JP6465164B2 - 機械特性推定方法 - Google Patents
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Description
本発明は、特性推定方法に関する。より詳しくは、3つの軸と変速機構とを備える供試体の機械特性パラメータの値を推定する機械特性推定方法に関する。
ドライブトレインとは、エンジンで発生したエネルギーを駆動輪に伝達するための複数の装置の総称をいい、エンジン、クラッチ、変速機、プロペラシャフト、デファレンシャルギヤ、及びドライブシャフト等で構成される。このようなドライブトレインベンチシステムは、このようなドライブトレインを供試体として、その負荷試験を行うものである。ドライブトレインベンチシステムでは、供試体の入力軸に接続した第1動力計によってエンジンを模擬し、供試体の左右のドライブシャフトに接続した第2及び第3動力計によって車体慣性等を模擬することにより、供試体の負荷試験等を行う。
このようなドライブトレインベンチシステムにおいて精度良く負荷試験を行うためには、供試体の慣性モーメントや剛性等の値を精度良く推定しておき、推定したこれら機械特性パラメータの値を第1〜第3動力計の制御に用いる必要がある。また特許文献1や特許文献2には、供試体の慣性モーメントや剛性等を推定する技術が示されている。
例えば特許文献1には、エンジンに動力計を接続したエンジンベンチシステムにおいて、エンジンベンチシステムを2慣性系とみなし、この2慣性系の2つの慣性モーメントとばね剛性とを推定する技術が示されている。一方ドライブトレインベンチシステムでは、ドライブトレインの3つの軸に対しそれぞれ動力計が接続されていることから、ドライブトレインシステムを特許文献1のように2慣性系で近似することは妥当でない。このため特許文献1の技術を適用して、供試体であるドライブトレインの機械特性パラメータを推定することは困難である。
また特許文献2には、非線形計画法を利用して多慣性系の慣性モーメントや軸のばね剛性等を推定する技術が示されている。特許文献2に記載の技術は、多慣性系に一般化された技術であるため、この技術を利用してドライブトレインの機械特性パラメータを推定することは可能である。しかしながらドライブトレインには上記のように変速機やデファレンシャルギヤ等の変速機構が含まれているが、特許文献2の技術ではこのような変速機構の存在については十分に考慮されていない。
ドライブトレインの周波数特性は、一般的には変速機構におけるギヤ比によって変化する。このため特許文献2の技術では、ドライブトレインのギヤ比によって機械特性パラメータの推定結果も変わってしまうおそれがある。すなわち、特許文献2の技術によれば、変速機構のギヤ比ごとに機械特性パラメータの推定結果が得られるが、各ギヤ比で得られた推定結果が同一の値になる保証がなく、利便性が低い。
本発明は、3つの軸と変速機構とを備える供試体の機械特性パラメータの値を、変速機構のギヤ比によらずに推定できる機械特性推定方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の機械特性推定方法(例えば、後述の図6の機械特性推定方法)は、第1軸(例えば、後述の第1軸S1)及び当該第1軸と変速機構(例えば、後述の変速機TM1及びデファレンシャルギヤTM2)を介して動力伝達可能に接続された第2軸(例えば、後述の第2軸S2)及び第3軸(例えば、後述の第3軸S3)を備える供試体(例えば、後述の供試体W)において、当該供試体に含まれるばね要素の特性を特徴付ける機械特性パラメータの値を推定する方法であって、前記変速機構のギヤ比が第1ギヤ比(例えば、後述の第1ギヤ比gL)に設定された状態における前記供試体の共振周波数(例えば、後述の共振周波数ωL)を測定する第1測定工程(例えば、後述の図6のS21の処理)と、前記変速機構のギヤ比が前記第1ギヤ比と異なる第2ギヤ比(例えば、後述の第2ギヤ比gH)に設定された状態における前記供試体の共振周波数(例えば、後述の共振周波数ωH)を測定する第2測定工程(例えば、後述の図6のS22の処理)と、前記第1測定工程で得られた共振周波数と、前記第2測定工程で得られた共振周波数と、前記第1ギヤ比と、前記第2ギヤ比と、を用いて前記機械特性パラメータの推定値を算出する推定工程(例えば、後述の図6のS23の処理)と、を備える。
(2)この場合、前記第1軸には第1電動機(例えば、後述の第1動力計21)が連結され、前記第2軸には第2電動機(例えば、後述の第2動力計22)が連結され、前記第3軸には第3電動機(例えば、後述の第3動力計23)が連結され、前記第1及び第2測定工程では、前記第1電動機、前記第2電動機、及び前記第3電動機の何れか1つへのトルク電流指令信号(例えば、後述のトルク電流指令信号i1,i2,i3)を入力とし、前記第1軸の軸トルク(例えば、後述の第1軸トルク検出信号t1)、前記第2軸の軸トルク(例えば、後述の第2軸トルク検出信号t2)、前記第3軸の軸トルク(例えば、後述の第3軸トルク検出信号t3)、前記第1電動機の角速度(例えば、後述の第1角速度検出信号w1)、前記第2電動機の角速度(例えば、後述の第2角速度検出信号w2)、及び前記第3電動機の角速度(例えば、後述の第3角速度検出信号w3)の何れか1つを出力とし、前記入力から前記出力への周波数応答を測定することによって前記共振周波数を測定することが好ましい。
