JP6381231B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、又はトナージェット方式記録法の如き画像形成方法に用いられるトナーの製造方法に関する。詳しくは、着色粒子と添加剤粒子を混合してトナーを製造する方法に関する。
従来、トナー母体である着色粒子に、トナーに必要な流動性、転写性、帯電性などを付与、調整するため、無機微粉体等の添加剤粒子を外部添加剤として添加して混合し、トナーを製造する方法が実施されている。着色粒子と添加剤粒子を混合する装置としては、混合槽内に回転軸を有し、その回転軸に設置された撹拌羽根を高速回転して、混合、撹拌をおこなうミキサー装置が用いられている。添加剤粒子には、着色粒子から遊離すると他の部材を汚染し弊害を起こすものがあり、着色粒子に強固に固着していることを求められる場合がある。混合時間を延ばす、混合回転数を上げる、などの手法で混合条件を強くして着色粒子への添加剤粒子の固着強度を上げると、混合槽内の温度が上昇して着色粒子の一部が溶融し、粗大粒子(粗粉)の発生や、添加剤粒子が着色粒子中に埋没する等という問題を起こす場合があった。
混合槽内の温度上昇を抑えながら、着色粒子への添加剤粒子の固着強度を上げる方法として、例えば、撹拌羽根の形状と混合回転数を最適化する方法(特許文献1参照)、撹拌羽根の回転と停止を繰り返す方法(特許文献2参照)が提案されている。これらの従来技術は、着色粒子と撹拌羽根が衝突することにより発生する熱に対してのみ勘案されたものである。粗大粒子の発生や添加剤粒子の埋没を防ぐために、特許文献1は着色粒子と撹拌羽根の衝突エネルギーが過大にならない混合条件の範囲を示したものである。また特許文献2は、撹拌羽根の回転と停止を繰り返すことにより、着色粒子と撹拌羽根の衝突による槽内の温度上昇を抑えるものである。いずれの従来技術も着色粒子同士の衝突による着色粒子への添加剤粒子の固着強度については開示されていない。
従来のトナー製造方法においては、着色粒子と撹拌羽根との衝突エネルギーにより添加剤粒子を着色粒子に固着させるものであった。しかし、着色粒子の総表面積と比較して撹拌羽根の実効面積が非常に小さい場合においては、固着率を従来技術よりさらに上げるための攪拌時間の延長及び/または攪拌羽根の回転数の増加といった手段は温度上昇による粗粉量の増加とのトレードオフの関係となる。
高転写性を達成しながら部材汚染の削減が求められるなど、トナー性能への要求が近年ますます高まる中で、従来の製造方法では粗粉を増加させずに固着率の向上を図ることには限界があった。また、撹拌羽根の表面材質としては、必要に応じて装置耐久性、粉体剥離性(特許文献3参照)などにより適宜選定されてきた。しかしながら、添加剤粒子の固着強度を均一に高めるという目的からの表面材質への考慮はこれまで開示がなされていなかった。
特開2005−215088号公報 特開2011−215574号公報 特開2008−100197号公報
本発明の目的は、添加剤粒子がトナーから遊離することによる画像形成装置の部材汚染などの弊害を防止するため、着色粒子への添加剤粒子の固着強度が均一に大きいトナーを、混合工程での粗粉の増加を抑えたまま製造する方法を提供することである。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子と無機微粒子とを含む材料を混合する混合工程を有するトナーの製造方法であって、
該着色粒子の重量平均粒径が3μm以上11μm以下であり、
該無機微粒子の比表面積の値が、10m /g以上50m /g以下であり、
該混合工程が、混合槽と回転可能な撹拌羽根を含む混合装置を用いて該混合槽内で該撹拌羽根を回転することによって該材料を混合して、該無機微粒子が該着色粒子へ固着された混合物を得る工程であり、
該撹拌羽根は、その回転軸に直交する方向に伸び、かつ、両端部の形状が反り上がっているS0羽根を有し、
該撹拌羽根は、その表面が炭化クロムを含有するクロム合金層で被覆されたものであって、該表面の動摩擦係数が0.07以下であり、
該混合工程を経た混合物の最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力が、2.5kPa以上3.5kPa以下であることを特徴とするトナーの製造方法である。
本発明によれば、着色粒子への添加剤粒子の固着強度が大きく、かつ混合工程での粗粉の増加量が少ないトナーを製造できる。
本発明の混合工程に用いられる撹拌羽根の一例を示す図である。 熱風によるトナーの表面処理装置の一例を示す図である。
本発明者等は着色粒子への添加剤粒子の固着強度を均一に高くする目的において、混合装置内で起きている混合固着メカニズムに関する研究を進め、固着強度に関わる2種類の衝突があることに着目した。2種類の衝突とは、着色粒子と撹拌羽根との衝突(以下、「衝突1」という。)と、着色粒子同士の衝突(以下、「衝突2」という。)である。衝突1についてはエネルギーは大きいが衝突の頻度が低く、衝突2についてはエネルギーは小さいが衝突の頻度は高いと推測した。
従来技術では、エネルギーの大きい衝突1によって着色粒子へ添加剤粒子が打ち込まれ、固着する。しかし衝突頻度が低いため、混合槽内の着色粒子の総表面積の大部分に添加剤粒子を固着させるには、混合時間を長くすること、及び/または撹拌羽根の回転数を上げることにより衝突回数を増加させることが必要になる。
エネルギーの大きい衝突1の回数を増やすことによって混合槽内の温度が過度に上昇すると、粗大粒子の発生や添加剤粒子の着色粒子中への埋没が起きる。混合装置内の材料を冷却することによって温度上昇を防ぐことが可能である。しかしながら、熱伝導性の低い粉体材料を冷却するには多大なエネルギーが必要であった。
さらに、全ての着色粒子の表面をまんべんなく撹拌羽根と衝突させることは現実的な混合時間内では困難であり、従って着色粒子の表面には撹拌羽根に衝突した面と衝突していない面が存在し、着色粒子への各々の添加剤粒子の固着強度にはバラツキが大きかった。
本発明者等は、頻度の低い衝突1の衝突エネルギーを減少させて発熱を抑え、頻度の高い衝突2の衝突エネルギーを目的とする添加剤粒子の固着強度を得ることができる程度まで増加させることが、添加剤粒子の固着強度の均一化において効果的であると考えた。本発明者等は、このような衝突1及び衝突2における衝突エネルギーの制御を行うことができれば、着色粒子への各々の添加剤粒子の固着強度のバラツキが減少され、高い固着強度を短時間で達成できると考え、鋭意検討を進めた結果、本発明に至った。
以下、本発明のトナーの製造方法について説明する。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子と添加剤粒子とを含む材料を混合する混合工程を有するトナーの製造方法である。混合される材料は、少なくとも着色粒子と添加剤粒子とを含有する。着色粒子は少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する。添加剤粒子としては、例えば帯電補助剤、導電性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、滑剤、研磨剤の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子等が挙げられる。前記材料は、着色粒子及び添加剤粒子の他にワックス、荷電制御剤、磁性体等を含むことができる。前記着色粒子は、結着樹脂及び着色剤の他にビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体、ワックス、荷電制御剤、磁性体等を含むことができる。
