JP6393575B2 - 離間装置および離間方法 - Google Patents

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Description

本発明は、離間装置および離間方法に関する。
従来、半導体製造工程において、半導体ウエハ(以下、単にウエハという場合がある)を所定の形状、所定のサイズに切断して複数の半導体チップ(以下、単にチップという場合がある)に個片化し、個片化した各チップの相互間隔を広げてからリードフレームや基板等の被搭載物上に搭載することが行われている。
チップ(片状体)の相互間隔を広げる離間方法としては、フィルム(接着シート)を介してフレームと一体化されたウェハ(板状部材)を支持するフレーム支持手段(支持手段)と、フィルム面支持機構(離間テーブル)とを相対移動させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなチップの相互間隔を広げる方法では、例えば+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向、−Y軸方向の4方向の張力を接着シートに付与し、例えば最外周に位置するチップが所定の位置に達したことを検知手段が検知することで間隔を広げる動作が完了する。
特開2012−204747号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来の方法では、接着シートには上記4方向に加え、それらの合成方向すなわち、+X軸方向と+Y軸方向との合成方向、+X軸方向と−Y軸方向との合成方向、−X軸方向と+Y軸方向との合成方向、−X軸方向と−Y軸方向との合成方向にも張力が付与される。その結果、内側のチップの間隔と外側のチップの間隔とに違いが生じる。しかし、このような間隔の違いは極めて微小なため、各チップは、均等に間隔が広げられたものとされ、計算で導き出される位置(以下、理論上の位置という場合がある)を基準として搬送装置やピックアップ装置等の搬送手段によって搬送され、被搭載物上に搭載されて製造物が形成される。その結果、当該製造物におけるチップと被搭載物との相対位置関係が微妙にずれてしまう場合が生じ、ワイヤボンディングの接続位置がずれたり、チップと被搭載物との端子同士の位置がずれたりして、それらの導通が取れなくなり、当該製造物の歩留りを低下させてしまうという不都合を生じる。なお、このような課題は、半導体装置の製造に係るだけでなく、例えば緻密な機械部品や微細な装飾品等においても発生し得る。
本発明の目的は、板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げたときに、各片状体の位置が理論上の位置からずれてしまうことを極力防止することができる離間装置および離間方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の離間装置は、フレームに貼付された接着シート上の板状部材に少なくとも3方向の張力を付与して、前記板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げる離間装置であって、前記フレームを支持する第1支持手段と、前記接着シートを介して前記板状部材を支持する第2支持手段と、前記第1支持手段および前記第2支持手段を相対移動させて前記接着シートに張力を付与し、前記複数の片状体の相互間隔を広げる離間手段と、前記離間手段によって付与された張力を前記接着シートの領域別に調整可能に設けられ、前記複数の片状体の相互間隔を調整する間隔調整手段とを備え、前記第2支持手段は、前記接着シートに接触可能な複数の接触部を備え、前記間隔調整手段は、前記複数の接触部のそれぞれの傾きおよび、前記複数の接触部同士の間隔のうちの少なくとも1つを調整可能に設けられている、という構成を採用している。
この際、本発明の離間装置では、前記第2支持手段は、単数または複数のエッジ部を備え、前記間隔調整手段は、前記第1支持手段の傾き、前記エッジ部の傾き、前記複数のエッジ部同士の相対高さ、および前記複数のエッジ部同士の間隔のうちの少なくとも1つを調整可能に設けられていることが好ましい。
