JP6390734B1 - 試験システムの入出力特性推定方法 - Google Patents

試験システムの入出力特性推定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6390734B1
JP6390734B1 JP2017045875A JP2017045875A JP6390734B1 JP 6390734 B1 JP6390734 B1 JP 6390734B1 JP 2017045875 A JP2017045875 A JP 2017045875A JP 2017045875 A JP2017045875 A JP 2017045875A JP 6390734 B1 JP6390734 B1 JP 6390734B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
torque
speed
motor
detection signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017045875A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018151183A (ja
Inventor
岳夫 秋山
岳夫 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Original Assignee
Meidensha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP2017045875A priority Critical patent/JP6390734B1/ja
Priority to KR1020197024470A priority patent/KR102069654B1/ko
Priority to US16/492,843 priority patent/US11029233B2/en
Priority to PCT/JP2018/009256 priority patent/WO2018164266A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6390734B1 publication Critical patent/JP6390734B1/ja
Publication of JP2018151183A publication Critical patent/JP2018151183A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M13/00Testing of machine parts
    • G01M13/02Gearings; Transmission mechanisms
    • G01M13/022Power-transmitting couplings or clutches
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M13/00Testing of machine parts
    • G01M13/02Gearings; Transmission mechanisms
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M13/00Testing of machine parts
    • G01M13/02Gearings; Transmission mechanisms
    • G01M13/025Test-benches with rotational drive means and loading means; Load or drive simulation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M15/00Testing of engines
    • G01M15/02Details or accessories of testing apparatus
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01MTESTING STATIC OR DYNAMIC BALANCE OF MACHINES OR STRUCTURES; TESTING OF STRUCTURES OR APPARATUS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01M17/00Testing of vehicles
    • G01M17/007Wheeled or endless-tracked vehicles

Abstract

【課題】所定の入力から所定の出力までの入出力特性を精度良く推定できる試験システムの入出力特性推定方法を提供すること。【解決手段】試験システムの入出力特性推定方法は、第2トルク制御入力ib2に加振入力d2を重畳したものを第2トルク電流指令信号i2として第2動力計に入力し、加振入力d2に対する周波数応答i2d2等を測定する第1加振測定工程(S3〜S5)と、第3トルク制御入力ib3に加振入力d3を重畳したものを第3トルク電流指令信号i3として第3動力計に入力し、加振入力d3に対する周波数応答i2d3等を測定する第2加振測定工程(S7〜S9)と、第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、第2又は第3トルク電流指令信号(i2、i3)から第1又は第2軸トルク検出信号(t2又はt3)までの伝達関数Gt2_i2等を推定する機械特性推定工程(S11及びS12)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、試験システムの入出力特性推定方法に関する。より詳しくは、少なくとも2つの軸を備える供試体の試験システムにおける所定の入力から所定の出力までの入出力特性を推定する入出力特性推定方法に関する。
特許文献1には、供試体であるエンジンと動力計とを結合軸で連結して構成されるエンジンの試験システム(以下、「エンジンベンチシステム」という)が示されている。エンジンベンチシステムでは、エンジン制御装置を用いてエンジンのスロットル開度を制御しながら、動力計制御装置によって動力計のトルクや速度等を制御することにより、エンジンの耐久性、燃費、及び排気浄化性能等を評価する。エンジンベンチシステムではエンジンの性能を評価する試験を行う前に、エンジンの特性、とりわけエンジンの慣性モーメントを測定しておき、これを動力計制御装置におけるトルク制御や速度制御の制御パラメータとして利用する場合がある。
特許文献1には、エンジンと結合軸で連結された動力計のトルクを振動させる加振制御を行うことにより、エンジンベンチシステムにおける信号の入出力特性(より具体的には、トルク電流指令信号から角速度検出信号への伝達関数G1、及びトルク電流指令信号から軸トルク検出信号への伝達関数G2)を測定し、この測定結果を利用することによってエンジンの慣性モーメントを推定する方法が示されている。エンジンベンチシステムでは、供試体であるエンジンには1台の動力計のみが連結されることから、その入出力特性は、動力計への加振入力に対する所定の信号の応答を測定することによって容易に測定することができる。
特開2008−76061号公報
ところで、動力計を用いた試験システムには、特許文献1に示すようなエンジンを供試体としたエンジンベンチシステムの他、車両のドライブトレインを供試体としたドライブトレインベンチシステムも存在する。ドライブトレインとは、エンジンで発生したエネルギを駆動輪に伝達するための複数の装置の総称をいい、エンジン、クラッチ、トランスミッション、ドライブシャフト、プロペラシャフト、デファレンシャルギヤ、及び駆動輪等を組み合わせて構成される。ドライブトレインは、エンジンの出力軸に連結される1つの入力軸と、この入力軸と動力伝達可能に接続された第1及び第2出力軸とを備える3軸である。
ドライブトレインベンチシステムは、ドライブトレインの入力軸に実エンジンやダイナモメータ等の動力発生源を接続し、この動力発生源で発生した動力を入力軸に入力し供試体を駆動しながら、その第1及び第2出力軸の各々に連結された第1及び第2ダイナモメータの回転速度を速度制御装置によって制御し、これら第1及び第2ダイナモメータで動力を吸収することによって供試体の性能を評価する。
このようなドライブトレインベンチシステムにおいても、上述のエンジンベンチシステムと同様に信号の入出力特性を推定したい場合がある。しかしながらドライブトレインベンチシステムでは、エンジンベンチシステムと異なり、供試体には2台又は3台の動力計が連結されているため、特許文献1の発明の方法をそのまま適用しただけでは、その入出力特性を精度良く推定することできない。より具体的には、ドライブトレインベンチシステムでは、供試体には加振させる動力計の他にも、速度制御装置によって制御されている動力計が接続されていることから、この速度制御装置の影響によって、特許文献1の発明のように単純に加振入力信号に対する対象とする出力信号の応答を測定するだけでは、その入出力特性を正確に推定することができない。
本発明は、少なくとも2つの軸を備える供試体を試験対象とした試験システムにおいて、所定の入力から所定の出力までの入出力特性を精度良く推定できる試験システムの入出力特性推定方法を提供することを目的とする。
(1)試験システム(例えば、後述の試験システムS)は、第1軸(例えば、後述の第1軸S1)及び当該第1軸と動力伝達可能に接続された第2軸(例えば、後述の第2軸S2)及び第3軸(例えば、後述の第3軸S3)を備える供試体(例えば、後述の供試体W)と、前記第2軸に連結された第2電動機(例えば、後述の第2動力計22)と、前記第3軸に連結された第3電動機(例えば、後述の第3動力計23)と、前記第2軸又は前記第2電動機の状態を検出し第2状態検出信号(t2,w2)を発生する第2状態検出手段(例えば、後述の第2回転速度検出器52及び第2軸トルク検出器62)と、前記第3軸又は前記第3電動機の状態を検出し第3状態検出信号(t3,w3)を発生する第3状態検出手段(例えば、後述の第3回転速度検出器53及び第3軸トルク検出器63)と、所定の入力信号(w2,w3,w_av,dw)に基づいて、前記第2電動機の回転速度を制御するための前記第2電動機への第2トルク制御入力(例えば、後述の第2トルク制御入力ib2)と、前記第3電動機の回転速度を制御するための前記第3電動機への第3トルク制御入力(例えば、後述の第3トルク制御入力ib3)と、を生成する速度制御装置(例えば、後述の速度制御装置73)と、所定の周波数で変化する加振入力(d1,d2,d3)を発生する加振入力発生手段(例えば、後述の加振トルク生成部72)と、を備える。この試験システムの入出力特性推定方法は、前記第2トルク制御入力(ib2)に前記加振入力(d2)を重畳したものを第2入力(i2)として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力(ib3)を第3入力(i3)として前記第3電動機に入力し、当該加振入力(d2)に対する応答(例えば、後述の周波数応答i2d2,t2d2,w2d2,i3d2,t3d2,w3d2)を測定する第1加振測定工程(例えば、後述の図3のS3〜S5の工程)と、前記第2トルク制御入力(ib2)を第2入力(i2)として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力(ib3)に前記加振入力(d3)を重畳したものを第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力(d3)に対する応答(例えば、後述の周波数応答i2d3,t2d3,w2d3,i3d3,t3d3,w3d3)を測定する第2加振測定工程(例えば、後述の図3のS7〜S9の工程)と、前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記第2又は第3入力(i2又はi3)から前記第2又は第3状態検出信号(t2,t3,w2,w3)までの伝達関数(例えば、後述のGt2_i2,Gt2_i3,Gt3_i2,Gt3_i3,Gw2_i2,Gw2_i3,Gw3_i2,Gw3_i3)を推定する機械特性推定工程(例えば、後述の図3のS11及びS12の工程)と、を備えることを特徴とする。
