JP6332082B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナー Download PDFInfo
- Publication number
- JP6332082B2 JP6332082B2 JP2015040330A JP2015040330A JP6332082B2 JP 6332082 B2 JP6332082 B2 JP 6332082B2 JP 2015040330 A JP2015040330 A JP 2015040330A JP 2015040330 A JP2015040330 A JP 2015040330A JP 6332082 B2 JP6332082 B2 JP 6332082B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- shell layer
- layer
- resin
- toner core
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
(1)トナー母粒子がトナーコアと、トナーコアの表面に形成されたシェル層とを有する。
(2)シェル層の硬度が1.0N/m2以上3.0N/m2以下である。
(3)シェル層の外添剤に対する付着力が4nN以上10nN以下である。
(4)トナーコアとシェル材料と水性媒体とを混合して混合液を調製し、前記混合液の温度をシェル層の形成開始温度まで上昇させた後、混合液の温度を連続的又は断続的に低下させることによりトナーコアの表面にシェル層を形成しトナー母粒子を作製するステップ(シェル層形成工程)を含有する。
以下、トナーについて説明する。本実施形態に係るトナーは、トナー母粒子と外添剤とを含む。外添剤は、トナー母粒子の表面に付着する。ここで、付着の態様としては、例えば、外添剤がトナー母粒子の表面に接触している状態、外添剤がトナー母粒子の表面に露出しつつ埋まっている状態(半埋没状態)が挙げられる。これらのうち、外添剤の脱離を防止する観点から、外添剤が半埋没状態でトナー母粒子に付着する状態が好ましい。また、外添剤は、外添剤としての機能(例えば、帯電性、流動性、又は転写性)を発現し易い観点から、トナー母粒子の表面に均一に付着することが好ましい。
トナー母粒子について説明する。トナー母粒子は、トナーコアとシェル層とを有し、コアシェル構造を有する。シェル層は、トナーコアの表面に形成される。シェル層は、トナーコアの表面を被覆して形成されることが好ましい。
トナーコアについて説明する。トナーコアは、例えば、結着樹脂、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、又は磁性粉)を含むことができる。
トナーコアにおいては、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占めることが多い。このため、結着樹脂の性質(例えば、極性)がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基、アミン、又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。結着樹脂が強いアニオン性を有するためには、結着樹脂の水酸基価(OHV値)及び酸価(AV値)がそれぞれ10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上であることがより好ましい。トナーコアが強いアニオン性を有するためには、トナーコアが窒素元素を含有しないことが好ましい。
トナーコアは、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、融点50℃以上100℃以下の離型剤を含むことができる。離型剤は、例えば、トナーの低温定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのアニオン性を強めるためには、例えば、アニオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。トナーの低温定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
トナーコアは、電荷制御剤を含んでいてもよい。電荷制御剤は、例えばトナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。また、トナーコアに負帯電性の電荷制御剤を含ませることで、トナーコアのアニオン性を強めることができる。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアは、磁性粉を含んでいてもよい。磁性粉としては、例えば、鉄(より具体的には、フェライト又はマグネタイト)、強磁性金属(より具体的には、コバルト又はニッケル)、鉄及び/又は強磁性金属を含む合金、強磁性化処理(例えば、熱処理)が施された強磁性合金、又は二酸化クロムを好適に使用できる。一種の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
