JP6390774B1 - 動力計制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力側動力計に対し安定して低慣性化制御を行うことができる動力系制御装置を提供すること。【解決手段】入力側制御装置5は、上位トルク指令信号Trefと軸トルク検出信号Tshとの差信号を用いることによって、設定慣性モーメントJsetを有する慣性体が、差信号に相当するトルクの下で運動したときの回転速度に相当するモデル速度信号ωmを生成し、モデル速度信号ωmと速度検出信号ωとの差を無くすような第1制御入力信号を生成するフィードバック制御器51と、差信号にK・Jdy/Jsetを乗算することで第2制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器55と、制御器51,55の出力を合せて得られる信号から、共振周波数の近傍に設定されたカットオフ周波数fcよりも高周波数の成分を減衰させることでトルク指令信号Trを生成するローパスフィルタ57と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、動力計制御装置に関する。より詳しくは、例えば車両のドライブトレインのような入力軸と出力軸とを備える供試体と、この供試体の入力軸に連結された入力側動力計とを備える試験システムに用いられる動力計制御装置に関する。
ドライブトレインとは、エンジンで発生したエネルギーを駆動輪に伝達するための複数の装置の総称をいい、エンジン、クラッチ、トランスミッション、ドライブシャフト、プロペラシャフト、デファレンシャルギヤ、及び駆動輪などで構成される。ドライブトレインの試験システムでは、実際にエンジンでトランスミッションを駆動するとともに、その出力軸に接続された出力側動力計を電気慣性制御することにより、タイヤや車体の慣性を模した負荷トルクを出力軸に付与しながら、ドライブトレインの耐久性能や品質などが評価される(例えば、特許文献1参照)。また近年では、ドライブトレインの入力軸に入力する駆動トルクを、実エンジンの代わりに入力側動力計で発生させる試験システムも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
実エンジンでは各気筒における燃焼行程に起因して周期的なトルク変動が生じる。そこで試験システムでは、このような実エンジンのトルク変動を模すべく、供試体の入力軸を回転させながら入力側動力計のトルクを所定の周期及び振幅で変動させることにより、試験の再現性を向上している。より具体的には、一定の駆動トルクを発生させるための直流のベーストルク成分に、所定の加振周波数及び加振振幅で特徴付けられる交流の加振トルク成分を合成したものをトルク指令信号とし、これを動力計のインバータへ入力する(例えば、特許文献3参照)。
国際公開第2014/010409号公報 特開2013−257234号公報 特開2002−71520号公報
ところで、入力側動力計の実際の慣性モーメント(以下、「動力計慣性モーメント」ともいう)は、これによって模擬しようとする実際のエンジンの慣性モーメントと異なる。より具体的には、動力計慣性モーメントは、実際のエンジンの慣性モーメントよりも大きい。このため、試験の再現性を向上するためには、動力計慣性モーメントが、あたかもそれよりも小さな値に設定された設定慣性モーメントであるかのように入力側動力計を制御する低慣性化制御を併せて行う必要がある。
図10は、入力側動力計に対し低慣性化制御を経ていないトルク指令信号を入力した場合における入力側動力計の回転速度(単位時間当たりの回転数)の変化を示す図である。図10には、動力計慣性モーメントよりも小さな値に設定された設定慣性モーメントを有する仮想的な動力計に、同じトルク指令信号を入力した場合に実現される回転速度の変化を破線で示す。すなわち図10における破線は、低慣性化制御によって入力側動力計で実現したい理想的な回転速度の変化である。図10に示すように、入力側動力計と仮想的な動力計とでは回転速度の上昇速度が異なる。より具体的には、入力側動力計よりも仮想的な動力計の方が、慣性モーメントが小さい分、仮想的な動力計の回転速度は速やかに上昇する。
このようにドライブトレインの試験システムにおいて、入力側動力計による実エンジンの再現性を向上するためには、入力側動力計に対して低慣性化制御を行う必要がある。ここで供試体の出力軸に連結される出力側動力計に対する低慣性化制御の具体的な方法については、例えば、本願出願人による特許文献1に示されている。しかしながら、供試体の入力軸に連結される入力側動力計に対する低慣性化制御の具体的な方法についてはこれまで十分に検討されていない。
