JP6362925B2 - 炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は炭化珪素半導体装置および炭化珪素半導体装置の製造方法に関するものである。
近年、省エネルギーの観点から、家電製品または産業用電力装置の制御等の用途でインバータ回路が広く用いられるようになってきている(例えば非特許文献1)。
インバータ回路は、パワー半導体デバイスにより、電圧または電流のオンとオフとを繰り返すことにより電力の制御を行う。なお、定格電圧が300V以上では、その特性からシリコンを用いた絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(insulated gate bipolar transistor、IGBT)が主に用いられているが、近年、炭化珪素を用いたmetal−oxide−semiconductor field−effect transistor(MOSFET)が提供されはじめ、実用化されつつある。
炭化珪素は、シリコンに比べバンドギャップが大きいため、同じ耐圧の素子ならば、炭化珪素の方がドリフト層の厚さをより薄くすることができる。よって、オン抵抗の低い、低損失な素子を提供できる。
ローム株式会社、「SiCパワーモジュール」、[online]、2013年6月27日、[2014年5月29日検索]、インターネット<URL:http://rohmfs.rohm.com/jp/products/databook/datasheet/discrete/sic/power_module/bsm180d12p2c101-j.pdf>
シリコンでは、よりオン電圧を低くするため、IGBTとMOSFETとが並列に1チップ化している構造の、逆導通型IGBTがすでに実用化されている。この構造は、低電流密度ではMOSFET、高電流密度ではIGBTがそれぞれ駆動することで、より低いオン電圧を得ることができる。
シリコンを用いた逆導通IGBTでは、薄いウエハプロセスによる裏面加工技術によって、当該構造を実現していた。しかし、炭化珪素を用いた場合に同様の構造を実現しようとすると、炭化珪素を用いた場合の方がシリコンを用いた場合よりもドリフト層が薄いことに起因して、より薄いウエハプロセスが要求される。そのため、ウエハ構造の強度が低下し、製造工程における取扱の技術的ハードルが非常に高くなる。よって、シリコンと同様の構造を適用した、MOSFETとIGBTとを1チップ化した構造を製造することは困難となる。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、炭化珪素を用いて、MOSFETとIGBTとを1チップ化した構造を容易に製造できる技術を提供することを目的とする。
本発明の態様に関する炭化珪素半導体装置は、第1導電型または第2導電型の半導体基板上に形成された、第1導電型の半導体層と、前記半導体層の表面において互いに離間して複数形成された、第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体層の表面において、複数の前記第1半導体領域を囲んで形成された、前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域と、複数の前記第1半導体領域の表面において部分的に形成された、第1導電型の第2半導体領域と、各前記第1半導体領域上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆って形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記第2半導体領域に接触する第1電極と、前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記不純物領域に接触する第2電極と、前記半導体基板の裏面において形成された第3電極と、前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体とを備え、前記不純物領域は、前記半導体層の表面から半導体基板内に達して形成され、前記第2電極は、前記不純物領域に囲まれた状態で前記不純物領域に接触する。
本発明の別の態様に関する炭化珪素半導体装置は、第1導電型または第2導電型の半導体基板上に形成された、第1導電型の半導体層と、前記半導体層の表面において互いに離間して複数形成された、第2導電型の第1半導体領域と、前記半導体層の表面において、複数の前記第1半導体領域を囲んで形成された、前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域と、複数の前記第1半導体領域の表面において部分的に形成された、第1導電型の第2半導体領域と、各前記第1半導体領域上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、前記ゲート電極を覆って形成された層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記第2半導体領域に接触する第1電極と、前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記不純物領域に接触する第2電極と、前記半導体基板の裏面において形成された第3電極と、前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体とを備え、前記不純物領域は、前記半導体層の表面から半導体基板内に達して形成され、前記第2電極は、前記不純物領域に囲まれた状態で前記不純物領域に接触し、少なくとも、前記第2電極の前記不純物領域に囲まれた部分は、タングステンからなる。

