JP2016069275A - SiO2造粒体の合成石英ガラスの製造方法及び該製造方法に適したSiO2造粒体 - Google Patents

SiO2造粒体の合成石英ガラスの製造方法及び該製造方法に適したSiO2造粒体 Download PDF

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Abstract

【課題】開気孔性SiO2造粒体から出発した、石英ガラスの低気泡性の透明な部材の費用のかさまない製造を可能にする方法を示す。【解決手段】焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を焼結の間に調節し、その結果、緻密化SiO2造粒体が一方ではなおも開気孔を含みかつ他方では1700nmの波長で材料固有の赤外線透過率T1700を示し、ここで、前記透過率は同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の50〜95%の範囲内であるものとする方法により解決される。【選択図】なし

Description

本発明は、以下のステップ:
(a)非晶質SiO2一次粒子を合成するステップ、
(b)前記非晶質SiO2一次粒子を造粒して、開気孔性SiO2造粒体を形成するステップ、
(c)前記開気孔性SiO2造粒体を、焼結雰囲気中で焼結温度で焼結期間にわたって加熱することにより焼結して、緻密化SiO2造粒体を形成するステップ、
(d)前記緻密化SiO2造粒体を溶融温度で溶融して、前記合成石英ガラスを形成するステップ
を含む、合成石英ガラスの製造方法に関する。
合成SiO2の非晶質粒子は、例えばケイ素化合物の火炎加水分解法又は酸化により、いわゆるゾル・ゲル法による有機ケイ素化合物の重縮合により、又は液体中での無機ケイ素化合物の加水分解及び沈殿により得られる。合成石英ガラスの工業的製造においては、このようなSiO2一次粒子はいわゆるスート又はフィルターダストとしても得られる。
SiO2一次粒子は微粒状である。ゾル・ゲル法では典型的には0.5μm〜5μmの範囲内の平均粒子径が得られ、火炎加水分解法では0.2μm未満の平均粒子径が得られる。こうしたSiO2一次粒子は特に、石英ガラスを製造するための出発材料として用いられる。しかしながら、こうしたSiO2一次粒子は粒子径が小さく、またそれに伴って比表面積が大きいことから、自由流動性でなく、極めて焼結活性であり、また吹き飛ばされやすく、これによって石英ガラスへの迅速な溶融が妨げられる。従って、こうしたSiO2一次粒子は通常は予め造粒されかつ予備緻密化される。適したビルドアップ造粒法や圧縮造粒法の例は、パン型造粒機中でのロール式造粒法、噴霧造粒法、遠心噴霧法、流動層造粒法、造粒ミルを用いた造粒法、圧縮法、ローラープレス法、ブリケッティング法、フレーク製造法又は押出成形法である。
造粒の間に、こうしたSiO2一次粒子の凝集によってばらばらのやや大きなアグロメレートが形成される。このアグロメレートは、本明細書においては「SiO2造粒体粒子」又は簡潔に「造粒体粒子」と称される。このアグロメレートは大きな細孔空隙を形成する多数の開気孔を有する。こうした造粒体粒子全体で、「多孔性SiO2造粒体」、すなわち「開気孔性SiO2造粒体」を形成する。
そのような多孔性SiO2造粒体は自由流動性であり、かつ微粒状のSiO2ダストと比較して高められたかさ比重を示し、このかさ比重は熱処理や機械的処理によってさらに高められることができる。
多孔性SiO2造粒体は、充填剤として、又は不透明な石英ガラスの製造に、直接使用される。SiO2造粒体の溶融による不透明な合成石英ガラスの製造方法は、特許文献1(独国特許出願公開第19962451号明細書)から公知である。ここでは、出発材料は、SiCl4の火炎加水分解により製造されるナノスケールの非晶質高熱法SiO2粒子により形成される。この粒子から水性分散液が製造され、この分散液が分離するまでミキサー中での連続的な撹拌下にこの分散液から水分が除去され、それにより脆い塊状物が形成される。それにより製造される造粒体粒子は丸みを帯びており、かつ160μm〜1000μmの範囲内の直径及び50m2/gの(BET)比表面積を有する。この開気孔性造粒体は、連続炉中で、塩素含有雰囲気中で約1200℃の温度で10kg/hの処理量で、熱により予備緻密化される。この熱による前処理によって多量の個々の造粒体粒子全体にわたって温度勾配が生じ、その結果、中心領域では低密度になり、外側領域では高密度になる。さらに、この造粒体はこの処理の間に清浄化されて、ヒドロキシ基が除去される。この予備緻密化SiO2造粒体の平均粒子径は420μmであり、かつ34m2/gの(BET)比表面積及び1.1g/cm3のタップ密度を有する。不純物であるLi、Na、K、Mg、Ca、Fe、Cu、Cr、Mn、Ti及びZrの総含分は、200質量ppb未満である。
開気孔性のままであるこの合成SiO2造粒体は、不透明な石英ガラス製の管状部品の製造に用いられる。この造粒体の層形状のバルク材料は、その縦軸周りで回転する管状金型の内壁上で、内孔から発せられるアークによりゾーン毎に溶融される。これにより、この金型へ向かって外側へ進むガラス化前線が形成され、この前線は、なおも開気孔性である層領域とすでに部分的に溶融された領域との間に境界線を形成する。確かに、この造粒体の細孔空隙のほとんどがこのプロセスにおいて焼結及び崩壊によって閉塞されはするが、閉じ込められたガスによってこの石英ガラス中には多数の気泡が形成され、この気泡に対して入射光が散乱し、これによって、可視スペクトル域において、そして特に赤外スペクトル域においても、不透明性が生じる。
しかしながら、不透明な石英ガラスの製造と比較すると、開気孔性SiO2造粒体を溶融して透明な合成石英ガラスにする場合には問題が生じる。これは一方では、ガス充填された細孔がこの多孔性SiO2造粒体の溶融の間に閉じ込められて気泡を生じうるという事実によるものであり、この気泡は高粘稠性の石英ガラス塊状物からの除去が不可能であるか、又は極めてゆっくりとした速度でしか除去することができない。他方では、この開気孔性SiO2造粒体は高い断熱作用を有しており、このことによってバルク造粒体を均一に高い温度に加熱することが困難になっている。この優れた断熱作用は、例えば、圧縮された高熱法SiO2粒子が例えば真空断熱パネルのような高性能断熱パネルにおける断熱に用いられていることで以て実証されている。
多孔性SiO2造粒体のバルク材料の溶融に、又はこうした造粒体の成形体の溶融に十分な熱エネルギーの供給が、外部から、極めてゆっくりとした速度でかつ大きなエネルギー消費下でしかなしえないのは、こうしたことが理由である。この問題は、バルク材料や成形体のそれぞれの体積に伴って増大し、また溶融の間の不規則的な温度分布を、ひいてはガラス化された成分の不均一な特性を招きうる。
気泡の不在や最終生成物の材料特性が均一であることが要求される高度な用途について、熱による予備緻密化が理想的には多孔性造粒体が完全にガラス化されるまで必要であると考えられているのは、こうしたことが理由である。多孔性SiO2造粒体の完全なガラス化により得られる緻密なガラス粒子は以下で「石英ガラス粒子」とも称され、この石英ガラス粒子全体で、合成「石英ガラス顆粒」を形成する。多孔性SiO2造粒体からの緻密な石英ガラス顆粒の製造に関しては、様々な多数の技術が公知である。
例えば特許文献2(欧州特許出願公開第1076043号明細書)には、多孔性SiO2造粒体を燃焼ガス火炎中に注いでその中に微細に分配させ、そしてこれを2000〜2500℃の温度でガラス化すべきであることが提案されている。この造粒体は好ましくは噴霧造粒法又はフィルターダストの湿式造粒法により得られ、かつ5〜300μmの範囲内の粒子径を有する。ガラス化の前に、この造粒体を加熱し、かつマイクロ波放射での処理により予備緻密化することができる。
所与の造粒体粒子の焼結度はその粒子径と入熱量とに依存しており、さらにこの入熱量は燃焼ガス火炎中での滞留時間と火炎温度とによって規定されている。しかしながら、概して造粒体は特定の粒子径分布を有しており、また燃焼ガス火炎は種々の流速域や火炎温度を有している。これは、ほぼ再現性のない不規則な焼結度を招く。さらに、石英ガラス粒子が燃焼ガスにより汚染されるリスクがある。ここで、水素含有燃焼ガス火炎の使用によるヒドロキシル基の負荷について特筆すべきは、そのような負荷によってしばしば望ましくない石英ガラスの粘度低減が生じてしまうことである。