(3)この場合、前記供試体に前記第1、第2、及び第3電動機を接続して構成される機械系は、前記第1電動機の慣性モーメントを有する第1慣性体と、前記第2電動機の慣性モーメントを有する第2慣性体と、前記第3電動機の慣性モーメントを有する第3慣性体と、1つの入力部と2つの出力部との間において前記ギヤ比で変速する変速要素と、所定の第1ばね剛性を有しかつ前記第1慣性体と前記入力部とを接続する第1軸体と、第2慣性モーメント及び第2ばね剛性を有しかつ前記2つの出力部の一方と前記第2慣性体とを接続する第2軸体と、第3慣性モーメント及び第3ばね剛性を有しかつ前記第2つの出力部の他方と前記第3慣性体とを接続する第3軸体と、を備える5慣性系モデルでモデル化され、前記推定工程では、前記第1、第2、及び第3ばね剛性の何れかを前記機械特性パラメータとし、その推定値を算出することが好ましい。
(4)この場合、前記第1ギヤ比は前記変速機構で設定可能なギヤ比の最小ギヤ比及び最大ギヤ比の何れか一方であり、前記第2ギヤ比は前記最小ギヤ比及び前記最大ギヤ比の何れか他方であることが好ましい。
(1)本発明の第1測定工程では、3つの軸と変速機構とを備える供試体において、変速機構のギヤ比が第1ギヤ比に設定された状態における供試体の共振周波数を測定し、第2測定工程では、変速機構のギヤ比が第1ギヤ比と異なる第2ギヤ比に設定された状態における供試体の共振周波数を測定し、推定工程では、これら2つの工程で測定した共振周波数と、第1ギヤ比と、第2ギヤ比と、を用いることによって機械特性パラメータの推定値を算出する。このように本発明では、異なる2つのギヤ比の下で測定した共振周波数を用いて機械特性パラメータの推定値を算出することにより、変速機構のギヤ比によらず機械特性パラメータの値を推定することができる。また本発明によれば、機械特性パラメータの値を推定するためには異なる2つのギヤ比の下で共振周波数を測定すればよいため、簡便である。
(2)本発明の第1及び第2測定工程では、第1〜第3電動機の何れか1つへのトルク電流指令信号を入力とし、第1〜第3軸の軸トルク及び第1〜第3電動機の角速度の何れか1つを出力とし、この入力から出力への周波数応答を測定することによって共振周波数を測定する。これにより、各ギヤ比の下で容易に共振周波数を測定でき、ひいては供試体の機械特性パラメータも容易に推定できる。
(3)本発明では、供試体と上記第1〜第3電動機で構成される機械系を、第1〜第3慣性体と、変速要素と、第1〜第3軸体とで構成される5慣性系モデルでモデル化し、推定工程では、第1〜第3軸体の何れかのばね剛性を機械特性パラメータとし、その推定値を算出する。3つの軸と変速機とを備える供試体に3つの電動機を接続して構成される試験システムは、上記のような5慣性系モデルでモデル化することが妥当であると考えられる。本発明では、このような5慣性系モデルにおける第1〜第3ばね剛性の何れかを機械特性パラメータとし、その推定値を算出する。したがって本発明によれば、推定した機械特性パラメータの値を用いて上記のような5慣性系モデルに基づく制御の精度を向上できる。
(4)本発明の第1及び第2測定工程では、それぞれ変速機構で設定可能な最小ギヤ比及び最大ギヤ比のもとで共振周波数を測定し、これを機械特性パラメータの推定値の算出に用いる。これにより、近いギヤ比の下で測定された共振周波数を用いて推定値を算出した場合と比較して、機械特性パラメータの推定精度を向上できる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る機械特性推定方法が適用された試験システムSの構成を示す図である。試験システムSは、所謂ドライブトレインベンチシステムと呼称されるものであり、車両のドライブトレインを供試体Wとし、この供試体Wの性能を評価する。機械特性推定方法は、試験システムSを用いて供試体Wの機械特性パラメータの値を推定する方法である。
図1は、本実施形態に係る機械特性推定方法が適用された試験システムSの構成を示す図である。試験システムSは、所謂ドライブトレインベンチシステムと呼称されるものであり、車両のドライブトレインを供試体Wとし、この供試体Wの性能を評価する。機械特性推定方法は、試験システムSを用いて供試体Wの機械特性パラメータの値を推定する方法である。
供試体Wは、完成車両では図示しないエンジンが接続される第1軸S1と、完成車両では左右駆動輪が接続される左右ドライブシャフトである第2軸S2及び第3軸S3と、第1軸S1と第2軸S2及び第3軸S3とを動力伝達可能に接続する変速機ユニットTMと、を備える。変速機ユニットTMは、第1軸S1の出力を変速する変速機TM1と、変速機TM1によって変速された第1軸S1の出力をさらに変速し第2軸S2及び第3軸S3に伝達するデファレンシャルギヤTM2と、を備える。以下では、変速機TM1のギヤ比を変速ギヤ比gaといい、デファレンシャルギヤTM2のギヤ比を以下では最終ギヤ比gbという。ここで変速ギヤ比gaは、最小変速ギヤ比gaLから最大変速ギヤ比gaHの間で変更可能である。また最終ギヤ比gbは固定値である。また以下では、変速機TM1とデファレンシャルギヤTM2とを組み合わせて構成される供試体W全体での第1軸S1と第2軸S2又は第3軸S3との間のギヤ比をトータルのギヤ比g(ga×gb)という。
試験システムSは、供試体Wと、供試体Wに連結された第1動力計21、第2動力計22、及び第3動力計23と、各動力計21〜23に電力を供給する第1インバータ31、第2インバータ32、及び第3インバータ33と、各動力計21〜23における軸の角速度を検出する第1角速度検出器51、第2角速度検出器52、及び第3角速度検出器53と、各動力計21〜23における軸トルクを検出する第1軸トルク検出器61、第2軸トルク検出器62、及び第3軸トルク検出器63と、各インバータ31〜33へトルク電流指令信号を入力する動力計制御装置7と、試験システムSにおける所定の入力から所定の出力までの入出力特性や供試体Wを特徴付ける機械特性パラメータの値等を推定する推定装置8と、を備える。