本発明の一態様に関する炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1導電型の半導体基板上に、第1導電型の半導体層を形成し、前記半導体層の表面において、前記半導体層を挟んで互いに離間する複数の第2導電型の第1半導体領域と、複数の前記第1半導体領域を囲む前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域とを同時に形成し、複数の前記第1半導体領域の表面において、第1導電型の第2半導体領域を部分的に形成し、各前記第1半導体領域上から前記半導体層上に亘ってゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜を形成し、前記層間絶縁膜上に、前記第2半導体領域に接触する第1電極を形成し、前記層間絶縁膜上に、前記不純物領域に接触する第2電極を形成し、前記半導体基板の裏面において第3電極を形成し、前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体を形成する。
本発明の別の態様に関する炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1導電型または第2導電型の半導体基板上に、第1導電型の半導体層を形成し、前記半導体層の表面において、互いに離間する複数の第2導電型の第1半導体領域と、複数の前記第1半導体領域を囲む前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域とを同時に形成し、複数の前記第1半導体領域の表面において、第1導電型の第2半導体領域を部分的に形成し、各前記第1半導体領域上にゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜を形成し、前記層間絶縁膜上に、前記第2半導体領域に接触する第1電極を形成し、前記層間絶縁膜上に、前記不純物領域に接触する第2電極を形成し、前記半導体基板の裏面において第3電極を形成し、前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体を形成し、前記不純物領域を形成することは、前記半導体層の表面から半導体基板内に達するトレンチを形成し、前記トレンチ内に斜めに不純物イオンを注入することで前記トレンチの側壁に前記不純物領域を形成することであり、前記第2電極を形成することは、前記トレンチ内で、前記不純物領域に囲まれた状態で前記不純物領域に接触する第2電極を形成することである。
本発明の上記態様によれば、接続体を介して第3電極と電気的に接続された第2電極が、半導体基板の表面側に配置される。よって、薄いウエハ構造に対する裏面加工を行う必要がないため、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置を容易に製造できる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施形態に関するMOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。 MOSFETおよびIGBTの出力特性を示す図である。 図1に示された炭化珪素半導体装置の出力特性を示す図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関するMOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。 実施形態に関するMOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関する炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。 実施形態に関するMOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。 実施形態に関するMOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。 実施形態に関するMOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら実施形態について説明する。以下の説明では、「上」、「下」、「側」、「底」、「表」または「裏」等の特定の位置および方向を意味する用語が用いられる場合があるが、これらの用語は、実施形態の内容を理解することを容易にするため便宜上用いられているものであり、実際に実施される際の方向とは関係しない。また、以下の説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称および機能も同様のものとする。よって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