(2)この場合、前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号(t2)を発生する第2トルク検出器(例えば、後述の第2軸トルク検出器62)と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号(w2)を発生する第2回転速度検出器(例えば、後述の第2回転速度検出器52)と、を備え、前記第3状態検出手段は、前記第3軸のトルクを検出し第3トルク検出信号(t3)を発生する第3トルク検出器(例えば、後述の第3軸トルク検出器63)と、前記第3電動機の回転速度を検出し第3速度信号(w3)を発生する第3回転速度検出器(例えば、後述の第3回転速度検出器53)と、を備え、前記速度制御装置は、前記第2及び第3速度信号に基づいて、前記第2及び第3トルク制御入力を生成し、前記第1加振測定工程では、前記第2トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3入力の少なくとも何れかの応答(i2d2,i3d2)を測定し、前記第2加振測定工程では、前記第3トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3入力の少なくとも何れかの応答(i2d3,i3d3)を測定し、前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第2若しくは第3入力(i2又はi3)から前記第2若しくは第3トルク検出信号(t2又はt3)又は前記第2若しくは第3速度信号(w2又はw3)までの伝達関数(Gt2_i2,Gt2_i3,Gt3_i2,Gt3_i3,Gw2_i2,Gw2_i3,Gw3_i2,Gw3_i3)を推定することが好ましい。
(3)この場合、前記第1加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2トルク検出信号、及び前記第3トルク検出信号の応答(i2d2,i3d2,t2d2,t3d2)を測定し、前記第2加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2トルク検出信号、及び前記第3トルク検出信号の応答(i2d3,i3d3,t2d3,t3d3)を測定し、前記機械特性推定工程では、前記第1及び前記第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第2又は第3入力から前記第2又は第3トルク検出信号までの伝達関数(Gt2_i2,Gt2_i3,Gt3_i2,Gt3_i3)を推定することが好ましい。
(4)この場合、前記第1加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2速度信号、及び前記第3速度信号の応答(i2d2,i3d2,w2d2,w3d2)を測定し、前記第2加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2速度信号、及び前記第3速度信号の応答(i2d3,i3d3,w2d3,w3d3)を測定し、前記機械特性推定工程では、前記第1及び前記第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第2又は第3入力から前記第2又は第3速度信号までの伝達関数(Gw2_i2,Gw2_i3,Gw3_i2,Gw3_i3)を推定することが好ましい。
(5)この場合、入出力特性推定方法は、前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記速度制御装置における前記入力信号(w2又はw3)から前記第2又は第3入力(i2又はi3)までの伝達関数を推定する制御回路特性推定工程(例えば、後述の図5のS31の工程)をさらに備えることが好ましい。
(6)この場合、前記試験システムは、前記第1軸に連結された第1電動機(例えば、後述の第1動力計21)と、前記第1軸又は前記第1電動機の状態を検出し第1状態検出信号(t1,w1)を発生する第1状態検出手段(例えば、後述の第1回転速度検出器51、第1軸トルク検出器61)と、をさらに備え、前記入出力特性推定方法は、所定の基準入力(ib1)に前記加振入力(d1)を重畳したものを第1入力(i1)として前記第1電動機に入力しかつ前記第2及び第3トルク制御入力をそれぞれ第2及び第3入力として前記第2及び第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答(t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1)を測定する第3加振測定工程(例えば、後述の図6BのS64〜S66の工程)をさらに備え、前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程の何れか又は両方において測定された応答と前記第3加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記第1入力から前記第1、第2若しくは第3状態検出信号までの伝達関数(Gt1_i1,Gt2_i1,Gt3_i1,Gw1_i1,Gw2_i1,Gw3_i1)又は前記第2若しくは第3入力から前記第1状態検出信号までの伝達関数(Gt1_i2,Gt1_i3,Gw1_i2,Gw1_i3)を推定することが好ましい。
(7)試験システムは、第1軸及び当該第1軸と動力伝達可能に接続された第2軸及び第3軸を備える供試体と、前記第2軸に連結された第2電動機と、前記第3軸に連結された第3電動機と、前記第2軸又は前記第2電動機の状態を検出し第2状態検出信号を発生する第2状態検出手段と、前記第3軸又は前記第3電動機の状態を検出し第3状態検出信号を発生する第3状態検出手段と、所定の入力信号に基づいて、前記第2電動機の回転速度を制御するための前記第2電動機への第2トルク制御入力と、前記第3電動機の回転速度を制御するための前記第3電動機への第3トルク制御入力と、を生成する速度制御装置と、所定の周波数で変化する加振入力を発生する加振入力発生手段と、を備える。この試験システムの入出力特性推定方法は、前記第2トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第2入力として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力を第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第1加振測定工程(例えば、後述の図5のS23〜S25の工程)と、前記第2トルク制御入力を第2入力として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第2加振測定工程(例えば、後述の図5のS27〜S29の工程)と、前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記速度制御装置における前記入力信号(w2又はw3)から前記第2又は第3入力(i2又はi3)までの伝達関数(C22,C23,C32,C33)を推定する制御回路特性推定工程(例えば、後述の図5のS31の工程)と、を備えることを特徴とする。
(8)この場合、前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、前記第3状態検出手段は、前記第3軸のトルクを検出し第3トルク検出信号を発生する第3トルク検出器と、前記第3電動機の回転速度を検出し第3速度信号を発生する第3回転速度検出器と、を備え、前記速度制御装置は、前記第2及び第3速度信号に基づいて、前記第2及び第3トルク制御入力を生成し、前記第1加振測定工程では、前記第2トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3速度信号の応答を測定し、前記第2加振測定工程では、前記第3トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3速度信号の応答を測定し、前記制御回路特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記速度制御装置における前記第2又は第3速度信号から前記第2又は第3入力までの伝達関数(C22,C23,C32,C33)を推定することが好ましい。
(9)試験システムは、第1軸(例えば、後述の第1軸S1)及び当該第1軸と動力伝達可能に接続された第2軸(例えば、後述の第2軸S2又は第3軸S3)を備える供試体(例えば、後述の供試体W)と、前記第1軸に連結された第1電動機(例えば、後述の第1動力計21)と、前記第2軸に連結された第2電動機(例えば、後述の第2動力計22又は第3動力計23)と、前記第1軸又は前記第1電動機の状態を検出し第1状態検出信号を発生する第1状態検出手段(例えば、後述の第1回転速度検出器51、第1軸トルク検出器61)と、前記第2軸又は前記第2電動機の状態を検出し第2状態検出信号を発生する第2状態検出手段(例えば、後述の第2回転速度検出器52及び第2軸トルク検出器62又は第3回転速度検出器53及び第3軸トルク検出器63)と、所定の入力信号(w2又はw3)に基づいて、前記第2電動機の回転速度を制御するための前記第2電動機への第2トルク制御入力(ib2又はib3)を生成する速度制御装置(例えば、後述の速度制御装置73)と、所定の周波数で変化する加振入力(d1,d2,d3)を発生する加振入力発生手段(例えば、後述の加振トルク生成部72)と、を備える。この試験システムの入出力特性推定方法は、所定の基準入力(ib1)に前記加振入力(d1)を重畳したものを第1入力(i1)として前記第1電動機に入力しかつ前記第2トルク制御入力(ib2又はib3)を第2入力(i2又はi3)として前記第2電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第1加振測定工程(例えば、後述の図6BのS64〜S66の工程)と、前記基準入力を第1入力として前記第1電動機に入力しかつ前記第2トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第2入力として前記第2電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第2加振測定工程(例えば、後述の図6AのS53〜S55の工程若しくはS57〜S59の工程)と、前記第1加振測定工程において測定された応答(t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1)と前記第2加振測定工程において測定された応答(i2d2,i2d3等)とを用いることによって、前記第1入力から前記第1又は第2状態検出信号までの伝達関数(Gt1_i1,Gt2_i1,Gt3_i1,Gw1_i1,Gw2_i1,Gw3_i1)を推定する機械特性推定工程(例えば、後述の図6BのS68及びS69の工程)と、を備えることを特徴とする。
(10)この場合、前記第1状態検出手段は、前記第1軸のトルクを検出し第1トルク検出信号を発生する第1トルク検出器と、前記第1電動機の回転速度を検出し第1速度信号を発生する第1回転速度検出器と、を備え、前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、前記第1加振測定工程では、前記基準入力に重畳した加振入力に対する前記第2速度信号及び前記第1トルク検出信号の応答を測定し、前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第1入力から前記第1トルク検出信号までの伝達関数(Gt1_i1)を推定することが好ましい。
