JP6359177B2 - 内燃機関のシリンダヘッドのオイル通路構造 - Google Patents
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Description
本発明は、部品点数を削減できる内燃機関のシリンダヘッドのオイル通路構造に関する。
内燃機関のシリンダヘッドに設けられたU字状の溝部に蓋板をかぶせることによってオイル通路を形成するオイル通路構造が、例えば下記特許文献1に示されている。
しかし、下記特許文献1に示されるものにおいては、蓋板を固定するボルトとそれを締結するボス部が必要となり、部品点数が増加し、スペースの制限が生じやすく、また、シリンダヘッドにボルトを固定するためのボス穴を加工する必要があり、加工工数も増えるという解決課題があった。
しかし、下記特許文献1に示されるものにおいては、蓋板を固定するボルトとそれを締結するボス部が必要となり、部品点数が増加し、スペースの制限が生じやすく、また、シリンダヘッドにボルトを固定するためのボス穴を加工する必要があり、加工工数も増えるという解決課題があった。
本発明は、上記従来技術に鑑み、オイル通路を形成するための蓋板だけを固定するボルトが不要となり、部品点数を削減することができ、また、蓋板の面積を大きくすることができ、オイル通路のレイアウト自由度が向上する、内燃機関のシリンダヘッドのオイル通路構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、燃焼室と、同燃焼室に開口する吸気ポートおよび排気ポートとを有するシリンダヘッドを備え、前記シリンダヘッドが、前記燃焼室の頂部を構成する燃焼室頂部壁を有し、同燃焼室頂部壁の外面上にオイル溝が形成され、同オイル溝が蓋板により覆われることによってオイル通路が形成され、動弁機構のカム軸を回転自在に支承するカム軸ホルダが設けられる内燃機関におけるシリンダヘッドのオイル通路構造において、前記カム軸ホルダが前記シリンダヘッドと別体に形成され、前記蓋板が、前記カム軸ホルダと前記シリンダヘッドの間に挟まれて、前記カム軸ホルダを前記シリンダヘッドに固定する締結ボルトで共締めされたことを特徴とするシリンダヘッドのオイル通路構造を提供する。
本発明の好適な実施形態によれば、前記カム軸ホルダが前記蓋板に対する締結合わせ面を有し、同締結合わせ面に第2のオイル溝が形成され、同第2のオイル溝と前記蓋板により、前記蓋板のカム軸ホルダ側に第2のオイル通路が形成される。
本発明の好適な実施形態によれば、前記締結ボルトが挿通されるボルト通し孔が設けられ、最初に記載の前記オイル通路は、前記ボルト通し孔の上側のボルト通し孔内に形成された上側筒状油路と、前記ボルト通し孔の下側のボルト通し孔内に形成された下側筒状油路とを連通させる。
好適には、前記上側筒状油路と前記下側筒状油路とは、前記内燃機関のシリンダ軸を挟んで反対側に位置する。
好ましい実施形態によれば、前記上側筒状油路は、前記シリンダヘッド側でオイルポンプに連通し且つ前記カム軸ホルダ側で前記動弁機構の吸気ロッカアーム軸の軸受部に連通し、前記下側筒状油路は、前記カム軸ホルダ側で前記動弁機構の排気ロッカアーム軸の軸受部に連通し、最初に記載の前記オイル通路においては、前記上側筒状油路から前記下側筒状油路へとオイルが流通する。
好ましい実施形態によれば、前記締結ボルトが挿通されるボルト通し孔が設けられ、前記第2のオイル通路は、前記ボルト通し孔の上側のボルト通し孔内に形成された上側筒状油路、および前記ボルト通し孔の下側のボルト通し孔に形成された下側筒状油路の何れか一方に連通し、前記第2のオイル通路が形成される位置で前記蓋板にオイル吐出孔が設けられ、同オイル吐出孔は、前記内燃機関のカムチェーン室側で前記燃焼室頂部壁に向けて開口される。
本発明のシリンダヘッドのオイル通路構造によれば、蓋板が、カム軸ホルダとシリンダヘッドの間に挟まれて、カム軸ホルダを固定する締結ボルトでシリンダヘッドに共締めされるので、蓋板だけを固定するボルトが不要となり、部品点数を削減することができる。また、蓋板の面積を大きくすることができるのでオイル通路のレイアウト自由度が向上し、燃焼室頂部壁の冷却に寄与できる。
カム軸ホルダが蓋板に対する締結合わせ面を有し、同締結合わせ面に第2のオイル溝が形成され、同第2のオイル溝と蓋板により、蓋板のカム軸ホルダ側に第2のオイル通路が形成されることで、別途のオイル通路、すなわちオイル通路と第2のオイル通路を、蓋板の両面、すなわち燃焼室頂部壁側とカム軸ホルダ側とに容易に形成できる。
締結ボルトが挿通されるボルト通し孔が設けられ、最初に記載の前記オイル通路が、ボルト通し孔の上側のボルト通し孔内に形成された上側筒状油路と、ボルト通し孔の下側のボルト通し孔内に形成された下側筒状油路とを連通させることで、上側筒状油路と下側筒状油路の間を流通するオイルによって燃焼室頂部壁を効果的に冷却することができる。
上側筒状油路と下側筒状油路とが、内燃機関のシリンダ軸を挟んで反対側に位置することで、シリンダボアを挟んで相対して位置する上側筒状油路と下側筒状油路とを連通するオイル通路が、燃焼室頂部壁上に配置されるので、オイル通路の長さを長くでき、燃焼室頂部壁の冷却がより効果的に行われる。
上側筒状油路が、シリンダヘッド側でオイルポンプに連通し且つカム軸ホルダ側で動弁機構の吸気ロッカアーム軸の軸受部に連通し、下側筒状油路が、カム軸ホルダ側で動弁機構の排気ロッカアーム軸の軸受部0に連通し、最初に記載の前記オイル通路において、上側筒状油路から下側筒状油路へとオイルが流通することで、吸気ロッカアーム軸の軸受部へのオイル給油に併せて、燃焼室頂部壁の冷却と排気ロッカアーム軸の軸受部へのオイル給油とを、コンパクトな構成で行える。
