JP2004311060A - 燃料電池用電極、その製造方法、及びこれを備えた固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】触媒担持カーボンと電解質ポリマーからなる燃料電池用電極であって、細孔を有するカーボンの表面及び該カーボン中のナノレベルの細孔に、高分子電解質と触媒が存在することを特徴とする燃料電池用電極、及び該燃料電池用電極の製造方法であって、細孔を有するカーボンに触媒を担持する工程、該触媒担持カーボンと、イオン交換性ポリマーの前駆体またはモノマーを混合して、該触媒担持カーボン中のナノレベルの細孔に、該前駆体またはモノマーを含浸させる工程、該前駆体またはモノマーを高分子化させて触媒ペーストとする工程、該触媒ペーストを所定形状に成形する工程、とを含むことを特徴とする
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用電極、その製造方法、及びこれを備えた固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
高分子電解質膜を有する固体高分子型燃料電池は、小型軽量化が容易であることから、電気自動車等の移動車両や、小型コジェネレーションシステムの電源等としての実用化が期待されている。
【0003】
固体高分子型燃料電池のアノード及びカソードの各触媒層内における電極反応は、各反応ガスと、触媒と、含フッ素イオン交換樹脂(電解質)とが同時に存在する三相界面(以下、反応サイトという)において進行する。そのため、固体高分子型燃料電池においては、従来より、比表面積の大きなカーボンブラック担体に白金等の金属触媒を担持した金属担持カーボン等の触媒を高分子電解質膜と同種或いは異種の含フッ素イオン交換樹脂で被覆して触媒層の構成材料として使用される。
【0004】
このように、アノードで起こるプロトンおよび電子の生成は、触媒、カーボン粒子および電解質という三相の共存下で行われる。即ち、プロトンが伝導する電解質と電子が伝導するカーボン粒子が共存し、さらに触媒が共存することで水素ガスが還元される。したがって、カーボン粒子に担持させる触媒が多い方が発電効率が高い。これは、カソードについても同様である。しかしながら、燃料電池に使用される触媒は白金等の貴金属であるため、カーボン粒子に担持させる触媒の量を増やすと燃料電池の製造コストが増大するという問題がある。
【0005】
これに対して、下記特許文献1においては、カーボン粒子に担持させる触媒の量を増やすことなく発電効率を向上させることを目的として、表面に触媒粒子を担持させた触媒担持粒子とイオン伝導性ポリマーとを混合した電極ペーストを、触媒金属イオンを含む溶液で処理して触媒金属イオンをイオン伝導性ポリマーにイオン置換し、次に触媒金属イオンを還元する燃料電池の電極の製造方法が開示されている。
【特許文献1】
特開2002−373662号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1のような処理を行ったとしても、発電効率の向上には限界があった。これは、触媒担持カーボンにはポリマーのような高分子が入り込めないナノオーダーの細孔があり、この細孔に吸着された白金等の触媒は、上記のような三相界面、即ち反応サイトとなり得ないことによる。このように、電解質ポリマーがカーボンの細孔に入り込めないことが問題であった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、カーボン中に、反応ガス、触媒、電解質が会合する三相界面を十分に確保し、触媒効率を向上させることを目的とする。これにより、電極反応を効率的に進行させ、燃料電池の発電効率を向上させることを目的とする。更に、優れた特性を有する電極及びこれを備えた高い電池出力を得ることのできる固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、特定の手法を用いて、カーボン中のナノオーダーの細孔に高分子電解質を生成させることにより、上記課題が解決することを見出し本発明に至った。
【0009】
即ち、第1に、本発明は、触媒担持カーボンと電解質ポリマーからなる燃料電池用電極の発明であり、細孔を有するカーボンの表面及び該細孔を有するカーボン中のナノレベルの細孔に、高分子電解質と触媒が存在することを特徴とする。
【0010】
このように、本発明の燃料電池用電極は、触媒の利用率を向上させるものであって、イオン交換樹脂とカーボン粒子と触媒とを含む燃料電池用電極において、カーボンのナノ細孔深くまで沈んだ触媒にも三相界面を形成し、存在する触媒を無駄なく反応に利用するものである。
