JP6493578B1 - 試験システムの機械特性推定方法及び機械特性推定装置 - Google Patents

試験システムの機械特性推定方法及び機械特性推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】タンデム型の動力計を備える試験システムにおいて、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性を推定できる機械特性推定方法及び機械特性推定装置を提供すること。【解決手段】ドライブトレインベンチシステムは、供試体に対し直列に連結された2つの動力計を備える。機械特性推定方法は、測定用制御回路により2つの動力計が制御されている状態で、第1トルク電流指令信号に第1加振トルク入力信号を重畳したときにおける第1加振トルク入力信号に対する応答を測定する第1測定工程(S3)と、測定用制御回路により2つの動力計が制御されている状態で、第2トルク電流指令信号に第2加振トルク入力信号を重畳したときにおける第2加振トルク入力信号に対する応答を測定する第2測定工程(S4)と、第1及び第2測定工程の結果を用いて機械特性伝達関数を推定する機械特性伝達関数推定工程(S5)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、試験システムの機械特性推定方法及び機械特性推定装置に関する。より詳しくは、供試体に対し直列に連結された2つの電動機を備える試験システムの機械特性を推定する機械特性推定方法及び機械特性推定装置に関する。
特許文献1には、車両のドライブトレインである供試体に対し、2つの動力計を直列に連結した所謂タンデム型の動力計を備える試験システムが示されている。このようなタンデム型の動力計は、例えば、大きな駆動トルクを発生させる必要があるが、供試体の形状等に起因するレイアウト上の制約から動力計の大径化が困難である場合に利点がある。
また動力計を用いた試験システムでは、軸のねじれに起因して共振が発生するおそれがある。そこで特許文献1には、タンデム型の動力計を有する試験システムにおいて、共振が抑制されるように各動力計を制御する共振抑制回路と、その設計方法が示されている。より具体的には、特許文献1の設計方法では、タンデム型の動力計を有する試験システムを、3つの慣性体と2つのばね要素で連結して構成される所謂3慣性系とみなし、この3慣性系モデルが組み込まれた一般化プラントにH∞制御又はμ設計法と呼称される制御系設計方法を適用することによって共振抑制効果の高い共振抑制回路を設計する。
特許第5561444号
特許文献1の発明において、一般化プラントに組み込まれる3慣性系モデルを作成するためには、各動力計及び供試体の慣性モーメントや軸のばね剛性等などの機械特性パラメータの値を特定する必要があるが、これら機械特性パラメータの値は、実際の試験システムにおいて測定した機械特性伝達関数に基づく解析によって特定される。したがって共振抑制回路を設計するためには、試験システムの機械特性伝達関数を測定しておく必要がある。
ところで機械特性伝達関数は、一般的には、動力計が制御装置によって何らかの制御(例えば、速度制御)が実行されている状態で、動力計への入力を加振したときに得られる応答を取得することによって測定される。しかしながらタンデム型の動力計を備える試験システムでは、2つの動力計のうち加振制御されない方は、制御装置による制御下にある。このため、従来の方法によって測定される機械特性伝達関数には、制御装置の制御回路特性が反映されており、真の機械特性を測定することができない。
本発明は、タンデム型の動力計を備える試験システムにおいて、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性を推定できる機械特性推定方法及び機械特性推定装置を提供することを目的とする。
(1)試験システム(例えば、後述のドライブトレインベンチシステム1)は、供試体(例えば、後述の供試体W)の入力軸(例えば、後述の入力軸W1)と同軸で連結された第1駆動軸(例えば、後述の第1駆動軸21a)を有し、第1入力に応じて当該第1駆動軸を回転させる第1電動機(例えば、後述の第1動力計21)と、前記第1駆動軸と同軸で連結された第2駆動軸(例えば、後述の第2駆動軸22a)を有し、第2入力に応じて当該第2駆動軸を回転させる第2電動機(例えば、後述の第2動力計22)と、前記入力軸と前記第1駆動軸とを連結し軸トルクに応じた軸トルク検出信号を生成する軸トルクセンサ(例えば、後述の軸トルクセンサ3)と、前記第1駆動軸の回転速度に応じた第1速度検出信号を生成する第1速度検出器(例えば、後述の第1回転速度検出器41)と、前記第2駆動軸の回転速度に応じた第2速度検出信号を生成する第2速度検出器(例えば、後述の第2回転速度検出器42)と、前記第1及び第2速度検出信号に基づいて前記第1及び第2入力を生成する制御装置(例えば、後述の測定用制御回路55)と、を備える。本発明に係る機械特性推定方法は、このような試験システムの機械特性(例えば、後述の機械特性伝達関数や機械特性パラメータ等)を推定する方法であって、前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第1入力に第1加振信号を重畳したときにおける当該第1加振信号に対する応答を測定する第1測定工程(例えば、後述の図3のS2)と、前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第2入力に第2加振信号を重畳したときにおける当該第2加振信号に対する応答を測定する第2測定工程(例えば、後述の図3のS3)と、前記第1及び第2測定工程の結果を用いて前記機械特性を推定する機械特性推定工程(例えば、後述の図3のS4)と、を備えることを特徴とする。
