JP6372358B2 - 乗物用シート - Google Patents
乗物用シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP6372358B2 JP6372358B2 JP2015006522A JP2015006522A JP6372358B2 JP 6372358 B2 JP6372358 B2 JP 6372358B2 JP 2015006522 A JP2015006522 A JP 2015006522A JP 2015006522 A JP2015006522 A JP 2015006522A JP 6372358 B2 JP6372358 B2 JP 6372358B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seat
- sewing
- sewing thread
- skin piece
- skin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Seats For Vehicles (AREA)
- Air Bags (AREA)
Description
シートバック6は、図1〜図4を参照して、基本構成6F,6P,6Sと、エアバッグ10と、バーストラインBLと、他部材40を有する(各部材の詳細は適宜後述)。そして後述するようにシートカバー6Sで図示しないシートフレーム6F上のシートパッド6Pに被覆する。ここでシートフレーム6Fは、典型的に略アーチ状の枠体であり、剛性に優れる素材(金属や硬質樹脂など)にて形成できる。そして乗物衝突時において、エアバッグ10を、シートバック6側部からシート外に飛び出させて乗員側部を保護する。このときエアバッグ10が、シートパッド6Pを部分的に分断させながら、シートカバー6Sに形成されたバーストラインBLからシート外に飛び出して展開することとなる。
エアバッグ10は、図1を参照して、未膨張状態においてシート上下方向に長尺な略立方体状の部材であり、シートバック6の側部内に配設される。本実施例では、エアバッグ10を、図示しないシートフレーム6Fの側部に固定したのち、後述のシートパッド6Pの天板サイド部6bで被覆する。そしてエアバッグ10が、乗物衝突による信号によって気体が流入されることで膨張しつつ後述のバーストラインBLを分断させてシート外に展開することにより、例えば乗員胸部から乗員腰部にかけての身体範囲を保護する。なおエアバッグ10内には、ガス供給装置が配置されている。ガス供給装置(インフレータ)にはガス発生剤又は高圧ガスが封入されている。
シートパッド6Pは、図3及び図4を参照して、乗員を弾性的に支持可能な部材であり、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂で形成できる。このシートパッド6Pは、図1を参照して正面視で略矩形状をなしており、天板メイン部6aと、天板サイド部6bを有する。天板メイン部6aは、シート幅方向におけるシートパッド6P中央の平坦な部位である。また天板サイド部6bは、天板メイン部6aの側方に配置する突出部位であり、例えばコーナリング走行時に乗員の側部を支持できる。
シートカバー6Sは、図2〜図5を参照して、シートパッド6Pを被覆可能な袋状の面材であり、複数の表皮ピースSP1〜SP6等と、複数の縫製線L1〜L6等と、力布30と、後述の他部材40を有する。ここで各表皮ピースSP1〜SP6の素材として、天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不職布)や皮革(天然皮革,合成皮革)を例示できる。なお図5を参照して、各表皮ピースの裏面側には、発泡樹脂製で面状のパッド材(図示省略)や、不職布などの面状の補強布22が糸材Yaで接合される。また力布30の素材は特に限定しないが、エアバッグ10の膨張(圧力)では破損しない程度の剛性を備えることが好ましく、典型的には各表皮ピースよりも伸び難い布帛製である。
バーストラインBLは、図2を参照して、シートカバー6Sのエアバッグ10の飛び出し箇所であり、エアバッグ10の膨張に伴って開口する(図2では、便宜上、バーストラインを構成する縫製線を他の縫製線に比して太くした)。このバーストラインBLは、隣り合う表皮ピースの縫合箇所(縫製線)であり、図4及び図5を参照して、後述の第一縫糸Y1を用いて形成される。本実施例のバーストラインBLは、天板サイド部6bを覆うシートカバー部分に形成されており、側面視で略逆L字状をなすように第六縫製線L6と第四縫製線L4からなる(バーストラインの形成方法は後述)。そしてバーストラインBLを構成する第五表皮ピースSP5の端部に帯状の力布30が共縫いされており、エアバッグ10の膨張時に力布30の引張を受けて第一縫糸Y1が分断されることとなる。
そして図4及び図5を参照して、本発明の縫糸に相当する第一縫糸Y1(材質)として、植物系及び動物系の天然繊維、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂からなる化学繊維及びこれらの混繊維を例示できる。この第一縫糸Y1は、その他の縫製線(L1〜L3,L5)を構成する他の縫糸Ybと同程度の分断しやすさを有していてもよいが、他の縫糸Ybよりも脆弱で分断されやすいことが望ましい。またバーストラインBLの引張強度(縫目強度)は、力布30の引張にて開裂可能であるかぎり特に限定しないが、第一縫糸Y1の材質や太さに応じて典型的に30N〜50Nの範囲に設定できる。
他部材40は、図4及び図5を参照して、バーストラインBLの一部を構成する表皮ピースの端部側に取付け可能な面材であり、二つ折り可能な可撓性を備えることが好ましい。この種の他部材40の素材として表皮ピースで例示の素材や、樹脂製の平板材を用いることができる。本実施例の他部材40は、第四縫製線L4に倣った長さ寸法の帯材(典型的に布帛製)であり、第四表皮ピースSP4の端部と第五表皮ピースSP5の端部に取付けることができる。この他部材40は、一面側に微細なループを有して、シートパッド6P側の掛着部材20に掛着可能である。そして他部材40の幅寸法は、二つ折りした状態において、第四表皮ピースSP4の末端部Eと第五表皮ピースSP5の末端部Eを跨いでこれらを被覆可能な寸法を有する。