ここで、特許文献1に示されている出力側動力計に対する低慣性化制御をそのまま入力側動力計に適用することも考えられる。しかしながら、入力軸と出力軸とではねじり振動による影響が異なるため、安定した低慣性化制御を行うことができるかどうか、明らかでない。
本発明は、入力軸と出力軸とを備える供試体の入力軸に連結された入力側動力計を備える試験システムにおいて、この入力側動力計に対し安定して低慣性化制御を行うことができる動力計制御装置を提供することを目的とする。
(1)試験システム(例えば、後述の試験システム1)は、入力軸(例えば、後述の入力軸SI)及び出力軸(例えば、後述の出力軸SO1,SO2)を備える供試体(例えば、後述の供試体W)の入力軸に連結された動力計(例えば、後述の入力側動力計21)と、トルク指令信号(例えば、後述の入力側トルク指令信号Tr)に応じた電力を前記動力計に供給するインバータ(例えば、後述の入力側インバータ22)と、前記動力計の回転速度に応じた速度検出信号(例えば、後述の入力側速度検出信号ω)を発生する速度検出器(例えば、後述の入力側エンコーダ23)と、前記入力軸に作用する軸トルクに応じた軸トルク検出信号(例えば、後述の入力側軸トルク検出信号Tsh)を発生する軸トルク検出器(例えば、後述の入力側軸トルクメータ24)と、を備える。本発明の動力計制御装置(例えば、後述の入力側制御装置5)は、前記速度検出信号及び前記軸トルク検出信号を用いて前記トルク指令信号を生成するものであって、前記トルク指令信号に対する上位指令信号(例えば、後述の上位指令信号Tref)と前記軸トルク検出信号との差信号(例えば、後述の差信号(Tref−Tsh))を用いることによって、前記動力計の慣性モーメント(例えば、後述の入力側慣性モーメントJdy)よりも小さな設定慣性モーメント(例えば、後述の設定慣性モーメントJset)を有する慣性体が前記差信号に相当するトルクの下で運動したときの回転速度に相当するモデル速度信号(例えば、後述のモデル速度信号ωm)を生成し、当該モデル速度信号と前記速度検出信号との差を無くすような第1制御入力信号を生成するフィードバック制御器(例えば、後述のフィードバック制御器51)と、前記差信号に前記動力計の慣性モーメント及び前記設定慣性モーメントに基づいてその値が設定される係数を乗算することにより第2制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器(例えば、後述のフィードフォワード制御器55)と、前記第1制御入力信号と前記第2制御入力信号とを合せて得られる信号から、前記供試体の前記入力軸側における共振周波数の近傍に設定されたカットオフ周波数(例えば、後述のカットオフ周波数fc)よりも高周波数の成分を減衰させることによって前記トルク指令信号を生成するフィルタ(例えば、後述のローパスフィルタ57)と、を備えることを特徴とする。
(2)この場合、前記供試体は、車両のドライブトレインであり、前記フィルタは、二次のローパスフィルタであることが好ましい。
(3)この場合、前記係数は、前記動力計の慣性モーメントが大きくなるほど大きな値に設定され、前記設定慣性モーメントが大きくなるほど小さな値に設定されることが好ましい。
(1)本発明の動力計制御装置は、フィードバック制御器とフィードフォワード制御器とフィルタとを備え、これらを用いることによって、供試体の入力軸に連結される動力計に対するトルク指令信号を生成する。フィードバック制御器は、トルク指令信号に対する上位指令信号と軸トルク検出信号との差信号を用いることによって、動力計慣性モーメントよりも小さな設定慣性モーメントを有する慣性体が差信号に相当するトルクの作用下で運動したときの回転速度に相当するモデル速度信号を生成し、さらにこのモデル速度信号と速度検出信号との差を無くすような第1制御入力信号を生成する。本発明の動力計制御装置では、設定慣性モーメントを有する慣性体をモデルとした演算に基づいて、以上のような手順で第1制御入力信号を生成することにより、動力計慣性モーメントが、あたかもこれより小さな設定慣性モーメントであるように、動力計の低慣性化制御を行うことができる。ここで供試体の入力軸と動力計とを接続した場合、この入力軸にはねじり振動が発生してしまい、上記のようなフィードバック制御器だけでは、このねじり振動に起因して安定した低慣性化制御を行うことができない場合がある。これに対し本発明では、フィードフォワード制御器において、上位指令信号と軸トルク検出信号との差信号に、動力計慣性モーメント及び設定慣性モーメントに基づいてその値が設定される係数を乗算することによって第2制御入力信号を生成し、さらにフィルタにおいて、これら第1制御入力信号と第2制御入力信号とを合せて得られる信号から、供試体の入力軸側における共振周波数の近傍に設定されたカットオフ周波数よりも高周波数の成分を減衰させることによってトルク指令信号を生成する。本発明の動力計制御装置によれば、フィードバック制御器に加えて、このようなフィードフォワード制御器とフィルタとを併用することにより、入力軸に連結された動力計に対し安定して低慣性化制御を行うことができる。