シェル層は上記構成(2)を満たす。さらに、シェル層の最表面部の硬度が、シェル層のトナーコア近傍部の硬度よりも小さい方が好ましい。シェル層がこのような硬度の関係を有すると、外添剤がトナー母粒子に埋没しにくく、トナー母粒子から脱離しにくい。このような硬度の関係は、例えば、シェル層の厚さ方向に対して、連続的に又は断続的にシェル層の硬度を変化させることで、実現できる。詳しくは、シェル層の硬度が、シェル層のトナーコア近傍部から最表面部へ向かって、連続的又は断続的に減少する態様である。例えば、シェル層を構成する樹脂の架橋密度又は分子量を、連続的若しくは断続的に変化させることができる。後述するように、重合条件(例えば、モノマー、又はプレポリマーのようなシェル材料の濃度若しくは種類、重合温度、又は重合時間)を連続的又は断続的に変化させることで、構成(2)を満たし易いシェル層を形成できる。一種のシェル材料を単独で使用してもよいし、複数種のシェル材料を使用してもよい。プレポリマーとしては、例えば、オリゴマーが挙げられる。ここで、断続的に変化する硬度は、例えば、複数の層を積層してシェル層を形成することで実現できる。
外添剤は、トナー母粒子の表面に付着している。外添剤は、主にトナーの流動性、転写性、帯電性を向上させるために使用される。特に、トナーの転写性及び帯電性を維持することで、長期的使用時においても画像濃度の低下を抑制できる。トナーの転写性又は帯電性を向上させるためには、外添剤の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、1.5質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。また、トナーの転写性又は帯電性を向上させるためには、外添剤の粒子径は0.01μm以上1.0μm以下であることが好ましい。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法の一例について説明する。本実施形態に係るトナーの製造方法は、トナー母粒子を作製するステップ(トナー母粒子作製工程)と、作製したトナー母粒子に外添剤を付着させるステップ(外添剤付着工程)とを含む。
まず、トナー母粒子作製工程について説明する。トナー母粒子の製造方法は、トナーコアの表面にシェル層を形成するステップ(シェル層形成工程)を含有する。シェル層形成工程は、トナーコアとシェル材料と水性媒体とを混合して混合液を調製し、混合液の温度をシェル層の形成開始温度まで上昇した後、混合液の温度を連続的又は断続的に低下させる。なお、トナー母粒子作製工程は、トナーコア作製工程を含有してもよい。
まず、トナーコアを準備する。本実施形態に係るトナーの製造方法は、トナーコア作製工程を含有してもよい。トナーコア作製工程は、溶融混練法又は凝集法を用いて、結着樹脂を含むトナーコアを作製する。溶融混練法では、まず、結着樹脂と、必要に応じて添加される内添剤とを混合する。続けて、得られた混合物を溶融混練する。溶融混練時の条件(例えば、溶融混練時の回転速度、又は温度)を適宜調整してもよい。
シェル層は、次に示す(4−1)及び(4−2)の順で形成される。
(4−1)トナーコアとシェル材料と水性媒体とを混合して混合液を調製する。
(4−2)トナーコアの表面にシェル材料を付着させ、重合反応(表面重合)によりシェル層を形成する。
外添剤付着工程は、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させる。これによりトナーが得られる。トナー母粒子に外添剤を付着させる方法は、公知の方法を使用することができる。
(トナーコアの作製)
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物にパラフタル酸を添加し、加熱してポリエステル樹脂(PES)を作製した。得られたポリエステル樹脂の水酸基価(OHV)値は20mgKOH/g、酸価(AV)値は40mgKOH/g、Tmは100℃、及びTgは48℃であった。このポリエステル樹脂100gに対し、シアン顔料(山陽色素株式会社製、C.I.ピグメントブルー15:3(銅フタロシアニン))を5g、及び離型剤(日油株式会社製「エステルワックスWEP−3」)を5g配合し、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−20」)を用いて、回転数2000rpmの条件で4分間混合した。得られた混合物を、2軸押出混練機(池貝鉄工株式会社製「PCM−30型」)を用いて、溶融混練温度(シリンダー温度)120℃、回転数150rpm、及び処理速度100g/分の条件で溶融混練した。得られた溶融混練物(チップ)を粉砕機(ホソカワケミクロン社株式会社製「ロートプレックス(登録商標)16/8型」)で粗粉砕した。得られた粗粉砕物を粉砕機(フロイントターボ株式会社製「ターボミルT250」)にて6μmに微粉砕した。その後、得られた微粉砕物を分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)にて分級し、平均粒径6μmのトナーコア1を得た。平均粒径の測定には、粒度分布測定装置(ベックマン・コールター株式会社製「コールカウンターマルチタイザー3」)を用いた。
〈第1の層の形成〉