(11)この場合、前記第1加振測定工程では、前記基準入力に重畳した加振入力に対する前記第2速度信号並びに前記第1及び第2トルク検出信号の応答を測定し、前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第1入力から前記第1トルク検出信号までの伝達関数及び前記第1入力から前記第2トルク検出信号までの伝達関数(Gt2_i1又はGt3_i1)を推定することが好ましい。
(12)この場合、前記第1状態検出手段は、前記第1軸のトルクを検出し第1トルク検出信号を発生する第1トルク検出器と、前記第1電動機の回転速度を検出し第1速度信号を発生する第1回転速度検出器と、を備え、前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、前記第1加振測定工程では、前記基準入力に重畳した加振入力に対する前記第1及び第2速度信号の応答を測定し、前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第1入力から前記第1速度信号までの伝達関数(Gw1_i1)及び前記第1入力から前記第2速度信号までの伝達関数(Gw2_i1又はGw3_i1)を推定することが好ましい。
(1)本発明では、供試体の第2及び第3軸に第2及び第3電動機をそれぞれ連結し、第1加振測定工程では第2電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定し、第2加振測定工程では第3電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定する。また機械特性推定工程は、これら第1及び第2加振測定工程において得られた加振入力に対する応答を用いることによって、第2又は第3入力から第2又は第3状態検出信号までの伝達関数を推定する。このように本発明では、第2電動機を加振制御したときの応答と第3電動機を加振制御したときの応答とを組み合わせて第2又は第3入力から第2又は第3状態検出信号までの伝達関数を推定することにより、速度制御装置の入出力特性の影響を除いて精度良く伝達関数を推定することができる。
(2)本発明の第1加振測定工程では第2電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3入力の応答を測定し、第2加振測定工程では第3電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3入力の応答を測定し、機械特性推定工程は、これら4つの応答を用いて第2又は第3入力から、第2若しくは第3トルク検出信号又は第2若しくは第3速度信号までの伝達関数を推定する。これにより、これら伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
(3)本発明の機械特性推定工程では、第2電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3入力並びに第2及び第3トルク検出信号の応答と、第3電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3入力並びに第2及び第3トルク検出信号の応答と、からなる8つの応答を用いて第2又は第3入力から第2又は第3トルク検出信号までの伝達関数を推定する。これにより、これら伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
(4)本発明の機械特性推定工程では、第2電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3入力並びに第2及び第3速度信号の応答と、第3電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3入力並びに第2及び第3速度信号の応答と、からなる8つの応答を用いて第2又は第3入力から第2又は第3速度信号までの伝達関数を推定する。これにより、これら伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
(5)本発明の制御回路特性推定工程は、第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、速度制御装置における入力信号から第2又は第3入力までの伝達関数を推定する。このように本発明では、第2電動機を加振制御したときの応答と第3電動機を加振制御したときの応答とを組み合わせて速度制御装置の入出力特性を表す伝達関数を推定することにより、速度制御装置を実際に稼働させた状態でその伝達関数を精度良く推定することができる。なお、実際の速度制御装置は、様々な制御回路を組み合わせて構成されていることから、特定の制御回路のみを稼働させてその入出力特性を推定することが困難である場合や、時間がかかったりする場合がある。本発明では、速度制御装置を実際に稼働させた状態でその入出力特性を推定できるので、容易かつ短い時間でその入出力特性を推定できる。
(6)本発明では、供試体の第1軸に第1電動機を連結し、第3加振測定工程では、第1電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定する。また機械特性推定工程では、第1及び第2加振測定工程の何れか又は両方において測定された応答と、第3加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、第1入力から第1〜第3状態検出信号までの伝達関数又は第2若しくは第3入力から第1状態検出信号までの伝達関数を推定する。これにより本発明によれば、速度制御装置の入出力特性の影響を除いて精度良く伝達関数を推定することができる。
(7)本発明では、供試体の第2及び第3軸に第2及び第3電動機をそれぞれ連結し、第1加振測定工程では第2電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定し、第2加振測定工程では第3電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定する。また制御回路特性推定工程では、これら第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、速度制御装置における入力信号から第2又は第3入力までの伝達関数を推定する。このように本発明では、第2電動機を加振制御したときの応答と第3電動機を加振制御したときの応答とを組み合わせて速度制御装置の入出力特性を表す伝達関数を推定することにより、速度制御装置を実際に稼働させた状態でその伝達関数を精度良く推定することができる。なお、実際の速度制御装置は、様々な制御回路を組み合わせて構成されていることから、特定の制御回路のみを稼働させてその入出力特性を推定することが困難である場合や、時間がかかったりする場合がある。本発明では、速度制御装置を実際に稼働させた状態でその入出力特性を推定できるので、容易かつ短い時間でその入出力特性を推定できる。
(8)本発明の第1加振測定工程では第2電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3速度信号の応答を測定し、第2加振測定工程では第3電動機に入力される加振入力に対する第2及び第3速度信号の応答を測定し、制御回路特性推定工程では、これら4つの応答を用いて速度制御装置における第2又は第3速度信号から第2又は第3入力までの伝達関数を推定する。これにより、これら伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
(9)本発明では、供試体の第1及び第2軸に第1及び第2電動機をそれぞれ連結し、第2電動機の回転速度を速度制御装置によって制御する。第1加振測定工程では第1電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定し、第2加振測定工程では第2電動機を加振制御したときにおける加振入力に対する応答を測定する。また機械特性推定工程では、これら第1及び第2加振測定工程によって得られた加振入力に対する応答を用いることによって、第1入力から第1又は第2状態検出信号までの伝達関数を推定する。このように本発明では、第1電動機を加振制御したときの応答と第2電動機を加振制御したときの応答とを組み合わせて第1入力から第1又は第2状態検出信号までの伝達関数を推定することにより、速度制御装置の入出力特性の影響を除いて精度良く伝達関数を推定することができる。
(10)本発明の第1加振測定工程では第1電動機に入力される加振入力に対する第2速度信号及び第1トルク検出信号の応答を測定し、機械特性推定工程では、第1加振測定工程において測定されたこれら2つの応答と第2加振測定工程において測定された応答とを用いて第1入力から第1トルク検出信号までの伝達関数を推定する。これにより、この伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
(11)本発明の第1加振測定工程では第1電動機に入力される加振入力に対する第2速度信号並びに第1及び第2トルク検出信号の応答を測定し、機械特性推定工程では、第1加振測定工程において測定されたこれら3つの応答と第2加振測定工程において測定された応答とを用いて第1入力から第1トルク検出信号までの伝達関数と、第1入力から第2トルク検出信号までの伝達関数とを推定する。これにより、これら伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
(12)本発明の第1加振測定工程では第1電動機に入力される加振入力に対する第1及び第2速度信号の応答を測定し、機械特性推定工程では、第1加振測定工程によって測定されたこれら2つの応答と第2加振測定工程によって測定された応答とを用いて第1入力から第1速度信号までの伝達関数と、第1入力から第2速度信号までの伝達関数とを推定する。これにより、これら伝達関数をさらに精度良く推定することができる。
本発明の一実施形態に係る試験システム及びその入出力特性推定方法の構成を示す図である。 入出力特性を推定する際における動力計制御装置の制御回路の構成を示す図である。 実施例1の入出力特性推定方法の具体的な演算手順を示すフローチャートである。 実施例1の推定結果(Gt2_i2)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gt3_i2)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gw2_i2)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gw3_i2)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gt2_i3)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gt3_i3)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gw2_i3)を示す図である。 実施例1の推定結果(Gw3_i3)を示す図である。 実施例2の入出力特性推定方法の具体的な演算手順を示すフローチャートである。 実施例3の入出力特性推定方法の具体的な演算手順を示すフローチャートである。 実施例3の入出力特性推定方法の具体的な演算手順を示すフローチャートである。 実施例3の推定結果(Gt1_i1)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gt2_i1)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gt3_i1)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gw1_i1)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gw2_i1)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gw3_i1)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gt1_i2)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gt1_i3)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gw1_i2)を示す図である。 実施例3の推定結果(Gw1_i3)を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る入出力特性推定方法が適用された試験システムSの構成を示す図である。試験システムSは、少なくとも1つの入力軸としての第1軸S1並びにこの第1軸S1とそれぞれ動力伝達可能に接続された出力軸としての第2軸S2及び第3軸S3とを備えるドライブトレインを供試体Wとし、この供試体Wの性能を評価するためのものである。