(2)本発明の動力計制御装置では、供試体をドライブトレインとし、トルク指令信号における高周波数の成分を減衰させるフィルタとして、二次のローパスフィルタを用いる。一般的にドライブトレインは、エンジンが接続される入力軸側と駆動輪が接続される出力軸側とで共振特性が異なる。本発明の動力計制御装置では、フィルタとして二次のローパスフィルタを用いることにより、入力軸側におけるトルク指令信号に対する軸トルクの高周波数領域における減衰傾度を、出力軸側におけるトルク指令信号に対する軸トルクの高周波数領域における減衰傾度に近づけることができ、ひいては入力軸側の動力計に対する低慣性化制御をさらに安定化することができる。
(3)本発明の動力計制御装置では、フィードフォワード制御器において、差信号に乗ずる係数として、動力計慣性モーメントが大きくなるほど大きな値に設定され、設定慣性モーメントが大きくなるほど小さな値に設定されるものを用いる。これにより、入力軸側の動力計に対する低慣性化制御をさらに安定化することができる。
本発明の一実施形態に係る入力側制御装置が適用されたドライブトレインの試験システムの構成を示す図である。 出力側制御装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 摩擦係数値を決定する制御マップの一例である。 入力側制御装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 比較例の入力側制御装置を用いて低慣性化制御を行った場合における入力側動力計の回転速度の変化を示す図である。 供試体の入力軸側の機械特性を示すボード線図である。 供試体の出力軸側の機械特性を示すボード線図である。 上記実施形態に係る入力側制御装置が適用された試験システムにおいて、ローパスフィルタへの入力からみた供試体の入力軸側の機械特性を示すボード線図である。 上記実施形態に係る入力側制御装置を用いて入力側動力計の低慣性化制御を行った場合における入力側動力計の回転速度の変化を示す図である。 入力側動力計に対し低慣性化制御を経ていないトルク指令信号を入力した場合における入力側動力計の回転数の変化を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る入力側制御装置5が適用されたドライブトレインの試験システム1の構成を示す図である。なお図1には、FF駆動方式の車両のドライブトレインを供試体Wとした試験システム1の例を示すが、本発明はこれに限るものではない。供試体は、例えばFR駆動方式の車両のドライブトレインとしてもよい。
供試体Wは、完成車に搭載した状態では図示しないエンジンが接続される入力軸SIと、ドライブシャフトである左右の出力軸SO1,SO2と、クラッチ、トランスミッション、及びデファレンシャルギヤ等を組み合わせて構成され、入力軸SIから入力された動力を出力軸SO1,SO2へ伝達する本体WBと、を備える。
試験システム1は、入力側動力計21と、入力側インバータ22と、入力側エンコーダ23と、入力側軸トルクメータ24と、第1出力側動力計31と、第2出力側動力計32と、第1出力側インバータ33と、第2出力側インバータ34と、第1出力側エンコーダ35と、第2出力側エンコーダ36と、第1出力側軸トルクメータ37と、第2出力側軸トルクメータ38と、入力側制御装置5と、出力側制御装置6と、を備える。
入力側動力計21の出力軸は供試体Wの入力軸SIに連結されている。入力側インバータ22は、入力側制御装置5から後述の手順によって生成される入力側トルク指令信号Trが入力されると、この入力側トルク指令信号Trに応じた電力を入力側動力計21に供給する。入力側エンコーダ23は、入力側動力計21の出力軸の回転速度(軸の単位時間当たりの回転数)を検出し、この回転速度に応じた入力側速度検出信号ωを発生する。この入力側速度検出信号ωは、入力側制御装置5へ入力される。入力側軸トルクメータ24は、入力軸SIに作用する軸トルクを、例えば軸のねじれ方向の歪み量から検出し、この軸トルクに応じた入力側軸トルク検出信号Tshを発生する。この入力側軸トルク検出信号Tshは、入力側制御装置5へ入力される。
