JP2016054215A - 化合物半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

化合物半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfet型の化合物半導体装置を実現する。
【解決手段】
Finfet型の化合物半導体装置は、基板1と、基板1の上方に形成された化合物半導体からなる凸状体12と、凸状体12の一部について、その両側面及び上面をゲート絶縁膜5を介して覆うゲート電極6とを備えており、凸状体12は、複数のチャネル構造(第1のチャネル構造12a及び第2のチャネル構造12b)が積層されて構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、化合物半導体装置及びその製造方法に関するものである。
窒化物半導体は、高い飽和電子速度及びワイドバンドギャップ等の特徴を利用し、高耐圧及び高出力の半導体デバイスへの適用が検討されている。例えば、窒化物半導体であるGaNのバンドギャップは3.4eVであり、Siのバンドギャップ(1.1eV)及びGaAsのバンドギャップ(1.4eV)よりも大きく、高い破壊電界強度を有する。そのためGaNは、高電圧動作且つ高出力を得る電源用の半導体デバイスの材料として極めて有望である。
窒化物半導体を用いた半導体デバイスとしては、電界効果トランジスタ、特に高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)についての報告が数多くなされている。例えばGaN系のHEMT(GaN−HEMT)では、GaNを電子走行層として、AlGaNを電子供給層として用いたAlGaN/GaN・HEMTが注目されている。AlGaN/GaN・HEMTでは、GaNとAlGaNとの格子定数差に起因した歪みがAlGaNに生じる。これにより発生したピエゾ分極及びAlGaNの自発分極により、高濃度の2次元電子ガス(2DEG)が得られる。そのため、高効率のスイッチ素子、電気自動車用等の高耐圧電力デバイスとして期待されている。
特開2005−51241号公報 特開2011−40768号公報 特開2007−158329号公報
O. Ambacher, J. Smart, J. R. Shealy, N. G. Weimann, K. Chu, M. Murphy,W. J. Schaff, and L. F. Eastman, R. Dimitrov, L. Wittmer, and M. Stutzmann, W. Rieger and J. Hilsenbeck Journal.of Applied . Physics. 85, 3222 (1999) Ki-Sik Im, Chul-Ho Won, Young-Woo Jo, Jae-Hoon Lee, Maryline Bawedin, Sorin Cristoloveanu, and Jung-Hee Lee IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, VOL. 60(2013) p3012
窒化物半導体デバイスでは、2DEGの発生量を局所的に制御する技術が要求されている。例えばHEMTの場合には、いわゆるフェイルセーフの観点から、電圧のオフ時には電流が流れない、所謂ノーマリオフ動作が望まれる。
しかしながら従来では、非特許文献1に示されたような極性を有するc面(0001)のAlGaN/GaN構造を有するAlGaN/GaN−HEMTでは、チャネルに多数の電子が存在する。そのため、ゲート電圧のオフ時にも電流が流れてしまい、電流を遮断するためには、ゲート電極に負の電圧を印加する必要がある。このようなトランジスタの動作はノーマリオン動作と呼ばれる。
ノーマリオフ動作を実現するトランジスタとして、非特許文献2に示されたように、3つのゲートを有する所謂マルチゲートのAlGaN/GaN−HEMTが提案されている。このAlGaN/GaN−HEMTは、Finfet(Fin field effect transistor)とも呼ばれる。
従来のFinfetの概略構成を図28及び図29に示す。図28は斜視図、図29は図28の線分I−I'に沿った断面図である。
このFinfetでは、基板、例えばSi基板101上にAlN等のバッファ層102を介してi−GaN層103が形成され、その上に化合物半導体からなる凸状のチャネル構造104が形成されている。チャネル構造104の中央部分について、その両側面及び上面をゲート絶縁膜105を介して覆うゲート電極106が形成され、チャネル構造104のゲート絶縁膜105の非被覆部分にソース電極107及びドレイン電極108が形成されている。チャネル構造104は、GaNの電子走行層となるGaN層104a及び電子供給層となるAlGaN層104bが積層されて構成されており、GaN層104aのAlGaN層104bとの界面に2次元電子ガス(2DEG)が発生する。
Finfetにおいて、ゲート電極106に電圧を印加することにより、チャネル構造104の両側から空乏層が中央まで広がることで、ノーマリオフ動作される。この場合、所期のノーマリオフ動作を得るには、チャネル構造104の幅(チャネル幅)Wを小さくすることが必要である。しかしながらチャネル幅Wを小さくすると、Finfetのオン抵抗が増大するという課題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減することができる信頼性の高いFinfet型の化合物半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
化合物半導体装置の一態様は、基板と、前記基板の上方に形成された化合物半導体からなる凸状体と、前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極とを含み、前記凸状体は、複数のチャネル構造が積層されてなる。
化合物半導体装置の製造方法の一態様は、基板の上方に、化合物半導体からなる複数のチャネル構造が積層されてなる凸状体を形成する工程と、前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極を形成する工程とを含む。
上記の諸態様によれば、十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfet型の化合物半導体装置が実現する。
第1の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。 第1の実施形態によるFinfetの構成を示す概略断面図である。 第1の実施形態において、チャネル幅及びゲート電極に印加する電圧を変えた場合における各チャネル構造の電子密度分布を示す特性図である。 第1の実施形態によるFinfetの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図4に引き続き、第1の実施形態によるFinfetの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 図5に引き続き、第1の実施形態によるFinfetの製造方法を工程順に示す概略断面図である。 第2の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。 第2の実施形態によるFinfetの構成を示す概略断面図である。 第2の実施形態において、ゲート電圧を0Vとし、チャネル幅を変えた場合における各チャネル構造の電子密度分布を示す特性図である。 第2の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図10に引き続き、第2の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図11に引き続き、第2の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 第3の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。 第3の実施形態によるFinfetの構成を示す概略断面図である。 第3の実施形態において、ゲート電圧を0Vとし、チャネル幅を変えた場合における各チャネル構造の電子密度分布を示す特性図である。 