷が通る抵抗と、前記コンデンサの電荷が通る抵抗とは異なる抵抗となるよう構成され、
    前記第一スイッチがオンになり前記制御電極の電荷と前記コンデンサの電荷が異なる抵抗を通って充電するように構成されたときは、前記第二スイッチがオンになり前記制御電極および前記コンデンサから電荷を放電するとき前記制御電極の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも前記第二抵抗となり、前記第二スイッチがオンになり前記制御電極の電荷と前記コンデンサの電荷が異なる抵抗を通って放電するように構成されたときは、前記第一スイッチがオンになり前記制御電極および前記コンデンサに電荷を充電するとき前記制御電極の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも前記第一抵抗となる、ように構成されるとともに、
    前記コンデンサの他端に接続された第二ダイオードを備え、
    前記第一ダイオードのカソードは前記制御電極に接続され、
    前記第二ダイオードのアノードが前記第一ダイオードのアノードに接続され、前記第二ダイオードのカソードと前記コンデンサの他端との接続点に第三抵抗の片端が接続され、前記第三抵抗の他端が前記第二抵抗と前記第二スイッチの接続点に接続されていることを特徴とする電力用半導体素子の駆動回路。
  3. 第一主電極と第二主電極と、前記第一主電極と前記第二主電極との間を流れる電流を制御する制御電極とを有する電力用半導体素子の駆動回路であって、
    一端が前記第一主電極または前記第二主電極に接続されたコンデンサと、前記制御電極および前記コンデンサに電荷を充電するための、制御電源の正側の出力端子に一端が接続された第一スイッチと、前記制御電極および前記コンデンサから電荷を放電するための、前記制御電源の負側の出力端子に一端が接続された第二スイッチと、を備え、
    前記第一スイッチの他端と前記第二スイッチの他端との間に、第一抵抗、第一ダイオード、第二抵抗が順に直列に接続されるとともに、前記第一ダイオードは前記制御電源に対して順方向に接続されており、
    前記第一スイッチがオンになり前記コンデンサに電荷を充電し、また前記第一抵抗を通って前記制御電極に電荷を充電するとき、または前記第二スイッチがオンになり前記コンデンサから電荷を放電し、また前記第二抵抗を通って前記制御電極から電荷を放電するときのいずれか一方において、前記制御電極の電荷が通る抵抗と、前記コンデンサの電荷が通る抵抗とは異なる抵抗となるよう構成され、
    前記第一スイッチがオンになり前記制御電極の電荷と前記コンデンサの電荷が異なる抵抗を通って充電するように構成されたときは、前記第二スイッチがオンになり前記制御電極および前記コンデンサから電荷を放電するとき前記制御電極の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも前記第二抵抗となり、前記第二スイッチがオンになり前記制御電極の電荷と前記コンデンサの電荷が異なる抵抗を通って放電するように構成されたときは、前記第一スイッチがオンになり前記制御電極および前記コンデンサに電荷を充電するとき前記制御電極の電荷が通る抵抗と前記コンデンサの電荷が通る抵抗とがいずれも前記第一抵抗となる、ように構成されるとともに、
    前記第一ダイオードは、前記第一抵抗に接続された第一の第一ダイオードと前記第二抵抗に接続された第二の第一ダイオードとの直列体であり、前記第一の第一ダイオードと前記第二の第一ダイオードとの接続点に前記制御電極が接続され、
    第一コンデンサと第五切替スイッチの直列体の片端が前記第一主電極に接続され、
    第二コンデンサと第六切替スイッチの直列体の片端が前記第二主電極に接続され、
    前記第一コンデンサと前記第五切替スイッチの直列体の他端と、前記第二コンデンサと前記第六切替スイッチの直列体の他端がコンデンサ切替接続点として接続され、
    このコンデンサ切替接続点と前記第一スイッチの他端との間に第一切替スイッチと第一の第三抵抗の直列体が接続され、
    前記コンデンサ切替接続点と、前記第一抵抗と前記第一の第一ダイオードの接続点との間に第二切替スイッチと第一の第二ダイオードの直列体が、前記第一の第二ダイオードが前記コンデンサ切替接続点に充電する方向が順方向となるよう接続され、
    前記コンデンサ切替接続点と、前記第二の第一ダイオードと前記第二抵抗の接続点との間に第三切替スイッチと第二の第二ダイオードの直列体が、前記第二の第二ダイオードが前記コンデンサ切替接続点から放電する方向が順方向となるよう接続され、
    前記第二抵抗と前記第二スイッチの他端の接続点に第四切替スイッチと第二の第三抵抗が接続されており、
    前記第一切替スイッチと前記第二切替スイッチのいずれか一方がオンであり、
    前記第三切替スイッチと前記第四切替スイッチとは、前記第一切替スイッチがオンの場合前記第三切替スイッチがオンであり、前記第二切替スイッチがオンの場合前記第四切替スイッチがオンであり、
    前記第五切替スイッチと前記第六切替スイッチのいずれか一方がオンであることを特徴とする電力用半導体素子の駆動回路。
  4. 前記第一切替スイッチ、前記第二切替スイッチ、前記第三切替スイッチ、前記第四切替スイッチ、前記第五切替スイッチ、および前記第六切替スイッチのオンオフ状態を制御する切替スイッチ制御器を備えたことを特徴とする請求項に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  5. 前記電力用半導体素子が、珪素よりバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体により形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  6. 前記ワイドバンドギャップ半導体の材料は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、ダイヤモンドのいずれかであることを特徴とする請求項に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
JP2016531125A 2014-06-30 2015-01-21 電力用半導体素子の駆動回路 Active JP6400098B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014133696 2014-06-30
JP2014133696 2014-06-30
PCT/JP2015/051450 WO2016002237A1 (ja) 2014-06-30 2015-01-21 電力用半導体素子の駆動回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016002237A1 JPWO2016002237A1 (ja) 2017-04-27
JP6400098B2 true JP6400098B2 (ja) 2018-10-03