第1出力側動力計31の出力軸は供試体Wの出力軸SO1に連結されている。第1出力側インバータ33は、出力側制御装置6から後述の手順によって生成される第1出力側トルク指令信号Tr1が入力されると、この第1出力側トルク指令信号Tr1に応じた電力を第1出力側動力計31に供給する。第1出力側エンコーダ35は、第1出力側動力計31の出力軸の回転速度を検出し、この回転速度に応じた第1出力側速度検出信号ω1を発生する。この第1出力側速度検出信号ω1は、出力側制御装置6へ入力される。第1出力側軸トルクメータ37は、出力軸SO1に作用する軸トルクを、例えば軸のねじれ方向の歪み量から検出し、この軸トルクに応じた第1出力側軸トルク検出信号Tsh1を発生する。この第1出力側軸トルク検出信号Tsh1は、出力側制御装置6へ入力される。
第2出力側動力計32の出力軸は供試体Wの出力軸SO2に連結されている。第2出力側インバータ34は、出力側制御装置6から後述の手順によって生成される第2出力側トルク指令信号Tr2が入力されると、この第2出力側トルク指令信号Tr2に応じた電力を第2出力側動力計32に供給する。第2出力側エンコーダ36は、第2出力側動力計32の出力軸の回転速度を検出し、この回転速度に応じた第2出力側速度検出信号ω2を発生する。この第2出力側速度検出信号ω2は、出力側制御装置6へ入力される。第2出力側軸トルクメータ38は、出力軸SO2に作用する軸トルクを、例えば軸のねじれ方向の歪み量から検出し、この軸トルクに応じた第2出力側軸トルク検出信号Tsh2を発生する。この第2出力側軸トルク検出信号Tsh2は、出力側制御装置6へ入力される。
入力側制御装置5は、入力側速度検出信号ωや入力側軸トルク検出信号Tsh等の入力信号を用いることにより、後に図4〜図9等を参照して説明する手順に従って入力側トルク指令信号Trを生成し、これを入力側インバータ22へ入力する。これにより入力側制御装置5は、供試体Wが搭載される完成車におけるエンジンを模擬した駆動トルクを入力側動力計21に発生させ、供試体Wの入力軸SIを駆動する。
出力側制御装置6は、第1及び第2出力側速度検出信号ω1,ω2や第1及び第2出力側軸トルク検出信号Tsh1,Tsh2等の入力信号を用いることにより、後に図2〜図3等を参照して説明する手順に従って第1及び第2出力側トルク指令信号Tr1,Tr2を生成し、これらを第1及び第2出力側インバータ33,34へ入力する。これにより出力側制御装置6は、供試体Wが搭載される完成車におけるタイヤ慣性や車体慣性を模擬した負荷を供試体Wの出力軸SO1,SO2に付与する。
試験システム1では、入力側制御装置5によって供試体Wの入力軸SIを駆動すると同時に、出力側制御装置6によって供試体Wの出力軸SO1,SO2にタイヤ慣性や車体慣性を模擬した負荷を付与することにより、実車の走行状態に近い状態の下で供試体Wの耐久性能や品質等を評価する。
図2は、出力側制御装置6の制御回路の構成を示すブロック図である。
出力側制御装置6は、第1出力側速度検出信号ω1及び第1出力側軸トルク検出信号Tsh1に基づいて第1出力側トルク指令信号Tr1を生成する第1制御回路61と、第2出力側速度検出信号ω2及び第2出力側軸トルク検出信号Tsh2に基づいて第2出力側トルク指令信号Tr2を生成する第2制御回路62と、供試体Wを搭載した仮想的な車両の速度を算出する車両速度演算部63と、を備える。
第1制御回路61は、第1タイヤ速度演算部611と、第1車両駆動トルク演算部612と、第1速度制御装置613と、第1フィードフォワード入力演算部614と、第1軸トルク入力セレクタ615と、第1合成部616と、を備える。第2制御回路62は、第2タイヤ速度演算部621と、第2車両駆動トルク演算部622と、第2速度制御装置623と、第2フィードフォワード入力演算部624と、第2軸トルク入力セレクタ625と、第2合成部626と、を備える。
車両速度演算部63は、仮想的な第1タイヤと仮想的な第1路面との間の摩擦力によって発生する車両駆動力に相当する後述の第1車両駆動トルク信号Fx1と、仮想的な第2タイヤと仮想的な第2路面との間の摩擦力によって発生する車両駆動力に相当する後述の第2車両駆動トルク信号Fx2とを入力とし、上記第1、第2タイヤを駆動輪として走行する仮想的な車両の慣性モーメントJvで特徴付けられる車両の運動方程式(下記式(1)参照)によって、車両の速度に相当する車両速度信号Vを生成する。
