JP6375608B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
トランジスタ、特に化合物半導体装置の高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)等では、ゲート電極を形成する際に、いわゆる電子線レジストプロセスが用いられる。この場合、化合物半導体層の表面に電子線レジストを塗布し、電子線レジストに電子線を照射して開口を形成する。この電子線レジストをマスクとしてエッチングして下層の絶縁膜等に開口を形成したり、この電子線レジストの開口を埋め込むように、電子線レジスト上にゲート電極を形成する。
特開2012−169539号公報 特開2011−77123号公報
しかしながら、電子線レジストプロセスでゲート電極を形成する場合、電子線レジストは、化合物半導体層の表面との間、或いは化合物半導体層上に形成された保護絶縁膜やゲート絶縁膜との間で密着性に乏しい。そのため、電子線レジストに開口を形成した際に、電子線レジストに印加される応力により破断が生じたり、開口に変形が発生したりすることが多い。この場合、ゲート電極を設計通りに形成することができないという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、比較的簡素な構成により、ゲート電極に代表される構造体を設計通りに形成し、信頼性の高い半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
化合物半導体装置の一態様は、半導体層と、前記半導体層の表面を覆う絶縁膜と、前記半導体層の上方に形成された第1の電極と、前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の第2の電極と、前記第1の電極の両側で、前記第1の電極及び前記第2の電極から離れた前記絶縁膜上の位置で前記絶縁膜と接触して形成された一対の突起物とを含み、前記半導体層の上方に活性領域が画定されており、前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記活性領域内に形成されており、前記突起物は、前記活性領域外に形成されている
化合物半導体装置の製造方法の一態様は、半導体層を形成する工程と、前記半導体層の表面を覆う絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に前記絶縁膜と接触する一対の突起物を形成する工程と、前記絶縁膜上で前記絶縁膜と接触し、前記突起物の全面を覆うように、前記突起物間で前記突起物から離間した部位に開口を有するレジストマスクを形成する工程とを含む。
上記の諸態様によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極に代表される構造体を設計通りに形成し、信頼性の高い半導体装置が実現する。
第1の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図1に引き続き、第1の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図2に引き続き、第1の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図3に引き続き、第1の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第1の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略平面図である。 第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの奏する諸効果を示す特性図である。 第2の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図7に引き続き、第2の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図8に引き続き、第2の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図9に引き続き、第2の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第2の実施形態の比較例のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。 第2の実施形態の比較例のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。 第3の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図13に引き続き、第3の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図14に引き続き、第3の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第3の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略平面図である。 第4の実施形態のショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。 図17に引き続き、ショットキー型の第4の実施形態のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。 図18に引き続き、ショットキー型の第4の実施形態のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。 図19に引き続き、ショットキー型の第4の実施形態のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。 第5の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図21に引き続き、第5の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図22に引き続き、第5の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第6の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図24に引き続き、第6の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図25に引き続き、第6の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第7の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図27に引き続き、第7の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第8の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図29に引き続き、第8の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図30に引き続き、第8の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第9の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。 第10の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
以下、諸実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下の諸実施形態では、半導体装置の構成について、その製造方法と共に説明する。
なお、以下の図面において、図示の便宜上、相対的に正確な大きさ又は厚みに示していない構成部材がある。
(第1の実施形態)
本実施形態では、半導体装置として、ショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを開示する。
図1〜図4は、第1の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、図1(a)に示すように、成長用基板として例えば半絶縁性のSiC基板1上に、化合物半導体の積層構造である化合物半導体層2を形成する。
成長用基板としては、SiC基板の代わりに、Si基板、サファイア基板、GaAs基板、GaN基板等を用いても良い。また、基板の導電性としては、半絶縁性、導電性を問わない。
化合物半導体層2は、バッファ層2a、電子走行層2b、電子供給層2c、及びキャップ層2dを有して構成される。AlGaN/GaN・HEMTでは、電子走行層2bの電子供給層2cとの界面近傍に2次元電子ガス(2DEG)が生成される。
詳細には、SiC基板1上に、例えば有機金属気相成長(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法により、以下の各化合物半導体を成長する。MOVPE法の代わりに、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いても良い。
SiC基板1上に、AlN、i(インテンショナリ・アンドープ)−GaN、n−AlGaN,及びn−GaNを順次堆積し、バッファ層2a、電子走行層2b、電子供給層2c、及びキャップ層2dを積層形成する。電子走行層2bと電子供給層2cとの間に、AlGaN等の薄いスペーサ層を形成しても良い。AlN、GaN、AlGaN、及びGaNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルアルミニウムガス、トリメチルガリウムガス、及びアンモニアガスの混合ガスを用いる。成長する化合物半導体層に応じて、Al源であるトリメチルアルミニウムガス、Ga源であるトリメチルガリウムガスの供給の有無及び流量を適宜設定する。共通原料であるアンモニアガスの流量は、100sccm〜10LM程度とする。また、成長圧力は50Torr〜300Torr程度、成長温度は1000℃〜1200℃程度とする。
GaN、AlGaNをn型として成長する際、即ちキャップ層2dのn−GaN、電子供給層2cのn−AlGaNを成長する際には、n型不純物として例えばSiを含む例えばSiH4ガスを所定の流量で原料ガスに添加する。これにより、GaN及びAlGaNにSiがドーピングされる。Siのドーピング濃度は、1×1018/cm3程度〜5×1018/cm3程度、例えば5×1018/cm3程度とする。
ここで、バッファ層2aは膜厚0.1μm程度、電子走行層2bは膜厚3μm程度、電子供給層2cは膜厚20nm程度で例えばAl比率0.2〜0.3程度、表面層2eは膜厚10nm程度に形成する。
続いて、図1(b)に示すように、素子分離構造3を形成する。
詳細には、化合物半導体層2の素子分離領域に例えばアルゴン(Ar)を注入する。これにより、化合物半導体層2及びSiC基板1の表層部分に素子分離構造3が形成される。素子分離構造3により、化合物半導体層2上で活性領域が画定される。
なお、素子分離は、上記の注入法の代わりに、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法を用いて行っても良い。
続いて、図1(c)に示すように、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに、電極溝2A,2Bを形成する。
詳細には、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置を露出する開口10a,10bを有するレジストマスク10を形成する。レジストマスク10を用いて、キャップ層2dをドライエッチングして除去する。これにより、電極溝2A,2Bが形成される。ドライエッチングには、Ar等の不活性ガス及びCl2等の塩素系ガスをエッチングガスとして用いる。ここで、キャップ層2dを貫通して電子供給層2cの表層部分までドライエッチングして電極溝を形成しても良い。
続いて、図2(a)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
詳細には、レジストマスク10を用い、蒸着法により電極溝2A,2Bに電極材料として例えばTi/Al(Tiが下層、Alが上層)を堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク10及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において550℃程度で熱処理し、残存したTi/Alを電子供給層2cとオーミックコンタクトさせる。なお、Ti/Alが熱処理を行わずともキャップ層2dとオーミックコンタクトする場合には、当該熱処理を行わなくても良い。以上により、電極溝2A,2BをTi/Alの下部で埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
続いて、図2(b)に示すように、保護絶縁膜6を形成する。
詳細には、ソース電極4及びドレイン電極5を覆うように、化合物半導体層2の全面に絶縁物、例えばシリコン窒化物(SiN)を、プラズマCVD法等を用いて、例えば50nm程度の厚みに堆積する。これにより、保護絶縁膜6が形成される。保護絶縁膜6は、例えばシラン(SiH4)をSi原料、アンモニア(NH3)をN原料として用いて形成され、波長633nmの光に対する屈折率がストイキオメトリの2.0近傍とされる。