特許文献3(欧州特許出願公開第1088789号明細書)では、多孔性SiO2造粒体のガラス化に関して、この造粒体をまず初めにHCl含有雰囲気中で回転炉中で加熱することにより清浄化すべきであること、それに引き続き流動層中でか焼し、その後、垂直流動層装置中で、又はるつぼ中で、真空又はヘリウム又は水素中でガラス化して合成石英ガラス顆粒にすべきことが提案されている。
特許文献4(特開平10−278416号公報)による類似の方法では、合成製造された粒状のSiO2ゲルが回転炉中で連続的に緻密化される。回転管は、50℃〜1100℃の温度範囲にわたる複数の温度帯域に分かれている。100μm〜500μmの粒子径を有するこの粒状SiO2ゲルから、まず、8rpmで回転しているこの回転管中で、酸素含有ガスの供給によって有機成分が除去される。炉雰囲気が酸素と任意にアルゴン、窒素又はヘリウムを含む焼結帯域中でこのゲルが焼結されて、開気孔性SiO2造粒体となる。この焼結SiO2造粒体は、なおも高濃度のシラノール基を含む。この基を除去するために、そして完全な緻密化を達成するために、この、焼結されたがなおも開気孔性である造粒体は、130kgのバッチで、550nmの内径を有する石英ガラスるつぼ中で、最終的には1300℃の高められた温度でか焼され、かつガラス化される。
特許文献5(独国特許出願公開第102012006914号明細書)には、自由流動性のSiO2造粒体のガラス化による合成石英ガラス顆粒の製造方法が開示されている。この方法は、高熱法により製造されたケイ酸を造粒して、多孔性造粒体粒子のSiO2造粒体を形成するステップ、このSiO2造粒体を乾燥するステップ、このSiO2造粒体をハロゲン含有雰囲気中での加熱により清浄化するステップ、この清浄化されたSiO2造粒体を、少なくとも30体積%のヘリウム及び/又は水素を含有する処理ガス中でガラス化して、ガラス化された石英ガラス顆粒を形成するステップを含み、その際、このSiO2造粒体の清浄化及びガラス化はそれぞれ、セラミック材料製の回転管を含む回転炉中で行われる。
特許文献6(国際公開第88/03914号)も、ヘリウム含有及び/又は水素含有雰囲気中で回転炉を用いることによる非晶質多孔性SiO2粉末のBET表面積の低減について教示している。SiO2スートダストは水と混合されるべきであり、それによって、湿潤した脆い塊状物を得ることが提案されている。この塊状物が回転炉中に導入されて600℃の温度で緻密化されることで、0.1mm〜3mmの粒子径を有する粉末となる。この予備緻密化SiO2粉末は、次いで別個の炉中でガラス化される。
特許文献7(独国特許発明第102004038602号明細書)には、ランプや半導体の製造において使用するための、電気的に溶融された合成石英ガラスの製造方法が開示されている。この電気的に溶融された石英ガラスのための出発材料として、熱により緻密化されたSiO2造粒体が用いられる。この造粒体は、SiCl4の火炎加水分解により製造されたナノスケールの非晶質高熱法SiO2粒子からなる水性懸濁液の造粒により形成される。160μm〜1000μmの範囲内の外径を有する丸みを帯びた造粒体粒子が得られる。この造粒体は回転炉中で約400℃で乾燥され、かつBET表面積が約3m2/gとなるまで約1420℃の温度で緻密化される。完全なガラス化のために、この造粒体の個々の粒子は、引き続き、例えばヘリウム、水素又は真空といった種々の雰囲気下に加熱される。この造粒体のガラス化の間の加熱プロファイルはそれぞれ、5℃/分の加熱速度でかつ120分間の保持時間で1400℃までの加熱を含む。この処理の後に、個々の造粒体粒子はそのままガラス化される。この粒子は、溶融により塊状物となることなく、個々に存在する。
この造粒体はさらに、電気溶融法で石英ガラスへと加工される。例えば、この造粒体はるつぼ中で溶融されて成形体となるか、又はるつぼ引抜き法で連続的に引抜かれてストランドとなる。
特許文献8(国際公開第2007/085511号)には、微粒状のSiO2出発粉末を、機械により、潤滑剤又は結合剤をも用いて、ローラー圧縮により凝集させてやや粗い粒子にし、これを機械的圧力により緻密化させる造粒法が記載されている。このSiO2出発粉末は反転する異形ローラー間を通過し、それにより緻密化されてSiO2造粒体となり、これはいわゆる「クラスト」の形態で得られる。こうしたクラストやそのフラグメントは、400℃〜1100℃の範囲内の温度でハロゲン含有雰囲気中で乾燥され、かつ1200℃〜1700℃の範囲内で緻密焼結されて石英ガラス顆粒となる。
この石英ガラス顆粒は、火炎バーナー又はプラズマバーナーを用いて直接溶融されてもよいし、電気的に加熱された溶融るつぼ又は溶融鋳型中で溶融されてもよく、かつ、例えば半導体やランプを製造するための、また化学プロセス工学用の、管、ロッド、プレート、ホルダ、ベルジャー、反応器、注型チャネル、フランジ又はるつぼといった、透明又は不透明な合成石英ガラスの部品へと加工されることができる(このプロセスステップは以下で「直接溶融」とも称される)。
また、「間接溶融」と称されるべきプロセス別形においては、まず緻密な石英ガラス顆粒からセラミック機械成形ステップで多孔性成形体が製造され、この成形体が焼結されて石英ガラス部品となる。そのような方法は、例えば特許文献9(米国特許第4,042,361号明細書)から公知である。この特許文献には、合成石英ガラス顆粒を用いたスリップ注型法を用いた石英ガラスるつぼの製造が記載されている。この石英ガラス顆粒は、ケイ素化合物の火炎加水分解においてフィルターダストとして得られる高熱法SiO2粉末から製造される。その際、ルーズなSiO2粉末からまず水への混入及び撹拌によりゲルが製造され、このゲルの固形分は、撹拌プロセスの種類や速度に応じて30質量%〜45質量%で可変である。このゲルの乾燥後に得られるフラグメントが、1150℃〜1500℃の温度で焼結されて緻密な石英ガラス顆粒となる。この顆粒は次いで微粉砕されて1μm〜10μmの粒子径にされ、さらに撹拌されて水性スリップとなる。このスリップはるつぼ鋳型中に注入され、そしてこのるつぼの縁部に付着する層が乾燥されて多孔性素地が形成される。その後、この素地は1800℃〜1900℃の温度でガラス化されて石英ガラスるつぼとなる。
開気孔性SiO2造粒体の予備ガラス化によって、できる限り気泡を含まない緻密な石英ガラス顆粒にすることは、原則的には、こうした造粒体を溶融して低気泡性の透明な石英ガラスとするのに適した中間ステップを構成している。しかしながらその代わりに、石英ガラスの軟化温度を上回る温度、すなわち1150℃を上回る温度、典型的には約1400℃の温度での別個のガラス化プロセスを受け入れなければならない。
またこれとは別に、多孔性SiO2造粒体から気泡不含の石英ガラス顆粒を製造することは容易ではなく、またしばしば不可能である。真空下に、又はヘリウム若しくは水素中で、熱伝達性の向上や気泡の最小化のために焼結助剤を用いてガラス化する間に、最良の結果が得られる。しかしながら、これによってさらに消費コストが増大するばかりでなく、安全上のリスクも高まる(水素の場合には、酸素との反応の間に爆発の危険性があるため)。このガラス化プロセスは時間がかかり、かつ高いエネルギー消費を伴う。
しかしながら、直接溶融や間接溶融を行う場合であっても、また完全に緻密な石英ガラス顆粒からの成形体を焼結する場合であっても、生じる石英ガラスにおける気泡形成の問題は容易には排除されず、緻密な石英ガラスの間の空隙に粒子はガスを含みうる。このガスは、溶融プロセスの間に粘稠性の石英ガラス溶融物の内部に閉じ込められ、以後ほぼ逃げることができず、かつ均質化手段によっても除去されることができない。こうしたガスが、石英ガラスにおいて気泡やその他の障害を引き起こす。
従って、気泡不含の透明な石英ガラスを得ようとする場合には必ず、多孔性SiO2造粒体をガラス化して緻密な石英ガラス顆粒とする間だけではなく、直接又は間接溶融プロセスにおいても、気泡を回避するために脱気手段が不可欠である。ここで、好適な手段はまたも、真空下での、又はヘリウム若しくは水素雰囲気中での石英ガラス顆粒の溶融又は焼結であるが、これは時間、エネルギー及び材料に関して上述の労力を伴う。
独国特許出願公開第19962451号明細書 欧州特許出願公開第1076043号明細書 欧州特許出願公開第1088789号明細書 特開平10−278416号公報 独国特許出願公開第102012006914号明細書 国際公開第88/03914号 独国特許発明第102004038602号明細書 国際公開第2007/085511号 米国特許第4,042,361号明細書