<第1実施形態>
<構成>
図1は、本実施形態に関する、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。
図1に示されるように、N半導体層1の表面のセル領域では、P型の不純物が拡散されることにより複数のPベース領域2が選択的に形成される。Pベース領域2は、互いに離間して形成される。Pベース領域2の表面の一部には、高濃度のN型の不純物が拡散されることによりNエミッタ領域3が選択的に形成される。
また、ゲート電極5が、ゲート酸化膜4を介し、Pベース領域2上、さらには、N半導体層1上に亘って形成されることで、Nエミッタ領域3とN半導体層1との間に介在するPベース領域2がチャネル領域として機能する。ゲート電極5の上面は、層間絶縁膜6で被膜され、さらに、その上にエミッタ電極7が形成される。エミッタ電極7は、Nエミッタ領域3に接触する。
半導体層1の裏面においては、Nドレイン基板8が形成され、MOSFETのドレインとして機能する。さらに、その下にドレイン電極9が形成される。さらに、その下に、はんだ10によって、基板パターン11が接合される。
また、N半導体層1のセル領域の外周領域にはガードリング12が形成される。さらに、ガードリング12の外周を囲んでPコレクタ領域13が選択的に形成される。Pコレクタ領域13は、Nドレイン基板8とは逆の導電型である。Pコレクタ領域13の表面にはコレクタ電極14が形成される。コレクタ電極14と基板パターン11とは、アルミ等の金属ワイヤ15によって、電気的に接続される。すなわち、コレクタ電極14とドレイン電極9とは、導電性を有する接続体によって電気的に接続される。
半導体層1の厚さは、例えば十数[μm]であり、Nドレイン基板8の厚さは、例えば数百[μm]である。
次に、図1に示された炭化珪素半導体装置のオン動作について説明する。
図2は、MOSFETおよびIGBTの出力特性を示す図である。図2において、縦軸は電流値を示し、横軸は電圧値を示す。図3は、図1に示された炭化珪素半導体装置の出力特性を示す図である。図3において、縦軸は電流値を示し、横軸は電圧値を示す。
エミッタ電極7とドレイン電極9との間に特定の正のドレイン電圧VDSを印加した状態で、エミッタ電極7とゲート電極5との間に特定の正のゲート電圧VGSを印加して、ゲートをオン状態とする。
このとき、Pベース領域2のチャネル領域がP型からN型に反転してチャネルが形成され、このチャネルを通じて、エミッタ電極7からN半導体層1に、電子が注入される。
この注入された電子がNドレイン基板8を通ることで、MOSFETがオン状態となる。この状態は、図3におけるaとbとの間に相当する。
さらに、電流を増加させると、N半導体層1とPコレクタ領域13との間の電位差がPN接合のビルトインポテンシャルを超える。その時点で、Pコレクタ領域13が順バイアス状態になる。そして、Pコレクタ領域13から正孔(ホール)が注入されることで導電率変調が起こり、N半導体層1の抵抗が大幅に下がる。電流容量は増大し、IGBTがオン状態となる。この状態は、図3におけるbとcとの間に相当する。
本実施形態に関する炭化珪素半導体装置は、低電流領域ではMOSFETがオン状態となり、高電流領域ではIGBTがオン状態となる。よって、MOSFET単体、またはIGBT単体よりも低いオン電圧を得ることができる。
<製造方法>
図4から図10は、図1に示された炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。
図4に示される工程において、Nドレイン基板8の上にN半導体層1を形成する。
次に、図5に示される工程において、N半導体層1の表面にガードリング12を形成する。また、MOSFETのPベース領域2と、IGBTのPコレクタ領域13とを同時に形成する。Pベース領域2は、互いに離間して複数形成される。Pコレクタ領域13は、複数のPベース領域2を囲む。また、Pコレクタ領域13は、Nドレイン基板8とは逆の導電型である。ガードリング12は、セル領域であるPベース領域2を囲んで形成される。Pコレクタ領域13は、ガードリング12をさらに囲んで形成される。
次に、図6に示される工程において、Pベース領域2において、選択的に(部分的に)Nエミッタ領域3を形成する。また、Pベース領域2上、さらには、N半導体層1上に亘って、選択的にゲート酸化膜4およびゲート電極5を形成する。さらに、ゲート電極5と、Pコレクタ領域13上を除く外周領域とを層間絶縁膜6で被膜する。