続いて、図2(c)に示すように、保護絶縁膜6上に一対の突起物7a,7bを形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、保護絶縁膜6上にシリコン酸化物からなる一対の突起物7a,7bが形成される。突起物7a,7bを平面視した様子を図5(a)に示す。突起物7a,7bは、保護絶縁膜6上で素子分離構造3により画定された活性領域に形成される。突起物7a,7bは、両者間の領域にゲート電極を形成することができるように、所定の間隔、ここでは例えばゲート電極のオーバーゲート部分の幅程度の間隔で形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばアルミニウム(Al)を堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、保護絶縁膜6上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図3(a)に示すように、レジストマスク11を形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に電子線レジストを塗布する。電子線レジストとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAをスピンコート法により塗布する。電子線レジストをプリベークした後、電子線レジストに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。電子線レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、0.1μm長の開口11aを有するレジストマスク11が形成される。
レジストマスク11内には、開口11aの各側面から離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。
レジストマスク11の開口11aを形成した際に、レジストマスク11には開口11aに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張しようとする引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、上記のようにレジストマスク11内に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても突起物7a,7bによりレジストマスク11の保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止され、開口11aは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。
続いて、図3(b)に示すように、保護絶縁膜6に開口6aを形成する。
詳細には、レジストマスク11を用いて、開口11aの底部にキャップ層2dの表面が露出するまで保護絶縁膜6をドライエッチングする。エッチングガスには、例えばSF6を用いる。これにより、保護絶縁膜6には、0.1μm長程度でキャップ層2dの表面を露出する帯状の開口6aが形成される。
レジストマスク11は、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図3(c)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク12を形成する。
レジストマスク12は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物7a,7bを覆うように保護絶縁膜6上に、下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト12Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト12Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト12Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト12Aは、突起物7a,7bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cを順次プリベークする。その後、上層レジスト12Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト12Cに0.8μm長程度の帯状の開口12Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト12Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口12Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト12Bが除去され、中間層レジスト12Bに帯状の開口12Baが形成される。
次に、開口12Ca及び開口12Baを通じて下層レジスト12Aに、保護絶縁膜6の開口6aを内包するように電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.15μm長の開口用露光を行う。下層レジスト12Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト12Aに0.15μm長程度の帯状の開口12Aaが形成される。
下層レジスト12A内には、開口12Aaの各側面から離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。
下層レジスト12Aに開口12Aaを形成した際に、電下層レジスト12Aには開口12Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、上記のように下層レジスト12A内に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても突起物7a,7bにより下層レジスト12Aの保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止され、開口12Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口12Aaを有する下層レジスト12Aと、開口12Baを有する中間層レジスト12B、開口12Caを有する上層レジスト12Cとからなるレジストマスク12が形成される。レジストマスク12において、開口12Aa、開口12Ba、及び開口12Caが連通する開口を12aとする。
続いて、図4(a)に示すように、ゲート電極8を形成する。
詳細には、レジストマスク12を用いて、開口12a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク12上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、保護絶縁膜6の開口6a及び下層レジスト12Aの開口12Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部8aと、ファインゲート部8aよりも幅広のオーバーゲート部8bとが一体とされたゲート電極8が形成される。ファインゲート部8aは、突起物7a,7b間でこれらから離間している。オーバーゲート部8bは、その両端部の下方に突起物7a,7bが位置している。
続いて、図4(b)に示すように、レジストマスク12を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク12及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
突起物7a,7bは、図5(b)に示す(ゲート電極8のうちファインゲート部8aのみ図示する)ように、ゲート電極8の両側でゲート電極8の長手方向に沿って延在している。突起物7aは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極8とソース電極4との間に形成される。突起物7bは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極8とドレイン電極5との間に形成される。
続いて、図4(c)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極8及び突起物7a,7bを埋め込むように、保護絶縁膜6上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、従来のように保護絶縁膜6と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物7a,7bにより層間絶縁膜13の保護絶縁膜6に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13の保護絶縁膜6との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続等の諸工程を経て、ショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物7a,7bを上記のように形成することにより、レジストマスク11の開口11a及び下層レジスト12Aの開口12Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。これらの効果を図6にまとめた。(a)がサイドゲートの形成率を、(b)が実測ゲート長のシフト率をそれぞれ示す。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極8等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と同様にショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、ソース電極及びドレイン電極の製造工程とゲート電極の製造工程との順序が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図7〜図10は、第2の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第1の実施形態と同様に、図1(a)〜図1(c)の諸工程を順次行う。このときの様子を図7(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。
本実施形態では、電極溝2A,2Bの形成後、レジストマスク10は、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図7(b)に示すように、保護絶縁膜6を形成する。
詳細には、化合物半導体層2の全面に絶縁物、例えばシリコン窒化物(SiN)を、プラズマCVD法等を用いて、例えば50nm程度の厚みに堆積する。これにより、保護絶縁膜6が形成される。保護絶縁膜6は、例えばシラン(SiH4)をSi原料、アンモニア(NH3)をN原料として用いて形成され、波長633nmの光に対する屈折率がストイキオメトリの2.0近傍とされる。
続いて、図7(c)に示すように、保護絶縁膜6上に一対の突起物7a,7bを形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、
スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、保護絶縁膜6上にシリコン酸化物からなる一対の突起物7a,7bが形成される。突起物7a,7bは、保護絶縁膜6上で素子分離構造3により画定された活性領域に形成される。突起物7a,7bは、両者間の領域にゲート電極を形成することができるように、所定の間隔、ここでは例えばゲート電極のオーバーゲート部分の幅程度の間隔で形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、保護絶縁膜6上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図8(a)に示すように、レジストマスク11を形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に電子線レジストを塗布する。電子線レジストとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAをスピンコート法により塗布する。電子線レジストをプリベークした後、電子線レジストに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。電子線レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、0.1μm長の開口11aを有するレジストマスク11が形成される。
レジストマスク11内には、開口11aの各側面から離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。
レジストマスク11の開口11aを形成した際に、レジストマスク11には開口11aに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張しようとする引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、レジストマスク11を形成した状態では未だソース電極及びドレイン電極が形成されていないため、レジストマスク11の内包ストレスの発生は第1の実施形態と場合と比較して顕著となる。
本実施形態では、上記のようにレジストマスク11内に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても(ソース電極及びドレイン電極が形成されていないために内包ストレスの発生が顕著となっても)、突起物7a,7bによりレジストマスク11の保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止される。これにより、開口11aは変形することなく、形成時の所期の開口状態に保持される。
続いて、図8(b)に示すように、保護絶縁膜6に開口6aを形成する。
詳細には、レジストマスク11を用いて、開口11aの底部にキャップ層2dの表面が露出するまで保護絶縁膜6をドライエッチングする。エッチングガスには、例えばSF6を用いる。これにより、保護絶縁膜6には、0.1μm長程度でキャップ層2dの表面を露出する帯状の開口6aが形成される。
レジストマスク11は、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図8(c)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク12を形成する。