【0011】
第2に、本発明は、上記燃料電池用電極の製造方法の発明であり、細孔を有するカーボンに触媒を担持する工程、該触媒担持カーボンと、イオン交換性ポリマーの前駆体またはモノマーを混合して、該触媒担持カーボン中のナノレベルの細孔に、該前駆体またはモノマーを含浸させる工程、該前駆体またはモノマーを高分子化させて触媒ペーストとする工程、該触媒ペーストを所定形状に成形する工程、とを含むことを特徴とする。このように、モノマー状態で触媒担持体とイオン交換樹脂とを混合し、その後、重合してポリマー化するので、担持体の細孔の隙間までイオン交換パスが形成され、触媒の利用率が向上し、材料量が同じでも発電効率が増加する。
【0012】
本発明においては、前記触媒ペーストとする工程の前に、前記触媒を担持した細孔を有するカーボンの表面を表面処理して反応性官能基を形成することによって、水分及び/又は溶媒との反応を抑制する工程を含むことが好ましい。担持体の表面を処理しておくことで、モノマーが失活せず、重合反応が維持され、良好に触媒を製造することができる。
【0013】
また、前記細孔を有するカーボンの表面に形成された反応性官能基を表面処理する工程を含むことが好ましい。担持体表面の官能基を表面処理しておくことで、重合反応が均一に進行するので,均一なイオン交換パスが形成できる。
更に、前記細孔を有するカーボンの表面に形成された反応性官能基を表面処理する工程を複数回行うことも好ましい。
【0014】
第3に、本発明は、固体高分子型燃料電池の発明であり、アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された高分子電解質膜とを有する固体高分子型燃料電池であって、前記アノード及び/又はカソードとして請求項1に記載の燃料電池用電極を備えることを特徴とする。
【0015】
このように、先に述べた触媒効率の高い優れた電極特性を有する本発明の電極を備えることにより、高い電池出力を有する固体高分子型燃料電池を構成することが可能となる。また、先に述べたように、本発明の電極は触媒効率が高く耐久性に優れているので、これを備える本発明の固体高分子型燃料電池は高い電池出力を長期にわたり安定して得ることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の燃料電池用電極は、細孔を有するカーボンの表面及び該細孔を有するカーボン中のナノレベルの細孔に、高分子電解質と触媒が存在する。図1に、本発明の燃料電池用電極の模式図を示す。
【0017】
図1(a)は、従来のナフィオン等のフッ素系電解質を用いた電極の模式図を示す。この電極の作成は、触媒カーボンとナフィオン溶液を適当な溶媒を用いてよく分散し、それを薄膜に形成して乾燥させ、電解質膜にホットプレスを行ってMEAを形成するものであった。
【0018】
上記の従来法では、ナフィオンがポリマーの状態で触媒カーボンに分散されているが、一方で触媒カーボンは1000m2/gといった極めて比表面積の大きなカーボンに、粒径2〜3nmといった数分子レベルの極めて小さなサイズの触媒粒子がカーボンナノ細孔に担持されている。よって電解質ポリマーのような分子量数千〜数万のものが入り込める細孔はわずかで、カーホンの細孔に沈んでいる触媒の大半は、電解質とコンタクトを取れず、反応に寄与できていなかった。
触媒カーボンに担持されている触媒の利用率は10%程度ともいわれ、高価な白金等が触媒に用いられている系では、この利用率の向上が長年の課題であった。
【0019】
図1(b)は、本発明のナフィオン等のフッ素系電解質を用いた電極の模式図を示す。この電極の作成は、具体的には、カーボンの最表面に反応性官能基を形成し、次に燃料電池電解質ポリマーの元となるモノマーを混合し、重合することによってナノ細孔中固定された電解質を形成する。
【0020】
これにより、電解質となりうるモノマーをカーボン表面に固定化し、また分子量が数十〜数百のモノマーであるからナノ細孔深くへも入っていくことができ、その細孔中で重合させれば、多くの沈んでいたコンタクトの取れていなかった触媒を利用することができるようになり、少ない触媒で高い性能を出すことが可能となる。
【0021】
本発明の上記燃料電池用電極の製造方法は、細孔を有するカーボンに触媒を担持する工程、該触媒担持カーボンと、イオン交換性ポリマーの前駆体またはモノマーを混合して、該触媒担持カーボン中のナノレベルの細孔に、該前駆体またはモノマーを含浸させる工程、該前駆体またはモノマーを高分子化させて触媒ペーストとする工程、該触媒ペーストを所定形状に成形する工程、とを含む。