Fx1+Fx2=Jv・dV/dt (1)
車両速度演算部63は、より具体的には、第1車両駆動トルク演算部612によって生成される第1車両駆動トルク信号Fx1と第2車両駆動トルク演算部622によって生成される第2車両駆動トルク信号Fx2とを合算した信号に、車両慣性モーメントJvの逆数を乗算し、これに積分演算を施すことにより車両速度信号Vを生成する。
第1軸トルク入力セレクタ615は、第1タイヤ速度演算部611への入力を第1出力側軸トルク検出信号Tsh1と値0の信号とで選択的に切替える。第1軸トルク入力セレクタ615は、第1タイヤ速度演算部611への入力を、通常は第1出力側軸トルク検出信号Tsh1とし、ストール試験を行う場合は値0の信号とする。
第1タイヤ速度演算部611は、第1出力側軸トルク検出信号Tsh1及び第1車両駆動トルク信号Fx1を入力として、第1タイヤの慣性モーメントJt1で特徴付けられる第1タイヤの運動方程式(下記式(2)参照)によって、第1タイヤの回転速度に相当する第1タイヤ速度信号Vw1を生成する。
Tsh1−Fx1=Jt1・dVw1/dt (2)
第1タイヤ速度演算部611は、より具体的には、第1出力側軸トルク検出信号Tsh1から第1車両駆動トルク信号Fx1を減算して得られる信号を第1タイヤの回転に寄与する第1タイヤ駆動トルク信号と定義し、これに第1タイヤ慣性モーメントJt1の逆数を乗算し、これに積分演算を施すことにより第1タイヤ速度信号Vw1を生成する。
第2軸トルク入力セレクタ625は、第2タイヤ速度演算部621への入力を第2出力側軸トルク検出信号Tsh2と値0の信号とで選択的に切替える。第2軸トルク入力セレクタ625は、第2タイヤ速度演算部621への入力を、通常は第2出力側軸トルク検出信号Tsh2とし、ストール試験を場合は値0の信号とする。
第2タイヤ速度演算部621は、第2出力側軸トルク検出信号Tsh2及び第2車両駆動トルク信号Fx2を入力として、第2タイヤの慣性モーメントJt2で特徴付けられる第2タイヤの運動方程式(下記式(3)参照)によって、第2タイヤの回転速度に相当する第2タイヤ速度信号Vw2を生成する。第2タイヤ速度信号Vw2を算出する具体的な手順は、第1タイヤ速度信号Vw1を算出する手順と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
Tsh2−Fx2=Jt2・dVw2/dt (3)
第1車両駆動トルク演算部612は、第1タイヤ速度信号Vw1と車両速度信号Vとの差に基づいて、第1タイヤと仮想的に設定された第1路面との間の摩擦力によって発生する車両駆動力に相当する第1車両駆動トルク信号Fx1を生成する。以下、その手順について具体的に説明する。
第1車両駆動トルク演算部612は、先ず、速度差(Vw1−V)並びに速度信号Vw1及びVの何れか大きい方に基づいて、第1タイヤの第1路面上における第1スリップ率λ1を下記式(4)に基づいて算出する。次に、第1車両駆動トルク演算部612は、算出した第1スリップ率λ1を引数として、図3に示すような制御マップf1に基づいて第1タイヤ−第1路面間の第1摩擦係数値μ1を決定する(下記式(5)参照)。なお、この摩擦係数値を決定する制御マップは、第1路面の状態(雪面、乾燥路面等)に応じて適宜選択可能となっている。次に、第1車両駆動トルク演算部612は、第1タイヤが第1路面から受ける第1垂直抗力値Nz1に、第1摩擦係数値μ1を乗算することにより、第1車両駆動トルク信号Fx1を生成する(下記式(6)参照)。この第1垂直抗力値Nz1は、予め定められた定数又は車両速度信号Vなどに応じて推定された値が用いられる。
λ1=(Vw1−V)/max(Vw1,V) (4)
μ1=f1(λ1) (5)
Fx1=Nz1・μ1 (6)
第2車両駆動トルク演算部622は、第2タイヤ速度信号Vw2と車両速度信号Vとを入力として、下記式(7)〜(9)に基づいて、第2タイヤと第2路面との間の摩擦力によって発生する車両駆動力に相当する第2車両駆動トルク信号Fx2を生成する。第2車両駆動トルク信号Fx2を生成する具体的な手順は、第1車両駆動トルク信号Fx1を生成する手順と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
λ2=(Vw2−V)/max(Vw2,V) (7)
μ2=f2(λ2) (8)
Fx2=Nz2・μ2 (9)
