JP6379508B2 - 不透明石英ガラスおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
まず、本発明で用いる非晶質シリカ粉末を選定する。非晶質シリカ粉末の製造方法はとくに限定されないが、例えばシリコンアルコキシドの加水分解によって製造された非晶質シリカ粉末や、四塩化珪素を酸水素炎等で加水分解して作製した非晶質シリカ粉末等を用いることができる。また、石英ガラスを破砕した粉末も用いることができる。
次に、選定した非晶質シリカ粉末及び造孔剤粉末を混合する。造孔剤粉末の添加量は、非晶質シリカ粉末に対して体積比で0.04以上となるように混合する必要があるが、好ましい範囲は造孔剤の種類、平均粒径によって異なり、造孔剤粉末が平均粒径5〜40μmの黒鉛粉末又はアモルファスカーボン粉末であれば、非晶質シリカ粉末との体積比で0.04〜0.35であることが好ましい。造孔剤粉末の添加量が少ないと、不透明石英ガラスに含まれる気孔量が少なくなり赤外光の遮光性が低下するため好ましくない。一方、添加量が多すぎると、不透明石英ガラスの密度が低くなりすぎるため好ましくない。
次に、混合粉末を乾式プレス成形する。成形方法は、鋳込み成型法、冷間静水圧プレス(CIP)法、金型プレス法等を用いることができる。特に本発明の成型には、CIP法を用いると、工程が少なく容易に成形体を得ることができる点で好ましい。さらにCIP法を用いて、円板形状や円筒形状、リング形状の成形体を作製する方法としては、特に限定しないが、発泡スチロールのような塑性変形可能な鋳型を用いる成形法(例えば、特開平4−105797参照)や、底板が上パンチよりも圧縮変形の少ない材料で構成されている組立式型枠を用いる方法(例えば、特開2006−241595参照)で成形することが可能である。
次に、上記の方法により成形した成形体を所定の温度で加熱し、成形体内に含まれる造孔剤を消失させる。加熱温度は造孔剤の種類によって異なるが、例えば造孔剤として黒鉛粉末やアモルファスカーボンを用いる場合、加熱温度は700℃から1000℃で行う。
吸水率(%)=((W2−W3)/W1)×100
ここでρは測定時の水温での水の密度である。
原料粉末として平均粒径が6μmの合成非晶質シリカ粉末を選定した。
実施例1と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、実施例1と同様の手順で直径170mm、厚み85mmの円柱状成形体を得た。
実施例1と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、実施例1と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの半円柱状成形体を得た。
実施例1と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、実施例1と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの半円柱状成形体を得た。
実施例1と同様の原料粉末を選定し、造孔剤として平均粒径15μm、アスペクト比1.0の球状アモルファスカーボン粉末を選定した。
実施例5と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、実施例5と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの半円柱状成形体を得た。
実施例5と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、実施例5と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの半円柱状成形体を得た。
実施例5と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、アモルファスカーボン粉末の添加量を非晶質シリカ粉末との体積比で0.13に変更した以外は、実施例5と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの半円柱状成形体を得た。
実施例1と同様の原料粉末のみを実施例1と同様の方法でCIP成形し、直径60mm、厚み20mmの円柱状成形体を得た。
比較例1と同様の原料粉末を選定し、比較例1と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの円柱状成形体を得た。
比較例1と同様の原料粉末を選定し、比較例1と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの円柱状成形体を得た。
比較例1と同様の原料粉末を選定し、比較例1と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの円柱状成形体を得た。
実施例5と同様の原料粉末と造孔剤を選定し、アモルファスカーボン粉末の添加量を非晶質シリカ粉末との体積比で0.02に変更した以外は、実施例5と同様の手順で直径60mm、厚み20mmの半円柱状成形体を得た。
水晶粉末に粒径1〜10μmの窒化ケイ素粉末を0.2wt%混合し、酸水素火炎溶融法により溶融し、不透明石英ガラスを得た。
Claims (19)
- 密度が1.95g/cm3以上2.15g/cm3以下であり、平均気孔径が5〜20μmであり、試料厚さ1mmのときの波長1.5μmから5μmにおける直線透過率が1%以下であり、吸水率が0.1wt%以下であることを特徴とする不透明石英ガラス。
- 密度が1.95g/cm 3 以上2.15g/cm 3 以下であり、平均気孔径が5〜20μmであり、試料厚さ1mmのときの波長1.5μmから5μmにおける直線透過率が1%以下であり、含まれる気孔が閉気孔である不透明石英ガラス。
- 密度が1.97g/cm3以上2.08g/cm3未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の不透明石英ガラス。
- 平均気孔径が9〜15μmであることを特徴とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の不透明石英ガラス。
- 非晶質シリカ粉末に、黒鉛粉末、アモルファスカーボン粉末、フェノール樹脂粉末、アクリル樹脂粉末又はポリスチレン粉末からなる群の少なくとも一種であり、かつ、平均粒径5〜40μmの造孔剤粉末が、非晶質シリカ粉末との体積比で0.04以上0.35以下となるように混合し、前記混合粉末を乾式プレスによって成形し、造孔剤が消失する温度で加熱して造孔剤を除去した後、シリカ粉末の焼結が進行する温度で焼結体に含まれる気孔が閉気孔となるまで焼結させることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 加熱の雰囲気が大気雰囲気下であることを特徴とする請求項5に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 非晶質シリカ粉末の平均粒径が20μm以下であることを特徴とする請求項5または6に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 前記造孔剤粉末が平均粒径5〜40μmの黒鉛粉末であり、造孔剤粉末の添加量が、非晶質シリカ粉末との体積比で0.04〜0.35であることを特徴とする請求項5乃至7いずれか一項に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 前記造孔剤粉末が平均粒径5〜40μmのアモルファスカーボン粉末であり、造孔剤粉末の添加量が、非晶質シリカ粉末との体積比で0.04〜0.35であることを特徴とする請求項5乃至7いずれか一項に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 前記造孔剤粉末が平均粒径9〜30μmであることを特徴とする請求項5乃至9いずれか一項に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 前記造孔剤粉末がアスペクト比3.0以下の球状粉末であることを特徴とする請求項5乃至10いずれか一項に記載の不透明石英ガラスを製造する方法。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスの表面に透明石英ガラス層を有していることを特徴とする石英ガラス。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とする熱処理装置用部材。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とする半導体製造装置用部材。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とするFPD製造装置用部材。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とする太陽電池製造装置用部材。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とするLED製造装置用部材。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とするMEMS製造装置用部材。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の不透明石英ガラスによって一部または全体が形成されていることを特徴とする光学部材。
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