締結ボルトが挿通されるボルト通し孔が設けられ、第2のオイル通路が、ボルト通し孔の上側のボルト通し孔内に形成された上側筒状油路、およびボルト通し孔の下側のボルト通し孔に形成された下側筒状油路の何れか一方に連通し、第2のオイル通路が形成される位置で蓋板にオイル吐出孔が設けられ、同オイル吐出孔が、内燃機関のカムチェーン室側で燃焼室頂部壁に向けて開口することで、上側筒状油路または下側筒状油路から第2のオイル通路に流入したオイルが、蓋板のオイル吐出孔からカムチェーン室側の燃焼室頂部壁に向けて吐出され、シリンダヘッドを効果的に冷却できる。
図面に基づき、本発明の一実施形態に係る、内燃機関のシリンダヘッドのオイル通路構造につき説明する。
なお、本明細書の説明および請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係るシリンダヘッドのオイル通路構造を備えたスイング式パワーユニットを、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において車両は、スクータ型自動二輪車である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
なお、本明細書の説明および請求の範囲における前後左右上下等の向きは、本実施形態に係るシリンダヘッドのオイル通路構造を備えたスイング式パワーユニットを、車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。本実施形態において車両は、スクータ型自動二輪車である。
また、図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1に、本実施形態のシリンダヘッドのオイル通路構造を備えるスイング式パワーユニット(以下、単に「パワーユニット」という)3を、スクータ型自動二輪車(以下、単に「自動二輪車」という。)1に取付けられた状態で示す。
自動二輪車1は、車体前部1Aと車体後部1Bとを備え、車体前部1Aと車体後部1Bが低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22とからなる。
すなわち、車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において車幅方向に配設された連結フレーム23を介して、左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は連結フレーム23から斜め後方に立ち上がって、途中、傾斜を緩めるように屈曲して後方に延びている。
自動二輪車1は、車体前部1Aと車体後部1Bとを備え、車体前部1Aと車体後部1Bが低いフロア部1Cを介して連結されており、車体の骨格をなす車体フレーム2は、概ねダウンチューブ21とメインパイプ22とからなる。
すなわち、車体前部1Aのヘッドパイプ20からダウンチューブ21が下方へ延出し、ダウンチューブ21は下端で水平に屈曲してフロア部1Cの下方を後方へ延び、その後端において車幅方向に配設された連結フレーム23を介して、左右一対のメインパイプ22が連結され、メインパイプ22は連結フレーム23から斜め後方に立ち上がって、途中、傾斜を緩めるように屈曲して後方に延びている。
メインパイプ22により燃料タンクや収納ボックスが支持され、その上方から前方かけてシート12が配置されている。
一方、車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル13が設けられ、下方にフロントフォーク14が延びてその下端に前輪15が軸支されている。
一方、車体前部1Aにおいては、ヘッドパイプ20に軸支されて上方にハンドル13が設けられ、下方にフロントフォーク14が延びてその下端に前輪15が軸支されている。
メインパイプ22の傾斜部の下端付近にブラケット24が突設され、ブラケット24にリンク部材25を介してパワーユニット3が揺動可能に連結支持されている。
パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの空冷内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)30であり、パワーユニットケース5にクランク軸51を車幅方向に配して回転自在に軸支し、シリンダブロック31を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、パワーユニットケース5の下端から前方に突出したハンガアーム50(左のハンガアーム50Lと右のハンガアーム50R)の端部が、メインパイプ22のブラケット24に取付けられたリンク部材25に、ピボット軸26を介して連結されている。
パワーユニット3は、その前部が単気筒4ストロークサイクルの空冷内燃機関(以下、単に「内燃機関」という。)30であり、パワーユニットケース5にクランク軸51を車幅方向に配して回転自在に軸支し、シリンダブロック31を略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢にあって、パワーユニットケース5の下端から前方に突出したハンガアーム50(左のハンガアーム50Lと右のハンガアーム50R)の端部が、メインパイプ22のブラケット24に取付けられたリンク部材25に、ピボット軸26を介して連結されている。