Family

ID=55018807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016531125A Active JP6400098B2 (ja) 2014-06-30 2015-01-21 電力用半導体素子の駆動回路

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10027218B2 (ja)
JP (1) JP6400098B2 (ja)
CN (1) CN106464123B (ja)
DE (1) DE112015003069B4 (ja)
WO (1) WO2016002237A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10469068B1 (en) * 2018-09-26 2019-11-05 Semiconductor Components Industries, Llc Adaptive gate driver

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002094363A (ja) * 2000-09-18 2002-03-29 Toshiba Corp 絶縁ゲート型半導体素子のゲート駆動回路、絶縁ゲート型半導体素子およびそれらを用いた電力変換装置
JP3767450B2 (ja) 2001-10-11 2006-04-19 富士電機デバイステクノロジー株式会社 絶縁ゲートトランジスタの駆動回路および電力変換装置と電力用半導体モジュール
JP3886876B2 (ja) * 2002-01-17 2007-02-28 三菱電機株式会社 電力用半導体素子の駆動回路
JP3883925B2 (ja) * 2002-07-30 2007-02-21 三菱電機株式会社 電力用半導体素子の駆動回路
WO2011033733A1 (ja) * 2009-09-15 2011-03-24 三菱電機株式会社 ゲート駆動回路
JP2012147591A (ja) 2011-01-13 2012-08-02 Toyota Central R&D Labs Inc 駆動回路
JP5582123B2 (ja) 2011-10-05 2014-09-03 三菱電機株式会社 半導体装置
CN102868284B (zh) * 2012-09-13 2014-09-03 中国科学院电工研究所 一种igbt驱动电路

Also Published As

Publication number Publication date
CN106464123A (zh) 2017-02-22
US20170141673A1 (en) 2017-05-18
DE112015003069T5 (de) 2017-03-23
US10027218B2 (en) 2018-07-17
DE112015003069B4 (de) 2019-12-24
JPWO2016002237A1 (ja) 2017-04-27
WO2016002237A1 (ja) 2016-01-07
CN106464123B (zh) 2019-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9083343B1 (en) Cascode switching circuit
JP6228542B2 (ja) 電力変換用スイッチング素子および電力変換装置
US20130062626A1 (en) Power semiconductor module
KR20130011812A (ko) Igbt 구동 방법
JP2014130909A (ja) 電力用半導体装置
JP5925364B2 (ja) 電力用半導体装置
TW201340579A (zh) 半導體開關及電力轉換裝置
JP5993749B2 (ja) 半導体装置のゲート駆動回路およびそれを用いた電力変換装置
WO2013115000A1 (ja) 半導体スイッチング素子の駆動回路並びにそれを用いた電力変換回路
JP6725328B2 (ja) ゲート駆動回路
JP5582123B2 (ja) 半導体装置
JP2017147468A (ja) 電力変換用スイッチング素子
JP6400098B2 (ja) 電力用半導体素子の駆動回路
Skarolek et al. Current limiting driver for GaN half-bridge
JP6847641B2 (ja) ゲート駆動回路
US20120256493A1 (en) Switching device and switching module
JP5780489B2 (ja) ゲート駆動回路
JP2011066139A (ja) 複合半導体装置
JP2010088272A (ja) 接合型電界効果トランジスタの駆動装置および駆動方法
CN116647222B (zh) 一种驱动电路及驱动芯片
WO2024057598A1 (ja) 半導体スイッチング素子のゲート駆動回路、電動機制御システムおよび半導体装置
JP5737509B2 (ja) スイッチング回路
JP6312946B1 (ja) 電力用半導体素子の駆動回路およびモータ駆動装置
CN117578859A (zh) 一种上下桥臂交替导通的智能功率模块
JP2012160495A (ja) 複合半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161027

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180807

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180904

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6400098

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250