JP2001290506A - 制御対象の同定方法およびその同定結果を利用する制御装置 - Google Patents
制御対象の同定方法およびその同定結果を利用する制御装置Info
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Abstract
同定する制御対象の同定方法を得る。 【解決手段】 開ループでのステップ応答特性により制
御対象4の定常ゲインを測定し(ステップST1)、同
様にして制御対象4の時定数を測定する(ステップST
2)。また、PID制御器における積分ゲインを増大
し、安定限界となった時の振動周波数を測定し(ステッ
プST3〜ステップST5)、同様にしてPID制御器
における比例ゲインを増大し、安定限界となった時の振
動周波数を測定する(ステップST6〜ステップST
8)。測定された定常ゲインと時定数と2つの振動周波
数とを用いて制御対象4の動特性を同定する(ステップ
ST9)。
Description
どに用いられる制御装置において、制御対象の動特性を
同定する制御対象の同定方法およびその同定結果を利用
する制御装置に関するものである。
会編:PID制御−システム制御情報ライブラリー6,
朝倉書店,1992年発行]の16頁、17頁に記載さ
れた従来の限界感度法による調整則を示す説明図であ
る。プロセス制御などに用いられる制御装置において、
PID制御器の調整、すなわち、比例ゲイン、積分時
間、微分時間の適切な値を選ぶための指針をPID制御
の調整則と言う。その中で、比例動作だけで制御を行
い、制御系の安定度、減衰特性に関する情報に基づいて
調整する閉ループの応答特性に基づく方法がある。
いくと、目標値あるいは外乱のステップ状変化に対する
制御量の応答は次第に振動的になり、ついには安定限界
を越えて発振状態になるのが普通である。安定限界、す
なわち一定振幅の持続振動が継続する状態となる比例ゲ
インの値を見つけ、それをKcとする。その時の持続振
動の周期をTcとする。制御対象の周波数応答との関連
で言えば、∠P(jω 1)=−180°となる角周波数
をω1とする時、Tc=2π/ω1,Kc=1/|P
(jω1)|である。Ziegler and Nic
holsは実験例を通じて、PID制御のパラメータ
を、Tc,Kcと関連づけて図3に示したように定める
のが良いとしている。P制御の比例ゲインは1/4減衰
となるように選んだものであり、その他のパラメータは
これとほぼ同等の減衰特性が得られるように定めたもの
である。この調整則は、安定限界となる比例感度に着目
していることから、限界感度法と呼ばれている。
上のように構成されているので、制御対象の動特性が高
次の多項式でモデル化されるような複雑な場合には、こ
のような一つの安定限界のゲインと周波数だけで同定す
る方法では基本的に限界があり、同定精度の悪化、およ
び不適切な制御パラメータ値の設定を招くことになるな
どの課題があった。
めになされたもので、簡便な方法で精度良く、制御対象
の動特性を同定する制御対象の同定方法およびその方法
により同定された同定結果を利用する制御装置を得るも
のである。
の同定方法は、制御対象の定常ゲインを測定する定常ゲ
イン測定工程と、異なる制御ゲインの組合せによる複数
の安定限界の振動周波数を測定する振動周波数測定工程
と、定常ゲイン測定工程により測定された定常ゲインと
振動周波数測定工程により測定された複数の振動周波数
とを用いて制御対象の動特性を同定する動特性同定工程
とを備えたものである。
御対象の定常ゲインを測定する定常ゲイン測定工程と、
異なる制御ゲインの組合せによる複数の安定限界の振動
周波数を測定する振動周波数測定工程と、定常ゲイン測
定工程により測定された定常ゲインと振動周波数測定工
程により測定された複数の振動周波数とその振動周波数
測定工程において安定限界となる制御ゲインとを用いて
制御対象の動特性を同定する動特性同定工程とを備えた
ものである。
御対象の定常ゲインを測定する定常ゲイン測定工程と、
PID制御器における積分ゲインを増大し、安定限界と
なった時の振動周波数を測定する第1の振動周波数測定
工程と、PID制御器における比例ゲインを増大し、安
定限界となった時の振動周波数を測定する第2の振動周
