JPH05215643A - 電動機駆動試験装置 - Google Patents

電動機駆動試験装置

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JPH05215643A
JPH05215643A JP4020093A JP2009392A JPH05215643A JP H05215643 A JPH05215643 A JP H05215643A JP 4020093 A JP4020093 A JP 4020093A JP 2009392 A JP2009392 A JP 2009392A JP H05215643 A JPH05215643 A JP H05215643A
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JP
Japan
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control
constant
mechanical system
speed change
electric motor
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JP4020093A
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English (en)
Inventor
Kimio Kono
公生 河野
Masayuki Yamanobe
正幸 山野辺
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変速機の変速比により変わる機械系のねじり
共振周波数が制御系と干渉しないようにし、人手にたよ
らず試験装置の最適な定数を自動的に求めることが可能
であり、仕様および特性が不明確な供試体でも試験でき
る電動機駆動試験装置を提供する。 【構成】 周波数を選択回路144により任意に設定で
き、運転条件によって変化する機械系101のねじり固
有振動周波数成分を減衰させ、全運転領域で機械系と制
御系との干渉を抑制するフィルタ114を備え、制御対
象である回転数およびトルクの測定値の変動幅を予め設
定した許容管理値Np,Tpと比較演算し、許容管理値に
達するまで制御定数を変えて前記比較演算を自動的に繰
返し、最適定数を求める学習機能141付き制御定数演
算回路142を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動機駆動試験装置に
係り、特に、トランスミッション等の自動車の動力伝達
系の電動機駆動試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動機駆動試験装置は、例えば特
開昭63−132132号公報に記載のように、自動車
のトランスミッション等の変速機構付き動力伝達系の試
験において、変速比による制御系の伝達関数の変化を補
償し、変速比が変わっても制御系の応答が設計値通りに
なるようにしていた。
【0003】図5は、前記従来の電動機駆動試験装置の
系統構成を示すブロック図である。変速機構付き供試体
101は、電動機102,103,104,164によ
り駆動される。変速機構付き供試体101の軸トルク
は、トルク検出器105,106,107,165によ
り検出される。速度指令ω1REFおよびフィードバック信
号ω1FBは、加算器111により突き合されて加算され
る。その加算結果は、速度制御回路ASR112に入力
される。トルク指令T2REFおよびトルクフィードバック
信号T2FBは、加算器121により突き合されて加算さ
れる。その加算結果は、トルク制御回路ATR122に
入力される。トルク指令T3REFおよびトルクフィードバ
ック信号T3FBは、加算器131により突き合されて加
算される。その加算結果は、トルク制御回路ATR13
2に入力される。トルク指令T4REFおよびトルクフィー
ドバック信号T4FBは、加算器161により突き合され
て加算される。その加算結果は、トルク制御回路ATR
162入力される。ASRゲイン演算回路151は、回
転検出器108,109,133,164からのフィー
ドバック信号ω1FB,ω2FB,ω3FB,ω4FBを取り込み、