温度計及び攪拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコを準備し、フラスコをウォーターバスにセットした。そして、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を30℃に保った。続けて、フラスコ内にイオン交換水300mLを添加した。続けて、フラスコ内に希塩酸を加えて、フラスコ内の水性媒体(イオン交換水)のpHを4に調整した。
得られた第1の層が形成されたトナーコア分散液の温度を60℃まで冷却し、フラスコ内に水溶性メチロールメラミン2mLを添加し、温度60℃及び回転速度100rpmの条件でフラスコ内容物を1時間攪拌した。その後、トナー母粒子分散液を室温(25℃)まで冷却した。これにより、第1の層の表面に第2の層が形成され、第1の層及び第2の層をシェル層として有するトナー母粒子分散液が得られた。
得られたトナー母粒子分散液に水酸化ナトリウムを添加し、トナー母粒子分散液のpHを7に調整した。pHが7であるトナー母粒子分散液をろ過(固液分離)して、トナー母粒子を含むウェットケーキを得た。ウェットケーキをイオン交換水に再分散させた。さらに、分散とろ過とを繰り返して、洗浄した。続けて、トナー母粒子を乾燥した。
乾燥したトナー母粒子100gと乾式シリカ微粒子(日本アエロジル株式会社製「REA90」)0.5gとを混合することにより、トナー母粒子の表面に外添剤(シリカ粒子)を付着させ、トナー1を得た。トナー1の作製条件について表1にまとめた。トナー1について、耐熱保存性(耐ブロッキング性)、低温定着性、及び画像濃度の評価を行い、その結果を表2にまとめた。
第1の層を形成するための水溶性メチロールメラミン添加量を2mLに変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー2を得た。
第1の層を形成するための水溶性メチロールメラミン添加量を3mLに変更した以外は、実施例1と同様にしてトナー3を得た。
第2の層を形成するための水溶性メチロールメラミン添加量を1mLに変更した以外は、実施例2と同様にしてトナー4を得た。
第2の層を形成するための水溶性メチロールメラミン添加量を3mLに変更した以外は、実施例2と同様にしてトナー5を得た。
第2の層の形成における攪拌時間を30分に変更した以外は、実施例2と同様にしてトナー6を得た。
第2の層の形成における攪拌時間を80分に変更した以外は、実施例2と同様にしてトナー7を得た。
第1の層を形成するための水溶性メチロールメラミン添加量を1mLに変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーR1を得た。
第1の層を形成するための水溶性メチロールメラミン添加量を4mLに変更した以外は、実施例1と同様にしてトナーR2を得た。
シェル層形成工程を経ない以外は、実施例1と同様にしてトナーR3を得た。トナーR3ではシェル層が観察されなかった。
「ポリエステル樹脂」を、「スチレンアクリル共重合体(StAc)」に変更し、「ポリエステル樹脂100gに対する、シアン顔料5g、及び離型剤5gの配合」を、「スチレンアクリル共重合体100gに対する、シアン顔料5g、離型剤(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−9」PEワックス)5g、及び帯電制御剤(クラリアント社製「P51」)2gの配合」に変更した以外は、実施例2と同様にしてトナーR4を得た。なお、上記スチレンアクリル共重合体は、モル比80/20(スチレン/アクリル酸メチル)で溶液重合法を用いて作製した。スチレンアクリル共重合体のAV値は2mgKOH/g、Tmは100℃、及びTgは48℃であった。トナーコアの円形度は0.93であった。トナーコアについて帯電を測定すると+10μC/gであった。さらにpH4でのゼータ電位の測定では、トナーコアのゼータ電位は+20mVであり、弱カチオン性を示した。
第2の層の形成における攪拌時間を20分に変更した以外は、実施例2と同様にしてトナーR5を得た。
第2の層の形成における攪拌時間を100分に変更した以外は、実施例2と同様にしてトナーR6を得た。
各試料の評価方法は以下の通りである。
前述の算出方法に基づいて、シェル層の外添剤に対する付着力を算出した。走査型プローブ顕微鏡(株式会社日立ハイテクサイエンス製「S−image」)を用いて、以下に示す測定条件で押圧力を測定した。
・測定ユニット:100μm(Small Unit)
・測定探針:オリンパス株式会社製「OMCL−AC−240TS−C3」(バネ定数=2N/m)
・測定モード:SIS−DFM(共振モード)、AFM(フォースカーブ測定)
・測定範囲:1μm×1μm
・解像度:Xデータ=256、Yデータ=256
前述の算出方法に基づいて、シェル層の硬度を算出した。走査型プローブ顕微鏡(株式会社日立ハイテクサイエンス製「S−image」)を用いて、以下に示す測定条件で押圧力を測定した。
・測定ユニット:100μm(Small Unit)
・測定探針:オリンパス株式会社製「OMCL−AC−240TS−C3」(バネ定数=2N/m)
・測定モード:SIS−DFM(共振モード)、AFM(フォースカーブ測定)
・測定範囲:1μm×1μm
・解像度:Xデータ=256、Yデータ=256