[撹拌羽根]
本発明に用いる混合装置は、少なくとも混合槽とこの混合槽内に設置された回転可能な撹拌羽根を有し、該撹拌羽根の表面の動摩擦係数が0.07以下であることを特徴とする。動摩擦係数が0.07以下であることにより、撹拌羽根が着色粒子と衝突した際に擦れる力や着色粒子の変形圧縮が小さく、着色粒子は撹拌羽根の表面を滑って瞬時に攪拌羽根の表面から離れるため、これらの衝突エネルギーを小さくすることができ、さらに衝突により発生する熱を少量に抑えることができる。動摩擦係数が0.05以下であるとさらに衝突エネルギーが小さくなり好ましい。
本発明に用いる撹拌羽根は、その表面が、炭化クロムを含有するクロム合金層で被覆されていることを特徴とする。
撹拌羽根の表面の動摩擦係数を0.07以下にする手段としては、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)やフッ素系樹脂の樹脂コーティング(例えば住友電工社製高機能フッ素コート)、VCめっき(例えばDOWAサーモテック社製TDプロセス)、DLCなど炭素系コーティング(例えばトーカロ社製WINKOTE)、WCサーメット系金属の高速フレーム溶射などが知られている。しかしこれらの例示した手段は、研磨剤を含む添加剤粒子を用いるトナーの製造方法や、大粒径の添加剤粒子についても高い固着率が求められるトナーの製造方法としては装置の耐久性の面で実用的ではなく、短時間でのコート剥がれやコーティング層の磨耗により動摩擦係数の低減効果がなくなる。炭化クロムを含有するクロム合金層で被覆されていることにより、前記範囲内の動摩擦係数を得られるとともに、前記混合装置がトナーの製造装置として実用的な耐久性を得ることができる。
クロム合金層は、クロム合金めっき等によって形成することができる。クロム合金層中の炭化クロム(Cr23C6)の含有量は、1質量%以上であることが好ましく、めっき層の厚みは10μm以上200μm以下であることが好ましい。めっき層の耐久性とめっき層の形成コストの両立という観点から30μm以上100μm以下であるあることが更に好ましい。
また、撹拌羽根の表面の全てのがクロム合金層で被覆され動摩擦係数0.07以下でなくてもよく、少なくとも前述の衝突1に関与する表面の一部が前記動摩擦係数であり炭化クロムを含有するクロム合金層で被覆されていれば、その実効面積に応じて本発明の効果が得られる。
本発明の製造方法によって混合された着色粒子と添加剤粒子とを含む材料の混合物は、最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力が、0.7kPa以上3.5kPa以下であることを特徴とする。
混合装置内で起きる着色粒子同士の衝突エネルギーの強度は、着色粒子の1粒子あたりの質量や添加剤粒子の種類や量、衝突速度などが複雑に関係して導かれるものであるが、計算により算出することや混合装置内で計測して求めることは非常に困難である。本発明者らは、着色粒子同士の衝突エネルギーを表す手段を探求し、製造されたトナーの粒子間凝集力の測定において、圧密応力がある程度大きい領域での粒子間凝集力の大きさと、混合槽内での着色粒子同士の衝突エネルギーが相関することを見いだした。
つまり、混合工程を経た着色粒子と添加剤粒子の混合物の、最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力とは、混合槽内の撹拌で着色粒子同士が衝突した際のエネルギーの大きさを間接的に表すものである。単軸崩壊応力が大きい場合は、着色粒子同士の衝突の際に大きな凝集力が働き、衝突により着色粒子に添加剤粒子を固着させる力も大きく働く。
着色粒子と添加剤粒子の混合物の単軸崩壊応力は、混合時間によって変化する場合がある。例えば、混合初期の単軸崩壊応力は着色粒子と添加剤粒子の混合が不十分なため高く、混合が進むにつれて単軸崩壊応力は一旦低くなり、さらに時間が進んで着色粒子への添加剤粒子の固着が進行するにつれて単軸崩壊応力は再び高くなってゆくといった挙動をとることがある。このとき、単軸崩壊応力が下がっていく時間範囲は混合が不十分であることを表し、着色粒子への添加剤粒子の固着も不十分であるため、本発明を実施する際の設定条件としては好ましくない。
撹拌羽根の動摩擦係数が0.07を超える混合装置を用いて、例えば混合時間を延ばすことにより本発明の単軸崩壊応力の範囲を達成しようとすると、撹拌羽根と着色粒子の衝突エネルギーが過大になり粗大粒子の発生や着色粒子中への添加剤粒子の埋没を起こしてしまう。本発明の製造方法では、表面の動摩擦係数が0.07以下である撹拌羽根を用いることにより、撹拌羽根と着色粒子の衝突エネルギーが過大になることなく、着色粒子同士の衝突エネルギーを好ましい範囲内にすることができる。
最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力が0.7kPa未満であると、着色粒子同士が衝突しても衝突エネルギーが小さく、着色粒子同士の衝突2による添加剤粒子の固着は不十分であり添加剤粒子は遊離状態になりやすい。最大圧密応力10.0kPa時の単軸崩壊応力が0.7kPa以上であることにより、着色粒子同士が衝突した際の衝突エネルギーが大きく、着色粒子同士の衝突2においても添加剤粒子を固着させることが可能になる。単軸崩壊応力は1.0kPa以上であることが好ましく、2.5kPa以上であることがさらに好ましい。このような単軸崩壊応力を達成する手段としては、撹拌羽根の動摩擦係数を上記の範囲とすることに加えて、例えば着色粒子の表面のワックスの量の調整や、添加剤粒子の種類や添加量、混合工程の混合時間や撹拌羽根の回転数の調整等が挙げられる。
最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力が3.5kPaを超える場合は、粒子間凝集力が高すぎるために混合槽内で着色粒子が凝集体として振る舞う場合があり、着色粒子同士の衝突頻度が減少することがあり好ましくない。
さらに、本発明の撹拌羽根の表面の、算術平均粗さ(Ra)が0.3μm以上5.0μm以下であると、撹拌羽根はさらなる低摩擦係数と耐久性が得られ好ましい。ひとつの具体例として、このような表面は、例えばめっきでコーティングする前の母材に、必要に応じてブラスト処理またはラッピング処理などの下地処理をおこない、さらに炭化クロムを含有するクロム合金めっき処理した後にショットピーニング処理をおこなうことにより得ることができる。算術平均粗さ(Ra)はショットピーニングのショット圧力、噴射時間、ショット材料などにより調整できる。ショットピーニングによって算術平均粗さ(Ra)が0.3μm以上5.0μm以下に加工された、炭化クロムを含有するクロム合金めっきの表面は、その表面形状による優れたすべり性、低摩擦性を得るとともに、めっき層の微細なクラックが減少または消滅しているため、耐磨耗性がさらに向上する効果がある。
[結着樹脂]
本発明の製造方法によるトナーの着色粒子に使用される結着樹脂としては、特に限定されず、例えば、下記の重合体又は樹脂を用いることが可能である。ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂など。
これらの中で、トナーの低温定着性、帯電性制御の観点で、ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。本発明で好ましく用いられるポリエステル樹脂としては、「ポリエステルユニット」を結着樹脂の鎖中に有している樹脂であり、該ポリエステルユニットを構成する原料成分としては、具体的には、2価以上のアルコールモノマー成分と、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分とが挙げられる。