最適なゲインを演算する。演算結果は、速度制御回路の
ゲイン切換回路113に入力される。なお、図5におい
て、160番台の構成要素は、4WD駆動系を模擬する
ためのものであり、必ずしも必要ではない。
【0004】電動機駆動試験装置の目的は、電動機10
2により変速機構付き供試体101に回転を与える一
方、電動機103,104,164により吸収トルクを
与え、任意の運転状態で試験することである。ここで必
要な性能は、与えられた回転およびトルクが安定し、高
精度の制御性能が得られることであり、特に、供試体の
変速比を切り換えても、応答性や精度が均一であること
である。例えば、速度制御においては、速度指令ω1REF
および速度フィードバックω1FBを突き合せ、その偏差
を零にするようにする。すなわち、速度指令ω1REF=目
標値ω1になるように制御する。ここで、Gi:ASR可
変ゲイン,GN:ASR伝達関数,Gc:電流制御回路A
CR伝達関数,ζφ:トルク係数,J:慣性能率,S:
ラプラス微分演算子,FN:速度検出の伝達関数とする
と、この速度制御系の開ループ伝達関数GNOは、 GNO=Gi×GN×Gc(ζφ/J・S)×FN ……(1) で表わされ、GNOが大きくなれば、系の応答が早くな
り、過渡的な追従性が良くなるが、制御行き過ぎ量(オ
ーバシュード量)が増える。また、GNOが小さくなれ
ば、行き過ぎ量は少なくなり、安定的になるが、過渡的
な追従性が悪くなる。このため、制御定数を最適に選ぶ
必要がある。
【0005】そこで、従来は、まず、最適と思われるA
SR伝達関数GNの比例ゲインKNを計算で求め、この値
に対して変速比で変わる慣性量の値を自動的に演算し、
速度制御回路の制御定数Giとして補償していた。これ
の演算方式により、変速比の切り換えに伴う性能劣化を
ある程度は軽減していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、制御
系の安定性と応答性のみに注目し、最適と思われる定数
を計算で求め、その計算値を基準に補償回路を構成して
いる。したがって、計算には取り込みにくい機械系のね
じり固有振動数,共振倍率と機械系の損失との関係,ギ
アのがたつき,配線インピーダンスの誤差やばらつき,
電源変動幅や相間アンバランス,装置や検出器の誤差等
についての配慮が無かった。しかも、トルクおよび回転
等を直接に見て最適値を決定しているわけではないの
で、供試体の条件/運転条件等によっては目標値のトル
ク精度/回転精度にならないことが多かった。これに対
処し全ての運転モードで目標の精度になるように、実際
の変速機構付き供試体に適用し、逆に電動機駆動試験装
置自体の定数をカットアンドトライで探すことは、非常
に困難であった。
【0007】また、機械系のねじり共振周波数が変速比
によって変わるため、最も低い共振周波数を考慮して制
御系の応答が少なくともこれと干渉しないようにしなけ
ればならず、制御系の応答に限界があり、測定精度にも
限界があった。
【0008】本発明の目的は、変速機の変速比の変化に
より変わる機械系のねじり共振周波数が制御系と干渉し
ないようにし、制御系の応答性を改良し精度を高めた電
動機駆動試験装置を提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、回転精度およびトル
ク精度の目標値に許容管理値を設けて、実測した目標値
が許容管理値内に入るまで任意の回数自動的に定数を変
え最適値を求め、人手にたよらず試験装置の最適な定数
を自動的に求めることが可能な電動機駆動試験装置を提
供することである。
【0010】本発明の別の目的は、変速機構付き供試体
が試作機であるなどのために、その仕様および特性が不
明確であり、計算では容易に求められない場合でも、定
数を自動的に設定可能な電動機駆動試験装置を提供する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、速
度フィードバックループに特定の周波数のみ除去するデ
ィジタルフィルタ回路を設け、フィルタの周波数を制御
装置の外部から可変に設定できるようにし、変速比によ
って決まる機械系のねじり共振周波数のみを除去し、制
御系の応答周波数とは干渉しないようにし、制御系の応