レジストマスク12は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物7a,7bを覆うように保護絶縁膜6上に、下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト12Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト12Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト12Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト12Aは、突起物7a,7bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをプリベークする。その後、上層レジスト12Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト12Cに0.8μm長程度の帯状の開口12Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト12Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口12Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト12Bが除去され、中間層レジスト12Bに帯状の開口12Baが形成される。
次に、開口12Ca及び開口12Baを通じて下層レジスト12Aに、保護絶縁膜6の開口6aを内包するように電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.15μm長の開口用露光を行う。下層レジスト12Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト12Aに0.15μm長程度の帯状の開口12Aaが形成される。
下層レジスト12A内には、開口12Aaの各側面から離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。
下層レジスト12Aに開口12Aaを形成した際に、電下層レジスト12Aには開口12Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、下層レジスト12Aを形成した状態では未だソース電極及びドレイン電極が形成されていないため、下層レジスト12Aの内包ストレスの発生は第1の実施形態と場合と比較して顕著となる。
本実施形態では、上記のように下層レジスト12A内に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても(ソース電極及びドレイン電極が形成されていないために内包ストレスの発生が顕著となっても)、突起物7a,7bにより下層レジスト12Aの保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止される。これにより、開口12Aaは変形することなく、形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口12Aaを有する下層レジスト12Aと、開口12Baを有する中間層レジスト12B、開口12Caを有する上層レジスト12Cとからなるレジストマスク12が形成される。レジストマスク12において、開口12Aa、開口12Ba、及び開口12Caが連通する開口を12aとする。
続いて、図9(a)に示すように、ゲート電極8を形成する。
詳細には、レジストマスク12を用いて、開口12a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク12上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、保護絶縁膜6の開口6a及び下層レジスト12Aの開口12Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部8aと、ファインゲート部8aよりも幅広のオーバーゲート部8bとが一体とされたゲート電極8が形成される。ファインゲート部8aは、突起物7a,7b間でこれらから離間している。オーバーゲート部8bは、その両端部の下方に突起物7a,7bが位置している。
続いて、図9(b)に示すように、レジストマスク12を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク12及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
続いて、図9(c)に示すように、キャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる。
詳細には、保護絶縁膜6をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、保護絶縁膜6にキャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる開口6b,6cを形成する。
リソグラフィーに用いたレジストは、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図10(a)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
電極材料として例えばTi/Al(下層がTi、上層がAl)を用いる。電極形成には、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを化合物半導体層2上に塗布し、電極溝2A,2Bを開口するレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、例えば蒸着法により、Ti/Alを堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、庇構造のレジストマスク及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃〜1000℃、例えば550℃程度で熱処理し、残存したTi/Alをキャップ層2dとオーミックコンタクトさせる。なお、Ti/Alが熱処理を行わずともキャップ層2dとオーミックコンタクトする場合には、当該熱処理を行わなくても良い。以上により、電極溝2A,2BをTi/Alの下部で埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
突起物7a,7bは、ゲート電極8の両側でゲート電極8の長手方向に沿って延在している。突起物7aは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極8とソース電極4との間に形成される。突起物7bは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極8とドレイン電極5との間に形成される。
続いて、図10(b)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極8及び突起物7a,7bを埋め込むように、保護絶縁膜6上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、従来のように保護絶縁膜6と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物7a,7bにより層間絶縁膜13の保護絶縁膜6に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13の保護絶縁膜6との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続等の諸工程を経て、ショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続を行うようにしても良い。
以下、本実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTの奏する作用効果について、比較例との比較に基づいて説明する。
図11及び図12は、本実施形態の比較例のAlGaN/GaN・HEMTの製造工程を示す概略断面図である。図11が図8(a)に、図12が図8(c)にそれぞれ対応している。比較例のAlGaN/GaN・HEMTでは、突起物7a,7bを形成しないこと以外は、本実施形態と同様に作製される。
比較例によるAlGaN/GaN・HEMTでは、図11(a),(b)に示すように、レジストマスク11の開口11aを形成した際に、レジストマスク11には開口11aに変形を生ぜしめる内包ストレスが生じる。この内包ストレスは、図示のように、主に開口11aを拡張しようとする引っ張り応力である。そのため、図11(a)のように開口11aの開口径が拡張したり、又は図11(b)のようにレジストマスク11に破断が生じてサイド開口11bが形成される。
同様に、比較例によるAlGaN/GaN・HEMTでは、図12(a),(b)に示すように、レジストマスク12の下層レジスト12Aに開口12Aaを形成した際に、下層レジスト12Aには開口12Aaに変形を生ぜしめる内包ストレスが生じる。この内包ストレスは、図示のように、主に開口12Aaを拡張しようとする引っ張り応力である。そのため、図12(a)のように開口12Aaの開口径が拡張したり、又は図12(b)のように下層レジスト12Aに破断が生じてサイド開口12Abが形成される。
比較例では、図11及び図12のようになる結果として、ゲート電極のファインゲート部が設計値と異なる寸法に形成されたり、又はゲート電極にサイドゲート部分が形成されるという問題がある。所定数のAlGaN/GaN・HEMTについて調べたところ、比較例における不良発生率は80%以上であった。
これに対して本実施形態では、突起物7a,7bを上記のように形成することにより、レジストマスク11の開口11a及び下層レジスト12Aの開口12Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製された所定数のAlGaN/GaN・HEMTについて調べたところ、不良発生率は2%以下であった。本実施形態では、ゲート電極の設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極8等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と同様にショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、一対の突起物の形成位置が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図13〜図15は、第3の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第1の実施形態と同様に、図1(a)〜図2(b)の諸工程を順次行う。このときの様子を図13(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。更に、電極溝2A,2Bを埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成され、ソース電極4及びドレイン電極5を覆うように、化合物半導体層2の全面に保護絶縁膜6が形成される。
続いて、図13(b)に示すように、保護絶縁膜6上に一対の突起物21a,21bを形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、保護絶縁膜6上にシリコン酸化物からなる一対の突起物21a,21bが形成される。突起物21a,21bを平面視した様子を図16(a)に示す。突起物21a,21bは、保護絶縁膜6上で素子分離構造3により画定された活性領域外の領域、即ち素子分離構造3の上方に形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、保護絶縁膜6上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図13(c)に示すように、レジストマスク11を形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に電子線レジストを塗布する。電子線レジストとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAをスピンコート法により塗布する。電子線レジストをプリベークした後、電子線レジストに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。電子線レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、0.1μm長の開口11aを有するレジストマスク11が形成される。
レジストマスク11内には、開口11aの各側面から離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。
レジストマスク11の開口11aを形成した際に、レジストマスク11には開口11aに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張しようとする引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、上記のようにレジストマスク11内に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても突起物21a,21bによりレジストマスク11の保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止され、開口11aは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。
続いて、図14(a)に示すように、保護絶縁膜6に開口6aを形成する。