波数測定工程と、定常ゲイン測定工程により測定された
定常ゲインと第1および第2の振動周波数測定工程によ
り測定された振動周波数とを用いて制御対象の動特性を
同定する動特性同定工程とを備えたものである。
特性同定工程において、モデル化された3次以上の安定
な特性多項式に基づいて制御対象の動特性を同定するも
のである。
ループでのステップ応答特性により制御対象の定常ゲイ
ンを測定する定常ゲイン測定工程と、開ループでのステ
ップ応答特性により制御対象の時定数を測定する時定数
測定工程とを備え、動特性同定工程は、定常ゲイン測定
工程により測定された定常ゲインと時定数測定工程によ
り測定された時定数とを用いて制御対象の動特性を同定
するものである。
特性同定工程による同定結果に応じてPID制御器にお
ける制御ゲインを決定する制御ゲイン決定工程を備えた
ものである。
請求項6のうちのいずれか1項記載の制御対象の同定方
法により同定された同定結果を利用するものである。
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による制
御装置を示すブロック図であり、プラントにおけるポン
プあるいはバルブ等の機器に相当する制御対象と、その
制御対象を制御するPID制御器からなる制御系をモデ
ル化したものである。図において、yrは目標値、1は
基準入力要素、2は差し引き点、3は制御要素、uは操
作量、4は3次以上の安定な特性多項式でモデル化され
た制御対象、yは制御量、5は帰還要素である。なお、
図において、PID制御器は、基準入力要素1、制御要
素3、および帰還要素5からなるものであり、制御対象
4は、プラントにおける機器に相当するものである。
対象の同定方法を示すフローチャートであり、図におい
て、ステップST1は開ループでのステップ応答特性に
より制御対象4の定常ゲインを測定する定常ゲイン測定
工程、ステップST2は開ループでのステップ応答特性
により制御対象4の時定数を測定する時定数測定工程で
ある。ステップST3〜ステップST5はPID制御器
における積分ゲインを増大し、安定限界となった時の振
動周波数を測定する第1の振動周波数測定工程(振動周
波数測定工程)、ステップST6〜ステップST8はP
ID制御器における比例ゲインを増大し、安定限界とな
った時の振動周波数を測定する第2の振動周波数測定工
程(振動周波数測定工程)である。ステップST9は定
常ゲイン測定工程ステップST1により測定された定常
ゲインと、時定数測定工程ステップST2により測定さ
れた時定数と、第1および第2の振動周波数測定工程ス
テップST3〜ステップST8により測定された振動周
波数とを用いて、3次以上の安定な特性多項式にモデル
化された制御対象4の動特性を同定する動特性同定工程
である。
示したように、制御対象4と、その制御対象4を制御す
るPID制御器からなる制御系をモデル化しておく。こ
こで、基準入力要素1の伝達関数をki、制御要素3の
伝達関数を1/s、制御対象4の伝達関数をc0/(d
3s3+d2s2+d1s+1)、帰還要素5の伝達関
数をkds2+kps+k iとモデル化されたものとし
て説明する。なお、上記伝達関数において、kdは微分
ゲイン、kpは比例ゲイン、kiは積分ゲイン、c0は
定常ゲイン、d1は時定数、d2,d3は高次の係数、
sはラプラス演算子である。
理に応じて制御対象4の動特性を同定する。ここで、制
御対象4の動特性の同定とは、制御対象4の伝達関数c
0/(d3s3+d2s2+d1s+1)の各項を決定
することである。まず、制御対象4を単独とした開ルー
プでのステップ応答特性により、制御対象4の定常ゲイ
ンc0、および時定数d1を測定する(ステップST
1,ステップST2)。この工程は、以下の測定および
演算処理によって求めることができる。操作量uと、制
御対象4の伝達関数c0/(d3s3+d2s2+d1
s+1)と、制御量yとの関係から、 y=u・c0/(d3s3+d2s2+d1s+1) ∴ (d3s3+d2s2+d1s+1)y=c0・u ・・・(1) ここで、開ループでの操作量uを入力としてステップ応
答特性により測定される制御量をy、その整定値をys