(2)この場合、前記機械特性推定工程では、前記第1入力に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数(例えば、後述の機械特性伝達関数Pt1)と、前記第2入力に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数(例えば、後述の機械特性伝達関数Pt2)と、前記第1入力に対する前記第1速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の機械特性伝達関数Pw11)と、前記第2入力に対する前記第1速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の機械特性伝達関数Pw12)と、前記第1入力に対する前記第2速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の機械特性伝達関数Pw21)と、前記第2入力に対する前記第2速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の機械特性伝達関数Pw22)と、のうち少なくとも何れかを推定することが好ましい。
(3)この場合、前記第1測定工程では、前記第1加振信号に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gtd1)と、前記第1加振信号に対する前記第1速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gw1d1)と、前記第1加振信号に対する前記第2速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gw2d1)と、前記第1加振信号に対する前記第1入力の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gi1d1)と、前記第1加振信号に対する前記第2入力の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gi2d1)と、を測定することが好ましい。
(4)この場合、前記第2測定工程では、前記第2加振信号に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gtd2)と、前記第2加振信号に対する前記第1速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gw1d2)と、前記第2加振信号に対する前記第2速度検出信号の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gw2d2)と、前記第2加振信号に対する前記第1入力の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gi1d2)と、前記第2加振信号に対する前記第2入力の伝達関数(例えば、後述の伝達関数Gi2d2)と、を測定することが好ましい。
(5)この場合、前記機械特性推定方法は、前記第1及び第2測定工程の結果を用いて前記制御装置の制御回路特性を推定する制御回路特性推定工程(例えば、後述の図3のS5)をさらに備えることが好ましい。
(6)この場合、前記制御回路特性推定工程では、前記第1速度検出信号に対する前記第1入力の伝達関数(例えば、後述の制御回路伝達関数K11)と、前記第2速度検出信号に対する前記第1入力の伝達関数(例えば、後述の制御回路伝達関数K12)と、前記第1速度検出信号に対する前記第2入力の伝達関数(例えば、後述の制御回路伝達関数K21)と、前記第1速度検出信号に対する前記第2入力の伝達関数と、前記第2速度検出信号に対する前記第2入力の伝達関数(例えば、後述の制御回路伝達関数K22)と、のうち少なくとも何れかを推定することが好ましい。
(7)本発明に係る試験システムの機械特性推定装置(例えば、後述の演算装置9)は、前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第1入力に第1加振信号を重畳したときにおける当該第1加振信号に対する応答を測定する第1測定手段(例えば、後述の演算装置9)と、前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第2入力に第2加振信号を重畳したときにおける当該第2加振信号に対する応答を測定する第2測定手段(例えば、後述の演算装置9)と、前記第1及び第2測定手段によって測定された結果を用いて前記機械特性を推定する機械特性推定手段(例えば、後述の演算装置9)と、を備えることを特徴とする。