試験システムSは、供試体Wと、供試体Wに連結された第1動力計21、第2動力計22、及び第3動力計23と、各動力計21〜23に電力を供給する第1インバータ31、第2インバータ32、及び第3インバータ33と、各動力計21〜23における軸の回転速度を検出する第1回転速度検出器51、第2回転速度検出器52、及び第3回転速度検出器53と、各動力計21〜23における軸トルクを検出する第1軸トルク検出器61、第2軸トルク検出器62、及び第3軸トルク検出器63と、各インバータ31〜33へトルク電流指令信号を入力する動力計制御装置7と、試験システムSにおける所定の入力から所定の出力までの入出力特性を推定する推定装置8と、を備える。
第1動力計21の出力軸は、供試体Wの第1軸S1と同軸に連結されている。第2動力計22の出力軸は、供試体Wの第2軸S2と同軸に連結されている。第3動力計23の出力軸は、供試体Wの第3軸S3と同軸に連結されている。
第1回転速度検出器51は、第1動力計21の出力軸の単位時間当たりの回転数である第1回転速度を検出し、この第1回転速度に応じた第1速度検出信号w1を発生する。第2回転速度検出器52は、第2動力計22の出力軸の単位時間当たりの回転数である第2回転速度を検出し、この第2回転速度に応じた第2速度検出信号w2を発生する。第3回転速度検出器53は、第3動力計23の出力軸の単位時間当たりの回転数である第3回転速度を検出し、この第3回転速度に応じた第3速度検出信号w3を発生する。
第1軸トルク検出器61は、第1軸S1に発生する捩れトルク(以下、「第1軸トルク」という)を検出し、この第1軸トルクに応じた第1軸トルク検出信号t1を発生する。第2軸トルク検出器62は、第2軸S2に発生する捩れトルク(以下、「第2軸トルク」という)を検出し、この第2軸トルクに応じた第2軸トルク検出信号t2を発生する。第3軸トルク検出器63は、第3軸S3に発生する捩れトルク(以下、「第3軸トルク」という)を検出し、この第3軸トルクに応じた第3軸トルク検出信号t3を発生する。
動力計制御装置7は、速度検出信号w1〜w3と、軸トルク検出信号t1〜t3と、所定の指令信号とを用いることによって、第1動力計21に対するトルク電流指令信号である第1トルク電流指令信号i1と、第2動力計22に対するトルク電流指令信号である第2トルク電流指令信号i2と、第3動力計23に対するトルク電流指令信号である第3トルク電流指令信号i3と、を所定のアルゴリズムに基づいて生成し、各信号i1〜i3を各インバータ31〜33へ入力する。第1インバータ31は、第1トルク電流指令信号i1に応じた電力を第1動力計21に供給する。第2インバータ32は、第2トルク電流指令信号i2に応じた電力を第2動力計22に供給する。第3インバータ33は、第3トルク電流指令信号i3に応じた電力を第3動力計23に供給する。
推定装置8は、上述の動力計制御装置7による各動力計21〜23の制御下において、速度検出信号w1〜w3と、軸トルク検出信号t1〜t3と、トルク電流指令信号i1〜i3と、を用いることによって、試験システムSにおける所定の入力信号から所定の出力信号までの入出力特性を推定する。
図2は、動力計制御装置7の制御回路の構成を示す図である。より具体的には、図2には、動力計制御装置7に構成される制御回路のうち、推定装置8を用いて試験システムSの入出力特性を推定する際に用いられる部分のみを図示する。
動力計制御装置7は、ベーストルク生成部71と、加振トルク生成部72と、速度制御装置73と、第1指令信号生成部74と、第2指令信号生成部75と、第3指令信号生成部76と、を備え、入出力特性を推定する際には、これらを用いることによってトルク電流指令信号i1〜i3を生成する。
ベーストルク生成部71は、時間変化しない一定の大きさのベーストルク指令信号ib1を生成する。加振トルク生成部72は、所定の要求に応じて、0を中心とした所定の幅内で所定の加振周波数の下でランダムに変動する第1加振トルク入力d1、第2加振トルク入力d2、及び第3加振トルク入力d3を生成する。
第1指令信号生成部74は、第1加振トルク入力d1が生成されていない場合には第1ベーストルク指令信号ib1を第1トルク電流指令信号i1として出力し、第1加振トルク入力d1が生成されている場合にはこの入力d1をベーストルク指令信号ib1に重畳したものを第1トルク電流指令信号i1として出力する。
速度制御装置73は、所定の指令信号と第2速度検出信号w2と第3速度検出信号w3とを用いることによって、第2回転速度及び第3回転速度を所定の目標へ制御するための第2動力計22への入力である第2トルク制御入力ib2及び第3動力計23への入力である第3トルク制御入力ib3を生成する。より具体的には、速度制御装置73は、第2回転速度と第3回転速度の平均速度に対する指令信号であって時間変化しないものである平均速度指令信号w_avと第2回転速度と第3回転速度との差に対する指令信号であって時間変化しないものである差速度指令信号dw(以下では、0とする)とが入力されると、第2速度検出信号w2と第3速度検出信号w3の平均((w2+w3)/2)が平均速度指令信号w_avになり、かつ第2速度検出信号w2と第3速度検出信号w3の差(w2−w3)が差速度指令信号dwになるように既知のフィードバックアルゴリズムによって第2トルク制御入力ib2及び第3トルク制御入力ib3を生成する。
第2指令信号生成部75は、第2加振トルク入力d2が生成されていない場合には第2トルク制御入力ib2を第2トルク電流指令信号i2として出力し、第2加振トルク入力d2が生成されている場合にはこの入力d2を第2トルク制御入力ib2に重畳したものを第2トルク電流指令信号i2として出力する。
第3指令信号生成部76は、第3加振トルク入力d3が生成されていない場合には第3トルク制御入力ib3を第3トルク電流指令信号i3として出力し、第3加振トルク入力d3が生成されている場合にはこの入力d3を第3トルク制御入力ib3に重畳したものを第3トルク電流指令信号i3として出力する。
以上のように動力計制御装置7は、試験システムSの入出力特性を推定する際には、第1動力計21についてはベーストルク指令信号ib1を用いたトルク電流制御を行いながら、適宜第1加振トルク入力d1を重畳して加振制御を行う。また動力計制御装置7は、試験システムSの入出力特性を推定する際には、第2及び第3動力計22,23については速度検出信号w2,w3を用いた速度制御を行いながら、適宜加振トルク入力d2,d3を重畳して加振制御を行う。
図1に戻り、推定装置8は、上述のような動力計制御装置7による各動力計21〜23を制御することにより、各トルク電流指令信号i1〜i3から各軸トルク検出信号t1〜t3までの機械特性(以下、これらを「トルク指令−軸トルク特性」ともいう)を表した伝達関数行列Gtiと、各トルク電流指令信号i1〜i3から各速度検出信号w1〜w3までの機械特性(以下、これらを「トルク指令−回転速度特性」ともいう)を表した伝達関数行列Gwiと、各速度検出信号w2〜w3から各トルク制御入力ib2〜ib3までの速度制御装置73の入出力特性(以下、「制御回路特性」ともいう)を表した伝達関数行列Cと、を推定する。
先ず、トルク指令−軸トルク特性を表した伝達関数行列Gtiは、下記式(1)に示すように合計9個の独立した成分によって構成される3×3の行列によって表される。下記式(1)において、例えば、行列Gtiの第1列目第1行目の成分である伝達関数Gt1_i1は、第1トルク電流指令信号i1に対する第1軸トルク検出信号t1の機械特性を表す。また行列Gtiの第2列目第1行目の成分である伝達関数Gt1_i2は、第2トルク電流指令信号i2に対する第1軸トルク検出信号t1の機械特性を表す。他の成分も同様であり、説明を省略する。
Figure 0006390734
またトルク指令−回転速度特性を表した伝達関数行列Gwiは、下記式(2)に示すように合計9個の独立した成分によって構成される3×3の行列によって表される。下記式(2)において、例えば、行列Gwiの第1列目第1行目の成分である伝達関数Gw1_i1は、第1トルク電流指令信号i1に対する第1速度検出信号w1の機械特性の伝達関数を表す。また行列Gwiの第2列目第1行目の成分である伝達関数Gw1_i2は、第2トルク電流指令信号i2に対する第1速度検出信号w1の機械特性の伝達関数を表す。他の成分も同様であり、説明を省略する。
Figure 0006390734
また、図2に示すような動力計制御装置7において、その入力である速度検出信号w1〜w3及び加振トルク入力d1〜d3から、その出力であるトルク電流指令信号i1〜i3までの入出力特性は、3×3の単位行列Iと、速度制御装置73の制御回路特性を表した伝達関数行列Cと、を用いて下記式(3)によって表される。なお推定装置8における演算では、加振トルク入力d1〜d3を用いて加振した時における周波数特性を計測することから、時間変化しないベーストルク指令信号ib1、平均速度指令信号w_av、及び差速度指令信号dwは、下記式(3)に示すように無視することができる。また速度制御装置73では、2つの速度検出信号w2,w3を入力として2つのトルク制御入力ib2,ib3を生成することから、その伝達関数行列Cは、下記式(3)に示すように実質的に2×2の行列によって表される。下記式(3)において、例えば、行列Cの第2列目第2行目の成分である伝達関数C22は、速度制御装置73における第2速度検出信号w2に対する第2トルク制御入力ib2の伝達関数を表す。また行列Cの第3列目第2行目の成分である伝達関数C23は、速度制御装置73における第3速度検出信号w3に対する第2トルク制御入力ib2の伝達関数を表す。他の成分も同様であり、説明を省略する。
Figure 0006390734
次に、以上のような試験システムを用いた実施例1の入出力特性推定方法について説明する。実施例1の入出力推定方法では、第2トルク電流指令信号i2又は第3トルク電流指令信号i3から第2軸トルク検出信号t2又は第3軸トルク検出信号t3までの伝達関数(すなわち、式(1)の伝達関数行列Gtiのうち、第2列目第2行目成分Gt2_i2と、第3列目第2行目成分Gt2_i3と、第2列目第3行目成分Gt3_i2と、第3列目第3行目成分Gt3_i3と、の4つの伝達関数)と、第2トルク電流指令信号i2又は第3トルク電流指令信号i3から第2速度検出信号w2又は第3速度検出信号w3までの伝達関数(すなわち、式(2)の伝達関数行列Gwiのうち、第2列目第2行目成分Gw2_i2と、第3列目第2行目成分Gw2_i3と、第2列目第3行目成分Gw3_i2と、第3列目第3行目成分Gw3_i3と、の4つの伝達関数)と、を推定する。
図3は、実施例1の入出力特性推定方法によって入出力特性を推定する具体的な演算手順を示すフローチャートである。