本発明の課題は、開気孔性SiO2造粒体から出発する、石英ガラスの低気泡性の透明部品の費用のかさまない製造を可能にする方法を示すことである。
透明な石英ガラスを製造するための上述の種類の方法から出発して、前記課題は、本発明によれば、焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を方法ステップ(c)による焼結の間に調節し、その結果、緻密化SiO2造粒体が一方ではなおも開気孔を含みかつ他方では1700nmの波長で材料固有の赤外線透過率T1700を示し、ここで、前記透過率は同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の50〜95%の範囲内であるものとする方法により解決される。
最初は多孔性であるSiO2造粒体から透明な石英ガラスへと加工する際に、時間、エネルギー及び材料に関してあまり煩雑でない高温処理ステップと、気泡の望ましい不在を達成するために例えば高温での脱気手段のような煩雑な手段が講じられねばならない高温処理ステップとは区別されうる。本発明による方法は、あまり煩雑でない高温処理ステップの方を採用して、煩雑な高温処理ステップの寄与を低減させることを目的としている。この目的を達成するために、以下の手段が講じられる:
・高品質で透明な石英ガラスを製造するための標準品である十分にガラス化された石英ガラス顆粒の予備製造を回避する。その結果、この中間ステップに伴う時間、エネルギー及び材料に関する労力も不要である。その代わりに、それほど労力なしに製造することのできるなおも多孔性であるSiO2造粒体が溶融プロセスへ提供される。
・しかしながら通常は、多孔性造粒体を溶融プロセスにおいて経済的に妥当な溶融期間及び溶融時間で以て透明な石英ガラスへと加工することはできない。この点において、多孔性造粒体を透明な石英ガラスへの溶融に使用することは技術的には可能であるものの、制約がある。しかしながら驚くべきことに、使用されるべき多孔性造粒体が赤外波長域で特定の透過性を示す場合には、この制約を排除できることが見出された。ここで、この赤外(IR)透過性は低すぎても高すぎてもならない。そのような造粒体は、以下で「IR透過性最適化SiO2造粒体」とも称される。この造粒体は、時間、エネルギー及び材料に関して比較的わずかな労力で高品質の石英ガラスへと溶融されることができる。本発明による方法のこうした態様を、以下により詳細に記載する。
ガラス化された緻密な石英ガラス顆粒が用いられるか又はなおも開気孔性であるSiO2造粒体が用いられるかにかかわらず、溶融プロセスにおける気泡形成に関する課題を解決するためには脱気手段が講じられなければならない。公知の脱気手段とは、負圧の印加や、バルク粒子の内部を占めるガスのヘリウム又は水素への置換である。この点では、なおも開気孔性である造粒体が有利である。何故ならば、こうした造粒体は溶融プロセスにおいてなおも、この造粒体中に存在するガスを除去することができかつガスの包含に抗することできるという意味で、そのような脱気手段にさらされうるためである。
なおも多孔性である造粒体の使用に伴う断熱性に関する問題や溶融に必要とされる熱エネルギーの供給に関する問題は、本発明によれば、IR透過性に関して最適化されているSiO2造粒体を用いて低減される。前記造粒体は、約500nm〜約2400nmの波長域内のIR線に対して特定の透過性を示す。この波長域内では吸収バンドが認められるが、この吸収バンドは通常はヒドロキシル基や水によるものであって、本明細書においては考慮される必要はない。ヒドロキシル基や水による吸収には実質的には影響を受けない1700nmの波長での透過率が、前記造粒体のIR透過性を表す。
IR線に対する透過性に基づき、IR線に対する前記造粒体粒子の散乱効果は低減され、それによって前記SiO2造粒体粒子を溶融するための熱エネルギーの供給が容易になる。その結果、IR透過性に関して最適化されたSiO2造粒体が使用された場合には、最適化されていない造粒体と比較して、溶融期間及び/又は溶融温度を著しく低減させることができる。
IR透過率を決定するための適した測定方法について、以下に記載する。バルク形態である前記造粒体粒子の、又は前記造粒体粒子から製造された成形体のIR透過率は、前記SiO2造粒体の熱による緻密化の程度に依存する。図2の透過率曲線は、1700nmの波長でのIR透過率が前記SiO2造粒体の熱による緻密化に伴って増大し、完全な緻密化の少し前に最大に達することを示している。比較すると、十分に緻密化されたSiO2造粒体、すなわち石英ガラス顆粒がわずかにより低いIR透過率を示すことがあるが、これはガラス化された反射面上での反射の増大によるものである。気泡不含の完全にガラス化されかつ透明である石英ガラス顆粒のIR透過率は、前記SiO2造粒体粒子のIR透過率にとっての好適な「参照値」を表す。ここで、参照材料としての役割を果たす前記石英ガラス顆粒と前記SiO2造粒体粒子とは、化学的に同一なSiO2材料からなる。最も単純なケースでは、前記参照石英ガラス顆粒はIR透過率を測定すべき造粒体の完全なガラス化により形成される。
前記IR透過率は、例えば、測定キュベット中の厚さ4.2mmのバルク形態のSiO2造粒体に対して積分球を用いることにより測定される。4.2mmの測定長にわたって、高多孔性造粒体は、低多孔性造粒体よりも低いSiO2質量占有分をもたらす。このように造粒体密度が異なっていても測定値を比較できるようにするために、前記測定値をそれぞれの造粒体のかさ密度で正規化する。この正規化とは、積分球を用いて求められた透過率測定値(%)に前記SiO2造粒体の比かさ密度(g/cm3)を乗じることである。それにより求められる1700nmの測定波長での透過率値Tは、ここでは「T1700」と称される。
上述の通り(さらには図2から明らかである通り)、バルク形態のSiO2造粒体粒子のIR透過率(特に前述のT1700値)は、十分にガラス化された石英ガラス顆粒について測定された参照値よりも高い場合すらある。しかしながら、そのように高い(前記参照値の95%を上回る)IR透過率を有する造粒体粒子は、驚くべきことに、IR透過率に関して最適化された造粒体の有利な溶融挙動を示さない。恐らく、IR透過率が極めて高いことは、造粒体粒子がほぼ完全に緻密であって、もはや開気孔性を示さないことの一つの表れである。そのような造粒体粒子の残留閉気孔を溶融プロセスにおいて脱気手段に供することは、もはやできない。
従って本発明によれば、できる限り緻密ではあるがなおも開気孔を示し、かつその気孔率が好ましくは少なくとも10%であるSiO2造粒体が、方法ステップ(d)による溶融に使用される。開気孔性の保持に関する境界条件下に、前記SiO2造粒体は、該造粒体ができる限り高いIR透過性を示すような程度にまで機械により及び/又は熱により緻密化される。適した緻密化度は、1700nmの波長で前記参照値の50〜95%の範囲内、好ましくは60〜90%の範囲内にあるIR透過率を伴うことが判明した。
機械による及び/又は熱による緻密化の後に保持される前記SiO2造粒体の気孔性は、前記SiO2一次粒子の緻密化に関連する特性に、それぞれの造粒プロセスや前記造粒体粒子の生じるモルホロジー、気孔性及びサイズ分布に、そして緻密化プロセス自体の種類や強度に依存する。これに関して、以下により詳細に記載する。
なおも開気孔性であるSiO2造粒体の典型的な透過率曲線は、500〜1300nmの波長域において透過率の増大を示す。波長に強く依存するこの透過率曲線は、サブミクロン範囲の構造に対する散乱に基づくものである。これは明らかに前記SiO2造粒体の気孔性に依存している。高度に緻密化された造粒体の場合には、この増大はわずかであるか又は全く存在しない。この増大の一つの目安が、それぞれ500nm及び1700nmの波長で測定された赤外線透過率値であるT500とT1700との差である。この差が小さいことは、前記造粒体の緻密化が高度であることを示す。実験により、比T500/T1700が0.8を上回る場合には、前記造粒体のそのような高度の緻密化が、可融性を妨害する閉気孔の形成に明らかにつながることが見出された。
従って、焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を方法ステップ(c)による焼結の間に調節し、その結果、前記緻密化SiO2造粒体が500nmの波長で材料固有の赤外線透過率T500を示し、かつ比T500/T1700が0.8以下である場合に有利であることが判明した。
前記比T500/T1700が約0.8であることは、なおも開気孔性であるSiO2造粒体の細孔と、過度に緻密化された閉気孔性SiO2造粒体との間の遷移を示す。