(1)本発明では、制御装置によって、直列に連結された第1及び第2電動機が制御されている状態で、第1電動機への第1入力に第1加振信号を重畳したときにおける、この第1加振信号に対する応答を測定し、さらに第2電動機への第2入力に第2加振信号を重畳したときにおける、この第2加振信号に対する応答を測定する。また本発明では、このようにして第1及び第2測定工程において測定された結果を用いて機械特性を推定する。本発明では、制御装置による制御下での第1加振信号に対する応答及び第2加振信号に対する応答の測定を経て機械特性を推定することにより、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性を推定できる。
(2)本発明では、第1及び第2測定工程において測定された結果を用いて、第1入力に対する軸トルク検出信号の伝達関数と、第2入力に対する軸トルク検出信号の伝達関数と、第1入力に対する第1速度検出信号の伝達関数と、第2入力に対する第1速度検出信号の伝達関数と、第1入力に対する第2速度検出信号の伝達関数と、第2入力に対する第2速度検出信号の伝達関数と、のうち少なくとも何れかを推定する。これにより、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性であって、共振抑制回路をH∞制御やμ設計法に基づいて設計するにあたり必要となるものを推定できる。
(3)本発明の第1測定工程では、第1加振信号に対する軸トルク検出信号の伝達関数と、第1加振信号に対する第1速度検出信号の伝達関数と、第1加振信号に対する第2速度検出信号の伝達関数と、第1加振信号に対する第1入力の伝達関数と、第1加振信号に対する第2入力の伝達関数と、を測定する。これにより第1測定工程では、機械特性推定工程において、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性を推定する際に必要となる伝達関数を測定できる。
(4)本発明の第2測定工程では、第2加振信号に対する軸トルク検出信号の伝達関数と、第2加振信号に対する第1速度検出信号の伝達関数と、第2加振信号に対する第2速度検出信号の伝達関数と、第2加振信号に対する第1入力の伝達関数と、第2加振信号に対する第2入力の伝達関数と、を測定する。これにより第2測定工程では、機械特性推定工程において、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性を推定する際に必要となる伝達関数を測定できる。
(5)本発明では、第1及び第2測定工程の結果を用いて、制御装置の制御回路特性を推定する。これにより、試験システムから制御装置のみを取り出し、上記機械特性の推定とは別に同定試験を行うことなく制御装置の制御回路特性を推定できる。
(6)本発明の制御回路特性推定工程では、第1速度検出信号に対する第1入力の伝達関数と、第2速度検出信号に対する第1入力の伝達関数と、第1速度検出信号に対する第2入力の伝達関数と、第1速度検出信号に対する第2入力の伝達関数と、第2速度検出信号に対する第2入力の伝達関数と、のうち少なくとも何れかを推定する。これにより、試験システムから制御装置のみを取り出し、上記機械特性の推定とは別に同定試験を行うことなく制御装置の制御回路特性を推定できる。
(7)本発明の機械特性推定装置によれば、上記(1)の発明と同様に、制御装置の制御回路特性を含まない真の機械特性を推定できる。
本発明の一実施形態に係る機械特性推定方法及び機械特性推定装置が適用されたドライブトレインベンチシステムの構成を示す図である。 演算装置によって機械特性を推定する際に用いられる測定用制御回路の構成を示す図である。 演算装置においてドライブトレインベンチシステムの機械特性を推定する手順を示すフローチャートである。 伝達関数Gtd1のボード線図である。 伝達関数Gtd2のボード線図である。 伝達関数Gw1d1のボード線図である。 伝達関数Gw1d2のボード線図である。 伝達関数Gw2d1のボード線図である。 伝達関数Gw2d2のボード線図である。 伝達関数Gi1d1のボード線図である。 伝達関数Gi1d2のボード線図である。 伝達関数Gi2d1のボード線図である。 伝達関数Gi2d2のボード線図である。 機械特性伝達関数Pt1のボード線図である。 機械特性伝達関数Pt2のボード線図である。 機械特性伝達関数Pw11のボード線図である。 機械特性伝達関数Pw12のボード線図である。 機械特性伝達関数Pw21のボード線図である。 機械特性伝達関数Pw22のボード線図である。 制御回路伝達関数K11のボード線図である。 制御回路伝達関数K12のボード線図である。 制御回路伝達関数K21のボード線図である。 制御回路伝達関数K22のボード線図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る機械特性推定方法及び機械特性推定装置が適用されたドライブトレインベンチシステム1の構成を示す図である。
ドライブトレインベンチシステム1は、車両用のドライブトレインを供試体Wとし、この供試体Wの各種性能を評価する際に用いられるドライブトレインに対する試験システムである。ここで、ドライブトレインとは、エンジンやモータ等の車両用動力発生源で発生した駆動力を駆動輪に伝達する動力伝達装置の総称をいい、車両に搭載された状態では動力発生源側に連結される入力軸と、駆動輪側に連結される出力軸と、を備える。