答性を改良することにより達成される。
【0012】上記本発明の他の目的は、学習機能を設
け、制御回路の定数が予め設定したトルクおよび回転の
目標の許容管理値に入るまで任意の回数自動的に定数演
算回路を働かせ、最適な定数を自動的に求めることによ
り達成される。
【0013】上記本発明の別の目的は、前記学習機能を
設け、仕様および特性が不明確な供試体でも最適な定数
を自動的に選択することにより達成される。
【0014】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために、変速機構の変速比に応じて電動機軸換算の慣性
量が変化しまたは機械系のねじり固有振動周波数が変化
する変速機構付き供試体を電動機により駆動し変速機構
付き供試体の機械的特性を測定する電動機駆動試験装置
において、周波数を任意に設定でき、運転条件によって
変化する機械系のねじり固有振動周波数成分を減衰さ
せ、全運転領域で機械系と制御系との干渉を抑制するフ
ィルタを備えた電動機駆動試験装置を提案するものであ
る。
【0015】本発明は、また、上記他の目的を達成する
ために、変速機構の変速比に応じて電動機軸換算の慣性
量が変化しまたは機械系のねじり固有振動周波数が変化
する変速機構付き供試体を電動機により駆動し変速機構
付き供試体の機械的特性を測定する電動機駆動試験装置
において、制御対象である回転数およびトルクの測定値
の変動幅を予め設定した許容管理値と比較演算し、許容
管理値に達するまで制御定数を変えて前記比較演算を自
動的に繰返し、最適定数を求める学習機能付き制御定数
演算回路を備えた電動機駆動試験装置を提案するもので
ある。
【0016】本発明は、さらに、上記の目的を達成する
ために、変速機構の変速比に応じて電動機軸換算の慣性
量が変化しまたは機械系のねじり固有振動周波数が変化
する変速機構付き供試体を電動機により駆動し変速機構
付き供試体の機械的特性を測定する電動機駆動試験装置
において、周波数を任意に設定でき、運転条件によって
変化する機械系のねじり固有振動周波数成分を減衰さ
せ、全運転領域で機械系と制御系との干渉を抑制するフ
ィルタを備え、制御対象である回転数およびトルクの測
定値の変動幅を予め設定した許容管理値と比較演算し、
許容管理値に達するまで制御定数を変えて比較演算を自
動的に繰返し、最適定数を求める学習機能付き制御定数
演算回路を備えた電動機駆動試験装置を提案するもので
ある。
【0017】
【作用】フィルタ回路は、ディジタル回路で構成されて
いるので、その周波数を広い範囲に亘りほとんど連続的
に設定できる。そのため、機械系のねじリ固有振動周波
数にフィルタの周波数を設定すると、制御系に影響を与
える機械系のねじり固有振動周波数成分はフィルタで減
衰され、制御系と干渉することがなくなり、制御系の応
答性を改良できる。
【0018】フィルタ回路は、ディジタル回路で構成さ
れており、固有振動周波数が2つ以上ある場合も、フィ
ルタを2つ以上設けて対応できる。
【0019】学習制御機能を備えた制御定数演算回路
は、任意に設定された許容管理値と実測のトルク変動値
および回転とを比較し、許容管理値以内であればそれを
定数として格納し、その定数を実際の試験に使用する。
一方、許容管理値から外れている場合は、応答を高くす
る方向または応答を低くする方向に制御定数を連続的に
変化させ、最適値を求める。それでも管理値に入らない
場合は、管理値を任意の値だけ大きくして、前記動作を
繰り返す。これにより実測値が管理値以内に入った段階
で、その定数を最適値として格納する。そこで、例えば
変速比を変えて次の機械条件における定数を前記と同じ
手順で求める。
【0020】このようにすると、運転するすべてのモー
ドで事前にテストランを実行し、各運転モードに最適な
制御定数が得られる。
【0021】さらに、前記学習機能によれば、仕様およ
び特性が不明確な供試体例えば試作品のような物でも、
それに体する最適な定数を自動的に選択できることにな
り、時間と人手を大幅に節約できる。
【0022】
【実施例】次に、図1〜図4を参照して、本発明による
電動機駆動試験装置の一実施例を詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明による電動機駆動試験装置