第1動力計21の出力軸は、供試体Wの第1軸S1と同軸に連結されている。第2動力計22の出力軸は、供試体Wの第2軸S2と同軸に連結されている。第3動力計23の出力軸は、供試体Wの第3軸S3と同軸に連結されている。
第1角速度検出器51は、第1動力計21の出力軸の単位時間当たりの回転角度である第1角速度を検出し、この第1角速度に応じた第1角速度検出信号w1を発生する。第2角速度検出器52は、第2動力計22の出力軸の単位時間当たりの回転角度である第2角速度を検出し、この第2角速度に応じた第2角速度検出信号w2を発生する。第3角速度検出器53は、第3動力計23の出力軸の単位時間当たりの回転角度である第3角速度を検出し、この第3角速度に応じた第3角速度検出信号w3を発生する。
第1軸トルク検出器61は、第1軸S1に発生する捩れトルク(以下、「第1軸トルク」という)を検出し、この第1軸トルクに応じた第1軸トルク検出信号t1を発生する。第2軸トルク検出器62は、第2軸S2に発生する捩れトルク(以下、「第2軸トルク」という)を検出し、この第2軸トルクに応じた第2軸トルク検出信号t2を発生する。第3軸トルク検出器63は、第3軸S3に発生する捩れトルク(以下、「第3軸トルク」という)を検出し、この第3軸トルクに応じた第3軸トルク検出信号t3を発生する。
動力計制御装置7は、角速度検出信号w1〜w3と、軸トルク検出信号t1〜t3と、所定の指令信号とを用いることによって、第1動力計21に対するトルク電流指令信号である第1トルク電流指令信号i1と、第2動力計22に対するトルク電流指令信号である第2トルク電流指令信号i2と、第3動力計23に対するトルク電流指令信号である第3トルク電流指令信号i3と、を所定のアルゴリズムに基づいて生成し、各信号i1〜i3を各インバータ31〜33へ入力する。第1インバータ31は、第1トルク電流指令信号i1に応じた電力を第1動力計21に供給する。第2インバータ32は、第2トルク電流指令信号i2に応じた電力を第2動力計22に供給する。第3インバータ33は、第3トルク電流指令信号i3に応じた電力を第3動力計23に供給する。
推定装置8は、上述の動力計制御装置7による各動力計21〜23の制御下において、角速度検出信号w1〜w3と、軸トルク検出信号t1〜t3と、トルク電流指令信号i1〜i3と、を用いることによって、試験システムSにおける所定の入力信号から所定の出力信号までの入出力特性や供試体Wの機械特性パラメータの値を推定する。以下、試験システムSを用いて実現できる入出力特性推定方法と機械特性推定方法とを順に説明する。
<入出力特性推定方法>
図2は、動力計制御装置7の制御回路の構成を示す図である。より具体的には、図2には、動力計制御装置7に構成される制御回路のうち、推定装置8を用いて試験システムSの入出力特性を推定する際に用いられる部分のみを図示する。
図2は、動力計制御装置7の制御回路の構成を示す図である。より具体的には、図2には、動力計制御装置7に構成される制御回路のうち、推定装置8を用いて試験システムSの入出力特性を推定する際に用いられる部分のみを図示する。
ベーストルク生成部71は、時間変化しない一定の大きさのベーストルク指令信号ib1を生成する。加振トルク生成部72は、所定の要求に応じて、0を中心とした所定の幅内で所定の加振周波数の下でランダムに変動する第1加振トルク入力d1、第2加振トルク入力d2、及び第3加振トルク入力d3を生成する。
第1指令信号生成部74は、第1加振トルク入力d1が生成されていない場合には第1ベーストルク指令信号ib1を第1トルク電流指令信号i1として出力し、第1加振トルク入力d1が生成されている場合にはこの入力d1をベーストルク指令信号ib1に重畳したものを第1トルク電流指令信号i1として出力する。
速度制御装置73は、所定の指令信号と第2角速度検出信号w2と第3角速度検出信号w3とを用いることによって、第2角速度及び第3角速度を所定の目標へ制御するための第2動力計22への入力である第2トルク制御入力ib2及び第3動力計23への入力である第3トルク制御入力ib3を生成する。より具体的には、速度制御装置73は、第2角速度と第3角速度の平均速度に対する指令信号であって時間変化しないものである平均速度指令信号w_avと第2角速度と第3角速度との差に対する指令信号であって時間変化しないものである差速度指令信号dw(以下では、0とする)とが入力されると、第2角速度検出信号w2と第3角速度検出信号w3の平均((w2+w3)/2)が平均速度指令信号w_avになり、かつ第2角速度検出信号w2と第3角速度検出信号w3の差(w2−w3)が差速度指令信号dwになるように既知のフィードバックアルゴリズムによって第2トルク制御入力ib2及び第3トルク制御入力ib3を生成する。
第2指令信号生成部75は、第2加振トルク入力d2が生成されていない場合には第2トルク制御入力ib2を第2トルク電流指令信号i2として出力し、第2加振トルク入力d2が生成されている場合にはこの入力d2を第2トルク制御入力ib2に重畳したものを第2トルク電流指令信号i2として出力する。
第3指令信号生成部76は、第3加振トルク入力d3が生成されていない場合には第3トルク制御入力ib3を第3トルク電流指令信号i3として出力し、第3加振トルク入力d3が生成されている場合にはこの入力d3を第3トルク制御入力ib3に重畳したものを第3トルク電流指令信号i3として出力する。