ドライブトレインベンチシステム1は、2つの動力計21,22を組み合わせて構成されるタンデム型の動力計ユニット2と、入力軸W1に入力される動力を出力軸W2に伝達する供試体Wと、軸トルクセンサ3と、2つの回転速度検出器41,42と、軸トルクセンサ3及び回転速度検出器41,42から送信される検出信号に基づいて動力計ユニット2を制御するためのトルク電流指令信号を生成する動力計制御装置51と、動力計制御装置51から送信されるトルク電流指令信号に応じて各動力計21,22に電力を供給する2つのインバータ52,53と、ドライブトレインベンチシステム1の機械特性を推定するための各種演算を行う演算装置9と、を備える。なお図1では、供試体Wの出力軸W2に連結され、この出力軸W2で発生する動力を吸収する動力吸収体の構成については、図示を省略する。
動力計ユニット2は、第1動力計21の第1駆動軸21aと、第2動力計22の第2駆動軸22aとを同軸で連結することによって構成される。第1動力計21の第1駆動軸21aの先端側は、軸トルクセンサ3を介して供試体Wの入力軸W1と同軸で連結されている。第2動力計22の第2駆動軸22aの先端側は、第1駆動軸21aの基端側と、図示しないカップリング部材を介して同軸で連結されている。第1動力計21は、第1インバータ52から電力が供給されると、その第1駆動軸21aを回転させる。また第2動力計22は、第2インバータ53から電力が供給されると、その第2駆動軸22aを回転させる。
軸トルクセンサ3は、その一端側は第1カップリング3aを介して第1動力計21の第1駆動軸21aに連結され、その他端側は第2カップリング3bを介して供試体Wの入力軸W1に連結されている。これにより第2動力計22と、第1動力計21と、軸トルクセンサ3と、供試体Wと、は同軸に連結される。軸トルクセンサ3は、入力軸W1と第1駆動軸21aとの間で発生する捩れトルク(以下、「軸トルク」という)に応じた軸トルク検出信号を生成し、これを動力計制御装置51及び演算装置9へ送信する。以下では、軸トルク検出信号の値、すなわち軸トルク検出値を“t”と表記する。
第1回転速度検出器41は、例えばエンコーダであり、第1動力計21の第1駆動軸21aの回転速度に応じたパルス信号である第1回転速度検出信号を生成し、この信号を動力計制御装置51及び演算装置9へ送信する。以下では、第1回転速度検出信号の値、すなわち第1回転速度検出値を“w1”と表記する。
第2回転速度検出器42は、例えばエンコーダであり、第2動力計22の第2駆動軸22aの回転速度に応じたパルス信号である第2回転速度検出信号を生成し、この信号を動力計制御装置51及び演算装置9へ送信する。以下では、第2回転速度検出信号の値、すなわち第2回転速度検出値を“w2”と表記する。
動力計制御装置51は、軸トルクセンサ3から送信される軸トルク検出信号、第1回転速度検出器41から送信される第1回転速度検出信号、及び第2回転速度検出器42から送信される第2回転速度検出信号を用いることによって、第1動力計21を制御するための第1トルク電流指令信号及び第2動力計22を制御するための第2トルク電流指令信号を生成し、これら第1及び第2トルク電流指令信号を、それぞれ第1及び第2インバータ52,53へ送信する。以下では、第1トルク指令信号の値、すなわち第1トルク電流指令値を“i1”と表記し、第2トルク電流指令信号の値、すなわち第2トルク電流指令値を“i2”と表記する。
演算装置9は、コンピュータであり、動力計制御装置51から第1及び第2インバータ52,53へ入力する第1及び第2トルク電流指令信号と、これら第1及び第2トルク電流指令信号を入力することによって軸トルクセンサ3によって得られる軸トルク検出信号並びに第1及び第2回転速度検出器41,42によって得られる第1及び第2回転速度検出信号と、を用いることによって、後に図3を参照して説明する手順に従って演算を行うことにより、ドライブトレインベンチシステム1の機械特性を推定する。ここで機械特性とは、より具体的には、ドライブトレインベンチシステム1の入出力間の機械特性伝達関数や、ドライブトレインベンチシステム1の機械モデルを特徴付ける各種機械特性パラメータ等をいう。なお演算装置9によって得られる機械特性の推定結果は、例えば動力計制御装置51に搭載される共振抑制制御回路の設計に用いられる。また本実施形態のように、タンデム型の動力計ユニット2を備えるドライブトレインベンチシステム1に用いられる共振抑制制御回路の具体的な設計手順については、例えば本願出願人による特許第5561444号に記載されているので、ここでは詳細な説明を省略する。以下では、演算装置9において、ドライブトレインベンチシステム1の機械特性を推定する手順について説明する。
図2は、動力計制御装置51に搭載されている制御回路であって、演算装置9によってドライブトレインベンチシステム1の機械特性を推定する際に用いられる測定用制御回路55の構成を示す図である。
測定用制御回路55は、回転速度制御回路56と、加振トルク生成部57と、第1指令生成部58と、第2指令生成部59と、を備え、これらを用いることによって機械特性を推定する際における第1及び第2トルク電流指令信号を生成する。
回転速度制御回路56は、第1回転速度検出信号(w1)と、第2回転速度検出信号(w2)と、これら検出信号(w1,w2)に対する回転速度指令信号と、を用いることによって、速度検出値w1,w2がともに、所定の回転速度指令信号に応じた値になるように、既知のフィードバックアルゴリズムによって第1ベーストルク入力信号及び第2ベーストルク入力信号を生成する。以下では、第1ベーストルク入力信号の値を“ib1”と表記し、第2ベーストルク入力信号の値を“ib2”と表記する。また演算装置9において機械特性を推定する際には、回転速度指令信号の値waは試験用に定められた所定値で一定に維持される。
加振トルク生成部57は、演算装置9からの要求に応じて、0を中心とした所定の幅内で、所定の加振周波数の下でランダムに変動する第1加振トルク入力信号、及び第2加振トルク入力信号を生成する。以下では、第1加振トルク入力信号の値を“d1”と表記し、第2加振トルク入力信号の値を“d2”と表記する。
第1指令生成部58は、第1加振トルク入力信号が生成されていない場合(d1=0の場合)には、第1ベーストルク入力信号をそのまま第1トルク電流指令信号として出力する(i1=ib1)。第1指令生成部58は、第1加振トルク入力信号が生成されている場合(d1≠0の場合)には、第1ベーストルク入力信号に第1加振トルク入力信号を重畳したものを第1トルク電流指令信号として出力する(i1=ib1+d1)。
第2指令生成部59は、第2加振トルク入力信号が生成されていない場合(d2=0の場合)には、第2ベーストルク入力信号をそのまま第2トルク電流指令信号として出力する(i2=ib2)。第2指令生成部59は、第2加振トルク入力信号が生成されている場合(d2≠0の場合)には、第2ベーストルク入力信号に第2加振トルク入力信号を重畳したものを第2トルク電流指令信号として出力する(i2=ib2+d2)。
演算装置9における演算によってドライブトレインベンチシステム1の機械特性を推定する際には、上述のような測定用制御回路55を用いることによって、第1及び第2回転速度検出信号を用いた第1及び第2動力計21,22の速度制御を行いながら、適宜第1及び第2加振トルク入力信号を重畳して加振制御を行う。
上述のようにタンデム型の動力計ユニット2を備えるドライブトレインベンチシステム1は、2つの入力(第1及び第2トルク電流指令信号)と3つの出力(軸トルク検出信号並びに第1及び第2回転速度検出信号)とを備える。よってドライブトレインベンチシステム1の機械特性は、下記式(1−1)〜(1−6)に示すように、6つの伝達関数(Pt1,Pt2,Pw11,Pw12,Pw21,Pw22)によって表される。下記式に示すように、伝達関数Pt1は、第1トルク電流指令信号に対する軸トルク検出信号の機械特性伝達関数であり、伝達関数Pt2は、第2トルク電流指令信号に対する軸トルク検出信号の機械特性伝達関数であり、伝達関数Pw11は、第1トルク電流指令信号に対する第1回転速度検出信号の機械特性伝達関数であり、伝達関数Pw12は、第2トルク電流指令信号に対する第1回転速度検出信号の機械特性伝達関数であり、伝達関数Pw21は、第1トルク電流指令信号に対する第2回転速度検出信号の機械特性伝達関数であり、伝達関数Pw22は、第2トルク電流指令信号に対する第2回転速度検出信号の機械特性伝達関数である。
Figure 0006493578
また以上のような6つの機械特性伝達関数(Pt1,Pt2,Pw11,Pw12,Pw21,Pw22)を用いると、動力計ユニット2の運動方程式は、下記式(2−1)〜(2−3)によって表される。
Figure 0006493578
また図2に示す測定用制御回路55において、回転速度制御回路56の制御回路特性は下記式(3−1)〜(3−4)に示すように、4つの伝達関数(K11,K12,K21,K22)によって表される。下記式に示すように、伝達関数K11は、回転速度制御回路56における第1回転速度検出信号に対する第1ベーストルク入力信号の制御回路伝達関数であり、伝達関数K12は、回転速度制御回路56における第2回転速度検出信号に対する第1ベーストルク入力信号の制御回路伝達関数であり、伝達関数K21は、回転速度制御回路56における第1回転速度検出信号に対する第2ベーストルク入力信号の制御回路伝達関数であり、伝達関数K22は、回転速度制御回路56における第2回転速度検出信号に対する第2ベーストルク入力信号の制御回路伝達関数である。
Figure 0006493578
また以上のような4つの制御回路伝達関数(K11,K12,K21,K22)を用いると、測定用制御回路55における演算式は、下記式(4−1)及び(4−2)によって表される。なお、演算装置9では、機械特性を推定するにあたり、第1及び第2加振トルク入力信号を用いた加振時の周波数特性を計測するため、下記式(4−1)及び(4−2)では、一定の値で維持される回転速度指令信号は無視できる。
Figure 0006493578
ここで第2加振トルク入力信号をオフにしかつ第1加振トルク入力信号のみを重畳した場合における第1加振トルク入力信号(d1)から計測信号(t,w1,w2,i1,i2)への周波数特性と、第1加振トルク入力信号をオフにしかつ第2加振トルク入力信号のみを重畳した場合における第2加振トルク入力信号(d2)から計測信号(t,w1,w2,i1,i2)への周波数特性と、を用いることによって、演算装置9において6つの機械特性伝達関数(Pt1,Pt2,Pw11,Pw12,Pw21,Pw22)と4つの制御回路伝達関数(K11,K12,K21,K22)を推定する方法について説明する。
演算装置9に構成されている第1測定手段では、測定用制御回路55によって第1及び第2動力計21,22が制御されている状態で、第2加振入力信号をオフにし(d2=0)かつ第1加振トルク入力信号のみを重畳することにより、下記式(5−1)〜(5−5)に示す5つの伝達関数(Gtd1,Gw1d1,Gw2d1,Gi1d1,Gi2d1)を測定する。伝達関数Gtd1は、第1加振トルク入力信号に対する軸トルク検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gw1d1は、第1加振トルク入力信号に対する第1回転速度検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gw2d1は、第1加振トルク入力信号に対する第2回転速度検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gi1d1は、第1加振トルク入力信号に対する第1回転速度検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gi2d1は、第1加振トルク入力信号に対する第2回転速度検出信号の伝達関数である。
Figure 0006493578
演算装置9に構成されている第2測定手段では、測定用制御回路55によって第1及び第2動力計21,22が制御されている状態で、第1加振入力信号をオフにし(d1=0)、かつ第2加振トルク入力信号のみを重畳することにより、下記式(6−1)〜(6−5)に示す5つの伝達関数(Gtd2,Gw1d2,Gw2d2,Gi1d2,Gi2d2)を測定する。伝達関数Gtd2は、第2加振トルク入力信号に対する軸トルク検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gw1d2は、第2加振トルク入力信号に対する第1回転速度検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gw2d2は、第2加振トルク入力信号に対する第2回転速度検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gi1d2は、第2加振トルク入力信号に対する第1回転速度検出信号の伝達関数であり、伝達関数Gi2d2は、第2加振トルク入力信号に対する第2回転速度検出信号の伝達関数である。
Figure 0006493578
ここで上記式(2−1)〜(2−3)及び上記式(4−1)及び(4−2)を、上記式(5−1)〜(5−5)及び上記式(6−1)〜(6−5)に示す伝達関数を用いて書き換えることにより、6つの機械特性伝達関数(Pt1,Pt2,Pw11,Pw12,Pw21,Pw22)及び4つの制御回路伝達関数(K11,K12,K21,K22)に対する下記式(7−1)〜(7−10)が導出される。
Figure 0006493578
演算装置9に構成されている機械特性推定手段では、上述のように第1及び第2測定手段によって測定された合計10の伝達関数(Gtd1,Gw1d1,Gw2d1,Gi1d1,Gi2d1,Gtd2,Gw1d2,Gw2d2,Gi1d2,Gi2d2)の測定結果を、上記式(7−1)〜(7−10)に入力することにより、6つの機械特性伝達関数(Pt1,Pt2,Pw11,Pw12,Pw21,Pw22)及び4つの制御回路伝達関数(K11,K12,K21,K22)を推定する。
図3は、演算装置9においてドライブトレインベンチシステム1の機械特性を推定する手順を示すフローチャートである。
始めにS1では、演算装置9は、測定用制御回路55を用いて、第1動力計21及び第2動力計22の回転速度を一定の速度で維持する定速制御を開始する。なおこの定速制御では、回転速度指令値waは試験用に定められた所定値で一定に維持し、第1加振トルク入力信号及び第2加振トルク入力信号の値を0とする。
次にS2の第1測定工程では、演算装置9は、上記の定速制御が継続されている状態で、第2加振トルク入力信号の値を0で維持しながら、第1加振トルク入力信号のみを加振し、この第1加振トルク入力信号を第1トルク電流指令信号に重畳したときにおける第1加振トルク入力信号に対する各種応答、より具体的には、上記式(5−1)〜(5−5)を参照して説明した5つの伝達関数(Gtd1,Gw1d1,Gw2d1,Gi1d1,Gi2d1)を測定する。また演算装置9は、これら5つの伝達関数の測定が完了したら、第1加振トルク入力信号の値を0にし、第1動力計21に対する加振制御を終了する。
次にS3の第2測定工程では、演算装置9は、上記の定速制御が継続されている状態で、第1加振トルク入力信号の値を0で維持しながら、第2加振トルク入力信号のみを加振し、この第2加振トルク入力信号を第2トルク電流指令信号に重畳したときにおける第2加振トルク入力信号に対する各種応答、より具体的には、上記式(6−1)〜(6−5)を参照して説明した5つの伝達関数(Gtd2,Gw1d2,Gw2d2,Gi1d2,Gi2d2)を測定する。また演算装置9は、これら5つの伝達関数の測定が完了したら、第2動力計22に対する加振制御と、測定用制御回路55を用いた定速制御と、を終了する。
次にS4の機械特性伝達関数推定工程では、演算装置9は、第1測定工程において測定された5つの伝達関数(Gtd1,Gw1d1,Gw2d1,Gi1d1,Gi2d1)と、第2測定工程において測定された5つの伝達関数(Gtd2,Gw1d2,Gw2d2,Gi1d2,Gi2d2)とを、上記式(7−1)〜(7−6)に入力することにより、6つの機械特性伝達関数(Pt1,Pt2,Pw11,Pw12,Pw21,Pw22)を推定する。
次にS5の制御回路特性推定工程では、演算装置9は、第1測定工程において測定された5つの伝達関数(Gtd1,Gw1d1,Gw2d1,Gi1d1,Gi2d1)と、第2測定工程において測定された5つの伝達関数(Gtd2,Gw1d2,Gw2d2,Gi1d2,Gi2d2)とを、上記式(7−7)〜(7−10)に入力することにより、4つの制御回路伝達関数(K11,K12,K21,K22)を推定する。
以下、本実施形態に係る機械特性推定方法及び機械特性推定装置の効果について、シミュレーションによる結果を参照しながら説明する。
図4A〜図4Jは、それぞれ第1及び第2測定工程において測定される10の伝達関数のボード線図である。より具体的には、図4Aは伝達関数Gtd1のボード線図であり、図4Bは伝達関数Gtd2のボード線図であり、図4Cは伝達関数Gw1d1のボード線図であり、図4Dは伝達関数Gw1d2のボード線図であり、図4Eは伝達関数Gw2d1のボード線図であり、図4Fは伝達関数Gw2d2のボード線図であり、図4Gは伝達関数Gi1d1のボード線図であり、図4Hは伝達関数Gi1d2のボード線図であり、図4Iは伝達関数Gi2d1のボード線図であり、図4Jは伝達関数Gi2d2のボード線図である。
2つの動力計のうち何れかを加振制御することによって直接的に得られる伝達関数は、加振制御を行わない動力計は測定用制御回路55の制御下にある。このため、第1及び第2測定工程において直接的に得られる10の伝達関数は、図4A〜図4Jに示すように、数10Hz帯域において、測定用制御回路55の回転速度制御回路56の特性が表れる。すなわち、回転速度制御回路56の特性を含まない真の機械特性は、直接的には得ることができない。
図5A〜図5Fは、それぞれ機械特性伝達関数推定工程において推定される6の機械特性伝達関数のボード線図である。より具体的には、図5Aは機械特性伝達関数Pt1のボード線図であり、図5Bは機械特性伝達関数Pt2のボード線図であり、図5Cは機械特性伝達関数Pw11のボード線図であり、図5Dは機械特性伝達関数Pw12のボード線図であり、図5Eは機械特性伝達関数Pw21のボード線図であり、図5Fは機械特性伝達関数Pw22のボード線図である。
図6A〜図6Dは、それぞれ制御回路特性推定工程において推定される4の制御回路伝達関数のボード線図である。より具体的には、図6Aは制御回路伝達関数K11のボード線図であり、図6Bは制御回路伝達関数K12のボード線図であり、図6Cは制御回路伝達関数K21のボード線図であり、図6Dは制御回路伝達関数K22のボード線図である。
なお、これら図5A〜図5F及び図6A〜図6Dにおいて、太破線は、シミュレーションを行うために準備した真の伝達関数を示し、細実線は、機械特性伝達関数推定工程及び制御回路特性推定工程において推定された伝達関数を示す。これら図5A〜図5Fに示すように、細実線と太破線はほぼ一致している。したがって本実施形態に係る機械特性推定方法及び機械特性推定装置によれば、測定用制御回路55の制御特性を除いた真の機械特性伝達関数を推定できることが明らかとなった。また図6A〜図6Dに示すように、細実線と太破線はほぼ一致している。したがって本実施形態に係る機械特性推定方法及び機械特性推定装置によれば、ドライブトレインベンチシステム1から、測定用制御回路55のみを取り出し、この測定用制御回路55のみを用いた同定試験を行うことなく、機械特性伝達関数を推定する際に用いられる第1及び第2測定工程の結果を用いて測定用制御回路55の特性も容易に推定できることが明らかとなった。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。例えば上記実施形態では、ドライブトレインベンチシステム1に本発明の機械特性推定方法及び機械特性推定装置を適用した場合について説明したが、本発明の適用対象は、ドライブトレインベンチシステムに限らない。本発明は、2つの動力計を直列に接続して構成されるタンデム型の動力計ユニットを備える試験システムであれば、どのようなシステムにも適用できる。
1…ドライブトレインベンチシステム(試験システム)
W…供試体
W1…入力軸
21…第1動力計(第1電動機)
21a…第1駆動軸
22…第2動力計(第2電動機)
22a…第2駆動軸
3…軸トルクセンサ
41…第1回転速度検出器
42…第2回転速度検出器
51…動力計制御装置
55…測定用制御回路(制御装置)
9…演算装置(機械特性推定装置、第1測定手段、第2測定手段、機械特性推定手段)

Claims (7)