まず、トナー及び樹脂(常温硬化性のエポキシ樹脂)を混合して、トナーが十分分散した混合物を調整した。得られた混合物を、トナーが十分分散した状態で40℃で2日間放置し、硬化させた。これによりトナーが樹脂に包埋した硬化物を得た。得られた硬化物を四酸化オスミウムで染色した。染色した硬化物から、ミクロトーム(ライカ株式会社製「EMUC6」)を用いて、薄片状試料を調製した。得られた薄片状試料について、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製「JSM−6700F」)を用いて、トナーの断面の画像を撮影し、シェル層の膜厚を算出した。
まず、測定試料を調製した。標準キャリア(日本画像学会提供「負帯電極性トナー用標準キャリアN−01」)100g、トナーコア7gを、混合装置(WAB社製「ターブラー(登録商標)ミキサー」)に投入し30分間混合した。得られた混合物を測定試料(現像剤)とした。続いて、トナーコアの摩擦帯電量を測定した。測定試料について、トナーコアと標準キャリアとを摩擦させた場合のトナーコアの摩擦帯電量を、Q/mメーター(トレック社製「MODEL 210HS−2A」)を用いて測定した。得られたトナーコアの帯電量から、トナーコアの帯電性を以下の基準で評価した。
アニオン性(負帯電性):帯電量が−10μC/g以下である場合
トナーコアのゼータ電位の測定方法について説明する。まず、測定試料は以下の手順で作製した。ノニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマルゲン120」)を水100gに溶解させ0.1質量%水溶液を調製した。この水溶液にトナーコア1gを加えた後、超音波処理を3分間行い、トナーコア粒子分散液を得た。このトナーコア粒子分散液に1N−塩酸、あるいは1N−水酸化ナトリウム水溶液を加えて所望のpHに調製したトナーコア粒子分散液を測定サンプルとして用いた。次に、測定試料のゼータ電位を測定した。レーザードップラー方式のゼータ電位計(大塚電子株式会社製「ELSZ−1000」)を使用した。1つの測定サンプルについて3回測定を行い、3回の平均値をその試料のゼータ電位とした。また、23℃でゼータ電位を測定した。
トナーコアの円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて測定した。
20mLのポリエチレン製びんにトナー3gを入れ60℃で3時間放置した。続いて、放置したトナーを、振動ふるいにセットした金網(目開き200メッシュ)上に置いた。続いて、トナーが置かれた金網の質量を測定し、金網単体の質量を差し引いて、ふるう前のトナーの質量を算出した。続いて、30秒間ふるった後の金網の質量を測定し、金網単体の質量を差し引いて、ふるい上に残留したトナーの質量を算出した。当初ふるう前のトナーの質量に対する、ふるい上に残留したトナーの質量の割合(%)を算出した。得られた割合を用いて、以下の基準で、トナーの耐熱保存性を評価した。
◎:上記割合が15%以下であった。
○:上記割合が15%より大きく20%以下であった。
×:上記割合が20%より大きかった。
実施例又は比較例で得たトナーを使用し、プリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」)を用いて、記録媒体(白色紙)上にソリッド画像を形成した。得られた画像のうち、初期画像(1枚目の画像)及び100枚の印刷後に作成した画像(101枚目の画像)について、マクベス反射濃度計(サカタインクスエンジニアリング株式会社/RD914)を用いて、ソリッド画像の印字部の濃度(ID)を測定した。画像濃度は、以下の基準で評価した。
○:画像濃度が1.1以上であった。
×:画像濃度が1.1未満であった。
プリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」)の定着ユニットを外部に取り出し、温度調節できるように改造した。続いて、実施例又は比較例で得たトナーを、上記プリンターにセットし、トナー量1.5mg/cm2を記録媒体(紙、CC90)に転写し、125℃で定着させた。その後、記録媒体上の定着部を二つ折りにし、この記録媒体の折った上から1kgの真鍮の重りで5回擦った。折り曲げたところのトナーのはがれ具合を観察した。トナーのはがれ部分の幅が1mm以上を「良くない」、1mm未満を「良い」と判断した。判断結果が「良くない」であった場合、定着温度をさらに5℃上げたこと以外は上記と同様の操作を行った。「良い」との判断結果が出るまで、上記と同様の操作を行った。判断結果が「良い」となった定着温度を最低定着温度とした。得られた最低定着温度に基づいて、以下の基準でトナーの低温定着性を評価した。
◎:最低定着温度が150℃以下であった。
○:最低定着温度が150℃より高く160℃以下であった。
×:最低定着温度が160℃より高かった。
Claims (4)
- トナーコアと、前記トナーコアの表面に形成されたシェル層とを有するトナー母粒子と、
前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤と
を含有し、
前記シェル層が積層体で構成され、
前記積層体が、前記トナーコアの表面に形成された第1の層と、前記第1の層の表面に形成された第2の層とから構成され、