【0022】
本発明の燃料電池用電極の製造方法により、図1(b)に示されるように、ナノレベルの細孔内でモノマーを重合させてポリマーとし、カーボンの表面のみならず、ナノレベルの細孔内にまで触媒粒子とともに固定することが出来る。
【0023】
[実施の形態1]
本発明の燃料電池用電極の製造方法の実施形態の1つとして、前記細孔を有するカーボンの表面(以下、「カーボンブラック表面」という場合には、単なる外側の表面だけでなく、内部のナノレベルの細孔の表面を含む)に形成された反応性官能基を表面処理する工程を含むことが好ましい。この製造方法の実施形態の基本概念は、以下の通りである。
▲1▼触媒担持済のカーボンブラック表面に反応性官能基を形成する。
▲2▼カーボンブラック表面の反応性官能基に、反応性官能基と結合を形成することが出来る部分とビニル基やアルコキシ基等といったポリマーの前駆体となりうる部分を併せ持ったモノマーを反応させて、モノマーをカーボン表面に固定化する。
▲3▼触媒量に対し、必要と思われる電解質量を得るために、イオン伝導性ポリマーの前駆体モノマーを適量混合する。その後、既知の手法によりモノマーを重合し、ポリマーとすることで、カーボンブラック表面に固定されたモノマー部と、追加で加えたイオン伝導性モノマーが共重合する。
【0024】
上記基本概念は、カーボンブラックにイオン伝導性ポリマーを均一複合化する手段であるが、モノマーを重合する工程の前段階までで使用するモノマーや反応性官能基を付与する試薬などは、全て分子量の小さなサイズのものを使用している。ナノ細孔深くまで入り込めた小さなサイズのモノマーが、細孔中で重合してイオン伝導性ポリマーとなり、結果として、今まで利用するのが難しかったナノ細孔の奥底に沈んだ触媒もイオンの導通がとれるようになり、触媒利用率が劇的に向上し、少ない触媒量で高い出力を得ることが出来るようになる。
【0025】
カーボンブラックは、小さな単位で六角平面の積層構造が一次粒子としてあり、それらが凝集したものである。六角平面の端面は、結合先が無いためラジカルであったり水酸基等色々な状態にあり、ことさら反応性が高いわけではないが、修飾することは可能である。
【0026】
まず、カーボン表面を修飾するために、反応性官能基を2つ以上持っている分子を使用する。これらを混合すると、反応性官能基の片側がカーボン端面と反応し結合する。もう片側は、反応せずに活性を保ったまま残る。十分に分子量が小さければ立体的な要因で両方の官能基がカーボン表面と反応することはないが、特に長くて(分子量が大きくて)構造に自由度のある分子を用いてしまうと両方反応してしまう恐れがあるうえ、上記本形態の基本概念にも反し好ましくない。
【0027】
具体的に上記の「反応性官能基を2つ以上持っている分子」を挙げると、分子構造中にイソシアナート基(−NCO)を2つ以上持つもの、同じくアミノ基、エポキシ基、クロロアルキル基、シラノール基、アルコキシ基等が2っ以上(異種混合可)あれば、どういった分子でもカーボン表面に反応性官能基を形成することができ、その目的を果たすことができる。
【0028】
次に、「反応性官能基と結合を形成しうる部位と、ポリマーの前駆体となりえる部位を併せ持った分子」について、具体的に述べる。
まず反応性官能基と結合を形成しうる部位については、カーボン表面と反応する官能基であるため、カーボン表面にあるような官能基であればよい。但し「反応性官能基を2つ以上持っている分子」との組合せの問題がある。イソシアナート基やアミノ基であれば、水酸基とウレタン結合を形成するし、エポキシ基は多価カルボン酸やフェノール類と結合するなど、それぞれ多種多様な組合せがある。
【0029】
ポリマーの前駆体となりえる部位については、ビニル基が代表的で、重合開始剤などのトリガーによってポリマーを形成しうるが、他にもエポキシ基の開環重合や、アルコキシ基のゾルゲル重合など、ポリマー前駆体(モノマー)となりうる官能基は多く存在する。
【0030】
反応性官能基と結合を形成しうる部位と、ポリマーの前駆体となりえる部位を併せ持った分子の例としては、4−ビニルアニリンがあげられる。アミノ基を持っているため、カーボン表面にイソシアナート基があれば結合を形成でき、ビニル基もあるので適切な開始剤によって重合が可能である。もう一例として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランがあり、これはエポキシ基を持つのでカーボン表面のカルボン酸と結合し、一方アルコキシシラン部位ではゾルゲル重合できる。
【0031】