2価以上のアルコールモノマー成分として例えば以下のものが挙げられる。ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等。
これらの中で好ましく用いられるアルコールモノマー成分は芳香族ジオールであり、アルコールモノマー成分は芳香族ジオールを80モル%以上の割合で含有することが好ましい。
一方、2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分としては、例えば以下のものが挙げられる。フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基もしくはアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物。
これらの中で好ましく用いられる酸モノマー成分は、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の多価カルボン酸、又はその無水物である。
また、該ポリエステル樹脂の酸価は、1mgKOH/g以上20mgKOH/g以下であることがよりトナーの摩擦帯電量の安定性の観点で好ましい。なお、該酸価は、樹脂に用いるモノマーの種類や配合量を調整することにより、上記範囲内とすることができる。具体的には、樹脂製造時のアルコールモノマー成分比/酸モノマー成分比、分子量を調整することにより制御できる。また、エステル縮重合後、末端アルコールを多価酸モノマー(例えば、トリメリット酸)で反応させることで制御できる。
[グラフト重合体]
本発明の製造方法によるトナーは、ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体を着色粒子中に含有することが好ましい。このような重合体としては、ビニル系樹脂成分にポリオレフィンがグラフトした構造を有する「グラフト重合体1」、又はポリオレフィンにビニル系モノマーがグラフト重合したビニル系樹脂成分を有する「グラフト重合体2」が特に好ましい。これらの重合体は、着色粒子製造時の表面処理工程や、トナー製造時の混練工程において溶融した結着樹脂とワックスに対し界面活性剤的な働きをする。従って、該重合体は、着色粒子中へのワックスの一次平均分散粒径のコントロールや、必要に応じ熱風により着色粒子の表面処理を行う際のワックスの着色粒子の表面への移行速度のコントロールができるため好ましい。上記の2種類のグラフト重合体において、ポリオレフィンは二重結合を一つ有する不飽和炭化水素系モノマーの重合体または共重合体であれば特に限定されず、様々なポリオレフィンを用いることができ、特にポリエチレン系、ポリプロピレン系の(共)重合体が好ましく用いられる。
一方、ビニル系モノマーとしては、以下のものが挙げられる。
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン及びその誘導体などのスチレン系モノマー。
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きアミノ基含有α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体などの窒素原子を含むビニル系モノマー。
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物、及びこれらのモノエステルなどのカルボキシル基を含むビニル系モノマー。
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンなどの水酸基を含むビニル系モノマー。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル。
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステルなどのメタクリル酸エステル。
ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体は、前述したこれらのモノマー同士の反応や、一方の重合体のモノマーと他方の重合体との反応等、公知の方法によって得ることができる。
ビニル系樹脂成分の構成単位として、スチレン系単位、さらにはアクリロニトリル単位、またはメタアクリロニトリル単位を含むことが好ましい。
上記重合体中の炭化水素化合物とビニル系樹脂成分の質量比は1/99〜75/25であることが好ましい。炭化水素化合物とビニル系樹脂成分を上記範囲内で用いることが、着色粒子中へワックスを分散させるため及び必要に応じ熱風により着色粒子の表面処理を行う際のワックスの着色粒子の表面への移行速度のコントロールができるために好ましい。
上記ビニル系樹脂成分と炭化水素化合物が反応した構造を有する重合体の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上、20質量部以下であることが好ましい。
[ワックス]
本発明の製造方法によるトナーに用いられるワックスとしては、特に限定されないが、以下のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アルキレン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスの如き炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸の如き脂肪酸類と、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如きアルコール類とのエステル類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
これらのワックスの中でも、トナーの低温定着性及び定着部材からの分離性を向上させるという観点で、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましい。
該ワックスの使用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下であることが好ましい。また、トナーの保存性と耐高温オフセット性の両立の観点から、示差走査熱量分析装置(DSC)で測定される昇温時の吸熱曲線において、温度30℃以上200℃以下の範囲内に存在する最大吸熱ピークのピーク温度が50℃以上110℃以下であることが好ましい。
[着色剤]
本発明の製造方法によるトナーの着色粒子に含有できる着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタ着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタ着色染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28の如き塩基性染料。
シアン着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
シアン着色染料としては、C.I.ソルベントブルー70が挙げられる。
イエロー着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロー着色染料としては、C.I.ソルベントイエロー162が挙げられる。
上記着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
[荷電制御剤]
本発明の製造方法によるトナーには、必要に応じて内添剤及び/または外添剤として荷電制御剤を含有させることができる。トナーに含有される荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、特に、無色でトナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して保持できる芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。
ネガ系荷電制御剤としては以下のものが挙げられる。サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩或いはスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩或いはカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。荷電制御剤は着色粒子に対して内添しても良く外添しても良い。荷電制御剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
[シリカ微粒子]
本発明の製造方法によるトナーの内添剤及び/または外添剤として用いることのできるシリカ粒子としては、例えば、湿式法、火炎溶融法及び気相法など任意の方法で製造されたシリカ微粒子を挙げることができる。
湿式法としては、水が存在する有機溶媒中にアルコキシシランを滴下し、触媒により加水分解、縮合反応させた後、得られたシリカゾル懸濁液から溶媒を除去し、乾燥してゾルゲルシリカを得るゾルゲル法が挙げられる。
火炎溶融法としては、常温でガス状または液状である珪素化合物を、予めガス状にした後、水素および/または炭化水素からなる可燃性ガスと、酸素を供給して形成した外炎中において、該珪素化合物を分解・溶融させてシリカ微粒子(溶融シリカ)を得る方法が挙げられる。該火炎溶融法では、外炎中において、該珪素化合物からシリカ微粒子を生成させると同時に、所望の粒径や形状となるようにシリカ微粒子同士を融着、合一させた後、冷却し、バグフィルター等で捕集することができる。原料として用いる該珪素化合物は、常温でガス状または液状であれば特に制限はなく、例えば以下のものが挙げられる。ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン及びデカメチルシクロペンタシロキサンなどの環状シロキサン;ヘキサメチルジシロキサン及びオクタメチルトリシロキサンなどのシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン及びジメチルジメトキシシランなどのアルコキシシラン;テトラメチルシラン、ジエチルシラン及びヘキサメチルジシラザンなどの有機シラン化合物;モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン及びテトラクロロシラン等のハロゲン化珪素;モノシラン及びジシラン等の無機珪素。
気相法としては、四塩化珪素を酸素、水素及び希釈ガス(例えば、窒素、アルゴン及び二酸化炭素など)の混合ガスとともに高温で燃焼させて製造する、ヒュームド法が挙げられる。
シリカ微粒子は、表面を疎水化処理する目的で、表面処理を施すことが好ましい。このときの表面処理剤としては、シランカップリング剤またはシリコーンオイルが好ましく用いられる。
シランカップリング剤としては、例えば以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラメン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、へキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン。
シリコーンオイルとしては、例えば以下のものが挙げられる。ジメチルシリコーンオイル,アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等。上記シリコーンオイルは、温度25℃における動粘度が50乃至1000mm/sであることが好ましい。動粘度が50mm/s未満では熱が加わることにより一部揮発し、トナーの帯電特性が劣化しやすい。動粘度が1000mm/sを超える場合では、処理作業上取扱いが困難となる。シリコーンオイル処理の方法としては公知技術が使用でき、例えば以下の方法が挙げられる。ケイ酸微粉体とシリコーンオイルとを混合機を用いて混合する方法;噴霧器を用いてシリコーンオイルをケイ酸微粉体中に噴霧する方法;或いは溶剤中にシリコーンオイルを溶解させた後、ケイ酸微粉体を混合する方法。特に、表面処理剤としてヘキサメチルジシラザンまたはシリコーンオイルを用いたものが好ましい。
[外添剤]
本発明では、トナーの流動性向上や摩擦帯電量の調整のための外添剤として、少なくとも添加粒子剤が用いられる。該添加剤粒子としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸ストロンチウムの如き無機微粒子が好ましい。該無機微粒子は、シラン化合物、シリコーンオイル又はそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化処理されていることが好ましい。シリカ粒子としては、先に[シリカ微粒子]の項に挙げたものの中から外添剤として利用可能なものを選択して用いることができる。
用いられる添加剤粒子の比表面積としては、比表面積が10m/g以上50m/g以下の無機微粒子が、添加剤の埋め込み抑制の観点で好ましい。
また、該添加剤粒子は、着色粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下使用されることが好ましい。
外添剤としては、上述した添加剤粒子に加えて、先に挙げた荷電制御剤、ワックス等を含む各種の外添剤の少なくとも1種を目的に応じて更に使用することができる。
[トナーの製造方法]
本発明のトナーの製造方法は、本発明の範囲であれば特に限定されることなく、公知の製造方法を用いることができる。ここでは、粉砕法を用いたトナーの製造方法を例に挙げて説明する。この製造方法は、〔1.着色粒子の製造〕、〔2.着色粒子の表面処理〕及び〔3.着色粒子と添加剤粒子との混合〕を順次行う方法である。
〔1.着色粒子の製造〕
着色粒子を構成する材料として、例えば、結着樹脂及び着色剤、並びに必要に応じてワックス、荷電制御剤等の他の成分を、所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウタミキサ、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中に着色剤等を分散させる。溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができ、連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出機(東芝機械社製)、PCM混練機(池貝鉄工社製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)などが挙げられる。更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、例えば、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)、ターボ・ミル(ターボ工業社製)やエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕する。
その後、必要に応じて例えば、噴流分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業社製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン社製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)の如き分級機や篩分機を用いて分級し、着色粒子を得る。
また、必要に応じて、粉砕後に例えば、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック社製)を用いて、球形化処理の如き着色粒子の表面処理を行うこともできる。
〔2.着色粒子の表面処理〕
特に、本発明では、上記製法により得られた着色粒子の表面にシリカ微粒子等の内添剤粒子を分散させ、その分散させた状態で熱風による表面処理により内添剤粒子を着色粒子の表面に固着させることが好ましい。例えば、図2で表される表面処理装置を用いて熱風により表面処理を行い、必要に応じて分級をすることにより着色粒子を得ることができる。該熱風による表面処理は、着色粒子を高圧エア供給ノズルからの噴射により噴出させ、該噴出させた着色粒子を、熱風中にさらすことにより行うことができる。該熱風の温度が、100℃以上450℃以下の範囲であることが特に好ましい。
ここで、上記熱風を用いた表面処理の方法の概略を、図2を用いて説明するが、これに限定されるものではない。図2は本発明で用いた表面処理装置の一例を示した断面図である。具体的には、上記着色粒子の表面に無機微粒子を分散させた後、当該表面処理装置に供給する。そして、着色粒子供給口(100)から供給された着色粒子(114)は、高圧エア供給ノズル(115)から噴射されるインジェクションエアにより加速され、その下方にある気流噴射部材(102)へ向かう。気流噴射部材(102)からは拡散エアが噴射され、この拡散エアにより着色粒子が外側方向へ拡散する。この時、インジェクションエアの流量と拡散エアの流量とを調節することにより、着色粒子の拡散状態をコントロールすることができる。
また、着色粒子の融着防止を目的として、着色粒子供給口(100)の外周、表面処理装置の外周及び移送配管(116)の外周には冷却ジャケット(106)が設けられている。尚、該冷却ジャケットには冷却水(好ましくはエチレングリコール等を含む不凍液)を通水することが好ましい。一方、拡散エアにより拡散した着色粒子は、熱風供給口(101)から供給された熱風により、着色粒子の表面が処理される。この時、熱風温度は100℃以上、450℃以下であることが好ましく、更に好ましくは100℃以上、400℃以下であり、特に好ましくは150℃以上、300℃以下である。熱風の温度が100℃未満の場合には着色粒子の表面粗さにばらつきが生じる場合がある。また、450℃を超える場合には溶融状態が進みすぎる事で着色粒子同士の合一が進み、着色粒子の粗大化や融着が生じる場合がある。
熱風により表面が処理された着色粒子は、装置上部の外周に設けられた冷風供給口(103)から供給される冷風により冷却される。この時、装置内の温度分布の制御、着色粒子の表面状態をコントロールする目的で、装置の本体側面に設けた第二の冷風供給口(104)から冷風を導入しても良い。第二の冷風供給口(104)の出口はスリット形状、ルーバー形状、多孔板形状、メッシュ形状等を用いる事ができ、この冷風の導入形式としては、中心方向へ水平に導入する形式、装置壁面に沿うように周方向に導入する形式があるが、目的に応じて選択可能である。この時、冷風の温度は−50℃以上、10℃以下であることが好ましく、更に好ましくは−40℃以上、8℃以下である。また、該冷風は除湿された冷風であることが好ましい。具体的には、冷風の絶対水分量が5g/m以下であることが好ましく、更に好ましくは3g/m以下である。
冷風温度が−50℃未満の場合には装置内の温度が下がりすぎてしまい、本来の目的である熱による処理が十分に為されず、着色粒子の球形化ができない場合がある。また、冷風温度が10℃を超える場合には、装置内における熱風ゾーンの制御が不十分になり、着色粒子同士の合一が進み、着色粒子の粗大化が生じる場合がある。
その後、冷却された着色粒子は、ブロワーで吸引され、移送配管(116)を通じて、サイクロン等で回収される。また、必要に応じて、例えば、奈良機械製作所製のハイブリタイゼーションシステム、ホソカワミクロン社製のメカノフージョンシステムを用いて更に表面改質及び球形化処理を行ってもよい。また、必要に応じて例えば、風力式篩のハイボルター(新東京機械社製)等の篩分機を用いても良い。
〔3.着色粒子と添加剤粒子との混合〕
その後、外添剤として、少なくとも添加剤粒子を加えて混合し、例えばトナーの流動性、帯電安定性を向上させる。本発明の製造方法は、回転可能な撹拌羽根を混合槽内に有する混合装置を用い該混合槽内で該撹拌羽根を回転することによって、着色粒子と添加剤粒子との混合を行うものである。このような混合装置の一例としては、スーパーミキサー(株式会社カワタ製)、ヘンシェルミキサー、COMPOSIおよびメカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ハイスピードミキサー(深江パウテック社製)などが挙げられる。
混合装置の運転条件としては、処理量、撹拌軸回転数、撹拌時間、撹拌羽根形状、混合槽内の温度などが挙げられるが、所望のトナー性能を達成するために、着色粒子の諸物性や添加剤粒子の種類などに鑑みて適宜選定するものであり、とくに限定されるものではない。
本発明において用いられる撹拌軸回転数としては、例えば撹拌羽根の先端の周速が35m/s以上60m/s以下になる回転数が好ましい。周速が35m/s未満であると混合槽内で粉体粒子の移動速度が小さくなり着色粒子同士の衝突エネルギーが過小で添加剤粒子の固着が進行しにくい場合がある。周速が60m/sを超えると、撹拌羽根と着色粒子の衝突エネルギーが過大になる場合がある。
また、着色粒子の一粒子あたりの質量についてもとくに限定されるものではない。例えば着色粒子の重量平均粒径が3μm以上11μm以下である場合には、真比重が0.8以上1.8以下であると、混合条件の選定が容易であり好ましく、着色粒子の一粒子あたりの質量にバラツキが少ないとさらに好ましい。
次に、本発明に関わる各物性の測定方法について記載する。
[1.撹拌羽根の動摩擦係数の測定]
撹拌羽根の母材と同じ材質の金属板(φ65mm丸棒から加工した二面幅50mm、厚み5mm)に対して母材と同様にバフ研磨仕上げを施した後、攪拌羽根と同様の表面コートを施して、テストピースを作成する。ピンオンディスク型摩擦試験機にこのテストピースをセットし、ピン材質をWC(炭化タングステン)、ピン先端曲率半径5mm、ピン数3、摺動半径16mm、摺動速度30.9mm/s、垂直加重500N、無潤滑にて、摺動時間30分間の条件で、摩擦試験を行う。このテストピースの動摩擦係数を算出し、これを撹拌羽根の動摩擦係数とする。
[2.撹拌羽根の算術平均粗さ(Ra)の測定]
動摩擦係数の測定の場合と同様にしてテストピースを作成する。小坂研究所製サーフコーダーSE−3500にこのテストピースをセットし、測定条件をカットオフ0.8mm、評価長さ8mm、送り速度0.5mm/sとして、表面粗さを測定する。JIS B0601(2001)の表面粗さに基づき、このテストピースの算術平均粗さを算出し、これを撹拌羽根の算術平均粗さ(Ra)とする。
[3.添加剤粒子の固着率の算出]
添加剤粒子の固着率(%)は、下記数式(1)により算出される値である。
固着率=Wa/Wa×100 ・・・(1)
Wa(g):混合工程を経た着色粒子と添加剤粒子の混合物中の添加剤粒子の質量。
Wa(g):着色粒子の表面に固着されている添加剤粒子の質量。
Wa(g):着色粒子の表面に固着されていない添加剤粒子の質量。
以下の操作にて、混合物(Wa)中から、着色粒子の表面に固着されていない添加剤粒子(Wa)を除去し、「Wa=Wa−Wa」によって、Waを求め、数式(1)にて固着率を算出する。
〔固着されていない添加剤粒子の除去〕
イオン交換水100ml中にスクロース160gを加え、湯せんしながら溶解させ、ショ糖溶液を調製する。上記ショ糖溶液23mlとノニオン系界面活性剤(好ましくはコンタミノンN(和光純薬工業社製:商品名))を6.0ml加えて調製した溶液を、密閉できる50mlのポリエチレン製サンプルビンに入れ、測定試料(「混合物」)1.0gを加えて、密閉した容器を軽く振って撹拌したのち1時間静置する。1時間静置したサンプルを、KM shaker振とう機(イワキ産業:商品名)により350spmで20分間振とうする。この時、振とうする角度は、振とう器の真上(垂直)を0度とすると、前方に15度、後方に20度、振とうする支柱が動くようにする。サンプルビンは支柱の先に取り付けた固定用ホルダー(サンプルビンの蓋が支柱中心の延長上に固定されたもの)に固定する。振とうしたサンプルを、速やかに遠心分離用の容器に移す。遠心分離用の容器に移し替えたサンプルを、高速冷却遠心機H−9R(コクサン製:商品名)にて、設定温度:20℃、加速減速:最短時間、回転数:3500rpm、回転時間:30分間、の条件で遠心分離する。最上部に分離した「着色粒子」を回収し、減圧濾過器で洗浄ろ過した後、真空乾燥器内で温度40℃で1時間以上乾燥した後、その質量Wc(g)を測定する。
〔固着率の算出〕
前記測定試料である「混合物」1.0(g)中の添加剤粒子の質量Wa、及び、前記「着色粒子」Wc(g)に固着している添加剤粒子の質量Waは、蛍光X線分析(XRF)で求められる添加剤粒子の元素強度から検量線を引き、算出する。
[4.重量平均粒径(D4)の測定]
着色粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の(1)〜(7)に記載の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製の250mlの丸底ビーカー内に前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去する。
(2)ガラス製の100mlの平底ビーカー内に前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、着色粒子と添加剤の混合物約10mgを少量ずつ前記電解水溶液中に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカー内に、ピペットを用いて前記着色粒子を分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
[5.粗粉増加率の算出]
着色粒子と、少なくとも添加剤粒子からなる外添剤との混合物中の体積基準の粗粉量(体積%)の増加率は、以下のようにして算出する。例えば、着色粒子の重量平均粒径の1.5倍以上の粒子を粗粉とする場合、前記測定装置のMultisizer 3による測定を行った後、以下の操作(1)〜(3)を行う。
(1)専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「>」にチェックを入れ、その下の粒径入力部に重量平均粒径を1.5倍した数字(a)を入力する。
(3)分析/体積統計値(算術平均)画面を表示したときの「>(a)μm」表示部の数値が、着色粒子の重量平均粒径の1.5倍以上の粒子の体積%である。
添加剤粒子の粒子径daは着色粒子の粒子径dcと比較してきわめて小さく、前述した測定条件のMultisizer 3では測定可能範囲外であるため、混合物であっても粗粉量の算出には影響しないと考える。着色粒子の粗粉量Wcを算出し、さらに混合工程を経た混合物の粗粉量Wmを算出し、下記数式によって粗粉の増加率(%)を算出する。
粗粉の増加率=(Wm―Wc)/Wc×100
[6.単軸崩壊応力の算出]
最大圧密応力と単軸崩壊応力とはシェアスキャン TS−12(Sci−Tec社製)により測定したものであり、シェアスキャンでは、Prof.Virendra M.Puriによって書かれた『CHARACTERIZING POWDER FLOWABILITY(2002.01.24発表)』に記載のモールクーロンモデルによる原理で測定を行う。尚、以下の説明において「断面方向」及び「垂直方向」とは、それぞれ、円柱状セルの中心軸に直交する断面の周方向及び中心軸に添った方向を意味する。
具体的には、断面の中心軸から外周部に向かって直線的に増加させた剪断力を付加できる直線せん断セル(円柱状,直径80mm,容量140cm)を使用し室温環境(23℃、相対湿度60%)にて測定を行う。このセルの中に実施例で製造されたトナーを入れ、2.5kPaになるように垂直方向に荷重をかけ、この垂直荷重における最密な充填状態となるように「圧密粉体層」を形成する。(この圧密状態の圧力を自動で検知し個人差なく作成できる点でシェアスキャンによる測定が本発明においては好ましい。)。同様に、垂直荷重を5.0kPa及び10.0kPaとした圧密粉体層を形成する。そして、各垂直荷重で形成した圧密粉体層に対して該圧密粉体層を形成した際にかけた垂直荷重を継続してかけながら徐々に断面方向にせん断力を加え、その際のせん断応力の変動を測定する試験を行い、「定常点」を決定する。上記試験において、せん断応力の変位と垂直荷重をかけるための荷重印加手段の垂直方向の変位が小さくなり、両者が安定した値を取るようになったとき定常点に到達したものとする。次に、定常点に到達した圧密粉体層から徐々に垂直荷重を除荷し、各荷重における破壊包絡線(垂直荷重応力(横軸、X軸)vsせん断応力(縦軸、Y軸)のプロット)を作成し、Y切片及び傾きを求める。モールクーロンモデルによる解析において、単軸崩壊応力及び最大圧密応力は下記数式で表され、上記Y切片は「凝集力」となり、傾きが「内部摩擦角」になる。
Figure 0006381231
各荷重において算出した単軸崩壊応力と最大圧密応力をプロット(Flow Function Plot)し、そのプロットに基づき直線を引く。この直線より、最大圧密応力10.0kPa時の単軸崩壊応力を求める。
[7.着色粒子の平均円形度]
着色粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器内に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(例えば「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、対物レンズとして「UPlanApro」(倍率10倍、開口数0.40)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調製した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.98μm以上、200.00μm未満に限定し、トナー粒子の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.98μm以上、200.00μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