第3の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図16に引き続き、第3の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図17に引き続き、第3の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図18に引き続き、第3の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図19に引き続き、第3の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 第4の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。 第4の実施形態によるFinfetの構成を示す概略断面図である。 第4の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図23に引き続き、第4の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 図24に引き続き、第4の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。 第5の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。 第6の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。 従来のFinfetの概略構成を示す斜視図である。 従来のFinfetの概略構成を示す断面図である。
(第1の実施形態)
本実施形態では、化合物半導体装置として、窒化物半導体のFinfetを開示する。
−Finfetの構成−
図1は、第1の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。図2は、図1の線分I−I'に沿った概略断面図である。
このFinfetでは、基板、例えばSi基板1上に化合物半導体層11が形成され、その上に化合物半導体からなる凸状体12が形成されている。凸状体12の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面をゲート絶縁膜5が形成されている。凸状体12の中央部分には、両側面及び上面をゲート絶縁膜5を介してゲート電極6が形成されている。凸状体12のゲート絶縁膜5の非被覆部分である両端部分には、ソース電極3及びドレイン電極4が形成されている。
化合物半導体層11は、バッファ層2a及びi−GaN層2bからなる積層構造である。
凸状体12は、複数のチャネル構造が重畳されてなる多重チャネル構成とされており、その短手方向の幅がチャネル幅Wとされている。
凸状体12は、第1のチャネル構造12a及び第2のチャネル構造12bが積層された2層のチャネル構成とされており、第2のチャネル構造12b上にキャップ層12cが形成されている。第1のチャネル構造12aは、GaN層2c及びAlGaN層2dが積層されてなる。第2のチャネル構造12bは、GaN層2e及びAlGaN層2fが積層されてなる。キャップ層12cは、n−GaN層からなる。第1のチャネル構造12aでは、GaN層2cが電子走行層、AlGaN層2dが電子供給層となり、GaN層2cのAlGaN層2dとの界面に2DEGが発生する。同様に、第2のチャネル構造12bでは、GaN層2eが電子走行層、AlGaN層2fが電子供給層となり、GaN層2eのAlGaN層2fとの界面に2DEGが発生する。
本実施形態では、凸状体12は、複数のチャネル構造12a,12bを備えた多重チャネル構成とされている。多重チャネル構成とすることにより、チャネル幅を小さくして十分なノーマリオフ動作を得るも、オン電流が増加してオン抵抗が低減する。
凸状体12のゲート絶縁膜5の非被覆部分である両端部分には、一対のリセス12A,12Bが形成されている。リセス12Aは、リセス12A1,12A2が並列して連通してなる。リセス12Bは、リセス12B1,12B2が並列して連通してなる。リセス12A1,12B1は、キャップ層12cに形成され、第1のチャネル構造12aのGaN層2cの表面の一部を露出する。リセス12A2,12B2は、第2のチャネル構造12bに形成され、第1のチャネル構造12aのAlGaN層2dの表面の一部を露出する。
ソース電極3は、リセス12Aを埋め込むように形成されており、リセス12A1内で第2のチャネル構造12bのAlGaN層2fと、リセス12A2内で第1のチャネル構造12aのAlGaN層2dと、それぞれオーミック接触している。
ドレイン電極4は、リセス12Bを埋め込むように形成されており、リセス12B1内で第2のチャネル構造12bのAlGaN層2fと、リセス12B2内で第1のチャネル構造12aのAlGaN層2dと、それぞれオーミック接触している。
本実施形態では、ソース電極3及びドレイン電極4は、第1及び第2のチャネル構造12a,12bの双方とオーミック接触している。この構成により、コンタクト抵抗を十分に低減することができる。
以下、本実施形態によるFinfetの奏する作用効果に関してシミュレーションにより調べた結果について説明する。
図3は、チャネル幅及びゲート電極に印加する電圧を変えた場合における各チャネル構造の電子密度分布を示す特性図である。(a),(b)はチャネル幅を200nmにした場合における各チャネル構造の電子密度分布をシミュレーション計算した結果を示す特性図であり、(a)がゲート電圧を0Vとした場合、(b)がゲート電圧を10Vとした場合の結果である。(c),(d)はチャネル幅を50nmにした場合における各チャネル構造の電子密度分布をシミュレーション計算した結果を示す特性図であり、(c)がゲート電圧を0Vとした場合、(d)がゲート電圧を10Vとした場合の結果である。
図3(a)〜(d)では、図2に示した断面に対応する2次元の構造について、各チャネル構造の電子密度分布をTCADシミュレータを用いて計算した。凸状体における各チャネル構造のGaN層の厚みは50nmに、AlGaN層をAl0.2Ga0.8Nとして厚みは20nmに、キャップ層の厚みは5nmに設定した。ゲート絶縁膜の厚みは10nmに設定した。
チャネル幅を大値(200nm)とした場合では、図3(a)のように、ゲート電圧が0Vのときにも2DEGの電流密度が大きく、ノーマリオン動作となる。
チャネル幅を小値(50nm)とし、ゲート電圧が0Vの場合では、図3(c)のように、第1及び第2のチャネル構造のいずれについても、2DEGの電流密度は極めて小さく、ノーマリオフ動作となることが確認された。ここで、上部に位置する第2のチャネル構造では、下部に位置する第1のチャネル構造に比べて電子密度が少なく、より優れたノーマリオフ動作を示している。これは、第2のチャネル構造は両側面に加えて上部をゲート絶縁膜に覆われており、十分に空乏層が伸張するのに対して、第1のチャネル構造は両側面のみゲート絶縁膜に覆われており、第2のチャネル構造ほどには空乏層が伸張しないためである。
チャネル幅を小値(50nm)とし、ゲート電圧が10Vの場合では、図3(d)のように、第1及び第2のチャネル構造は双方共にオン動作することが確認された。
−Finfetの製造方法−
図4〜図6は、第1の実施形態によるFinfetの製造方法を工程順に示す概略断面図である。図4及び図6は凸状体のチャネル幅に平行な(凸状体の短手方向に平行な)図1の線分I−I'に沿った切断面を、図5は凸状体のチャネル幅に直交する(凸状体の長手方向に平行な)図1の線分II−II'に沿った切断面をそれぞれ示す。
先ず、図4(a)に示すように、成長用基板として例えばSi基板1上に、各化合物半導体を積層する。成長用基板としては、Si基板の代わりに、SiC基板、サファイア基板、GaAs基板、GaN基板等を用いても良い。また、基板の導電性としては、半絶縁性、導電性を問わない。
各化合物半導体としては、バッファ層2a、i−GaN層2b、GaN層2c、AlGaN層2d、GaN層2e、AlGaN層2f、及びn−GaN層2gが順次形成される。
なお、基板としてGaN基板を用い、このGaN基板上に、バッファ層及びi−GaN層を形成することなく、GaN層2c、AlGaN層2d、GaN層2e、AlGaN層2f、及びn−GaN層2gを積層形成しても良い。