S1では、図2に示す動力計制御装置を用いた第1〜第3動力計の制御を開始する。すなわち、第1動力計はベーストルク指令信号ib1を用いたトルク電流制御を行い、第2及び第3動力計は速度検出信号w2,w3等を用いた速度制御を行う。なお、加振トルク入力d1〜d3は、何れも0とする。
S2では、動力計制御装置は、第1〜第3動力計の動作点を、入出力特性の測定時用に予め定められた動作点に設定する。より具体的には、加振トルク入力d1〜d3を何れも0としたまま、ベーストルク指令信号ib1を予め定められた所定値で一定とし、さらに平均速度指令信号w_avを予め定められた所定値で一定とし、差速度指令信号dwを0とする。
S3では、動力計制御装置は、ベーストルク指令信号、平均速度指令信号及び差速度指令信号をS2の動作点で維持したまま、所定の加振周波数で変動する第2加振トルク入力d2を生成しこれを第2トルク制御入力ib2に重畳し、第2トルク電流指令信号i2を振動させる。なおこの際、他の加振トルク入力d1,d3は何れも0とする。
S4では、推定装置は、第2加振トルク入力d2と、第2トルク電流指令信号i2と、第2軸トルク検出信号t2と、第2速度検出信号w2と、第3トルク電流指令信号i3と、第3軸トルク検出信号t3と、第3速度検出信号w3と、を測定する。
S5では、推定装置は、S4で測定した第2加振トルク入力d2と、他の出力信号i2,t2,w2,i3,t3,w3との比を算出することにより、下記式(4−1)〜(4−6)に示すように、6つの周波数応答i2d2,t2d2,w2d2,i3d2,t3d2,w3d2を測定する。ここでi2d2は、第2動力計22に入力される第2加振トルク入力d2に対する第2トルク電流指令信号i2の周波数応答を表し、t2d2は、入力d2に対する第2軸トルク検出信号t2の周波数応答を表し、w2d2は、入力d2に対する第2速度検出信号w2の周波数応答を表し、i3d2は、入力d2に対する第3トルク電流指令信号i3の周波数応答を表し、t3d2は、入力d2に対する第3軸トルク検出信号t3の周波数応答を表し、w3d2は、入力d2に対する第3速度検出信号w3の周波数応答を表す。
Figure 0006390734
S6では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で6つの周波数応答i2d2等の測定が完了したか否かを判定する。S6の判定がNOである場合には、S3に戻り第2加振トルク入力d2の加振周波数を変更してS4〜S5の処理を再度実行する。S6の判定がYESである場合には、S7に移る。
S7では、動力計制御装置は、ベーストルク指令信号、平均速度指令信号及び差速度指令信号をS2の動作点で維持したまま、所定の加振周波数で変動する第3加振トルク入力d3を生成し、これを第3トルク制御入力ib3に重畳し、第3トルク電流指令信号i3を振動させる。なおこの際、他の加振トルク入力d1,d2は何れも0とする。
S8では、推定装置は、第3加振トルク入力d3と、第2トルク電流指令信号i2と、第2軸トルク検出信号t2と、第2速度検出信号w2と、第3トルク電流指令信号i3と、第3軸トルク検出信号t3と、第3速度検出信号w3と、を測定する。
S9では、推定装置は、S8で測定した第3加振トルク入力d3と、他の出力信号i2,t2,w2,i3,t3,w3との比を算出することにより、下記式(5−1)〜(5−6)に示すように、6つの周波数応答i2d3,t2d3,w2d3,i3d3,t3d3,w3d3を測定する。ここでi2d3は、第3動力計23に入力される第3加振トルク入力d3に対する第2トルク電流指令信号i2の周波数応答を表し、t2d3は入力d3に対する第2軸トルク検出信号t2の周波数応答を表し、w2d3は入力d3に対する第2速度検出信号w2の周波数応答を表し、i3d3は入力d3に対する第3トルク電流指令信号i3の周波数応答を表し、t3d3は入力d3に対する第3軸トルク検出信号t3の周波数応答を表し、w3d3は入力d3に対する第3速度検出信号w3の周波数応答を表す。
Figure 0006390734
S10では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で6つの周波数応答i2d3等の測定が完了したか否かを判定する。S10の判定がNOである場合には、S7に戻り第3加振トルク入力d3の加振周波数を変更してS8〜S9の処理を再度実行する。S10の判定がYESである場合には、S11に移る。
S11では、推定装置は、以上の処理によって測定した8組の周波数応答i2d2,t2d2,i2d3,t2d3,i3d2,t3d2,i3d3,t3d3を用いることにより、4組の伝達関数Gt2_i2,Gt2_i3,Gt3_i2,Gt3_i3を算出し、この処理を終了する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(6−1)〜(6−4)に上記周波数応答i2d2等を入力することにより、伝達関数Gt2_i2等を算出する。下記式(6−1)のGt2_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第2軸トルク検出信号t2までの伝達関数を表し、下記式(6−2)のGt2_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第2軸トルク検出信号t2までの伝達関数を表し、下記式(6−3)のGt3_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第3軸トルク検出信号t3までの伝達関数を表し、下記式(6−4)のGt3_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第3軸トルク検出信号t3までの伝達関数を表す。
Figure 0006390734
S12では、推定装置は、以上の処理によって測定した8組の周波数応答i2d2,w2d2,i2d3,w2d3,i3d2,w3d2,i3d3,w3d3を用いることにより、4つの伝達関数Gw2_i2,Gw2_i3,Gw3_i2,Gw3_i3を算出する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(7−1)〜(7−4)に上記周波数応答i2d2等を入力することにより、伝達関数Gw2_i2等を算出する。下記式(7−1)のGw2_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第2速度検出信号w2までの伝達関数を表し、下記式(7−2)のGw2_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第2速度検出信号w2までの伝達関数を表し、下記式(7−3)のGw3_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第3速度検出信号w3までの伝達関数を表し、下記式(7−4)のGw3_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第3速度検出信号w3までの伝達関数を表す。
Figure 0006390734
図4A〜図4Hは、それぞれ実施例1の推定装置による推定結果を示す図である。より具体的には、図4Aは式(6−1)によって推定された伝達関数Gt2_i2のボード線図を示し、図4Bは式(6−3)によって推定された伝達関数Gt3_i2のボード線図を示し、図4Cは式(7−1)によって推定された伝達関数Gw2_i2のボード線図を示し、図4Dは式(7−3)によって推定された伝達関数Gw3_i2のボード線図を示し、図4Eは式(6−2)によって推定された伝達関数Gt2_i3のボード線図を示し、図4Fは式(6−4)によって推定された伝達関数Gt3_i3のボード線図を示し、図4Gは式(7−2)によって推定された伝達関数Gw2_i3のボード線図を示し、図4Hは式(7−4)によって推定された伝達関数Gw3_i3のボード線図を示す。また各図において、細実線は真の機械特性を示し、破線は実施例1の入出力特性推定方法による推定結果を示す。
また各図における太実線は、それぞれ従来の入出力特性推定方法による推定結果を示す。ここで従来の入出力特性推定方法とは、単純に加振トルク入力に対する応答を測定するものをいう。より具体的には、図4Aの太実線は第2動力計に加振トルク入力d2を入力したときの第2軸トルク検出信号t2の応答(すなわち、式(4−2)のt2d2)であり、図4Bの太実線は第2動力計に加振トルク入力d2を入力したときの第3軸トルク検出信号t3の応答(すなわち、式(4−5)のt3d2)であり、図4Cの太実線は第2動力計に加振トルク入力d2を入力したときの第2速度検出信号w2の応答(すなわち、式(4−3)のw2d2)であり、図4Dの太実線は第2動力計に加振トルク入力d2を入力したときの第3速度検出信号w3の応答(すなわち、式(4−6)のw3d2)であり、図4Eの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第2軸トルク検出信号t2の応答(すなわち、式(5−2)のt2d3)であり、図4Fの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第3軸トルク検出信号t3の応答(すなわち、式(5−5)のt3d3)であり、図4Gの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第2速度検出信号w2の応答(すなわち、式(5−3)のw2d3)であり、図4Hの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第3速度検出信号w3の応答(すなわち、式(5−6)のw3d3)である。
これら図4A〜図4Hに示すように、従来の入出力特性推定方法のように、得ようとする機械特性について、単に加振トルク入力に対する応答を測定しただけでは、真の機械特性を得ることができない。これは、供試体が複数の軸を備えており、各軸が速度制御装置によって制御されており、この速度制御装置の特性を受けてしまうからである。これに対し実施例1の入出力特性装置では、供試体に接続されている複数の動力計を加振制御したときに得られる複数の応答を組み合わせて1つの伝達関数を推定することにより、図4A〜図4Hに示すように、速度制御装置の特性を除きながら正確に試験システムの入出力特性を推定することができる。
なお図3の処理では、各伝達関数を推定するにあたり、第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの応答を測定する必要はない。このため、実施例1の入出力特性方法を行うにあたっては、供試体Wの第1軸S1には第1動力計21を接続せずに、実際のエンジンを接続してもよい。
次に、実施例2の試験システムの入出力特性推定方法について説明する。実施例2の入出力特性推定方法では、図2の速度制御装置73における2つの入力信号(第2速度検出信号w2又は第3速度検出信号w3)から第2トルク電流指令信号i2又は第3トルク電流指令信号i3までの伝達関数(すなわち、式(3)の伝達関数行列Cのうち、第2列第2行目成分C22と、第3列第2行目成分C23と、第2列第3行目成分C32と、第3列第3行目成分C33と、の4つの伝達関数)を推定する。
図5は、実施例2の入出力特性推定方法によって入出力特性を推定する具体的な演算手順を示すフローチャートである。
S21では、図3のS1と同様に、図2の動力計制御装置を用いた第1〜第3動力計の制御を開始する。S22では、動力計制御装置は、図3のS2と同様に、第1〜第3動力計の動作点を、入出力特性の測定用に予め定められた動作点に設定する。S23では、動力計制御装置は、図3のS3と同様に、第2加振トルク入力d2を生成しこれを第2トルク制御入力ib2に重畳し、第2トルク電流指令信号i2を振動させる。
S24では、推定装置は、第2加振トルク入力d2と、第2トルク電流指令信号i2と、第2速度検出信号w2と、第3トルク電流指令信号i3と、第3速度検出信号w3と、を測定する。