以下、製造例及び実施例等により本発明を説明する。製造例1〜5は撹拌羽根A〜Eの製造例であり、製造例11及び12は結着樹脂b11及びb22の製造例であり、製造例21及び22は重合体p21及びp22の製造例である。製造例31及び32はシリカ微粒子s31及びs32の製造例であり、製造例41〜48は着色粒子c41〜c48の製造例である。以下の説明において、部数は質量部基準である。
[製造例1]
ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)の撹拌羽根であるS0羽根およびY1羽根(材質:SUS304、バフ研磨仕上げ)を母材とし、表面に炭化クロム合金(Cr23C6)を含むクロム(Cr)化合物を電気めっきで被覆形成した。この炭化クロムを含有するクロム合金めっきで表面被覆されたS0羽根およびY1羽根のセットを攪拌羽根Aとした。
撹拌羽根の母材と同じ材質の金属板に、攪拌羽根Aと同様の表面被覆を形成したテストピースを作成し、このテストピースを用いて表面粗さおよび摩擦係数を測定した。算術平均粗さ(Ra)は0.05μmであった。摩擦係数の測定値を表5に示す。
[製造例2]
製造例1と同様にしてクロム合金めっきで表面被覆した攪拌羽根に、ショット材料としてセラミックスを用い、ショット圧力0.5MPa、噴射時間30秒間で、ショットピーニング加工をおこない攪拌羽根Bを作成した。算術平均粗さ(Ra)は4.85μmであった。
[製造例3]
ショットピーニング加工の条件を、噴射時間5秒間に変更したほかは、製造例2と同様にしてクロム合金めっきで表面被覆した攪拌羽根Cを作成した。算術平均粗さ(Ra)は0.35μmであった。
[製造例4]
製造例1で用いた羽根母材と同様の母材に、炭化クロムの含有量が1%未満である硬質クロムめっき(工業用クロムめっき)で表面被覆した攪拌羽根Dを作成した。
[製造例5]
製造例1で母材に用いたSUS材バフ仕上げの羽根母材をそのまま攪拌羽根Eとした。
[製造例11]
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン76.9質量部(0.167モル)、テレフタル酸24.1質量部(0.145モル)、及びチタンテトラブトキシド0.5質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコ内に入れた。このフラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけ、このフラスコをマントルヒーター内においた。次にフラスコ内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、3.5時間反応させた(第1反応工程)。その後、無水トリメリット酸2.0質量部(0.010モル)を添加し、180℃で1時間反応させた(第2反応工程)。このようにして結着樹脂b11を得た。
この結着樹脂の酸価は10mgKOH/gであり、水酸基価は65mgKOH/gであった。また、GPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)7,800、数平均分子量(Mn)3,300、ピーク分子量(Mp)5,500であり、軟化点は88℃であった。
[製造例12]
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン71.3質量部(0.155モル)、テレフタル酸24.1質量部(0.145モル)、及びチタンテトラブトキシド0.6質量部をガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れた。このフラスコに温度計、撹拌棒、コンデンサー及び窒素導入管を取りつけ、このフラスコをマントルヒーター内においた。次にフラスコ内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2時間反応させた(第1反応工程)。その後、無水トリメリット酸5.8質量部(0.030モル)を添加し、180℃で9時間反応させた(第2反応工程)。このようにして結着樹脂b12を得た。
この結着樹脂の酸価は15mgKOH/gであり、水酸基価は7mgKOH/gであった。また、GPCによる分子量は、重量平均分子量(Mw)190,000、数平均分子量(Mn)5,000、ピーク分子量(Mp)10,000であり、軟化点は128℃であった。
[製造例21]
下記表1に示す種類及び量の材料をオートクレーブ内に仕込み、系内の雰囲気を窒素ガスで置換後、昇温撹拌しながら180℃に保持した。系内に、2質量%のt−ブチルハイドロパーオキシドのキシレン溶液50質量部を4.5時間かけて連続的に滴下し、常温に冷却後、溶媒を分離除去し、低密度ポリエチレンにビニル系モノマーがグラフト重合した重合体p21を得た。この重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)7000、数平均分子量(Mn)3000であった。さらに、45体積%メタノール水溶液に分散した分散液について、温度25℃で測定した600nmの波長における光透過率は68%であった。
Figure 0006381231
[製造例22]
下記表2に示す種類及び量の材料をオートクレーブ内に仕込み、系内の雰囲気を窒素ガスで置換後、昇温撹拌しながら170℃に保持した。系内に、2質量%のt−ブチルハイドロパーオキシドのキシレン溶液50質量部を4.5時間連続的に滴下し、常温に冷却後、溶媒を分離除去し、低密度ポリエチレンにビニル系モノマーがグラフト重合した重合体p22を得た。この重合体の分子量を測定したところ、重量平均分子量(Mw)6800、数平均分子量(Mn)2800であった。さらに、45体積%メタノール水溶液に分散した分散液について、温度25℃で測定した600nmの波長における光透過率は63%であった。
Figure 0006381231
[製造例31]
燃焼炉として、内炎と外炎が形成できる二重管構造の炭化水素−酸素混合型バーナーを備えた燃焼炉を用いた。この燃焼炉の操作方法は以下の通りである。バーナー中心部にスラリー噴射用の二流体ノズルが接地され、原料の珪素化合物が導入される。二流体ノズルの周囲から炭化水素−酸素の可燃性ガスが噴射され、還元雰囲気である内炎及び外炎を形成する。可燃性ガスと酸素の量及び流量の制御により、雰囲気と温度、火炎の長さ等が調整される。火炎中において珪素化合物からシリカ微粒子が形成され、さらに所望の粒径になるまで融着させる。その後、冷却後、バグフィルター等により捕集することによってシリカ微粒子が得られる。原料の珪素化合物として、ヘキサメチルシクロトリシロキサンを用いて、上記操作に従って一次平均粒子径110nmのシリカ微粒子を製造した。
得られたシリカ微粒子100質量部を、ヘキサメチルジシラザン4質量%で表面処理して「シリカ微粒子s31」を得た。
[製造例32]
製造例31において融着させる時間を変更した以外は製造例31と同様の手法で「シリカ微粒子s32」を得た。このシリカ微粒子の一次平均粒子径は280nmであった。
[製造例41]
下記表3に示す量の6種類の材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)を用いて、回転数20/秒、混合時間5分間で混合した後、温度125℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。この粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)を用い、分級ローター回転数を50.0/秒として分級を行い、分級粒子を得た。得られた「分級粒子」は、重量平均粒径(D4)が6.2μmであった。
このようにして得られた「分級粒子」100質量部に、シリカ微粒子s31を4.5質量部、イソブチルトリメトキシシラン16質量%で表面処理したBET比表面積200m/gの酸化チタン微粒子0.5質量部を添加した。これらの材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製)で、回転数30/秒、混合時間10分間で混合し、図2で示す表面処理装置によって熱処理を行い「着色粒子c41」を得た。運転条件はフィード量=5kg/hrとし、また、熱風温度=220℃、熱風流量=6m/分、冷風温度=5℃、冷風流量=4m/分、冷風絶対水分量=3g/m、ブロワー風量=20m/分、インジェクションエア流量=1m/分とした。この着色粒子は、平均円形度が0.963、重量平均粒径(D4)が6.5μmであった。
[製造例42]
下記表3に示す通りに、ワックス及び重合体p21の添加量を変更した以外は、製造例41と同様にして分級粒子を得た。次いで、この「分級粒子」100質量部に対する、シリカ微粒子s32の添加量を3.5質量部とし、熱風温度を240℃とした以外は、製造例41と同様にして、「着色粒子c42」を得た。
Figure 0006381231
[製造例43]
下記表4に示す種類及び量の材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、三井鉱山(株)製)を用いて、回転数20/秒、混合時間5分間で混合した後、温度125℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、株式会社池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。この粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。さらに回転型分級機(200TSP、ホソカワミクロン社製)を用い、分級ローター回転数を50.0/秒として分級を行い、「着色粒子c43」を得た。この着色粒子は、重量平均粒径(D4)が6.4μmであった。
[製造例44〜48]
重合体p22及びまたはワックスの添加部数を表4に示す量に変更した以外は、製造例43と同様にして、着色粒子c44〜c48を得た。
Figure 0006381231
[実施例1]
混合装置としてヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業株式会社製、混合槽の容量75リットル)を用意し、その攪拌羽根を攪拌羽根Aに換えた。「着色粒子c41」100質量部に対して、添加剤粒子として、「TiO微粒子61」0.2質量部と、「SrTiO微粒子62」0.5部を添加した組成物7kgを品温20℃に調温した。ミキサージャケットに約10℃の冷却水を流した前記ヘンシェルミキサー内に、この組成物を入れ、攪拌回転数30/秒、混合時間10分間で混合した。
得られた混合物の単軸崩壊応力、粗粉増加率、固着率を表5に示す。尚、表6に各添加剤粒子の調製条件等を示す。尚、後述の実施例及び比較例を含め、着色粒子の重量平均粒径の1.5倍以上の粒子を粗粉とした。
[実施例2及び3]
実施例1の攪拌羽根を表5に示す攪拌羽根に換え、混合時間を表5に示す時間としたほかは、実施例1と同様にして混合物を得た。得られた各混合物の単軸崩壊応力、粗粉増加率、固着率を表5に示す。
[実施例4]
実施例1の着色粒子を着色粒子c42に換え、回転数及び混合時間を表5に示す条件に変更したほかは、実施例1と同様にして混合物を得た。得られた混合物の単軸崩壊応力、粗粉増加率、固着率を表5に示す。
[実施例5]
実施例1の着色粒子を着色粒子c43に換え、表5に示す種類と量の添加剤粒子を添加した組成物7kgを用い、回転数、混合時間を表5に示す条件に変更したほかは実施例1と同様にして混合物を得た。得られた混合物の単軸崩壊応力、粗粉増加率、固着率を表5に示す。
[実施例6〜8及び比較例1〜4]
着色粒子の種類、添加剤粒子の種類と使用量、及び撹拌羽根を表5に示す条件とし、また回転数、混合時間を表5に示す条件に変更したほかは、実施例5と同様にして混合物を得た。得られた各混合物の単軸崩壊応力、粗粉増加率、固着率を表5に示す。
[考察]
最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力が、0.7kPa以上3.5kPa以下である実施例1〜8においては、混合物は、粗粉増加率が20%以下であり、かつ固着率が70%以上であり、良好な結果を示した。本発明によれば、着色粒子への添加剤の固着強度が均一に高められたトナーを、混合工程での粗粉の増加を抑えたまま製造する方法を提供できる。
比較例1は単軸崩壊応力が0.7kPa未満であるため、固着率が低い。比較例2は単軸崩壊応力が3.5kPaを超えるため、粗粉増加率が多くなっている。比較例3及び4は摩擦係数が0.07を超えているため、充分な固着率を達成したときに粗粉増加率が多くなっている。
Figure 0006381231
Figure 0006381231
100:トナー粒子供給口
101:熱風供給口
102:気流噴射部材
103:冷風供給口
104:第二の冷風供給口
106:冷却ジャケット
114:トナー粒子
115:高圧エア供給ノズル
116:移送配管。

Claims (6)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有する着色粒子と無機微粒子とを含む材料を混合する混合工程を有するトナーの製造方法であって、
    該着色粒子の重量平均粒径が3μm以上11μm以下であり、
    該無機微粒子の比表面積の値が、10m /g以上50m /g以下であり、
    該混合工程が、混合槽と回転可能な撹拌羽根を含む混合装置を用いて該混合槽内で該撹拌羽根を回転することによって該材料を混合して、該無機微粒子が該着色粒子へ固着された混合物を得る工程であり、
    該撹拌羽根は、その回転軸に直交する方向に伸び、かつ、両端部の形状が反り上がっているS0羽根を有し、
    該撹拌羽根は、その表面が炭化クロムを含有するクロム合金層で被覆されたものであって、該表面の動摩擦係数が0.07以下であり、
    該混合工程を経た混合物の最大圧密応力10.0kPa時における単軸崩壊応力が、2.5kPa以上3.5kPa以下であることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 前記撹拌羽根の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.3μm以上5.0μm以下であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記結着樹脂がポリエステル樹脂である請求項1または2に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記無機微粒子がシリカ微粒子である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  5. 前記トナーが更にワックスを含む請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記ワックスの使用量が前記結着樹脂100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下である請求項5に記載のトナーの製造方法。
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