JP6347259B2 - 燃料電池用触媒層の製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、メソポーラスカーボン担体の平均細孔径と触媒錯体の平均粒子径が一致していることにより、均一に触媒を担体表面に担持させた触媒層が開示されている。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、微細な細孔を有する担体の細孔内部にアイオノマーを十分に浸入させることができる燃料電池用触媒層の製造方法を提供することである。
硝酸を用いて前記担体の表面を親水化する工程と、
前記親水化工程後、ボールミルを用いて、前記担体、前記触媒、及び前記アイオノマーを分散させる工程と、を有し、
前記担体は、メソポーラスカーボンナノデンドライトであり、
前記担体の平均細孔径が2nm以上、10nm以下であり、
前記親水化工程において、前記担体の比表面積当たりの酸性官能基量を1.79μmol/m2以上にすることを特徴とする。
本発明の燃料電池用触媒層の製造方法において、前記燃料電池用触媒層の厚さが8〜12μmであることが好ましい。
硝酸を用いて前記担体の表面を親水化する工程と、
前記親水化工程後、ボールミルを用いて、前記担体、前記触媒、及び前記アイオノマーを分散させる工程と、を有し、
前記親水化工程において、前記担体の比表面積当たりの酸性官能基量を1.79μmol/m2以上にすることを特徴とする。
しかしながら、担体の細孔内部にアイオノマーを浸入させることが困難なため、高温且つ低湿度といった条件ではMEA性能が低下するという問題がある。
本発明者らは、硝酸を用いて担体の表面を親水化し、その後ボールミルを用いて、担体、触媒、及びアイオノマーを分散させることにより、微細な細孔を有する担体の細孔内部にアイオノマーを十分に浸入させることができることを見出した。
担体の細孔内部にアイオノマーを十分に浸入させるには、担体の平均細孔径、触媒の平均粒径、及びアイオノマーの凝集塊の大きさを調製することだけではなく、担体の表面を親水化することと、ボールミルを用いてアイオノマーを担体の細孔内部へ押し込む推進力を与えることが必要であると推察される。
親水化処理と分散処理の両方を実施することにより、担体の細孔内部までアイオノマーを浸入させることができ、触媒が確実にアイオノマーに被覆されるため、低湿度時においても触媒へのプロトン供給を確実に行うことができ、低湿度時の発電性能が良い燃料電池を作成することができる。
また、本発明により、高温且つ低湿度条件でのMEA性能が向上するため、外部加湿の必要性が無くなり、燃料電池システムの簡略化が可能になる。
本発明の製造方法で得られる燃料電池用触媒層の厚さは、特に限定されないが、上限値が50μm以下であることが好ましく、12μm以下であることがより好ましく、下限値が2μm以上であることが好ましく、8μm以上であることがより好ましい。
親水化工程は、硝酸を用いて前記担体の表面を親水化する工程である。
親水化処理は揮発性の硝酸を使用する。なお、不揮発性の酸を使用すると、酸の除去が極めて困難であり、担体の細孔内部に酸が残存した場合、触媒表面を被毒(吸着)し、発電性能が低下する恐れがある。また、酸化力が強いものや、塩化物イオンが残存する塩酸、過塩素酸等も使用しない。
硝酸の濃度は、特に限定されないが、0.1〜5mol/Lであることが好ましく、0.5〜1.0mol/Lであることが特に好ましい。
親水化処理温度は、特に限定されないが、60〜90℃が好ましく、70〜85℃であることがより好ましく、80℃であることが特に好ましい。
親水化処理時間は、特に限定されないが、1〜48時間であることが好ましく、8〜24時間であることが特に好ましい。
親水化工程においては、担体の比表面積当たりの酸性官能基量を1.79μmol/m2以上にする。具体的には、0.5mol/L硝酸の場合は、80℃で24時間以上、1.0mol/L硝酸の場合は、80℃で8時間以上親水化処理を行う。
親水化処理は、例えば、ビーカーの中に担体、硝酸、アルコール、超純水を入れ、スターラーで撹拌しながら加熱する方法などが挙げられる。