方法ステップ(d)による溶融が、SiO2造粒体のバルク材料又は前記SiO2造粒体からなる圧密体の、負圧下で溶融温度での加熱を含むという手順が好ましい。
IR透過性に関して最適化された前記SiO2造粒体の有利な特性の一つは、前記造粒体がIR線に対して生じる散乱が比較的わずかであるため、IR透過性に関して最適化されていないSiO2造粒体よりも容易に溶融しうることである。もう一つの利点は、前記造粒体がT1700の下限値により与えられる最小密度を有することである。この特性も前記造粒体の溶融し易さを助長する。従って、前記SiO2造粒体が使用される場合には、付加的な脱気手段を伴う、すなわち負圧や真空(2mbar未満)の印加を伴うエネルギーや時間のかかる高温処理ステップは、本発明による方法においては、完全にガラス化された石英ガラス顆粒が溶融される場合と同様に短くて済み、そしていずれにしても従来のSiO2造粒体が使用される場合よりもはるかに短くて済む。このことは、前記造粒体が、前記溶融プロセスの前に例えば冷間等方圧単軸加圧法による機械的圧力にさらされる場合や、前記溶融プロセスの間に負圧(真空)を用いることに加えて例えば熱間等方圧加圧法にさらされる場合にも当てはまる。
これに関連して、前記緻密化SiO2造粒体が0.9kg/l〜1.3kg/lの範囲内の、好ましくは少なくとも1.1kg/lのかさ密度を有する場合に有用であることも判明した。
かさ密度が比較的高いため、前記SiO2造粒体粒子は容易に溶融しうる。
本発明においては、重要であるのは個々の前記SiO2造粒体粒子の開気孔性であって、前記バルク造粒体材料の気孔性ではない。材料の開気孔性自体は基本的に、該材料がガス透過性であり、かつそれに伴って液体吸収性であることを示すものであり、ここで、この液体吸収性は染料浸透試験により示されることができる。窒素のようなガスを透過しない造粒体粒子は、緻密でありかつ開気孔性を有しないものと定義される。個々の前記SiO2造粒体粒子の開気孔性の目安の一つとして本発明では比T500/T1700が用いられ、開気孔性の場合には前記比は0.8以下である。
BET法により求められたBET比表面積は、1m2/g〜25m2/gの範囲内、好ましくは3m2/g〜20m2/gの範囲内である。
20m2/gを上回るBET表面積は、前記造粒体の迅速な溶融を妨害する。
焼結は、最も単純な場合には、空気又は不活性ガスからなる雰囲気中で行われる。しかしながら、前記焼結雰囲気が塩素を含む場合や、前記焼結温度が少なくとも1000℃であり、好ましくは1100℃である場合に、特に有利であることが判明した。
前記塩素含有雰囲気は、例えばHCl又はCl2を含む。前記処理は特に、アルカリ金属や鉄の不純物を前記SiO2造粒体から低減し、かつヒドロキシル基を除去するという作用を有する。100℃未満の温度では処理期間が長く、また1000℃を上回る温度では、塩素やガス状塩素化合物の包含を伴う多孔性造粒体の緻密焼結のリスクが生じる。
前記脱水処理後に、前記緻密化SiO2造粒体においてヒドロキシル基の低い含分が得られる。塩素含分は、酸素含有雰囲気中での後処理により低下されることができる。ヒドロキシル基や塩素の濃度が低いことによって、前記造粒体粒子の気泡不含の溶融が促進される。
前記SiO2造粒体の焼結処理は、好ましくはバルク状態で、すなわちルーズで流動可能な状態で行われる。造粒体粒子間でのアグロメレート形成を防ぐためには、方法ステップ(c)による焼結が回転炉中で行われるのが有利であることが判明した。
さらに、方法ステップ(b)による造粒が凍結造粒により行われ、かつ板状のモルホロジーを有する造粒体粒子が得られる方法別形が好ましい。
凍結造粒においては、前記SiO2一次粒子の分散液が深冷凍結され、次いで凍結乾燥され、その際、凍結液体が高真空中での昇華により蒸発する。それにより低多孔性SiO2造粒体が得られる。
他の手順においては、方法ステップ(b)による造粒を噴霧造粒により行い、かつ球状のモルホロジーを有する造粒体粒子を得ることも適している。
SiO2粒子の造粒においては、凝集されていないか又は不十分にしか凝集されていない造粒体に伴って、望ましくない微細フラクションが得られる。このフラクションは、前記造粒体の後続の焼結や溶融において問題を引き起こす。噴霧造粒においては、前記造粒体粒子の所定のサイズを比較的厳密に調節することができ、かつ微細フラクションは比較的少量である。製造方法に基づき、噴霧造粒体粒子は、前記造粒体の流動性を促進するモルホロジーを有している。これによって、前記SiO2造粒体をそのバルク状態で焼結処理することが容易になる。
SiO2造粒体のIR透過率は、該造粒体粒子の粒子径に依存することが判明した。100μmを上回る平均粒子径(D50値)では、平均粒子径が大きいほどIR透過率は高くなる。
従って、方法ステップ(b)による造粒の間に、好ましくは、少なくとも150μm、好ましくは少なくとも200μmの平均粒子径を有する造粒体粒子から開気孔性SiO2造粒体が製造される。好ましくは、方法ステップ(b)による造粒により得られる前記開気孔性SiO2造粒体は、20m2/g〜100m2/gの範囲内のBET表面積を有する。
前記造粒体粒子の粒子径及び粒子径分布は、粒子径分布曲線のD50値(粒子径に応じた前記SiO2造粒体粒子の累積値)により特徴付けられる。前記D50値は、前記SiO2造粒体粒子の累積体積の50%が達していない粒子径を示す。粒子径分布は、ISO 13320による散乱光分光分析法及びレーザ回折分光分析法によって求められる。平均粒子径は、最も単純な場合にはDIN 66165−2によるふるい分析法によって求められる。ここでは、「平均粒子径」とはそれぞれ前記造粒体のD50値を表す。
造粒体粒子をできる限り均一に溶融するには、粒子径がほぼ同一であることが有利である。この点においては、前記造粒体粒子が狭い粒子径分布を有し、その際、D90値に割り当てられた粒子径が、D10値に割り当てられた粒子径のせいぜい3倍の大きさである場合に有利であることも判明した。
好ましくは高熱法により得られたSiO2粒子が、方法ステップ(b)による造粒の間に用いられる。
前記SiO2一次粒子は、ケイ素含有供給原料の、特に好ましくは塩素フリーのケイ素含有供給原料の、酸化又は火炎加水分解により得られる。そのようなSiO2一次粒子は、特に高い純度や焼結活性が顕著であるため、その造粒は、結合剤を添加せずに公知の造粒法により行われることができる。
合成石英ガラスを製造するための確実な供給原料は、四塩化ケイ素(SiCl4)である。この物質は、それぞれ、水素及び酸素の存在での火炎加水分解法により、そして高熱法により、酸素の存在でSiO2に転化されることができる。しかしながらこれは、保護されていない金属部材の使用をその腐食性ゆえに妨げる塩素又は塩素化合物が転化の間に形成されるという欠点を伴う。従って、前記欠点を回避するために、加水分解又は酸化によりSiO2を形成しうる他の有機ケイ素化合物の使用が提案される。ここでは例示的にポリアルキルシロキサンが挙げられる。
種々の造粒体の製造方法及び特性のパラメータを記載した表を示す。 造粒体の赤外透過スペクトルを記載したグラフを示す。 種々の試料における気泡出現度分布に関するグラフを示す。
本発明について、実施形態及び図面を参照してより詳細に説明する。
SiO 2 一次粒子の合成
SiO2一次粒子を、合成石英ガラスの製造においていわゆる「スート」として得る。つなぎあわせたバーナー列で回転担持管に沿って反転往復運動する火炎加水分解バーナーを用いることによって、スートを堆積させる。前記火炎加水分解バーナーには、燃焼ガスとしての酸素及び水素と、SiO2粒子を形成するための供給原料としてのSiO2供給原料蒸気とをそれぞれ供給するものとし、ここで、前記蒸気は蒸発したポリアルキルシロキサンの混合物を含み、これには、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)及びデカメチルシクロペンタシロキサン(D5)が含まれる。D4はポリアルキルシロキサン供給原料の主成分であり、98質量%の量を有する。
それにより製造されるSiO2スート粒子自体は、ナノメートル範囲の粒子径を有するSiO2一次粒子のアグロメレート又はアグリゲートの形態で存在している。前記SiO2スート粒子を、その長手軸周りで回転する担持管の円筒状の外面上に堆積させ、それによってスート体を一層ずつビルドアップさせる。
前記SiO2スート粒子の一部を吸引によりろ過系へと送り、いわゆる「スートダスト」又は「フィルターダスト」として得る。