以上のように動力計制御装置7は、試験システムSの入出力特性を推定する際には、第1動力計21についてはベーストルク指令信号ib1を用いたトルク電流制御を行いながら、適宜第1加振トルク入力d1を重畳して加振制御を行う。また動力計制御装置7は、試験システムSの入出力特性を推定する際には、第2及び第3動力計22,23については角速度検出信号w2,w3を用いた速度制御を行いながら、適宜加振トルク入力d2,d3を重畳して加振制御を行う。
図1に戻り、推定装置8は、上述のような動力計制御装置7による各動力計21〜23を制御することにより、各トルク電流指令信号i1〜i3から各軸トルク検出信号t1〜t3までの機械特性(以下、これらを「トルク指令−軸トルク特性」ともいう)を表した伝達関数行列Gtiと、各トルク電流指令信号i1〜i3から各角速度検出信号w1〜w3までの機械特性(以下、これらを「トルク指令−角速度特性」ともいう)を表した伝達関数行列Gwiと、各角速度検出信号w2〜w3から各トルク制御入力ib2〜ib3までの速度制御装置73の入出力特性(以下、「制御回路特性」ともいう)を表した伝達関数行列Cと、を推定する。
先ず、トルク指令−軸トルク特性を表した伝達関数行列Gtiは、下記式(1)に示すように合計9個の独立した成分によって構成される3×3の行列によって表される。下記式(1)において、例えば、行列Gtiの第1列目第1行目の成分である伝達関数Gt1_i1は、第1トルク電流指令信号i1に対する第1軸トルク検出信号t1の機械特性を表す。また行列Gtiの第2列目第1行目の成分である伝達関数Gt1_i2は、第2トルク電流指令信号i2に対する第1軸トルク検出信号t1の機械特性を表す。他の成分も同様であり、説明を省略する。
またトルク指令−角速度特性を表した伝達関数行列Gwiは、下記式(2)に示すように合計9個の独立した成分によって構成される3×3の行列によって表される。下記式(2)において、例えば、行列Gwiの第1列目第1行目の成分である伝達関数Gw1_i1は、第1トルク電流指令信号i1に対する第1角速度検出信号w1の機械特性の伝達関数を表す。また行列Gwiの第2列目第1行目の成分である伝達関数Gw1_i2は、第2トルク電流指令信号i2に対する第1角速度検出信号w1の機械特性の伝達関数を表す。他の成分も同様であり、説明を省略する。
また、図2に示すような動力計制御装置7において、その入力である角速度検出信号w1〜w3及び加振トルク入力d1〜d3から、その出力であるトルク電流指令信号i1〜i3までの入出力特性は、3×3の単位行列Iと、速度制御装置73の制御回路特性を表した伝達関数行列Cと、を用いて下記式(3)によって表される。なお推定装置8における演算では、加振トルク入力d1〜d3を用いて加振した時における周波数特性を計測することから、時間変化しないベーストルク指令信号ib1、平均速度指令信号w_av、及び差速度指令信号dwは、下記式(3)に示すように無視することができる。また速度制御装置73では、2つの角速度検出信号w2,w3を入力として2つのトルク制御入力ib2,ib3を生成することから、その伝達関数行列Cは、下記式(3)に示すように実質的に2×2の行列によって表される。下記式(3)において、例えば、行列Cの第2列目第2行目の成分である伝達関数C22は、速度制御装置73における第2角速度検出信号w2に対する第2トルク制御入力ib2の伝達関数を表す。また行列Cの第3列目第2行目の成分である伝達関数C23は、速度制御装置73における第3角速度検出信号w3に対する第2トルク制御入力ib2の伝達関数を表す。他の成分も同様であり、説明を省略する。
次に、以上のような試験システムSを用いた入出力特性推定方法について説明する。
図3A及び図3Bは、入出力特性推定方法の具体的な演算手順を示すフローチャートである。
図3A及び図3Bは、入出力特性推定方法の具体的な演算手順を示すフローチャートである。
S1では、図2に示す動力計制御装置を用いた第1〜第3動力計の制御を開始する。すなわち、第1動力計はベーストルク指令信号ib1を用いたトルク電流制御を行い、第2及び第3動力計は角速度検出信号w2,w3等を用いた速度制御を行う。なお、加振トルク入力d1〜d3は、何れも0とする。
S2では、動力計制御装置は、第1〜第3動力計の動作点を、入出力特性の測定時用に予め定められた動作点に設定する。より具体的には、加振トルク入力d1〜d3を何れも0としたまま、ベーストルク指令信号ib1を予め定められた所定値で一定とし、さらに平均速度指令信号w_avを予め定められた所定値で一定とし、差速度指令信号dwを0とする。
S3では、動力計制御装置は、ベーストルク指令信号、平均速度指令信号及び差速度指令信号をS2の動作点で維持したまま、所定の加振周波数で変動する第2加振トルク入力d2を生成しこれを第2トルク制御入力ib2に重畳し、第2トルク電流指令信号i2を振動させる。なおこの際、他の加振トルク入力d1,d3は何れも0とする。
S4では、推定装置は、第2加振トルク入力d2と、第2トルク電流指令信号i2と、第2軸トルク検出信号t2と、第2角速度検出信号w2と、第3トルク電流指令信号i3と、第3軸トルク検出信号t3と、第3角速度検出信号w3と、を測定する。
S5では、推定装置は、S4で測定した第2加振トルク入力d2と、他の出力信号i2,t2,w2,i3,t3,w3との比を算出することにより、下記式(4−1)〜(4−6)に示すように、6つの周波数応答i2d2,t2d2,w2d2,i3d2,t3d2,w3d2を測定する。ここでi2d2は、第2動力計22に入力される第2加振トルク入力d2に対する第2トルク電流指令信号i2の周波数応答を表し、t2d2は、入力d2に対する第2軸トルク検出信号t2の周波数応答を表し、w2d2は、入力d2に対する第2角速度検出信号w2の周波数応答を表し、i3d2は、入力d2に対する第3トルク電流指令信号i3の周波数応答を表し、t3d2は、入力d2に対する第3軸トルク検出信号t3の周波数応答を表し、w3d2は、入力d2に対する第3角速度検出信号w3の周波数応答を表す。