S25では、推定装置は、S24で測定した第2加振トルク入力d2と、他の出力信号i2,w2,i3,w3との比を算出することにより、下記式(8−1)〜(8−4)に示すように、4つの周波数応答i2d2,w2d2,i3d2,w3d2を測定する。
Figure 0006390734
S26では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で4つの周波数応答i2d2等の測定が完了したか否かを判定する。S26の判定がNOである場合には、S23に戻り第2加振トルク入力d2の加振周波数を変更してS24〜S25の処理を再度実行する。S26の判定がYESである場合には、S27に移る。S27では、動力計制御装置は、図3のS7と同様に、第3加振トルク入力d3を生成しこれを第3トルク制御入力ib3に重畳し、第3トルク電流指令信号i3を振動させる。
S28では、推定装置は、第3加振トルク入力d3と、第2トルク電流指令信号i2と、第2速度検出信号w2と、第3トルク電流指令信号i3と、第3速度検出信号w3と、を測定する。
S29では、推定装置は、S28で測定した第3加振トルク入力d3と、他出力信号i2,w2,i3,w3との比を算出することにより、下記式(9−1)〜(9−4)に示すように、4つの周波数応答i2d2,w2d3,i3d3,w3d3を測定する。
Figure 0006390734
S30では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で4つの周波数応答i2d3等の測定が完了したか否かを判定する。S30の判定がNOである場合には、S37に戻り第3加振トルク入力d3の加振周波数を変更してS28〜S29の処理を再度実行する。S30の判定がYESである場合には、S31に移る。
S31では、推定装置は、以上の処理によって測定した8組の周波数応答i2d2,w2d2,i3d2,w3d2,i2d3,w2d3,i3d3,w3d3を用いることにより、4つの伝達関数C22、C23,C32,C33を算出する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(10−1)〜(10−4)に上記周波数応答i2d2等を入力することにより、伝達関数C22等を算出する。下記式(10−1)のC22は、第2速度検出信号w2から第2トルク電流指令信号i2(又は第2トルク制御入力ib2)までの伝達関数を表し、下記式(10−2)のC23は、第3速度検出信号w3から第2トルク電流指令信号i2(又は第2トルク制御入力ib2)までの伝達関数を表し、下記式(10−3)のC32は、第2速度検出信号w2から第3トルク電流指令信号i3(又は第3トルク制御入力ib3)までの伝達関数を表し、下記式(10−4)のC33は、第3速度検出信号w3から第3トルク電流指令信号i3(又は第3トルク制御入力ib3)までの伝達関数を表す。
Figure 0006390734
なお図5の処理では、各伝達関数を推定するにあたり、第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの応答を測定する必要はない。このため、実施例2の入出力特性方法を行うにあたっては、実施例1と同様に供試体Wの第1軸S1には第1動力計21を接続せずに、実際のエンジンを接続してもよい。
以上のような実施例2の入出力特性推定方法によれば、S23〜S25の処理では第2動力計を加振トルク入力d2によって加振制御したときにおける入力d2に対する周波数応答(i2d2,w2d2等)を測定し、S27〜S29の処理では第3動力計を加振トルク入力d3によって加振制御したときにおける入力d3に対する周波数応答(i2d3,w2d3等)を測定する。そしてS31の処理では、これら加振制御によって測定された複数の周波数応答を用いることによって、第2及び第3動力計の速度を制御する速度制御装置における入力信号(w2又はw3)から出力信号(i2又はi3)までの伝達関数を推定する。このように実施例2の入出力特性推定方法では、第2動力計を入力d2で加振制御したときの周波数応答と、これとは別の第3動力計を入力d3で加振制御したときの周波数応答とを組み合わせて速度制御装置の入出力特性を表す伝達関数を推定することにより、速度制御装置を実際に稼働させた状態でその伝達関数を精度良く推定することができる。なお、実際の速度制御装置は、様々な制御回路を組み合わせて構成されていることから、特定の制御回路のみを稼働させてその入出力特性を推定することが困難である場合や、時間がかかったりする場合がある。実施例2の入出力特性推定方法では、速度制御装置を実際に稼働させた状態でその入出力特性を推定できるので、容易かつ短い時間でその入出力特性を推定できる。
次に、実施例3の試験システムの入出力特性推定方法について説明する。実施例3の入出力推定装置では、上記式(1)〜(3)に示す全ての伝達関数を推定する。
図6A及び図6Bは、実施例3の入出力特性推定方法によって入出力特性を推定する具体的な演算手順を示すフローチャートである。
なお、S51〜S62の処理は、図3のS1〜S12の処理と同じであり、S63の処理は、図5のS31の処理と同じであるので、詳細な説明は省略する。
S64では、動力計制御装置は、ベーストルク指令信号、平均速度指令信号及び差速度指令信号をS52の動作点で維持したまま、所定の加振周波数で変動する第1加振トルク入力d1を生成しこれをベーストルク指令信号ib1に重畳し、第1トルク電流指令信号i1を振動させる。なおこの際、他の加振トルク入力d2,d3は何れも0とする。
S65では、推定装置は、第1加振トルク入力d1と、第1軸トルク検出信号t1と、第1速度検出信号w1と、第2軸トルク検出信号t2と、第2速度検出信号w2と、第3軸トルク検出信号t3と、第3速度検出信号w3と、を測定する。
S66では、推定装置は、S65で測定した第1加振トルク入力d1と、他の出力信号t1,w1,t2,w2,t3,w3との比を算出することにより、下記式(11−1)〜(11−6)に示すように、6つの周波数応答t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1を測定する。ここでt1d1は、第1動力計21に入力される第1加振トルク入力d1に対する第1軸トルク検出信号t1の周波数応答を表し、w1d1は入力d1に対する第1速度検出信号w1の周波数応答を表し、t2d1は入力d1に対する第2軸トルク検出信号t2の周波数応答を表し、w2d1は入力d1に対する第2速度検出信号w2の周波数応答を表し、t3d1は入力d1に対する第3軸トルク検出信号t3の周波数応答を表し、w3d1は入力d1に対する第3速度検出信号w3の周波数応答を表す。
Figure 0006390734
S67では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で6つの周波数応答t1d1等の測定が完了したか否かを判定する。S67の判定がNOである場合には、S64に戻り第1加振トルク入力d1の加振周波数を変更してS65〜S66の処理を再度実行する。S67の判定がYESである場合には、S68に移る。
S68では、推定装置は、S66で測定された6組の周波数応答t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1と、第2動力計に対する加振制御(S53〜S55参照)及び第3動力計に対する加振制御(S57〜S59参照)によって測定された周波数応答に基づいて算出された12組の伝達関数(S61〜S63参照)と、を用いることにより、5組の伝達関数Gt1_i1,Gt1_i2,Gt1_i3,Gt2_i1,Gt3_i1を算出する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(12−1)〜(12−5)に、S66において測定された第1加振トルク入力d1に対する周波数応答t1d1等と、S55及びS59において測定された加振トルク入力d2,d3に対する周波数応答t1d2等と、これら周波数応答t1d2等に基づいてS61〜S63において算出された伝達関数Gw2_i2,C22等と、を入力することにより、伝達関数Gt1_i1等を算出する。
Figure 0006390734
S69では、推定装置は、S66で測定された6組の周波数応答t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1と、第2動力計に対する加振制御(S53〜S55参照)及び第3動力計に対する加振制御(S57〜S59参照)によって測定された周波数応答に基づいて算出された12組の伝達関数(S61〜S63参照)と、を用いることにより、5組の伝達関数Gw1_i1,Gw1_i2,Gw1_i3,Gw2_i1,Gw3_i1を算出し、この処理を終了する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(13−1)〜(13−5)に、S66において測定された第1加振トルク入力d1に対する周波数応答t1d1等と、S55及びS59において測定された加振トルク入力d2,d3に対する周波数応答t1d2等と、これら周波数応答t1d2等に基づいてS61〜S63において算出された伝達関数Gw2_i2,C22等と、を入力することにより、伝達関数Gw1_i1等を算出する。
Figure 0006390734
図7A〜図7Jは、それぞれ実施例3の入出力特性推定方法による推定結果を示す図である。より具体的には、図7Aは式(12−1)によって推定された伝達関数Gt1_i1のボード線図を示し、図7Bは式(12−4)によって推定された伝達関数Gt2_i1のボード線図を示し、図7Cは式(12−5)によって推定された伝達関数Gt3_i1のボード線図を示し、図7Dは式(13−1)によって推定された伝達関数Gw1_i1のボード線図を示し、図7Eは式(13−4)によって推定された伝達関数Gw2_i1のボード線図を示し、図7Fは式(13−5)によって推定された伝達関数Gw3_i1のボード線図を示し、図7Gは式(12−2)によって推定された伝達関数Gt1_i2のボード線図を示し、図7Hは式(12−3)によって推定された伝達関数Gt1_i3のボード線図を示し、図7Iは式(13−2)によって推定された伝達関数Gw1_i2のボード線図を示し、図7Jは式(13−3)によって推定された伝達関数Gw1_i3のボード線図を示す。また各図において、細実線は真の機械特性を示し、破線は実施例1の入出力特性推定方法による推定結果を示す。
また各図における太実線は、それぞれ従来の入出力特性推定方法による推定結果を示す。より具体的には、図7Aの太実線は第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの第1軸トルク検出信号t1の応答(すなわち、式(11−1)のt1d1)であり、図7Bの太実線は第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの第2軸トルク検出信号t2の応答(すなわち、式(11−3)のt2d1)であり、図7Cの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第1軸トルク検出信号t1の応答(すなわち、式(11−5)のt3d1)であり、図7Dの太実線は第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの第1速度検出信号w1の応答(すなわち、式(11−2)のw1d1)であり、図7Eの太実線は第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの第2速度検出信号w2の応答(すなわち、式(11−4)のw2d1)であり、図7Fの太実線は第1動力計に加振トルク入力d1を入力したときの第3速度検出信号w3の応答(すなわち、式(11−6)のw3d1)であり、図7Gの太実線は第2動力計に加振トルク入力d2を入力したときの第1軸トルク検出信号t1の応答であり、図7Hの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第1軸トルク検出信号t1の応答であり、図7Iの太実線は第2動力計に加振トルク入力d2を入力したときの第1速度検出信号w1の応答であり、図7Jの太実線は第3動力計に加振トルク入力d3を入力したときの第1速度検出信号w1の応答である。