詳細には、レジストマスク11を用いて、開口11aの底部にキャップ層2dの表面が露出するまで保護絶縁膜6をドライエッチングする。エッチングガスには、例えばSF6を用いる。これにより、保護絶縁膜6には、0.1μm長程度でキャップ層2dの表面を露出する帯状の開口6aが形成される。
レジストマスク11は、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図14(b)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク12を形成する。
レジストマスク12は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物21a,21bを覆うように保護絶縁膜6上に、下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト12Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト12Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト12Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト12Aは、突起物21a,21bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをプリベークする。その後、上層レジスト12Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト12Cに0.8μm長程度の帯状の開口12Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト12Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口12Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト12Bが除去され、中間層レジスト12Bに帯状の開口12Baが形成される。
次に、開口12Ca及び開口12Baを通じて下層レジスト12Aに、保護絶縁膜6の開口6aを内包するように電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.15μm長の開口用露光を行う。下層レジスト12Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト12Aに0.15μm長程度の帯状の開口12Aaが形成される。
下層レジスト12A内には、開口12Aaの各側面から離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。
下層レジスト12Aに開口12Aaを形成した際に、電下層レジスト12Aには開口12Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、上記のように下層レジスト12A内に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても突起物21a,21bにより下層レジスト12Aの保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止され、開口12Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口12Aaを有する下層レジスト12Aと、開口12Baを有する中間層レジスト12B、開口12Caを有する上層レジスト12Cとからなるレジストマスク12が形成される。レジストマスク12において、開口12Aa、開口12Ba、及び開口12Caが連通する開口を12aとする。
続いて、図14(c)に示すように、ゲート電極8を形成する。
詳細には、レジストマスク12を用いて、開口12a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク12上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、保護絶縁膜6の開口6a及び下層レジスト12Aの開口12Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部8aと、ファインゲート部8aよりも幅広のオーバーゲート部8bとが一体とされたゲート電極8が形成される。ゲート電極8は、突起物21a,21b間でこれらから離間している。
続いて、図15(a)に示すように、レジストマスク12を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク12及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
突起物21a,21bは、図16(b)に示す(ゲート電極8のうちファインゲート部8aのみ図示する)ように、ゲート電極8の両側でゲート電極8の長手方向に沿って延在している。突起物21aは、素子分離構造3の上方で、ソース電極4の外側に形成される。突起物21bは、素子分離構造3の上方で、ドレイン電極5の外側に形成される。
続いて、図15(b)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極8及び突起物21a,21bを埋め込むように、保護絶縁膜6上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、保護絶縁膜6と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物21a,21bにより層間絶縁膜13の保護絶縁膜6に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13の保護絶縁膜6との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続等の諸工程を経て、ショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物21a,21bを上記のように形成することにより、レジストマスク11の開口11a及び下層レジスト12Aの開口12Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極8等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について説明する。本実施形態では、第2の実施形態と同様にショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、一対の突起物の形成位置が異なる点で第2の実施形態と相違する。なお、第2の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図17〜図20は、第4の実施形態によるショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第2の実施形態と同様に、図1(a)〜図1(c)の諸工程を順次行った後、図7(b)の工程を行う。このときの様子を図17(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。更に、化合物半導体層2の全面に保護絶縁膜6が形成される。
続いて、図17(b)に示すように、保護絶縁膜6上に一対の突起物21a,21bを形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、保護絶縁膜6上にシリコン酸化物からなる一対の突起物21a,21bが形成される。突起物21a,21bは、保護絶縁膜6上で素子分離構造3により画定された活性領域外の領域、即ち素子分離構造3の上方に形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、保護絶縁膜6上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図17(c)に示すように、レジストマスク11を形成する。
詳細には、先ず、保護絶縁膜6の全面に電子線レジストを塗布する。電子線レジストとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAをスピンコート法により塗布する。電子線レジストをプリベークした後、電子線レジストに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。電子線レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、0.1μm長の開口11aを有するレジストマスク11が形成される。
レジストマスク11内には、開口11aの各側面から離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。
レジストマスク11の開口11aを形成した際に、レジストマスク11には開口11aに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張しようとする引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、レジストマスク11を形成した状態では未だソース電極及びドレイン電極が形成されていないため、レジストマスク11の内包ストレスの発生は第3の実施形態と場合と比較して顕著となる。
本実施形態では、上記のようにレジストマスク11内に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても(ソース電極及びドレイン電極が形成されていないために内包ストレスの発生が顕著となっても)、突起物21a,21bによりレジストマスク11の保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止される。これにより、開口11aは変形することなく、形成時の所期の開口状態に保持される。
続いて、図18(a)に示すように、保護絶縁膜6に開口6aを形成する。
詳細には、レジストマスク11を用いて、開口11aの底部にキャップ層2dの表面が露出するまで保護絶縁膜6をドライエッチングする。エッチングガスには、例えばSF6を用いる。これにより、保護絶縁膜6には、0.1μm長程度でキャップ層2dの表面を露出する帯状の開口6aが形成される。
レジストマスク11は、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図18(b)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク12を形成する。
レジストマスク12は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物21a,21bを覆うように保護絶縁膜6上に、下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト12Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト12Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト12Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト12Aは、突起物21a,21bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト12A、中間層レジスト12B、及び上層レジスト12Cをプリベークする。その後、上層レジスト12Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト12Cに0.8μm長程度の帯状の開口12Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト12Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口12Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト12Bが除去され、中間層レジスト12Bに帯状の開口12Baが形成される。
次に、開口12Ca及び開口12Baを通じて下層レジスト12Aに、保護絶縁膜6の開口6aを内包するように電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.15μm長の開口用露光を行う。下層レジスト12Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト12Aに0.15μm長程度の帯状の開口12Aaが形成される。
下層レジスト12A内には、開口12Aaの各側面から離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。
下層レジスト12Aに開口12Aaを形成した際に、電下層レジスト12Aには開口12Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、下層レジスト12Aを形成した状態では未だソース電極及びドレイン電極が形成されていないため、下層レジスト12Aの内包ストレスの発生は第3の実施形態と場合と比較して顕著となる。
本実施形態では、上記のように下層レジスト12A内に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても(ソース電極及びドレイン電極が形成されていないために内包ストレスの発生が顕著となっても)、突起物21a,21bにより下層レジスト12Aの保護絶縁膜6の表面に対する滑りが抑止される。これにより、開口12Aaは変形することなく、形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口12Aaを有する下層レジスト12Aと、開口12Baを有する中間層レジスト12B、開口12Caを有する上層レジスト12Cとからなるレジストマスク12が形成される。レジストマスク12において、開口12Aa、開口12Ba、及び開口12Caが連通する開口を12aとする。
続いて、図18(c)に示すように、ゲート電極8を形成する。