パワーユニット3には、パワーユニットケース5前方に略水平に大きく前傾してシリンダブロック31、シリンダヘッド32、シリンダヘッドカバー33が順次積み上げられるように締結されるほか、内燃機関30から後方にかけてベルト式無段変速機40が構成され、その後部に設けられた減速機構41の出力軸である後車軸42に後輪16が設けられている。
減速機構41のあるパワーユニット3の後部に立設されたブラケット52と、メインパイプ22の後部との間にリヤクッション17が介装されている。
減速機構41のあるパワーユニット3の後部に立設されたブラケット52と、メインパイプ22の後部との間にリヤクッション17が介装されている。
パワーユニット3の上部では、内燃機関30の大きく前傾したシリンダヘッド32の上部から吸気管60が延出して後方に湾曲し、吸気管60に接続されたスロットルボディ61がシリンダブロック31の上方に位置し、スロットルボディ61に連結管62を介して連結されるエアクリーナ装置6が、ベルト式無段変速機40の上方に配設されている。
なお、吸気管60には吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ63が装着されている。
一方、シリンダヘッド32の下部から下方に延出した排気管65は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪16の右側のマフラ66に接続される。
なお、吸気管60には吸気ポートに向けて燃料を噴射するインジェクタ63が装着されている。
一方、シリンダヘッド32の下部から下方に延出した排気管65は、後方へ屈曲し右側に偏って後方に延びて後輪16の右側のマフラ66に接続される。
自動二輪車1は車体カバー18を備え、車体前部1Aは、フロントカバー18aとレッグシールド18bにより前後から覆われ、フロントロアカバー18cにより下部を前方から左右側方にかけて覆われ、ハンドル13の中央部はハンドルカバー18dによって覆われる。
フロア部1Cはサイドカバー18eにより覆われ、また車体後部1Bは左右側方からボデイカバー18fによって覆われる。
フロア部1Cはサイドカバー18eにより覆われ、また車体後部1Bは左右側方からボデイカバー18fによって覆われる。
図2は、パワーユニット3の、図1中II−II矢視による断面展開図である。
内燃機関30は、シリンダブロック31のシリンダボア31a内を往復動するピストン34とクランク軸51のクランクピン51aとをコネクティングロッド35が連結している。
ピストン34の頂部に相対してシリンダヘッド32には燃焼室32aが形成される。
内燃機関30は、シリンダブロック31のシリンダボア31a内を往復動するピストン34とクランク軸51のクランクピン51aとをコネクティングロッド35が連結している。
ピストン34の頂部に相対してシリンダヘッド32には燃焼室32aが形成される。
パワーユニットケース5は、左右割りの左パワーユニットケース5Lと右パワーユニットケース5Rとを合体して構成されるもので、右パワーユニットケース5Rは、クランクケース部5aの右半体をなし、左パワーユニットケース5Lは、前部がクランクケース部5aの左半体をなすとともに、後方に延設されて、クランク軸51と後輪16の間の前後に長尺のベルト式無段変速機40と減速機構41等を含む伝動装置を収容する伝動ケース4を形成する。
左パワーユニットケース5L(伝動ケース4)の前後長尺の左側開放面53Lは、変速機ケースカバー43により覆われ、内部にベルト式無段変速機40が収納され、後部の右側開放面53Rは減速機ケース44により覆われ、内部に減速機構41が収納される。
左パワーユニットケース5Lの前部と右パワーユニットケース5Rとの合体によるクランクケース部5a内には、クランク軸51が車幅方向に配向されて左右の主ベアリング54、54に回転自在に支持され、左右水平方向に延びた延出部のうち右延出部にはカムチェーン駆動スプロケット55と、図示しないオイルパン部からオイルを吐出するオイルポンプを駆動するためのオイルポンプ駆動ギヤ56、およびACジェネレータ57が設けられ、左延出部にはベルト式無段変速機40の遠心ウエイト45と駆動プーリ46が設けられる。
ベルト式無段変速機40は、駆動プーリ46と減速機構41の入力軸41aに設けられる被動プーリ47とにVベルト48が掛け渡されて動力が伝達されるもので、変速比は、機関回転数に応じて移動する遠心ウエイト45により駆動プーリ46におけるVベルト48の巻掛け径が変化し、同時に被動プーリ47における巻掛け径が変化することにより自動的に変更され、無段変速する。
被動プーリ47の回転は、減速機構41の入力軸41aに伝達される。
減速機構41はギヤ機構で、入力軸41aと中間軸41bとの間、および中間軸41bと後車軸42との間に、それぞれギヤの噛合が構成されて、入力軸41aの回転を減速して後車軸42に伝え後輪16を回転駆動する。
減速機構41はギヤ機構で、入力軸41aと中間軸41bとの間、および中間軸41bと後車軸42との間に、それぞれギヤの噛合が構成されて、入力軸41aの回転を減速して後車軸42に伝え後輪16を回転駆動する。
図2中のシリンダヘッド32、カム軸ホルダ7周辺を拡大して示す図3も参照して、本実施形態の内燃機関30は、SOHC型式のバルブシステムを採用しており、シリンダヘッドカバー33内には動弁機構8が設けられている。