sとすると、yss=c0・uとなるから、 c0=yss/u ・・・(2) このように、定常ゲインc0を求めることができる。次
に、(1)式を変形して、 (d3s3+d2s2+d1s)y=c0・u−y 両辺を時間tについて積分すると、
2階微分yss”、1階微分yss’は、 yss”=yss’=0 である。したがって、 d3s2yss=yss”=0 d2syss=yss’=0 これを、(3)式に代入して、式を変形すれば、
て、積分ゲインkiを増大し、制御系が安定限界となっ
た時の振動周波数ωi[rad/s]を測定する(ステ
ップST3〜ステップST5)。また、PID制御器を
比例制御のみとして、比例ゲインkpを増大し、制御系
が安定限界となった時の振動周波数ωp[rad/s]
を測定する(ステップST6〜ステップST8)。さら
に、ステップST3〜ステップST5により測定された
振動周波数ωiと、ステップST6〜ステップST8に
より測定された振動周波数ωpとを用いて、制御対象4
の高次の係数d2,d3を求める(ステップST9)。
この工程は、以下の演算処理によって求めることができ
る。まず、積分制御で制御対象4の高次の係数d2を求
める。 ステップST3〜ステップST5では、PID
制御器を積分制御のみとして、積分ゲインkiを増大さ
せているので、 kp=kd=0 とすると、図1に示した制御系全体の特性多項式P
(s) は以下のようになる。 P(s)=d3s4+d2s3+d1s2+s+kic0 ・・・(5) 積分ゲインkiを増大させた時の安定限界では、 s=jωi P(jωi)=0 となるので、これを(5)式に代入して、 jωi(−d2ωi2+1) +(d3ωi4−d1ωi2+kic0)=0 ・・・(6) となる。したがって、 −d2ωi2+1=0 ∴ d2=1/ωi2 このように、ステップST3〜ステップST5により測
定された振動周波数ωiを用いて、制御対象4の高次の
係数d2を求めることができる。
d3を求める。ステップST6〜ステップST8では、
PID制御器を比例制御のみとして、比例ゲインkpを
増大させているので、ki=kd=0とすると、図2に
示した制御系全体の特性多項式P(s) は以下のよう
になる。 P(s)=d3s3+d2s2+d1s+1+kpc0 ・・・(7) 比例ゲインkpを増大させた時の安定限界では、 s
=jωp P(jωp)=0となるので、これを
(7)式に代入して、 jωp(−d3ωp2+d1) +(−d2ωp2+1+kpc0)=0 ・・・(8) となる。したがって、 −d3ωp2+d1=0 ∴ d3=d1/ωp2 このように、ステップST2により測定された時定数d
1と、ステップST6〜ステップST8により測定され
た振動周波数ωpを用いて、制御対象4の高次の係数d
3を求めることができる。以上のように、ステップST
9では、ステップST1により測定された定常ゲインc
0と、ステップST2により測定された時定数d1と、
このステップST9により求めた高次の係数d2,d3
により、制御対象4の動特性の同定、すなわち、制御対
象4の伝達関数c0/(d3s3+d2s2+d1s+
1)の各項を決定することができる。
T2により制御対象4の時定数d1を測定したが、ステ
ップST9における(6)式と(8)式を連立方程式と
して解くことにより、制御対象4の時定数d1を求めて
も良く、この場合は、ステップST2の工程を省くこと
ができる。
器を積分制御のみとして、積分ゲインkiを増大し、制
御系が安定限界となった時の振動周波数ωiから高次の
係数d2を求め、また、PID制御器を比例制御のみと
して、比例ゲインkpを増大し、制御系が安定限界とな
った時の振動周波数ωpから高次の係数d3を求めた
が、その制御系が安定限界となった時の積分ゲイン(制
御ゲイン)kiと高次の係数d2から高次の係数d3を
求めたり、逆に、その制御系が安定限界となった時の比
例ゲイン(制御ゲイン)kpと高次の係数d3から高次
の係数d2を求めたりしても良く、さらに、精度良く高
次の係数d2,d3を求めることができる。例えば、ス
テップST9において、(6)式より、 d3ωi4−d1ωi2+kic0=0 ここで、d2=1/ωi2であるから、 d3−d1d2+kic0d22=0 d3=(d1−kic0d2)d2 として、積分ゲインkiと高次の係数d2から高次の係