これら図7A〜図7Jに示すように、従来の入出力特性装置では、速度制御装置の特性を受けてしまい、真の機械特性を得ることができない。これに対し実施例3の入出力特性推定方法では、供試体に接続されている複数の動力計を加振制御したときに得られる複数の応答を組み合わせて1つの伝達関数を推定することにより、図7A〜図7Jに示すように、速度制御装置の特性を除きながら正確に試験システムの入出力特性を推定することができる。
S…試験システム
W…供試体
S1…第1軸
S2…第2軸
S3…第3軸
21…第1動力計
22…第2動力計
23…第3動力計
51…第1回転速度検出器
52…第2回転速度検出器
53…第3回転速度検出器
61…第1軸トルク検出器
62…第2軸トルク検出器
63…第3軸トルク検出器
7…動力計制御装置
72…加振トルク生成部
73…速度制御装置
8…推定装置

Claims (12)

  1. 第1軸及び当該第1軸と動力伝達可能に接続された第2軸及び第3軸を備える供試体と、
    前記第2軸に連結された第2電動機と、
    前記第3軸に連結された第3電動機と、
    前記第2軸又は前記第2電動機の状態を検出し第2状態検出信号を発生する第2状態検出手段と、
    前記第3軸又は前記第3電動機の状態を検出し第3状態検出信号を発生する第3状態検出手段と、
    所定の入力信号に基づいて、前記第2電動機の回転速度を制御するための前記第2電動機への第2トルク制御入力と、前記第3電動機の回転速度を制御するための前記第3電動機への第3トルク制御入力と、を生成する速度制御装置と、
    所定の周波数で変化する加振入力を発生する加振入力発生手段と、を備える試験システムの入出力特性推定方法であって、
    前記第2トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第2入力として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力を第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第1加振測定工程と、
    前記第2トルク制御入力を第2入力として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第2加振測定工程と、
    前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記第2又は第3入力から前記第2又は第3状態検出信号までの伝達関数を推定する機械特性推定工程と、を備えることを特徴とする試験システムの入出力特性推定方法。
  2. 前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、
    前記第3状態検出手段は、前記第3軸のトルクを検出し第3トルク検出信号を発生する第3トルク検出器と、前記第3電動機の回転速度を検出し第3速度信号を発生する第3回転速度検出器と、を備え、
    前記速度制御装置は、前記第2及び第3速度信号に基づいて、前記第2及び第3トルク制御入力を生成し、
    前記第1加振測定工程では、前記第2トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3入力の少なくとも何れかの応答を測定し、
    前記第2加振測定工程では、前記第3トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3入力の少なくとも何れかの応答を測定し、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第2若しくは第3入力から前記第2若しくは第3トルク検出信号又は前記第2若しくは第3速度信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項1に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  3. 前記第1加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2トルク検出信号、及び前記第3トルク検出信号の応答を測定し、
    前記第2加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2トルク検出信号、及び前記第3トルク検出信号の応答を測定し、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び前記第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第2又は第3入力から前記第2又は第3トルク検出信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項2に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  4. 前記第1加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2速度信号、及び前記第3速度信号の応答を測定し、
    前記第2加振測定工程では、前記加振入力に対する前記第2入力、前記第3入力、前記第2速度信号、及び前記第3速度信号の応答を測定し、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び前記第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第2又は第3入力から前記第2又は第3速度信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項2に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  5. 前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記速度制御装置における前記入力信号から前記第2又は第3入力までの伝達関数を推定する制御回路特性推定工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  6. 前記試験システムは、
    前記第1軸に連結された第1電動機と、
    前記第1軸又は前記第1電動機の状態を検出し第1状態検出信号を発生する第1状態検出手段と、をさらに備え、
    前記入出力特性推定方法は、
    所定の基準入力に前記加振入力を重畳したものを第1入力として前記第1電動機に入力しかつ前記第2及び第3トルク制御入力をそれぞれ第2及び第3入力として前記第2及び第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第3加振測定工程をさらに備え、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程の何れか又は両方において測定された応答と前記第3加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記第1入力から前記第1、第2若しくは第3状態検出信号までの伝達関数又は前記第2若しくは第3入力から前記第1状態検出信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項1に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  7. 第1軸及び当該第1軸と動力伝達可能に接続された第2軸及び第3軸を備える供試体と、
    前記第2軸に連結された第2電動機と、
    前記第3軸に連結された第3電動機と、
    前記第2軸又は前記第2電動機の状態を検出し第2状態検出信号を発生する第2状態検出手段と、
    前記第3軸又は前記第3電動機の状態を検出し第3状態検出信号を発生する第3状態検出手段と、
    所定の入力信号に基づいて、前記第2電動機の回転速度を制御するための前記第2電動機への第2トルク制御入力と、前記第3電動機の回転速度を制御するための前記第3電動機への第3トルク制御入力と、を生成する速度制御装置と、
    所定の周波数で変化する加振入力を発生する加振入力発生手段と、を備える試験システムの入出力特性推定方法であって、
    前記第2トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第2入力として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力を第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第1加振測定工程と、
    前記第2トルク制御入力を第2入力として前記第2電動機に入力しかつ前記第3トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第3入力として前記第3電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第2加振測定工程と、
    前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記速度制御装置における前記入力信号から前記第2又は第3入力までの伝達関数を推定する制御回路特性推定工程と、を備えることを特徴とする試験システムの入出力特性推定方法。
  8. 前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、
    前記第3状態検出手段は、前記第3軸のトルクを検出し第3トルク検出信号を発生する第3トルク検出器と、前記第3電動機の回転速度を検出し第3速度信号を発生する第3回転速度検出器と、を備え、
    前記速度制御装置は、前記第2及び第3速度信号に基づいて、前記第2及び第3トルク制御入力を生成し、
    前記第1加振測定工程では、前記第2トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3速度信号の応答を測定し、
    前記第2加振測定工程では、前記第3トルク制御入力に重畳した加振入力に対する前記第2及び第3速度信号の応答を測定し、
    前記制御回路特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記速度制御装置における前記第2又は第3速度信号から前記第2又は第3入力までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項7に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  9. 第1軸及び当該第1軸と動力伝達可能に接続された第2軸を備える供試体と、
    前記第1軸に連結された第1電動機と、
    前記第2軸に連結された第2電動機と、
    前記第1軸又は前記第1電動機の状態を検出し第1状態検出信号を発生する第1状態検出手段と、
    前記第2軸又は前記第2電動機の状態を検出し第2状態検出信号を発生する第2状態検出手段と、
    所定の入力信号に基づいて、前記第2電動機の回転速度を制御するための前記第2電動機への第2トルク制御入力を生成する速度制御装置と、
    所定の周波数で変化する加振入力を発生する加振入力発生手段と、を備える試験システムの入出力特性推定方法であって、