すなわち、シリンダヘッド32の頂部には、シリンダヘッド32とは別体に形成されたカム軸ホルダ7が4本の締結ボルト91で締結され、カム軸ホルダ7には左右水平方向に指向した動弁用カム軸としてのカム軸81と、吸気ロッカアーム軸82iおよび排気ロッカアーム軸82eとが回転自在に装着され、動弁機構8を構成している。
なお、本実施形態において、締結ボルト91は左、右パワーユニットケース5L、5Rから立設され、シリンダブロック31、シリンダヘッド32、後述の蓋板9、カム軸ホルダ7を、一体に共締めで締結するものである。
すなわち、シリンダヘッド32の頂部には、シリンダヘッド32とは別体に形成されたカム軸ホルダ7が4本の締結ボルト91で締結され、カム軸ホルダ7には左右水平方向に指向した動弁用カム軸としてのカム軸81と、吸気ロッカアーム軸82iおよび排気ロッカアーム軸82eとが回転自在に装着され、動弁機構8を構成している。
なお、本実施形態において、締結ボルト91は左、右パワーユニットケース5L、5Rから立設され、シリンダブロック31、シリンダヘッド32、後述の蓋板9、カム軸ホルダ7を、一体に共締めで締結するものである。
カム軸81とクランク軸51との間には、動弁機構8に動力伝達を行うカムチェーン83が架設されており、そのためのカムチェーン室84が、右パワーユニットケース5R、シリンダブロック31、シリンダヘッド32に連通して設けられている。
すなわち、左右水平方向に指向したカム軸81の右端に嵌着されたカムチェーン被動スプロケット85と、クランク軸51に嵌着されたカムチェーン駆動スプロケット55との間にカムチェーン83がカムチェーン室84内を通って架渡されている。
すなわち、左右水平方向に指向したカム軸81の右端に嵌着されたカムチェーン被動スプロケット85と、クランク軸51に嵌着されたカムチェーン駆動スプロケット55との間にカムチェーン83がカムチェーン室84内を通って架渡されている。
一方、シリンダヘッド32においてカムチェーン室84と反対側(左側)から燃焼室32aに向かって点火プラグ36が嵌挿されている。
大きく前傾したシリンダヘッド32の燃焼室32aからは図2には図示されない吸気ポート37i(図6参照)が上方に湾曲して延出し前記の吸気管60に連結され、燃焼室32aから図2には図示されない排気ポート37e(図6参照)が下方に湾曲して延出し前記の排気管65に連結される(図1参照)。
吸気ポート37iは吸気弁38i(図6参照)を介して、排気ポート37eは排気弁38e(図6参照)を介して、燃焼室33aと連通するが、吸気弁38iと排気弁38eは、動弁機構8によってクランク軸51の回転に対して所定のタイミングで開閉される。
大きく前傾したシリンダヘッド32の燃焼室32aからは図2には図示されない吸気ポート37i(図6参照)が上方に湾曲して延出し前記の吸気管60に連結され、燃焼室32aから図2には図示されない排気ポート37e(図6参照)が下方に湾曲して延出し前記の排気管65に連結される(図1参照)。
吸気ポート37iは吸気弁38i(図6参照)を介して、排気ポート37eは排気弁38e(図6参照)を介して、燃焼室33aと連通するが、吸気弁38iと排気弁38eは、動弁機構8によってクランク軸51の回転に対して所定のタイミングで開閉される。
動弁機構8のカム軸81は、カム軸ホルダ7の左側壁7aとカムチェーン室84に臨む右側壁7bに、左右のベアリング86A、86Bを介して回転自在に軸支され、右側のベアリング86Bより突出した右端にカムチェーン被動スプロケット85が嵌着されている。
カム軸81は、カムチェーン83によってクランク軸51の1/2の回転速度で回転駆動される。
カム軸81は、カムチェーン83によってクランク軸51の1/2の回転速度で回転駆動される。
カム軸81の前方の斜め上下位置には吸気ロッカアーム軸82iと排気ロッカアーム軸82eが、カム軸81と平行にカム軸ホルダ7に架設され、それぞれ吸気ロッカアーム87iと排気ロッカアーム87eが揺動自在に枢着される。
吸気ロッカアーム87iは回転するカム軸81の吸気カム88iに従い揺動し吸気弁38iを開閉動作させ、排気ロッカアーム87eは回転するカム軸81の排気カム88eに従い揺動し吸気弁を開閉動作させる(図5参照)。
吸気ロッカアーム87iは回転するカム軸81の吸気カム88iに従い揺動し吸気弁38iを開閉動作させ、排気ロッカアーム87eは回転するカム軸81の排気カム88eに従い揺動し吸気弁を開閉動作させる(図5参照)。
図2に示されるように、右パワーユニットケース5Rのカムチェーン室84を構成する側壁には大きな開口を有し、同開口は右方から取り付けられる隔壁58により閉塞され、隔壁58の貫通孔58aをクランク軸51が油密に貫通している。
ACジェネレータ57は、隔壁58の貫通孔58aを貫通したクランク軸51の右端部にACGボス57aを介して碗状のアウタロータ57bが固着され、その内周面に周方向に亘って配設される磁石57cの内側にステータコイル57dの巻回されたインナステータ57eが、右パワーユニットケース5Rに取付けられたACGカバー57fに固定されている。
クランク軸51の左延出部の先端側には、ベルト式無段変速機40の駆動プーリ46の左側に隣接して中央が左方に膨出して円板状をしたファン基板59aが取り付けられており、ファン基板59aには左方に突出して複数のフィン59bが形成され、冷却ファン59が構成されている。
冷却ファン59は変速機ケースカバー43に覆われるが、変速機ケースカバー43において冷却ファン59の左方には吸気口43aが設けられるとともに、冷却ファン59前方に向け吐出口43bが設けられている。
冷却ファン59は変速機ケースカバー43に覆われるが、変速機ケースカバー43において冷却ファン59の左方には吸気口43aが設けられるとともに、冷却ファン59前方に向け吐出口43bが設けられている。
吐出口43bに連設されて、シリンダブロック31およびシリンダヘッド32の周囲を覆うシュラウド39が設けられており、クランク軸51の回転によって冷却ファン59が回転すると、外気が冷却用空気として吸気口43aから吸い込まれ、変速機ケースカバー43内にベルト式無段変速機40の冷却用空気として送り込まれるほか、吐出口43bからシュラウド39内に送り込まれた冷却用空気はシリンダブロック31およびシリンダヘッド32を空冷する。しかる後、冷却用空気は図示しない通気口から排出される。
図4は、図3中IV−IV矢視によるシリンダヘッド32およびカム軸ホルダ7周囲の右側面断面図であり、シリンダブロック31、シリンダヘッド32、後述の蓋板9、カム軸ホルダ7には、パワーユニットケース5に一体に共締めで締結されるための上側のボルト通し孔90Aと下側のボルト通し孔90Bが連通して設けられていることが示される。
上側のボルト通し孔90Aと下側のボルト通し孔90Bには、パワーユニットケース5から立設された締結ボルト91が2点鎖線で示すように挿通され、ナット92で締結される。
上側のボルト通し孔90Aと下側のボルト通し孔90Bには、パワーユニットケース5から立設された締結ボルト91が2点鎖線で示すように挿通され、ナット92で締結される。
図4には、カム軸81、吸気ロッカアーム軸82i、排気ロッカアーム軸82eは中心線のみが示され、それぞれの軸受部81a、82ia、82eaの開口が示されているが、図3、図4中V−V矢視図である図5に、シリンダヘッド32とカム軸ホルダ7を、前方から、すなわち頂部側から見た図が示される。
図5において、一点鎖線で中心軸が示されるカム軸81は、水平左右方向に配向され、カム軸ホルダ7の左側壁7aとカムチェーン室84に臨む右側壁7bに、左右のベアリング86A、86B(図3参照)を介して回転自在に軸支され、右側のベアリング86Bより突出した右端にカムチェーン被動スプロケット85が嵌着されている。
図5において、一点鎖線で中心軸が示されるカム軸81は、水平左右方向に配向され、カム軸ホルダ7の左側壁7aとカムチェーン室84に臨む右側壁7bに、左右のベアリング86A、86B(図3参照)を介して回転自在に軸支され、右側のベアリング86Bより突出した右端にカムチェーン被動スプロケット85が嵌着されている。
図5において、カム軸81の前方(図示手前側)の上下位置には一点鎖線で中心軸が示される吸気ロッカアーム軸82iと排気ロッカアーム軸82eが、カム軸81と平行にカム軸ホルダ7に架設され、それぞれ吸気ロッカアーム87iと排気ロッカアーム87eが揺動自在に枢着される。
吸気ロッカアーム87iの一端側87iaは図5に図示しない回転する吸気カム88i(図3参照)に従い揺動し、揺動する他端側87ibが吸気弁38iを開閉動作させ、排気ロッカアーム87eの一端側87eaは図5に図示しない回転する排気カム88e(図3参照)に従い揺動し、揺動する他端側87ebは排気弁38eを開閉動作させる。
吸気ロッカアーム87iの一端側87iaは図5に図示しない回転する吸気カム88i(図3参照)に従い揺動し、揺動する他端側87ibが吸気弁38iを開閉動作させ、排気ロッカアーム87eの一端側87eaは図5に図示しない回転する排気カム88e(図3参照)に従い揺動し、揺動する他端側87ebは排気弁38eを開閉動作させる。
図4には、4本の締結ボルト91のうちのカムチェーン室84に近い側の2本に対応した2本の上側、下側のボルト通し孔90A、90Bの断面が示される。
また、シリンダヘッド32の頂部合わせ面32cとカム軸ホルダ7の底部合わせ面、すなわち締結合わせ面7cとの間には平板状の蓋板9が挟まれて、上述のように共締めで締結されている。
また、シリンダヘッド32の頂部合わせ面32cとカム軸ホルダ7の底部合わせ面、すなわち締結合わせ面7cとの間には平板状の蓋板9が挟まれて、上述のように共締めで締結されている。
図6は、図3、図4中VI−VI矢視による断面図であり、図6に図示のように、シリンダヘッド32の燃焼室頂部壁32bには上側、下側のボルト通し孔90A、90Bを囲むボス部32dと、それらを繋ぐように形成され、且つ、吸気ポート37i、排気ポート37e、カムチェーン室84を形成する立壁部32eが形成されている。
シリンダヘッド32の上側、下側のボルト通し孔90A、90Bのうち、カムチェーン室84に近い側の上側のボルト通し孔90Aは、締結ボルト91との間の空隙が上側筒状油路93Aをなし、連通するシリンダブロック31の上側のボルト通し孔90Aに形成される上側筒状油路93Aが、図示しないパワーユニットケース5側の油路を介して図示しないオイルパン部からオイルを吐出するオイルポンプに連通している。そして、図4に示されるように、連通する蓋板9の上側のボルト通し孔90Aとカム軸ホルダ7の上側のボルト通し孔90Aに形成される上側筒状油路93Aが吸気ロッカアーム軸82iの軸受部82iaに連通している。
また、カムチェーン室84に遠い側の、すなわち上側のボルト通し孔90Aの上側筒状油路93Aとシリンダ軸Cを挟んで反対側の下側のボルト通し孔90Bは、締結ボルト91との間の空隙が下側筒状油路93Bをなし、連通する蓋板9の下側のボルト通し孔90Bとカム軸ホルダ7の下側のボルト通し孔90Bに形成される下側筒状油路93Bが、図4に示されるように、排気ロッカアーム軸82eの軸受部82eaに連通している。
そして、燃焼室頂部壁32bの外面上には、立壁部32eによって、第1オイル溝32fが形成されており、第1オイル溝32fの一端側はカムチェーン室84に近い側の上側のボルト通し孔90Aに連通し、他端側はカムチェーン室84に遠い側の下側のボルト通し孔90Bに連通している。
図7は、図3、図4中VII−VII矢視による断面図であり、シリンダヘッド32におけるカム軸ホルダ7に対向する頂部合わせ面32cを示す。図中、クロスハッチングで示す頂部合わせ面32cに2点鎖線で示すように蓋板9が締結され、蓋板9が第1オイル溝32fを覆うと、蓋板9の燃焼室頂部壁32b側に第1オイル溝32fによる第1オイル通路95が形成される。
したがって、第1オイル通路95は、一端側が上側のボルト通し孔90Aの上側筒状油路93Aに連通し、下方に向け延設され燃焼室32a上を蛇行するようにして通って、燃焼室32aをまんべんなく、特に冷却負荷の高い排気側を効果的に冷却し、他端側が下側のボルト通し孔90Bの下側筒状油路93Bに連通している。
したがって、第1オイル通路95は、一端側が上側のボルト通し孔90Aの上側筒状油路93Aに連通し、下方に向け延設され燃焼室32a上を蛇行するようにして通って、燃焼室32aをまんべんなく、特に冷却負荷の高い排気側を効果的に冷却し、他端側が下側のボルト通し孔90Bの下側筒状油路93Bに連通している。
そのため、上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aを介して吸気ロッカアーム軸82iの軸受部82iaにオイルを供給できるほか、上側筒状油路93Aから分流され、第1オイル通路95を通過しつつ上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aと下側のボルト通し孔90B内の下側筒状油路93Bとの間を流通するオイルによって、燃焼室頂部壁32bを冷却することができ、さらに下側のボルト通し孔90B内の下側筒状油路93Bを介して排気ロッカアーム軸82eの軸受部82eaにオイルを供給できる。オイルは、所定の冷却、潤滑箇所を流通後、カムチェーン室84経由クランクケース部5a下部の図示しないオイルパン部に還流する。
すなわち、吸気ロッカアーム軸82iの軸受部82iaへのオイル給油に併せて、燃焼室頂部壁32bの冷却と排気ロッカアーム軸32eの軸受部32eaへのオイル給油とを、コンパクトな構成で行うことができるものとなっている。
すなわち、吸気ロッカアーム軸82iの軸受部82iaへのオイル給油に併せて、燃焼室頂部壁32bの冷却と排気ロッカアーム軸32eの軸受部32eaへのオイル給油とを、コンパクトな構成で行うことができるものとなっている。
以上に説明した実施形態と異なり、下側筒状油路93Bは、カムチェーン室84に近い側の下側のボルト通し孔90B内に形成されてもよく、その場合においても第1オイル溝32fと第1オイル通路95を燃焼室頂部壁32bの外面上に適切に配置することにより上側筒状油路93Aと下側筒状油路93Bとの間を流通するオイルによって、燃焼室頂部壁32bの冷却を行うことができる。
尤も、上に説明した実施形態のように、上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aと下側のボルト通し孔90B内の下側筒状油路93Bとをシリンダ軸Cを挟んで反対側に位置させれば、シリンダボア31aを挟んで相対して位置する上側筒状油路93Aと下側筒状油路93Bとを連通する第1オイル通路95が、燃焼室頂部壁32b上を渡って配置されるので、第1のオイル通路95の長さを長くでき、燃焼室頂部壁32bの冷却がより効果的に行われる。
その場合、上に説明した実施形態とは逆に、上側筒状油路93Aを、カムチェーン室84に遠い側の上側のボルト通し孔90Aに形成し、下側筒状油路93Bを、カムチェーン室84に近い側の下側のボルト通し孔90Bに形成しても同様であって、そのように構成してもよい。
尤も、上に説明した実施形態のように、上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aと下側のボルト通し孔90B内の下側筒状油路93Bとをシリンダ軸Cを挟んで反対側に位置させれば、シリンダボア31aを挟んで相対して位置する上側筒状油路93Aと下側筒状油路93Bとを連通する第1オイル通路95が、燃焼室頂部壁32b上を渡って配置されるので、第1のオイル通路95の長さを長くでき、燃焼室頂部壁32bの冷却がより効果的に行われる。
その場合、上に説明した実施形態とは逆に、上側筒状油路93Aを、カムチェーン室84に遠い側の上側のボルト通し孔90Aに形成し、下側筒状油路93Bを、カムチェーン室84に近い側の下側のボルト通し孔90Bに形成しても同様であって、そのように構成してもよい。
以上のように、上に説明した実施形態では、第1オイル通路95を形成するための蓋板9が、カム軸ホルダ7を固定する締結ボルト91でシリンダヘッド32に共締めされたので、蓋板9だけを固定するボルトとその締結のためのボスが不要となり、部品点数を削減することができ、蓋板9の面積を大きくすることができるので第1オイル通路95のレイアウト自由度が向上している。