前記第1の層及び前記第2の層は、熱硬化性樹脂からなり、
前記シェル層の最表面部の硬度は、前記シェル層のトナーコア近傍部の硬度に比べ小さく、
前記第1の層の厚さが3nm以上10nm以下であり、前記第2の層の厚さが3nm以上10nm以下であり、
前記シェル層の硬度が1.0N/m2以上3.0N/m2以下であり、
前記シェル層の硬度は、前記シェル層の殻単体の前記トナーコア側から原子間力顕微鏡の探針を押圧し、前記シェル層の殻単体が破れた際の押圧力であり、
前記シェル層の前記殻単体は、前記トナー母粒子をダイヤモンドカッターで切断し、テトラヒドロフランに溶解させて前記トナーコア成分を除去して得られ、
前記シェル層の付着力が4nN以上10nN以下であり、
前記付着力は、たわみ量から算出され、
前記たわみ量は、原子間力顕微鏡の探針の先端を前記シェル層に接触させた状態から前記探針の前記先端が前記シェル層から離れるまで引き離し、引き離された際の前記探針のたわみ量である、静電潜像現像用トナー。 - 前記シェル層の前記最表面部は、前記トナー母粒子の最表面から前記シェル層の厚さ方向に1nm以内の領域であり、
前記シェル層の前記トナーコア近傍部は、前記トナーコアと前記シェル層との境界面から前記シェル層の厚さ方向に1nm以内の領域であり、
前記シェル層の前記最表面部の硬度は、ダイヤモンドカッターで切断したトナー母粒子の前記シェル層の前記最表面側から原子間力顕微鏡の探針を押圧し、前記シェル層が破れた際の押圧力であり、
前記シェル層の前記トナーコア近傍部の硬度は、ダイヤモンドカッターで切断したトナー母粒子の前記シェル層の前記トナーコア側から原子間力顕微鏡の探針を押圧し、前記シェル層が破れた際の押圧力である、請求項1に記載の静電潜像現像用トナー。 - 前記熱硬化性樹脂は、メラミン樹脂である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記トナーコアは、結着樹脂としてポリエステル樹脂を含む、請求項1〜3の何れか一項に記載の静電潜像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015040330A JP6332082B2 (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 静電潜像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015040330A JP6332082B2 (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 静電潜像現像用トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016161764A JP2016161764A (ja) | 2016-09-05 |
JP6332082B2 true JP6332082B2 (ja) | 2018-05-30 |
Family
ID=56846806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015040330A Expired - Fee Related JP6332082B2 (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 静電潜像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6332082B2 (ja) |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3569991B2 (ja) * | 1995-01-24 | 2004-09-29 | 富士ゼロックス株式会社 | 非磁性一成分画像形成方法 |
JP4119519B2 (ja) * | 1998-03-30 | 2008-07-16 | 株式会社東芝 | 現像剤 |
JP2000267354A (ja) * | 1999-03-15 | 2000-09-29 | Toray Ind Inc | 電子写真用トナーの製造方法、並びに画像形成装置及び方法 |
JP4215970B2 (ja) * | 2001-09-04 | 2009-01-28 | 株式会社リコー | 静電荷像現像用トナー |
JP4838010B2 (ja) * | 2005-03-10 | 2011-12-14 | 京セラミタ株式会社 | 電子写真用トナーおよびその製造方法 |
JP4699921B2 (ja) * | 2006-03-09 | 2011-06-15 | 株式会社リコー | 静電荷現像用トナーの評価方法および静電荷現像用トナーの製造方法 |
JP2009163026A (ja) * | 2008-01-08 | 2009-07-23 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 静電潜像現像用トナーとそれを用いた画像形成方法 |
JP5365143B2 (ja) * | 2008-11-04 | 2013-12-11 | 株式会社リコー | トナー |