    所定の基準入力に前記加振入力を重畳したものを第1入力として前記第1電動機に入力しかつ前記第2トルク制御入力を第2入力として前記第2電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第1加振測定工程と、
    前記基準入力を第1入力として前記第1電動機に入力しかつ前記第2トルク制御入力に前記加振入力を重畳したものを第2入力として前記第2電動機に入力し、当該加振入力に対する応答を測定する第2加振測定工程と、
    前記第1加振測定工程において測定された応答と前記第2加振測定工程において測定された応答とを用いることによって、前記第1入力から前記第1又は第2状態検出信号までの伝達関数を推定する機械特性推定工程と、を備えることを特徴とする試験システムの入出力特性推定方法。
  10. 前記第1状態検出手段は、前記第1軸のトルクを検出し第1トルク検出信号を発生する第1トルク検出器と、前記第1電動機の回転速度を検出し第1速度信号を発生する第1回転速度検出器と、を備え、
    前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、
    前記第1加振測定工程では、前記基準入力に重畳した加振入力に対する前記第2速度信号及び前記第1トルク検出信号の応答を測定し、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第1入力から前記第1トルク検出信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項9に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  11. 前記第1加振測定工程では、前記基準入力に重畳した加振入力に対する前記第2速度信号並びに前記第1及び第2トルク検出信号の応答を測定し、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第1入力から前記第1トルク検出信号までの伝達関数及び前記第1入力から前記第2トルク検出信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項10に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
  12. 前記第1状態検出手段は、前記第1軸のトルクを検出し第1トルク検出信号を発生する第1トルク検出器と、前記第1電動機の回転速度を検出し第1速度信号を発生する第1回転速度検出器と、を備え、
    前記第2状態検出手段は、前記第2軸のトルクを検出し第2トルク検出信号を発生する第2トルク検出器と、前記第2電動機の回転速度を検出し第2速度信号を発生する第2回転速度検出器と、を備え、
    前記第1加振測定工程では、前記基準入力に重畳した加振入力に対する前記第1及び第2速度信号の応答を測定し、
    前記機械特性推定工程では、前記第1及び第2加振測定工程において測定された応答を用いることによって、前記第1入力から前記第1速度信号までの伝達関数及び前記第1入力から前記第2速度信号までの伝達関数を推定することを特徴とする請求項9に記載の試験システムの入出力特性推定方法。
JP2017045875A 2017-03-10 2017-03-10 試験システムの入出力特性推定方法 Active JP6390734B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017045875A JP6390734B1 (ja) 2017-03-10 2017-03-10 試験システムの入出力特性推定方法
KR1020197024470A KR102069654B1 (ko) 2017-03-10 2018-03-09 시험 시스템의 입출력 특성 추정 방법
US16/492,843 US11029233B2 (en) 2017-03-10 2018-03-09 Input/output characteristic estimation method for drivetrain testing system
PCT/JP2018/009256 WO2018164266A1 (ja) 2017-03-10 2018-03-09 試験システムの入出力特性推定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017045875A JP6390734B1 (ja) 2017-03-10 2017-03-10 試験システムの入出力特性推定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6390734B1 true JP6390734B1 (ja) 2018-09-19
JP2018151183A JP2018151183A (ja) 2018-09-27

Family

ID=63448815

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017045875A Active JP6390734B1 (ja) 2017-03-10 2017-03-10 試験システムの入出力特性推定方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11029233B2 (ja)
JP (1) JP6390734B1 (ja)
KR (1) KR102069654B1 (ja)
WO (1) WO2018164266A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6493578B1 (ja) 2018-02-08 2019-04-03 株式会社明電舎 試験システムの機械特性推定方法及び機械特性推定装置
JP7018246B2 (ja) * 2018-08-10 2022-02-10 株式会社大一商会 遊技機
JP7018243B2 (ja) * 2018-08-10 2022-02-10 株式会社大一商会 遊技機
JP7018242B2 (ja) * 2018-08-10 2022-02-10 株式会社大一商会 遊技機
JP7018241B2 (ja) * 2018-08-10 2022-02-10 株式会社大一商会 遊技機
JP7018244B2 (ja) * 2018-08-10 2022-02-10 株式会社大一商会 遊技機
JP7018245B2 (ja) * 2018-08-10 2022-02-10 株式会社大一商会 遊技機
CN112378674A (zh) * 2020-09-29 2021-02-19 盛瑞传动股份有限公司 一种车辆测试系统及控制方法
KR102441955B1 (ko) * 2020-10-13 2022-09-08 주식회사 피티엠 전기차용 감속기 실차 조건 테스트장치

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960006313B1 (ko) * 1988-10-25 1996-05-13 가부시끼가이샤 메이덴샤 자동 변속기용 구동 시험 장치
JPH05215643A (ja) * 1992-02-05 1993-08-24 Hitachi Ltd 電動機駆動試験装置
KR20050112290A (ko) * 2004-05-25 2005-11-30 현대자동차주식회사 파워 트레인 시험을 통한 실차 소음 예측방법
JP4788543B2 (ja) * 2006-09-19 2011-10-05 株式会社明電舎 エンジンベンチシステムのパラメータ推定装置
JP5344067B1 (ja) * 2012-06-13 2013-11-20 株式会社明電舎 動力計システム
KR101408566B1 (ko) 2013-01-02 2014-06-17 (주)유메카 토크 검출 장치
JP5673727B2 (ja) * 2013-04-26 2015-02-18 株式会社明電舎 トルク指令生成装置
JP5776731B2 (ja) * 2013-06-19 2015-09-09 株式会社明電舎 ドライブトレインの試験システム
KR101716250B1 (ko) * 2014-03-11 2017-03-15 메이덴샤 코포레이션 구동 트레인의 시험 시스템
JP6217797B1 (ja) * 2016-06-22 2017-10-25 株式会社明電舎 共振抑制制御回路及びこれを用いた試験システム並びに共振抑制制御回路の設計方法
JP6465164B2 (ja) * 2017-06-20 2019-02-06 株式会社明電舎 機械特性推定方法
JP6390774B1 (ja) * 2017-09-13 2018-09-19 株式会社明電舎 動力計制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
US11029233B2 (en) 2021-06-08
JP2018151183A (ja) 2018-09-27
WO2018164266A1 (ja) 2018-09-13
KR102069654B1 (ko) 2020-01-28
KR20190101490A (ko) 2019-08-30
US20200264072A1 (en) 2020-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6390734B1 (ja) 試験システムの入出力特性推定方法
US10421483B2 (en) Input/output device and steering measurement device
JP3775284B2 (ja) エンジンベンチシステムおよびエンジン特性の測定方法
KR102090164B1 (ko) 기계 특성 추정 방법
US20130158942A1 (en) Apparatus and method for diagnosing fault of multi-sensor of motor
JP2017090195A (ja) ダイナモメータシステムのダイナモ制御装置及びそのエンジン始動方法
JP4788543B2 (ja) エンジンベンチシステムのパラメータ推定装置
JP4645231B2 (ja) 動力伝達系の試験装置とその制御方法
JP4655677B2 (ja) 動力伝達系の試験装置とその制御方法
KR102431573B1 (ko) 시험 시스템의 기계 특성 추정 방법 및 기계 특성 추정 장치
JP4019710B2 (ja) エンジンベンチシステム
JP4045860B2 (ja) 動力伝達系の試験装置とその制御方法
JP4026310B2 (ja) エンジンベンチシステムのエンジントルク推定方法
JP2003207421A (ja) エンジンベンチシステム
JP4019711B2 (ja) エンジンベンチシステムのシャフトばね定数計測方法
JP2003061379A (ja) モータ制御装置の周波数特性演算装置
JP2008286613A (ja) 電気慣性制御応答の評価方法
JP4946495B2 (ja) 動力計測システムの電気慣性制御装置
JP2009145364A (ja) 動力伝達系の試験装置とその制御方法
JP2005180956A (ja) 動力伝達系の試験装置とその制御方法
JP2003207420A (ja) エンジンベンチシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180703

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180703

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180712

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6390734

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150