の一実施例の系統構成を示すブロック図である。この実
施例の変速機構付き供試体は、自動車のトランスミッシ
ョンすなわち変速装置である。
【0024】図1において、変速機構付き供試体すなわ
ち自動車の変速装置101は、電動機102〜104に
より駆動される。変速装置101の入力軸に接続された
電動機102は、自動車のエンジンを模擬しており、出
力軸に接続された電動機103および104は、自動車
の左右の車輪を模擬している。トルクは、変速装置10
1の入出力軸に接続されたトルク検出器105〜107
により検出され、電動機の回転数は、回転検出器108
〜110により検出される。
【0025】加算器111は、速度指令ω1REFと速度フ
ィードバック信号ω1FBとをつき合せて加算し、速度制
御回路ASR112に出力する。速度制御回路ASR1
12は、その加算値に基づいて電動機102の速度を制
御する。加算器121は、トルク指令T2REFとトルクフ
ィールドバック信号T2FBとをつき合せて加算し、トル
ク制御回路ATR122に出力する。トルク制御回路A
TR122は、その加算値に基づいて電動機103のト
ルクを制御する。加算器131は、トルク指令T3REFと
トルクフィードバック信号T3FBをつき合せて加算し、
トルク制御回路ATR132に出力する。トルク制御回
路ATR132は、その加算値に基づいて電動機104
のトルクを制御する。
【0026】さて、変速装置101の試験時には、電動
機102により変速装置101に任意の回転を与え、電
動機103,104により実車の走行状態を模擬した負
荷トルクを与える。供試体101は、シフトにより1速
〜5速またはリバース等の変速を実行し、駆動側の動力
を吸収側に伝える。このとき変速比は、約1倍から約1
0倍まで変化する。入力側電動機102の軸に換算した
慣性能率は、ギア比の2乗で変化することから、約1倍
から約100倍で変化することになる。したがって、何
らかの補償をしないと、全領域での運転ができなくなる
問題がある。また、入出力軸の回転とトルクは、変速装
置101の伝達効率向上や振動およびノイズ低減の評価
のために、変動幅すなわち精度1%以下の高精度の制御
性能が要求されている。
【0027】そこで、本発明においては、上記電動機駆
動試験装置の基本的構成に対し、可変フィルタ回路11
4と、学習制御回路141と、制御定数演算回路142
と、変速比すなわちシフト比判定回路143と、フィル
タ定数選択回路144とを設けてある。学習制御回路1
41と制御定数演算回路142と変速比判定回路143
とフィルタ定数選択回路144とは、本発明に特徴的な
学習機能付き制御定数演算回路140を形成している。
可変フィルタ回路114は、変速装置101の変速比に
より変わる機械系のねじり共振周波数を減衰させるよう
に、その減衰周波数を広範に変えられるデジタルフィル
タである。学習制御回路141は、トルクの変動幅の許
容管理値TPと学習制御のくりかえし回数Npとテスト
ラン条件の設定値ILと前記トルク検出器106,10
7からのトルクフィードバック信号T2FB,T3FBとに基
づき、制御定数演算回路142に必要な回数だけ、制御
定数を演算させる。変速比判定回路143は、速度フィ
ードバック信号ω1FB,ω2FB,ω3FBに基づき、現在の
変速比を判定する。フィルタ定数選択回路144は、そ
の変速比に最適なフィルタ定数を可変フィルタ回路11
4に設定する。
【0028】学習制御回路141で決められた制御定数
は、制御定数演算回路142に入力される。制御定数演
算回路142は、変速比ISの大きさにより、最適定数
を演算子またはメモリの中から最適定数を選択し、速度
制御回路112に出力する。
【0029】変速比すなわちシフト比判定回路143
は、入力軸の回転数ω1と出力軸の回転数ω23とを入
力し、それらの比により変速比ISを演算する回路であ
る。演算は、例えば、 Is={(ω2+ω3)/2}/ω1倍 ……(2) (2)式によりなされる。
【0030】フィルタ定数回路144は、予め実測した
シフト毎の機械系のねじり固有振動周波数の値を記憶し
ておく。変速比Isが入力されると、それに対応して機
械系のねじり固有振動周波数を減衰させるフィルタ定数
を選択し、フィルタ回路114に出力する。