詳細には、Si基板1上に、例えば有機金属気相成長(MOVPE:Metal Organic Vapor Phase Epitaxy)法により、以下の各化合物半導体を成長する。MOVPE法の代わりに、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いても良い。
Si基板1上に、AlNを100nm程度の厚みに、i(インテンショナリ・アンドープ)−GaNを1μm程度の厚みに、GaNを50nm程度の厚みに、Al0.2Ga0.8Nを20nm程度の厚みに、GaNを50nm程度の厚みに、Al0.2Ga0.8Nを20nm程度の厚みに、n−GaNを5nm程度の厚みに、順次成長する。これにより、バッファ層2a、i−GaN層2b、GaN層2c、AlGaN層2d、GaN層2e、AlGaN層2f、及びn−GaN層2gが積層形成される。バッファ層2aとしては、AlNの代わりにAlGaNを用いたり、低温成長でGaNを成長するようにしても良い。
AlNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルアルミニウム(TMA)ガス及びアンモニア(NH3)ガスの混合ガスを用いる。GaNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)ガス及びNH3ガスの混合ガスを用いる。AlGaNの成長条件としては、原料ガスとしてTMAガス、TMGガス、及びNH3ガスの混合ガスを用いる。成長する化合物半導体層に応じて、Al源であるトリメチルアルミニウムガス、Ga源であるトリメチルガリウムガスの供給の有無及び流量を適宜設定する。共通原料であるアンモニアガスの流量は、100ccm〜10LM程度とする。また、成長圧力は50Torr〜300Torr程度、成長温度は1000℃〜1200℃程度とする。
GaN、AlGaNをn型として成長する際には、n型不純物として例えばSiを含む例えばSiH4ガスを所定の流量で原料ガスに添加し、GaN及びAlGaNにSiをドーピングする。Siのドーピング濃度は、1×1018/cm3程度〜1×1020/cm3程度、例えば5×1018/cm3程度とする。
続いて、図4(b)に示すように、積層された化合物半導体のうち、i−GaN層2bの上方に存する各層をエッチングする。
詳細には、n−GaN層2g上にレジストを塗布し、このレジストをリソグラフィーによって加工してレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、GaN層2c、AlGaN層2d、GaN層2e、AlGaN層2f、及びn−GaN層2gをエッチング(ドライエッチング又はウェットエッチング)する。以上により、バッファ層2a及びi−GaN層2bからなる積層構造を化合物半導体層11として、化合物半導体層11上に凸状体12が形成される。
凸状体12は、GaN層2c及びAlGaN層2dが積層された第1のチャネル構造12aと、GaN層2e及びAlGaN層2fが積層された第2のチャネル構造12bと、n−GaN層2gからなるキャップ層12cが重畳されてなる。第1のチャネル構造12aでは、GaN層2cが電子走行層、AlGaN層2dが電子供給層となる。同様に、第2のチャネル構造12bでは、GaN層2eが電子走行層、AlGaN層2fが電子供給層となる。
続いて、図5(a)に示すように、凸状体12の両端部分にリセス12A,12Bを形成する。
詳細には、先ず、凸状体12の表面を含む全面にレジストを塗布する。レジストをリソグラフィーにより加工し、レジストに、電極の一部の形成予定部位に相当する凸状体12の表面を露出するリセスを形成する。以上により、当該リセスを有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、第2のチャネル構造12bのAlGaN層2fの表面が露出するまで、キャップ層12cの電極の一部の形成予定部位をドライエッチングして除去する。これにより、AlGaN層2fの表面の電極の一部の形成予定部位を露出するリセス12A1,12B1が形成される。レジストマスクは、灰化処理又はウェット処理により除去される。
凸状体12の表面を含む全面にレジストを塗布する。レジストをリソグラフィーにより加工し、レジストに、電極の他部の形成予定部位に相当する凸状体12の表面を露出するリセスを形成する。以上により、当該リセスを有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、第1のチャネル構造12aのAlGaN層2dの表面が露出するまで、凸状体12のキャップ層12c及び電極の他部の形成予定部位をドライエッチングして除去する。これにより、AlGaN層2dの表面における電極の他部の形成予定部位を露出するリセス12A2,12B2が形成される。レジストマスクは、灰化処理又はウェット処理により除去される。
以上により、凸状体12の両端部分に、リセス12A1,12A2が並列して連通してなるリセス12Aと、リセス12B1,12B2が並列して連通してなるリセス12Bとが形成される。
続いて、図5(b)に示すように、ソース電極3及びドレイン電極4を形成する。
詳細には、先ず、凸状体12の表面を含む全面にレジストを塗布する。レジストをリソグラフィーにより加工し、リセス12A,12Bを露出させるリセスを形成する。以上により、当該リセスを有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、電極材料として、例えばTi/Alを、例えば蒸着法により、リセス12A,12Bを露出させるリセス内を含むレジストマスク上に堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、Si基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃〜1000℃程度の温度、例えば600℃程度で熱処理し、残存したTi/AlをAlGaN層2d,2fとオーミックコンタクトさせる。Ti/AlのAlGaN層2d,2fとのオーミックコンタクトが得られるのであれば、熱処理が不要な場合もある。以上により、リセス12A,12Bを電極材料の一部で埋め込むソース電極3及びドレイン電極4が形成される。
続いて、図6(a)に示すように、凸状体12の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面を覆うゲート絶縁膜5を形成する。
凸状体12上を含む全面に、絶縁材料として例えばAl23を堆積する。Al23は、例えば原子層堆積法(Atomic Layer Deposition:ALD法)により膜厚2nm〜200nm程度、ここでは10nm程度に堆積する。
次に、堆積されたAl23をリソグラフィー及びウェットエッチングにより加工し、Al23を凸状体12の中央部分のみに残存させる。以上により、凸状体12の中央部分について、その両側面及び上面を覆うゲート絶縁膜5が形成される。
なお、Al23の堆積は、ALD法の代わりに、例えばプラズマCVD法又はスパッタ法等で行うようにしても良い。また、Al23を堆積する代わりに、Alの窒化物又は酸窒化物を用いても良い。それ以外にも、Si,Hf,Zr,Ti,Ta,Wの酸化物、窒化物又は酸窒化物、或いはこれらから適宜に選択して多層に堆積して、ゲート絶縁膜を形成しても良い。
続いて、図6(b)に示すように、凸状体12の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面にゲート絶縁膜5を介して覆うゲート電極6を形成する。
詳細には、先ず、ゲート電極を形成するためのレジストマスクを形成する。
レジストをゲート絶縁膜5上に含む全面に塗布し、ゲート絶縁膜5上のゲート電極の形成予定部位を露出させる開口を形成する。以上により、当該開口を有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、電極材料として、例えばNi/Auを、例えば蒸着法により、ゲート絶縁膜5を露出させる開口内を含むレジストマスク上に堆積する。Niの厚みは30nm程度、Auの厚みは400nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したNi/Auを除去する。以上により、凸状体12の中央部分について、その両側面及び上面にゲート絶縁膜5を介して覆うゲート電極6が形成される。
