JP6363947B2 - 離間装置および離間方法 - Google Patents
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また、接着シートに張力を付与した結果、チップ間相互の間隔だけではなく、各チップが帖設されている接着シート上の貼付領域全体が理論上の位置からずれることもあり、搬送手段による搬送にも支障を来すという不都合を生じる。
なお、これらの課題は、半導体装置の製造に係るだけでなく、例えば緻密な機械部品や微細な装飾品等においても発生し得る。
なお、各実施形態において、X軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、各実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸の矢印方向で「後」がその逆方向とする。
図1において、離間装置10は、接着シートAS上の板状部材としての四角形のウエハWFに+X軸方向、+Y軸方向、−X軸方向、−Y軸方向(図2参照)の4方向の張力方向に張力を付与してウエハWFから形成される複数の片状体としてのチップCPの相互間隔を広げる離間装置であって、接着シートASをそれぞれ複数の保持部材21で保持する4体の保持手段20と、保持手段20を張力方向に移動させて接着シートASに張力を付与する4体の張力付与手段30と、チップCPの相互間隔を測定する光学センサやカメラ等の測定手段40とを備えている。なお、保持手段20および張力付与手段30は、中心点CTを中心としてそれぞれ前後左右に4体設けられている。また、ウエハWFは、切断刃や加圧水等のウエハ切断手段によりチップCPに個片化されているか、レーザ光や薬液等のウエハ脆弱化手段によりチップCPに個片化可能とされ、円形の接着シートASに仮着されて一体物WKとされている。
先ず、各部材が初期位置で待機する図1中実線で示す離間装置10に対し、人手または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が一体物WKを同図の位置に搬送して位置決めする。次いで、各張力付与手段30および各保持手段20がそれぞれの直動モータ31、23を駆動し、図1中二点鎖線で示すように、接着シートASを下支持部材22と上支持部材24とで挟み込む。
図3において、離間装置10Aは、接着シートASをそれぞれ複数の保持部材61で保持する複数の保持手段60と、保持手段60を張力方向に移動させて接着シートASに張力を付与する4体の張力付与手段70と、測定手段40とを備えている。なお、接着シートASは、ウエハWFが貼付された被着体貼付領域AWを囲む多角形の包囲領域ACの各頂部APからそれぞれ接着シートASの外縁方向に延びて、当該包囲領域ACに対して各張力方向の合成方向に張力が付与されることを防止する不干渉切込CUが形成され、包囲領域ACの各辺からそれぞれ+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向、−Y軸方向に延びる引張領域ALが形成されている。
先ず、各部材が初期位置で待機する図3中実線で示す離間装置10Aに対し、人手または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が一体物WKを同図の位置に載置して位置決めする。次いで、各保持手段60がそれぞれの回動モータ63を駆動し、図3中二点鎖線で示すように、接着シートASを下支持部材62と上支持部材64とで挟み込む。
なお、リニアモータ73の個別駆動によりチップCPの相互間隔を調整する際、各保持手段60における保持部材61の少なくとも1つが移動してもよいし、これらの移動距離や移動方向は同じでもよいし、異なっていてもよい。
保持手段20、60は、2体や3体であってもよいし、5体以上であってもよい。
保持手段が2体の場合、一方の保持手段は、例えば駆動機器としてのチャックシリンダや直動モータ等で接着シートASを保持するだけの構成とし、他方の保持手段20、60は、上記の実施形態と同様に接着シートASに張力を付与する構成を備え、例えば、+X方向と−X方向との2方向や+Y方向と−Y方向との2方向に張力を付与する構成としてもよい。なお、保持手段が3体以上の場合でも、いずれかの保持手段が接着シートASを保持するだけとし、他の保持手段20、60が上記の実施形態と同様に接着シートASに張力を付与する構成とすることができる。
保持手段20、60が有する保持部材21、61は、2体や3体であってもよいし、4体以上であってもよいし、各保持手段20での個数が同じでもよいし、異なっていてもよい。
張力付与手段30、70は、2体や3体であってもよいし、5体以上であってもよい。
リニアモータ71は、なくてもよい。この場合、張力付与手段70は、4体のリニアモータ73のそれぞれを駆動した後、測定手段40の測定結果を基に、リニアモータ73を個別に駆動すればよい。
ウエハWFに付与する張力の方向は、2方向や3方向でもよいし、5方向以上でもよく、当該方向の数に合わせて保持手段20、60および張力付与手段30、70を設ければよい。
板状部材や片状体の形状は、例えば円形、楕円形、三角形や五角形以上の多角形等、その他の形状であってもよい。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
20 保持手段
21 保持部材
30 張力付与手段
60 保持手段
61 保持部材
70 張力付与手段
AS 接着シート
WF ウエハ(板状部材)
CP チップ(片状体)
Claims (3)
- 接着シート上の板状部材に少なくとも2方向の張力方向に張力を付与して当該板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げる離間装置であって、
前記接着シートをそれぞれ複数の保持部材で保持する複数の保持手段と、
前記保持手段を前記張力方向におけるいずれか1方向に移動させて前記接着シートに張力を付与する複数の張力付与手段とを備え、
前記張力付与手段のうちの少なくとも1つは、前記保持手段を移動させる方向に前記保持部材をそれぞれ個別に移動させることで、前記接着シートにおける前記張力方向に直交する交差方向の領域ごとに異なる大きさの張力を付与可能に設けられていることを特徴とする離間装置。 - 前記片状体の相互間隔を測定する測定手段を備え、
前記張力付与手段は、前記測定手段の測定結果を基に、前記複数の保持部材を個別に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の離間装置。 - 接着シート上の板状部材に少なくとも2方向の張力方向に張力を付与して当該板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げる離間方法であって、
それぞれ複数の保持部材を備える複数の保持手段で前記接着シートを保持する工程と、
前記保持手段を前記張力方向におけるいずれか1方向に移動させて前記接着シートに張力を付与する工程と、
前記保持手段のうちの少なくとも1つが、当該保持手段を移動させる方向に保持部材をそれぞれ個別に移動させることで、前記接着シートに対し前記張力方向に直交する交差方向の領域ごとに異なる大きさの張力を付与する工程とを備えていることを特徴とする離間方法。
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