こうして高熱法により得られた高純度のSiO2スート材料は100nm未満の粒子径で存在し、かつ一般に約30m2/gの(BET)比表面積及び約0.1kg/lのかさ密度を有する。これをSiO2造粒体の製造に用いる。
SiO 2 噴霧造粒体の製造
高熱法により得られた高純度の前記SiO2スート材料を脱イオン水中に分散させることによって、SiO2スリップを製造する。ここで、1380g/lのリットル質量となるように前記分散液を調節する。前記スリップ粘度は450mPa・sである。
前記スリップを、400℃の熱風温度で、10.5barのスリップ圧力で、市販の噴霧乾燥機を用いて噴霧する。
ここで、214μmの平均粒子径を有する噴霧造粒体が得られる。100μm未満の直径を有する微細フラクションを、製造方法に基づき、すでに噴霧造粒の間にサイクロンを用いて分離する。各造粒体粒子は、個々の球状のSiO2一次粒子のアグロメレートとして存在する。前記SiO2一次粒子の平均粒子径は約50nmである。前記SiO2一次粒子のアグロメレートはルーズであるため、わずかな機械的圧力を加えることで粉砕や破砕が可能である。前記SiO2一次粒子間には開気孔チャネルが形成される。前記噴霧造粒体の(BET)比表面積は30m2/gであり、かさ密度は0.8kg/lである。
凍結造粒体の製造
閉鎖可能な着霜防止性PTFEボトル中で、高熱法により得られた高純度の前記SiO2スート材料を脱イオン水中に分散させることにより、SiO2スリップを調製する。前記スリップの固形分は12質量%である。均質化のために、前記SiO2スリップを数時間撹拌する。前記PTFEボトルを、次いで、凍結器中で−18℃で一晩、深冷凍結させる。
解凍中に水から前記凝集SiO2粒子が沈降物として分離するため、前記沈降物が容器の下半分に存在し、前記沈降物の上方に多少なりとも澄明な液体が存在する。前記液体を流し出す。残りの残留水を、前記凝集SiO2粒子の湿潤沈降物から遠心分離により除去する。5000rpmの速度で約5分後にSiO2造粒体が得られ、前記造粒体を乾燥棚中で200℃の温度で完全に乾燥させる。
100μm未満の直径を有する微細フラクションを、篩別により除去する。216μmの平均粒子径を有する凍結造粒体が得られる。(BET)比表面積は30m2/gであり、かさ密度は0.54kg/lである。
噴霧造粒体の清浄化及び焼結
前記SiO2噴霧造粒体を、次いで連続炉中でHCl/Cl2ガス混合物中で清浄化し、それによって熱により予備緻密化させる。試験列では、最大温度及び処理量(そしてそれに伴って回転炉中での平均滞留時間)を、第1表の第2欄に示されている通りに変化させた。「中程度処理量」とは、約15kg/hを意味する。付随する平均滞留時間は約30分間である。低処理量及び高処理量は、これよりも約5kg/h低いか又は高い。回転炉中で処理された試料の場合には、「最終高温処理ステップ」(前記表の第2欄)を「動的」と記載する。
前記試験列の試料の中には、前記造粒体を、回転炉中ではなく、黒鉛るつぼ中で相応するHCl/Cl2混合物を用いて清浄化及び焼結したものがある。ここで、滞留時間は全て4時間である。このようにして緻密化された試料の場合には、前記「最終高温処理ステップ」を第1表において「静的」と称する。
前記清浄化及び焼結処理の後に、前記造粒体粒子を熱により緻密化させる。個々の前記SiO2一次粒子同士を、いわゆる「ネック形成」により比較的しっかりと成長させる。焼結前に存在していた細孔チャネルは、狭くなったもののなおも透過性であり、また熱作用の強度(焼結温度及び焼結持続時間)に応じて少なくとも部分的に開気性である。相応する気孔性の程度を、第1表の第6欄において「開気性」又は「部分的に開気性」と称する。以前には開気性であった細孔チャネルの一部が閉塞されて他の部分がなおも開気性である遷移領域では、前記SiO2造粒体は、ガラス化により石英ガラスとなる際にもはや最適な特性を示さない。前記細孔チャネルは少なくとも表面的には閉塞されるため、これを第6欄では「閉気性」と記載する。試料Gに該当する例は比較例である。ここで、この場合には前記造粒体粒子の気孔率が低く、また回転炉雰囲気のガスが閉じ込められるリスクがあるため、溶融の間に気泡に富む石英ガラスが生じる。この目安の一つとして前記比T500/T1700を用いる。この場合、この比は0.8を上回る。
それぞれの緻密化造粒体は、その粒子径分布が特徴的である。可融性を促進するためには、狭い粒子径分布が望ましい。D90値に割り当てられた粒子径がD10値に割り当てられた粒子径の大きさの3倍を上回ることのないような粒子径分布の達成を目指す。必要であれば、このために、前記造粒体の存在しうる微細フラクションや、例えば清浄化や焼結の間に凝集により形成された可能性のある粗い造粒体粒子のフラクションを溶融前に除去する。試料E(第1表)の粒子径分布は、例えば以下の数値により特徴付けられる:
D10: 130μm
D50: 230μm
D90: 380μm
さらに、BET比表面積、気孔性、かさ密度及び純度をそれぞれの造粒体について求めた。不純物であるLi、Na、K、Mg、Ca、Fe、Cu、Cr、Mn、Ti及びZrの総含分は、常に200質量ppb未満である。他の測定結果も第1表に示す。
参照試料を製造するための噴霧造粒体の緻密焼結
緻密で透明な石英ガラス顆粒を製造するために、前記SiO2噴霧造粒体のバッチを脱気可能なるつぼ中に導入し、真空(残圧2mbar未満)中で、4時間の保持期間にわたって1450℃の温度に加熱する。
完全にガラス化されたSiO2粒子は透明であり、小さな気泡を全く又はごくわずかにしか有していない。そのBET表面積はゼロである。平均粒子径は166μmであり、かさ密度は1.20kg/lである。この石英ガラス顆粒を、IR透過率測定のための「参照試料」として用いる。
石英ガラスへの造粒体の溶融
前記造粒体及び前記石英ガラス顆粒を溶融して石英ガラスにした。溶融を、毎回同一条件下に、前記造粒体1kgのバッチを脱気可能な黒鉛溶融るつぼ中に導入し、前記溶融つるぼを真空中で(残圧2mbar未満)1700℃の最終温度へと加熱し、この温度で200分間の保持期間にわたって保持することにより行った。前記保持期間の半分が経過した後に、軟化した前記石英ガラスの塊状物に15barの機械的単軸圧力を加える。冷却した前記石英ガラス体を気泡に関して目視により検査し、評価する。
原則的には、加熱強度(温度及び保持期間)を十分に高く選択しさえすれば、おそらく前記SiO2造粒体のそれぞれを溶融によって気泡不含の透明な石英ガラス体にすることは可能であろう。しかしながら本溶融プロセスは、完全にガラス化された造粒体(石英ガラス顆粒)を得るための加熱強度が、最終生成物として気泡不含の透明な石英ガラス体を得るのに辛うじて十分であるように考案されている。
施与される加熱エネルギーに関して極めてタイトであるこの溶融プロセスであっても、より低い程度で緻密化されているSiO2造粒体(すなわち、試料A〜G、及び、熱による付加的な緻密化が行われていない噴霧造粒体及び凍結造粒体のそれぞれ)について、高品質の石英ガラスが得られるか否か、そしてどの程度まで得られるか、という問題を、第1表の最終欄に示す。ここには、それぞれ得られた石英ガラス体の気泡含分の測定値としてのいわゆるTBCS値を列挙したが、これは前記石英ガラスの品質を表すものである。このTBCS値は、試料体積100cm3内の全ての気泡の断面積(mm2)の合計を示す。この値は、前記気泡を目視により発見して気泡断面積に加えることにより求められるが、0.08mm未満の直径を有する気泡は記録しない。
図2は、500〜2500nmの波長域にわたる、それぞれ、前記造粒体の、前記SiO2スートの、そして参照試料としての完全にガラス化された前記石英ガラス顆粒の、赤外透過スペクトルを示す。前記IR透過率は、石英ガラスの測定キュベット中で、厚さ4.2mmのSiO2造粒体のバルク材料に対して積分球(Perkin-Elmer社、lambda 900)を用いることにより測定し、空試料(充填していないキュベット=空強度I0)で正規化したものである。前記積分球の入口から測定キュベットまでの距離は4mmである。前記積分球の開口部は23mmの直径を有しており、かつその直径は60mmである。測定ビームは約10×10mm2の断面積を有する。測定透過率(T(measured)=I/I0)は、前記積分球中の試料の拡散透過率及び指向性透過率の測定による測定強度Iから得られる。
前記SiO2造粒体は、密度、すなわち単位体積あたりの質量占有分が様々である。この様々な質量占有分の目安の一つが、かさ密度である。測定長にわたって質量占有分が異なっていても透過率測定値を比較できるようにするため、この透過率値をそれぞれの造粒体のかさ密度で正規化する。これは、この透過率値に第1表の第5欄に示す造粒体の比かさ密度を乗じることを意味する。従って、縦座標にプロットされた透過率値TはT(measured)×かさ密度として求められたものであり、ここで、T=測定強度I/空強度I0×かさ密度である。このTは単位[%・g/cm3]を有し、かつ4.2mmの測定長にわたって有効である。
ここから、特に本発明を特徴付けるのに用いられる波長500nm及び1700nmが、水やOH基により生じる吸収バンドにほとんど影響を受けないことが分かる。一般に、透過率は緻密化の増大に伴って(スート、凍結造粒体、噴霧造粒体、熱により緻密化された試料A〜Gの試料の順に)増大する。試料Gの最大透過率は、石英ガラス顆粒からなる参照試料の最大透過率よりもわずかに高い。1700nmの波長での材料固有の透過率T1700は、それぞれの造粒体の緻密化度の一つの目安としての役割を果たしうる。
さらに、試料A〜Eの、なおも完全に開気孔性であるか又は少なくとも実質的に開気孔性であるSiO2造粒体が、500nm〜1300nmの波長域において透過率の著しい増大を示すことが分かる。特に高度に緻密化されたF及びGにおいては(そして参照試料においては)、この増大が小さいか又は全く存在しない。試料E(部分的に閉気孔性)と試料F(これもまた、なおも部分的に閉気孔性)との間の遷移が特に著しい。これら2つの試料の気孔性は、「部分的に閉気性」と特徴付けられる。明らかに、気孔性のわずかな相違が、500nm〜1300nmの波長域での透過率曲線の上昇にはっきりと見て取れる。このように、この上昇は、それぞれの造粒体の気孔性や光散乱効果の一つの目安でもある。これは、それぞれ500nm及び1700nmの波長で測定された材料固有の赤外線透過率値であるT500とT1700との相違により特徴付けられる。第1表の第8欄は、試料Eではこの材料固有の透過率がなおも0.24であるのに対して、試料Fでは急激に0.8に上昇したことを示しており、これは、前記緻密化造粒体粒子の「開気孔性」の限界値として評価される。この比は、比較試料Gですでに0.97である。
第1表の最終欄によれば、完全にガラス化された石英ガラス顆粒を用いることにより、(TBCS値として測定された)最も低い気泡含分を有する石英ガラスが達成される。この結果自体は予想されていたものである。しかしながら、試料Dと特に試料Eの2つの造粒体を使用した場合にも、気泡含分に関して比較的良好な石英ガラス品質が達成されている。それにもかかわらず、これら試料D及びEの造粒体は、いずれもそれぞれ85%及び93.7%という透過率値T1700に示されているように、そして比T500/T1700についての低い値、すなわちそれぞれ0.2及び0.24という低い値に示されているように、低い予備緻密化を示している。従って、これらの造粒体は、同一の溶融条件下に完全にガラス化された石英ガラス造粒体と類似したTBCS値を有する石英ガラス品質をもたらす。それにもかかわらず、予備緻密化しかされていない造粒体からの石英ガラスの製造には、エネルギーや時間に関して比較的わずかな労力しか必要とされない。その理由は、部分的にしか緻密化されていない造粒体の製造よりも、噴霧造粒体の緻密焼結の方が煩雑なためである。
しかしながら、試料Eと比較してわずかにより高度に緻密化されているに過ぎない試料Fは、わずかにより高い気泡含分を示しており、その上、試料Gは、(TBCS値として測定された)著しくより高い気泡含分を示している。試料Fでは、T1700で表される平均緻密化が93.8%である(従って試料Eと同様に高い)にもかかわらず、比T500/T1700は0.8であり、従って試料Eよりもはるかに高い。試料Eの造粒体から製造された石英ガラス体は、気泡含分に関して、試料Fの造粒体の場合よりも良好であり、かつ試料Gの場合よりもはるかに良好であることが分かる。
試料Fから得られた石英ガラスは、辛うじて許容可能であるが、しかしそれでも適していると見なされる。しかしながら、強度に緻密化された試料Gの造粒体は、材料固有の透過率比T500/T1700の0.97という高い値により表される、赤外波長域におけるかなり不利な透過率や放射挙動を伴う石英ガラス体をもたらし、この石英ガラス体は驚くべきことにさらに、TBCS値が2であることにより表されるように、多数の及び/又は大きな気泡を有す。これは、溶融プロセスにおいて、前記造粒体粒子中に閉じ込められたガスが加熱により膨張しうるが、もはや逃げられないという事実によるものである。
試料Aのわずかに緻密化された造粒体も、気泡含有石英ガラスをもたらす。しかしながら、存在する気泡は小さいため、この石英ガラスは、気泡の不在がそれほど要求されない用途ではなおも許容可能である。
図3のヒストグラムにおいては、気泡数Nがそれぞれ、0.08mm〜1mm(及びそれを上回る)範囲内の気泡直径d(mm)に対して縦座標にプロットされている(試料体積100cm3あたり)。
従って、前記噴霧造粒体(左側上部のヒストグラム)は、専ら1mm以上の直径を有する気泡のみを示し、気泡数は約50である。
前記気泡数は、試料Bではほぼ半減している。この試料Bは、熱により中程度にしか緻密化されていないが(第1表を参照のこと;右側上部のヒストグラム)、特に気泡サイズが極めて低減している。多くの気泡は、検出限界(0.08mm)の範囲内の気泡直径しか有していない。
緻密化作用は、より強度に緻密化された試料D及びE(下方のヒストグラム)の気泡数及び直径においても見て取れる。
定義
上述の個々の方法ステップ及び用語につき、補足的に以下に定義する。この定義は本発明の明細書の一部を成す。本明細書においてなされた記述は、以下の定義のうちの一つと本明細書の残りの記載とが実際に整合しない場合に該当する。
1.SiO 2 の合成
「合成石英ガラス」は、好ましくはケイ素含有出発材料の加水分解又は酸化により製造されたドープされていないか又はドープされた二酸化ケイ素からなる。例えばSiCl4やSiHCl3やアルコキシド(テトラメトキシシラン、TMOS、メチルトリメトキシシラン、MTMS)やシロキサン(例えばポリアルキルシロキサン、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサンOMCTS)といったハロゲン化ケイ素化合物や、前記出発材料の混合物が、出発材料として適している。
99.99%を上回るSiO2含分を有しかつほとんど不純物を含まないナノスケール範囲の「SiO2一次粒子」が、加水分解又は酸化により得られる。このSiO2一次粒子全体で、「スートダスト」や「スート」とも称される微粒状の「SiO2粉末」を形成する。
SiO2粉末は、主成分がSiO2であって少量の他の成分のみがppm又はppb範囲で含まれているという意味で、高純度を有する。前記SiO2粉末中の、又は前記粉末から製造された石英ガラス中の不純物は、ICP−OES法又はICP−MS法により求められ、濃度は質量%で示される。
「(BET)比表面積」は、ブルナウアー−エメット−テラー(BET)の方法によりDIN 66132に基づいて求められ、かつ、測定されるべき表面へのガス吸着に基づく。
塩素フリーの供給原料の特に重要な一群は、「ポリアルキルシロキサン」(簡潔に「シロキサン」とも称される)により形成される。このシロキサンの物質群は、開鎖状ポリアルキルシロキサン又は閉鎖状ポリアルキルシロキサンにさらに分類される。ポリアルキルシロキサンは、一般示性式Sipp(R)2pで示され、ここで、Pは2以上の整数である。残基「R」はアルキル基であり、最も単純な場合にはメチル基である。ポリアルキルシロキサンは、ケイ素の質量分率が特に高い値であることが顕著であり、これによって、合成石英ガラスの製造におけるこのポリアルキルシロキサンの使用が経済的になる。しかしながら、このポリアルキルシロキサン供給原料は、好ましくは、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)の群から選択された3種の異なるポリアルキルシロキサンを含む。前記略称D3、D4、D5は、General Electric Inc.社により導入された表記法に基づくものであり、ここで、オクタメチルシクロテトラシロキサンは「D4」とも称され、「D」は基[(CH32Si]−O−を表す。好ましい別形においては、D4はポリアルキルシロキサン供給原料の主成分である。従って、D4の量は少なくとも70質量%、特に少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも94質量%である。