以上のように、第1制御回路61及び第2制御回路62では、供試体Wの出力軸SO1,SO2に接続される第1タイヤ及び第2タイヤと、これらタイヤを駆動輪として第1路面及び第2路面上を走行する車両とを仮想的に設定し、これらを独立した慣性モーメントJt1,Jt2,Jvを有する物体とした上、それぞれに対する運動方程式(1)〜(9)を連立させることにより、車両速度信号V、第1タイヤ速度信号Vw1、及び第2タイヤ速度信号Vw2を生成する。
第1速度制御装置613は、第1タイヤ速度信号Vw1と第1出力側速度検出信号ω1との偏差が無くなるように第1フィードバック制御入力信号を生成する。第2速度制御装置623は、第2タイヤ速度信号Vw2と第2出力側速度検出信号ω2との偏差が無くなるように第2フィードバック制御入力信号を生成する。
第1フィードフォワード入力演算部614は、第1出力側軸トルク検出信号Tsh1と第1車両駆動トルク信号Fx1との差に、第1出力側動力計31の慣性モーメントJdy1を第1タイヤの慣性モーメントJt1で除算して得られる係数を乗算することにより、第1フィードフォワード制御入力信号を生成する。第1合成部616は、第1速度制御装置613によって生成される第1フィードバック制御入力信号と第1フィードフォワード入力演算部614によって生成される第1フィードフォワード制御入力信号とを足し合わせることによって、第1出力側トルク指令信号Tr1を生成する。
第2フィードフォワード入力演算部624は、第2出力側軸トルク検出信号Tsh2と第2車両駆動トルク信号Fx2との差に、第2出力側動力計32の慣性モーメントJdy2を第2タイヤの慣性モーメントJt2で除算して得られる係数を乗算することにより、第2フィードフォワード制御入力信号を生成する。第2合成部626は、第2速度制御装置623によって生成される第2フィードバック制御入力信号と第2フィードフォワード入力演算部624によって生成される第2フィードフォワード制御入力信号とを足し合わせることによって、第2出力側トルク指令信号Tr2を生成する。
図4は、入力側制御装置5の制御回路の構成を示すブロック図である。図4には、入力側制御装置5に構成される制御回路のうち、特に入力側動力計の低慣性化制御を担う部分を示す。
入力側制御装置5は、フィードバック制御器51と、フィードフォワード制御器55と、合成部56と、ローパスフィルタ57と、を備え、これらを用いることによって入力側トルク指令信号Trを生成する。
フィードバック制御器51は、モデル演算部52と、速度制御器53と、を備える。モデル演算部52は、入力側トルク指令信号に対する上位指令信号である上位トルク指令信号Trefと入力側軸トルク検出信号Tshとの差信号(Tref−Tsh)を用いて、所定の設定慣性モーメントJsetを有する仮想的な慣性体の運動に関する演算を行う。
ここで上位トルク指令信号Trefは、図示しない上位指令生成装置において既知の方法に基づいて生成される。完成車両において供試体Wの入力軸SIに接続されるエンジンは、各気筒における燃焼行程に起因して周期的なトルク変動が生じる。そこで上位指令生成装置は、このような実エンジンのトルク変動を模擬するべく、直流信号と交流信号とを合成することによって上位トルク指令信号Trefを生成する。
モデル演算部52は、設定慣性モーメントJsetを有する仮想的な慣性体が、上記差信号(Tref−Tsh)に相当するトルクの作用下で回転運動したときにおける、この慣性体の回転速度に相当するモデル速度信号ωmを、上記慣性体に対する運動方程式に基づいて生成する。ここで設定慣性モーメントJsetは、既知である入力側動力計21の慣性モーメントである入力側慣性モーメントJdyよりも小さな値、より具体的には供試体Wに接続されるべきエンジンの慣性モーメントと等しい値に設定される。モデル演算部52は、図2に示すように、差信号(Tref−Tsh)に、設定慣性モーメントJsetの逆数を乗算したものを積分することによってモデル速度信号ωmを生成する。
速度制御器53は、既知のフィードバック制御則に基づいて、モデル速度信号ωmと入力側速度検出信号ωとの偏差を無くすような第1制御入力信号を生成する。図4には、所定のゲインKi,Kpによって特定されるPI制御則に従って第1制御入力信号を生成する場合を例示するが、速度制御器53で用いられるフィードバック制御則は、これに限るものではない。