図4を参照して、蓋板9のカム軸ホルダ7側に面して、蓋板9に対するカム軸ホルダ7の底部合わせ面7cには第2オイル溝70が形成され、第2オイル溝70はカム軸ホルダ7のカムチェーン室84に近い側の上側のボルト通し孔90Aと連通している。
シリンダヘッド32とカム軸ホルダ7に挟まれて蓋板9が共締めされると、第2オイル溝70は蓋板9に覆われて蓋板9のカム軸ホルダ7側に第2オイル通路71が形成され、第2オイル通路71は上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aと連通する。
したがって、この実施形態では別途のオイル通路、すなわち第1、第2オイル通路95、71が、蓋板9の両面、すなわち燃焼室頂部壁32b側とカム軸ホルダ7側とに容易に形成される。
シリンダヘッド32とカム軸ホルダ7に挟まれて蓋板9が共締めされると、第2オイル溝70は蓋板9に覆われて蓋板9のカム軸ホルダ7側に第2オイル通路71が形成され、第2オイル通路71は上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aと連通する。
したがって、この実施形態では別途のオイル通路、すなわち第1、第2オイル通路95、71が、蓋板9の両面、すなわち燃焼室頂部壁32b側とカム軸ホルダ7側とに容易に形成される。
図6、図7に示されるように、燃焼室頂部壁32bは、第1オイル通路95を画成する立壁部32eよりカムチェーン室84側が、カムチェーン室84に対して露出するカムチェーン室側燃焼室頂部壁32baを形成している。カムチェーン室側燃焼室頂部壁32baには放熱用リブ32gが設けられる。
一方、図3、図4中VIII−VIII矢視による断面図である図8に示されるように、蓋板9を挟んでシリンダヘッド32に締結されたカム軸ホルダ7の右側壁7bは、カムチェーン室側燃焼室頂部壁32baを前方から覆って位置している。
第2オイル通路71は、カム軸ホルダ7の右側壁7b内に形成されており、第2オイル通路71が形成される位置の蓋板9にはオイル吐出孔9aが設けられている。
また、オイル吐出孔9aはカムチェーン室84側に露出しているカムチェーン室側燃焼室頂部壁32baに向けて開口されており、したがって、上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aから第2オイル通路71に流入したオイルが、蓋板9のオイル吐出孔9aからカムチェーン室側燃焼室頂部壁32baに向けて吐出され、シリンダヘッド32が効果的に冷却され、オイルはカムチェーン室84経由クランクケース部5a下部の図示しないオイルパン部に還流する。
一方、図3、図4中VIII−VIII矢視による断面図である図8に示されるように、蓋板9を挟んでシリンダヘッド32に締結されたカム軸ホルダ7の右側壁7bは、カムチェーン室側燃焼室頂部壁32baを前方から覆って位置している。
第2オイル通路71は、カム軸ホルダ7の右側壁7b内に形成されており、第2オイル通路71が形成される位置の蓋板9にはオイル吐出孔9aが設けられている。
また、オイル吐出孔9aはカムチェーン室84側に露出しているカムチェーン室側燃焼室頂部壁32baに向けて開口されており、したがって、上側のボルト通し孔90A内の上側筒状油路93Aから第2オイル通路71に流入したオイルが、蓋板9のオイル吐出孔9aからカムチェーン室側燃焼室頂部壁32baに向けて吐出され、シリンダヘッド32が効果的に冷却され、オイルはカムチェーン室84経由クランクケース部5a下部の図示しないオイルパン部に還流する。
この実施例と異なり、下側筒状油路93Bが、カムチェーン室84に近い側の下側のボルト通し孔90Bに形成された場合は、第2オイル溝70をカム軸ホルダ7のカムチェーン室84に近い側の下側のボルト通し孔90Bと連通して設け、第2オイル通路71を下側のボルト通し孔90B内の下側筒状油路93Bと連通させて設けてもよく、その場合も、上側筒状油路93A、第1オイル通路95、下側筒状油路93B経由で第2オイル通路71に流入したオイルを、蓋板9のオイル吐出孔9aからカムチェーン室側燃焼室頂部壁32baに向けて吐出し、シリンダヘッド32を冷却することができる。
尤も、本実施形態の場合は、上側筒状油路93Aから直接第2オイル通路71に分流したオイルをオイル吐出孔9aから吐出して冷却に用いるので、構造の簡素化、オイルの効率化上より好ましい。
尤も、本実施形態の場合は、上側筒状油路93Aから直接第2オイル通路71に分流したオイルをオイル吐出孔9aから吐出して冷却に用いるので、構造の簡素化、オイルの効率化上より好ましい。
以上、本発明に係る一実施形態のシリンダヘッドのオイル通路構造につき説明したが、本発明の態様が上記実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むことは勿論である。
例えば、本発明に係るスイング式パワーユニットを搭載する車両は、実施形態のスクータ型自動二輪車に限られず、内燃機関は、実施形態の空冷単気筒の4ストロークサイクル内燃機関に限定されず、シリンダヘッドにオイル通路構造を備えることが必要な内燃機関であればよい。
また、各機器の左右の配置は、説明の便宜上、図示のものに特定して記載したが、上記実施形態に示すものと左右逆となる配置のものであってもよく、本発明に含まれる。