2.SiO 2 スリップの製造
「スリップ」という用語は、液体と前記SiO2粉末とからなる懸濁液にについて用いられる。前記液体として、不純物含分を最小化するために蒸留又は脱塩により清浄化された水を使用することができる。前記SiO2粉末は室温で水にほぼ不溶ではあるが、高い質量分率で水中に導入されることができる。
「懸濁液における粒子径」とは、懸濁液中に含まれる固体粒子の粒子径分布を表す。これは、動的光散乱法(DLS)により測定される。レーザ光の散乱挙動は粒子径に依存し、かつ粒子のブラウン運動により経時的に変化する。粒子の拡散係数は強度の揺らぎの解析により求められる。一方で、粒子径は、拡散係数からストークス−アインシュタインの式を用いて算出されることができる。
3.造粒
ビルドアップ造粒と圧縮造粒とに区別されることができ、また技術的プロセスの点から湿式造粒法と乾式造粒法とに区別されることができる。公知の方法は、パン型造粒機中でのロール式造粒法、噴霧造粒法、遠心噴霧法、流動層造粒法、造粒ミルを用いた造粒法、圧縮法、ローラープレス法、ブリケッティング法、フレーク製造法又は押出成形法である。
造粒プロセスにおいて、前記SiO2一次粒子の凝集により、ばらばらのやや大きなアグロメレート(これは、本明細書においては「SiO2造粒体粒子」又は簡潔に「造粒体粒子」と称される)が形成される。この造粒体粒子全体で、「SiO2造粒体」を形成する。
「噴霧造粒法」は、湿式造粒法の群に属する。噴霧造粒法の間に前記スリップの微小な液滴が形成され、これが引き続き及び同時に高温ガス流により乾燥されて「噴霧造粒体」となる。前記噴霧造粒体粒子は、数マイクロメートルから数ミリメートルまでの直径の範囲内の様々なサイズで得られる。
「前記噴霧造粒体の粒子径」とは、それぞれの固体造粒体粒子の巨視的寸法を表し、かつ通常は、ふるい法又はレーザ散乱光法により粒子径分布として求められる。ふるい分析では、粉末は様々なふるいサイズを有するふるい底部により分離される。前記方法は特に単純であり、従って好ましい。2つのふるいサイズにより規定されるサイズ範囲内のふるい材料の質量分率が粒子径に対してプロットされ、それにより粒子径分布が得られる。典型的なサイズ規格はD10、D50及びD90であり、前記数字は、相応する値の規格よりも小さいパーセンテージのふるい材料の質量分率を示している。
造粒体又は粉末の「かさ密度」(「かさ比重」とも称される)という用語は、単位体積あたりの質量で示される。このかさ密度は、多数の材料粒子が占める総体積に対する該材料粒子の質量として定義される。このかさ密度は、容積既知の容器に充填して秤量することで測定される。粉末形又は造粒体形で存在する物質のかさ密度は、国際規格ISO 697(以前はDIN 53912)により測定される。「タップ密度」という用語は、粉末又は前記造粒体を、例えば容器の振動によって機械的に緻密化した後に求められる密度を表す。このタップ密度は、DIN/ISO 787の第11部によって求められる。
多孔性材料の「細孔容積」とは、該材料内の空隙が占める自由体積を表す。前記細孔容積は、例えばポロシメーターを用いて測定され、ここで、濡れ性を示さない液体(例えば水銀)が、反作用する表面張力に対して多孔性材料の細孔へ外部圧力の作用下に圧入される。これに要する力は細孔径に反比例し、従って前記試料の細孔径分布を総細孔容積とは別に求めることもできる。水銀圧入法では、2nmを上回る細孔径(メソ孔及びマクロ孔)のみが検出される。
「マイクロ孔」は、2nm未満の細孔径を有する細孔である。気孔性や比表面積に対するこのマイクロ孔の寄与は、窒素吸着によるV−t法により、試料を種々の低い圧力でかつ77Kに保持して求められる。この方法はBET法に類似しており、その際、圧力範囲はより高い圧力へと拡張されているため、材料の非マイクロ孔部分の表面も記録される。
4.造粒体の清浄化
「清浄化」の間に、前記造粒体中の不純物含分が低減される。主要な不純物は、残留水分(OH基)、炭素質化合物、遷移金属、アルカリ金属及びアルカリ土類金属であり、これらは出発材料に由来するものや、処理により導入されたものである。純粋な出発材料を使用することによって、そしてクリーンルーム条件下での相応する装置や処理によっても、低不純物含分を達成することができる。純度に関するさらに高い要求を満たすためには、前記造粒体を回転炉中で高温(900℃未満)で塩素含有及び酸素含有雰囲気中で処理することができる。残留水分は蒸発し、有機材料は反応してCO及びCO2を形成し、かつ多くの金属(例えば鉄及び銅)は塩素含有揮発性化合物へと転化されうる。
この処理の後に、前記噴霧造粒体は、前記金属不純物のそれぞれに対して1ppm未満の不純物含分を示す。
5.焼結/緻密化及びガラス化
ここで「焼結」又は「緻密化」とは、SiO2造粒体を、1100℃を上回る高められた温度で、動的炉中で(例えば回転炉中で)又は静的炉中で処理する方法ステップを表す。ここで前記(BET)比表面積が低減され、一方でかさ密度や平均粒子径は造粒体粒子の凝集により増加しうる。
「ガラス化」の間に、予備緻密化され焼結されたSiO2造粒体がガラス化され、それにより石英ガラス体が形成される。前記造粒体はここで、例えば黒鉛からなるか又は黒鉛箔でライニングされた溶融鋳型中に充填される。その後、前記溶融鋳型は電気炉中で約1700℃又はそれを上回る温度に加熱される。加熱は「真空」下に行われる。真空とは、2mbar未満のガス絶対圧力を表す。軟化した石英ガラスに静圧(5〜20bar)をかけることができる。室温への冷却後に、可能であれば気泡不含の石英ガラス体が得られる。前記石英ガラス体は例えば光学的用途や半導体用途に適している。
「気泡の不在」とは、100cm3の比容積に対する試料内の全ての気泡の総断面積が0.5以下である(TBCS値、総気泡断面積)ことを意味する。全ての気泡の総断面積は平方ミリメートルで示され、その際、0.08mm未満の直径を有する気泡はカウントされない。
[本発明の態様]
1. 合成石英ガラスの製造方法であって、以下の方法ステップ:
(a)非晶質SiO2一次粒子を合成するステップ、
(b)前記非晶質SiO2一次粒子を造粒して、開気孔性SiO2造粒体を形成するステップ、
(c)前記開気孔性SiO2造粒体を、焼結雰囲気中で焼結温度で焼結期間にわたって加熱することにより焼結して、緻密化SiO2造粒体を形成するステップ、
(d)前記緻密化SiO2造粒体を溶融温度で溶融して、前記合成石英ガラスを形成するステップ
を含む前記方法において、透明な石英ガラスを製造するために、焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を方法ステップ(c)による焼結の間に調節し、その結果、前記緻密化SiO2造粒体は、一方ではなおも開気孔を含みかつ他方では1700nmの波長で材料固有の赤外線透過率T1700を示し、ここで、前記透過率は同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の50〜95%の範囲内であることを特徴とする、前記方法。
2. 1に記載の方法であって、前記赤外線透過率T1700が、同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の60〜90%の範囲内であることを特徴とする、前記方法。
3. 1又は2に記載の方法であって、焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を方法ステップ(c)による焼結の間に調節し、その結果、前記緻密化SiO2造粒体が500nmの波長で材料固有の赤外線透過率T500を示し、かつ比T500/T1700が0.8以下であることを特徴とする、前記方法。
4. 1から3までのいずれか1つに記載の方法であって、方法ステップ(d)による溶融が、SiO2造粒体のバルク材料又は前記SiO2造粒体からなる圧密体の、負圧下で溶融温度での加熱を含むことを特徴とする、前記方法。
5. 1から4までのいずれか1つに記載の方法であって、前記緻密化SiO2造粒体が、0.9kg/l〜1.3kg/lの範囲内の、好ましくは少なくとも1.1kg/lのかさ密度を有することを特徴とする、前記方法。
6. 1から5までのいずれか1つに記載の方法であって、前記緻密化SiO2造粒体が、1m2/g〜25m2/gの範囲内の、好ましくは3m2/g〜20m2/gの範囲内のBET比表面積を有することを特徴とする、前記方法。
7. 1から6までのいずれか1つに記載の方法であって、前記焼結雰囲気が塩素を含み、かつ前記焼結温度が少なくとも1000℃であり、好ましくは1100℃であることを特徴とする、前記方法。