このように限りなく組合せが存在するが、要点はカーボン表面に反応性官能基を形成させ、これに相応しい官能基を持ったモノマーを組合わせる事である。
工程としては、カーボン表面に反応性官能基形成し、次いで反応性官能基をもつモノマーをカーボンに固定し、次いでモノマーを重合することになるが、反応性官能基をもつモノマーをただ重合してポリマー化してもこれといった機能を持っていないうえ、カーボンに固定されているモノマーだけでは絶対量が少なすぎ高分子量のポリマーには至らない可能性がある。
【0032】
そこで、欲しい機能(FCの場合多くはプロトン伝導性)を持ったモノマーを必要量追加し、重合を行う。ここで注意すべきは反応性官能基をもつモノマーとの相性であり、反応性官能基をもつモノマーがビニル基のようなラジカル重合系であればそれに相応しい機能性モノマーを持ってこなければならない。例えば反応性官能基をもつモノマーがビニル基であればビニルモノマーを持ってくれば間違いないが、ジイソシアナートとジオールの繰り返しで重合していくような場合など、異種の場合も十分ありうる。
【0033】
よって、欲しい機能を持ったモノマーを欲しい量だけ追加して、カーボン表面に固定されているモノマーといっしょに共重合を行う。これにより、欲しい機能を持ったポリマーが、カーボンに固定されるうえ、小さなサイズの状態でカーボン細孔奥深くまで浸入していたモノマーが、内部から重合されるためにナノレベルで隙間なくポリマーを充填できる。
【0034】
一方、従来技術のように、単純に、カーボンと、数万レべルの大きな分子量のポリマーを混ぜた場合、そのポリマーの大きさからカーボンの細孔まで均一・繊密に充填できないことは容易に想像がつく。
【0035】
本発明はFC用電解質材料に好適である。FCでは白金の使用量を少なくし、出力を向上させたい要求がある。ところが、電極の作製では触媒カーボンとナフィオンをまさに上記従来技術で述べたような手法で混合しているのみであったため、細孔奥深くへ沈んでいた触媒とイオン導通が取れず、極めて触媒の利用率が低い(10%程度ともいわれる)状態であった。
【0036】
よって、本手法をFC電極材料に適用すれば、電解質と接していないために、プロトン導通が取れず、反応に関与できなかった触媒も利用できるようになり、触媒量当たりの出力の大幅な向上が期待出来る。
【0037】
[実施の形態2]
本発明の燃料電池用電極の製造方法の他の形態として、前記細孔を有するカーボンの表面に形成された反応性官能基を表面処理する工程を含むことが好ましい。
上記本発明の実施の形態で述べた通り、カーボン表面に反応性官能基を形成することが本発明の第一の要点である。しかし、反応性の官能能基であるがゆえに、調製している段階で官能基の能力が失活する恐れがあり、特に実験室の空気中の水分や溶媒との反応が主たる原因となっていることが多い。解決策として、ドライ窒素雰囲気下で溶液を調製する手があるが、部品として量産を考えた場合、その設備・管理に費用と手間がかかることはいうまでもない。そこで、本発明の燃料電池用電極の製造方法の他の実施形態として、予めカーホン表面に表面処理を施すことによって、調製段階における官能基の失活を防止し、局出力と再現性を両立することが好ましい。
【0038】
具体的には、予め触媒カーボンを塩化チオニルに浸漬処理することにより、カーボン表面を塩化カルボニル化しておく。あとは実施の形態1と同様に、ジイソシアナート、4−ビニルアニリンを入れ、プロトン伝導性モノマーである2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を順次反応させて重合する。
【0039】
表面処理にてカーボンの官能基を塩化カルボニル化した効果は、ジイソシアナートがカーボン表面のカルボニル基と結合すことを防ぐとともに、塩化カルボニル自体も耐加水分解性がある。さらに塩化カルボニルは、酸塩基反応でアニリン等のアミノ基と結合を形成する能力を持ち、4−ビニルアニリンのカーボン表面結合サイトを増す役割も果たすと考えられる。
【0040】
[実施の形態3]
上記実施の形態2の手法では、表面処理により反応性官能基の耐加水分解性の向上をはかるとともに、塩化カルボニルによってカーボン表面の反応サイトを増やしポリマー固定の繊密化を図った。しかし、塩化カルボニルとアミンの酸塩基反応は、発熱複生成物の酸が反応局部で発生して、周りの表面官能基(水酸基等)にダメージを与え、反応サイトが減少あるいは局在する恐れがある。また、イソシアネートとカーボン表面の結合は反応速度が速く、例えば開始剤のようなトリガーで反応を制御できないため、溶液調製中に反応が進行していき不均一化の原因のひとつになっていると考える。