例えば、本発明に係るスイング式パワーユニットを搭載する車両は、実施形態のスクータ型自動二輪車に限られず、内燃機関は、実施形態の空冷単気筒の4ストロークサイクル内燃機関に限定されず、シリンダヘッドにオイル通路構造を備えることが必要な内燃機関であればよい。
また、各機器の左右の配置は、説明の便宜上、図示のものに特定して記載したが、上記実施形態に示すものと左右逆となる配置のものであってもよく、本発明に含まれる。
1…自動二輪車(スクータ型自動二輪車)、2…車体フレーム、3…パワーユニット(スイング式パワーユニット)、4…伝動ケース、5…パワーユニットケース、5a…クランクケース部、5L…左パワーユニットケース、5R…右パワーユニットケース、7…カム軸ホルダ、7a…左側壁、7b…右側壁、7c…底部合わせ面(締結合わせ面)、8…動弁機構、9…蓋板、9a…オイル吐出孔、30…内燃機関(空冷内燃機関)、31…シリンダブロック、31a…シリンダボア、32…シリンダヘッド、32a…燃焼室、32b…燃焼室頂部壁、32ba…カムチェーン室側燃焼室頂部壁、32c…頂部合わせ面、32d…ボス部、32e…立壁部、32f…第1オイル溝(オイル溝)、32g…放熱用リブ、37i…吸気ポート、37e…排気ポート、38i…吸気弁、38e…排気弁、51…クランク軸、55…カムチェーン駆動スプロケット、70…第2オイル溝、71…第2オイル通路、81…カム軸(動弁用カム軸)、81a…軸受部、82i…吸気ロッカアーム軸、82ia…軸受部、82e…排気ロッカアーム軸、82ea…軸受部、84…カムチェーン室、85…カムチェーン被動スプロケット、87i…吸気ロッカアーム、87e…排気ロッカアーム、90A…上側のボルト通し孔、90B…下側のボルト通し孔、91…締結ボルト、92…ナット、93A…上側筒状油路、93B…下側筒状油路、95…第1オイル通路(オイル通路)、C…シリンダ軸
Claims (6)
- 燃焼室(32a)と、同燃焼室(32a)に開口する吸気ポート(37i)および排気ポート(37e)とを有するシリンダヘッド(32)を備え、
前記シリンダヘッド(32)が、前記燃焼室(32a)の頂部を構成する燃焼室頂部壁(32b)を有し、同燃焼室頂部壁(32b)の外面上にオイル溝(32f)が形成され、同オイル溝(32f)が蓋板(9)により覆われることによってオイル通路(95)が形成され、
動弁機構(8)のカム軸(81)を回転自在に支承するカム軸ホルダ(7)が設けられる内燃機関(30)におけるシリンダヘッドのオイル通路構造において、
前記カム軸ホルダ(7)が前記シリンダヘッド(32)と別体に形成され、
前記蓋板(9)が、前記カム軸ホルダ(7)と前記シリンダヘッド(32)の間に挟まれて、前記カム軸ホルダ(7)を前記シリンダヘッド(32)に固定する締結ボルト(91)で共締めされたことを特徴とするシリンダヘッドのオイル通路構造。 - 前記カム軸ホルダ(7)が前記蓋板(9)に対する締結合わせ面(7c)を有し、同締結合わせ面(7c)に第2のオイル溝(70)が形成され、同第2のオイル溝(70)と前記蓋板(9)により、前記蓋板(9)のカム軸ホルダ(7)側に第2のオイル通路(71)が形成されたことを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドのオイル通路構造。
- 前記締結ボルト(91)が挿通されるボルト通し孔(90A,90B)が設けられ、最初に記載の前記オイル通路(95)は、前記ボルト通し孔(90A,90B)の上側のボルト通し孔(90A)内に形成された上側筒状油路(93A)と、前記ボルト通し孔(90A,90B)の下側のボルト通し孔(90B)内に形成された下側筒状油路(93B)とを連通させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリンダヘッドのオイル通路構造。
- 前記上側筒状油路(93A)と前記下側筒状油路(93B)とは、前記内燃機関のシリンダ軸(C)を挟んで反対側に位置することを特徴とする請求項3に記載のシリンダヘッドのオイル通路構造。
- 前記上側筒状油路(93A)は、前記シリンダヘッド(32)側でオイルポンプに連通し且つ前記カム軸ホルダ(7)側で前記動弁機構(8)の吸気ロッカアーム軸(82i)の軸受部(82ia)に連通し、
前記下側筒状油路(93B)は、前記カム軸ホルダ(7)側で前記動弁機構(8)の排気ロッカアーム軸(82e)の軸受部(82ea)に連通し、
最初に記載の前記オイル通路(95)においては、前記上側筒状油路(93A)から前記下側筒状油路(93B)へとオイルが流通することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のシリンダヘッドのオイル通路構造。 - 前記締結ボルト(91)が挿通されるボルト通し孔(90A,90B)が設けられ、前記第2のオイル通路(71)は、前記ボルト通し孔(90A,90B)の上側のボルト通し孔(90A)内に形成された上側筒状油路(93A)、および前記ボルト通し孔(90A,90B)の下側のボルト通し孔(90B)に形成された下側筒状油路(93B)の何れか一方に連通し、前記第2のオイル通路(71)が形成される位置で前記蓋板(9)にオイル吐出孔(9a)が設けられ、同オイル吐出孔(9a)は、前記内燃機関のカムチェーン室(84)側で前記燃焼室頂部壁(32ba)に向けて開口されたことを特徴とする請求項2に記載のシリンダヘッドのオイル通路構造。
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