S6では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で6つの周波数応答i2d2等の測定が完了したか否かを判定する。S6の判定がNOである場合には、S3に戻り第2加振トルク入力d2の加振周波数を変更してS4〜S5の処理を再度実行する。S6の判定がYESである場合には、S7に移る。
S7では、動力計制御装置は、ベーストルク指令信号、平均速度指令信号及び差速度指令信号をS2の動作点で維持したまま、所定の加振周波数で変動する第3加振トルク入力d3を生成し、これを第3トルク制御入力ib3に重畳し、第3トルク電流指令信号i3を振動させる。なおこの際、他の加振トルク入力d1,d2は何れも0とする。
S8では、推定装置は、第3加振トルク入力d3と、第2トルク電流指令信号i2と、第2軸トルク検出信号t2と、第2角速度検出信号w2と、第3トルク電流指令信号i3と、第3軸トルク検出信号t3と、第3角速度検出信号w3と、を測定する。
S9では、推定装置は、S8で測定した第3加振トルク入力d3と、他の出力信号i2,t2,w2,i3,t3,w3との比を算出することにより、下記式(5−1)〜(5−6)に示すように、6つの周波数応答i2d3,t2d3,w2d3,i3d3,t3d3,w3d3を測定する。ここでi2d3は、第3動力計23に入力される第3加振トルク入力d3に対する第2トルク電流指令信号i2の周波数応答を表し、t2d3は入力d3に対する第2軸トルク検出信号t2の周波数応答を表し、w2d3は入力d3に対する第2角速度検出信号w2の周波数応答を表し、i3d3は入力d3に対する第3トルク電流指令信号i3の周波数応答を表し、t3d3は入力d3に対する第3軸トルク検出信号t3の周波数応答を表し、w3d3は入力d3に対する第3角速度検出信号w3の周波数応答を表す。
S10では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で6つの周波数応答i2d3等の測定が完了したか否かを判定する。S10の判定がNOである場合には、S7に戻り第3加振トルク入力d3の加振周波数を変更してS8〜S9の処理を再度実行する。S10の判定がYESである場合には、S11に移る。
S11では、推定装置は、以上の処理によって測定した8組の周波数応答i2d2,t2d2,i2d3,t2d3,i3d2,t3d2,i3d3,t3d3を用いることにより、4組の伝達関数Gt2_i2,Gt2_i3,Gt3_i2,Gt3_i3を算出し、この処理を終了する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(6−1)〜(6−4)に上記周波数応答i2d2等を入力することにより、伝達関数Gt2_i2等を算出する。下記式(6−1)のGt2_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第2軸トルク検出信号t2までの伝達関数を表し、下記式(6−2)のGt2_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第2軸トルク検出信号t2までの伝達関数を表し、下記式(6−3)のGt3_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第3軸トルク検出信号t3までの伝達関数を表し、下記式(6−4)のGt3_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第3軸トルク検出信号t3までの伝達関数を表す。
S12では、推定装置は、以上の処理によって測定した8組の周波数応答i2d2,w2d2,i2d3,w2d3,i3d2,w3d2,i3d3,w3d3を用いることにより、4つの伝達関数Gw2_i2,Gw2_i3,Gw3_i2,Gw3_i3を算出する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(7−1)〜(7−4)に上記周波数応答i2d2等を入力することにより、伝達関数Gw2_i2等を算出する。下記式(7−1)のGw2_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第2角速度検出信号w2までの伝達関数を表し、下記式(7−2)のGw2_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第2角速度検出信号w2までの伝達関数を表し、下記式(7−3)のGw3_i2は、第2トルク電流指令信号i2から第3角速度検出信号w3までの伝達関数を表し、下記式(7−4)のGw3_i3は、第3トルク電流指令信号i3から第3角速度検出信号w3までの伝達関数を表す。
S13では、推定装置は、上記の処理によって測定した8組の周波数応答i2d2,w2d2,i3d2,w3d2,i2d3,w2d3,i3d3,w3d3を用いることにより、4つの伝達関数C22、C23,C32,C33を算出する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(8−1)〜(8−4)に上記周波数応答i2d2等を入力することにより、伝達関数C22等を算出する。下記式(8−1)のC22は、第2角速度検出信号w2から第2トルク電流指令信号i2(又は第2トルク制御入力ib2)までの伝達関数を表し、下記式(8−2)のC23は、第3角速度検出信号w3から第2トルク電流指令信号i2(又は第2トルク制御入力ib2)までの伝達関数を表し、下記式(8−3)のC32は、第2角速度検出信号w2から第3トルク電流指令信号i3(又は第3トルク制御入力ib3)までの伝達関数を表し、下記式(8−4)のC33は、第3角速度検出信号w3から第3トルク電流指令信号i3(又は第3トルク制御入力ib3)までの伝達関数を表す。