数d3を求めることもできる。また、同様にして、ステ
ップST9において、(8)式より、d2に関する式を
導き出し、比例ゲインkpと高次の係数d3から高次の
係数d2を求めることもできる。このように、複数の測
定値を組み合せることにより、さらに、同定の精度を向
上させることができる。
4を3次の安定な特性多項式でモデル化した場合につい
て示したが、より高次のモデルの場合についても、使用
する制御ゲイン(例えば、微分ゲインkd)と振動周波
数の数を増やすことにより、同様な方法で同定すること
ができる。
ップST9での同定結果に応じて、従来から提案されて
いる種々の制御系設計手法により、PID制御器におけ
る制御ゲインを決定するようにしても良い(制御ゲイン
決定工程)。例えば、実施の形態1で示したように、制
御対象4の特性多項式のモデルが同定されたら、例え
ば、文献[S.Manabe:COEFFICENT
DIAGRAM METHOD,Proc.of 14
th IFAC Symposium on Auto
matic Control in Aerospac
e,1998]に記載されている係数図法と呼ばれる制
御系設計手法や、文献[北森:制御対象の部分的知識に
基づく制御系の設計法,計測自動制御学会論文集,Vo
l.15,No.4,pp.549−555(197
9)]に記載されているモデルマッチング法と呼ばれる
制御系設計手法等により、PID制御器における制御ゲ
インを決定することができる。
ば、制御対象4の定常ゲインおよび時定数、さらに複数
の振動周波数を用いて制御対象4の動特性を同定するよ
うに構成したので、高次の特性多項式でモデル化される
ような複雑な動特性を有する制御対象4に対しても、精
度良く動特性を同定することができる。
対象の定常ゲインを測定する定常ゲイン測定工程と、異
なる制御ゲインの組合せによる複数の安定限界の振動周
波数を測定する振動周波数測定工程と、定常ゲイン測定
工程により測定された定常ゲインと振動周波数測定工程
により測定された複数の振動周波数とを用いて制御対象
の動特性を同定する動特性同定工程とを備えるように構
成したので、複雑な動特性を有する制御対象に対して
も、簡便な方法で精度良く動特性を同定することができ
る制御対象の同定方法が得られる効果がある。
ゲインを測定する定常ゲイン測定工程と、異なる制御ゲ
インの組合せによる複数の安定限界の振動周波数を測定
する振動周波数測定工程と、定常ゲイン測定工程により
測定された定常ゲインと振動周波数測定工程により測定
された複数の振動周波数とその振動周波数測定工程にお
いて安定限界となる制御ゲインとを用いて制御対象の動
特性を同定する動特性同定工程とを備えるように構成し
たので、複雑な動特性を有する制御対象に対しても、簡
便な方法で精度良く動特性を同定することができる制御
対象の同定方法が得られる効果がある。また、動特性同
定工程では、振動周波数測定工程において安定限界とな
る制御ゲインを用いて制御対象の動特性を同定するの
で、さらに同定の精度を向上させることができる。
常ゲインを測定する定常ゲイン測定工程と、PID制御
器における積分ゲインを増大し、安定限界となった時の
振動周波数を測定する第1の振動周波数測定工程と、P
ID制御器における比例ゲインを増大し、安定限界とな
った時の振動周波数を測定する第2の振動周波数測定工
程と、定常ゲイン測定工程により測定された定常ゲイン
と第1および第2の振動周波数測定工程により測定され
た振動周波数とを用いて制御対象の動特性を同定する動
特性同定工程とを備えるように構成したので、複雑な動
特性を有する制御対象に対しても、簡便な方法で精度良
く動特性を同定することができる制御対象の同定方法が
得られる効果がある。また、第1および第2の振動周波
数測定工程では、PID制御器における積分ゲインの増
大および比例ゲインの増大から容易に安定限界となった
時の振動周波数を測定することができる。
程において、モデル化された3次以上の安定な特性多項
式に基づいて制御対象の動特性を同定するように構成し
たので、3次以上の安定な特性多項式によってモデル化
された制御対象に基づいて、簡便な方法で精度良く動特
性を同定することができる制御対象の同定方法が得られ