一方、本発明の離間方法は、フレームに貼付された接着シート上の板状部材に少なくとも3方向の張力を付与して、前記板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げる離間方法であって、第1支持手段で前記フレームを支持する工程と、第2支持手段で前記接着シートを介して前記板状部材を支持する第2支持工程と、前記第1支持手段および前記第2支持手段を相対移動させて前記接着シートに張力を付与し、前記複数の片状体の相互間隔を広げる間隔調整工程と、付与された張力を前記接着シートの領域別に調整することで、前記複数の片状体の相互間隔を調整する工程とを備え、前記第2支持工程は、前記接着シートに複数の接触部を接触させ、前記間隔調整工程は、前記複数の接触部のそれぞれの傾きおよび、前記複数の接触部同士の間隔のうちの少なくとも1つを調整することを特徴とする。
以上のような本発明によれば、接着シートの張力を領域別に調整することにより片状体の相互間隔を調整するため、当該相互間隔を緻密に調整することができ、各片状体の位置が理論上の位置からずれてしまうことを極力防止することができる。
また、間隔調整手段が第1支持手段の傾き、エッジ部の傾き、複数のエッジ部同士の相対高さ、および複数のエッジ部同士の間隔のうちの少なくとも1つを調整可能にすれば、第1および第2支持手段の一方または両方で片状体の相互間隔を調整することができるので、当該相互間隔をさらに緻密に調整することができる。
(A)は本発明の一実施形態に係る離間装置の部分断面側面図。(B)は(A)の平面図。 (A)〜(D)は図1の離間装置の動作説明図。 (A)〜(C)は図1の離間装置の動作説明図。 本発明の変形例に係る離間装置の平面図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態において、X軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸の矢印方向であって図1中紙面に直交する手前方向で「後」がその逆方向とする。
図1において、離間装置10は、フレームとしてのリングフレームRFに貼付された接着シートAS上の板状部材としての四角形のウエハWFに+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向、−Y軸方向の4方向の張力を付与して、ウエハWFから形成される複数の片状体としてのチップCPの相互間隔を広げる離間装置であって、リングフレームRFを支持する第1支持手段20と、接着シートASを介してウエハWFを支持する第2支持手段30と、第1支持手段20および第2支持手段30を相対移動させて接着シートASに張力を付与し、複数のチップCPの相互間隔を広げる離間手段である駆動機器としての直動モータ40A〜40Dと、直動モータ40A〜40Dによって付与された張力を接着シートASの領域別に調整可能に設けられ、複数のチップCPの相互間隔を調整する間隔調整手段50とを備え、その全体がベースプレート60に支持されている。なお、ウエハWFは、切断刃や加圧水等のウエハ切断手段によりチップCPに個片化されるか、レーザ光や薬液等のウエハ脆弱化手段によりチップCPに個片化可能とされ、接着シートASを介してリングフレームRFに支持されて一体物WKとされている。また、接着シートASは、ウエハWFが貼付された被着体貼付領域を囲む多角形の包囲領域AC(図2(A)参照)の各頂部APからそれぞれ接着シートASの外縁方向に延びて、当該包囲領域ACに対して各張力方向の合成方向に張力が付与されることを防止する不干渉切込CUが形成され、包囲領域ACの各辺からそれぞれ+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向、−Y軸方向に延びる引張領域ALが形成されている。
第1支持手段20は、それぞれ3体ずつ設けられた直動モータ40A〜40Dの出力軸41にボールジョイント25を介して支持された4体の支持部材21A〜21Dを備えている。各支持部材21A〜21Dは、下支持部材22A〜22Dと、各下支持部材22A〜22Dそれぞれに対し、軸23A〜23D(23B、23Dは不図示)を中心に図示しない駆動機器によって開閉可能とされた上支持部材24A〜24Dとを備えている。
第2支持手段30は、同形状に形成された4体の離間テーブル31A〜31Dを備えている。離間テーブル31A〜31Dは、平面視すなわち上方から見た外形が台形のプレート32と、プレート32における外側(台形の下底側)の端縁に沿って設けられ、当該端縁から立設したエッジ部33とを備え、その全体がエッジ部33により平面視四角形の外形となるように配置されている。
直動モータ40A〜40Dは、その本体に設けられた球状支持部42を介して、ベースプレート60に形成されたソケット部61に回転可能に保持されている。各直動モータ40A〜40Dは、対応する支持部材21A〜21Dごとに3体ずつ設けられ、各支持部材21A〜21Dそれぞれを任意の角度に傾斜可能になっている。
間隔調整手段50は、+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向、−Y軸方向にそれぞれ延設された駆動機器としてのリニアモータ51A〜51Dと、各リニアモータ51A〜51Dそれぞれのスライダ52にボールジョイント53を介して支持され、その出力軸55でボールジョイント54を介して離間テーブル31A〜31Dを支持する駆動機器としての直動モータ56A〜56Dとを備えている。各直動モータ56A〜56Dは、対応する離間テーブル31A〜31Dごとに3体ずつ設けられ、各離間テーブル31A〜31Dそれぞれを任意の角度に傾斜可能になっている。
以上の離間装置10において、ウエハWFから形成される複数のチップCPの相互間隔を広げる手順を説明する。
先ず、各部材が初期位置で待機する図1中実線で示す離間装置10に対し、人手または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が一体物WKを搬送し、当該一体物WKが各下支持部材22A〜22D上に配置されるように載置する。このとき、光学センサや撮像手段等の図示しない検知手段と、一体物WKを移動可能な図示しない位置決め手段とが共動し、ウエハWFと離間テーブル31A〜31Dとの位置決めを行う。その後第1支持手段20が図示しない駆動機器を駆動し、図1(A)中二点鎖線で示すように、接着シートASを介してリングフレームRFを下支持部材22A〜22Dと上支持部材24A〜24Dとで挟み込む。
次に、離間手段が直動モータ40A〜40Dを駆動し、図1(A)中二点鎖線で示すように、支持部材21A〜21Dを下降させると、図2(B)に示すように、4つの引張領域ALによって接着シートASにおける包囲領域ACに+X軸方向、−X軸方向、+Y軸方向、−Y軸方向の4方向の張力が付与されてチップCPの相互間隔が広がる。そして、最外周に位置するチップCPが所定の位置に達したことを光学センサや撮像手段等の図示しない検知手段が検知すると、離間手段が直動モータ40A〜40Dの駆動を停止する。
ここで、接着シートASに不干渉切込CUが形成されているため、各張力方向の合成方向の張力が包囲領域ACに付与されることを極力抑制することができるが、それでもなおチップCPの相互間隔に微妙に違いが生じ、各チップCPを理論上の位置に配置することができないことがある。そこで、図示しない検知手段の検知結果を基に、間隔調整手段50がリニアモータ51A〜51Dや直動モータ56A〜56Dを駆動し、離間テーブル31A〜31Dを左右方向または前後方向に移動させてエッジ部33同士の間隔を調整したり、離間テーブル31A〜31Dを傾けてエッジ部33同士の傾きを調整したりすることにより、チップCPの相互間隔を調整することができる。また、直動モータ40A〜40Dそれぞれを間隔調整手段50として機能させ、第1支持手段20の傾きを調整することもできる。この場合、間隔調整手段50が各直動モータ40A〜40Dを駆動し、支持部材21A〜21Dを介して一体物WKの傾きを調整することにより、チップCPの相互間隔を調整する。
例えば、各チップCPが図2(B)で示すように理論上の位置に配置された場合と比べて、チップCPの相互間隔が図2(C)に示すように+X軸方向に広がらなかった場合、間隔調整手段50がリニアモータ51Aを駆動し、図2(D)に示すように、離間テーブル31Aを左方に移動させて調整動作を行う。これにより、左方の引張領域ALに+X軸方向の張力がさらに付与されてチップCPが左方に移動し、各チップCPが理論上の位置に配置される。
また、各チップCPが理論上の位置に配置された場合と比べて、図3(A)に示すように、チップCPの相互間隔が+Y軸方向および−Y軸方向に広がらなかった場合、間隔調整手段50がリニアモータ51B、51Dを駆動し、図3(B)に示すように、離間テーブル31Bを後方に移動させるとともに、離間テーブル31Dを前方に移動させて調整動作を行う。これにより、後方および前方の引張領域ALに−Y軸方向および+Y軸方向の張力がさらに付与され、各チップCPが理論上の位置に配置される。
また、各チップCPが理論上の位置に配置された場合と比べて、図3(C)に示すように、チップCPの相互間隔が+X軸方向と−Y軸方向との合成方向に広がりすぎた場合、間隔調整手段50が離間テーブル31A、31Bそれぞれに対応する3体の直動モータ56A、56Bを適宜に駆動し、離間テーブル31Aの後ろ側および、離間テーブル31Bの左側が下がるように移動させて調整動作を行う。なお、図3(C)に示すような場合、間隔調整手段50が直動モータ56A〜56Dを駆動し、エッジ部33の上辺で形成される面が−X軸方向と+Y軸方向との合成方向から+X軸方向と−Y軸方向との合成方向に傾斜するように、離間テーブル31A〜31Dを移動させて調整動作を行ってもよい。これにより、接着シートASにおける+X軸方向と−Y軸方向との合成方向の領域の張力が緩和されて、チップCPの相互間隔が当該合成方向の反対方向に狭まり、各チップCPが理論上の位置に配置される。
なお、上記のような調整動作は、各直動モータ40A〜40Dを駆動して行ってもよいし、各直動モータ40A〜40Dと51A〜51Dと56A〜56Dとを共動させて行ってもよい。
その後、搬送装置やピックアップ装置等の図示しない搬送手段が理論上の位置を基準として各チップCPを保持して搬送し、リードフレームや基板等の被搭載物上に搭載する。その後、全てのチップCPの搬送が終了すると、第1支持手段20、離間手段、および間隔調整手段50が各駆動機器を駆動し、各構成部材を初期位置に復帰させた後、チップCPが取り外された一体物WKを搬送手段が回収し、以降上記同様の動作が繰り返される。
以上のような実施形態によれば、接着シートASの張力を領域別に調整することによりチップCPの相互間隔を調整するため、当該相互間隔を緻密に調整することができ、各チップCPの位置が理論上の位置からずれてしまうことを極力防止することができる。
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質等を限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
第1支持手段20は、メカチャックやチャックシリンダ等のチャック手段や、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段や、接着剤、磁力等で一体物WKを支持する構成でもよい。
離間テーブル31A〜31Dは、エッジ部34、35、36が図4(A)〜(D)に示すような円形や三角形や五角形等となるように形成された離間テーブル37、38、39としてもよいし、五角形以上の形状や楕円形や幾何学形状となるように形成されたものでもよい。
離間テーブル31A〜31D、37、38、39は、接着シートASに面接触可能な支持面を備え、当該支持面で接着シートASを介してウエハWFを支持してもよい。
第2支持手段30は、エッジ部33、34、35、36が連続する筒状に形成された単体のテーブルであってもよい。この場合、間隔調整手段は、単数のエッジ部の傾きを調整することとなる。
離間手段は、第1支持手段20を固定しておき第2支持手段30を移動させてもよいし、第1支持手段20および第2支持手段30の両方を移動させてもよい。
間隔調整手段50は、直動モータ56A〜56Dを駆動し、離間テーブル31A〜31Dを個別に上下方向に移動させてエッジ部33の相対高さを調整してもよい。
間隔調整手段50は、各支持部材21A〜21Dの傾き、エッジ部33の傾き、エッジ部33の相対高さ、およびエッジ部33の間隔のうちの複数を組み合わせて調整してもよいし、いずれか1つだけを調整するようにしてもよい。
間隔調整手段の調整動作の結果、チップCPの面位置が上下方向にずれた場合、当該チップCPの面位置を駆動機器を介して所定の位置に移動する面位置調整手段を設けてもよい。
離間装置10は、カッター刃、レーザカッター、熱カッター、エアカッター、圧縮水カッター等の切断手段を備え、図2(A)、図4(B)、(C)に示すように、被着体貼付領域を囲む四角形、三角形、五角形の包囲領域AC、AC1、AC2の各頂部APからそれぞれ接着シートASの外縁方向に延びる1/4円状、1/3円状、1/5円状の不干渉切込CU、CU1、CU2を形成し、包囲領域AC、AC1、AC2に張力を付与する4つ、3つ、5つの引張領域AL、AL1、AL2を形成してもよいし、5つ以上の不干渉切込を形成してもよい。このように、引張領域の数に合わせてウエハWFに付与する張力の方向と数とが変更され、ウエハWFに付与する張力の方向は、3方向でもよいし、5方向以上でもよい。
切断手段は、包囲領域AC、AC1、AC2の各頂部APからそれぞれ接着シートASの外縁方向に延びるスリット状の切込からなる不干渉切込を形成してもよい。
切断手段は、不干渉切込CU、CU1、CU2を構成する各辺や、スリット状の不干渉切込を曲線状や折線状等の切込で形成してもよい。
包囲領域は、少なくとも3個所の頂部APを最短距離で繋いだ各直線で形成される多角形の内側の領域であり、被着体貼付領域を囲む多角形形状であればどのような形状でもよい。
包囲領域の形状は、離間テーブル31A〜31D、37、38、39全体の平面形状と相似関係にある形状でもよいし、相似関係にない形状でもよく、被着体貼付領域と相似関係にある形状でもよいし、相似関係にない形状でもよく、被着体貼付領域を囲む多角形の形状であればなんら限定されることはなく、被着体貼付領域に対して張力を付与する方向と数によってその形状を決定することができる。
板状部材や片状体の形状は、例えば円形、楕円形、三角形や五角形以上の多角形等、その他の形状であってもよい。
フレームは、リングフレーム以外に、環状でない(外周が繋がっていない)フレームや、円形以外に三角形や四角形等の多角形や楕円形でもよい。
また、本発明における接着シートAS、板状部材、および片状体の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、それらの形状は、円形、楕円形、三角形や五角形または六角形以上の多角形、その他の形状であってもよい。接着シートASは、図4(A)、(D)に示すように、不干渉切込CU、CU1、CU2が形成されていなくてもよいし、各引張領域AL、AL1、AL2を繋ぐ接着シート部分がなくてもよい。また、接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。さらに、板状部材としては、例えば、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板等、任意の形態の部材や物品等も対象とすることができ、片状体は、それらが個片化されたものであればよい。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、第1支持手段は、フレームを支持可能なものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程についての説明は省略する)。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
10…離間装置
20…第1支持手段
30…第2支持手段
33、34、35、36…エッジ部
40A、40B、40C、40D…直動モータ(離間手段)
50…間隔調整手段
AS…接着シート
CP…チップ(片状体)
RF…リングフレーム(フレーム)
WF…ウエハ(板状部材)

Claims (2)

  1. フレームに貼付された接着シート上の板状部材に少なくとも3方向の張力を付与して、前記板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げる離間装置であって、
    前記フレームを支持する第1支持手段と、
    前記接着シートを介して前記板状部材を支持する第2支持手段と、
    前記第1支持手段および前記第2支持手段を相対移動させて前記接着シートに張力を付与し、前記複数の片状体の相互間隔を広げる離間手段と、
    前記離間手段によって付与された張力を前記接着シートの領域別に調整可能に設けられ、前記複数の片状体の相互間隔を調整する間隔調整手段とを備え
    前記第2支持手段は、前記接着シートに接触可能な複数の接触部を備え、
    前記間隔調整手段は、前記複数の接触部のそれぞれの傾きおよび、前記複数の接触部同士の間隔のうちの少なくとも1つを調整可能に設けられていることを特徴とする離間装置。
  2. フレームに貼付された接着シート上の板状部材に少なくとも3方向の張力を付与して、前記板状部材から形成される複数の片状体の相互間隔を広げる離間方法であって、
    第1支持手段で前記フレームを支持する工程と、
    第2支持手段で前記接着シートを介して前記板状部材を支持する第2支持工程と、
    前記第1支持手段および前記第2支持手段を相対移動させて前記接着シートに張力を付与し、前記複数の片状体の相互間隔を広げる間隔調整工程と、
    付与された張力を前記接着シートの領域別に調整することで、前記複数の片状体の相互間隔を調整する工程とを備え
    前記第2支持工程は、前記接着シートに複数の接触部を接触させ、
    前記間隔調整工程は、前記複数の接触部のそれぞれの傾きおよび、前記複数の接触部同士の間隔のうちの少なくとも1つを調整することを特徴とする離間方法。
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