S14では、動力計制御装置は、ベーストルク指令信号、平均速度指令信号及び差速度指令信号をS2の動作点で維持したまま、所定の加振周波数で変動する第1加振トルク入力d1を生成しこれをベーストルク指令信号ib1に重畳し、第1トルク電流指令信号i1を振動させる。なおこの際、他の加振トルク入力d2,d3は何れも0とする。
S15では、推定装置は、第1加振トルク入力d1と、第1軸トルク検出信号t1と、第1角速度検出信号w1と、第2軸トルク検出信号t2と、第2角速度検出信号w2と、第3軸トルク検出信号t3と、第3角速度検出信号w3と、を測定する。
S16では、推定装置は、S15で測定した第1加振トルク入力d1と、他の出力信号t1,w1,t2,w2,t3,w3との比を算出することにより、下記式(9−1)〜(9−6)に示すように、6つの周波数応答t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1を測定する。ここでt1d1は、第1動力計21に入力される第1加振トルク入力d1に対する第1軸トルク検出信号t1の周波数応答を表し、w1d1は入力d1に対する第1角速度検出信号w1の周波数応答を表し、t2d1は入力d1に対する第2軸トルク検出信号t2の周波数応答を表し、w2d1は入力d1に対する第2角速度検出信号w2の周波数応答を表し、t3d1は入力d1に対する第3軸トルク検出信号t3の周波数応答を表し、w3d1は入力d1に対する第3角速度検出信号w3の周波数応答を表す。
S17では、推定装置は、予め定められた周波数領域内で6つの周波数応答t1d1等の測定が完了したか否かを判定する。S17の判定がNOである場合には、S14に戻り第1加振トルク入力d1の加振周波数を変更してS15〜S16の処理を再度実行する。S17の判定がYESである場合には、S18に移る。
S18では、推定装置は、S16で測定された6組の周波数応答t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1と、第2動力計に対する加振制御(S3〜S5参照)及び第3動力計に対する加振制御(S7〜S9参照)によって測定された周波数応答に基づいて算出された12組の伝達関数(S11〜S13参照)と、を用いることにより、5組の伝達関数Gt1_i1,Gt1_i2,Gt1_i3,Gt2_i1,Gt3_i1を算出する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(10−1)〜(10−5)に、S66において測定された第1加振トルク入力d1に対する周波数応答t1d1等と、S5及びS9において測定された加振トルク入力d2,d3に対する周波数応答t1d2等と、これら周波数応答t1d2等に基づいてS11〜S13において算出された伝達関数Gw2_i2,C22等と、を入力することにより、伝達関数Gt1_i1等を算出する。
S19では、推定装置は、S66で測定された6組の周波数応答t1d1,w1d1,t2d1,w2d1,t3d1,w3d1と、第2動力計に対する加振制御(S3〜S5参照)及び第3動力計に対する加振制御(S7〜S9参照)によって測定された周波数応答に基づいて算出された12組の伝達関数(S11〜S13参照)と、を用いることにより、5組の伝達関数Gw1_i1,Gw1_i2,Gw1_i3,Gw2_i1,Gw3_i1を算出し、この処理を終了する。より具体的には、上記式(1)〜(3)に基づいて導出される下記式(11−1)〜(11−5)に、S66において測定された第1加振トルク入力d1に対する周波数応答t1d1等と、S5及びS9において測定された加振トルク入力d2,d3に対する周波数応答t1d2等と、これら周波数応答t1d2等に基づいてS11〜S13において算出された伝達関数Gw2_i2,C22等と、を入力することにより、伝達関数Gw1_i1等を算出する。
<機械特性推定方法>
図4は、供試体Wに第1〜第3動力計21〜23を接続して構成される機械系を近似して得られる5慣性系モデルを示す図である。図4に示すように、試験システムSの上記機械系は、第1動力計21の慣性モーメントJ1を有する第1慣性体M1と、第2動力計22の慣性モーメントJ2を有する第2慣性体M2と、第3動力計23の慣性モーメントJ3を有する第3慣性体M3と、1つの入力部と2つの出力部との間において変速ギヤ比gaと最終ギヤ比gbとを掛け合わせたトータルのギヤ比g(=ga×gb)で変速する変速要素M4と、所定のばね剛性K1を有しかつ第1慣性体M1と変速要素M4の入力部とを接続する第1軸体M5と、第2慣性モーメントJc2及びばね剛性K2を有しかつ変速要素M4の出力部の一方と第2慣性体M2とを接続する第2軸体M6と、第3慣性モーメントJc3及びばね剛性K3を有しかつ変速要素M4の出力部の他方と第3慣性体M3とを接続する第3軸体M7と、を備える5慣性系モデルによって近似される。
図4は、供試体Wに第1〜第3動力計21〜23を接続して構成される機械系を近似して得られる5慣性系モデルを示す図である。図4に示すように、試験システムSの上記機械系は、第1動力計21の慣性モーメントJ1を有する第1慣性体M1と、第2動力計22の慣性モーメントJ2を有する第2慣性体M2と、第3動力計23の慣性モーメントJ3を有する第3慣性体M3と、1つの入力部と2つの出力部との間において変速ギヤ比gaと最終ギヤ比gbとを掛け合わせたトータルのギヤ比g(=ga×gb)で変速する変速要素M4と、所定のばね剛性K1を有しかつ第1慣性体M1と変速要素M4の入力部とを接続する第1軸体M5と、第2慣性モーメントJc2及びばね剛性K2を有しかつ変速要素M4の出力部の一方と第2慣性体M2とを接続する第2軸体M6と、第3慣性モーメントJc3及びばね剛性K3を有しかつ変速要素M4の出力部の他方と第3慣性体M3とを接続する第3軸体M7と、を備える5慣性系モデルによって近似される。
図4において、ばね剛性K1は、供試体Wの機械特性を特徴付ける機械特性パラメータの1つであり、主に、供試体Wの変速機TM1が備えるロックアップクラッチのばね剛性に対応する。ばね剛性K2は、供試体Wの機械特性を特徴付ける機械特性パラメータの1つであり、主に、供試体Wの第2軸S2のばね剛性に対応する。ばね剛性K3は、供試体Wの機械特性を特徴付ける機械特性パラメータの1つであり、主に、供試体Wの第3軸S3のばね剛性に対応する。第2慣性モーメントJc2は、供試体Wの機械特性を特徴付ける機械特性パラメータの1つであり、主に、供試体Wの全体の慣性の第2動力計22側の換算値に対応する。また第3慣性モーメントJc3は、供試体Wの機械特性を特徴付ける機械特性パラメータの1つであり、主に、供試体Wの全体の慣性の第3動力計23側の換算値に対応する。
図5は、図4に示す5慣性系モデルの運動方程式をブロック図で表したものである。図5には、供試体WのデファレンシャルギヤTM2が左右で速度差がない理想的な状態で作動している場合を示す。
本実施形態の機械特性推定方法では、上記5慣性系モデルを扱いやすくするため、以下を仮定する。
第1に、慣性モーメントJ2,J3は等しいとする(J2=J3)。第2動力計22と第3動力計23は、同定格のものが用いられるため、この仮定は妥当である。
第2に、慣性モーメントJc2,Jc3は何れも0とする(Jc2=Jc3=0)。供試体Wの慣性モーメントは動力計の慣性モーメントJ1〜J3と比較して十分に小さいことから、この仮定も妥当である。
第3に、供試体Wの左右ドライブシャフトに相当する第2軸S2及び第3軸S3のばね剛性K2,K3は等しいものとする(K2=K3)。一般的に左右ドライブシャフトは、厳密には長さが異なるためそのばね剛性にも差があるものの、それほど大きな差はないため、この仮定も妥当である。
第1に、慣性モーメントJ2,J3は等しいとする(J2=J3)。第2動力計22と第3動力計23は、同定格のものが用いられるため、この仮定は妥当である。
第2に、慣性モーメントJc2,Jc3は何れも0とする(Jc2=Jc3=0)。供試体Wの慣性モーメントは動力計の慣性モーメントJ1〜J3と比較して十分に小さいことから、この仮定も妥当である。
第3に、供試体Wの左右ドライブシャフトに相当する第2軸S2及び第3軸S3のばね剛性K2,K3は等しいものとする(K2=K3)。一般的に左右ドライブシャフトは、厳密には長さが異なるためそのばね剛性にも差があるものの、それほど大きな差はないため、この仮定も妥当である。
以上のような仮定の下で、上記運動方程式(12−1)〜(12−8)を、w1,t1,wc2,wc3,t2,t3,w2,w3について解き、さらにトルク電流指令信号である入力(i1,i2,i3)から出力(w1,t1,wc2,wc3,t2,t3,w2,w3)への伝達関数を算出すると、その特性多項式は下記式(13)のようになる。本実施形態の機械特性推定方法では、下記式(13)に基づいて未知の機械特性パラメータであるばね剛性K1,K2の値を推定する。
図6は、本実施形態も機械特性推定方法の具体的な手順を示すフローチャートである。機械特性推定方法は、第1測定工程(S21)と、第2測定工程(S22)と、推定工程(S23)と、によって構成される。
始めにS21の第1測定工程では、作業者は、供試体Wの変速ギヤ比gaを変更可能な範囲(gaL〜gaH)の間で定められた所定の第1変速ギヤ比ga1に設定するとともに、このように変速ギヤ比が設定された供試体Wの共振周波数を測定する。以下では、第1測定工程における供試体Wのトータルのギヤ比を“g1”と表記する。すなわち、g1=ga1×gbである。また第1測定工程において、供試体Wのトータルのギヤ比をg1とした状態で測定される共振周波数を“ω1”と表記する。
なおこの第1測定工程では、供試体Wの共振周波数ω1は、上述のようにギヤ比がg1に設定された供試体Wに対し、例えば図3A及び図3Bの入出力特性推定方法を実行することによって取得される式(1)及び(2)に示す計18の伝達関数(Gt1_i1〜Gt1_i3,Gt2_i1〜Gt2_i3,Gt3_i1〜Gt3_i3,Gw1_i1〜Gw1_i3,Gw2_i1〜Gw2_i3,Gw3_i1〜Gw3_i3)の何れかを用いることによって測定することができる。
図7A及び図7Bは、図3A及び図3Bの入出力特性推定方法を実行することによって得られる計18の伝達関数のうちの2つ(Gt2_i2,Gt3_i2)のボード線図である。第1測定工程では、これら図7A及び図7Bに示すように、上記入出力特性推定方法を実行することによって測定された伝達関数から、そのゲインが共振現象によってピーク値となる周波数を測定し、これを共振周波数ω1とする。
図6に戻り、S22の第2測定工程では、作業者は、供試体Wの変速ギヤ比gaを変更可能な範囲(gaL〜gaH)の間で上記第1変速ギヤ比ga1と異なる値に定められた第2変速ギヤ比ga2(ga2≠ga1)に設定するとともに、このように変速ギヤ比が設定された供試体Wの共振周波数を測定する。以下では、第2測定工程における供試体Wのトータルのギヤ比を“g2”と表記する。すなわち、g2=ga2×gbである。また第2測定工程において、供試体Wのトータルのギヤ比をg2とした状態で測定される共振周波数を“ω2”と表記する。なお第2測定工程において共振周波数ω2を測定する具体的な手順は、上記第1測定工程と同じであるので、詳細な説明を省略する。なお上記のように第2変速ギヤ比ga2と第1変速ギヤ比ga1とは、異なる値に設定される。このため、第1測定工程と第2測定工程では、供試体Wのトータルのギヤ比の値も異なり(g1≠g2)、ひいては測定される共振周波数も異なった値になる(ω1≠ω2)。
S23の推定工程では、第1及び第2測定工程を経て得られた共振周波数ω1,ω2とギヤ比g1,g2とを用いることによって、未知の機械特性パラメータであるばね剛性K1,K2の推定値を算出する。以下、この推定工程におけるばね剛性K1,K2の推定値の算出手順について説明する。
推定工程では、上記推定式(15−1)及び(15−2)に、先に取得した共振周波数ω1,ω2及びギヤ比g1,g2の値並びにその設計値から既知である動力計の慣性モーメントJ1,J2の値を入力することによって、ばね剛性K1,K2の推定値を算出する。
なお、第1測定工程におけるギヤ比g1と第2測定工程におけるギヤ比g2とが近くなると(g1≒g2)、共振周波数ω1とω2も近くなるため(ω1≒ω2)、推定工程で用いる推定式(15−1)及び(15−2)の分母は何れも0に近くなってしまうため、推定精度が悪化するおそれがある。このため、第1測定工程におけるギヤ比g1と第2測定工程におけるギヤ比g2の差の絶対値|g1−g2|は、できるだけ大きくなるように変速ギヤ比ga1,ga2を設定することが好ましい。より具体的には、第1変速ギヤ比ga1は、例えば変更可能な範囲のうち最も小さな最小変速ギヤ比gaLに設定し(すなわち、第1測定工程のトータルのギヤ比はgL=gaL×gbとし)、第2変速ギヤ比ga2は、例えば変更可能な範囲のうち最も大きな最大変速ギヤ比gaHに設定し(すなわち、第2測定工程のトータルのギヤ比はgH=gaH×gbとし)、ギヤ比の差の絶対値|gL−gH|をできるだけ大きくすることが好ましい。これにより、推定精度を向上できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
S…試験システム
W…供試体
TM1…変速機(変速機構)
TM2…デファレンシャルギヤ(変速機構)
S1…第1軸
S2…第2軸
S3…第3軸
21…第1動力計(第1電動機)
22…第2動力計(第2電動機)
23…第3動力計(第3電動機)
W…供試体
TM1…変速機(変速機構)
TM2…デファレンシャルギヤ(変速機構)
S1…第1軸
S2…第2軸
S3…第3軸
21…第1動力計(第1電動機)
22…第2動力計(第2電動機)
23…第3動力計(第3電動機)
Claims (4)
- 第1軸及び当該第1軸と変速機構を介して動力伝達可能に接続された第2軸及び第3軸を備える供試体において、当該供試体に含まれるばね要素の特性を特徴付ける機械特性パラメータの値を推定する機械特性推定方法であって、
前記変速機構のギヤ比が第1ギヤ比に設定された状態における前記供試体の共振周波数を測定する第1測定工程と、
前記変速機構のギヤ比が前記第1ギヤ比と異なる第2ギヤ比に設定された状態における前記供試体の共振周波数を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で得られた共振周波数と、前記第2測定工程で得られた共振周波数と、前記第1ギヤ比と、前記第2ギヤ比と、を用いて前記機械特性パラメータの推定値を算出する推定工程と、を備えることを特徴とする機械特性推定方法。 - 前記第1軸には第1電動機が連結され、
前記第2軸には第2電動機が連結され、
前記第3軸には第3電動機が連結され、
前記第1及び第2測定工程では、前記第1電動機、前記第2電動機、及び前記第3電動機の何れか1つへのトルク電流指令信号を入力とし、前記第1軸の軸トルク、前記第2軸の軸トルク、前記第3軸の軸トルク、前記第1電動機の角速度、前記第2電動機の角速度、及び前記第3電動機の角速度の何れか1つを出力とし、前記入力から前記出力への周波数応答を測定することによって前記共振周波数を測定することを特徴とする請求項1に記載の機械特性推定方法。 - 前記供試体に前記第1、第2、及び第3電動機を接続して構成される機械系は、前記第1電動機の慣性モーメントを有する第1慣性体と、前記第2電動機の慣性モーメントを有する第2慣性体と、前記第3電動機の慣性モーメントを有する第3慣性体と、1つの入力部と2つの出力部との間において前記ギヤ比で変速する変速要素と、所定の第1ばね剛性を有しかつ前記第1慣性体と前記入力部とを接続する第1軸体と、第2慣性モーメント及び第2ばね剛性を有しかつ前記2つの出力部の一方と前記第2慣性体とを接続する第2軸体と、第3慣性モーメント及び第3ばね剛性を有しかつ前記第2つの出力部の他方と前記第3慣性体とを接続する第3軸体と、を備える5慣性系モデルでモデル化され、
前記推定工程では、前記第1、第2、及び第3ばね剛性の何れかを前記機械特性パラメータとし、その推定値を算出することを特徴とする請求項2に記載の機械特性推定方法。 - 前記第1ギヤ比は前記変速機構で設定可能なギヤ比の最小ギヤ比及び最大ギヤ比の何れか一方であり、前記第2ギヤ比は前記最小ギヤ比及び前記最大ギヤ比の何れか他方であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の機械特性推定方法。
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