  1. 供試体の入力軸と同軸で連結された第1駆動軸を有し、第1入力に応じて当該第1駆動軸を回転させる第1電動機と、前記第1駆動軸と同軸で連結された第2駆動軸を有し、第2入力に応じて当該第2駆動軸を回転させる第2電動機と、前記入力軸と前記第1駆動軸とを連結し軸トルクに応じた軸トルク検出信号を生成する軸トルクセンサと、前記第1駆動軸の回転速度に応じた第1速度検出信号を生成する第1速度検出器と、前記第2駆動軸の回転速度に応じた第2速度検出信号を生成する第2速度検出器と、前記第1及び第2速度検出信号に基づいて前記第1及び第2入力を生成する制御装置と、を備える試験システムの機械特性を推定する機械特性推定方法であって、
    前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第1入力に第1加振信号を重畳したときにおける当該第1加振信号に対する応答を測定する第1測定工程と、
    前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第2入力に第2加振信号を重畳したときにおける当該第2加振信号に対する応答を測定する第2測定工程と、
    前記第1及び第2測定工程の結果を用いて前記機械特性を推定する機械特性推定工程と、を備えることを特徴とする試験システムの機械特性推定方法。
  2. 前記機械特性推定工程では、前記第1入力に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数と、前記第2入力に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数と、前記第1入力に対する前記第1速度検出信号の伝達関数と、前記第2入力に対する前記第1速度検出信号の伝達関数と、前記第1入力に対する前記第2速度検出信号の伝達関数と、前記第2入力に対する前記第2速度検出信号の伝達関数と、のうち少なくとも何れかを推定することを特徴とする請求項1に記載の試験システムの機械特性推定方法。
  3. 前記第1測定工程では、前記第1加振信号に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数と、前記第1加振信号に対する前記第1速度検出信号の伝達関数と、前記第1加振信号に対する前記第2速度検出信号の伝達関数と、前記第1加振信号に対する前記第1入力の伝達関数と、前記第1加振信号に対する前記第2入力の伝達関数と、を測定することを特徴とする請求項1又は2に記載の試験システムの機械特性推定方法。
  4. 前記第2測定工程では、前記第2加振信号に対する前記軸トルク検出信号の伝達関数と、前記第2加振信号に対する前記第1速度検出信号の伝達関数と、前記第2加振信号に対する前記第2速度検出信号の伝達関数と、前記第2加振信号に対する前記第1入力の伝達関数と、前記第2加振信号に対する前記第2入力の伝達関数と、を測定することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の試験システムの機械特性推定方法。
  5. 前記第1及び第2測定工程の結果を用いて前記制御装置の制御回路特性を推定する制御回路特性推定工程をさらに備えることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の試験システムの機械特性推定方法。
  6. 前記制御回路特性推定工程では、前記第1速度検出信号に対する前記第1入力の伝達関数と、前記第2速度検出信号に対する前記第1入力の伝達関数と、前記第1速度検出信号に対する前記第2入力の伝達関数と、前記第1速度検出信号に対する前記第2入力の伝達関数と、前記第2速度検出信号に対する前記第2入力の伝達関数と、のうち少なくとも何れかを推定することを特徴とする請求項5に記載の試験システムの機械特性推定方法。
  7. 供試体の入力軸と同軸で連結された第1駆動軸を有し、第1入力に応じて当該第1駆動軸を回転させる第1電動機と、前記第1駆動軸と同軸で連結された第2駆動軸を有し、第2入力に応じて当該第2駆動軸を回転させる第2電動機と、前記入力軸と前記第1駆動軸とを連結し軸トルクに応じた軸トルク検出信号を生成する軸トルクセンサと、前記第1駆動軸の回転速度に応じた第1速度検出信号を生成する第1速度検出器と、前記第2駆動軸の回転速度に応じた第2速度検出信号を生成する第2速度検出器と、前記第1及び第2速度検出信号に基づいて前記第1及び第2入力を生成する制御装置と、を備える試験システムの機械特性を推定する機械特性推定装置であって、
    前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第1入力に第1加振信号を重畳したときにおける当該第1加振信号に対する応答を測定する第1測定手段と、
    前記制御装置により前記第1及び第2電動機が制御されている状態で、前記第2入力に第2加振信号を重畳したときにおける当該第2加振信号に対する応答を測定する第2測定手段と、
    前記第1及び第2測定手段によって測定された結果を用いて前記機械特性を推定する機械特性推定手段と、を備えることを特徴とする試験システムの機械特性推定装置。
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