そこで、実施の形態3では、さらなる表面処理を行って反応局部での酸・熱の発生を未然に防止し、モノマー中のアミンとカーボン表面の反応性官能基の反応制御を行う手法を提供する。
【0041】
具体的には、
▲1▼予め触媒カーボンを塩化チオニルに浸漬処理することにより、カーボン表面を塩化カルボニル化しておく。
▲2▼塩化カルボニル化された触媒カーボンをアジ化ナトリウム溶液に浸漬することにより、カーボン表面の官能基をアジ化する。
▲3▼実施の形態2と同様に、ジイソシアナート、4−ビニルアニリンを入れるが、この時点ではまだ反応は進行していない。
▲4▼溶液を70℃まで加熱し、
−N3(アジ化部) ――→ −N + N2↑
とし、反応を開始させる。
▲5▼プロトン伝導性モノマーである2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を入れ、重合開始剤にて重合する。ここで、アジ化(−N3)されたカーボン表面官能基はその反応性がマスクされるが、加熱によりN2ガスが飛び、−Nとなって初めて反応性を示すようになる。加熱により全体で均一に反応が進むとともに、酸の発生はなく発熱も小さい。カーボン面の官能基への悪影響は最小限で、モノマーの固定サイトがより多く均一になる効果が期待できる。
【0042】
以下、本発明の電極及びこれを備えた固体高分子型燃料電池の好適な実施形態について更に説明する。
本発明の固体高分子型燃料電池の電極は、触媒層を備えるが、触媒層と、該触媒層に隣接して配置されるガス拡散層とからなることが好ましい。ガス拡散層の構成材料としては、例えば、電子伝導性を有する多孔質体(例えば、カーボンクロスやカーボンペーパー)が使用される。
【0043】
細孔を有するカーボンとしては、例えばカーボンブラック粒子を用いることができ、触媒粒子としては白金、パラジウム等の白金族金属を用いることができる。また、イオン伝導性ポリマーとしてはフッ素樹脂系イオン交換樹脂を用いることができる。
【0044】
イオン伝導性ポリマーに対する触媒物質の量は、触媒物質の総量の1〜80重量%とすることが望ましい。この触媒物質の量が1%未満では、活性化過電圧が高くなって利用に供し得る電圧が低下し、触媒担持粒子のみによって触媒物質を賄う場合に対する利点が得難くなる。また、イオン伝導性ポリマーに対する触媒物質の量が80重量%を超えると、ほとんどの触媒物質をイオン伝導性ポリマー中に分散させることとなり、耐久性を考慮すると発電に必要な触媒物質量の担持が困難となる。イオン伝導性ポリマーに担持される触媒物質の量は、全体の触媒物質の量の3〜50重量%であるとより望ましく、3〜20重量%であればさらに好適である。
【0045】
本発明のように、電子伝導性粒子に担持させた触媒物質を増加させることにより、イオン伝導性ポリマーと電子伝導性粒子との接触面およびその近傍に前記触媒物質を偏在させることができ、触媒の利用率を大きくすることができる。さらに、イオン伝導性ポリマー中に触媒物質を均一に分散させることにより、有効な電子伝導ネットワークを構築することができる。
【0046】
本発明は、カーボンの比表面積が200m2/gを超える場合にその効果が特に発揮される。すなわち、このような比表面積の大きな電子伝導性粒子では表面にナノサイズの微細孔が数多く存在し、ガス拡散性が良好である一方で、ナノサイズの微細孔に存在する触媒粒子はイオン伝導性ポリマーと接触しないために反応に寄与しない。この点、本発明ではイオン伝導性ポリマーに分散した触媒粒子はナノサイズの微細孔にてイオン伝導性ポリマーと接触して有効に活用される。つまり、本発明では、反応効率を維持しつつガス拡散性を向上させることができる。
【0047】
また、本発明の触媒層に含有される高分子電解質としては、含フッ素イオン交換樹脂が好ましく,特に、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体であることが好ましい。スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体は、カソード内において長期間化学的に安定でかつ速やかなプロトン伝導を可能にする。
【0048】
また、本発明の触媒層に含有される高分子電解質のARは、0.3〜1.5meq./gであることが好ましい。高分子電解質のARが0.3meq./g未満となると、反応サイトが著しく減少するため十分な電池出力を得ることが困難になる傾向がある。一方、高分子電解質のARが1.5meq./gを超えると、高分子電解質のイオン交換基の密度が増大し、触媒層におけるガス拡散性或いは排水性が低下してフラッディングが発生し易くなる。触媒層に含有されている高分子電解質のARは、上記と同様の観点から、0.5〜1.5meq./gであることがより好ましい。