しかる後、ソース電極3、ドレイン電極4、ゲート電極6と接続される配線の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるFinfetが形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfetが実現する。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様に窒化物半導体のFinfetを開示するが、ゲート絶縁膜等の構成が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態と同様の構成部材等については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
図7は、第2の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。図8は、図7の線分I−I'に沿った概略断面図である。
このFinfetでは、第1の実施形態と同様に、例えばSi基板1上に化合物半導体層11が形成され、その上に凸状体12が形成されている。凸状体12の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面をゲート絶縁膜21が形成されている。凸状体12の中央部分には、両側面及び上面にゲート絶縁膜21を介してゲート電極6が形成されている。凸状体12のゲート絶縁膜21の非被覆部分である両端部分には、ソース電極3及びドレイン電極4が形成されている。
ゲート絶縁膜21は、図8に示すように、第1のチャネル構造12aの両側面を覆う第1のゲート絶縁膜21aと、第2のチャネル構造12bの両側面及び(キャップ層12cを介した)上面を覆う第2のゲート絶縁膜21bとが一体形成されている。
第2のゲート絶縁膜21bは、例えば10nm程度の厚みに形成されている。第1のゲート絶縁膜21aは、第2のゲート絶縁膜21bよりも薄く、例えば5nm程度の厚みに形成されている。
本実施形態では、凸状体12は、複数のチャネル構造12a,12bを備えた多重チャネル構成とされている。多重チャネル構成とすることにより、チャネル幅を小さくして十分なノーマリオフ動作を得るも、オン電流が増加してオン抵抗が低減する。
凸状体12は、第1のチャネル構造12aの両側面を覆う第1のゲート絶縁膜21aが薄く形成されており、空乏層の幅が十分に伸張する。そのため、第1のチャネル構造12aは、両側面に加えて上部にゲート電極6が配された第2のチャネル構造12bと略同等の優れたノーマリオフ動作を得ることができる。
以下、本実施形態によるFinfetの奏する作用効果に関してシミュレーションにより調べた結果について説明する。
図9は、ゲート電圧を0Vとし、チャネル幅を変えた場合における各チャネル構造の電子密度分布を示す特性図である。(a)はチャネル幅を200nmにした場合における各チャネル構造の電子密度分布をシミュレーション計算した結果を、(b)はチャネル幅を50nmにした場合における各チャネル構造の電子密度分布をシミュレーション計算した結果を示す。
図9(a),(b)では、図8に示した断面に対応する2次元の構造について、各チャネル構造の電子密度分布はTCADシミュレータを用いて計算した。凸状体における各チャネル構造のGaN層の厚みは50nmに、AlGaN層をAl0.2Ga0.8Nとして厚みは20nmに、キャップ層の厚みは5nmに設定した。ゲート絶縁膜の厚みは、下部に存する第1のチャネル構造の両側面を覆う部分(第1のゲート絶縁膜)を5nmに、上部に存する第2のチャネル構造の両側面及び(キャップ層を介した)上面を覆う部分(第2のゲート絶縁膜)を10nmに設定した。
チャネル幅を大値(200nm)とした場合では、図9(a)のように、ゲート電圧が0Vのときにも2DEGの電流密度が大きく、ノーマリオン動作となる。
チャネル幅を小値(50nm)とし、ゲート電圧が0Vの場合では、図9(b)のように、第1及び第2のチャネル構造のいずれについても、2DEGの電流密度は極めて小さく、ノーマリオフ動作となることが確認された。ここで、下部に位置する第1のチャネル構造の両側面が薄い第1のゲート絶縁膜で覆われていることにより、空乏層の幅が伸張し、上部に位置する第2のチャネル構造と略同等の優れたノーマリオフ動作を示すことが確認された。
−Finfetの製造方法−
図10〜図12は、第2の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図であり、凸状体のチャネル幅に平行な(凸状体の短手方向に平行な)図7の線分I−I'に沿った切断面を示す。
本実施形態では、先ず、図10(a)に示すように、成長用基板として例えばGaN基板22上に、各化合物半導体を積層する。成長用基板としては、GaN基板の代わりに、Si基板、SiC基板、サファイア基板、GaAs基板等を用いても良い。また、基板の導電性としては、半絶縁性、導電性を問わない。
各化合物半導体としては、GaN層2c、AlGaN層2d、GaN層2e、AlGaN層2f、及びn−GaN層2gが順次形成される。本実施形態では、バッファ層及びi−GaN層を形成することなく、GaN基板22上に直接的にGaN層2c〜n−GaN層2gを積層形成する。
続いて、図10(b)に示すように、積層した各化合物半導体をエッチングする。
詳細には、n−GaN層2g上にレジストを塗布し、このレジストをリソグラフィーによって加工してレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、GaN層2c、AlGaN層2d、GaN層2e、AlGaN層2f、及びn−GaN層2gをエッチング(ドライエッチング又はウェットエッチング)する。以上により、GaN基板22上に、第1のチャネル構造12a、第2のチャネル構造12b、及びキャップ層12cが順次積層されてなる凸状体12が形成される。
続いて、第1の実施形態の図5(a),(b)と同様にして、凸状体12の両端部分にリセス12A,12Bを埋め込むソース電極3及びドレイン電極4を形成する。
続いて、凸状体12の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面を覆うゲート絶縁膜21を形成する。
先ず、図11(a)に示すように、凸状体12上を含む全面に、絶縁材料として例えばAl2324aを堆積する。Al2324aは、ALD法により例えば5nm程度に堆積する。堆積されたAl23をリソグラフィー及びドライエッチングにより加工し、Al2324aを凸状体12の中央部分のみに残存させる。以上により、凸状体12の中央部分について、その両側面及び上面を覆うようにAl2324aが形成される。
次に、図11(b)に示すように、Al2324aの側面の一部を覆うように、GaN23を成長する。
詳細には、GaN基板22上から、Al2324aの側面で第1のチャネル構造12aのGaN層2eの上面よりも高く、第2のチャネル構造12bのGaN層2eの上面よりも低い所定高さまで、GaN23を成長する。
次に、図11(c)に示すように、GaN23から露出するAl2324a上を含む全面にAl2324bを堆積する。Al2324bは、ALD法により例えば5nm程度に堆積する。
次に、図12(a)に示すように、レジストを塗布し、リソグラフィーで加工する。これにより、堆積されたAl2324bの上面の中央部分(下層にAl2324aが形成された部分)のみを覆うレジストマスク25が形成される。
レジストマスク24を用いて、レジストマスク25から露出するAl2324bをリソグラフィー及びウェットエッチングにより加工し、Al23を凸状体12の中央部分のみに残存させる。レジストマスク25は、アッシング処理又はウェット処理により除去される。
次に、図12(b)に示すように、GaN23を除去する。以上により、凸状体12の中央部分について、その両側面及び上面を覆うゲート絶縁膜21が形成される。
ゲート絶縁膜21は、第1のチャネル構造12aの両側面を覆う第1のゲート絶縁膜21aと、第2のチャネル構造12bの両側面及び(キャップ層12cを介した)上面を覆う第2のゲート絶縁膜21bとが一体形成されてなる。第2のゲート絶縁膜21bは、例えば10nm程度の厚みに形成される。第1のゲート絶縁膜21aは、第2のゲート絶縁膜21bよりも薄く、例えば5nm程度の厚みに形成される。
続いて、第1の実施形態の図6(b)と同様にして、凸状体12の中央部分について、その両側面及び上面にゲート絶縁膜21を介して覆うゲート電極6を形成する。このときの状態を図12(c)に示す。
しかる後、ソース電極3、ドレイン電極4、ゲート電極6と接続される配線の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるFinfetが形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、2層のチャネル構造12a,12bの双方について十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfetが実現する。
単一のチャネル構造を有する従来のFinfetに比べて、本実施形態によるFinfetでは、オン電流が1.6倍増加、即ちオン抵抗が38%低減する。
(第3の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様に窒化物半導体のFinfetを開示するが、凸状体の形状等が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態と同様の構成部材等については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
図13は、第3の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。図14は、図13の線分I−I'に沿った概略断面図である。
このFinfetでは、第1の実施形態と同様に、例えばSi基板1上に化合物半導体層11が形成され、その上に凸状体31が形成されている。凸状体31の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面をゲート絶縁膜5が形成されている。凸状体31の中央部分には、両側面及び上面にゲート絶縁膜5を介してゲート電極6が形成されている。凸状体31のゲート絶縁膜5の非被覆部分である両端部分には、ソース電極3及びドレイン電極4が形成されている。
凸状体31は、第1のチャネル構造31a及び第2のチャネル構造31bが積層された2層のチャネル構成とされており、第2のチャネル構造31b上にキャップ層31cが形成されている。第1のチャネル構造31aは、GaN層2c及びAlGaN層2dが積層されてなる。第2のチャネル構造31bは、GaN層2e及びAlGaN層2fが積層されてなる。キャップ層31cは、n−GaN層からなる。第1のチャネル構造31aでは、GaN層2cが電子走行層、AlGaN層2dが電子供給層となり、GaN層2cのAlGaN層2dとの界面に2DEGが発生する。同様に、第2のチャネル構造31bでは、GaN層2eが電子走行層、AlGaN層2fが電子供給層となり、GaN層2eのAlGaN層2fとの界面に2DEGが発生する。
本実施形態では、凸状体31は、複数のチャネル構造31a,31bを備えた多重チャネル構成とされている。多重チャネル構成とすることにより、チャネル幅を小さくして十分なノーマリオフ動作を得るも、オン電流が増加してオン抵抗が低減する。
凸状体31は、図14に示すように、その両側面間の幅が下方へ向かうほど狭くなる逆テーパ形状に形成されている。この構成により、第1のチャネル構造31aのチャネル幅W1は第2のチャネル構造31bのチャネル幅W2よりも狭くなる。そのため、第1のチャネル構造31aは、両側面に加えて上部にゲート電極6が配された第2のチャネル構造31bと略同等の優れたノーマリオフ動作を得ることができる。
以下、本実施形態によるFinfetの奏する作用効果に関してシミュレーションにより調べた結果について説明する。
図15は、ゲート電圧を0Vとし、チャネル幅を変えた場合における各チャネル構造の電子密度分布を示す特性図である。(a)はチャネル幅を200nmにした場合における各チャネル構造の電子密度分布をシミュレーション計算した結果を、(b)はチャネル幅を50nmにした場合における各チャネル構造の電子密度分布をシミュレーション計算した結果を示す。
図15(a),(b)では、図14に示した断面に対応する2次元の構造について、各チャネル構造の電子密度分布はTCADシミュレータを用いて計算した。凸状体における各チャネル構造のGaN層の厚みは50nmに、AlGaN層をAl0.2Ga0.8Nとして厚みは20nmに、キャップ層の厚みは5nmに設定した。ゲート絶縁膜の厚みは10nmに設定した。凸状体について、第1のチャネル構造のチャネル幅W1は60nmに、第2のチャネル構造のチャネル幅W2は20nmに設定した。
チャネル幅を大値(200nm)とした場合では、図14(a)のように、ゲート電圧が0Vのときにも2DEGの電流密度が大きく、ノーマリオン動作となる。
チャネル幅を小値(60nm)とし、ゲート電圧が0Vの場合では、図14(b)のように、第1及び第2のチャネル構造のいずれについても、2DEGの電流密度は極めて小さく、ノーマリオフ動作となることが確認された。ここで、第1のチャネル構造のチャネル幅を第2のチャネル構造のチャネル幅よりも狭くすることにより、第2のチャネル構造と略同等の優れたノーマリオフ動作を示すことが確認された。
−Finfetの製造方法−
図16〜図20は、第3の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図であり、凸状体のチャネル幅に平行な(凸状体の短手方向に平行な)図13の線分I−I'に沿った切断面を示す。
先ず、図16(a)に示すように、成長用基板として例えばSi基板1上に、バッファ層2a、i−GaN層2b、及びGaN層2cを順次成長する。バッファ層2a及びi−GaN層2bの積層体を化合物半導体層11とする。GaN層2cは、その側面がa面であるものである。成長用基板としては、Si基板の代わりに、SiC基板、サファイア基板、GaAs基板、GaN基板等を用いても良い。また、基板の導電性としては、半絶縁性、導電性を問わない。
続いて、図16(b)に示すように、GaN層2c上にレジストマスク32を形成する。
詳細には、GaN層2c上にレジストを塗布し、リソグラフィーによりレジストを加工する。以上により、レジストマスク32が形成される。レジストマスク32は、以下の2段階のエッチングに供されるため、比較的厚く形成することが望ましい。レジストマスク32の代わりに、所定の絶縁材料等からなるハードマスクを形成するようにしても良い。
続いて、図16(c)に示すように、レジストマスク32を用いて、GaN層2cをドライエッチング及びウェットエッチングする。
先ず、レジストマスク32を用いて、GaN層2cをドライエッチングする。これにより、GaN層2cはレジストマスク32の形状に倣った矩形状とされる。
次に、引き続きレジストマスク32を用いて、GaN層2cをウェットエッチングする。エッチング液として、TMAH又はKOHを用いる。GaN層2cは、その側面がa面である。この場合、当該エッチング液を用いたウェットエッチングでは、GaN層2cの厚み方向で下方ほどエッチングレートが高い。そのため、GaN層2cは、両側面間の幅が徐々に狭くなる逆テーパ形状にエッチングされる。レジストマスク32は、アッシング処理又はウェット処理により除去される。
続いて、図17(a)に示すように、GaN層2c上にAlGaN層2dを成長する。AlGaN層2dは、その側面がa面であるものである。
続いて、図17(b)に示すように、AlGaN層2d上にレジストマスク33を形成する。
詳細には、AlGaN層2d上にレジストを塗布し、リソグラフィーによりレジストを加工する。以上により、レジストマスク33が形成される。レジストマスク33は、以下の2段階のエッチングに供されるため、比較的厚く形成することが望ましい。レジストマスク33の代わりに、所定の絶縁材料等からなるハードマスクを形成するようにしても良い。
続いて、図17(c)に示すように、レジストマスク33を用いて、AlGaN層2dをドライエッチング及びウェットエッチングする。
先ず、レジストマスク33を用いて、AlGaN層2dをドライエッチングする。これにより、AlGaN層2dはレジストマスク33の形状に倣った矩形状とされる。
次に、引き続きレジストマスク33を用いて、AlGaN層2dをウェットエッチングする。エッチング液として、TMAH又はKOHを用いる。AlGaN層2dは、その側面がa面である。この場合、当該エッチング液を用いたウェットエッチングでは、AlGaN層2dの厚み方向で下方ほどエッチングレートが高い。そのため、AlGaN層2dは、両側面間の幅が徐々に狭くなる逆テーパ形状にエッチングされる。レジストマスク33は、アッシング処理又はウェット処理により除去される。