【0031】第2図は、図1の電動機駆動試験装置の動
作を示すフローチャートである。まず、処理のSTAR
T後、ステップ201において、オペレータが第1図に
示すTP,Np,ILの管理値を設定する。ステップ20
2において、供試体101のシフト位置等の運転条件を
設定し入力する。ここでは、1速がまず設定されたとす
る。1速が設定されたことにより、ステップ103にお
いて、フィルタ114の定数は、予め決めてある1速時
のねじり固有振動周波数を減衰させる値KFF1に設定
される。この設定により、フィルタ回路が動作し、1速
運転時は機械系のねじり固有振動数と制御系との干渉が
無くなる。
【0032】ステップ204において、トルク変動幅の
実測値Bと許容管理値Aとを比較して、A>Bであれば
1速は問題なしと判断し、2速のフローへと進む。A<
Bであれば、ASRのゲインを変化させるべく下に進
む。速度制御回路ASR112のゲインを徐々にUPし
ていく。このUPの段階すなわちステップ205および
206において、ステップ204と同じ処理を実行し、
A>Bであれば2速へ進む。A<BであればASRゲイ
ンをDOWN方向へ変化させる。このDOWNの段階す
なわちステップ207および208において、ステップ
204と同じ処理を実行し、A>Bであれば2速へ進
む。A<Bであれば、ステップ209において、設定さ
れたくりかえし回数Npまで繰返し動作させる。ただ
し、2回目からは、ステップ210において、管理値の
値を少し大きくする。装置固有の誤差等を考慮しない
で、もともと無理な設定をしている可能性があるためで
ある。
【0033】ステップ204,206,208のそれぞ
れの比較処理において、A>Bが成立した場合の制御定
数すなわち比例ゲインKNおよび積分時定数TNを記憶し
ておき、実際の運転時に出力する。このような動作を2
速時からN速時まで自動的にくりかえすと、最適の制御
定数が得られる。
【0034】図3は、本発明による制御定数演算学習制
御回路でからの出力信号の果す役割を説明する図であ
り、図2で求めたフィルタの定数KFF1および速度制御
回路ASRの制御定数KN1〜N,TN1〜Nと制御ブロ
ック図および関係式とを併せて示してある。
【0035】速度制御ブロック図中の記号は、GN:A
SR制御回路伝達関数,GC:電流制御回路伝達関数,
J:慣性能率,S:ラプラス微分演算子,FF:フィル
タ伝達関数,FN:速度フィードバックゲインである。
GNOは開ループの伝達関数を示し、 GNO=GN・Gc・FN・FF/(J・S) ……(3) (3)式で表わされる。ここでJは、変速比isが変わ
ると、電動機M1軸の慣性能率JM1と吸収側の電動機軸
慣性量JM2,JM3との大きさにより変化し、 J=JM1+(is)2(JM2+JM3) ……(4) (4)式で表わされる。Jが変化しGNOが変わるのを補
償するのがGNであり、 GN=KN(1+TN・S)/S ……(5) (5)式で表わされる。GNを構成する定数KNとTNと
を変えると、GNOを一定に補償できる。
【0036】フィルタFFは、機械系のねじり固有振動
周波数をKFFで与えると、機械系と制御系との干渉を防
止する役目を果たしている。
【0037】図4は、本発明による可変フィルタの効果
を説明するボード線図である。A図は、補償前のボード
線図であり、供試体101のシフトを1速,2速,…と
変えると、Jが大きくなるためにGNOのゲインが下がる
様子を示している。遮断角周波数がωc1〜ωc3のよう
に変化するので、速度制御系の応答が変わり、1速〜N
速の全領域に亘っては安定した性能が得られない。ま
た、B図に示すように、機械系のねじり固有振動周波数
の点では共振倍率が高くなるので、A図の破線のように
ゲインが上がり不安定となる。そこで、本発明において
は、C図に示す減衰特性のフィルタを入れ、しかも運転
条件に応じてフィルタ周波数をKFF1〜KFFFNまで切り
換え、共振を防止している。以上のように速度制御回路
ASRの制御定数とフィルタの減衰周波数とを組合せて
補償することにより、D図に示すように、全領域で均一
な応答の安定した性能が得られる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、運転条件によって変わ