フィードフォワード制御器55は、上記差信号(Tref−Tsh)に、入力側慣性モーメントJdyと、これよりも小さな設定慣性モーメントJsetと、所定のゲインKと、に基づいて設定される係数を乗算することにより、第2制御入力信号を生成する。フィードフォワード制御器55において、差信号(Tref−Tsh)に乗算する係数は、入力側慣性モーメントJdyが大きくなるほど大きな値に設定され、設定慣性モーメントJsetが大きくなるほど小さな値に設定される。図4には、差信号(Tref−Tsh)に乗算する係数として、例えば入力側慣性モーメントJdyを、これよりも小さな設定慣性モーメントJsetで除算したものに、所定のゲインKを乗算して得られる値を用いた場合について説明するが、本発明はこれに限らない。またゲインKの値は、好ましい制御特性が得られるように1より大きな値、具体的には例えば“1.2”に設定される。
合成部56は、フィードバック制御器51によって生成される第1制御入力信号とフィードフォワード制御器55によって生成される第2制御入力信号とを足し合わせた信号をローパスフィルタ57へ入力する。
ローパスフィルタ57は、合成部56の出力信号のうち所定のカットオフ周波数fcよりも高周波数の成分を減衰させることによって入力側トルク指令信号Trを生成する。ローパスフィルタ57のカットオフ周波数fcは、入力側制御装置5による入力側動力計21の低慣性化制御が安定して実現されるよう、供試体Wの入力軸SI側の機械特性において表れる共振周波数(例えば、後に図6等を参照して説明するように、約20[Hz])の近傍に設定される。ここで「共振周波数の近傍」とは、カットオフ周波数fcは、共振周波数と厳密に一致させる必要はなく、数[Hz]程度のずれが許容されることを意味する。またローパスフィルタ57としては、上記低慣性化制御がさらに安定して実現されるよう、二次の関数形のものが用いられる。以下では、以上のようなカットオフ周波数fc及び関数形のローパスフィルタ57を用いる理由について説明する。
図5は、比較例の入力側制御装置を用いて入力側動力計21の低慣性化制御を行った場合における入力側動力計21の回転速度の変化を示す図である。ここで比較例の入力側制御装置とは、図4に示す本実施形態の入力側制御装置5から、ローパスフィルタ57を除いたものである。また図5において、破線は、図10と同様に定義される理想的な回転速度の変化を示す。図5に示すように、ローパスフィルタ57を備えない比較例の入力側制御装置では、安定した低慣性化制御を行うことができず、入力側動力計21の回転速度は大きく振動する。比較例の入力側制御装置では安定した低慣性化制御を実現できない理由は、以下で説明するように、供試体Wの入力軸SI側と出力軸SO1,SO2側との間の機械特性の相違に起因すると考えられる。
図6は、供試体Wの入力軸SI側の機械特性を示すボード線図である。ここで入力軸SI側の機械特性とは、より具体的には、入力側トルク指令信号Trから入力側軸トルク検出信号Tshまでの伝達関数(Tsh(s)/Tr(s))をいう。
図7は、供試体Wの出力軸SO1側の機械特性を示すボード線図である。ここで出力軸SO1側の機械特性とは、より具体的には、第1出力側トルク指令信号Tr1から第1出力側軸トルク検出信号Tsh1までの伝達関数(Tsh1(s)/Tr1(s))をいう。なお、出力軸SO2側の機械特性は、図7と定性的には同じであるので、図示及び詳細な説明を省略する。
これら図6及び図7に示すように、供試体Wの機械特性には、軸のねじり振動に起因して、特定の周波数において入出力比が高くなる共振現象が発生する。より具体的には、入力軸SI側の機械特性には、約20[Hz]において一次の共振点が表れ、約25[Hz]において一次の反共振点が表れる。また出力軸SO1側の機械特性には、約5[Hz]において一次の共振点が表れる。
入力軸SI側の機械特性と出力軸SO1側の機械特性との相違に関し特に注目すべき点として、各々の一次の共振周波数より高周波数側における減衰傾度がある。出力軸SO1側の機械特性における、一次の共振周波数より高周波数側の減衰傾度は、図7において破線で示すように約−40[dB/dec]である。これに対し入力軸SI側の機械特性において一次の共振周波数より高周波数側では、入出力比は、−40[dB/dec]よりも急な減衰傾度で反共振点へ向けて低下した後、再び増加している。
比較例の入力側制御装置による低慣性化制御を不安定にする要因は、この一次の共振周波数より高周波数側における減衰傾度の相違に起因すると考えられる。またこれら減衰傾度の相違の中でもとりわけ、入力側では反共振点よりも高周波数側(例えば、100[Hz]以降)において入出力比が十分に減衰していない点が低慣性化制御を不安定にしていると考えられる。そこで本実施形態に係る入力側制御装置5に設けられるローパスフィルタ57のカットオフ周波数fc及び具体的な関数形は、入力軸SI側と出力軸SO1側とで減衰傾度が概ね一致するよう、より具体的には、入力側の入出力比が上記高周波数側でも−40[dB/dec]で減衰するように設定される。