続いて、図18(a)に示すように、AlGaN層2d上にGaN層2eを成長する。GaN層2eは、その側面がa面であるものである。
続いて、図18(b)に示すように、GaN層2e上にレジストマスク34を形成する。
詳細には、GaN層2e上にレジストを塗布し、リソグラフィーによりレジストを加工する。以上により、レジストマスク34が形成される。レジストマスク34は、以下の2段階のエッチングに供されるため、比較的厚く形成することが望ましい。レジストマスク34の代わりに、所定の絶縁材料等からなるハードマスクを形成するようにしても良い。
続いて、図18(c)に示すように、レジストマスク34を用いて、GaN層2eをドライエッチング及びウェットエッチングする。
先ず、レジストマスク34を用いて、GaN層2eをドライエッチングする。これにより、GaN層2eはレジストマスク34の形状に倣った矩形状とされる。
次に、引き続きレジストマスク34を用いて、GaN層2eをウェットエッチングする。エッチング液として、TMAH又はKOHを用いる。GaN層2eは、その側面がa面であるため、両側面間の幅が徐々に狭くなる逆テーパ形状にエッチングされる。レジストマスク34は、アッシング処理又はウェット処理により除去される。
続いて、図19(a)に示すように、GaN層2e上にAlGaN層2f及びn−GaN層2gを成長する。
続いて、図19(b)に示すように、n−GaN層2g上にレジストマスク35を形成する。
詳細には、n−GaN層2g上にレジストを塗布し、リソグラフィーによりレジストを加工する。以上により、レジストマスク35が形成される。
続いて、図20(a)に示すように、レジストマスク35を用いて、AlGaN層2f及びn−GaN層2gをドライエッチングする。これにより、AlGaN層2f及びn−GaN層2gはレジストマスク35の形状に倣った矩形状とされる。
以上により、化合物半導体層11上に凸状体31が形成される。
凸状体31は、GaN層2c及びAlGaN層2dが積層された第1のチャネル構造31aと、GaN層2e及びAlGaN層2fが積層された第2のチャネル構造31bと、n−GaN層2gからなるキャップ層31cが重畳されてなる。第1のチャネル構造31aでは、GaN層2cが電子走行層、AlGaN層2dが電子供給層となる。同様に、第2のチャネル構造31bでは、GaN層2eが電子走行層、AlGaN層2fが電子供給層となる。
凸状体31は、その両側面間の幅が下方へ向かうほど狭くなる逆テーパ形状に形成されており、第1のチャネル構造31aのチャネル幅W1は第2のチャネル構造31bのチャネル幅W2よりも狭い。
続いて、第1の実施形態と同様に、図5(a)〜図6(b)の各工程を順次実行する。
以上により、図13及び図20(b)に示すように、凸状体31にリセス31A(リセス31A1,31A2)及びリセス31B(リセス31B1,31B2)が形成され、ソース電極3、ドレイン電極4、ゲート絶縁膜5、及びゲート電極6が形成される。
しかる後、ソース電極3、ドレイン電極4、ゲート電極6と接続される配線の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるFinfetが形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、2層のチャネル構造31a,31bの双方について十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfetが実現する。
上述した第1〜第3の実施形態では、凸状体を構成する各チャネル構造がGaN層及びその上のAlGaN層の積層構成とされた場合を例示したが、この構成に限定されるものではない。各チャネル構造は、上層の格子定数が下層の格子定数よりも小さい化合物半導体の組み合わせで構成される。各チャネル構造の構成としては、例えば、下層がGaN層で上層がInAlN層の構成、下層がInGaN層で上層がInGaN層の構成等が考えられる。また、下層及び上層が共にAlGaN層で上層の方が下層よりもAl組成が大きい構成(例えば、下層がAl0.2Ga0.8N層、上層がAl0.7Ga0.3N層)等も考えられる。
また、上述した第1〜第3の実施形態では、凸状体が2層のチャネル構造(第1及び第2のチャネル構造)が積層されて構成されるが、この構成に限定されるものではない。凸状体を3層以上のチャネル構造の積層構成として形成しても良い。凸状体を3層以上のチャネル構造で形成することにより、更にオン電流が増加し、オン抵抗の低減が実現する。
(第4の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態と同様に窒化物半導体のFinfetを開示するが、凸状体の構成が異なる点で第1の実施形態と相違する。なお、第1の実施形態と同様の構成部材等については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
−Finfetの構成−
図21は、第4の実施形態によるFinfetの構成を示す概略斜視図である。図22は、図21の線分I−I'に沿った概略断面図である。
このFinfetでは、基板、例えばSi基板1上に化合物半導体層11が形成され、その上に化合物半導体からなる凸状体41が形成されている。凸状体41の一部、ここでは中央部分について、その両側面及び上面をゲート絶縁膜5が形成されている。凸状体41の中央部分には、両側面及び上面にゲート絶縁膜5を介してゲート電極6が形成されている。凸状体41のゲート絶縁膜5の非被覆部分である両端部分には、ソース電極3及びドレイン電極4が形成されている。
凸状体41は、最上部のチャネル構造が電子走行層及び電子供給層が積層されたものであり、最上部下に当該最上部の電子走行層よりも分極効果の小さい電子走行層が少なくとも1層形成されている。具体的に、凸状体41は、InGaN層41a、GaN層41b、AlGaN層41cが順次積層されて形成されている。InGaN層41aは、GaN層41bよりも分極効果の小さい化合物半導体である。InGaN層41aを電子走行層、GaN層41bを電子供給層として第1のチャネル構造42が形成され、InGaN層41aのGaN層41bとの界面に2DEGが発生する。GaN層41bを電子走行層、AlGaN層41cを電子供給層として第2のチャネル構造43が形成され、GaN層41bのAlGaN層41cとの界面に2DEGが発生する。
本実施形態では、凸状体41において、GaN層41bが、下層のInGaN層41aとの関係では電子供給層として、上層のAlGaN層41cとの関係では電子走行層として機能する。そのため、チャネル構造ごとに電子走行層及び電子供給層を要せず、積層数が削減され、製造が容易となり、製造コストが減少する。
−Finfetの製造方法−
図23〜図25は、第4の実施形態によるFinfetの製造方法の主要工程を順に示す概略断面図である。図23及び図25は凸状体のチャネル幅に平行な(凸状体の短手方向に平行な)図21の線分I−I'に沿った切断面を、図24は凸状体のチャネル幅に直交する(凸状体の長手方向に平行な)図21の線分II−II'に沿った切断面をそれぞれ示す。
先ず、図23(a)に示すように、成長用基板として例えばSi基板1上に、各化合物半導体を積層する。成長用基板としては、Si基板の代わりに、SiC基板、サファイア基板、GaAs基板、GaN基板等を用いても良い。また、基板の導電性としては、半絶縁性、導電性を問わない。
各化合物半導体としては、バッファ層2a、i−GaN層2b、InGaN層41a、GaN層41b、及びAlGaN層41cが順次積層される。
なお、基板としてGaN基板を用い、このGaN基板上に、バッファ層及びi−GaN層を形成することなく、i−GaN層2b、InGaN層41a、GaN層41b、及びAlGaN層41cを積層形成しても良い。
詳細には、Si基板1上に、MOVPE法等により、AlNを100nm程度の厚みに、i−GaNを1μm程度の厚みに、GaNを50nm程度の厚みに、InGaNを50nm程度の厚みに、GaNを50nm程度の厚みに、Al0.2Ga0.8Nを20nm程度の厚みに、順次成長する。これにより、バッファ層2a、i−GaN層2b、InGaN層41a、GaN層41b、及びAlGaN層41cが積層形成される。
ここで、InGaNの成長条件としては、原料ガスとしてトリメチルインジウム(TMI)ガス、TMG及びNH3ガスの混合ガスを用いる。
続いて、図23(b)に示すように、積層された化合物半導体のうち、i−GaN層2bの上方に存する各層をエッチングする。