る機械系のねじり固有振動周波数の成分を可変フィルタ
で減衰させ、制御系と干渉しないようにできるので、制
御系の応答性を上げ、高精度の電動機駆動試験装置が得
られる。
【0039】また、目標とするトルク変動幅の管理許容
値と実測値とを自動的に比較し、最適制御定数を探す学
習制御機能を備えたことにより、各運転条件で最適の定
数を選択でき、しかも制御定数の設定に従来費やしてい
た設計調整等の工数を大幅に削減できる。
【0040】さらに、試作段階等で、仕様や特性の不明
確な変速機構付き動力伝達系にも駆動試験の適用範囲を
拡張できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動機駆動試験装置の一実施例の
系統構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電動機駆動試験装置の動作を示すフロー
チャートである。
【図3】本発明による制御定数演算学習制御回路でから
の出力信号の果す役割を説明する図である。
【図4】本発明による可変フィルタの効果を説明するボ
ード線図である。
【図5】従来の電動機駆動試験装置の系統構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
101 変速機構付き供試体 102 電動機 103 電動機 104 電動機 105 トルク検出器 106 トルク検出器 107 トルク検出器 108 回転検出器 109 回転検出器 110 回転検出器 111 加算器 112 速度制御回路ASR 114 可変フィルタ回路 121 加算器 122 トルク制御回路ATR 131 加算器 132 トルク制御回路ATR 140 学習機能付き制御定数演算回路 141 学習制御回路 142 制御定数演算回路 143 変速比(シフト比)判定回路 144 フィルタ定数選択回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機構の変速比に応じて電動機軸換算
    の慣性量が変化しまたは機械系のねじり固有振動周波数
    が変化する変速機構付き供試体を電動機により駆動し前
    記変速機構付き供試体の機械的特性を測定する電動機駆
    動試験装置において、 周波数を任意に設定でき、運転条件によって変化する機
    械系のねじり固有振動周波数成分を減衰させ、全運転領
    域で機械系と制御系との干渉を抑制するフィルタを備え
    たことを特徴とする電動機駆動試験装置。
  2. 【請求項2】 変速機構の変速比に応じて電動機軸換算
    の慣性量が変化しまたは機械系のねじり固有振動周波数
    が変化する変速機構付き供試体を電動機により駆動し前
    記変速機構付き供試体の機械的特性を測定する電動機駆
    動試験装置において、 制御対象である回転数およびトルクの測定値の変動幅を
    予め設定した許容管理値と比較演算し、前記許容管理値
    に達するまで制御定数を変えて前記比較演算を自動的に
    繰返し、最適定数を求める学習機能付き制御定数演算回
    路を備えたことを特徴とする電動機駆動試験装置。
  3. 【請求項3】 変速機構の変速比に応じて電動機軸換算
    の慣性量が変化しまたは機械系のねじり固有振動周波数
    が変化する変速機構付き供試体を電動機により駆動し前
    記変速機構付き供試体の機械的特性を測定する電動機駆
    動試験装置において、 周波数を任意に設定でき、運転条件によって変化する機
    械系のねじり固有振動周波数成分を減衰させ、全運転領
    域で機械系と制御系との干渉を抑制するフィルタを備
    え、 制御対象である回転数およびトルクの測定値の変動幅を
    予め設定した許容管理値と比較演算し、前記許容管理値
    に達するまで制御定数を変えて前記比較演算を自動的に
    繰返し、最適定数を求める学習機能付き制御定数演算回
    路を備えたことを特徴とする電動機駆動試験装置。
JP4020093A 1992-02-05 1992-02-05 電動機駆動試験装置 Pending JPH05215643A (ja)

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