図8は、本実施形態に係る入力側制御装置5が適用された試験システム1において、ローパスフィルタ57への入力からみた供試体Wの入力軸SI側の機械特性を示すボード線図である。ここで入力側制御装置5のローパスフィルタ57のカットオフ周波数fcは、入力軸SI側の共振周波数の近傍である20[Hz]に設定した。またローパスフィルタ57の関数形は二次とした。図8に示すように、以上のようなローパスフィルタ57を用いることにより、入力軸SI側の機械特性において、その一次の共振周波数より高周波数側における減衰傾度は、概ね−40[dB/dec]となり、出力軸SO1側の減衰傾度と概ね一致する。
図9は、本実施形態に係る入力側制御装置5を用いて入力側動力計21の低慣性化制御を行った場合における入力側動力計21の回転速度の変化を示す図である。図9において、破線は、図10と同様に定義される理想的な回転速度の変化を示す。この図9に示すように、本実施形態の入力側制御装置5によれば、ローパスフィルタ57を用いることによって入力軸SI側と出力軸SO1側とで減衰傾度を揃えることにより、安定して低慣性化制御を行うことができる。また入力側制御装置5を用いた低慣性化制御によれば、設定慣性モーメントJsetよりも大きな入力側慣性モーメントJdyを有する入力側動力計21の回転速度の変化を、破線で示す理想的な回転速度の変化とほぼ一致させることができる。すなわち、入力側制御装置5によれば、入力側動力計21の慣性モーメントを、入力側慣性モーメントJdyよりも小さな設定慣性モーメントJsetにする低慣性化制御を精度良く実現することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
1…試験システム
W…供試体
SI…入力軸
SO1,SO2…出力軸
21…入力側動力計(動力計)
22…入力側インバータ(インバータ)
23…入力側エンコーダ(速度検出器)
24…入力側軸トルクメータ(軸トルク検出器)
5…入力側制御装置(動力計制御装置)
51…フィードバック制御器
55…フィードフォワード制御器
57…ローパスフィルタ(フィルタ)
6…出力側制御装置

Claims (3)

  1. 入力軸及び出力軸を備える供試体の入力軸に連結された動力計と、
    トルク指令信号に応じた電力を前記動力計に供給するインバータと、
    前記動力計の回転速度に応じた速度検出信号を発生する速度検出器と、
    前記入力軸に作用する軸トルクに応じた軸トルク検出信号を発生する軸トルク検出器と、を備える試験システムにおいて、前記速度検出信号及び前記軸トルク検出信号を用いて前記トルク指令信号を生成する動力計制御装置であって、
    前記トルク指令信号に対する上位指令信号と前記軸トルク検出信号との差信号を用いることによって、前記動力計の慣性モーメントよりも小さな設定慣性モーメントを有する慣性体が前記差信号に相当するトルクの下で運動したときの回転速度に相当するモデル速度信号を生成し、当該モデル速度信号と前記速度検出信号との差を無くすような第1制御入力信号を生成するフィードバック制御器と、
    前記差信号に前記動力計の慣性モーメント及び前記設定慣性モーメントに基づいてその値が設定される係数を乗算することにより第2制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、
    前記第1制御入力信号と前記第2制御入力信号とを合せて得られる信号から、前記供試体の前記入力軸側における共振周波数の近傍に設定されたカットオフ周波数よりも高周波数の成分を減衰させることによって前記トルク指令信号を生成するフィルタと、を備えることを特徴とする動力計制御装置。
  2. 前記供試体は、車両のドライブトレインであり、
    前記フィルタは、二次のローパスフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の動力計制御装置。
  3. 前記係数は、前記動力計の慣性モーメントが大きくなるほど大きな値に設定され、前記設定慣性モーメントが大きくなるほど小さな値に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の動力計制御装置。
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