詳細には、AlGaN層41c上にレジストを塗布し、このレジストをリソグラフィーによって加工してレジストマスクを形成する。このレジストマスクを用いて、InGaN層41a、GaN層41b、及びAlGaN層41cをエッチング(ドライエッチング又はウェットエッチング)する。以上により、バッファ層2a及びi−GaN層2bからなる積層構造を化合物半導体層11として、化合物半導体層11上に凸状体41が形成される。
凸状体12では、InGaN層41a及びGaN層41bで第1のチャネル構造42が、GaN層41b及びAlGaN層41cで第2のチャネル構造43が、それぞれ構成される。第1のチャネル構造42では、InGaN層41aが電子走行層、GaN層41bが電子供給層となる。同様に、第2のチャネル構造43では、GaN層41bが電子走行層、AlGaN層43が電子供給層となる。
続いて、図24(a)に示すように、凸状体12の両端部分にリセス41A,41Bを形成する。
詳細には、先ず、凸状体41の表面を含む全面にレジストを塗布する。レジストをリソグラフィーにより加工し、レジストに、電極の一部の形成予定部位に相当する凸状体41の表面を露出するリセスを形成する。以上により、当該リセスを有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、GaN層41bの表面が露出するまで、AlGaN層43の電極の一部の形成予定部位をドライエッチングして除去する。これにより、GaN層41bの表面の電極の一部の形成予定部位を露出するリセス41A,41Bが形成される。レジストマスクは、灰化処理又はウェット処理により除去される。
続いて、図24(b)に示すように、ソース電極3及びドレイン電極4を形成する。
詳細には、先ず、凸状体41の表面を含む全面にレジストを塗布する。レジストをリソグラフィーにより加工し、リセス41A,41Bを露出させるリセスを形成する。以上により、当該リセスを有するレジストマスクが形成される。
このレジストマスクを用いて、電極材料として、例えばTi/Alを、例えば蒸着法により、リセス41A,41Bを露出させるリセス内を含むレジストマスク上に堆積する。Tiの厚みは20nm程度、Alの厚みは200nm程度とする。リフトオフ法により、レジストマスク及びその上に堆積したTi/Alを除去する。その後、Si基板1を、例えば窒素雰囲気中において400℃〜1000℃程度の温度、例えば600℃程度で熱処理し、残存したTi/AlをGaN層41b及びAlGaN層41cとオーミックコンタクトさせる。Ti/AlのGaN層41b及びAlGaN層41cとのオーミックコンタクトが得られるのであれば、熱処理が不要な場合もある。以上により、リセス41A,41Bを電極材料の一部で埋め込むソース電極3及びドレイン電極4が形成される。
続いて、第1の実施形態の図6(a),(b)に示すように、凸状体41の中央部分について、その両側面及び上面を覆うゲート絶縁膜5を形成し、ゲート絶縁膜5の両側面及び上面を覆うゲート電極6を順次形成する。このときの状態を図25に示す。
しかる後、ソース電極3、ドレイン電極4、ゲート電極6と接続される配線の形成等の諸工程を経て、本実施形態によるFinfetが形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、2層のチャネル構造42,43の双方について十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfetが実現する。
上述した第4の実施形態では、凸状体が実質的に2層のチャネル構造(第1及び第2のチャネル構造)の積層構成とされる場合を例示したが、この構成に限定されるものではない。凸状体を実質的に3層以上のチャネル構造の積層構成として形成しても良い。例えば3層のチャネル構造の場合、凸状体を、InAlN層、InGaN層、GaN層、及びAlGaN層の積層構造とすることが考えられる。第1のチャネル構造では、下層のInAlN層が電子走行層、上層のInGaN層が電子供給層となる。第2のチャネル構造では、下層のInGaN層が電子走行層、上層のGaN層が電子供給層となる。第3のチャネル構造では、下層のGaN層が電子走行層、上層のAlGaN層が電子供給層となる。凸状体を3層以上のチャネル構造で形成することにより、更にオン電流が増加し、オン抵抗の低減が実現する。
(第5の実施形態)
本実施形態では、第1〜第4の実施形態のいずれかによるFinfetを備えた電源装置を開示する。
図26は、第5の実施形態による電源装置の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による電源装置は、高圧の一次側回路51及び低圧の二次側回路52と、一次側回路51と二次側回路52との間に配設されるトランス53とを備えて構成される。
一次側回路51は、交流電源54と、いわゆるブリッジ整流回路55と、複数(ここでは4つ)のスイッチング素子56a,56b,56c,56dとを備えて構成される。また、ブリッジ整流回路55は、スイッチング素子56eを有している。
二次側回路52は、複数(ここでは3つ)のスイッチング素子57a,57b,57cを備えて構成される。
本実施形態では、一次側回路51のスイッチング素子56a,56b,56c,56d,56eが、第1〜第4の実施形態のいずれかによるFinfetとされている。一方、二次側回路52のスイッチング素子57a,57b,57cは、シリコンを用いた通常のMIS・FETとされている。
本実施形態では、2層のチャネル構造の双方について十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfetを、電源装置に適用する。これにより、信頼性の高い大電力の電源回路が実現する。
(第6の実施形態)
本実施形態では、第1〜第4の実施形態のいずれかによるFinfetを備えた高周波増幅器を開示する。
図27は、第6の実施形態による高周波増幅器の概略構成を示す結線図である。
本実施形態による高周波増幅器は、ディジタル・プレディストーション回路61と、ミキサー62a,62bと、パワーアンプ63とを備えて構成される。
ディジタル・プレディストーション回路61は、入力信号の非線形歪みを補償するものである。ミキサー62aは、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号をミキシングするものである。パワーアンプ63は、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅するものであり、第1〜第4の実施形態のいずれかによるFinfetを有している。なお図27では、例えばスイッチの切り替えにより、出力側の信号をミキサー62bで交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路61に送出できる構成とされている。
本実施形態では、2層のチャネル構造の双方について十分なノーマリオフ動作を得るも、オン抵抗を低減する信頼性の高いFinfetを、高周波増幅器に適用する。これにより、信頼性の高い高耐圧の高周波増幅器が実現する。
以下、化合物半導体装置及びその製造方法、並びに電源回路及び高周波増幅器の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)基板と、
前記基板の上方に形成された化合物半導体からなる凸状体と、
前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極と
を含み、
前記凸状体は、複数のチャネル構造が積層されてなることを特徴とする化合物半導体装置。
(付記2)前記チャネル構造は、夫々、電子走行層及び電子供給層が積層されてなることを特徴とする付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記3)前記凸状体は、最上部の前記チャネル構造が電子走行層及び電子供給層が積層されたものであり、前記最上部下に当該最上部の電子走行層よりも分極効果の小さい電子走行層が少なくとも1層形成されていることを特徴とする付記1に記載の化合物半導体装置。
(付記4)前記凸状体の前記絶縁膜の非被覆部分に形成された一対の第2の電極を更に含み、