次に、図7に示される工程において、エミッタ電極7とコレクタ電極14とを同時に形成する。エミッタ電極7は、ゲート電極5を覆う層間絶縁膜6の上に形成される。エミッタ電極7は、Nエミッタ領域3に接触する。コレクタ電極14は、層間絶縁膜6に覆われずに露出したPコレクタ領域13上に形成され、かつ、層間絶縁膜6上に形成される。
次に、図8に示される工程において、Nドレイン基板8の裏面にドレイン電極9を形成する。
次に、図9に示される工程において、ドレイン電極9の裏面において、はんだ10を介して基板パターン11を接合させる。
次に、図10に示される工程において、コレクタ電極14と基板パターン11とを、アルミ等の金属ワイヤ15によって接合する。このようにすることで、図1に示された炭化珪素半導体装置が得られる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、第1導電型の半導体層としてのN半導体層1と、第2導電型の第1半導体領域としてのPベース領域2と、不純物領域としてのPコレクタ領域13と、第1導電型の第2半導体領域としてのNエミッタ領域3と、ゲート絶縁膜としてのゲート酸化膜4と、ゲート電極5と、層間絶縁膜6と、第1電極としてのエミッタ電極7と、第2電極としてのコレクタ電極14と、第3電極としてのドレイン電極9と、接続体としての金属ワイヤ15とを備える。
半導体層1は、第1導電型または第2導電型の半導体基板としてのNドレイン基板8上に形成される。
Pベース領域2は、N半導体層1の表面において互いに離間して複数形成される。
コレクタ領域13は、N半導体層1の表面において、複数のPベース領域2を囲んで形成された、Nドレイン基板8とは逆の導電型の不純物領域である。
エミッタ領域3は、複数のPベース領域2の表面において部分的に形成される。ゲート酸化膜4は、各Pベース領域2上に形成される。ゲート電極5は、ゲート酸化膜4上に形成される。層間絶縁膜6は、ゲート電極5を覆って形成される。
エミッタ電極7は、層間絶縁膜6上に形成され、かつ、Nエミッタ領域3に接触する。
コレクタ電極14は、層間絶縁膜6上に形成され、かつ、Pコレクタ領域13に接触する。
ドレイン電極9は、Nドレイン基板8の裏面において形成される。金属ワイヤ15は、コレクタ電極14とドレイン電極9とを電気的に接続する。
このような構成によれば、金属ワイヤ15を介して基板パターン11と電気的に接続されたコレクタ電極14が、Nドレイン基板8の表面側に配置される。よって、薄いウエハ構造に対する裏面加工を行う必要がないため、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置を容易に製造できる。
なお、これらの構成以外の構成については適宜省略することができるが、本実施形態に示された任意の構成を適宜追加した場合でも、上記の効果を生じさせることができる。
また、本実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、半導体層としてのN半導体層1の表面において、複数の第1半導体領域としてのPベース領域2を囲んで形成された、第2導電型のガードリング12を備える。
不純物領域としてのPコレクタ領域13は、N半導体層1の表面において、ガードリング12を囲んで形成される。
層間絶縁膜6は、ゲート電極5およびガードリング12を覆って形成される。
このような構成によれば、炭化珪素半導体装置のオフ耐圧を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、炭化珪素半導体装置の製造方法において、第1導電型または第2導電型の半導体基板としてのNドレイン基板8上に、第1導電型の半導体層としてのN半導体層1を形成する。そして、N半導体層1の表面において、互いに離間する複数の第2導電型の第1半導体領域としてのPベース領域2と、複数のPベース領域2を囲むNドレイン基板8とは逆の導電型の不純物領域としてのPコレクタ領域13とを同時に形成する。
そして、複数のPベース領域2の表面において、第1導電型の第2半導体領域としてのNエミッタ領域3を部分的に形成する。そして、各Pベース領域2上にゲート絶縁膜としてのゲート酸化膜4を形成する。そして、ゲート酸化膜4上にゲート電極5を形成する。そして、ゲート電極5を覆う層間絶縁膜6を形成する。そして、層間絶縁膜6上に、Nエミッタ領域3に接触する第1電極としてのエミッタ電極7を形成する。
そして、層間絶縁膜6上に、Pコレクタ領域13に接触する第2電極としてのコレクタ電極14を形成する。そして、Nドレイン基板8の裏面において第3電極としてのドレイン電極9を形成する。そして、コレクタ電極14とドレイン電極9とを電気的に接続する接続体としての金属ワイヤ15を形成する。
このような構成によれば、金属ワイヤ15を介して基板パターン11と電気的に接続されたコレクタ電極14が、Nドレイン基板8の表面側に配置される。よって、薄いウエハ構造に対する裏面加工を行う必要がないため、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置を容易に製造できる。