詳細には、レジストマスク12を用いて、開口12a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク12上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、保護絶縁膜6の開口6a及び下層レジスト12Aの開口12Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部8aと、ファインゲート部8aよりも幅広のオーバーゲート部8bとが一体とされたゲート電極8が形成される。ゲート電極8は、突起物21a,21b間でこれらから離間している。
続いて、図19(a)に示すように、レジストマスク12を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク12及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
続いて、図19(b)に示すように、キャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる。
詳細には、保護絶縁膜6をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、保護絶縁膜6にキャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる開口6b,6cを形成する。
リソグラフィーに用いたレジストは、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図20(a)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
電極材料として例えばTi/Al(下層がTi、上層がAl)を用いる。電極形成には、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを化合物半導体層2上に塗布し、電極溝2A,2Bを開口するレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、例えば蒸着法により、Ti/Alを堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、庇構造のレジストマスク及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃〜1000℃、例えば550℃程度で熱処理し、残存したTi/Alをキャップ層2dとオーミックコンタクトさせる。なお、Ti/Alが熱処理を行わずともキャップ層2dとオーミックコンタクトする場合には、当該熱処理を行わなくても良い。以上により、電極溝2A,2BをTi/Alの下部で埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
突起物21a,21bは、ゲート電極8の両側でゲート電極8の長手方向に沿って延在している。突起物21aは、素子分離構造3の上方で、ソース電極4の外側に形成される。突起物21bは、素子分離構造3の上方で、ドレイン電極5の外側に形成される。
続いて、図20(b)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極8及び突起物21a,21bを埋め込むように、保護絶縁膜6上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、保護絶縁膜6と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物21a,21bにより層間絶縁膜13の保護絶縁膜6に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13の保護絶縁膜6との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続等の諸工程を経て、ショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極8の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物21a,21bを上記のように形成することにより、レジストマスク11の開口11a及び下層レジスト12Aの開口12Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極8等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いショットキー型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第5の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、第1の実施形態と同様にAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、MIS型のAlGaN/GaN・HEMTである点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図21〜図23は、第5の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第1の実施形態と同様に、図1(a)〜図2(a)の諸工程を順次行う。このときの様子を図21(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。更に、電極溝2A,2Bを埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
続いて、図21(b)に示すように、ゲート絶縁膜22を形成する。
詳細には、化合物半導体層2上に、絶縁材料として例えばAl23を堆積する。Al23は、例えば原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD法)により、TMAガス及びO3を交互に供給する。本実施形態では、厚みが膜厚2nm〜200nm程度、ここでは例えば20nm程度となるように、Al23を堆積する。これにより、ゲート絶縁膜22が形成される。
なお、Al23の堆積は、ALD法の代わりに、例えばプラズマCVD法又はスパッタ法等で行うようにしても良い。また、Al23を堆積する代わりに、Alの窒化物又は酸窒化物を用いても良い。それ以外にも、Si,Hf,Zr,Ti,Ta,Wの酸化物、窒化物又は酸窒化物、或いはこれらから適宜に選択して多層に堆積して、ゲート絶縁膜を形成しても良い。
続いて、図21(c)に示すように、ゲート絶縁膜22上に一対の突起物7a,7bを形成する。
詳細には、先ず、ゲート絶縁膜22の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、ゲート絶縁膜22上にシリコン酸化物からなる一対の突起物7a,7bが形成される。突起物7a,7bは、ゲート絶縁膜22上で素子分離構造3により画定された活性領域に形成される。突起物7a,7bは、両者間の領域にゲート電極を形成することができるように、所定の間隔、ここでは例えばゲート電極のオーバーゲート部分の幅程度の間隔で形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、ゲート絶縁膜22上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図22(a)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク23を形成する。
レジストマスク23は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物7a,7bを覆うようにゲート絶縁膜22上に、下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト23Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト23Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト23Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト23Aは、突起物7a,7bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをプリベークする。その後、上層レジスト23Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト23Cに0.8μm長程度の帯状の開口23Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト23Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口23Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト23Bが除去され、中間層レジスト23Bに帯状の開口23Baが形成される。
次に、開口23Ca及び開口23Baを通じて下層レジスト23Aに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。下層レジスト23Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト23Aには、ゲート絶縁膜22の表面の一部を露出する0.1μm長程度の帯状の開口23Aaが形成される。
下層レジスト23A内には、開口23Aaの各側面から離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。
下層レジスト23Aに開口23Aaを形成した際に、電下層レジスト23Aには開口23Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、上記のように下層レジスト23A内に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても突起物7a,7bにより下層レジスト23Aのゲート絶縁膜22の表面に対する滑りが抑止され、開口23Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口23Aaを有する下層レジスト12Aと、開口23Baを有する中間層レジスト23B、開口23Caを有する上層レジスト23Cとからなるレジストマスク23が形成される。レジストマスク23において、開口23Aa、開口23Ba、及び開口23Caが連通する開口を23aとする。
続いて、図22(b)に示すように、ゲート電極24を形成する。
詳細には、レジストマスク23を用いて、開口23a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク23上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、下層レジスト23Aの開口23Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部24aと、ファインゲート部24aよりも幅広のオーバーゲート部24bとが一体とされたゲート電極24が形成される。ファインゲート部24aは、突起物7a,7b間でこれらから離間している。オーバーゲート部24bは、その両端部の下方に突起物7a,7bが位置している。
続いて、図23(a)に示すように、レジストマスク23を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク23及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
突起物7a,7bは、ゲート電極24の両側でゲート電極24の長手方向に沿って延在している。突起物7aは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極24とソース電極4との間に形成される。突起物7bは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極24とドレイン電極5との間に形成される。
続いて、図23(b)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極24及び突起物7a,7bを埋め込むように、ゲート絶縁膜22上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、従来のようにゲート絶縁膜22と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物7a,7bにより層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続等の諸工程を経て、MIS型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物7a,7bを上記のように形成することにより、下層レジスト23Aの開口23Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極24等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について説明する。本実施形態では、第5の実施形態と同様にMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、ソース電極及びドレイン電極の製造工程とゲート電極の製造工程との順序が異なる点で第5の実施形態と相違する。なお、第5の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図24〜図26は、第6の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第1の実施形態と同様に、図1(a)〜図1(c)の諸工程を順次行う。このときの様子を図24(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。