前記第2の電極は、前記凸状体の前記各チャネル構造とそれぞれ接触していることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記5)前記絶縁膜は、最上層の前記チャネル構造を覆う部分に比べて、前記最上層よりも下層の前記チャネル構造を覆う部分が薄く形成されていることを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記6)前記凸状体は、下層の前記チャネル構造のチャネル幅が上層の前記チャネル構造のチャネル幅よりも狭いことを特徴とする付記1〜4のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
(付記7)基板の上方に、化合物半導体からなる複数のチャネル構造が積層されてなる凸状体を形成する工程と、
前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極を形成する工程と
を含むことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
(付記8)前記チャネル構造は、夫々、電子走行層及び電子供給層が積層されてなることを特徴とする付記7に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記9)前記凸状体は、最上部の前記チャネル構造が電子走行層及び電子供給層が積層されたものであり、前記最上部下に当該最上部の電子走行層よりも分極効果の小さい電子走行層が少なくとも1層形成されることを特徴とする付記7に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記10)前記凸状体の前記絶縁膜の非被覆部分に一対の第2の電極を形成する工程を更に含み、
前記第2の電極は、前記凸状体の前記各チャネル構造とそれぞれ接触することを特徴とする付記7〜9のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記11)前記絶縁膜は、最上層の前記チャネル構造を覆う部分に比べて、前記最上層よりも下層の前記チャネル構造を覆う部分が薄く形成されることを特徴とする付記7〜10のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記12)前記凸状体は、下層の前記チャネル構造のチャネル幅が上層の前記チャネル構造のチャネル幅よりも狭いことを特徴とする付記7〜10のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
(付記13)変圧器と、前記変圧器を挟んで高圧回路及び低圧回路とを備えた電源回路であって、
前記高圧回路はトランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
基板と、
前記基板の上方に形成された化合物半導体からなる凸状体と、
前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極と
を含み、
前記凸状体は、複数のチャネル構造が積層されてなることを特徴とする電源回路。
(付記14)入力した高周波電圧を増幅して出力する高周波増幅器であって、
トランジスタを有しており、
前記トランジスタは、
基板と、
前記基板の上方に形成された化合物半導体からなる凸状体と、
前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極と
を含み、
前記凸状体は、複数のチャネル構造が積層されてなることを特徴とする高周波増幅器。
1,101 Si基板
2a,102 バッファ層
2b,103 i−GaN層
2c,2e,41b,104a GaN層
2d,2f,41c,104b AlGaN層
2g n−GaN層
3,107 ソース電極
4,108 ドレイン電極
5,21,105 ゲート絶縁膜
6,106 ゲート電極
11 化合物半導体層
12,31,41 凸状体
12a,31a,42 第1のチャネル構造
12b,31b,43 第2のチャネル構造
12c キャップ層
12A,12B,12A1,12A2,12B1,12B2,31A,31B,31A1,31A2,31B1,31B2,41A,41B リセス
21a 第1のゲート絶縁膜
21b 第2のゲート絶縁膜
22 GaN基板
23 GaN
24a,24b Al23
25,32,33,34,35 レジストマスク
41a InGaN層
51 一次側回路
52 二次側回路
53 トランス
54 交流電源
55 ブリッジ整流回路
56a,56b,56c,56d,56e,57a,57b,57c スイッチング素子
61 ディジタル・プレディストーション回路
62a,62b ミキサー
63 パワーアンプ
104 チャネル構造

Claims (12)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に形成された化合物半導体からなる凸状体と、
    前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極と
    を含み、
    前記凸状体は、複数のチャネル構造が積層されてなることを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 前記チャネル構造は、夫々、電子走行層及び電子供給層が積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
  3. 前記凸状体は、最上部の前記チャネル構造が電子走行層及び電子供給層が積層されたものであり、前記最上部下に当該最上部の電子走行層よりも分極効果の小さい電子走行層が少なくとも1層形成されていることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体装置。
  4. 前記凸状体の前記絶縁膜の非被覆部分に形成された一対の第2の電極を更に含み、
    前記第2の電極は、前記凸状体の前記各チャネル構造とそれぞれ接触していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  5. 前記絶縁膜は、最上層の前記チャネル構造を覆う部分に比べて、前記最上層よりも下層の前記チャネル構造を覆う部分が薄く形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  6. 前記凸状体は、下層の前記チャネル構造のチャネル幅が上層の前記チャネル構造のチャネル幅よりも狭いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物半導体装置。
  7. 基板の上方に、化合物半導体からなる複数のチャネル構造が積層されてなる凸状体を形成する工程と、
    前記凸状体の一部について、その両側面及び上面を絶縁膜を介して覆う第1の電極を形成する工程と
    を含むことを特徴とする化合物半導体装置の製造方法。
  8. 前記チャネル構造は、夫々、電子走行層及び電子供給層が積層されてなることを特徴とする請求項7に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  9. 前記凸状体は、最上部の前記チャネル構造が電子走行層及び電子供給層が積層されたものであり、前記最上部下に当該最上部の電子走行層よりも分極効果の小さい電子走行層が少なくとも1層形成されることを特徴とする請求項7に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  10. 前記凸状体の前記絶縁膜の非被覆部分に一対の第2の電極を形成する工程を更に含み、
    前記第2の電極は、前記凸状体の前記各チャネル構造とそれぞれ接触することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  11. 前記絶縁膜は、最上層の前記チャネル構造を覆う部分に比べて、前記最上層よりも下層の前記チャネル構造を覆う部分が薄く形成されることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
  12. 前記凸状体は、下層の前記チャネル構造のチャネル幅が上層の前記チャネル構造のチャネル幅よりも狭いことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の化合物半導体装置の製造方法。
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