また、セル領域におけるPベース領域2と、平面視においてセル領域を囲むPコレクタ領域13とを同時に形成することで、製造工程を増加させずに、炭化珪素半導体装置を製造することができる。
<第2実施形態>
<構成>
以下では、上記実施形態で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
図11は、本実施形態に関する、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。図1に示された構造と異なる部分は、N半導体層1aをメサエッチングし、台形状となったN半導体層1aの側壁にPコレクタ領域13aが形成される部分である。コレクタ電極14aは、Pコレクタ領域13aの側面に接触して形成される。Pコレクタ領域13aは、N半導体層1aの表面から深くなるにつれて、セル領域から遠ざかる位置に形成される。
このように構成されることで、図1に示された構造に比べ、Pコレクタ領域13aを増加させることができるため、IGBTをオン状態にしやすくなる。よって、高電流領域で、さらにオン電圧を低減させることができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、不純物領域としてのPコレクタ領域13aは、半導体層としてのN半導体層1aの表面から深くなるにつれて、複数の第1半導体領域としてのPベース領域2から遠ざかる位置に形成される。
このような構成によれば、IGBTのPコレクタ領域を拡大し、より大電流密度でのオン抵抗を減少させることができる。
<第3実施形態>
<構成>
以下では、上記実施形態で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
図12は、本実施形態に関する、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。図1に示された構造と異なる部分は、Nドレイン基板8まで達するよう、N半導体層1をトレンチエッチした側壁にPコレクタ領域13bが形成され、さらに、Pコレクタ領域13bに囲まれた状態でNドレイン基板8まで達する埋め込み材19が形成される部分である。埋め込み材19は、コレクタ電極14と接続され、コレクタ電極が下方に延びた部分とみることもできる。
このように構成されることで、図1に示された構造に比べ、Pコレクタ領域13bを増加させることができ、かつ、図11に示された構造に比べ、Pコレクタ領域13bを形成することによって生じる無効領域の大きさを抑制することができる。
なお、第2実施形態と組み合わせて、メサエッチングによりトレンチを傾斜させて形成し、当該トレンチ内にPコレクタ領域13bおよび埋め込み材19を形成してもよい。
<製造方法>
図13および図14は、図12に示された炭化珪素半導体装置の製造方法を例示する断面図である。
図13に示される工程において、Nドレイン基板8内まで達するよう、N半導体層1をトレンチエッチする。そして、露出したN半導体層1の側壁およびNドレイン基板8に、Al++等のP型ドーパントイオンを注入する。当該注入は、斜めに4方向から行われる。このようにして、N半導体層1に形成されたトレンチの側壁に、Pコレクタ領域13bを形成することができる。
次に、図14に示される工程において、タングステン等の金属材料を用いてトレンチの埋め込み材19を形成する。埋め込み材19は、Pコレクタ領域13bに囲まれた状態でNドレイン基板8まで達するように形成される。
埋め込み材19によって、縦方向のPコレクタ領域13bの抵抗を低減し、IGBTをオン状態とした場合のコンタクト抵抗を低減することができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、不純物領域としてのPコレクタ領域13bは、半導体層としてのN半導体層1の表面から半導体基板としてのNドレイン基板8内に達して形成される。そして、第2電極としてのコレクタ電極14は、Pコレクタ領域13bに囲まれた状態でPコレクタ領域13bに接触する。
このような構成によれば、Pコレクタ領域13bの幅を縮小することができる。
また、本実施形態によれば、少なくとも、第2電極としてのコレクタ電極14の不純物領域としてのPコレクタ領域13bに囲まれた部分は、タングステンからなる。
このような構成によれば、Pコレクタ領域13bの縦方向の電位差を小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、不純物領域としてのPコレクタ領域13bを形成することは、半導体層としてのN半導体層1の表面から半導体基板としてのNドレイン基板8内に達するトレンチを形成し、トレンチ内に斜めに不純物イオンを注入することでトレンチの側壁にPコレクタ領域13bを形成することである。そして、第2電極としてのコレクタ電極14を形成することは、トレンチ内で、Pコレクタ領域13bに囲まれた状態でPコレクタ領域13bに接触するコレクタ電極14を形成することである。
このような構成によれば、Al++等のイオン注入の角度を調整することで、特別な製造方法を用いずに、トレンチ側壁にPコレクタ領域13bを形成することができる。