JP5506276B2 (ja) * | 2009-08-05 | 2014-05-28 | キヤノン株式会社 | トナーの製造方法 |
JP5483178B2 (ja) * | 2010-01-26 | 2014-05-07 | 株式会社リコー | 現像装置及び画像形成装置 |
JP5182343B2 (ja) * | 2010-09-13 | 2013-04-17 | 富士ゼロックス株式会社 | 静電潜像現像用トナー |
JP2012128404A (ja) * | 2010-11-22 | 2012-07-05 | Ricoh Co Ltd | トナー、並びに現像剤、画像形成装置、及び画像形成方法 |
JP5869450B2 (ja) * | 2012-08-29 | 2016-02-24 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 静電潜像現像用トナーにおけるシェル層のトナーコア粒子からの剥がれにくさの評価方法 |
-
2015
- 2015-03-02 JP JP2015040330A patent/JP6332082B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016161764A (ja) | 2016-09-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6493301B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 | |
JP6500739B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6519712B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 | |
JP6648706B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 | |
JP6531584B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6424788B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6231449B2 (ja) | トナー | |
JP2017134333A (ja) | 2成分現像剤 | |
JP6489077B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 | |
JP6358228B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP2016161910A (ja) | 静電潜像現像用キャリア、及び2成分現像剤 | |
JP6376141B2 (ja) | 現像剤 | |
JP6337839B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 | |
JP6332082B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6269529B2 (ja) | 静電潜像現像用キャリア、及び2成分現像剤 | |
JP6117732B2 (ja) | トナー | |
JP2017151255A (ja) | 正帯電性トナー | |
JP2017167206A (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6409705B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6365356B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP6192748B2 (ja) | トナー | |
JP6248879B2 (ja) | トナー | |
JP6055388B2 (ja) | トナーの製造方法 | |
JP2019020645A (ja) | トナー及びその製造方法 | |
JP2017116793A (ja) | 2成分現像剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170124 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170920 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170926 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171113 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180403 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180416 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6332082 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |