JP6380321B2 - Lc並列共振器および積層帯域通過フィルタ - Google Patents

Lc並列共振器および積層帯域通過フィルタ Download PDF

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Description

この発明は、LC並列共振器、および当該LC並列共振器を複数備える積層帯域通過フィルタに関する。
従来、小型化、低コスト化に適した高周波の帯域通過フィルタとして、積層帯域通過フィルタが知られている。積層帯域通過フィルタの一例が国際公開第2007/119356号パンフレット(特許文献1)に記載されている。この積層帯域通過フィルタは、複数の誘電体層が積層された積層体の内部に複数のLC並列共振器を備えるものである。各LC並列共振器においては、線路電極と各層間接続導体(ビア電極)とにより、キャパシタ電極との接続点を始点とするループ形状のインダクタ電極が構成される。この積層帯域通過フィルタにおいては、各LC並列共振器のインダクタ電極がなすループによって囲まれる領域(以下ではループ面ともいう。)同士が重なっている。そのため、隣接するLC並列共振器のインダクタ電極間の磁気結合を強めることができ、広帯域化を図ることができる。
国際公開第2007/119356号パンフレット
複数のLC並列共振器を備える積層帯域通過フィルタでは、所望の特性を得るためには、インダクタ電極の寄生抵抗を低減させ、積層帯域通過フィルタの挿入損失を低減させる必要がある。
互いに隣接するLC並列共振器同士の間の磁気結合を弱める方法として、たとえば、隣接するLC並列共振器を誘電体層の積層方向にずらしてループ面同士の重なりを小さくするという方法、あるいは積層方向からみて線路電極と重なるように配置されたキャパシタ電極を有する誘電体層(容量層)を挿入する方法などがある。
LC並列共振器同士の間の磁気結合を弱められたとしても、積層方向のサイズが大きなってしまうと、信号の通過経路が長くなってビア電極の寄生抵抗が大きくなり、Q値が悪化し得る。その結果、挿入損失が大きくなり得る。
本発明の目的は、挿入損失を低減することができるLC並列共振器、および当該LC並列共振器を複数備える積層帯域通過フィルタを提供することである。
本発明の一実施形態によるLC並列共振器は、積層されている複数の誘電体層と、キャパシタ電極と、インダクタ電極とを備える。インダクタ電極は、キャパシタ電極との接続点を始点とするループを形成している。インダクタ電極は、第1の線路電極と、1本または複数本の第1のビア電極と、1本または複数本の第2のビア電極とを含む。第1の線路電極は、誘電体層の積層方向に対して垂直方向に延びる。並列に設けられている第1のビア電極は、誘電体層の積層方向に通り、キャパシタ電極と線路電極とを接続する。並列に設けられている第2のビア電極は、誘電体層の積層方向に通り、第1の線路電極に接続される。第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数との和は3本以上である。
本発明の他の態様の実施形態による積層帯域通過フィルタは、3つ以上の複数のLC並列共振器を備える。複数のLC並列共振器は、上記したLC並列共振器を含む。複数のLC並列共振器のうち隣接するLC並列共振器のインダクタ電極によるループの面をインダクタ電極の配列方向に見たとき、ループの面同士は少なくとも一部で重なっている。
本発明によれば、第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数との和を3本以上とすることにより、インダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。その結果、Q値が改善され、挿入損失を低減することができる。
第1の実施の形態による積層帯域通過フィルタの分解斜視図である。 図1の積層帯域通過フィルタの各誘電体層を個別に示した平面図である。 第1の実施の形態による積層帯域通過フィルタの挿入損失(S21)を示す図である。 比較例の積層帯域通過フィルタのビア電極の配置を示す図である。 図4の積層帯域通過フィルタの挿入損失(S21)を示す図である。 第2の実施の形態による積層帯域通過フィルタの分解斜視図である。 図6の積層帯域通過フィルタの各誘電体層を個別に示した平面図である。 第2の実施の形態による積層帯域通過フィルタの挿入損失(S21)を示す図である。 第3の実施の形態による積層帯域通過フィルタの分解斜視図である。 図9の積層帯域通過フィルタの各誘電体層を個別に示した平面図である。 第3の実施の形態による積層帯域通過フィルタの分解斜視図である。 図11の積層帯域通過フィルタの各誘電体層を個別に示した平面図である。 比較例および各実施の形態における、線路電極の枚数、ビア電極の配置、S21のピーク値をまとめた表を示す図である。 ビア電極の配置の他の例を示す図である。 ビア電極の配置の他の例を示す図である。 ビア電極の配置の他の例を示す図である。 ビア電極の配置の他の例を示す図である。 積層帯域通過フィルタのタイプが「101」の例を示す図である。 積層帯域通過フィルタのタイプが「10101」の例を示す図である。 積層帯域通過フィルタのタイプが「101101」の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態による積層帯域通過フィルタ100の分解斜視図である。図2は、図1の積層帯域通過フィルタ100の各誘電体層を個別に示した平面図である。
図1に示されるように、積層帯域通過フィルタ100は、誘電体層101〜109を備える。誘電体層101には、入出力電極128,130と、接地電極129とが形成されている。誘電体層102には、線路電極125,127と、接地電極126とが形成されている。誘電体層103には、キャパシタ電極124が形成されている。誘電体層104には、キャパシタ電極122,123が形成されている。誘電体層105には、接地電極120と、線路電極119,121とが形成されている。誘電体層106には、キャパシタ電極117,118が形成されている。誘電体層107には、線路電極111,114,115,116が形成されている。誘電体層108には、線路電極112,113が形成されている。
積層帯域通過フィルタ100は、ビア電極131〜134,141〜144,151〜154,161〜164,および171〜173を備える。
積層帯域通過フィルタ100は、第1〜第4LC並列共振器を備える。
第1LC並列共振器は、キャパシタ電極122と、第1インダクタ電極とを含む。第1インダクタ電極は、線路電極111(第1の線路電極)と、ビア電極131,132(第1のビア電極)と、ビア電極133,134(第2のビア電極)とを備える。
ビア電極131は、キャパシタ電極122と線路電極111の接続点111Aとを接続する。ビア電極132は、キャパシタ電極122と線路電極111の接続点111Bとを接続する。
ビア電極131は、さらにキャパシタ電極122と線路電極125とを接続する。ビア電極132は、さらにキャパシタ電極122と線路電極125とを接続する。ビア電極171は、線路電極125と入出力電極128とを接続する。すなわち、第1LC並列共振器は、入出力電極128に接続されている。
ビア電極133は、接地電極126と線路電極111の接続点111Cとを接続する。ビア電極134は、接地電極126と線路電極111の接続点111Dとを接続する。
図2に示されるように、誘電体層107に配置された線路電極111において、ビア電極131,132(第1のビア電極)との接続点である接続点111A,111B(第1の接続点)は、仮想線H31(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極133,134(第2のビア電極)との接続点である接続点111C,111D(第2の接続点)は、仮想線H32(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H31は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線H31と仮想線H32とは平行である。第1の接続点と第2の接続点とは、仮想線H31と仮想線H32とから等距離にある仮想線H33(第3の仮想線)に関して線対称である。このように第1の接続点と第2の接続点とを線対称に配置することにより電流分布の偏りを低減することができる。以下では、第1の接続点と第2の接続点とのこのような配置を「平行配置」と呼ぶ。
図1に示されるように、第1インダクタ電極は、ビア電極131,132(第1のビア電極)とキャパシタ電極122との接続点を始点として、ビア電極131,132(第1のビア電極)、線路電極111、ビア電極133,134(第2のビア電極)との接続経路をたどり、ビア電極133,134と接地電極126との接続点を終点とするループを形成している。
第1インダクタ電極がなすループを入出力電極128から入出力電極130へ見たときの、始点から、ビア電極131,132(第1のビア電極)、線路電極111、ビア電極133,134(第2のビア電極)との接続経路をたどって終点まで到達する回り方向を、以下では「1」と表す。この回り方向とは逆回りの回り方向を以下では「0」と表す。
第2LC並列共振器は、キャパシタ電極117と、第2インダクタ電極とを含む。第2インダクタ電極は、線路電極112(第1の線路電極)と、ビア電極141,142(第1のビア電極)と、ビア電極143,144(第2のビア電極)とを含む。第2LC並列共振器は、第1インダクタ電極に隣接している。
ビア電極141は、キャパシタ電極117と線路電極112の接続点112Aとを接続する。ビア電極142は、キャパシタ電極117と線路電極112の接続点112Bとを接続する。
ビア電極143は、接地電極120と線路電極112の接続点112Cとを接続する。ビア電極144は、接地電極120と線路電極112の接続点112Dとを接続する。
図2に示されるように、誘電体層108に配置された線路電極112において、ビア電極141,142(第1のビア電極)との接続点である接続点112A,112B(第1の接続点)は、仮想線H41(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極143,144(第2のビア電極)との接続点である接続点112C,112D(第2の接続点)は、仮想線H42(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H42は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線H41と仮想線H42とは平行である。第1の接続点と第2の接続点とは、仮想線H41と仮想線H42とから等距離にある仮想線H43(第3の仮想線)に関して線対称である。第1の接続点と第2の接続点との配置は平行配置である。
図1に示されるように、第2インダクタ電極は、ビア電極141,142(第1のビア電極)とキャパシタ電極117との接続点を始点として、ビア電極141,142(第1のビア電極)、線路電極112、ビア電極143,144(第2のビア電極)との接続経路たどり、ビア電極143,144と接地電極120との接続点を終点とするループを形成している。
第2インダクタ電極がなすループを入出力電極128から入出力電極130へ見たときの、始点からビア電極141,142(第1のビア電極)、線路電極112、ビア電極143,144(第2のビア電極)との接続経路をたどって終点まで到達する回り方向は、第1インダクタ電極がなすループの回り方向と逆方向であるから、「0」である。
第3LC並列共振器は、キャパシタ電極118と、第3インダクタ電極とを含む。第3インダクタ電極は、線路電極113(第1の線路電極)と、ビア電極151,152(第1のビア電極)と、ビア電極153,154(第2のビア電極)とを含む。第3LC並列共振器は、第1LC並列共振器とは反対側で第2LC並列共振器と隣接している。すなわち、第1LC並列共振器と第3LC並列共振器との間に第2LC並列共振器が配置されている。
ビア電極151は、キャパシタ電極118と線路電極113の接続点113Aとを接続する。ビア電極152は、キャパシタ電極118と線路電極113の接続点113Bとを接続する。
ビア電極153は、接地電極120と線路電極113の接続点113Cとを接続する。ビア電極154は、接地電極120と線路電極113の接続点113Dとを接続する。
図2に示されるように、誘電体層108に配置された線路電極113において、ビア電極151,152(第1のビア電極)との接続点である接続点113A,113B(第1の接続点)は、仮想線H51(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極153,154(第2のビア電極)との接続点である接続点113C,113D(第2の接続点)は、仮想線H52(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H52は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線H51と仮想線H52とは平行である。第1の接続点と第2の接続点とは、仮想線H51と仮想線H52とから等距離にある仮想線H53(第3の仮想線)に関して線対称である。第1の接続点と第2の接続点との配置は平行配置である。
図1に示されるように、第3インダクタ電極は、ビア電極151,152(第1のビア電極)とキャパシタ電極118との接続点を始点として、ビア電極151,152(第1のビア電極)、線路電極113、ビア電極153,154(第2のビア電極)との接続経路たどり、ビア電極153,154と接地電極120との接続点を終点とするループを形成している。
第3インダクタ電極がなすループを入出力電極128から入出力電極130へ見たときの、始点からビア電極151,152(第1のビア電極)、線路電極113、ビア電極153,154(第2のビア電極)との接続経路をたどって終点まで到達する回り方向は、第1インダクタ電極がなすループの回り方向と逆方向であるから、「0」である。
第4LC並列共振器は、キャパシタ電極123と、第4インダクタ電極とを含む。第4インダクタ電極は、線路電極114(第1の線路電極)と、ビア電極161,162(第1のビア電極)と、ビア電極163,164(第2のビア電極)とを含む。第4LC並列共振器は、第2LC並列共振器とは反対側で第3インダクタ電極に隣接している。すなわち、第2LC並列共振器と第4LC並列共振器との間に第3LC並列共振器が配置されている。
ビア電極161は、キャパシタ電極123と線路電極114の接続点114Aとを接続する。ビア電極162は、キャパシタ電極123と線路電極114の接続点114Bとを接続する。
ビア電極161は、さらにキャパシタ電極123と線路電極127とを接続する。ビア電極162は、さらにキャパシタ電極123と線路電極127とを接続する。ビア電極173は、線路電極127と入出力電極130とを接続する。すなわち、第4LC並列共振器は、入出力電極130に接続されている。
ビア電極163は、接地電極126と線路電極114の接続点114Cとを接続する。ビア電極164は、接地電極126と線路電極114の接続点114Dとを接続する。
図2に示されるように、誘電体層107に配置された線路電極114において、ビア電極161,162(第1のビア電極)との接続点である接続点114A,114B(第1の接続点)は、仮想線H61(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極163,164(第2のビア電極)との接続点である接続点114C,114D(第2の接続点)は、仮想線H62(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H61は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線H61と仮想線H62とは平行である。第1の接続点と第2の接続点とは、仮想線H61と仮想線H62とから等距離にある仮想線H63(第3の仮想線)に関して線対称である。第1の接続点と第2の接続点との配置は平行配置である。
図1に示されるように、第4インダクタ電極は、ビア電極161,162(第1のビア電極)とキャパシタ電極123との接続点を始点として、ビア電極161,162(第1のビア電極)、線路電極114、ビア電極163,164(第2のビア電極)との接続経路をたどり、ビア電極163,164と接地電極126との接続点を終点とするループを形成している。
第4インダクタ電極がなすループを入出力電極128から入出力電極130へ見たときの、始点からビア電極161,162(第1のビア電極)、線路電極114、ビア電極163,164(第2のビア電極)との接続経路をたどって終点まで到達する回り方向は、第1インダクタ電極がなすループの回り方向と同方向であるから、「1」である。
ビア電極172は、接地電極126と接地電極129とを接続する。
以下では、積層帯域通過フィルタのタイプを、インダクタ電極のなすループの回り方向を並べることにより表現することとする。たとえば、積層帯域通過フィルタ100の場合、インダクタ電極のなすループの回り方向について、「1」の第1LC並列共振器と、「0」の第2LC並列共振器と、「0」の第3LC並列共振器と、「1」の第4LC並列共振器とを配列方向にこの順番で備えるため、積層帯域通過フィルタ100のタイプを「1001」と表現することとする。
積層帯域通過フィルタ100においては、図1に示されるように、線路電極111,112がそれぞれ異なる誘電体層に配置されている。このことにより、第1インダクタ電極のなすループ面と第2インダクタ電極のなすループ面との重なりが、線路電極111,112の各々が同一の誘電体層に配置される場合に比べて小さくなる。その結果、第1LC並列共振器と第2LC並列共振器との磁気結合を弱めることができる。