また、本発明のカソードの触媒層の層厚は、通常のガス拡散電極と同等であればよく、1〜200μmであることが好ましく、3〜50μmであることがより好ましい。
【0049】
また、本発明の固体高分子型燃料電池に使用する高分子電解質膜は、湿潤状態下で良好なイオン伝導性を示すイオン交換膜であれば特に限定されない。高分子電解質膜を構成する固体高分子材料としては、例えば、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体、ポリサルホン樹脂、ホスホン酸基又はカルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体等を用いることができる。中でも、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体が好ましい。そして、この高分子電解質膜は、触媒層に含まれる含フッ素イオン交換樹脂と同じ樹脂からなっていてもよく、異なる樹脂からなっていてもよい。
【0050】
本発明の電極の触媒層は、触媒担持カーボンと、高分子電解質とが、溶媒又は分散媒に溶解又は分散した塗工液を用いて作製することができる。ここで用いる溶媒又は分散媒としては、例えばアルコール、含フッ素アルコール、含フッ素エーテル等が使用できる。そして、塗工液をイオン交換膜又はガス拡散層となるカーボンクロス等に塗工することにより触媒層が形成される。また、別途用意した基材に上記塗工液を塗工して塗工層を形成し、これをイオン交換膜上に転写することによってもイオン交換膜上に触媒層が形成できる。
【0051】
ここで、触媒層をガス拡散層上に形成した場合には、触媒層とイオン交換膜とを接着法やホットプレス法等により接合することが好ましい。また、イオン交換膜上に触媒層を形成した場合には、触媒層のみでカソードを構成してもよいが、更に触媒層に隣接してガス拡散層を配置し、カソードとしてもよい。
【0052】
カソードの外側には、通常ガスの流路が形成されたセパレータが配置され、当該流路にアノードには水素を含むガス、カソードには酸素を含むガスが供給されて固体高分子型燃料電池が構成される。
【0053】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明のカソード及び固体高分子型燃料電池について詳しく説明する。
(実施例1:実施の形態1の実施例)
触媒カーボンとして、VULCAN XC72(担体カーボン)にPtを40wt%担持させた。
アルコール溶媒にて、触媒カーボンとジイソシアナートブタン(DIB)を混ぜ、10分間混練した。その後、DIBと等モルの4−ビニルアニリンを加え、さらに10分間混練した。その後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を加え、過硫酸アンモニウムを開始剤として重合を行った。未反応物を濾過して乾燥し、これをアルコールに再分散させて電極ペーストとした。
これをキャスト・乾燥させて電解質膜に転写し、MEAとした。
【0054】
ここで、上述の「反応性官能基を2つ以上持っている分子」にあたるのがDIBであり、「反応性官能基と結合を形成しうる部位と、ポリマーの前駆体となりえる部位を併せ持った分子」が4−ビニルアニリンであり、プロトン伝導性ポリマー前駆体のモノマーとして2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を使用している。
【0055】
反応抵抗評価は、コールコールプロットの半弧の直径から求めたもので、交流インピーダンス法(100kH2〜0.1mHz)を用い、電極面積:13cm2、バイアス電流:13Aとした。(以下、同じ)
結果は表1の通りである。
【0056】
【表1】
【0057】
(実施例2:実施の形態2の実施例)
40vol%塩化チオール−ベンゼン溶液中で触媒カーボンを24時間撹拌した後、残留物を濾過し、乾燥した。塩化チオールによる表面処理を施した触媒カーボンを、溶媒としてDMSOに分散させ、4−ビニルアニリンを混ぜ、2時間混練した。その後、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を混合し、過硫酸アンモニウムを開始剤として重合を行った。未反応物を濾過して乾燥し、これをアルコールに再分散させて電極ヘペーストとした。これをキャスト・乾燥させて電解質膜に転写し、MEAとした。このゾル状のペーストを電解質膜上に展開してゲル化し、MEAを形成した。
