JP6696364B2 - 乗物用シート - Google Patents
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Description
本発明では、玉縁部の各帯状部位に設けられたステッチ部をバーストラインとして用いることにより、バーストラインを、玉縁部に重複して設ける構成である。そしてアウトステッチ部による一方の表皮ピースと玉縁部の縫着を止めたことにより、一方の表皮ピースにかかる引張力を、玉縁部ではなくバーストラインとしての第一のステッチ部に直接的に伝えることができる。
また本発明においては、玉縁部の第一帯状部位を、アウトステッチ部に縫着することなく、第二帯状部位とともに他方の表皮ピース側に固定している。こうして各帯状部位が、他方の表皮ピース側に位置決めして配置されているため、玉縁部の各帯状部位がシート内に向けて起立するなどして、シートカバーが部分的に過度に凹凸化することを極力回避することができる。さらに本発明では、一方の表皮ピースと玉縁部の縫着力を、アウトステッチ部による縫着を止めて相対的に弱くしたことで、第一のステッチ部をバーストラインとして使用しやすい構成とされている。
また本発明では、第一帯状部位と第二帯状部位を、第三のステッチ部によって他方の表皮ピース側により確実且つ強固に固定することができる。そしてバーストラインが第一のステッチ部であることを明確としたことにより、エアバッグの飛出し経路をより正確に規定することができる。
シートバック6は、図1及び図2を参照して、基本構成6F,6P,6Sとともに、玉縁部10A,10Bと、エアバッグ20と、バーストラインBLを有している(各部等の詳細は適宜後述)。ここでシートバック6の意匠面となる前面側は、図1を参照して、シート着座部となる天板メイン部6a及び左右の天板サイド部6bと、左右のカマチ部6cに区分けできる。天板メイン部6aは、シート幅方向における中央に形成されている相対的に凹み状とされた部位であり、通常走行時等の乗員の背もたれが可能な部位である。また天板サイド部6bは、天板メイン部6aの左方と右方において相対的に着座側に突出している部位であり、コーナリング走行時等に乗員の側方を支持することができる。そしてカマチ部6cは、シート幅方向におけるシートバック6の左右のシート側面部をなす部位であり、対応する天板サイド部6bに隣接している。
ここでエアバッグ20は、図2を参照して、エアの流入により膨張可能な袋体であり、略立方体状のエアバッグ装置22内に配設されている。このエアバッグ装置22には、エアバッグ20とともにエアバッグモジュール24が内蔵されており、このエアバッグモジュール24にはガス供給装置が配置されている。ガス供給装置(インフレータ)にはガス発生剤又は高圧ガスが封入されている。そしてエアバッグ装置22を、シートフレーム6Fの左側にボルト止めして、後述するシートカバー6Sの裏側に配置する。ここでシートフレーム6Fは、典型的に略アーチ状の枠体であり、剛性に優れる金属や硬質樹脂などの素材にて形成できる。そして後述するようにエアバッグ20が、乗物衝突による信号によってエアが流入されることで膨張しつつシート外に展開することにより、乗員胸部から乗員腰部にかけての身体範囲を保護することとなる。
シートパッド6Pは、シート外形をなす正面視で略矩形状の部材であり、図2を参照して、溝部6eと、孔部6fを有している。このシートパッド6Pの材質として、ポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂を例示できる。溝部6eは、左側の天板サイド部6bと天板メイン部6aの間に形成された凹部であり、シート上下に線状に延長している。この溝部6e内には、例えばクリップ(図示省略)が埋設されており、このクリップを介して、シートカバー6Sの一部を溝部6e内に引込み状に取付けることができる。また左側のカマチ部6cには、シートパッド6Pを厚み方向に貫通する孔部6fが設けられている。この孔部6fを通じて、後述する一対の力布31,32をシート内に引き込むことができる。またエアバッグ装置22を、孔部6fを通じてシート内のシートフレーム6Fに固定することができ、固定された状態のエアバッグ装置22の左面が、孔部6fから露出し且つ左側のカマチ部6cと略面一となるように配置されている。
シートカバー6Sは、シートの意匠面を構成する面材であり、図1及び図2を参照して、玉縁部10A,10Bと、バーストラインBLと、複数のアウトステッチ部OST1,OST2等と、各種のステッチ部ST1〜ST3と、一対の力布31,32を有している(図1では、便宜上、特定のアウトステッチ部にのみ符号OST1,OST2を付し、その他のアウトステッチ部には共通の符号OSTを付す)。このシートカバー6Sは、複数の表皮ピースSP1〜SP9等を縫合することで形成されており、各表皮ピースの素材として、天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)を例示できる。例えば第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2と第三表皮ピースSP3は、それぞれ天板メイン部6aを覆う表皮ピースであり、シート中央で上下に並列配置されている。
図1を参照して、天板メイン部6aでは、隣り合う表皮ピース同士(SP1とSP2,SP2とSP3)の端部が、図示しないインステッチ部にて直接縫合されている。このインステッチ部は、隣り合う表皮ピース同士の端部が閉じ合わされることでシート外に露出しないように隠されている。また左側に配置されている各表皮ピースSP4〜SP6と、右側に配置されている各表皮ピースSP7〜SP9の縫合手法は略同一であるため、専ら左側に配置されている各表皮ピースSP4〜SP6を一例にその詳細を説明する。これら左側に配置されている各表皮ピースSP4〜SP6の右端は、図示しないインステッチ部によって、対応する天板メイン部6aを覆う各表皮ピースSP1〜SP3の左端に縫合されている。また第四表皮ピースSP4の下端と左端は、隣り合う第五表皮ピースSP5及び第六表皮ピースSP6等に、図示しないインステッチ部にて縫合されている。そして第四表皮ピースSP4の上端と左端に沿ってアウトステッチ部OSTが設けられている。
そして一方の表皮ピースとしての第五表皮ピースSP5と、他方の表皮ピースとしての第六表皮ピースSP6は玉縁部10Aを介してつながっている。ここで玉縁部10Aは、シート上下方向に長尺な略矩形の帯体であり、図3〜図5を参照して、意匠部位12と、第一帯状部位14と、第二帯状部位16を有している。意匠部位12は、隣り合う表皮ピースSP5,SP6の間に配置してシート外に露出する部分である。この意匠部位12は、玉縁部10Aの短尺方向における中央で断面略円形状をなす凸部位であり、玉縁部10Aの長尺方向に向けて連続的に設けられている。また第一帯状部位14は、玉縁部10Aの短尺方向における意匠部位12の一側に配置する面状部分であり、第五表皮ピースSP5に縫着可能である。そして第二帯状部位16は、一側とは反対の意匠部位12の他側に配置する面状部分であり、第六表皮ピースSP6に縫着可能である。ここで玉縁部10Aの素材は、隣り合う表皮ピースSP5,SP6をつなぐ必要上、適度な剛性と可撓性を備えることが好ましく、各表皮ピースで例示の素材を好適に使用できる。また意匠部位12の形成手法も特に限定しないが、例えば織物としての玉縁部10Aの製織に際して、極太の挿入糸を挿入することで形成できる。
そして第五表皮ピースSP5と玉縁部10Aと第六表皮ピースSP6には、図3〜図5を参照して、第一のステッチ部ST1と、第二のステッチ部ST2と、第三のステッチ部ST3と、第一アウトステッチ部OST1と、第二アウトステッチ部OST2が設けられている。本実施例では、第五表皮ピースSP5の左端部に第一縫い代端部E5が形成されており、この第一縫い代端部E5が、右側に内折りされた状態とされて第五表皮ピースSP5の裏側に対面状に配置される。また第六表皮ピースSP6の右端部に第二縫い代端部E6が形成されており、この第二縫い代端部E6が、左側に内折りされた状態とされて第六表皮ピースSP6の裏側に対面状に配置される。そして第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6の間に玉縁部10Aを配置しつつ、両表皮ピースSP5、SP6の間から意匠部位12を露出させる。