8. 1から7までのいずれか1つに記載の方法であって、方法ステップ(c)による焼結を回転炉中で行うことを特徴とする、前記方法。
9. 1から8までのいずれか1つに記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒を噴霧造粒により行い、かつ球状のモルホロジーを有する造粒体粒子を得ることを特徴とする、前記方法。
10. 1から9までのいずれか1つに記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒を凍結造粒により行い、かつ板状のモルホロジーを有する造粒体粒子を得ることを特徴とする、前記方法。
11. 1から10までのいずれか1つに記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒の間に、少なくとも150μm、好ましくは少なくとも200μmの平均粒子径を有する造粒体粒子から開気孔性SiO2造粒体を製造し、かつ、得られた前記開気孔性SiO2造粒体が20m2/g〜100m2/gの範囲内のBET表面積を有することを特徴とする、前記方法。
12. 1から11までのいずれか1つに記載の方法であって、前記緻密化造粒体の造粒体粒子が狭い粒子径分布を有し、その際、D90値に割り当てられた粒子径が、D10値に割り当てられた粒子径のせいぜい3倍の大きさであることを特徴とする、前記方法。
13. 1から12までのいずれか1つに記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒の間に、高熱法により得られたSiO2一次粒子を使用し、その際、前記SiO2一次粒子が、好ましくは、塩素フリーのケイ素含有供給原料の酸化又は火炎加水分解により得られることを特徴とする、前記方法。
14. 合成製造された非晶質SiO2一次粒子からなる開気孔性造粒体であって、1700nmの波長で前記造粒体が材料固有の赤外線透過率T1700を示し、ここで、前記透過率は同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の50〜95%の範囲内であることを特徴とする、前記造粒体。
15. 14に記載の造粒体であって、前記赤外線透過率T1700が、同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の60〜90%の範囲内であり、かつ500nmの波長で前記SiO2造粒体が材料固有の赤外線透過率T500を示し、かつ比T500/T1700が0.8以下であることを特徴とする、前記造粒体。

Claims (15)

  1. 合成石英ガラスの製造方法であって、以下の方法ステップ:
    (a)非晶質SiO2一次粒子を合成するステップ、
    (b)前記非晶質SiO2一次粒子を造粒して、開気孔性SiO2造粒体を形成するステップ、
    (c)前記開気孔性SiO2造粒体を、焼結雰囲気中で焼結温度で焼結期間にわたって加熱することにより焼結して、緻密化SiO2造粒体を形成するステップ、
    (d)前記緻密化SiO2造粒体を溶融温度で溶融して、前記合成石英ガラスを形成するステップ
    を含む前記方法において、透明な石英ガラスを製造するために、焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を方法ステップ(c)による焼結の間に調節し、その結果、前記緻密化SiO2造粒体は、一方ではなおも開気孔を含みかつ他方では1700nmの波長で材料固有の赤外線透過率T1700を示し、ここで、前記透過率は同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の50〜95%の範囲内であることを特徴とする、前記方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記赤外線透過率T1700が、同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の60〜90%の範囲内であることを特徴とする、前記方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法であって、焼結雰囲気、焼結温度及び焼結持続時間を方法ステップ(c)による焼結の間に調節し、その結果、前記緻密化SiO2造粒体が500nmの波長で材料固有の赤外線透過率T500を示し、かつ比T500/T1700が0.8以下であることを特徴とする、前記方法。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法であって、方法ステップ(d)による溶融が、SiO2造粒体のバルク材料又は前記SiO2造粒体からなる圧密体の、負圧下で溶融温度での加熱を含むことを特徴とする、前記方法。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法であって、前記緻密化SiO2造粒体が、0.9kg/l〜1.3kg/lの範囲内の、好ましくは少なくとも1.1kg/lのかさ密度を有することを特徴とする、前記方法。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法であって、前記緻密化SiO2造粒体が、1m2/g〜25m2/gの範囲内の、好ましくは3m2/g〜20m2/gの範囲内のBET比表面積を有することを特徴とする、前記方法。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法であって、前記焼結雰囲気が塩素を含み、かつ前記焼結温度が少なくとも1000℃であり、好ましくは1100℃であることを特徴とする、前記方法。
  8. 請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法であって、方法ステップ(c)による焼結を回転炉中で行うことを特徴とする、前記方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒を噴霧造粒により行い、かつ球状のモルホロジーを有する造粒体粒子を得ることを特徴とする、前記方法。
  10. 請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒を凍結造粒により行い、かつ板状のモルホロジーを有する造粒体粒子を得ることを特徴とする、前記方法。
  11. 請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒の間に、少なくとも150μm、好ましくは少なくとも200μmの平均粒子径を有する造粒体粒子から開気孔性SiO2造粒体を製造し、かつ、得られた前記開気孔性SiO2造粒体が20m2/g〜100m2/gの範囲内のBET表面積を有することを特徴とする、前記方法。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法であって、前記緻密化造粒体の造粒体粒子が狭い粒子径分布を有し、その際、D90値に割り当てられた粒子径が、D10値に割り当てられた粒子径のせいぜい3倍の大きさであることを特徴とする、前記方法。
  13. 請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法であって、方法ステップ(b)による造粒の間に、高熱法により得られたSiO2一次粒子を使用し、その際、前記SiO2一次粒子が、好ましくは、塩素フリーのケイ素含有供給原料の酸化又は火炎加水分解により得られることを特徴とする、前記方法。
  14. 合成製造された非晶質SiO2一次粒子からなる開気孔性造粒体であって、1700nmの波長で前記造粒体が材料固有の赤外線透過率T1700を示し、ここで、前記透過率は同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の50〜95%の範囲内であることを特徴とする、前記造粒体。
  15. 請求項14に記載の造粒体であって、前記赤外線透過率T1700が、同一の材料の石英ガラス顆粒の赤外線透過率T1700の60〜90%の範囲内であり、かつ500nmの波長で前記SiO2造粒体が材料固有の赤外線透過率T500を示し、かつ比T500/T1700が0.8以下であることを特徴とする、前記造粒体。
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