る効果がある。
ステップ応答特性により制御対象の定常ゲインを測定す
る定常ゲイン測定工程と、開ループでのステップ応答特
性により制御対象の時定数を測定する時定数測定工程と
を備え、動特性同定工程は、定常ゲイン測定工程により
測定された定常ゲインと時定数測定工程により測定され
た時定数とを用いて制御対象の動特性を同定するように
構成したので、制御対象の動特性の同定に、時定数測定
工程により測定された時定数を用いることができ、より
実機器に即した動特性を同定することができる制御対象
の同定方法が得られる効果がある。
程による同定結果に応じてPID制御器における制御ゲ
インを決定する制御ゲイン決定工程を備えるように構成
したので、PID制御器も含めた制御系の動特性を精度
良く同定することができる制御対象の同定方法が得られ
る効果がある。
請求項6のうちのいずれか1項記載の制御対象の同定方
法により同定された同定結果を利用するように構成した
ので、各請求項に応じた効果を奏する制御装置が得られ
る効果がある。
すブロック図である。
定方法を示すフローチャートである。
である。
制御対象、5 帰還要素、ステップST1 定常ゲイ
ン測定工程、ステップST2 時定数測定工程、ステッ
プST3〜ステップST5 第1の振動周波数測定工程
(振動周波数測定工程)、ステップST6〜ステップS
T8 第2の振動周波数測定工程(振動周波数測定工
程)、ステップST9 動特性同定工程。
Claims (7)
- 【請求項1】 制御対象の定常ゲインを測定する定常ゲ
イン測定工程と、異なる制御ゲインの組合せによる複数
の安定限界の振動周波数を測定する振動周波数測定工程
と、上記定常ゲイン測定工程により測定された定常ゲイ
ンと上記振動周波数測定工程により測定された複数の振
動周波数とを用いて上記制御対象の動特性を同定する動
特性同定工程とを備えた制御対象の同定方法。 - 【請求項2】 制御対象の定常ゲインを測定する定常ゲ
イン測定工程と、異なる制御ゲインの組合せによる複数
の安定限界の振動周波数を測定する振動周波数測定工程
と、上記定常ゲイン測定工程により測定された定常ゲイ
ンと上記振動周波数測定工程により測定された複数の振
動周波数とその振動周波数測定工程において安定限界と
なる制御ゲインとを用いて上記制御対象の動特性を同定
する動特性同定工程とを備えた制御対象の同定方法。 - 【請求項3】 制御対象の定常ゲインを測定する定常ゲ
イン測定工程と、PID制御器における積分ゲインを増
大し、安定限界となった時の振動周波数を測定する第1
の振動周波数測定工程と、上記PID制御器における比
例ゲインを増大し、安定限界となった時の振動周波数を
測定する第2の振動周波数測定工程と、上記定常ゲイン
測定工程により測定された定常ゲインと上記第1および
第2の振動周波数測定工程により測定された振動周波数
とを用いて上記制御対象の動特性を同定する動特性同定
工程とを備えた制御対象の同定方法。 - 【請求項4】 動特性同定工程は、モデル化された3次
以上の安定な特性多項式に基づいて制御対象の動特性を
同定することを特徴とする請求項1から請求項3のうち
のいずれか1項記載の制御対象の同定方法。 - 【請求項5】 開ループでのステップ応答特性により制
御対象の定常ゲインを測定する定常ゲイン測定工程と、
開ループでのステップ応答特性により上記制御対象の時
定数を測定する時定数測定工程とを備え、動特性同定工
程は、上記定常ゲイン測定工程により測定された定常ゲ
インと上記時定数測定工程により測定された時定数とを
用いて制御対象の動特性を同定することを特徴とする請
求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の制御対
象の同定方法。 - 【請求項6】 動特性同定工程による同定結果に応じて
PID制御器における制御ゲインを決定する制御ゲイン
決定工程を備えた請求項1から請求項5のうちのいずれ
か1項記載の制御対象の同定方法。 - 【請求項7】 請求項1から請求項6のうちのいずれか
1項記載の制御対象の同定方法により同定された同定結
果を利用する制御装置。
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