カーボン担体としては、例えば、ケッチェンブラック(商品名:ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製)、バルカン(商品名:Cabot社製)、ノーリット(商品名:Norit社製)、ブラックパール(商品名:Cabot社製)、アセチレンブラック(商品名:Chevron社製)等の炭素粒子、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノウォール、カーボンナノファイバー等の炭素繊維、カーボンアロイ等の導電性炭素材料等が挙げられる。
金属窒化物担体としては、TiN等が挙げられる。
金属炭化物担体としては、TiC等が挙げられる。
金属酸化物担体としては、SnO2にW、Sbをドープしたもの:W−SnO2、Sb−SnO2、TiO2にNb、Taをドープしたもの:NbxTiyO2(x+y≦1)、TazTiwO2(z+w≦1)等の複合酸化物、TiO2に酸素欠陥を付与したもの:Ti4O7等が挙げられる。
担体の平均粒径は、特に限定されないが、10〜100nmであることが好ましい。
担体内部の平均細孔径は、特に限定されないが、2nm以上、10nm以下であることが好ましい。なお、2nm未満の平均細孔径の場合には、触媒が担体の細孔内部に浸入することができないおそれがある。
親水化工程で用いる担体は、当該担体のみであってもよく、後述する触媒を担持した触媒担持担体であってもよい。
分散工程は、前記親水化工程後、ボールミルを用いて、前記担体、前記触媒、及び前記アイオノマーを分散させる工程である。
本発明においてボールミルは、ボールと、材料を容器にいれて回転させる従来公知の装置のことであり、ビーズミルを含む概念である。
分散工程で用いる溶媒としては、水、アルコール、及び、これらの混合溶媒等が挙げられる。
分散工程において、アイオノマーは、容器に溶媒を投入した後に、投入することが好ましい。
アイオノマーとしては、Nafion(登録商標)系フッ化スルホン酸ポリマー分散液等が挙げられる。
触媒担持担体とアイオノマーの混合比は、特に限定されないが、触媒担持担体:アイオノマー=1:0.75であることが好ましい。
触媒としては、白金及び白金合金が好ましい。
白金合金としては、Ptと、Ru、Sn、Mo、Ni、及びCo等との合金が好ましい。
触媒の形状は、特に限定されないが、粒子状であることが好ましい。
ボールの材質は、特に限定されないが、ジルコニア製、アルミナ製等を用いることができる。
ボールの直径は、特に限定されないが、0.5〜2mmであることが好ましい。
ボールミルの台盤回転数は、特に限定されないが、300〜500rpmであることが好ましい。
ボールミルの回転時間は、特に限定されないが、3時間以上であることが好ましく、6時間以上であることが特に好ましく、100時間以下であることが好ましい。
触媒インクの塗布方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。
[親水化工程]
担体として2nm以上10nm以下の細孔径を有するメソポーラスカーボンナノデンドライト(MCND 新日鉄住金化学株式会社製)を準備した。
また、触媒としてPtCo(Pt:Co=7:1)粒子を準備した。
そして、担体に触媒を担持させ、触媒担持担体を得た。
その後、触媒担持担体を、80℃、24時間、0.5mol/L(0.5N)硝酸に浸漬させ、親水化処理を行った。その後、触媒担持担体から硝酸を除去した。
(比表面積の測定)
測定装置:自動比表面積/細孔径分布測定装置 BELSORP−miniII(日本ベル株式会社製)
前処理条件:受領した試料を測定セルに入れ、100℃で2時間真空脱気した。
測定:1回測定
セルサイズ:1.8cm3(ステム外径 9mm)
吸着ガス:窒素ガス
測定項目:任意測定点の吸着/脱着等温線
解析項目:BET多点による比表面積
前処理した触媒担持担体を容積が一定の測定セルに入れて窒素ガスを導入し、導入前後の圧力変動をN2の単分子層吸着と見なして、担体質量あたりのN2単分子層吸着量(cm3/g)に換算した(下記式(1))。ここで、単分子層とは「担体表面に吸着したN2分子、アンモニア分子等の分子が重なることなく、その厚みが1分子しかない状態」をいう。
p/v(p0−p)=1/vmc+(c−1/vmc)×p/p0・・(1)
p0:測定温度における吸着体の飽和蒸気圧
p:吸着平衡における圧力
v:吸着平衡における吸着量
vm:単分子層吸着量
c:吸着分子の凝縮係数
触媒担持担体のカーボン比率をNCH法にて測定し、PtCo触媒粒子にはN2は吸着しないとみなして、下記式(2)から触媒担持担体の比表面積を算出し、当該比表面積を担体の比表面積とみなした。
S=A×vm×N/W
S:比表面積
A:吸着分子の断面積
N:アボガドロ数
W:試料量
vm:単分子層吸着量
測定装置:高性能、全自動ガス吸着量測定装置 AC−1−C/VP/TCD/MS(Quantachrome製)
測定原理:定容法による全自動ガス吸着量測定
前処理条件:受領した試料を測定セルに入れ、100℃で2時間真空脱気した。
セルサイズ:スモールセル 1.5cm3(ステム外径 9mm)
吸着ガス:アンモニア
測定圧力範囲:2〜800mmHg
測定項目:化学吸着量測定
前処理した触媒担持担体を容積が一定の測定セルに入れてアンモニアガスを導入し、導入前後の圧力変動をアンモニアの単分子層吸着と見なして、担体質量あたりのアンモニア単分子層吸着量(mol/g)に換算した。
そして、担体質量あたりのアンモニア単分子層吸着量(mol/g)を担体の比表面積(m2/g)で除することにより、担体の比表面積当たりの酸性官能基量(μmol/m2)を算出した。実施例1、並びに後述する実施例2〜3、及び比較例1〜5の担体の比表面積当たりの酸性官能基量を表2に示す。
次に、アイオノマーとしてパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂分散液(商品名:Nafion、DuPont社製)(固形分比率:10質量%、IPA:45質量%、水:45質量%)と、遊星型ボールミルの容器とジルコニアビーズ(直径1mm)を用意した。
そして、ジルコニアビーズ、触媒担持担体、及びアイオノマーを遊星型ボールミルの容器に投入し、容器を完全に密閉した。この容器を遊星型ボールミル機(フリッチュ製P7)に取り付け、台盤回転数300rpmで6時間処理し、触媒をアイオノマーで被覆した燃料電池用触媒を得た。
得られた燃料電池用触媒について、3D−TEMにより、担体内部のアイオノマー体積及び担体全体のアイオノマー体積を測定し、担体内部のアイオノマー割合を算出した。
具体的には、担体内部のアイオノマー体積は、アイオノマーをRuO2で染色し、RuO2の位置をアイオノマーの位置と仮定して、アングルを変えながら連続的にTEM観察し、観察した断面像をつなげて立体像にし、当該立体像を基にカーボン内部のアイオノマーの体積を算出した。
フッ素溶媒(フロリナート(FC−3283 3M社製))を用いて、得られた燃料電池用触媒について、電気化学表面積(ECSA)を測定した。
また、水を用いて、得られた燃料電池用触媒について、電気化学表面積(ECSA)を測定した。
そして、それぞれのECSAの比から、燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率を算出した。実施例1、並びに後述する実施例2〜3、及び比較例1〜5の燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率を表2に示す。
得られた燃料電池用触媒を採取し、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂と、エタノール、水を攪拌混合し、触媒インクを調製した。
パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜の両面に上記触媒インクをスプレー塗布した。該インクを乾燥させ、触媒層を形成し、膜触媒層接合体を得た。触媒層の厚さは10μmとした。
[燃料電池の作製]
得られた膜触媒層接合体を、ガス拡散層用カーボンペーパーで挟持し、熱圧着して、膜電極接合体を得た。さらに、膜電極接合体を、2枚のセパレータ(カーボン製)で挟持し、燃料電池を作製した。
[親水化工程]において、触媒担持担体を、80℃、16時間、1mol/L硝酸に浸漬させ、親水化処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
[触媒層の製造]において、触媒層の厚さを50μmにしたこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
[親水化工程]において、触媒担持担体を、800℃、100%H2に接触させ、親水化処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
[親水化工程]において、触媒担持担体を、350℃、乾燥空気に接触させ、親水化処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
[親水化工程]において、触媒担持担体を、室温、24時間、0.5mol/L硝酸に浸漬させ、親水化処理を行ったこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
[分散工程]において、ボールミルのかわりに、ホモジナイザーを用いた分散を行ったこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
[親水化工程]において、触媒担持担体を、室温、24時間、0.5mol/L硝酸に浸漬させ、親水化処理を行い、[触媒層の製造]において、触媒層の厚さを50μmにしたこと以外は、実施例1と同様に触媒層を製造し、燃料電池を作製した。
実施例1、比較例3、4における分散工程後の燃料電池用触媒のTEM写真を図1(実施例1)、図2(比較例3)、図3(比較例4)に示す。
また、実施例1、比較例3〜4における分散工程後の燃料電池用触媒に含まれる担体内部のPtCo粒子の割合と、担体内部のアイオノマー割合を表1に示す。
なお、担体内部のPtCo粒子の割合は透過型電子顕微鏡(TEM)にて100×100×200nmの視野内の全PtCo粒子数を求め、次いで同一視野内で観察角度を連続的に変更し、粒子位置が変わらないPtCo粒子を担体内部に存在するものと見なしてその割合を算出した。
表1に示すように、担体内部のPtCo粒子の割合は、実施例1が79体積%、比較例3が90体積%、比較例4が87体積%であった。
また、表1に示すように、担体内部のアイオノマー割合は、実施例1が86体積%、比較例3が0体積%、比較例4が14体積%であった。
図1〜3に示すように、実施例1では、大半のアイオノマーが担体内部に存在していることがわかり、比較例3〜4では、担体内部以外の場所にも多くのアイオノマーが存在していることがわかる。
したがって、図1〜3、及び表1に示すように、実施例1は比較例3〜4と比較して担体内部のアイオノマー割合が顕著に高いことがわかる。
表2に示すように、実施例1〜3、及び比較例1〜5の燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率は、実施例1が95%、実施例2が98%、実施例3が95%、比較例1が46%、比較例2が53%、比較例3が69%、比較例4が76%、比較例5が69%であった。
表2に示すように、実施例1〜3の燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率は95%以上であり、比較例1〜5の燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率が46〜76%程度であることから、実施例1〜3は比較例1〜5と比較して燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率が顕著に高いことがわかる。
また、表2に示すように、ボールミルで分散処理を行った実施例1と、ホモジナイザーで分散処理を行った比較例4を比較すると、実施例1は、比較例4よりもアイオノマー被覆率が1.25倍高いことがわかる。したがって、親水化工程において、担体の比表面積当たりの酸性官能基量を1.79μmol/m2以上にして、分散工程において、ホモジナイザーではなくボールミルを用いて分散処理を行うことにより、燃料電池用触媒のアイオノマー被覆率を向上させることができることがわかる。
FM:ホモジナイザー
実施例1〜3、比較例1〜5で得られた燃料電池を、下記条件にて発電させた。
・アノードガス:相対湿度(RH)100%(バブラ露点80℃)の水素ガス
・カソードガス:相対湿度(RH)100%(バブラ露点80℃)の純酸素
・セル温度(冷却水温度):80℃
発電により電流密度−電圧曲線を得た。電流密度0.2A/cm2の時の電圧を表2に示す。
表2に示すように、高温高湿度条件下(80℃ 100%RH)発電性能評価における電流密度0.2A/cm2の時の電圧は、実施例1が0.8780V、実施例2が0.8705V、実施例3が0.8617V、比較例1が0.8424V、比較例2が0.8354V、比較例3が0.8770V、比較例4が0.8750V、比較例5が0.8459Vであることがわかった。
実施例1〜3、比較例1〜5で得られた燃料電池を、下記条件にて発電させた。
・アノードガス:相対湿度(RH)40%(バブラ露点80℃)の水素ガス
・カソードガス:相対湿度(RH)40%(バブラ露点80℃)の純酸素
・セル温度(冷却水温度):80℃
発電により電流密度−電圧曲線を得た。電流密度0.2A/cm2の時の電圧を表2に示す。
表2に示すように、高温低湿度条件下(80℃ 40%RH)発電性能評価における電流密度0.2A/cm2の時の電圧は、実施例1が0.8719V、実施例2が0.8552V、実施例3が0.8086V、比較例1が0.7874V、比較例2が0.7876V、比較例3が0.8510V、比較例4が0.8480V、比較例5が0.7850Vであることがわかった。
実施例1〜3、比較例1〜5で得られた燃料電池の80℃、0.2A/cm2における、電圧値@40%RH/電圧値@100%RHを算出し、0.2A/cm2における高温高湿度時の電圧に対する高温低湿度時の電圧の差(IV性能の湿度非依存性(%))を評価した。なお、湿度非依存性は、100%である場合に湿度にほとんど影響されないIV性能を有することを示す。結果を表2に示す。
また、実施例1〜2、比較例1〜4で得られた燃料電池の担体の比表面積当たりの酸性官能基量に対する、IV性能の湿度非依存性を図4に示す。
図4に示すように、IV性能の湿度非依存性は、実施例1〜2の方が、比較例1〜4よりも高く、実施例1〜2では、高温低湿度条件下においても、高温高湿度条件下と略同等の性能を示すことがわかる。
また、表2及び図4から、触媒層厚さが10μmである場合、担体の比表面積当たりの酸性官能基量が1.79μmol/m2以上であれば、IV性能の湿度非依存性は、98%以上と、高くなることがわかる。
上記結果から、本発明であれば、無加湿や20%RHの条件下においても、同等の結果が得られると推測される。
実施例1、及び比較例3〜4で得られた燃料電池を、無加湿、一定電流密度(1.1A/cm2)の条件で50℃から110℃まで温度を上げていった際の電圧値の測定結果(電圧−燃料電池温度)を図5に示す。
実施例1と比較例3〜4を比較すると、実施例1は、比較例3〜4よりも温度特性が+5.5℃@0.51V/1.1A/cm2向上することを確認した。
したがって、本発明によれば、高温性能が向上するため、電極面積を小さくすることができ、その結果燃料電池を小さくすることができる。
表2に示すように、50μmの触媒層を用いた実施例3と、10μmの触媒層を用いた実施例1〜2を比較すると、実施例1〜2の方が、湿度非依存性が高いことがわかる。
したがって、触媒層を薄くすることによって、湿度非依存性を向上させることができることがわかる。
Claims (3)
- 微細な細孔を有する担体に触媒を担持し、当該触媒をアイオノマーで被覆させる燃料電池用触媒層の製造方法であって、
硝酸を用いて前記担体の表面を親水化する工程と、
前記親水化工程後、ボールミルを用いて、前記担体、前記触媒、及び前記アイオノマーを分散させる工程と、を有し、
前記担体は、メソポーラスカーボンナノデンドライトであり、
前記担体の平均細孔径が2nm以上、10nm以下であり、
前記親水化工程において、前記担体の比表面積当たりの酸性官能基量を1.79μmol/m2以上にすることを特徴とする燃料電池用触媒層の製造方法。 - 前記親水化工程において、前記担体の比表面積当たりの酸性官能基量を1.79μmol/m 2 以上、2.2μmol/m 2 以下にする、請求項1に記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
- 前記燃料電池用触媒層の厚さが8〜12μmである、請求項1又は2に記載の燃料電池用触媒層の製造方法。
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