つぎに玉縁部10Aの第一帯状部位14を、第五表皮ピースSP5の第一縫い代端部E5に第一のステッチ部ST1を介して縫着する。この第一のステッチ部ST1は、後述する第一アウトステッチ部OST1よりも意匠部位12側に配置されている。また玉縁部10Aの第二帯状部位16を、第六表皮ピースSP6の第二縫い代端部E6に第二のステッチ部ST2を介して縫着する。この第二のステッチ部ST2も、後述する第二アウトステッチ部OST2よりも意匠部位12側に配置されている。そして第一のステッチ部ST1と第二のステッチ部ST2は、それぞれ玉縁部10Aに重複して玉縁部10Aの延長方向である上下方向に延長している。つぎに第一帯状部位14を、第一のステッチ部ST1を基点として内折りしつつ、この第一帯状部位14の内折りされた末端側を第二帯状部位16に重ねる。そして第一帯状部位14の内折りされた末端側を、第二帯状部位16とともに第三のステッチ部ST3を介して第六表皮ピースSP6に縫着する。この第三のステッチ部ST3は、第二のステッチ部ST2と第二アウトステッチ部OST2の間に配置されているとともに、玉縁部10Aに重複して玉縁部10Aの延長方向である上下方向に延長している。
そして第五表皮ピースSP5の第一縫い代端部E5のみを、内折り状態としながら第一アウトステッチ部OST1によって第五表皮ピースSP5に縫着する。こうして玉縁部10Aの第一帯状部位14は、第一アウトステッチ部OST1に非縫着状態で配置される。また第六表皮ピースSP6の第二縫い代端部E6を、第二帯状部位16とともに内折り状態としながら第二アウトステッチ部OST2によって第六表皮ピースSP6に縫着する。こうして玉縁部10Aの第二帯状部位16は、第二アウトステッチ部OST2に縫着された状態とされ、さらに第一帯状部位14と第二帯状部位16が、第三のステッチ部ST3にて第六表皮ピースSP6に対面状に位置決めされて配置される。そしてこれら両アウトステッチ部OST1,OST2は、対応する表皮ピースSP5,SP6の意匠面となる前面に露出して設けられている。こうして第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6が玉縁部10Aを介してつなげられるとともに、両表皮ピースSP5,SP6の間から意匠部位12を露出させることができる。
バーストラインBLは、乗物衝突時においてエアバッグ20がシート外に飛出すシートカバー部分であり、図1を参照して、左側の天板サイド部6bとカマチ部6cの間で上下方向に延長している。このバーストラインBLは、図2〜図5を参照して、第五表皮ピースSP5と第一帯状部位14を縫着している第一のステッチ部ST1で構成されており、玉縁部10Aと重複して玉縁部10Aの延長方向と同方向に延長している。そして乗物衝突時において、エアバッグ20の膨張により図2に示す後述の各力布31,32が緊張して、第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6を互いに離れる方向に張引する。このときの張引力によって、バーストラインBLをなす第一のステッチ部ST1が破断して、図5に示すように第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6の間が開口することとなる。
そして図2を参照して、一対の帯状の力布31,32がエアバッグ20を囲むように設けられている。一方の力布31の前端は、第五表皮ピースSP5に第一アウトステッチ部OST1等を介して縫着されている。そして一方の力布31は、左側のカマチ部6cに設けられている孔部6fの前縁側からシート内に引き込まれた状態でエアバッグ20の右側に配置されているとともに、一方の力布31の後端がシートフレーム6Fなどに固定されている。また他方の力布32の前端は、第六表皮ピースSP6に第二アウトステッチ部OST2等を介して縫着されている。そして他方の力布32は、孔部6fから露出しているエアバッグ装置22の左面に沿って後方に延長したのち孔部6fの後縁からシート内に引き込まれ、さらに他方の力布32の後端側がシートフレーム6Fなどに固定されている。
図2を参照して、シートパッド6Pを、シートフレーム6F上に配置しつつシートカバー6Sで被覆する。このとき左側の天板サイド部6bの下部側を第五表皮ピースSP5で覆うとともに、左側のカマチ部6cを第六表皮ピースSP6で覆う。そして図1を参照して、玉縁部10Aの意匠部位12が、左側の天板メイン部6aとカマチ部6cの境で対応する表皮ピースSP5,SP6の間からシート外に露出している。また同様に別の玉縁部10Bの意匠部位(符号省略)が、右側の天板メイン部6aとカマチ部6cの境で対応する表皮ピースSP8,SP9の間からシート外に露出している。このためシートバック6においては、左右の玉縁部10A,10Bによって、左右の天板メイン部6aとカマチ部6cの境が縁どられているような外観を呈するなどして、シートの意匠性が好適に向上することとなる。また第一アウトステッチ部OST1と第二アウトステッチ部OST2が、玉縁部10A等の左右に配置されているため、シートの意匠性が更に向上している。さらに本実施例においては、図2を参照して、左側に配置されている玉縁部10Aの第一帯状部位14が、第一アウトステッチ部OST1に縫着されることなく、第二帯状部位16とともに第六表皮ピースSP6側に位置決めして固定されている。このためシートカバー6Sがシートパッド6Pに押し付けられた際に、各帯状部位14,16がシート内に向けて起立するなどして、シートカバー6Sが部分的に過度に凹凸化することを極力回避することができる。
図2を参照して、乗物衝突時において、膨張するエアバッグ20が、孔部6fから露出しているエアバッグ装置22部分から装置外に現れ、さらに左側に配置されている玉縁部10Aに重複しているバーストラインBLからシート外に飛出す。このとき左側の天板サイド部6bを覆う第五表皮ピースSP5とカマチ部6cを覆う第六表皮ピースSP6が、エアバッグ20の膨張に伴う各力布31,32の緊張によって互いに離れる方向に張引される。そして図4及び図5を参照して、第五表皮ピースSP5と第六表皮ピースSP6の張引によって、バーストラインBLを破断させることにより、エアバッグ20のシート外への飛出しが可能となる。この種の構成においては、玉縁部10Aに重複して設けられているバーストラインBLを、各表皮ピースSP5,SP6の張引によってスムーズに開口させることが望まれる。
ここで各表皮ピースと玉縁部の縫着手法は、上述の構成のほか、各種の構成を取り得る。例えば変形例1では、図6を参照して、第二アウトステッチ部OST2を、第三のステッチ部の代わりに用いた点が実施例と異なっている。すなわち第五表皮ピースSP5と玉縁部10Aと第六表皮ピースSP6には、第一アウトステッチ部OST1と、第二アウトステッチ部OST2と、第一のステッチ部ST1と、第二のステッチ部ST2が設けられている。ここで第一アウトステッチ部OST1と第一のステッチ部ST1と第二のステッチ部ST2は、実施例1と同様に対応する部位を縫着している。そして第一帯状部位14を、第一のステッチ部ST1を基点として内折りしつつ、この第一帯状部位14の内折りされた末端側を第二帯状部位16に重ねる。そして第一帯状部位14の内折りされた末端側を、第二帯状部位16とともに第二アウトステッチ部OST2を介して第六表皮ピースSP6に縫着する。本変形例では、第三のステッチ部の機能を第二アウトステッチ部OST2に持たせたことで、縫製距離の短縮化によって作業性を向上させることができ、さらにシートカバー6Sの製造コスト低減に資する構成となる。
また変形例2では、図7を参照して、第二のステッチ部ST2を、第三のステッチ部の代わりに用いた点が実施例と異なっている。すなわち第五表皮ピースSP5と玉縁部10Aと第六表皮ピースSP6には、第一アウトステッチ部OST1と、第二アウトステッチ部OST2と、第一のステッチ部ST1と、第二のステッチ部ST2が設けられている。ここで第一アウトステッチ部OST1と第二アウトステッチ部OST2と第一のステッチ部ST1は、変形例1と同様に対応する部位を縫着している。そして第一帯状部位14を、第一のステッチ部ST1を基点として内折りしつつ、この第一帯状部位14の内折りされた末端側を第二帯状部位16に重ねる。そして第一帯状部位14の内折りされた末端側を、第二帯状部位16とともに第二のステッチ部ST2を介して第六表皮ピースSP6に縫着する。本変形例においても、第三のステッチ部の機能を第二のステッチ部ST2に持たせたことで、縫製距離の短縮化によって作業性を向上させることができ、さらにシートカバー6Sの製造コスト低減に資する構成となる。
また変形例3では、図8を参照して、第一アウトステッチ部OST1と第二アウトステッチ部OST2の双方を玉縁部10Aに非縫着状態で配置した点が実施例1と異なっている。すなわち第五表皮ピースSP5と玉縁部10Aと第六表皮ピースSP6には、第一アウトステッチ部OST1と、第二アウトステッチ部OST2と、第一のステッチ部ST1と、第二のステッチ部ST2が設けられている。ここで第一のステッチ部ST1と第二のステッチ部ST2は、実施例1と同様に対応する部位を縫着している。そして第一アウトステッチ部OST1と第二アウトステッチ部OST2の双方を玉縁部10Aに非縫着状態としたため、第一のステッチ部ST1と第二のステッチ部ST2の少なくとも一方をバーストラインBLとして使用できる。このとき第一のステッチ部ST1と第二のステッチ部ST2の糸材を適宜選択することにより、第一のステッチ部ST1と第二のステッチ部ST2のいずれかをバーストラインBLとして用いることもできる(バーストラインの選択の幅が広がる)。そして本変形例においては、各ステッチOST1,OST2,ST1,ST2が対応する部位のみを縫着しているため、シートカバー6Sの縫製作業を極力簡略化することができる。
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6F シートフレーム
6P シートパッド
6S シートカバー
6a 天板メイン部(本発明のシート着座部)
6b 天板サイド部(本発明のシート着座部)
6c カマチ部
6e 溝部
6f 孔部
10A,10B 玉縁部
12 意匠部位
14 第一帯状部位
16 第二帯状部位
20 エアバッグ
22 エアバッグ装置
24 エアバッグモジュール
31,32 力布
BL バーストライン
OST1 第一アウトステッチ部
OST2 第二アウトステッチ部
SP1 第一表皮ピース
SP2 第二表皮ピース
SP3 第三表皮ピース
SP4 第四表皮ピース
SP5 第五表皮ピース(本発明の一方の表皮ピース)
SP6 第六表皮ピース(本発明の他方の表皮ピース)
SP7 第七表皮ピース
SP8 第八表皮ピース
SP9 第九表皮ピース
E5 第一縫い代端部
E6 第二縫い代端部
ST1 第一のステッチ部
ST2 第二のステッチ部
ST3 第三のステッチ部
Claims (3)
- 意匠面を構成しているシートカバーと、前記シートカバーに取付けられている帯状の玉縁部と、エアバッグのシート外への飛出し箇所となるシートカバーの線状のバーストラインと、前記バーストラインを引張して破断させる力布とを備え、
前記シートカバーが、隣り合って配置されている一対の表皮ピースを有し、一方の表皮ピースの内折りされている第一縫い代端部と、前記一方とは異なる他方の表皮ピースの内折りされている第二縫い代端部とが前記玉縁部を介してつながっているとともに、前記第一縫い代端部が、シートの意匠面に露出するアウトステッチ部で前記一方の表皮ピースに縫着され、前記第二縫い代端部が、シートの意匠面に露出する別のアウトステッチ部で前記他方の表皮ピースに縫着されており、
前記バーストラインが、前記玉縁部に重複して前記玉縁部と同方向に延長する乗物用シートにおいて、
前記玉縁部が、前記一対の表皮ピースの間に配置されてシート外に露出する意匠部位と、第一のステッチ部で前記第一縫い代端部に縫着されている第一帯状部位と、第二のステッチ部で前記第二縫い代端部に縫着されている第二帯状部位とを有し、
前記第一帯状部位が、前記第一縫い代端部のアウトステッチ部に非縫着状態で配置されているとともに、前記バーストラインとしての前記第一のステッチ部を基点に前記第二帯状部位側に内折りされた状態とされて、第三のステッチ部によって、前記第二帯状部位とともに前記他方の表皮ピースの端部に縫着されて固定されており、
前記力布が、前記別のアウトステッチ部と前記第三のステッチ部の双方で前記他方の表皮ピースの端部に縫着されて固定されている乗物用シート。 - 前記第一のステッチ部が、前記第二のステッチ部に比して引張にて破断しやすい請求項1に記載の乗物用シート。
- 前記乗物用シートが、シート着座部と、シート側面部をなすカマチ部とを有し、前記一方の表皮ピースが前記シート着座部を覆っているとともに、前記他方の表皮ピースが前記カマチ部を覆っている請求項1又は2に記載の乗物用シート。
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