本実施形態では、電極溝2A,2Bの形成後、レジストマスク10は、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図24(b)に示すように、ゲート絶縁膜22を形成する。
詳細には、化合物半導体層2上に、絶縁材料として例えばAl23を堆積する。Al23は、例えば原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD法)により、TMAガス及びO3を交互に供給する。本実施形態では、厚みが膜厚2nm〜200nm程度、ここでは例えば20nm程度となるように、Al23を堆積する。これにより、ゲート絶縁膜22が形成される。
なお、Al23の堆積は、ALD法の代わりに、例えばプラズマCVD法又はスパッタ法等で行うようにしても良い。また、Al23を堆積する代わりに、Alの窒化物又は酸窒化物を用いても良い。それ以外にも、Si,Hf,Zr,Ti,Ta,Wの酸化物、窒化物又は酸窒化物、或いはこれらから適宜に選択して多層に堆積して、ゲート絶縁膜を形成しても良い。
続いて、図24(c)に示すように、ゲート絶縁膜22上に一対の突起物7a,7bを形成する。
詳細には、先ず、ゲート絶縁膜22の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、ゲート絶縁膜22上にシリコン酸化物からなる一対の突起物7a,7bが形成される。突起物7a,7bは、ゲート絶縁膜22上で素子分離構造3により画定された活性領域に形成される。突起物7a,7bは、両者間の領域にゲート電極を形成することができるように、所定の間隔、ここでは例えばゲート電極のオーバーゲート部分の幅程度の間隔で形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、ゲート絶縁膜22上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図25(a)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク23を形成する。
レジストマスク23は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物7a,7bを覆うようにゲート絶縁膜22上に、下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト23Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト23Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト23Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト23Aは、突起物7a,7bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをプリベークする。その後、上層レジスト23Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト23Cに0.8μm長程度の帯状の開口23Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト23Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口23Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト23Bが除去され、中間層レジスト23Bに帯状の開口23Baが形成される。
次に、開口23Ca及び開口23Baを通じて下層レジスト23Aに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。下層レジスト23Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト23Aには、ゲート絶縁膜22の表面の一部を露出する0.1μm長程度の帯状の開口23Aaが形成される。
下層レジスト23A内には、開口23Aaの各側面から離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。
下層レジスト23Aに開口23Aaを形成した際に、電下層レジスト23Aには開口23Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、下層レジスト23Aを形成した状態では未だソース電極及びドレイン電極が形成されていないため、下層レジスト23Aの内包ストレスの発生は第5の実施形態と場合と比較して顕著となる。
本実施形態では、上記のように下層レジスト23A内に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても(ソース電極及びドレイン電極が形成されていないために内包ストレスの発生が顕著となっても)、突起物7a,7bにより下層レジスト23Aのゲート絶縁膜22の表面に対する滑りが抑止される。これにより、開口23Aaは変形することなく、形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口34Aaを有する下層レジスト23Aと、開口23Baを有する中間層レジスト23B、開口23Caを有する上層レジスト23Cとからなるレジストマスク23が形成される。レジストマスク23において、開口23Aa、開口23Ba、及び開口23Caが連通する開口を23aとする。
続いて、図25(b)に示すように、ゲート電極24を形成する。
詳細には、レジストマスク12を用いて、開口23a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク23上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、下層レジスト23Aの開口23Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部24aと、ファインゲート部24aよりも幅広のオーバーゲート部24bとが一体とされたゲート電極24が形成される。ファインゲート部24aは、突起物7a,7b間でこれらから離間している。オーバーゲート部24bは、その両端部の下方に突起物7a,7bが位置している。
続いて、図25(c)に示すように、レジストマスク23を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク23及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
続いて、図26(a)に示すように、キャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる。
詳細には、ゲート絶縁膜22をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、ゲート絶縁膜22にキャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる開口22a,22bを形成する。
リソグラフィーに用いたレジストは、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図26(b)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
電極材料として例えばTi/Al(下層がTi、上層がAl)を用いる。電極形成には、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを化合物半導体層2上に塗布し、電極溝2A,2Bを開口するレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、例えば蒸着法により、Ti/Alを堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、庇構造のレジストマスク及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃〜1000℃、例えば550℃程度で熱処理し、残存したTi/Alをキャップ層2dとオーミックコンタクトさせる。なお、Ti/Alが熱処理を行わずともキャップ層2dとオーミックコンタクトする場合には、当該熱処理を行わなくても良い。以上により、電極溝2A,2BをTi/Alの下部で埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
突起物7a,7bは、ゲート電極24の両側でゲート電極24の長手方向に沿って延在している。突起物7aは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極24とソース電極4との間に形成される。突起物7bは、素子分離構造3で画定された活性領域内で、ゲート電極24とドレイン電極5との間に形成される。
続いて、図26(c)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極24及び突起物7a,7bを埋め込むように、ゲート絶縁膜22上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物7a,7bが埋設されている。そのため、従来のようにゲート絶縁膜22と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物7a,7bにより層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続等の諸工程を経て、MIS型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物7a,7bを上記のように形成することにより、下層レジスト23Aの開口23Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極24等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第7の実施形態)
以下、第7の実施形態について説明する。本実施形態では、第5の実施形態と同様にMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、一対の突起物の形成位置が異なる点で第5の実施形態と相違する。なお、第5の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図27〜図28は、第7の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第5の実施形態と同様に、図1(a)〜図2(b)、及び図21(b)の諸工程を順次行う。このときの様子を図27(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。更に、電極溝2A,2Bを埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成され、ソース電極4及びドレイン電極5を覆うように、化合物半導体層2の全面にゲート絶縁膜22が形成される。
続いて、図27(b)に示すように、ゲート絶縁膜22上に一対の突起物21a,21bを形成する。
詳細には、先ず、ゲート絶縁膜22の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、ゲート絶縁膜22上にシリコン酸化物からなる一対の突起物21a,21bが形成される。突起物21a,21bは、ゲート絶縁膜22上で素子分離構造3により画定された活性領域外の領域、即ち素子分離構造3の上方に形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、ゲート絶縁膜22上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図27(c)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク23を形成する。
レジストマスク23は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物21a,21bを覆うようにゲート絶縁膜22上に、下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト23Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト23Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト23Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト23Aは、突起物21a,21bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをプリベークする。その後、上層レジスト23Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト23Cに0.8μm長程度の帯状の開口23Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト23Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口23Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト12Bが除去され、中間層レジスト12Bに帯状の開口23Baが形成される。
次に、開口23Ca及び開口23Baを通じて下層レジスト12Aに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。下層レジスト23Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト23Aに0.1μm長程度の帯状の開口23Aaが形成される。
下層レジスト23A内には、開口23Aaの各側面から離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。
下層レジスト23Aに開口23Aaを形成した際に、電下層レジスト23Aには開口23Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、上記のように下層レジスト23A内に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても突起物21a,21bにより下層レジスト23Aのゲート絶縁膜22の表面に対する滑りが抑止され、開口23Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口23Aaを有する下層レジスト23Aと、開口23Baを有する中間層レジスト23B、開口23Caを有する上層レジスト23Cとからなるレジストマスク23が形成される。レジストマスク23において、開口23Aa、開口23Ba、及び開口23Caが連通する開口を23aとする。
続いて、図28(a)に示すように、ゲート電極24を形成する。
詳細には、レジストマスク23を用いて、開口23a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク23上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、下層レジスト23Aの開口23Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部24aと、ファインゲート部24aよりも幅広のオーバーゲート部24bとが一体とされたゲート電極24が形成される。ゲート電極24は、突起物21a,21b間でこれらから離間している。
続いて、図28(b)に示すように、レジストマスク23を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク23及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
突起物21a,21bは、ゲート電極24の両側でゲート電極24の長手方向に沿って延在している。突起物21aは、素子分離構造3の上方で、ソース電極4の外側に形成される。突起物21bは、素子分離構造3の上方で、ドレイン電極5の外側に形成される。
続いて、図28(c)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極24及び突起物21a,21bを埋め込むように、ゲート絶縁膜22上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、ゲート絶縁膜22と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物21a,21bにより層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続等の諸工程を経て、MIS型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物21a,21bを上記のように形成することにより、下層レジスト23Aの開口23Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極24等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
(第8の実施形態)
以下、第8の実施形態について説明する。本実施形態では、第6の実施形態と同様にMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを作製するが、一対の突起物の形成位置が異なる点で第6の実施形態と相違する。なお、第6の実施形態によるAlGaN/GaN・HEMTと対応する構成部材等については、同符号を付して詳しい説明を省略する。
図29〜図31は、第8の実施形態によるMIS型のAlGaN/GaN・HEMTの製造方法を工程順に示す概略断面図である。
先ず、第6の実施形態と同様に、図1(a)〜図2(b)、及び図24(b)の諸工程を順次行う。このときの様子を図29(a)に示す。SiC基板1上に化合物半導体層2が形成され、素子分離構造3が形成され、化合物半導体層2の表面におけるソース電極及びドレイン電極の形成予定位置のキャップ層2dに電極溝2A,2Bが形成される。更に、化合物半導体層2の全面にゲート絶縁膜22が形成される。
続いて、図29(b)に示すように、ゲート絶縁膜22上に一対の突起物21a,21bを形成する。
詳細には、先ず、ゲート絶縁膜22の全面に絶縁物、例えばHSQ(シリコン酸化物)を、スピンコート等を用いて塗布する。シリコン酸化物は、後述する、ゲート電極を形成するための3層の電子線レジストのうちの下層レジストよりも薄い(ゲート電極のファインゲート部分よりも低い)厚み、例えば200nm程度の厚みに形成される。シリコン酸化物は、あまり薄いと後述する下層レジストの滑り防止効果を十分に奏することができなくなるため、例えば下層レジストの厚みの1/3以上程度の厚みが確保されることを要する。
HSQ(シリコン酸化物)を電子線描画及び現像・キュアにより加工し、一対の帯状(ストライプ形状)にシリコン酸化物を残す。以上により、ゲート絶縁膜22上にシリコン酸化物からなる一対の突起物21a,21bが形成される。突起物21a,21bは、ゲート絶縁膜22上で素子分離構造3により画定された活性領域外の領域、即ち素子分離構造3の上方に形成される。
一対の突起物は、絶縁物の代わりに、例えば金属材料で形成するようにしても良い。この場合、一対の突起物の形成部位を開口するレジストマスクを形成し、開口を埋め込むようにレジストマスク上に金属材料として例えばAlを堆積し、リフトオフでレジストマスク及びその上のAlを除去する。以上により、ゲート絶縁膜22上にAlからなる一対の突起物が形成される。
続いて、図29(c)に示すように、ゲート形成用のレジストマスク23を形成する。
レジストマスク23は、3層の電子線レジストで構成される。詳細には、突起物21a,21bを覆うようにゲート絶縁膜22上に、下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをスピンコート法により順次塗布する。下層レジスト23Aとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMMAを用いる。中間層レジスト23Bとしては、例えば米国マイクロケム株式会社製の商品名PMGIを用いる。上層レジスト23Cとしては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-520を用いる。下層レジスト23Aは、突起物21a,21bを内部に埋め込む厚みに塗布される。
塗布された下層レジスト23A、中間層レジスト23B、及び上層レジスト23Cをプリベークする。その後、上層レジスト23Cに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.8μm長の開口用露光を行い、レジストを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZEP-SDを用いる。以上により、上層レジスト23Cに0.8μm長程度の帯状の開口23Caが形成される。
次に、現像液として例えば東京応化株式会社製の商品名NMD-Wを用いて、中間層レジスト23Bをウェットエッチングする。ウェットエッチングにより、開口23Ca端からソース電極4へ向かう方向、ドレイン電極5へ向かう方向に、例えば0.5μm程度だけセットバックさせた領域の中間層レジスト23Bが除去され、中間層レジスト23Bに帯状の開口23Baが形成される。
次に、開口23Ca及び開口23Baを通じて下層レジスト12Aに電子線を照射して、ゲート電極形成領域の電流方向に例えば0.1μm長の開口用露光を行う。下層レジスト23Aを現像する。現像液としては、例えば日本ゼオン株式会社製の商品名ZMD-Bを用いる。以上により、下層レジスト23Aに0.1μm長程度の帯状の開口23Aaが形成される。
下層レジスト23A内には、開口23Aaの各側面から離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。
下層レジスト23Aに開口23Aaを形成した際に、電下層レジスト23Aには開口23Aaに変形を生ぜしめる内包ストレス(主に、開口径を拡張する引っ張り応力)が生じる。本実施形態では、下層レジスト23Aを形成した状態では未だソース電極及びドレイン電極が形成されていないため、下層レジスト23Aの内包ストレスの発生は第7の実施形態と場合と比較して顕著となる。
本実施形態では、上記のように下層レジスト23A内に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、内包ストレスが生じても(ソース電極及びドレイン電極が形成されていないために内包ストレスの発生が顕著となっても)、突起物21a,21bにより下層レジスト23Aのゲート絶縁膜22の表面に対する滑りが抑止される。これにより、開口23Aaは変形することなく、形成時の所期の開口状態に保持される。
以上のようにして、開口23Aaを有する下層レジスト23Aと、開口23Baを有する中間層レジスト23B、開口23Caを有する上層レジスト23Cとからなるレジストマスク23が形成される。レジストマスク23において、開口23Aa、開口23Ba、及び開口23Caが連通する開口を23aとする。
続いて、図30(a)に示すように、ゲート電極24を形成する。
詳細には、レジストマスク23を用いて、開口23a内を含む全面にゲートメタルとして、Niを10nm程度の厚みに、引き続きAuを300nm程度の厚みに蒸着する。レジストマスク12上に堆積されるゲートメタルは、図示を省略する。以上により、下層レジスト23Aの開口23Aaをゲートメタルで埋め込むファインゲート部24aと、ファインゲート部24aよりも幅広のオーバーゲート部24bとが一体とされたゲート電極24が形成される。ゲート電極24は、突起物21a,21b間でこれらから離間している。
続いて、図30(b)に示すように、レジストマスク23を除去する。
詳細には、SiC基板1を80℃に加温したN-メチル-ピロリジノン中に浸潤し、レジストマスク23及び不要なゲートメタルをリフトオフ法により除去する。
続いて、図30(c)に示すように、キャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる。
詳細には、保護絶縁膜6をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、ゲート絶縁膜22にキャップ層2dの電極溝2A,2Bを露出させる開口22a,22bを形成する。
リソグラフィーに用いたレジストは、酸素プラズマを用いたアッシング処理又は薬液を用いたウェット処理により除去される。
続いて、図31(a)に示すように、ソース電極4及びドレイン電極5を形成する。
電極材料として例えばTi/Al(下層がTi、上層がAl)を用いる。電極形成には、蒸着法及びリフトオフ法に適した例えば庇構造2層レジストを用いる。このレジストを化合物半導体層2上に塗布し、電極溝2A,2Bを開口するレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、例えば蒸着法により、Ti/Alを堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、庇構造のレジストマスク及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、SiC基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃〜1000℃、例えば550℃程度で熱処理し、残存したTi/Alをキャップ層2dとオーミックコンタクトさせる。なお、Ti/Alが熱処理を行わずともキャップ層2dとオーミックコンタクトする場合には、当該熱処理を行わなくても良い。以上により、電極溝2A,2BをTi/Alの下部で埋め込むソース電極4及びドレイン電極5が形成される。
突起物21a,21bは、ゲート電極24の両側でゲート電極24の長手方向に沿って延在している。突起物21aは、素子分離構造3の上方で、ソース電極4の外側に形成される。突起物21bは、素子分離構造3の上方で、ドレイン電極5の外側に形成される。
続いて、図31(b)に示すように、層間絶縁膜13を形成する。
詳細には、ゲート電極24及び突起物21a,21bを埋め込むように、ゲート絶縁膜22上に絶縁物、例えばシリコン酸化物をCVD法等により堆積する。これにより、層間絶縁膜13が形成される。
本実施形態では、層間絶縁膜13内において、互いに所定距離だけ離間した部位に突起物21a,21bが埋設されている。そのため、従来のようにゲート絶縁膜22と層間絶縁膜13との間に滑り止めとしてシランカップリング剤等の密着剤を付与することなく、突起物21a,21bにより層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22に対する滑りが抑止される。これにより、層間絶縁膜13のゲート絶縁膜22との密着状態が良好に保持される。
しかる後、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続等の諸工程を経て、MIS型のAlGaN/GaN・HEMTが形成される。
なお、層間絶縁膜13を形成することなく、ソース電極4及びドレイン電極5、ゲート電極24の電気的接続を行うようにしても良い。
本実施形態では、突起物21a,21bを上記のように形成することにより、下層レジスト23Aの開口23Aaは変形することなく形成時の所期の開口状態に保持される。そのため、サイドゲート部分が形成されることなく、ほぼ所期の設計値通りにゲート電極が形成される。本実施形態により作製されたゲート電極について調べたところ、設計値との差が±5%以内に抑制されており、ゲート電極の形状的異常も見られなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極24等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いMIS型のAlGaN/GaN・HEMTを得ることができる。
第1〜第8の実施形態では、突起物として、ゲート電極8又はゲート電極24の両側に夫々1つの突起物を設ける場合を例示したが、この態様に限定されるものではない。例えば、突起物7a,7bと突起物21a,21bを共に設けることも可能である。また、ゲート電極8又はゲート電極24の両側に夫々複数の突起物を並列して設けることも考えられる。これらの態様では、レジストマスク11や下層レジスト12A,23Aの滑りを更に確実に防止し、層間絶縁膜13を更に確実に安定形成することができる。
(第9の実施形態)
本実施形態では、第1〜第8の実施形態から選ばれた1種のAlGaN/GaN・HEMTを備えた電源装置を開示する。
図32は、第9の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による電源装置は、高圧の一次側回路31及び低圧の二次側回路32と、一次側回路31と二次側回路32との間に配設されるトランス33とを備えて構成される。
一次側回路31は、交流電源34と、いわゆるブリッジ整流回路35と、複数(ここでは4つ)のスイッチング素子36a,36b,36c,36dとを備えて構成される。また、ブリッジ整流回路35は、スイッチング素子36eを有している。
二次側回路32は、複数(ここでは3つ)のスイッチング素子37a,37b,37cを備えて構成される。
本実施形態では、一次側回路31のスイッチング素子36a,36b,36c,36d,36eが、第1〜第3の実施形態から選ばれた1種のAlGaN/GaN・HEMTとされている。一方、二次側回路32のスイッチング素子37a,37b,37cは、シリコンを用いた通常のMIS・FETとされている。
本実施形態によれば、比較的簡素な構成により、ゲート電極等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTを電源装置に適用する。これにより、信頼性の高い大電力の電源装置が実現する。
(第10の実施形態)
本実施形態では、第1〜第8の実施形態から選ばれた1種のAlGaN/GaN・HEMTを備えた高周波増幅器を開示する。
図33は、第10の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による高周波増幅器は、ディジタル・プレディストーション回路41と、ミキサー42a,42bと、パワーアンプ43とを備えて構成される。
ディジタル・プレディストーション回路41は、入力信号の非線形歪みを補償するものである。ミキサー42aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号をミキシングするものである。パワーアンプ43は、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅するものであり、第1〜第3の実施形態から選ばれた1種のAlGaN/GaN・HEMTを有している。なお図33では、例えばスイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー42bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路41に送出できる構成とされている。
本実施形態では、比較的簡素な構成により、ゲート電極等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いAlGaN/GaN・HEMTを高周波増幅器に適用する。これにより、信頼性の高い高耐圧の高周波増幅器が実現する。
(他の実施形態)
第1〜第10の実施形態では、化合物半導体装置としてAlGaN/GaN・HEMTを例示した。化合物半導体装置としては、AlGaN/GaN・HEMT以外にも、以下のようなHEMTに適用できる。
・その他のHEMT例1
本例では、化合物半導体装置として、InAlN/GaN・HEMTを開示する。
InAlNとGaNは、組成によって格子定数を近くすることが可能な化合物半導体である。この場合、上述した第1〜第10の実施形態では、電子走行層がi−GaN、中間層がAlN、電子供給層がn−InAlN、キャップ層がn−GaNで形成される。必要に応じてキャップ層のn−GaNは省略できる。また、この場合のピエゾ分極がほとんど発生しないため、2次元電子ガスは主にInAlNの自発分極により発生する。
本例によれば、上述したAlGaN/GaN・HEMTと同様に、ゲート電極等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いInAlN/GaN・HEMTが実現する。
・その他のHEMT例2
本例では、化合物半導体装置として、InAlGaN/GaN・HEMTを開示する。
GaNとInAlGaNは、後者の方が前者よりも格子定数が小さい化合物半導体である。この場合、上述した第1〜第10の実施形態では、電子走行層がi−GaN、中間層がi−InAlGaN、電子供給層がn−InAlGaN、キャップ層がn+−GaNで形成される。必要に応じてキャップ層のn-GaNは省略できる。
本例によれば、上述したAlGaN/GaN・HEMTと同様に、ゲート電極等の構造体を設計通りに形成し、高耐圧及び高出力を実現する信頼性の高いInAlGaN/GaN・HEMTが実現する。
以下、半導体装置及びその製造方法の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)半導体層と、
前記半導体層の上方に形成された第1の電極と、
前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の第2の電極と、
前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の突起物と
を含むことを特徴とする半導体装置。
(付記2)前記突起物は、前記第1の電極の長手方向に沿った帯状に形成されていることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)前記半導体層上に前記突起物を覆う層間絶縁膜が形成されていることを特徴とする付記1又は2に記載の半導体装置。
(付記4)前記突起物は、絶縁材料又は金属材料からなることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記5)前記半導体層の上方に活性領域が画定されており、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記活性領域内に形成されており、
前記突起物は、前記活性領域内で前記第1の電極と前記第2の電極との間に形成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記6)前記半導体層の上方に活性領域が画定されており、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記活性領域内に形成されており、
前記突起物は、前記活性領域外に形成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記7)前記第1の電極は、前記半導体層の表面と直接的に接触していることを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記8)前記第1の電極は、前記半導体層上に絶縁膜を介して形成されていることを特徴とする付記1〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
(付記9)半導体層を形成する工程と、
前記半導体層の上方に一対の突起物を形成する工程と、
前記半導体層の上方で前記突起物の全面を覆うように、前記突起物間で前記突起物から離間した部位に開口を有するレジストマスクを形成する工程と
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記10)前記突起物は、前記第1の電極の長手方向に沿った帯状に形成されることを特徴とする付記9に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)前記レジストマスクを形成した後、前記レジストマスクの前記開口を埋め込むように前記レジストマスク上に第1の電極を形成する工程と、
を更に含むことを特徴とする付記9又は10に記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)前記半導体層の上方に活性領域が画定されており、
前記突起物は、前記第1の電極と共に前記活性領域内に形成されることを特徴とする付記9〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)前記半導体層の上方に活性領域が画定されており、
前記第1の電極は、前記活性領域内に形成され、
前記突起物は、前記活性領域外に形成されることを特徴とする付記9〜12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)前記半導体層の上方に、一対の第2の電極を形成する工程を更に含むことを特徴とする付記9〜13のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)前記第2の電極は、前記第1の電極を形成して前記レジストマスクを除去した後、前記第1の電極の両側に形成されることを特徴とする付記14に記載の半導体装置の製造方法。
(付記16)変圧器と、前記変圧器を挟んで高圧回路及び低圧回路とを備えた電源回路であって、
前記高圧回路はトランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
半導体層と、
前記半導体層の上方に形成された第1の電極と、
前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の第2の電極と、
前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の突起物と
を含むことを特徴とする電源回路。
(付記17)入力した高周波電圧を増幅して出力する高周波増幅器であって、
トランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
半導体層と、
前記半導体層の上方に形成された第1の電極と、
前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の第2の電極と、
前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の突起物と
を含むことを特徴とする高周波増幅器。
1 SiC基板
2 化合物半導体層
2a バッファ層
2b 電子走行層
2c 電子供給層
2d キャップ層
3 素子分離構造
2A,2B 電極溝
4 ソース電極
5 ドレイン電極
6 保護絶縁膜
6a,6b,6c,10a,10b,11a,12Aa,12Ba,12Ca,23Aa,23Ba,23Ca,22a,22b 開口
7a,7b,21a,21b 突起物
8,24 ゲート電極
8a,24a ファインゲート
8b,24b オーバーゲート
10,11,12,23 レジストマスク
11,12,13 レジストマスク
12A,23A 下層レジスト
12B,23B 中間層レジスト
12C,23C 上層レジスト
11b,12Ab サイド開口
13 層間絶縁膜
22 ゲート絶縁膜
31 一次側回路
32 二次側回路
33 トランス
34 交流電源
35 ブリッジ整流回路
36a,36b,36c,36d,36e,37a,37b,37c スイッチング素子
41 ディジタル・プレディストーション回路
42a,42b ミキサー
43 パワーアンプ

Claims (8)

  1. 半導体層と、
    前記半導体層の表面を覆う絶縁膜と、
    前記半導体層の上方に形成された第1の電極と、
    前記半導体層の上方で前記第1の電極の両側に形成された一対の第2の電極と、
    前記第1の電極の両側で、前記第1の電極及び前記第2の電極から離れた前記絶縁膜上の位置で前記絶縁膜と接触して形成された一対の突起物と
    を含み、
    前記半導体層の上方に活性領域が画定されており、
    前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記活性領域内に形成されており、
    前記突起物は、前記活性領域外に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記突起物は、前記第1の電極の長手方向に沿った帯状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体層上に前記突起物を覆う層間絶縁膜が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 半導体層を形成する工程と、
    前記半導体層の表面を覆う絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に前記絶縁膜と接触する一対の突起物を形成する工程と、
    前記絶縁膜上で前記絶縁膜と接触し、前記突起物の全面を覆うように、前記突起物間で前記突起物から離間した部位に開口を有するレジストマスクを形成する工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 前記レジストマスクを形成した後、前記レジストマスクの前記開口を埋め込むように前記レジストマスク上に第1の電極を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記突起物は、前記第1の電極の長手方向に沿った帯状に形成されることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記半導体層の上方に、一対の第2の電極を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第2の電極は、前記第1の電極を形成して前記レジストマスクを除去した後、前記第1の電極の両側に形成されることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
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