同様に、線路電極113,114がそれぞれ異なる誘電体層に配置されている。このことにより、第3インダクタ電極のなすループ面と第4インダクタ電極のなすループ面との重なりが、線路電極113,114の各々が同一の誘電体層に配置される場合に比べて小さくなる。その結果、第3LC並列共振器と第4LC並列共振器との磁気結合を弱めることができる。
また、第1の実施の形態においては、誘電体層104に配置された、インダクタ電極を構成するキャパシタ電極122,123の一部と、誘電体層103に配置されたキャパシタ電極124の一部とが、誘電体層の積層方向からみたときに重なっている。このような構成とすることにより、第1LC並列共振器と第4LC並列共振器との磁気結合を弱めることができ、第1LC並列共振器と第4LC並列共振器との容量結合を強めることができる。また、第1LC並列共振器と第4LC並列共振器との間(入出力間)にキャパシタ電極124を挿入することで、キャパシタ電極124を伝搬する信号と入出力間を伝搬する信号とが逆位相になる。その結果、特定の周波数において減衰極を出現させることができる。
このように隣接するLC並列共振器を誘電体層の積層方向にずらしてループ面同士の重なりを小さくすると、積層方向のサイズが大きなってしまう。あるいはインダクタ電極を構成するキャパシタ電極の一部と重なるように、他のキャパシタ電極を配置した誘電体層を追加した場合も同様である。その結果、信号の通過経路が長くなってビア電極の寄生抵抗が大きくなり、Q値が悪化し得る。その結果、挿入損失が大きくなり得る。
このような問題に鑑み、第1の実施の形態においては、インダクタ電極が含む第1,第2のビア電極の本数をそれぞれ2本とする。このような構成とすることにより、第1の実施の形態によれば、第1,第2のビア電極がそれぞれ1本である場合と比較して、電流の通過面積を大きくすることによりビア電極の寄生抵抗を低減し、Q値を改善することができる。その結果、挿入損失を低減することができる。
図3は、第1の実施の形態による積層帯域通過フィルタ100の挿入損失(S21)を示す図である。図3に示されるように、積層帯域通過フィルタ100のS21のピーク値は−0.678である。このピーク値が0に近づくほど挿入損失が小さい。
図4は、比較例の積層帯域通過フィルタ10のビア電極の配置を示す図である。積層帯域通過フィルタ10の線路電極11〜14は、積層帯域通過フィルタ100の線路電極111〜114にそれぞれ対応する。図4に示されるように、積層帯域通過フィルタ10においては、本発明の第1,第2のビア電極に対応するビア電極が各々1本ずつである。図5は、積層帯域通過フィルタ10の挿入損失(S21)を示す図である。図5に示されるように、積層帯域通過フィルタ10のS21のピーク値は−0.865である。
第1の実施の形態による積層帯域通過フィルタ100と比較例の積層帯域通過フィルタ10とを比較すると、S21のピーク値は積層帯域通過フィルタ100の方が0に近づいている。したがって、挿入損失は、積層帯域通過フィルタ100の方が小さい。
以上から、第1の実施の形態による積層帯域通過フィルタ100によれば、第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数との和を4本とすることにより、インダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。その結果、Q値が改善され、挿入損失を低減することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、線路電極111〜114における第1の接続点と第2の接続点との配置は平行配置である場合について説明した。線路電極における第1の接続点と第2の接続点との配置は平行配置に限られない。第2の実施の形態においては、線路電極における第1の接続点と第2の接続点との配置がL字型である場合について説明する。
第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、線路電極における第1の接続点と第2の接続点との配置がL字型であるという点である。これ以外の点については第1の実施の形態と同様であるため説明を繰り返さない。
図6は、第2の実施の形態による積層帯域通過フィルタ200の分解斜視図である。図7は、図6の積層帯域通過フィルタ200の各誘電体層を個別に示した平面図である。
図6に示されるように、積層帯域通過フィルタ200は、誘電体層101,202〜208,109を備える。誘電体層202は、線路電極125,127と接地電極226とを含む。誘電体層203は、キャパシタ電極124を含む。誘電体層204は、キャパシタ電極122,123を含む。誘電体層205は、接地電極220と、線路電極119,121とを含む。誘電体層206は、キャパシタ電極217,218を含む。誘電体層207は、線路電極211,214,115,116を含む。誘電体層208は、線路電極212,213を含む。
積層帯域通過フィルタ200は、ビア電極231〜234,241〜244,251〜254,261〜264,および171〜173を備える。
積層帯域通過フィルタ200は、第1〜第4LC並列共振器を備える。
第1LC並列共振器は、キャパシタ電極122と、第1インダクタ電極とを含む。第1インダクタ電極は、線路電極211(第1の線路電極)と、ビア電極231,232(第1のビア電極)と、ビア電極233,234(第2のビア電極)とを備える。
ビア電極231は、キャパシタ電極122と線路電極211の接続点211Aとを接続する。ビア電極232は、キャパシタ電極122と線路電極211の接続点211Bとを接続する。
ビア電極233は、接地電極226と線路電極211の接続点211Cとを接続する。ビア電極234は、接地電極226と線路電極211の接続点211Dとを接続する。
図7に示されるように、誘電体層207に配置された線路電極211において、ビア電極231,232(第1のビア電極)との接続点である接続点211A,211B(第1の接続点)は、仮想線H31(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極233,234(第2のビア電極)との接続点である接続点211C,211D(第2の接続点)は、仮想線V32(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H31は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線H31と仮想線V32とは直交している。第1の接続点と第2の接続点とは、L字型をなしている。以下では、第1の接続点と第2の接続点とのこのような配置を「L字配置」と呼ぶ。第2の実施の形態においては、第2の接続点は第3LC並列共振器がある方向に寄っている。すなわち、第2の接続点は、第1の接続点とL字をなすことができる配置のうち、第3LC並列共振器との距離が近い方の配置をとっている。このように、近接して配置したLC並列共振器の磁束が集中する個所にビア電極を設けることで、低ロスの電流経路を形成することができる。
図6に示されるように、第1インダクタ電極は、ビア電極231,232(第1のビア電極)とキャパシタ電極122との接続点を始点として、ビア電極231,232(第1のビア電極)、線路電極211、ビア電極233,234(第2のビア電極)との接続経路をたどり、ビア電極233,234と接地電極226との接続点を終点とするループを形成している。
第2LC並列共振器は、キャパシタ電極217と、第2インダクタ電極とを含む。第2インダクタ電極は、線路電極212(第1の線路電極)と、ビア電極241,242(第1のビア電極)と、ビア電極243,244(第2のビア電極)とを含む。
ビア電極241は、キャパシタ電極217と線路電極212の接続点212Aとを接続する。ビア電極242は、線路電極212とキャパシタ電極217とを接続点212Bにおいて接続する。
ビア電極243は、接地電極220と線路電極212の接続点212Cとを接続する。ビア電極244は、接地電極220と線路電極212の接続点212Dとを接続する。
図7に示されるように、誘電体層208に配置された線路電極212において、ビア電極241,242(第1のビア電極)との接続点である接続点212A,212B(第1の接続点)は、仮想線V41(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極243,244(第2のビア電極)との接続点である接続点212C,212D(第2の接続点)は、仮想線H42(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H42は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線V41と仮想線H42とは直交している。第1の接続点と第2の接続点との配置はL字配置である。第2の実施の形態においては、第1の接続点は第3LC並列共振器がある方向に寄っている。すなわち、第1の接続点は、第2の接続点とL字をなすことができる配置のうち、第3LC並列共振器との距離が近い方の配置をとっている。
図6に示されるように、第2インダクタ電極は、ビア電極241,242(第1のビア電極)とキャパシタ電極217との接続点を始点として、ビア電極241,242(第1のビア電極)、線路電極212、ビア電極243,244(第2のビア電極)との接続経路をたどり、ビア電極243,244と接地電極220との接続点を終点とするループを形成している。
第3LC並列共振器は、キャパシタ電極218と、第3インダクタ電極とを含む。第3インダクタ電極は、線路電極213(第1の線路電極)と、ビア電極251,252(第1のビア電極)と、ビア電極253,254(第2のビア電極)とを含む。
ビア電極251は、キャパシタ電極218と線路電極213の接続点213Aとを接続する。ビア電極252は、キャパシタ電極218と線路電極213の接続点213Bとを接続する。
ビア電極253は、接地電極220と線路電極213の接続点213Cとを接続する。ビア電極254は、接地電極220と線路電極213の接続点213Dとを接続する。
図7に示されるように、誘電体層208に配置された線路電極213において、ビア電極251,252(第1のビア電極)との接続点である接続点213A,213B(第1の接続点)は、仮想線V51(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極253,254(第2のビア電極)との接続点である接続点213C,213D(第2の接続点)は、仮想線H52(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H52は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線V51と仮想線H52とは直交している。第1の接続点と第2の接続点との配置はL字配置である。第2の実施の形態においては、第1の接続点は第2LC並列共振器がある方向に寄っている。すなわち、第1の接続点は、第2の接続点とL字をなすことができる配置のうち、第2LC並列共振器との距離が近い方の配置をとっている。
図6に示されるように、第3インダクタ電極は、ビア電極251,252(第1のビア電極)とキャパシタ電極218との接続点を始点として、ビア電極251,252(第1のビア電極)、線路電極213、ビア電極253,254(第2のビア電極)との接続経路をたどり、ビア電極253,254と接地電極220との接続点を終点とするループを形成している。
第4LC並列共振器は、キャパシタ電極123と、第4インダクタ電極とを含む。第4インダクタ電極は、線路電極214(第1の線路電極)と、ビア電極261,262(第1のビア電極)と、ビア電極263,264(第2のビア電極)とを含む。
ビア電極261は、キャパシタ電極123と線路電極214の接続点214Aとを接続する。ビア電極262は、キャパシタ電極123と線路電極214の接続点214Bとを接続する。
ビア電極263は、接地電極226と線路電極214の接続点214Cとを接続する。ビア電極264は、接地電極226と線路電極214の接続点214Dとを接続する。
図7に示されるように、誘電体層207に配置された線路電極214において、ビア電極261,262(第1のビア電極)との接続点である接続点214A,214B(第1の接続点)は、仮想線H61(第1の仮想線)に沿って配置されている。ビア電極263,264(第2のビア電極)との接続点である接続点214C,214D(第2の接続点)は、仮想線V62(第2の仮想線)に沿って配置されている。仮想線H61は第1〜第4LC並列共振器の配列方向と平行である。仮想線H61と仮想線V62とは直交している。第1の接続点と第2の接続点との配置はL字配置である。第2の実施の形態においては、第2の接続点は第2LC並列共振器がある方向に寄っている。すなわち、第2の接続点は、第1の接続点とL字をなすことができる配置のうち、第2LC並列共振器との距離が近い方の配置をとっている。
図6に示されるように、第4インダクタ電極は、ビア電極261,262(第1のビア電極)とキャパシタ電極123との接続点を始点として、ビア電極261,262(第1のビア電極)、線路電極214、ビア電極263,264(第2のビア電極)との接続経路をたどり、ビア電極263,264と接地電極226との接続点を終点とするループを形成している。
図8は、第2の実施の形態による積層帯域通過フィルタ200の挿入損失(S21)を示す図である。図8に示されるように、積層帯域通過フィルタ200のS21のピーク値は−0.676である。
第2の実施の形態による積層帯域通過フィルタ200と第1の実施の形態の積層帯域通過フィルタ100とを比較すると、S21のピーク値は積層帯域通過フィルタ200の方が0に近づいている。したがって、挿入損失は、積層帯域通過フィルタ200の方が小さい。
以上から、第2の実施の形態による積層帯域通過フィルタ200によれば、第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数との和を4本とすることにより、インダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。その結果、Q値が改善され、挿入損失を低減することができる。
第2の実施の形態においては、線路電極211〜214のそれぞれの第2の接続点が積層帯域通過フィルタ200の中央に寄っている。このような配置とすることにより、エネルギーが流れる箇所にビア電極を多く配置することになり、インダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。その結果、第2の実施の形態は、第1の実施の形態よりも挿入損失をさらに低減することができる。
[第3の実施の形態]
第2の実施の形態においては、各LC並列共振器のインダクタ電極が含む線路電極が1枚である場合について説明した。インダクタ電極は線路電極を2枚以上含む場合であっても構わない。第3の実施の形態においては、インダクタ電極が線路電極を2枚含む場合について説明する。このような構成とすることで、さらにインダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。
第3の実施の形態が第2の実施の形態と異なる点は、インダクタ電極が線路電極を2枚含むという点である。これ以外の点については第2の実施の形態と同様であるため説明を繰り返さない。
図9は、第3の実施の形態による積層帯域通過フィルタ300の分解斜視図である。図10は、図9の積層帯域通過フィルタ300の各誘電体層を個別に示した平面図である。
図9に示されるように、積層帯域通過フィルタ300は、誘電体層101,202〜207,310,208,109を備える。誘電体層310は、線路電極312,313を含む。
積層帯域通過フィルタ300は、第1〜第4LC並列共振器を備える。
第2LC並列共振器は、キャパシタ電極217と、第2インダクタ電極とを含む。第2インダクタ電極は、線路電極212(第1の線路電極)と、線路電極312(第2の線路電極)と、ビア電極241,242(第1のビア電極)と、ビア電極243,244(第2のビア電極)とを含む。
ビア電極241は、キャパシタ電極217と線路電極212の接続点212Aとを接続する。ビア電極241は、線路電極312を貫通している。ビア電極242は、キャパシタ電極217と線路電極212の接続点212Bとを接続する。ビア電極242は、線路電極312を貫通している。
ビア電極243は、接地電極220と線路電極212の接続点212Cとを接続する。ビア電極243は、線路電極312を貫通している。ビア電極244は、接地電極220と線路電極212の接続点212Dとを接続する。ビア電極244は、線路電極312を貫通している。
第3LC並列共振器は、キャパシタ電極218と、第3インダクタ電極とを含む。第3インダクタ電極は、線路電極213(第1の線路電極)と、線路電極313(第2の線路電極)と、ビア電極251,252(第1のビア電極)と、ビア電極253,254(第2のビア電極)とを含む。
ビア電極251は、キャパシタ電極218と線路電極213の接続点213Aとを接続する。ビア電極251は、線路電極313を貫通している。ビア電極252は、キャパシタ電極218と線路電極213の接続点213Bとを接続する。ビア電極252は、線路電極313を貫通している。
ビア電極253は、接地電極220と線路電極213の接続点213Cとを接続する。ビア電極253は、線路電極313を貫通している。ビア電極254は、接地電極220と線路電極213の接続点213Dとを接続する。ビア電極254は、線路電極313を貫通している。
以上から、第3の実施の形態による積層帯域通過フィルタ300によれば、第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数との和を4本とすることにより、インダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。その結果、Q値が改善され、挿入損失を低減することができる。第3の実施の形態においては、インダクタ電極が線路電極を2枚含むことにより、インダクタ電極の寄生抵抗をさらに低減することができる。
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態においては、第1の線路電極と第2の線路電極とが同じ形状である場合について説明した。第1の線路電極と第2の線路電極とは異なる形状であっても構わない。第4の実施の形態のおいては、第1の線路電極の面積が、第2の線路電極の面積よりも小さい場合について説明する。
同じ形状の複数枚の線路電極を積層方向に重ねて形成する場合、線路電極の端部のセラミックスの収縮率と、線路電極を形成する金属層の収縮率とが異なるため、線路電極の端部に歪みが生じやすい。この歪みによる応力により、線路電極にクラックが発生し易くなる。
そこで第4の実施の形態においては、重ねられた複数枚の線路電極のそれぞれの面積を異ならせて、第1の線路電極の面積を、第2の線路電極の面積よりも小さくする。このような構成とすることにより、線路電極の端部の歪みを分散することができる。その結果、端部の歪みによる応力を緩和でき、線路電極におけるクラックの発生を防止することができる。
図11は、第3の実施の形態による積層帯域通過フィルタ400の分解斜視図である。図12は、図11の積層帯域通過フィルタ300の各誘電体層を個別に示した平面図である。
図11に示されるように、積層帯域通過フィルタ400は、誘電体層101,202〜207,310,408,109を備える。誘電体層408は、線路電極412,413を含む。
積層帯域通過フィルタ400は、第1〜第4LC並列共振器を備える。
接続点212A,212B(第1の接続点)と接続点212C,212D(第2の接続点)との配置はL字配置である。線路電極412は、このL字配置に合わせて、L字型となっている。線路電極412の面積は線路電極312より小さい。
接続点213A,213B(第1の接続点)と接続点213C,213D(第2の接続点)との配置はL字配置である。線路電極413は、このL字配置に合わせて、L字型となっている。線路電極413の面積は線路電極313より小さい。
第4の実施の形態による積層帯域通過フィルタ400によれば、第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数との和を4本とすることにより、インダクタ電極の寄生抵抗を低減することができる。その結果、Q値が改善され、挿入損失を低減することができる。
さらに、第4の実施の形態においては、線路電極412,413(第1の線路電極)の面積を、線路電極312,313(第2の線路電極)より小さくすることにより、応力が緩和される。その結果、応力によるクラックの発生を防止することができる。
図13は、比較例および各実施の形態における、線路電極の枚数、ビア電極の配置、S21のピーク値をまとめた表を示す図である。図13に示されるように、第2の実施の形態と第3の実施の形態とを比較した場合、第3の実施の形態においてはインダクタ電極を構成する線路電極の枚数が第2の実施の形態よりも多いため、挿入損失は第3の実施の形態の方が小さい。
第3の実施の形態と第4の実施の形態とを比較した場合、両者の挿入損失はほとんど同じである。第4の実施の形態においては、応力によるクラックの発生が防止できる。そのため、第4の実施の形態は、第3の実施の形態と比べて、挿入損失を同程度に低減しながらも構造信頼性が高いといえる。
第1〜第4の実施の形態において示されたビア電極の配置は、第1〜第4LC並列共振器において同じである。ビア電極の配置は、第1〜第4LC並列共振器において同じでなくても構わない。たとえば、図14に示される積層帯域通過フィルタ501および図15に示される積層帯域通過フィルタ502のように、平行配置とL字配置とを組み合わせても構わない。
第1〜第4の実施の形態において示されたビア電極の配置に関して、第1の仮想線および第2の仮想線は平行であるか、あるいは直交している。第1の仮想線と第2の仮想線とは平行でなくても構わないし、直交していなくても構わない。たとえば図16に示される積層帯域通過フィルタ600の線路電極611のように、仮想線L31(第1の仮想線)と仮想線L32(第2の仮想線)とは平行でなくても構わないし、直交していなくても構わない。
第1の実施の形態において示されたビア電極の配置に関して、第1の仮想線は第1〜第4LC並列共振器の配列方向に平行である。第1の仮想線はこの配列方向に平行でなくても構わない。たとえば、図16に示される積層帯域通過フィルタ600の線路電極614のように、仮想線L61(第1の仮想線)と仮想線L62(第2の仮想線)とが平行である一方、仮想線L61は第1〜第4LC並列共振器の配列方向とは平行でなくても構わない。また、第1の接続点と第2の接続点とは、図16の線路電極614に示されるように、仮想線L61と仮想線L62とから等距離にある仮想線L63(第3の仮想線)に関して線対称でなくても構わない。
第2の実施の形態において示されたビア電極の配置について、第1の仮想線と第2の仮想線とが直交し、第1の接続点と第2の接続点とはL字型をなしている。第1の接続点と第2の接続点とはL字型をなしていなくても構わない。たとえば、図16の線路電極612,613に示されるように、T字型をなしていても構わない。
第1〜第4の実施の形態において示されたビア電極の本数に関して、第1のビア電極の本数と第2のビア電極の本数とはいずれも2本である。第1のビア電極の本数および第2のビア電極の本数は2本に限定されない。第1のビア電極の本数および第2のビア電極の本数は、インダクタ電極全体での寄生抵抗が低減できれば、どのような本数でも構わない。たとえば、図17に示される積層帯域通過フィルタ700の線路電極711,714のように、第1のビア電極または第2のビア電極の一方が3本以上であっても構わない。あるいは、線路電極712,713のように、第1のビア電極の本数または第2のビア電極の本数の一方が2本以上であるなら、他方のビア電極の本数は1本であっても構わない。
第1〜第4の実施の形態において示された積層帯域通過フィルタのタイプは、いずれも「1001」である。実施の形態に従う積層帯域通過フィルタのタイプは「1001」に限定されない。実施の形態に従う積層帯域通過フィルタのタイプは、たとえば、図18に示される積層帯域通過フィルタ800のタイプ「101」、図19に示される積層帯域通過フィルタ900のタイプ「10101」、あるいは図20に示される積層帯域通過フィルタ1000のタイプ「101101」でも構わない。
第1〜第4の実施の形態において示された各ビア電極の径は同じである。各ビア電極の径は同じでなくても構わない。たとえば、図17の線路電極712,713において、第1のビア電極および第2のビア電極のうち、本数が1本の方のビア電極の径を大きくすることで、さらにインダクタ電極全体の寄生抵抗を低減し、挿入損失を低減することができる。ただし、異なる径のビア電極を設ける場合、同じ径の場合よりも製造コストがかかる。挿入損失の低減と製造コストとのバランスから、あるビア電極の径を他のビア電極よりも大きくするか否かを適宜選択することができる。
今回開示された各実施の形態は、適宜組み合わせて実施することも予定されている。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,100,200,300,400,501,502,600,700,800,900,1000 積層帯域通過フィルタ、11,14,111〜116,119,121,125,127,211〜214,312,313,412,413,611〜614,711〜714 線路電極、101〜109,202〜208,310,408 誘電体層、111A〜111D,112A〜112D,113A〜113D,114A〜114D,211A〜211D,212A〜212D,213A〜213D,214A〜214D 接続点、117,118,122〜125,217,218 キャパシタ電極、120,126,129,220,226 接地電極、128,130 入出力電極、131〜134,141〜144,151〜154,161〜164,171〜173,231〜234,241〜244,251〜254,261〜264 ビア電極、H31〜H33,H41〜H43,H51〜H53,H61〜H63,L31,L32,L61〜L63,V32,V41,V51,V62 仮想線。

Claims (9)

  1. 積層されている複数の誘電体層と、
    キャパシタ電極と、
    前記キャパシタ電極との接続点を始点とするループを形成しているインダクタ電極とを備え、
    前記インダクタ電極は、
    前記誘電体層の積層方向に対して垂直方向に延びる第1の線路電極と、
    前記積層方向に通り、前記キャパシタ電極と前記第1の線路電極とを接続する並列に設けられている複数本の第1のビア電極と、
    前記積層方向に通り、前記第1の線路電極に接続される並列に設けられている複数本の第2のビア電極とを含み、
    前記複数本の第1のビア電極と前記第1の線路電極との複数の第1の接続点は、第1の仮想線に沿って配置され、
    前記複数本の第2のビア電極と前記第1の線路電極との複数の第2の接続点は、第2の仮想線に沿って配置され、
    前記第1の仮想線と前記第2の仮想線とは、非平行である、LC並列共振器。
  2. 前記第1の仮想線は、前記第2の仮想線と垂直である、請求項に記載のLC並列共振器。
  3. 前記複数の第1の接続点と前記複数の第2の接続点とは、L字型をなしている、請求項に記載のLC並列共振器。
  4. 前記積層方向に対して垂直方向に延び、前記積層方向において前記第1の線路電極と隣接する第2の線路電極をさらに備え、
    前記複数本の第1のビア電極の端部および前記複数本の第2のビア電極の端部は、前記第1の線路電極に接続され、
    前記複数本の第1のビア電極および前記複数本の第2のビア電極は、前記第2の線路電極を貫通している、請求項1に記載のLC並列共振器。
  5. 前記第1の線路電極の面積は、前記第2の線路電極よりも小さい、請求項に記載のLC並列共振器。
  6. 3つ以上の複数のLC並列共振器を備え、
    前記複数のLC並列共振器は、請求項1〜のいずれかに記載のLC並列共振器を含み、
    前記複数のLC並列共振器のうち隣接するLC並列共振器のインダクタ電極によるループの面を前記インダクタ電極の配列方向に見たとき、前記ループの面同士は少なくとも一部で重なっている、積層帯域通過フィルタ。
  7. 入力電極と、
    出力電極とをさらに備え、
    前記複数のLC並列共振器は、
    前記入力電極と接続される第1のLC並列共振器と、
    前記第1のLC並列共振器のインダクタ電極に隣接する第2のLC並列共振器と、
    第3のLC並列共振器と、
    前記第3のLC並列共振器のインダクタ電極に隣接し、前記出力電極に接続される第4のLC並列共振器とを含み、
    前記第3のLC並列共振器は、前記第2のLC並列共振器と前記第4のLC並列共振器との間に配置され、
    前記第1のLC並列共振器のインダクタ電極によるループの方向と、前記第2のLC並列共振器のインダクタ電極によるループの方向とが逆であり、
    前記第3のLC並列共振器のインダクタ電極によるループの方向と、前記第4のLC並列共振器のインダクタ電極によるループの方向とが逆である、請求項に記載の積層帯域通過フィルタ。
  8. 前記第2のLC並列共振器および前記第3のLC並列共振器は、請求項に記載のLC並列共振器であり、
    前記第2のLC並列共振器における第2の仮想線および前記第3のLC並列共振器における第2の仮想線は、前記配列方向に平行である、請求項に記載の積層帯域通過フィルタ。
  9. 前記第2のLC並列共振器および前記第3のLC並列共振器は、請求項に記載のLC並列共振器であり、
    前記第2のLC並列共振器における複数の第1の接続点は、前記第3のLC並列共振器がある方向に寄っており、
    前記第3のLC並列共振器のおける複数の第1の接続点は、前記第2のLC並列共振器がある方向に寄っている、請求項に記載の積層帯域通過フィルタ。
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