<第4実施形態>
<構成>
以下では、上記実施形態で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
図15は、本実施形態に関する、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の上面図である。上方から見た場合、ゲート電極5、エミッタ電極7、ガードリング12およびコレクタ電極14が図に示されるようにそれぞれ配置される。
コレクタ電極14は、チップ外周を取り囲んで配置される。また、コレクタ電極14は、チップコーナー部では、金属ワイヤ15を接続するため、電極面積を拡大している。チップコーナー部の無効領域を利用して金属ワイヤ15を接続することで、チップサイズの増大を最小限にすることができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、第2電極としてのコレクタ電極14の形状は、平面視において、複数の第1半導体領域としてのPベース領域2を囲む多角形状である。そして、金属ワイヤ15は、コレクタ電極14の各角部に接続される。
このような構成によれば、金属ワイヤ15の接続位置をチップの角部に配置することで、角部の無効領域をパッド領域として利用することができる。よって、チップの無効面積が拡大することを防ぐことができる。
<第5実施形態>
<構成>
以下では、上記実施形態で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
図16は、本実施形態に関する、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。図1に示された構造と異なる部分は、N半導体層1の裏面においてPコレクタ基板17が形成され、また、ガードリング12の外周を囲んでNドレイン領域18が選択的に形成される部分である。これに伴い、Pコレクタ基板17の裏面にはコレクタ電極9bが形成され、Nドレイン領域18の表面にはドレイン電極14bが形成される。
このような構造であっても、図1に示される構造と同様に、MOSFETとIGBTとが並列接続された1チップ構造となるため、同様の効果を得ることができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、第1導電型の半導体層としてのN半導体層1と、第2導電型の第1半導体領域としてのPベース領域2と、不純物領域としてのNドレイン領域18と、第1導電型の第2半導体領域としてのNエミッタ領域3と、ゲート絶縁膜としてのゲート酸化膜4と、ゲート電極5と、層間絶縁膜6と、第1電極としてのエミッタ電極7と、第2電極としてのドレイン電極14bと、第3電極としてのコレクタ電極9bと、接続体としての金属ワイヤ15とを備える。
半導体層1は、第1導電型または第2導電型の半導体基板としてのPコレクタ基板17上に形成される。
Pベース領域2は、N半導体層1の表面において互いに離間して複数形成される。
ドレイン領域18は、N半導体層1の表面において、複数のPベース領域2を囲んで形成された、Pコレクタ基板17とは逆の導電型の不純物領域である。
エミッタ領域3は、複数のPベース領域2の表面において部分的に形成される。ゲート酸化膜4は、各Pベース領域2上に形成される。ゲート電極5は、ゲート酸化膜4上に形成される。層間絶縁膜6は、ゲート電極5を覆って形成される。
エミッタ電極7は、層間絶縁膜6上に形成され、かつ、Nエミッタ領域3に接触する。
ドレイン電極14bは、層間絶縁膜6上に形成され、かつ、Nドレイン領域18に接触する。
コレクタ電極9bは、Pコレクタ基板17の裏面において形成される。金属ワイヤ15は、ドレイン電極14bとコレクタ電極9bとを電気的に接続する。
このような構成によれば、金属ワイヤ15を介して基板パターン11と電気的に接続されたドレイン電極14bが、Pコレクタ基板17の表面側に配置される。よって、薄いウエハ構造に対する裏面加工を行う必要がないため、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置を容易に製造できる。
また、平面視においてセル領域を囲んで形成されたN領域がNドレイン領域18となりMOSFETが形成されるため、低電流密度でMOSFETが動作する。そして、Pコレクタ基板17の裏面においてコレクタ電極9bが形成されるため、高電流密度ではIGBTが動作する。よって、オン抵抗の低い半導体装置を提供することができる。
<第6実施形態>
<構成>
以下では、上記実施形態で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
図17は、本実施形態に関する、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置の構造を例示する断面図である。図1に示された構造とは、P型導電型とN型導電型とを入れ替えた関係となっている。
図17に示されるように、P半導体層20の表面のセル領域では、N型の不純物が拡散されることによりNベース領域21が選択的に形成される。Nベース領域21の表面の一部には、高濃度のP型の不純物が拡散されることによりPエミッタ領域22が選択的に形成される。
また、ゲート電極5が、ゲート酸化膜4を介し、Nベース領域21上およびP半導体層20上に亘って形成されることで、Pエミッタ領域22とP半導体層20との間に介在するNベース領域21がチャネル領域として機能する。ゲート電極5の上面は、層間絶縁膜6で被膜され、さらに、その上にエミッタ電極7が形成される。
半導体層20の裏面においては、Pドレイン基板23が形成され、MOSFETのドレインとして機能する。さらに、その下にドレイン電極9が形成される。さらに、その下に、はんだ10によって、基板パターン11が接合される。
また、P半導体層20のセル領域の外周領域にはガードリング24が形成される。さらに、ガードリング24の外周を囲んでNコレクタ領域25が選択的に形成される。Nコレクタ領域25の表面にはコレクタ電極14が形成される。コレクタ電極14と基板パターン11とは、アルミ等の金属ワイヤ15によって、電気的に接続される。
このような構造であっても、図1に示される構造と同様な効果を得ることができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、炭化珪素半導体装置が、第1導電型の半導体層としてのP半導体層20と、第2導電型の第1半導体領域としてのNベース領域21と、不純物領域としてのNコレクタ領域25と、第1導電型の第2半導体領域としてのPエミッタ領域22と、ゲート絶縁膜としてのゲート酸化膜4と、ゲート電極5と、層間絶縁膜6と、第1電極としてのエミッタ電極7と、第2電極としてのコレクタ電極14と、第3電極としてのドレイン電極9と、接続体としての金属ワイヤ15とを備える。
半導体層20は、第1導電型または第2導電型の半導体基板としてのPドレイン基板23上に形成される。
Nベース領域21は、P半導体層20の表面において互いに離間して複数形成される。
コレクタ領域25は、P半導体層20の表面において、複数のNベース領域21を囲んで形成された、Pドレイン基板23とは逆の導電型の不純物領域である。
エミッタ領域22は、複数のNベース領域21の表面において部分的に形成される。ゲート酸化膜4は、各Nベース領域21上に形成される。ゲート電極5は、ゲート酸化膜4上に形成される。層間絶縁膜6は、ゲート電極5を覆って形成される。
エミッタ電極7は、層間絶縁膜6上に形成され、かつ、Pエミッタ領域22に接触する。
コレクタ電極14は、層間絶縁膜6上に形成され、かつ、Nコレクタ領域25に接触する。
ドレイン電極9は、Pドレイン基板23の裏面において形成される。金属ワイヤ15は、コレクタ電極14とドレイン電極9とを電気的に接続する。
このような構成によれば、金属ワイヤ15を介して基板パターン11と電気的に接続されたコレクタ電極14が、Pドレイン基板23の表面側に配置される。よって、薄いウエハ構造に対する裏面加工を行う必要がないため、MOSFETとIGBTとを1チップ化した炭化珪素半導体装置を容易に製造できる。
上記実施形態では、各構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件等についても記載している場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本発明が記載されたものに限られることはない。よって、例示されていない無数の変形例(任意の構成要素を変形する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施形態の構成要素と組み合わせる場合を含む)が、本発明の範囲内において想定される。
1,1a N半導体層、2 Pベース領域、3 Nエミッタ領域、4 ゲート酸化膜、5 ゲート電極、6 層間絶縁膜、7 エミッタ電極、8 Nドレイン基板、9,14b ドレイン電極、9b,14,14a コレクタ電極、10 はんだ、11 基板パターン、12,24 ガードリング、13,13a,13b Pコレクタ領域、15 金属ワイヤ、17 Pコレクタ基板、18 Nドレイン領域、19 埋め込み材、20 P半導体層、21 Nベース領域、22 Pエミッタ領域、23 Pドレイン基板、25 Nコレクタ領域。

Claims (4)

  1. 第1導電型または第2導電型の半導体基板上に形成された、第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面において互いに離間して複数形成された、第2導電型の第1半導体領域と、
    前記半導体層の表面において、複数の前記第1半導体領域を囲んで形成された、前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域と、
    複数の前記第1半導体領域の表面において部分的に形成された、第1導電型の第2半導体領域と、
    各前記第1半導体領域上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆って形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記第2半導体領域に接触する第1電極と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記不純物領域に接触する第2電極と、
    前記半導体基板の裏面において形成された第3電極と、
    前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体とを備え、
    前記不純物領域は、前記半導体層の表面から半導体基板内に達して形成され、
    前記第2電極は、前記不純物領域に囲まれた状態で前記不純物領域に接触する、
    炭化珪素半導体装置。
  2. 第1導電型または第2導電型の半導体基板上に形成された、第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面において互いに離間して複数形成された、第2導電型の第1半導体領域と、
    前記半導体層の表面において、複数の前記第1半導体領域を囲んで形成された、前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域と、
    複数の前記第1半導体領域の表面において部分的に形成された、第1導電型の第2半導体領域と、
    各前記第1半導体領域上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    前記ゲート電極を覆って形成された層間絶縁膜と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記第2半導体領域に接触する第1電極と、
    前記層間絶縁膜上に形成され、かつ、前記不純物領域に接触する第2電極と、
    前記半導体基板の裏面において形成された第3電極と、
    前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体とを備え、
    前記不純物領域は、前記半導体層の表面から半導体基板内に達して形成され、
    前記第2電極は、前記不純物領域に囲まれた状態で前記不純物領域に接触し、
    少なくとも、前記第2電極の前記不純物領域に囲まれた部分は、タングステンからなる、
    炭化珪素半導体装置。
  3. 第1導電型の半導体基板上に、第1導電型の半導体層を形成し、
    前記半導体層の表面において、前記半導体層を挟んで互いに離間する複数の第2導電型の第1半導体領域と、複数の前記第1半導体領域を囲む前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域とを同時に形成し、
    複数の前記第1半導体領域の表面において、第1導電型の第2半導体領域を部分的に形成し、
    各前記第1半導体領域上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜を形成し、
    前記層間絶縁膜上に、前記第2半導体領域に接触する第1電極を形成し、
    前記層間絶縁膜上に、前記不純物領域に接触する第2電極を形成し、
    前記半導体基板の裏面において第3電極を形成し、
    前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体を形成する、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
  4. 第1導電型または第2導電型の半導体基板上に、第1導電型の半導体層を形成し、
    前記半導体層の表面において、互いに離間する複数の第2導電型の第1半導体領域と、複数の前記第1半導体領域を囲む前記半導体基板とは逆の導電型の不純物領域とを同時に形成し、
    複数の前記第1半導体領域の表面において、第1導電型の第2半導体領域を部分的に形成し、
    各前記第1半導体領域上にゲート絶縁膜を形成し、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成し、
    前記ゲート電極を覆う層間絶縁膜を形成し、
    前記層間絶縁膜上に、前記第2半導体領域に接触する第1電極を形成し、
    前記層間絶縁膜上に、前記不純物領域に接触する第2電極を形成し、
    前記半導体基板の裏面において第3電極を形成し、
    前記第2電極と前記第3電極とを電気的に接続する接続体を形成し、
    前記不純物領域を形成することは、
    前記半導体層の表面から半導体基板内に達するトレンチを形成し、前記トレンチ内に斜めに不純物イオンを注入することで前記トレンチの側壁に前記不純物領域を形成することであり、
    前記第2電極を形成することは、
    前記トレンチ内で、前記不純物領域に囲まれた状態で前記不純物領域に接触する第2電極を形成することである、
    炭化珪素半導体装置の製造方法。
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