反応抵抗評価の結果は表2の通りである。
【0058】
【表2】
【0059】
次に、カーボン表面反応性官能基の活性評価を行った。手法は、試験をドライデシケータ中(30%RH)に8時間保存し、官能基ゲラム当量の減少率を評価し、定量はNMRで行った。
結果は、反応性官能基(実施例1は−NCO、実施例2は、−NCOと−COCl)の減少率が、実施例1の試料が70(%)であり、実施例2の試料が3(%)であった。
【0060】
(実施例3:実施の形態3の実施例)
40vol%塩化チオール−ベンゼン溶液中で触媒カーボンを24時間撹拌した後、残留物を濾過し、乾燥した。これを、THF溶媒に分散させ、氷冷しながらアジ化ナトリウムを加え2時間混練した。これを濾過し、純水で洗浄、乾燥した。その後、DMSO溶媒にて触媒カーボンと4−ビニルアニリンを加え、70℃で1時間加熱した。これに、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルン酸を加え、これに過硫酸アンモニウムを開始剤として添加し、重合を行った。未反応物を濾過して乾燥し、これをアルコールに再分散させて電極ヘペーストとした。これをキャスト・乾燥させて電解質膜に転写し、MEAとした。このゾル状のペーストを電解質膜上に展開してゲル化し、MEAを形成した。
反応抵抗評価の結果は表3の通りである。
【0061】
【表3】
【0062】
次に、カーボン表面反応性官能基の活性評価を行った。手法は、試験をドライデシケータ中(30%RH)に8時間保存し、官能基ゲラム当量の減少率を評価し、定量はNMRで行った。
結果は、反応性官能基(実施例1は−NCO、実施例2は、−NCOと−COCl、実施例3は、−CON3)の減少率が、実施例1の試料が70(%)であり、実施例2の試料が3(%)であり、実施例3の試料が1(%)であった。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、カーボン中に、反応ガス、触媒、電解質が会合する三相界面を十分に確保し、触媒の利用効率を向上させることができる。これにより、電極反応を効率的に進行させ、燃料電池の発電効率を向上させることができる。更に、優れた特性を有する電極及びこれを備えた高い電池出力を得ることのできる固体高分子型燃料電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、従来のナフィオン等のフッ素系電解質を用いた電極の模式図を示す。図1(b)は、本発明のナフィオン等のフッ素系電解質を用いた電極の模式図を示す。
Claims (6)
- 触媒担持カーボンと電解質ポリマーからなる燃料電池用電極であって、細孔を有するカーボンの表面及び該カーボン中のナノレベルの細孔に、高分子電解質と触媒が存在することを特徴とする燃料電池用電極。
- 燃料電池用触媒の製造方法であって、細孔を有するカーボンに触媒を担持する工程、該触媒担持カーボンと、イオン交換性ポリマーの前駆体またはモノマーを混合して、該触媒担持カーボン中のナノレベルの細孔に、該前駆体またはモノマーを含浸させる工程、該前駆体またはモノマーを高分子化させて触媒ペーストとする工程、該触媒ペーストを所定形状に成形する工程、とを含むことを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
- 前記触媒ペーストとする工程の前に、前記触媒を担持した細孔を有するカーボンの表面を表面処理して反応性官能基を形成することによって、水分及び/又は溶媒との反応を抑制する工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用電極の製造方法。
- 前記細孔を有するカーボンの表面に形成された反応性官能基を表面処理する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池用電極の製造方法。
- 前記細孔を有するカーボンの表面に形成された反応性官能基を表面処理する工程を複数回行うことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池用電極の製造方法。
- アノードと、カソードと、前記アノードと前記カソードとの間に配置された高分子電解質膜とを有する固体高分子型燃料電池であって、前記アノード及び/又はカソードとして請求項1に記載の燃料電池用電極を備えることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
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