結合部50は、図4及び図5を参照して、バーストラインBLをなす表皮ピースの端部側に他部材40を取付ける部位であり、第一縫糸Y1よりも引張に対して脆弱とされる。本実施例の結合部50は、第一縫糸Y1よりも引張にて分断されやすい脆弱な第二縫糸Y2にて形成することができる。この種の第二縫糸Y2として、第一縫糸Y1よりも径寸とされた糸材、第一縫糸Y1よりも脆弱な材質からなる糸材、毛羽立ち加工などの傷をつけられて脆弱化した糸材を例示できる。例えば本実施例では、第一縫糸Y1と第二縫糸Y2を同材質として、第一縫糸Y1として20番手(♯20)の糸材を用いる場合、第二縫糸Y2として、第一縫糸Y1よりも細い番手(例えば♯30)の糸材を用いることができる。なお第一縫糸Y1と第二縫糸Y2の縫目ピッチを変えるなどして、第二縫糸Y2部分のバーストラインBLの引張強度を、第一縫糸Y1部分の引張強度よりも低くして結合部50を形成することもできる。
図2を参照して、複数の表皮ピースSP1〜SP6を適宜縫合して、シートカバー6Sを形成する。このとき第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2を縫合して、天板メイン部6aを覆うシートカバー部分を形成する。また第三表皮ピースSP3と第四表皮ピースSP4を縫合して、天板サイド部6bの上部UMを覆うシートカバー部分を形成する。また第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6を縫合して、天板サイド部6bの下部DMを覆うシートカバー部分を形成する。そして天板サイド部6bの上部UMをなすシートカバー部分SP4と、下部DMをなすシートカバー部分SP5,SP6を縫合することで、天板サイド部6bを覆うシートカバー部分を形成する。ここでシートカバー6Sの形成方法である個々の表皮ピースの縫合方法は略同一である。そこで以下に、第四表皮ピースSP4と第五表皮ピースSP5を一例にシートカバー6Sの形成方法を説明する。
図3及び図4を参照して、シートカバー6Sにて、シートフレーム6F(図示省略)上のシートパッド6Pを被覆する。本実施例では、図2を参照して、天板メイン部6aを、第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2で被覆するとともに、天板サイド部6bを、第三表皮ピースSP3〜第六表皮ピースSP6で被覆する。このとき第四縫製線L4の形成されたシートカバー部分を、天板サイド部6bの凹み部6cに沿って配置しつつ、シートパッド6P側に引込みながら他部材40を掛着部材20に掛着する。こうしてバーストラインBLの一部である第四縫製線L4を凹み部6c側に引き込むことで、天板サイド部6bを覆うシートカバー部分にシャープな凹み形状を設けることができる。そして図5を参照して、他部材40が、バーストラインBLの一部を構成する表皮ピースSP4,SP5の両末端部E,Eを覆うように取付けられる。このようにして取付けられた他部材40にて、バーストラインBLの一部をなす第四縫製線L4を、上下にバランスよくシートパッド6P側に引込みつつそれに取付けることができる(意匠性に優れる構成となる)。
乗物衝突時に、膨張するエアバッグ10をシート外に展開させて乗員側部を保護する。このとき図2、図4及び図5を参照して、第一縫糸Y1と、結合部50をなす第二縫糸Y2を力布30の引張にて分断させて、隣り合う表皮ピースSP4,SP5(SP5,SP6)の端部同士を分離させながらバーストラインBLを開口させる。この種の構成では、エアバッグ10の展開速度が過度に遅くならないように両縫糸Y1,Y2を素早く分断させることが好ましい。そこで本実施例では、他部材40が、第一縫糸Y1よりも引張に対して脆弱な結合部50としての第二縫糸Y2を介して、バーストラインBLの一部を構成する表皮ピースSP4,SP5の両端部に取付けられる。こうすることで結合部50における隣り合う表皮ピースSP4,SP5の端部同士が、隣り合う表皮ピースSP4,SP5の端部同士の第一縫糸Y1による縫い合わせ部分に比して分離しやすい構成となる。このため乗物衝突時に、第一縫糸Y1と、結合部50の第二縫糸Y2を素早く分断させてバーストラインBLを開口させることで、膨張するエアバッグ10をシート外に素早く展開させることができる。
ここで結合部の構成は、上述の構成のほか各種の構成を取り得る。例えば図6を参照して、結合部51として、引張により剥離する接着部材60を用いることができる。本変形例の接着部材60は、他部材40と第五表皮ピースSP5に跨って配置してこれらを接着する帯状の部材である。そして接着部材60は、引張時において第一縫糸Y1が破断するよりも先に第五表皮ピースSP5から剥離する接着強度に設定されて脆弱化される。
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6F シートフレーム
6P シートパッド
6S シートカバー
6a 天板メイン部
6b 天板サイド部
6c 凹み部
10 エアバッグ
20 掛着部材
22 補強布
30 力布
40 他部材
50 結合部
BL バーストライン
L1〜L6 縫製線
SP1〜SP6 表皮ピース
Y1 第一縫糸(本発明の縫糸)
Y2 第二縫糸
Claims (1)
- シート表面を形成するシートカバーと、前記シート表面で線状に延びるバーストラインと、気体の流入により膨張可能なエアバッグとを備え、
前記シートカバーが、複数の表皮ピースを縫合して形成されるとともに、前記バーストラインが、前記複数の表皮ピースの一部をなして隣り合う表皮ピースの端部同士を縫糸で縫い合わせることで形成され、
乗物衝突時に前記縫糸を引張にて分断させて、前記隣り合う表皮ピースの端部同士を分離させて前記バーストラインを開口させることにより、膨張する前記エアバッグをシート外に飛び出させて展開させる構成の乗物用シートにおいて、
面状の他部材を、前記隣り合う表皮ピースの両端部側に結合部を介して取付けるとともに、
前記結合部が、前記縫糸よりも引張に対して脆弱とされることにより、前記結合部における前記隣り合う表皮ピースの端部同士を、前記隣り合う表皮ピースの端部同士の前記縫糸による縫い合わせ部分に比して分離させやすい構成とし、
シート外形をなすシートパッドを前記シートカバーにて被覆するとともに、前記他部材が、前記シートパッドに取付け可能な部材とされて、前記シートカバーの少なくとも一部を、前記他部材を介してシートパッド側に引込みつつそれに取付ける構成とされ、
前記他部材が、前記隣り合う表皮ピースの両末端部を覆いつつ取付けられる乗物用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015006522A JP6372358B2 (ja) | 2015-01-16 | 2015-01-16 | 乗物用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015006522A JP6372358B2 (ja) | 2015-01-16 | 2015-01-16 | 乗物用シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016132293A JP2016132293A (ja) | 2016-07-25 |
JP6372358B2 true JP6372358B2 (ja) | 2018-08-15 |
Family
ID=56437459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015006522A Active JP6372358B2 (ja) | 2015-01-16 | 2015-01-16 | 乗物用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6372358B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6438535B1 (ja) * | 2017-06-28 | 2018-12-12 | 日本発條株式会社 | 車両用シート、及び力布の縫製方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7322597B2 (en) * | 2004-12-01 | 2008-01-29 | Lear Corporation | Vehicle seat assembly with separable air bag guide retainers |
-
2015
- 2015-01-16 JP JP2015006522A patent/JP6372358B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016132293A (ja) | 2016-07-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6234877B2 (ja) | 乗物用シート | |
US6045151A (en) | Seat mounted side air bag with deployment force concentrator | |
JP6345340B2 (ja) | テザー式ガス供給充填管を備えた膨張可能シートベルト | |
TWI548548B (zh) | 安裝構件及裝備氣囊模組之座椅 | |
JP6227474B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP2017528362A (ja) | 膨張式シートベルトの折り畳みパターン | |
JPH09301104A (ja) | サイドエアバッグ装置のエアバッグ構造 | |
JP2014104965A (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
JP3825256B2 (ja) | 帯状物、および帯状物の製造方法 | |
JP2008087519A (ja) | 頭部保護エアバッグ | |
JP6372358B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP2014177164A (ja) | エアバッグ装置 | |
JP4884067B2 (ja) | エアバッグ | |
JPH0692217B2 (ja) | エアバック | |
JP6696364B2 (ja) | 乗物用シート | |
JP2016013756A (ja) | エアベルト装置 | |
JP5869543B2 (ja) | 乗物内装品 | |
JP5653612B2 (ja) | カーテンバッグ | |
JP2021066425A (ja) | エアバッグ装置 | |
JP3170705U (ja) | エアバッグ及びエアバッグ装置 | |
JP2015209081A (ja) | 乗物用シート | |
JP3124610B2 (ja) | ポイントマーク付き袋織エァバッグの基布 | |
JP5893587B2 (ja) | 乗物用シート | |
CN211642105U (zh) | 用于车辆的帘式气囊和车辆 | |
JP7056475B2 (ja) | 乗物用シートカバー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170619 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180403 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180522 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180619 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180702 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6372358 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |